JP3877120B2 - 画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一次元配列された複数の光電変換素子を有する画像読み取り用のラインセンサを備え、このラインセンサにより読み取った白基準板の白基準画像を白基準データとしてラインバッファに記憶し、原稿画像を読み取る際には、ラインセンサからの出力を、ラインバッファに記憶された白基準データに基づいてシェーディング補正するようにした画像読取装置がある。
【0003】
シェーディング補正は、原稿画像読み取り時において、ラインセンサにより読み取られラインバッファに記憶された白基準データに基づいて、この白基準データの信号レベルの低下による入力画像の濃度ムラを補うために行われる。白基準データの信号レベルの低下は、例えば、ラインセンサの画素の欠陥等に起因し、特開平8−237478号公報に開示されている技術のようにラインバッファに蓄積された白基準データの最大あるいは最小レベルの既定値との比較値や、特開平8−181858号公報に開示されている技術のように隣接する各画素間の差分に基づいて検証される。
【0004】
白基準データの検証については、ラインセンサの全ての画素に対して検証を行うようにした手法や、特開平9−219793号公報に開示されているように1ライン分の白基準データを複数に分割した各ブロック毎に検証を行うようにした手法や、特開平9−149250号公報に開示されているように原稿画像の読み取りに関与する範囲内に限定して検証を行うようにした手法がある。
【0005】
これによって、公知の技術によるシェーディング演算処理、あるいは、特開平10−27330号公報に開示されているような予め設定された補正値に基づいた処理を行うことによりシェーディング補正が実現され、再現性の良好な画像を得ることができる。
【0006】
また、特開平10−276324号公報に開示されているように、シェーディング補正時に、白基準板の両端位置での白基準データのピークホールドを行うようにした画像読取装置がある。これによって、修理等で白基準板を付け直した場合にも、白基準板が適正な位置にあるかを判断させることができる。
【0007】
さらに、特開平9−149217号公報には、信号レベルが低下した白基準データのアドレス情報を記憶し、記憶した部位にかかる白基準データを取り込まないようにした画像読取装置がある。同公報に開示された技術によれば、信号レベルが低下した白基準データを含まずに原稿画像を読み取ることで、再現レベルの高い画像を得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、白基準データの信号レベルの低下は、白基準板にごみ等が付着することによって発生する場合もある。しかし、上述した従来技術によって実現されるシェーディング補正は、ラインセンサの画素の欠陥等に起因する白基準データの信号レベルの低下、つまり、各画素での性能低下に対応して行われるものである。このため、白基準データの信号レベルの低下が発生した場合には、各画素自体には何ら不具合がなくても一様にシェーディング補正がなされてしまい、白基準データの信号レベルの低下を発生した部位での再現画像が実際よりも白くなってしまう。この状態で、走査走行体により露光走査した原稿を紙面等に再現すると、この再現画像にはあたかも副走査方向に白線を引いたような異常画像が発生する。
【0009】
また、上述した技術により実現されるシェーディング補正は、出荷後の製品に関しての対応に限定されてしまい、製品が完成した状態では白基準データの信号レベルの低下を検出することができるが、製造途中の各工程ではこれを検出することができない。このため、例えば、製造過程で白基準板が汚れてしまうような工程を含む場合にも、その不具合を製品が完成するまで発見することができない。
【0010】
さらに、上述した特開平8−181858号公報に開示された画像読取装置では、白基準板が適正な位置にあるかを判断させ、読み取った1ライン分の白基準データを記憶し、次回の白基準板の読み取りを行う際に読み取った白基準データと記憶されている前回分の白基準データとの比較を行うことで、白基準板の読み取り面の汚れを判定することを可能にしているが、前回分の白基準データとの比較しか行うことができないため、例えば、製造過程のどの工程において白基準板が汚れたのかを判断させることはできない。
【0011】
本発明は、製造過程において白基準板の不具合が発生した工程を発見させ、工程改善を図ることができる画像読取装置および画像形成装置を得ることを目的とする。
【0012】
本発明は、白基準板の不具合を容易に発見させることができる画像読取装置および画像形成装置を得ることを目的とする。
【0013】
本発明は、白基準板の不具合が発生した時間を追求することができる画像読取装置および画像形成装置を得ることを目的とする。
【0014】
本発明は、白基準板の不具合および不具合が発生した時間を報知することで、工程改善を図ることができる画像読取装置および画像形成装置を得ることを目的とする。
【0015】
本発明は、白基準板の配置位置が適正であるか否かを容易に判断させることができる画像読取装置および画像形成装置を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の画像読取装置は、複数の光電変換素子が所定形状に配列された画像読み取り用のセンサを備え、このセンサにより白基準板を読み取る毎に白基準データとして白基準データ記憶領域に更新して記憶し、原稿の画像を読み取る際には前記センサの出力を前記白基準データに基づいてシェーディング補正する画像読取装置において、時間を計時する計時手段と、所定の情報を記憶する記憶領域と、前記白基準データ記憶領域に記憶された前記白基準データから所定信号レベル以下の前記白基準データの有無を判断するレベル判断手段と、前記レベル判断手段が前記所定信号レベル以下の前記白基準データが有ると判断した場合には、前記計時手段により計時される前記白基準データを記憶した時間と前記所定信号以下の前記白基準データに対応するアドレス情報とを対応付けて履歴データとして前記記憶領域に蓄積させる履歴蓄積手段とが設けられている。
