JP4678806B2 - 画像読み取り装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル複写機、スキャナ装置、等に装備される画像読み取り装置に関し、より詳細には、固定原稿読み取り(ブック読み取り)と搬送原稿読み取り(シートスルー読み取り)の二つの方式による読み取りを行う場合に、読み取り画像データに差がでないように、読み取り画像データの補正を行うようにした画像読み取り装置及び該画像読み取り装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写機、スキャナ装置、等に装備される画像読み取り装置として、CCDラインイメージセンサに原稿画像を伝達する読み取り光学系(ミラー、ランプ等)を載せたキャリッジを、副走査方向(CCDの主走査ラインに直交する方向)に移動させて 、固定した原稿の画像情報を読み取る(以下、この固定原稿読み取りモードを「ブック読み取り」モードと称す)方式と、固定した読み取り光学系上をオートマティック ドキュメント フィーダ(ADF)により原稿を搬送させ、移動する原稿を読み取る(以下 この搬送原稿読み取りモードを「シート スルー読み取り」モードと称す)方式の両方に対応する装備を持った画像読み取り装置が、従来から知られている。
ところで、CCDラインイメージセンサ(以下、単に「CCD」という)を用いる画像読み取りにおいて、CCDで変換され、得られる画像データには、ランプ劣化等による読み取り原稿の照明光の光量の不均一、結像光学系による歪み、イメージセンサの各CCD画素のばらつき、等に因って、読み取りデータに不正値が現れる。この不正値を補正するために、白基準板を読取り、この読み取りデータから生成される補正データを、実際の原稿読み取りデータに用いて、所謂シェーディング補正を行う。
かかるシェーディング補正をブック読み取りとシートスルー読み取りの二つの方式に対応する装備を持った画像読み取り装置において行う場合に、通常、二つの方式に対して、共通の白基準板から得た補正データを用いるという方法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、共通の白基準板を用いて行うと、二つの方式間で補正後の読み取りデータに違いが出る。これは、ブック読み取りにおいて、原稿面と白基準板の位置(光源からの高さ)は、ほぼ同一にすることができ、同一の露光条件となるが、シートスルー読み取りにおいては、原稿はADF側の搬送路中にあるので、白基準板の位置と同一にすることが困難であり(後記する図1、図2に関する記述、参照)、しかも、ADFの本体への取付け状態に生じるバラツキ等により、読み取り位置を通過する原稿面を一定化することをさらに難しくするからである。
このように、ブックとシートスルーの二つの読み取り方式では原稿面の位置が異なることから、原稿の読み取りデータに違いが出るので、双方の読み取りデータに同一の補正を行っても、当然のことであるが、方式の違いのデータ差は補正されずに画像データに劣化が残る(特に、ハーフトーンにおいて現れる)ことになり、十分な結果が得られない。
本発明は、ブック読み取りとシートスルー読み取りの二つの方式に対応する装備を持った画像読み取り装置における上記した従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、読み取り光学系に対し、原稿面の位置が違ってしまうといったような読み取り条件の異なる方式による読み取りを行っても、各方式の読み取りデータ間に違いが生じることがなく、かつ適正な読み取り画像を出力することが可能な画像読み取り装置及び該画像読み取り装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、読み取り光学系を備えたキャリッジと、読み取り光学系を経て伝達される画像を画素信号に変換するラインイメージセンサを有する読み取りデータ検出手段と、白基準体の読み取りデータを用いて読み取りデータを補正する読み取りデータ補正手段と、原稿搬送手段と、キャリッジ移動手段とを備え、キャリッジを移動させ、定置した原稿を読み取る定置原稿読み取りモード及びキャリッジを固定し、原稿搬送手段による搬送途中に原稿を読み取る搬送原稿読み取りモードの両読み取りモードの動作が可能な画像読み取り装置であって、前記白基準体として、キャリッジの移動位置に第1の