【0017】
画像読取用のセンサは、例えば、複数の光電変換素子がライン状に一次元配列されたいわゆるラインセンサや、複数の光電変換素子が同一平面上に配列された面状のセンサ等を意味する。
【0018】
したがって、レベル判断手段により所定信号レベル以下の白基準データが有ると判断された場合には、計時手段により計時される白基準データが記憶された時間が履歴データとして履歴蓄積手段によって記憶領域に蓄積される。これによって、白基準板の信号レベルが低下した時間を履歴データとして蓄積しておくことが可能になる。
【0019】
また、前記履歴蓄積手段は、前記所定信号レベル以下の前記白基準データに対応するアドレス情報を、前記白基準データが記憶された時間と対応づけて履歴データとして蓄積させる。
【0020】
ここで、「アドレス情報」とは、白基準板において記憶された白基準データに対応する位置を示す情報を意味する。
【0021】
したがって、履歴蓄積手段によって白基準データが記憶された時間に所定信号レベル以下の白基準データに対応するアドレス情報が対応づけられて履歴データとして記憶領域に蓄積される。これによって、信号レベルが低下している白基準板の位置をこの白基準データを記憶した時間と併せて履歴データとして蓄積しておくことが可能になる。
【0022】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像読取装置において、前記レベル判断手段が前記所定信号レベル以下の前記白基準データが有ると判断した場合にこの所定信号レベル以下であると判断された前記白基準データに対応する前記アドレス情報と同一の前記アドレス情報が前記記憶領域に蓄積されているか否かを判断するアドレス判断手段と、前記アドレス判断手段の判断が肯定的である場合に当該前記白基準データを更新記憶した時間のみを当該アドレス情報に対応づけて追加蓄積させる履歴追加蓄積手段とが設けられている。
【0023】
ここで、「アドレス判断手段の判断が肯定的である」とは、所定信号レベル以下であると判断された白基準データに対応するアドレス情報と同一のアドレス情報が記憶領域に蓄積されていることを意味する。
【0024】
したがって、レベル判断手段により所定信号レベル以下の白基準データが有ると判断された場合には、アドレス判断手段によりこの所定信号レベル以下であると判断された白基準データに対応するアドレス情報と同一のアドレス情報が記憶領域に蓄積されているか否かが判断され、その判断が肯定的であった場合には、履歴追加蓄積手段により白基準データが更新記憶された時間のみが当該アドレス情報に対応づけて追加蓄積される。これによって、同じデータが重複して蓄積されることを防止することが可能になる。また、一度不具合が検出された白基準板については、例えば、白基準板の付け直し修理等をした後にもその履歴データが記憶領域に蓄積させることが可能になる。
【0025】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の画像読取装置において、前記記憶領域に蓄積された前記履歴データを外部に報知する情報報知手段が設けられている。
【0026】
したがって、記憶領域に蓄積された履歴データが情報報知手段によって外部に報知される。これによって、履歴データを外部に報知することが可能になる。
【0027】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の画像読取装置において、前記情報報知手段に対して前記記憶領域に蓄積された前記履歴データの外部への報知の実行指示を受け付ける報知受付手段を備え、前記報知受付手段により前記情報報知手段に対する前記記憶領域に蓄積された前記履歴データの外部への報知の実行指示を受け付けた場合には、前記情報報知手段により前記記憶領域に蓄積された前記履歴データを外部に報知する。
【0028】
したがって、報知受付手段により記憶領域に蓄積されている履歴データの外部への報知の実行指示を受け付けた場合には、情報報知手段により記憶領域に蓄積されている履歴データが外部に報知される。これによって、履歴データを適宜報知することが可能になる。
【0029】
請求項5記載の発明は、請求項1、2、3または4記載の画像読取装置において、前記白基準板のみの読み取りの実行指示を受け付ける白基準板読取受付手段と、前記白基準板読取受付手段により前記白基準板のみの読み取りの実行指示を受け付けた場合には、白基準板のみの読み取りを実行し、得られた前記白基準データを前記白基準データ記憶領域に更新記憶させる白基準データ更新手段とが設けられている。
【0030】
したがって、白基準板読取受付手段により白基準板のみの読み取りの実行指示が受け付けられた場合には、白基準板のみの読み取りが実行され、得られた白基準データが白基準データ更新手段により白基準データ記憶領域に更新記憶される。これによって、原稿画像の読み取りを行わずに白基準データの信号レベルの検証を任意に行うことが可能になる。
【0031】
請求項6記載の発明は、請求項1、2、3、4または5記載の画像読取装置において、前記記憶領域に蓄積された前記履歴データから所定の前記履歴データの選択指示を受け付ける選択受付手段と、前記選択受付手段により選択された所定の前記履歴データを前記記憶領域から消去する消去手段と、が設けられている。
【0032】
したがって、選択受付手段により受け付けられた選択指示に基づいて記憶領域に蓄積された所定の履歴データが、消去手段によって記憶領域から消去される。これによって、必要な履歴データのみを蓄積することが可能になる。
【0033】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の画像読取装置において、外部装置との間で所定の情報を通信可能とする通信手段を備え、前記通信手段により前記記憶領域に記憶された前記履歴データを前記外部装置へ送信するとともに前記選択受付手段は前記通信手段により前記外部装置から受信した所定の前記履歴データの選択指示を受け付ける。