白基準体とキャリッジの前記固定位置に第2の白基準体を、いずれもラインイメージセンサの主走査ラインにおける全読み取り領域にわたって設け、前記読み取りデータ補正手段は、定置原稿読み取りモードの原稿読み取りデータに対し、前記読み取りデータ検出手段によって検出された画素単位の第1の白基準体の読み取りデータに基づいてシェーディング補正を施し、搬送原稿読み取りモードの原稿読み取りデータに対し、前記読み取りデータ検出手段によって検出された画素単位の第1の白基準体及び第2の白基準体の読み取りデータに基づいて定置原稿読み取りモードの読み取りデータとの間の差を補正するモード間補正を行い、得られるデータにシェーディング補正を施すことを特徴とする。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像読み取り装置において、前記第2の白基準体を原稿搬送手段に備えた原稿ガイドと共通の部材とし、搬送原稿読み取りモードの読み取りデータに対するモード間補正後のシェーディング補正を第1の白基準体の読み取りデータに基づいて行うことを特徴とする。
【0006】
請求項3の発明は、請求項2に記載された画像読み取り装置において、前記モード間補正は、搬送原稿読み取りモードの原稿読み取りデータに対し、第1の白基準体の読み取りデータと第2の白基準体の読み取りデータの差分を画素単位で求め、求めた差分を搬送原稿読み取りモードの原稿読み取りデータに加算することにより行うことを特徴とする。
【0007】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された画像読み取り装置と、画像データに基づいて画像を形成する手段を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の画像読み取り装置を添付する図面とともに示す以下の実施例に基づき説明する。なお、以下に示す実施例装置は、デジタル複写機等の画像形成装置における構成要素としても適用し得るものである。
図1は、本発明の実施例に係わるADFを装備した画像読み取り装置の全体構成を概略図として示す。また、図2は、シートスルー(ADF)読み取り部を拡大し、その動作を説明するための図である。
図1、図2において、Sは原稿、1は原稿Sが載置される圧板原稿台(コンタクトガラス)、2は原稿Sを照明する光源、3は第1反射ミラー、4は第2反射ミラー、5は第3反射ミラー、6は光源2と第1反射ミラー3とを載せた第1キャリッジ、7は第2反射ミラー4及び第3反射ミラー5とを載せた第2キャリッジ、8は原稿の露光部を結像するためのレンズユニット、9はレンズユニット8により結像された原稿画像を光電変換するCCDラインイメージセンサ(以下、単に「CCD」という)、10はセンサーボード基板、11はセンサーボード基板10に接続された信号処理基板、12はシェーディング等の補正に用いる第1白基準板、13はシートスルー補正に用いる第2白基準板、14はADF原稿を載置する原稿トレイ、15は原稿を送る搬送コロ群、16はシートスルー読み取り位置で原稿をガイドするガイド板、17は搬送された原稿を排紙する排紙コロである。
【0009】
図1に示された画像読み取り装置は、読み取り動作を2つのモードで行うような構成を備える。
1つは、図1中に原稿の流れが矢印で示されるように、ADFを用いて行うシートスルー読み取りモードで、もう1つはコンタクトガラス1上に原稿を定置して行うブック読み取りモードである。
シートスルー読み取りモードは、原稿トレイ14に載置された原稿を搬送コロ群15、排紙コロ17によって送り、搬送路中にあるガイド板16に接し案内する原稿の読み取り面をコンタクトガラス1を通して露光し、反射光を読み取り光学系で伝達する。従って、図2に示した位置Cに第1キャリッジ6を固定させ、その上を原稿が通り抜けることにより(つまり、シートスルーで)、原稿面の画像を読み取ることができる構成をとる。
【0010】
ブック読み取りモードは、コンタクトガラス1上に原稿を定置し、読み取り系を載せた第1キャリッジ6、第2キャリッジ7を停止位置C(ホームポジションで、シートスルー読み取りにおける固定位置でもある)から、図2に示した位置Bに設けた第1基準白板12、位置Aの原稿読み取り開始位置を通り、原稿の末端まで副走査方向(図1中に矢印Aにて示す)に移動させ、その間に、キャリッジに設けた読み取り系により上記のシートスルー読み取りモードと同様、原稿面の画像を伝達するように構成する。