【0034】
したがって、記憶領域に記憶された履歴データは通信手段により外部装置に対して送信されるとともに選択受付手段によって外部装置から受け付けた履歴データの選択指示により選択された履歴データが記憶領域から消去される。これによって、例えば、複数台の画像読取装置の履歴データを1台の外部装置で検証することが可能になるとともに、個々の画像読取装置の記憶領域の不必要な履歴データを外部装置からの指示により消去することが可能になる。
【0035】
請求項8記載の発明の画像形成装置は、請求項1ないし7のいずれか一に記載の画像読取装置を備え、前記画像読取装置で読み取った画像を用紙に形成する。
【0036】
したがって、請求項1ないし7のいずれか一に記載の画像読取装置により読み取った画像が用紙に形成される。これによって、再現性の高い画像を形成することが可能になる。
【0037】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1ないし図9に基づいて説明する。本実施の形態は、画像読取装置として、イメージスキャナへの適用例を示すものである。
【0038】
図1は第1の実施の形態のイメージスキャナを示す側面図、図2は露光走査光学系を拡大して示す側面図、図3は自動給紙装置を拡大して示す拡大図である。イメージスキャナ1は、ケーシング2と、ケーシング2の上面に設けられて原稿Gが載置される原稿読取台3と、ケーシング2の上部に設けられた自動給紙装置4とからなる。原稿読取台3の一端側には、シェーディング補正用の白基準板18が設けられている。特に図示しないが、白基準板18の周囲は、黒色の背景板により囲まれている。
【0039】
ケーシング2には、各種のキーを備えるキーボード5と、所定の情報を表示するディスプレイ6とが設けられている(図4参照)。キーボード5には、押し下げられることにより所定の情報のディスプレイ6への表示の実行指示を宣言する表示キー、後述する履歴データ等のディスプレイ6に表示された情報から所定の情報を任意に選択させるカーソルキー、カーソルキーの操作により所定の情報が選択された状態で押し下げられることにより選択された情報の確定および消去の実行指示を宣言するエンターキー(ともに図示せず)等の各種のキーが設けられている。また、キーボード5には、押し下げられることにより後述する白基準板18のみの読み取りの実行指示を宣言する白基準板読取キーが設けられている。原稿読取台3の上部には、一端がケーシング2から離反する方向へ回動自在に取り付けられた原稿押さえ板7が設けられている。
【0040】
ケーシング2の内部には、光源8およびミラー9を備えて原稿読取台3に沿って走行可能な第1走行体10と、ミラー11、12を備えて原稿読取台3に沿って走行可能な第2走行体13と、レンズ14と、1次元配列された複数の光電変換素子としてのCCD(Charge Coupled Device)15aを備えたセンサとしてのラインセンサ15と、第1および第2走行体10、13を駆動するステッピングモータ16とからなる露光走査光学系17が設けられている。第1および第2走行体10、13は、図1中右側から左側へ向かって2:1の速度比で走行する。
【0041】
自動給紙装置4には、ADF(Automatic Document Feeder)ユニット19と原稿台20とが設けられている。この原稿台20には、後述するADFモードで原稿Gを読み取る際に、原稿Gが載置される。ADFユニット19内には、ステッピングモータ21とステッピングモータ21によって駆動される分離ローラ22および搬送ローラ23が設けられている。
【0042】
図4は、イメージスキャナ1の制御系を示すブロック図である。イメージスキャナ1の制御系は、イメージスキャナ1の各部を集中的に駆動制御するCPU24を備えている。このCPU24には、各種制御プログラム等の固定的データを予め格納するROM25と、可変的なデータを書き換え自在に記憶するRAM26とがバスライン27により接続されている。ROM25には、後述する白基準データの最小信号レベルの検証において参照される規定下限値が格納されている。また、CPU24には、光源8を点灯駆動する光源点灯装置28と、各CCD15aを駆動することによりラインセンサ15を駆動するCCD駆動部29と、ステッピングモータ16を駆動するモータドライバ30と、ステッピングモータ21を駆動するモータドライバ31と、スキャンバッファ32への画像データの入出力管理を行うバッファコントローラ33と、スキャンバッファ32内のデータを外部のホストコンピュータ(図示せず)等の装置に出力するI/Fコントローラ34とがバスライン27により接続されている。さらに、CPU24には、後述するシェーディング補正時に白基準データを記憶する白基準データ記憶領域としてのラインバッファ35が、所定の画像処理を行う画像処理部36を介してバスライン27により接続されている。このラインバッファ35に記憶される白基準データは、白基準板18の読み取り毎に更新される。またさらに、CPU24には、入力回路37を介してキーボード5と、ディスプレイドライバ38を介してディスプレイ6とがバスライン27により接続されている。
【0043】
加えて、特に図示しないが、CPU24には、時間を計時する計時手段としてのタイマがバスライン27を介して接続されている。
【0044】
ここで、図5は、画像処理部36の基本的な内部構成を示すブロック図である。画像処理部36は、ラインセンサ15の各CCD15aで光電変換されたアナログビデオ信号の増幅処理やデジタル変換処理等を行うアナログビデオ処理部39、シェーディング補正処理を行うシェーディング補正処理部40、各種の画像データ処理を行う画像データ処理部41、各種の処理が行われた画像データを2値化処理した2値化データを作成する2値化データ処理部42からなっている。画像データ処理部41は、トリガ信号によってトリガされたタイミング発生部43により始動される。なお、本実施の形態では、2値化データを作成する2値化データ処理部42が設けられているが、これに限るものではなく、多値化データを作成する多値化データ処理部でもよい。
【0045】
図6は、関連要素を含んで図5に示した要素の一部を細分化して抜粋したブロック図である。なお、図6では、説明の簡略化のため、原稿Gからの反射光を折り返すためのミラー9、11、12は省略している。アナログビデオ処理部39は、ラインセンサ15の各CCD15aで光電変換したビデオ信号を増幅するプリアンプ回路44および可変増幅回路45と、増幅されたビデオ信号をアナログ/デジタル変換するA/Dコンバータ46とからなっている。シェーディング補正処理部40は、アナログ/デジタル変換されたデジタルビデオ信号の黒側のオフセット分となる部分を除去する黒補正演算回路47と、シェーディング補正演算を行うシェーディング補正演算回路48とからなっている。また、図1、図2には図示していないが、レンズ14よりCCD15aと反対側には、シェーディング調整板49が設けられている。このシェーディング調整板49は、ラインセンサ15の各CCD15aの配置位置による反射光量の差をなくすための光量調整の役割を果たす。
【0046】
一般的に、ラインセンサ15では、光源8の構造や外方へ散乱することによる反射光量の損失等により、端部側に配置されたCCD15aと中央部に配置されたCCD15aとでは受光する反射光量に差が生じる。このままでは、シェーディング補正演算処理において、多分に歪みを含んだ演算結果しか得られないが、シェーディング調整板49を設けることによりラインセンサ15の各CCD15aの配置位置による反射光量の差をなくすことができる。シェーディング調整板49の詳細については、公知の技術であるため説明を省略するが、その効果について図7を参照して説明する。
【0047】
図7(a)はシェーディング調整板49がない状態で白基準板18のアナログビデオ信号を読み込んだ際の白基準データの再現信号レベル分布を示す波形図、図7(b)はシェーディング調整板49がある場合の白基準板18のアナログビデオ信号を読み込んだ際の白基準データの再現信号レベル分布を示す波形図である。図7(a)に示すように、シェーディング調整板49がない状態で、原稿Gからの反射光を直接レンズ14でCCD15aに集光した場合には、中央部に配置されたCCD15a程白基準データの再現信号レベルが高く、端部側に配置されたCCD15a程白基準データの再現信号レベルが低い。これに対しシェーディング調整板49を設けて原稿Gからの反射光をシェーディング調整板49を介してCCD15aに集光した場合には、図7(b)に示すように、ラインセンサ15の各CCD15aにおける白基準データの再現信号レベルがほぼ同レベルになっていることがわかる。
【0048】
図8は、シェーディング補正演算回路48とラインバッファ35の構成部分から本実施の形態において特長的な構成である検知処理部50を抜粋して示すブロック図である。検知処理部50は、白基準データのラインバッファ35への記憶処理およびラインバッファ35に記憶された白基準データの平均化処理を行う白基準データ平均化処理部51、白基準データ平均化処理部51で平均化処理された白基準データに基づいて所定の演算処理を行う演算処理部52、および、ラインバッファ35に記憶された白基準データを取り込み次段の演算処理部52に渡す際に、取り込んだ白基準データ中の極小値をホールドする複数のMinデータホールド処理部53、54とを備えている。ここでいう極小値とは、図9のA、Bに例示するように、周囲と比較して局所的に信号レベルが低く落ち込んでいる部分を意味する。本実施の形態の検知処理部50は、2つのMinデータホールド処理部53、54を備えているが、Minデータホールド処理部53、54の数はこれに限るものではない。
【0049】
また、検知処理部50は、所定のデータを書き換えおよび消去自在に蓄積する記憶領域としての履歴データ記憶部55を備えている。特に図示しないが、履歴データ記憶部55には、最小信号レベルであると判断された白基準データの信号レベルと、そのアドレス情報および当該白基準データの記憶を行った時刻とが対応づけて蓄積される。ここで、アドレス情報とは、最小信号レベルと判断された白基準データの白基準板18における位置を意味する。
【0050】
この履歴データ記憶部55は、各種のデータを書き換え自在に蓄積し、かつ、蓄積したデータを揮発させることなく保持する機能を有し、例えば、バッテリでバックアップされたメモリ、フラッシュROMにより構成されている。
【0051】
このような構成において、イメージスキャナ1による原稿Gの読み取り動作について説明する。本実施の形態のイメージスキャナ1では、原稿読取モードとして、原稿Gが直接載置された原稿読取台3を用いて画像データの読み取りを行うブックモードと、自動給紙装置4を用いて画像データの読み取りを行うADFモードとがある。
【0052】
まず、ブックモードにおける原稿Gの画像読み取りの基本動作について、図1、図2、図4、図5および図6を参照して説明する。CPU24は、例えば、スタートスイッチ(図示せず)の押し下げによる画像読取動作の実行指示を受け付けると、光源点灯装置28を駆動することで光源8から発光した光を白基準板18に照射し、白基準板18からの反射光をミラー9、11、12、シェーディング調整板49およびレンズ14により、CCD駆動部29に駆動されるラインセンサ15の各CCD15aに集光する。各CCD15aに集光された反射光を光電変換することにより得られたアナログビデオ信号を、アナログビデオ処理部39での各処理によりデジタルビデオ信号に変換する。このデジタルビデオ信号を2値化データ処理部42により2値化処理して2値化データとし、シェーディング補正用の白基準データとしてラインバッファ35に記憶する。
【0053】