上記2つのモード何れにおいても、光源2から出た光は、原稿を照射し、その反射光はミラー群を介して結像光学系8によりCCD9上に導かれ、そこに結像し、電気信号に変換される。CCD9で変換された画像信号は、センサーボード基板10でサンプルホールド、増幅等のアナログ処理を経て、A/D変換器によりデジタル信号に変換される。
デジタル信号への変換後に信号処理基板11でシェーディング補正等の各種の補正処理が行われ、次段の印字データ等を生成する画像処理部(図示せず)にI/Fを介して出力される。
【0011】
基準白板によるシェーディング補正は、光源の経時的な劣化、或いは点灯時間や、周囲環境温度の変化による照射光量の変化及びCCDの感度ばらつき等に対応して出力の一定化を図るために行う。
シェーディング補正のタイミングは、通常、原稿を読み取るスキャン毎に読み取り光学系の全読み取り領域にわたって設けた基準白板の読み取りを行い、得た読み取り値に基づいて補正データを生成し、生成した補正データを、基本的には、CCDの主走査ライン毎に行う原稿読み取りデータのシェーディング補正処理用のデータとして、一つの原稿のスキャンの間中使用し続ける。
シェーディング補正のために行う、この実施例における基準白板の読み取りは、ブック読み取りモードにおいて、原稿を読み取るためのスキャン動作と同時に行われる。即ち、ホームポジションの位置C(図2,参照)に停止していたキャリッジ6を位置Aの原稿読み取り開始位置に移動させる間の位置Bに設けた基準白板を露光し、CCD9による主走査により基準白板を読み取る。このときに読み取られる、位置Bに設けた基準白板を第1基準白板12とする。ブック読み取りモードでは、第1基準白板12の読み取りデータをもとに生成するシェーディング補正データを、次の原稿のスキャン時に再び第1基準白板12を読み取り、新たにシェーディング補正データを生成するまでの間、基本的に各主走査ラインデータに対して使い続ける。
【0012】
この実施例では、シートスルー読み取りモードにおいて、ブック読み取りモードで用いる第1基準白板12を共通にシェーディング補正に使用することにしている。ブック読み取りモードに用いる第1基準白板12を共通に使用する場合に、シートスルー読み取りモードにおいては、基準白板読み取り動作を原稿読み取り動作と同時に行うことが出来ない。それは、シートスルー読み取りモードにおいて、原稿読み取り時に、図2に示した位置C(ブック読み取りのキャリッジ停止位置)にキャリッジ6を固定させて読み取るからであり、第1基準白板12の読み取り動作とは別に動作させることになる。
従って、シェーディング補正を行うためには、原稿読み取り時に固定したキャリッジ6を第1基準白板12読み取り位置Bに移動させる必要があり、この動作は、読み取り制御を行うCPUに負荷を与え、延いては、読み取りに要する時間を長期化させることにつながるものである。
【0013】
そこで、本発明では、この負荷をできるだけ軽減し、読み取り時間の短縮化を図るとともに、シートスルー読み取りに個別に発生し得る読み取り条件の違いを読み取り原稿毎に検出し、ブック読み取りとの読み取り結果に差が出ないように補正しようとするものである。
このために、本発明においては、キャリッジ6の固定読み取り位置Cに対応するAFD側に第2基準白板13(図2参照)を全読み取り領域にわたり設ける。この第2基準白板13により、読み取り条件の違いを各原稿の読み取り前にチェックすることを可能にする。
このチェックは、複数の原稿束が原稿トレイ14にセットされた場合に、セットされた原稿束の一枚目の原稿読み取りを開始する前に、位置Bに行って第1基準白板12を読み取って、得た第1基準白板12のデータを、各原稿の読み取り前に第2基準白板13を読み取って、得た第2基準白板13のデータと比較して、原稿毎の読み取り条件の違いを検出することによる。
このような方法を実施するために用いる第2基準白板13として、シートスルー読み取り位置Cに設けたADF側の原稿ガイド板16のガイド面を用いることができる。こうすることにより、部品数を増やさずに、より効果的な実施形態をとることが可能になる。
【0014】