なお、ラインバッファ35へ白基準データを記憶する方法としては、複数ライン分の白基準データを読み取り、それらの平均値を記憶する方法と、1ライン分の白基準データを記憶する方法とがあるが、本実施の形態ではいずれの方法でもよい。
【0054】
次いで、CPU24によりモータドライバ30を駆動してステッピングモータ16を駆動させることにより、第1の走行体を図2中右側から左側へ一定速度で走行させて原稿Gを露光走査する。ミラー9、11、12、シェーディング調整板49およびレンズ14により集光した原稿Gからの反射光を、CCD15aにより光電変換してアナログビデオ信号として画像処理部36に出力する。
【0055】
画像処理部36内に出力された原稿Gのアナログビデオ信号を、アナログビデオ処理部39での各処理によりデジタルビデオ信号とする。この原稿Gのデジタルビデオ信号に対して、ラインバッファ35に記憶されている白基準データに基づいて、シェーディング補正処理部40での各処理を行うことによりシェーディング補正を実行する。シェーディング補正された原稿Gのデジタルビデオ信号は、画像データ処理部41、2値化データ処理部42において所定の処理を行った後、スキャンバッファ32に順次記憶する。スキャンバッファ32内のデータは、I/Fコントローラ34によって図示しないホストコンピュータ等の外部装置に出力される。
【0056】
次に、ADFモードにおける原稿Gの画像読み取りの基本操作について、図1、図3、図4および図5を参照して説明する。まず、上述のブックモードにおける原稿Gの画像読み取りの場合と同様に、白基準板18を読み取る。そして、CPU24によりモータドライバ31を駆動してステッピングモータ21を駆動させることで、原稿台20に載置された原稿Gを分離ローラ22および搬送ローラ23によって第1走行体10による所定の読取位置(図3参照)まで一定速度で搬送する。これにより、第1走行体10を走行させることなく、原稿Gをラインセンサ15の各CCD15aによって読み取ることができる。以下、前述したブックモードと同様に、原稿Gのデジタルビデオ信号を2値化してスキャンバッファ32に記憶し、スキャンバッファ32に記憶された原稿Gのデジタルビデオ信号をI/Fコントローラ34によってホストコンピュータ等に出力する。
【0057】
次に、履歴データ記憶部55への履歴データの蓄積について詳細に説明する。シェーディング調整板49を介してCCD15aにより読み取った白基準画像は、上述のような所定の処理がなされて、白基準データとして一旦ラインバッファ35に記憶される。ラインバッファ35に記憶された白基準データは、例えば、図9に示すような波形となる。本実施の形態のイメージスキャナ1では、ラインバッファ35に白基準データを記憶すると、この白基準データが所定のレベル範囲内にあるか否かの判断、および、この白基準データの信号レベルの検証を開始する。
【0058】
なお、白基準データが所定のレベル範囲内にあるか否かの判断に関しては、公知の技術であるため説明を省略し、以下に白基準データの信号レベルの検証について詳細に説明する。
【0059】
ここで、図9中左側から右側へ向かうように白基準データを検出する場合には、白基準データの検証を開始してから極小値B部分を検出した時点で、極小値Bを最小値と判断して、極小値Bに関する信号レベルおよびアドレス情報をMinデータホールド処理部53に記憶する。さらに検出を続けて極小値A部分を検出すると、極小値Bの場合と同様に、極小値Aに関する信号レベルおよびアドレス情報をMinデータホールド処理部54に記憶する。
【0060】
なお、本実施の形態では、白基準データの検証を極小値A、Bの2点に関して行っているが、これに限る物ではなく、白基準データの信号レベルの検証は、ラインバッファ35に記憶されている全ての白基準データに関しての検証が終了するまで同様に繰り返される。
【0061】
ラインバッファ35に記憶されている全ての白基準データに関して信号レベルの検証が終了すると、Minデータホールド処理部53、54に記憶されている各極小値(本実施の形態では、極小値Aと極小値B)の信号レベルの比較を行う。本実施の形態では、極小値Aの信号レベルは極小値Bの信号レベルより小さいため、極小値Aの信号レベルが最小信号レベルとなる。
【0062】
そして、最小信号レベルと判断された信号レベルが、ROM25に格納されている規定下限値より小さいか否かを判断する。ここに、レベル判断手段としての機能が実行される。最小信号レベルの白基準データの信号レベルが規定下限値より小さいと判断した場合には、極小値Aの白基準データの信号レベルと、そのアドレス情報および当該白基準データの記憶を行った時刻とを履歴データとして履歴データ記憶部55に蓄積する。ここに、履歴蓄積手段としての機能が実行される。
【0063】
このような白基準板18の読み取りをイメージスキャナ1の製造過程の各工程において行っておくことにより、白基準板18に不具合がある場合には、その旨を示す情報が不具合発生時間に対応づけて履歴データ記憶部55に蓄積される。
【0064】
ここで、表示キーが押し下げられることにより、入力回路37を介して履歴データ記憶部55に蓄積されている履歴データの表示の実行指示がCPU24に対して宣言されることにより、報知受付手段としての機能が実行される。表示キーが押し下げられると、ディスプレイドライバ38を介して履歴データ記憶部55に蓄積されている履歴データをディスプレイ6に表示させる。ここに、情報報知手段としての機能が実行される。
【0065】
本実施の形態では、カーソルキーの操作により所定の履歴データを選択し、この状態でエンターキーが押し下げられることにより、選択されたディスプレイ6上の履歴データの確定およびこの履歴データに対応する履歴データを履歴データ記憶部55から選択的に消去することができる。ここに、選択受付手段および消去手段としての機能が実行される。
【0066】
これによって、作業者は、不必要な履歴データを任意に消去することができるので、これ以降に履歴データを検証する場合に、不必要な履歴データを検証する必要がなくなり、作業効率の向上を図ることができる。
【0067】
次いで、白基準板読取キーの機能について説明する。白基準板読取キーが押し下げられることにより、入力回路37を介して白基準板18のみの読み取りの実行指示が宣言され、これをCPU24で検出することで白基準板18のみの読み取りの実行指示を受け付ける。ここに、白基準板読取受付手段としての機能が実行される。上述した場合と同様に、ラインセンサ15により読み取られた白基準データはラインバッファ35に記憶され、記憶された白基準データの信号レベルの検証が行われる。ここに、白基準データ更新手段としての機能が実行される。このときに、記憶した白基準データの中に規定下限値以下の信号レベルの白基準データがあると判断した場合には、この白基準データの信号レベルと、そのアドレス情報および当該白基準データを記憶した時刻とを履歴データとして履歴データ記憶部55に蓄積する。これにより、原稿Gの読み取りの有無に関わらず、白基準板18の不具合の有無を随時検証することができる。
【0068】
また、本実施の形態のイメージスキャナ1は、規定下限値以下の信号レベルの白基準データが有ると判断する毎に、この規定下限値以下の信号レベルの白基準データであると判断された白基準データに対応するアドレス情報と同一のアドレス情報が既に履歴データ記憶部55に蓄積されているか否かを判断する。ここに、アドレス判断手段としての機能が実行される。そして、規定下限値以下の信号レベルの白基準データであると判断された白基準データに対応するアドレス情報と同一のアドレス情報が履歴データ記憶部55に蓄積されていないと判断した場合にのみ、履歴データ記憶部55に図示しないタイマにより計時される白基準データを更新記憶した時間のみを当該アドレス情報に対応づけて追加蓄積する。ここに履歴追加蓄積手段としての機能が実行される。これによって、同じ情報が重複して蓄積されることがないので、履歴データ記憶部55を有効に活用することができる。
【0069】
また、運用上、故障修理等で、白基準板18の付け直し等を行う毎にスタートキーの押し下げによる白基準データの検証を行っておくことにより、付け直した白基準板18の位置が不適当であった場合にその旨を、作業者に対して、報知することができる。
【0070】
本実施の形態のイメージスキャナ1によれば、イメージスキャナ1の製造過程における各工程で、白基準板18の読み取りを行っておくことにより、製品の出荷前に履歴データ記憶部55に蓄積されている履歴データを読み取る作業を行わせるだけで、白基準データの信号レベルの低下を発見させるとともに付帯する時間情報により白基準データの信号レベルの低下が製造過程においてどの工程で発生したのかということを把握させることができる。これによって、市場において、製造過程での白基準板18の汚れに起因する異常画像の発生をより確実に防止することができる。
【0071】
また、製品の出荷前に上述のような白基準データの信号レベルの低下を検証することにより、白基準データの信号レベルの低下が、例えば、白基準板18の汚れにより生じたものであるのか、CCD15aの不具合により生じたものであるのかといったことを、製造現場で検証することが可能になり、何らかの不具合が発生している場合にも迅速に対応することができる。これによって、製品の信頼性の向上を図ることができる。
【0072】
なお、第1の形態では、履歴データ記憶部55に、規定下限値以下の最小値であると判断された極小値Aの白基準データの信号レベルと、そのアドレス情報および当該白基準データの記憶を行った時刻とを履歴データとして蓄積するようにしたが、これに限るものではなく、規定下限値以下の最小値であると判断された極小値Aの白基準データの記憶を行った時刻のみを履歴データとして履歴データ記憶部55に蓄積するようにしてもよい。これによって、履歴データ記憶部55に蓄積される履歴データ量を必要最小限にして履歴データ記憶部55を有効に活用することができる。
【0073】
本発明の第2の実施の形態を図10に基づいて説明する。第1の実施の形態と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。第2の実施の形態では、履歴データの検証を行う際に、複数台のイメージスキャナ1の履歴データを一度に検証する点が第1の実施の形態と異なる点である。
【0074】
図10は、第2の実施の形態における履歴データの検証について説明する概略図である。第2の実施の形態では、複数のイメージスキャナ1が、I/Fコントローラ34を介して外部装置としての工程管理コントローラ56のI/Fコントローラ(図示せず)に接続されている。第2の実施の形態では、各イメージスキャナ1のI/Fコントローラ34が通信手段とされている。これによって、各イメージスキャナ1の履歴データ記憶部55に蓄積されている履歴データを、工程管理コントローラ56に対して出力することが可能になる。
【0075】
このような構成において、白基準データの検証を行う際には、まず、工程管理コントローラ56から各イメージスキャナ1のI/Fコントローラ34に対して情報送信要求コマンドが送信される。各イメージスキャナ1では、I/Fコントローラ34を介して情報送信要求コマンドを受信すると、履歴データ記憶部55に記憶されている履歴データを工程管理コントローラ56に対して出力する。
【0076】
工程管理コントローラ56では、例えば、所定の情報を表示するディスプレイ(図示せず)を設け、このディスプレイに各イメージスキャナ1のI/Fコントローラ34から出力された履歴データを各イメージスキャナ1毎に表示するようにすることで、送信されてきた複数台のイメージスキャナ1の白基準データを、1台の工程管理コントローラ56で管理することができる。また、工程管理コントローラ56に、押し下げられることによりディスプレイに表示された各イメージスキャナ1の履歴データから所定の履歴データの選択指示を受け付けるカーソルキーや、選択された履歴データの消去の実行を指示するコマンド送信キー(ともに図示せず)等を設けることにより、1台の工程管理コントローラ56で複数台のイメージスキャナ1の履歴データの消去を管理することができる。対応する履歴データ記憶部55の特定は、例えば、各イメージスキャナ1を特定する情報を履歴データを送信する際に付加して送信する等により容易に実現される。