次に、本発明の実施例として、第1基準白板12及び第2基準白板13の読み取りと、その読み取りデータを用いて行われるシートスルー読み取りモードにおける補正動作を、以下に説明する。なお、以下に示す実施例の補正動作は、この画像読み取り装置において、スキャナ動作、ADFの原稿搬送及び読み取り信号の処理等の読み取り動作全体を制御する制御部(図示せず)におけるCPUにより実行する。
図3は、シートスルー読み取りモードにおける読み取りデータの補正動作のフローを示す。
図3を参照して、かかる補正動作の詳細を説明する。
ADFの原稿トレイ14にセットされた原稿束を装置が受け入れ、動作を開始すると、先ず、原稿が、一枚目の読みとり原稿であるか否かをチェックする(S1)。一枚目である場合、停止期間があったので、読み取り条件が変化している可能性が高いので、補正用のデータを得るために、キャリッジ6を位置Bに移動させ、第1基準白板12をCCD9により読み取る(S2)。ここで読み取られる第1基準白板12の読み取りデータは、CCD9の画素毎に検出値を所定の階調数のデジタル値で表したものであり、その一例を線図で表すと、図4に示すようなデータになる。図4では白レベルを縦軸に、1〜7500までの各画素を横軸に取っている。
ステップS2で得た第1基準白板12の読み取りデータを記憶部に蓄積し(S3)、次に、蓄積した読み取りデータに基づいて、シェーディング補正データの生成を行い、生成された補正データを、後段のステップで使用するために記憶部に蓄積する(S4)。シェーディング補正データの生成は、基準白板を読み取ったときに本来あるべき白レベルに均一化するために、実際に第1基準白板12を読み取った各画素データに掛け合わせる補正係数を求めるという、通常行われている演算操作により実施し得る。
【0015】
その後、キャリッジ6を移動させ、読み取り位置を再び位置Cに戻す。
この時、原稿は、まだ搬送されて来ないので、読み取り位置Cにはガイド板16の第2基準白板13として機能する面が露出している。そこで、第2基準白板13をCCD9により読み取る(S5)。
ここで読み取られる第2基準白板13の読み取りデータには、第1基準白板12と異なる読み取り条件(即ち、ブック/シートスルー読み取りモードにおける原稿位置の違い)が検出値に反映されている。即ち、読み取り位置Cにおける第2基準白板13はADF側に設けられているので、ブック読み取りの原稿面と同一面に設けられた第1基準白板12の場合と比べると、原稿面に対する読み取り系の距離が遠くなってしまうことや、スキャナとADFの装着状態が一定にならない、即ちADFの本体への取付のバラツキにより、原稿面に対する読み取り系の距離の不均一が生じ、こうした違いが反映される。
【0016】
かかるスキャナとADFの装着状態の一例を図5に示す。図5では、スキャナに対して、ADFの奥が高くなるように装着された場合(A)とADFの手前が高くなるように装着された場合(B)が示されており、このような状態になった場合に、主走査方向の読み取り値に不均一が生じる。また、ADFの取付バラツキによる差が画像中央と周辺の差、左右差になって現れることもある。
第2基準白板13の読み取りにより、上記のように読み取り条件の違いがチェックできるという反面、第1基準白板12と異なる条件として、第2基準白板13の読み取りデータには、ADFの原稿ガイド面を基準白板に使用しているために、ガイド面へ付着物や汚れが付き、それが読み取りデータに雑音として現れる。かかるガイド面への付着物、汚れの影響が生じた読み取りデータの一例を図6に示す。図6に示すように、付着物により画素の一部のレベルが低下し、黒スジとして現れている。
【0017】
上記のように第2基準白板13の読み取りデータには第1基準白板12と異なる条件が反映されており、この違いは第1と第2の基準白板読み取りデータ間の白レベル差をとることにより抽出できる。図7に第1と第2の基準白板読み取りデータの関係を示す。図7に示すように、第2基準白板読み取りデータは、通常、第1基準白板読み取りデータに比べてレベルが低く、図示の例ではADFの取付状態が不良であり、主走査方向の傾きが生じた場合を示している。
第1と第2の基準白板読み取りデータから図7に示した白レベル差をとり、この差分データを用いて、シートスルー読み取りデータを補正することができる。つまり、この差分データをシートスルー補正データとして生成し、この補正データを用いて、シートスルーによる原稿読み取りデータを補正することにより、ブック読み取りモードと同じ読み取りデータを出力することが可能になる。
【0018】