【0077】
これによって、1台の工程管理コントローラ56で、複数台のイメージスキャナ1の白基準板18の不具合の有無の検証、および、不必要な履歴データの消去を行うことができる。このため、当該作業に携わる作業者が少人数で済み、作業性の向上を図ることができる。
【0078】
なお、履歴データ記憶部55には、不具合が発生した時間を含む履歴データが蓄積されているため、工程管理コントローラ56と各イメージスキャナ1との接続は製品の出荷前にのみ行うだけで、全工程における履歴データを検証することができる。これによって、工程管理コントローラ56と複数台のイメージスキャナ1との接続等の作業に携わる作業者が少人数で済み、作業性の向上を図ることができる。
【0079】
次に、第3の実施の形態について図11に基づいて説明する。第3の実施の形態では、画像形成装置として複写機Fへの適用例を示している。
【0080】
図11は、第3の実施の形態の複写機Fを示す側面図である。複写機Fは、第1および第2の実施の形態で説明したイメージスキャナ1と、イメージスキャナ1の下方に設けられた画像形成領域57とにより構成されている。
【0081】
画像形成領域57のケーシング58の内部には、用紙Pを積層するトレイ59から電子写真方式の画像形成部60、定着器61を経由して排紙スタッカ部62へ至る用紙搬送路63が形成されている。画像形成部60のほぼ中央に設けられた感光体64の周囲には、感光体64の表面を一様に帯電させる帯電器65、イメージスキャナ1で読み取った原稿Gの画像を感光体64上に露光する露光器66、露光されることにより感光体64の表面に形成された潜像にトナーを付着させることで顕像化する現像器67、用紙搬送路63中を搬送されてきた用紙Pに顕像を転写する転写器68等により形成されている。
【0082】
このような構成において、イメージスキャナ1で読み取った原稿Gの画像は、画像形成部60により、用紙搬送路63中をタイミング調整されて搬送されてきた用紙P上に形成され、定着器61により定着される。
【0083】
これによって、第3の実施の形態の複写機Fによれば、第1および第2の実施の形態で説明したイメージスキャナ1により読み取った原稿Gの画像を、画像形成手段により用紙P上に形成することにより、再現性の高い画像を形成することができる。
【0084】
また、定期的にスタートキーの押し下げによる白基準データの検証を行い、検証結果を確認しておくことにより、用紙上に形成された画像に異常が発生する前に白基準板18の不具合を発見することができる。これによって、用紙P等の有限資源を不必要に消費することを防止でき、複写機Fとしての信頼性の向上を図ることができる。
【0085】
なお、第3の実施の形態では、電子写真方式の画像形成部60としたが、これに限るものではなく、例えば、インクジェットプリンタ等へ適用してもよい。
【0086】
また、画像形成装置として複写機Fへの適用例を示したが、これに限るものではなく、例えば、プリンタやファクシミリ等へ適用してもよい。
【0087】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の画像読取装置によれば、白基準板の信号レベルが低下した時間を履歴データとして蓄積しておくことが可能になるので、白基準板の不具合を時間を追って検証させることができる。これにより、作業者は、製造過程において白基準板の不具合が発生した工程を発見することができ、これに基づいて工程改善を図ることができる。
【0088】
さらに、請求項1記載の画像読取装置において、信号レベルが低下している白基準板の位置をこの白基準データを記憶した時間と併せて履歴データとして蓄積しておくことが可能になるので、白基準板の不具合の発生箇所を時間を追って検証させることができる。これにより、作業者は、製造過程において白基準板の不具合が発生した工程を不具合が発生した箇所と合わせて発見することができ、これに基づいて工程改善を図ることができる。
【0089】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の画像読取装置において、同じデータが重複して蓄積されることを防止することが可能になるので、記憶領域を有効に活用することができる。また、一度不具合が検出された白基準板については、例えば、白基準板の付け直し修理等をした後にもその履歴データが記憶領域に蓄積させることが可能になるので、この履歴データを検証することで後の製造工程における工程改善を図ることができる。
【0090】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の画像読取装置において、履歴データを外部に報知することが可能になるので、作業者は、白基準板の不具合が発生した工程を容易に発見することができ、これにより工程改善を図ることができる。
【0091】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の画像読取装置において、履歴データを適宜報知することが可能になるので、作業者は、必要時のみに履歴データを検証することができ、これにより作業効率の向上を図ることができる。
【0092】
請求項5記載の発明によれば、請求項1、2、3または4記載の画像読取装置において、原稿画像の読み取りを行わずに白基準データの信号レベルの検証を任意に行うことが可能になるので、用紙等の省資源化に貢献することができ、これによる装置の信頼性を向上させることができる。
【0093】
請求項6記載の発明によれば、請求項1、2、3、4または5記載の画像読取装置において、必要な履歴データのみを蓄積することが可能になるので、作業者は、不必要な情報まで検証する必要がなくなり、これにより履歴データ検証時の作業効率の向上を図ることができる。