ただし、シートスルー補正データを生成する際に、第2の基準白板読み取りデータに雑音として含まれたデータを修正する必要がある。修正の方法としては、付着物等による雑音が異常信号であることから、これを閾値処理により峻別することができ、異常信号が検出された場合には、異常信号を排除し、異常信号の近辺にある正常な信号を採用することにより異常信号による影響が出ないようにする。
動作フローとしては、ステップS3で読み取った第1の基準白板読み取りデータと、ステップS5で読み取った第2の基準白板読み取りデータとから第1と第2の基準白板読み取りデータの差分データ(図7中に、白レベル差として示す)を求め、これを白レベル補正データとして後段のシートスルー補正のために、蓄積する(S6)。
【0019】
動作フローにおける手順としては、第1と第2の基準白板の読み取りを行った後、位置Cにキャリッジを固定したまま、ADFにより搬送されてくる原稿の読み取りを行う(S7)。
次いで、原稿読み取りデータにシートスルー補正を行う(S8)。シートスルー補正は、上記ステップS6で生成した白レベル補正データによりシートスルーモードによる原稿読み取りデータを補正する。ここでは、原稿読み取りデータに白レベル補正データを加算することにより行う。この補正により得られる読み取りデータは、ブックモードで読み取ったと同じレベルの信号になる。
この後、前のステップS8で処理された読み取りデータに対してシェーディング補正を行う(S9)。シェーディング補正は、読み取りデータに対して通常行われる処理であり、ブック読み取りモードにおいても同様に行う。ここでは、ステップS4で生成したシェーディング補正データとしての補正係数をステップS8でシートスルー補正された原稿読み取りデータに掛け合わせることにより行う。
次いで、ADFの原稿トレイ14に次原稿があるか否かをチェックする(S10)。チェックの結果、次原稿がない場合、このフローを終了させる。
【0020】
他方、ステップS10のチェックの結果、次原稿がある場合、このフローの最初のステップS1に戻し、読み取るべき原稿が一枚目の原稿であるか否かをチェックする(S1)。この説明の手順では、既に一枚目の原稿の読み取りが済んでいるので、チェック結果はNOであるから、一枚目の原稿について行った第1基準白板12の読み取りをしないで、直ぐに第2の基準白板13を読み取るステップS5を行う。この後、先に一枚目の原稿の読み取り時に行った処理を同じようにステップS10まで行う。これを複数枚ある残りの原稿全てについて行い処理を終了させる。図8は、シートスルー読み取りモードにおいて、複数枚の原稿束が処理されるときの第1と第2の基準白板の読み取りタイミングを示すチャートである。図8に示すように、原稿束の一枚目は第1と第2両方の基準白板を読み取るが、2枚目以降は、シートスルー読み取り位置に設けた第2の基準白板13の読み取りのみを行う。従って、第1の基準白板12の読み取りを最小限の一枚目のみにすることにより、二枚目以降はキャリッジを移動させる動作が不要となり、CPUに負荷を与えることにつながる読み取りに要する時間の長期化を抑え、かつシェーディング補正とシートスルー補正により適正な読み取りデータの出力を可能にする。
【0021】
【発明の効果】
(1)請求項1の発明に対応する効果
第1及び第2の白基準体の読み取りデータに基づいてシートスルー読み取りの原稿読み取りデータに対しブック読み取りとの間の読み取りデータの差を補正(モード間補正)し、さらにシェーディング補正を行うようにしたことにより、いずれのモードの読み取りを行っても、読み取り出力に違いがなく、適正な画像データを得ることが可能になる。
【0022】
(2)請求項2の発明に対応する効果
第2の白基準体を原稿搬送手段に備えた原稿ガイドと共通の部材とし、シートスルー読み取りモードの読み取りデータのシェーディング補正をブック読み取りモードと共通に使用する第1の白基準体の読み取りデータに基づいて行うことにより、部品数を増やさずに、シートスルー読み取りモードにおいて適正な読み取り画像データを得ることが可能になる。
(3)請求項3の発明に対応する効果
第1及び第2の白基準体の読み取りデータの差分をシートスルー読み取りモードの読み取りデータに加算するモード間補正を行うことで、原稿ガイドを第2の白基準体としたことに要因する変動(例えば、ADF取り付けのばらつきにより生じる変動、原稿ガイドへの付着物により生じる雑音)を補正でき、シートスルー読み取りモードにおいて生じる可能性のある画像データの劣化を防止することが可能になる。