【0094】
請求項7記載の発明によれば、請求項6記載の画像読取装置において、例えば、複数台の画像読取装置の履歴データを1台の外部装置で検証することが可能になるとともに、個々の画像読取装置の記憶領域の不必要な履歴データを外部装置からの指示により消去することが可能になるので、履歴データの検証を行う際の作業性の向上を図ることができる。
【0095】
請求項8記載の発明の画像形成装置によれば、再現性の高い画像を形成することができ、より信頼性の高い装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のイメージスキャナを示す側面図である。
【図2】露光走査光学系を拡大して示す側面図である。
【図3】自動給紙装置を拡大して示す拡大図である。
【図4】イメージスキャナの制御系を示すブロック図である。
【図5】画像処理部の基本的な内部構成を示すブロック図である。
【図6】画像処理部を細分化して抜粋したブロック図である。
【図7】(a)はシェーディング調整板がない状態で白基準板のアナログビデオ信号を読み込んだ際の白基準データの再現信号レベル分布を示す波形図、(b)はシェーディング調整板がある場合の白基準板のアナログビデオ信号を読み込んだ際の白基準データの再現信号レベル分布を示す波形図である。
【図8】検知処理部を示すブロック図である。
【図9】読み取った白基準データの信号レベルを示すグラフである。
【図10】第2の実施の形態における白基準データの検証について説明する概略図である。
【図11】第3の実施の形態の複写機を示す側面図である。
【符号の説明】
1 画像読取装置(イメージスキャナ)
15 センサ(ラインセンサ)
15a 光電変換素子(CCD)
18 白基準板
34 通信手段(I/Fコントローラ)
35 白基準データ記憶領域(ラインバッファ)
55 記憶領域(履歴データ記憶部)
56 外部装置(工程管理コントローラ)
F 画像形成装置
P 用紙

Claims (8)

  1. 複数の光電変換素子が所定形状に配列された画像読み取り用のセンサを備え、このセンサにより白基準板を読み取る毎に白基準データとして白基準データ記憶領域に更新して記憶し、原稿の画像を読み取る際には前記センサの出力を前記白基準データに基づいてシェーディング補正する画像読取装置において、
    時間を計時する計時手段と、所定の情報を記憶する記憶領域と、前記白基準データ記憶領域に記憶された前記白基準データから所定信号レベル以下の前記白基準データの有無を判断するレベル判断手段と、前記レベル判断手段が前記所定信号レベル以下の前記白基準データが有ると判断した場合には、前記計時手段により計時される前記白基準データを記憶した時間と前記所定信号レベル以下の前記白基準データに対応するアドレス情報とを対応付けて履歴データとして前記記憶領域に蓄積させる履歴蓄積手段とが設けられていることを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記レベル判断手段が前記所定信号レベル以下の前記白基準データが有ると判断した場合にこの所定信号レベル以下であると判断された前記白基準データに対応する前記アドレス情報と同一の前記アドレス情報が前記記憶領域に蓄積されているか否かを判断するアドレス判断手段と、前記アドレス判断手段の判断が肯定的である場合に当該白基準データを更新記憶した時間のみを当該アドレス情報に対応づけて追加蓄積させる履歴追加蓄積手段とが設けられていることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
  3. 前記記憶領域に蓄積された前記履歴データを外部に報知する情報報知手段が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の画像読取装置。
  4. 前記情報報知手段に対して前記記憶領域に蓄積された前記履歴データの外部への報知の実行指示を受け付ける報知受付手段を備え、前記報知受付手段により前記情報報知手段に対する前記記憶領域に蓄積された前記履歴データの外部への報知の実行指示を受け付けた場合には、前記情報報知手段により前記記憶領域に蓄積された前記履歴データを外部に報知することを特徴とする請求項3記載の画像読取装置。
  5. 前記白基準板のみの読み取りの実行指示を受け付ける白基準板読取受付手段と、前記白基準板読取受付手段により前記白基準板のみの読み取りの実行指示を受け付けた場合には、白基準板のみの読み取りを実行し、得られた前記白基準データを前記白基準データ記憶領域に更新記憶させる白基準データ更新手段とが設けられていることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の画像読取装置。
  6. 前記記憶領域に蓄積された前記履歴データから所定の前記履歴データの選択指示を受け付ける選択受付手段と、前記選択受付手段により選択された所定の前記履歴データを前記記憶領域から消去する消去手段と、が設けられていることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の画像読取装置。
  7. 外部装置との間で所定の情報を通信可能とする通信手段を備え、前記通信手段により前記記憶領域に記憶された前記履歴データを前記外部装置へ送信するとともに前記選択受付手段は前記通信手段により前記外部装置から受信した所定の前記履歴データの選択指示を受け付けることを特徴とする請求項6記載の画像読取装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか一に記載の画像読取装置を備え、前記画像読取装置で読み取った画像を記録媒体に形成することを特徴とする画像形成装置。
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