(4)請求項4の発明に対応する効果
請求項1〜3記載の画像読み取り装置を備えた複写機、ファクシミリ等の画像形成装置おいて上記(1)〜(3)の効果を実現することにより、画像形成装置の性能を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係わるADFを装備した画像読み取り装置の全体構成を概略図として示す。
【図2】 図1の実施例におけるシートスルー読み取り(ADF読み取り)部を拡大し、その動作を説明するための図である。
【図3】 シートスルー読み取りモードにおける読み取りデータの補正動作のフローを示す。
【図4】 本実施例における第1基準白板を読み取ったCCDの読み取り出力データの一例を示す。
【図5】 ADFを装備した本実施例の画像読み取り装置スキャナとADFの装着状態の一例を示す。
【図6】 本実施例における第2基準白板を読み取ったCCDの読み取り出力データの一例を示す。
【図7】 本実施例における第1、第2基準白板を読み取ったCCDの読み取り出力データの一例を示し、白レベル差を説明するための図である。
【図8】 シートスルー読み取りモードにおいて、原稿束が処理されるときの第1、第2基準白板の読み取りタイミングを示す。
【符号の説明】
1…圧板原稿台(コンタクトガラス)、
2…光源、 3…第1反射ミラー、
4…第2反射ミラー、 5…第3反射ミラー
6…第1キャリッジ、 7…第2キャリッジ
8…搬送コロ群、 6…排紙コロ、
7…ガイド板(背景板)、 8…レンズユニット、
9…CCDラインイメージセンサ、10…センサーボード基板、
11…信号処理基板、 12…第1白基準板、
13…第2白基準板、 14…原稿トレイ、
15…搬送コロ群、 16…ガイド板、
17…排紙コロ、 S…原稿。
Claims (4)
- 読み取り光学系を備えたキャリッジと、読み取り光学系を経て伝達される画像を画素信号に変換するラインイメージセンサを有する読み取りデータ検出手段と、白基準体の読み取りデータを用いて読み取りデータを補正する読み取りデータ補正手段と、原稿搬送手段と、キャリッジ移動手段とを備え、キャリッジを移動させ、定置した原稿を読み取る定置原稿読み取りモード及びキャリッジを固定し、原稿搬送手段による搬送途中に原稿を読み取る搬送原稿読み取りモードの両読み取りモードの動作が可能な画像読み取り装置であって、
前記白基準体として、キャリッジの移動位置に第1の白基準体とキャリッジの前記固定位置に第2の白基準体を、いずれもラインイメージセンサの主走査ラインにおける全読み取り領域にわたって設け、
前記読み取りデータ補正手段は、
定置原稿読み取りモードの原稿読み取りデータに対し、前記読み取りデータ検出手段によって検出された画素単位の第1の白基準体の読み取りデータに基づいてシェーディング補正を施し、
搬送原稿読み取りモードの原稿読み取りデータに対し、前記読み取りデータ検出手段によって検出された画素単位の第1の白基準体及び第2の白基準体の読み取りデータに基づいて定置原稿読み取りモードの読み取りデータとの間の差を補正するモード間補正を行い、得られるデータにシェーディング補正を施す
ことを特徴とする画像読み取り装置。 - 請求項1に記載された画像読み取り装置において、
前記第2の白基準体を原稿搬送手段に備えた原稿ガイドと共通の部材とし、
搬送原稿読み取りモードの読み取りデータに対するモード間補正後のシェーディング補正を第1の白基準体の読み取りデータに基づいて行うことを特徴とする画像読み取り装置。 - 請求項2に記載された画像読み取り装置において、
前記モード間補正は、搬送原稿読み取りモードの原稿読み取りデータに対し、第1の白基準体の読み取りデータと第2の白基準体の読み取りデータの差分を画素単位で求め、求めた差分を搬送原稿読み取りモードの原稿読み取りデータに加算することにより行う
ことを特徴とする画像読み取り装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載された画像読み取り装置と、画像データに基づいて画像を形成する手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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