JP2004266512A - デジタル画像読取装置 - Google Patents

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Tomoyuki Yoshida
知行 吉田
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Abstract

【課題】本発明は走査光学系の汚れに応じて白基準データを切り換えてシェーディング補正を行うデジタル画像読取装置を提供する。
【解決手段】デジタル画像読取装置1は、原稿走査上に紙粉等が付着しており、露光走査光学系12のクリーニングを行なう時期であると判断する前の通常の動作時には、セレクタ43が揮発性メモリ45を選択して、白基準板30を読み取って揮発性メモリ45に格納した白基準データを、原稿の画像をシェーディング補正するのに使用する白基準データとして採用し、露光走査光学系12のクリーニングを行う時期であると判断すると、セレクタ43が不揮発性メモリ44の白基準データをシェーディング補正に用いる白基準データとして採用してゴミ等の影響のない白基準データに基づいてシェーディング補正する。したがって、画像品質の良好な画像データを生成することができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル画像読取装置に関し、詳細には、走査光学系の露光走査線上のゴミ、紙粉等の付着による汚れに応じてシェーディング補正用に白基準板を読み取って揮発性メモリに格納した読取白基準データと予め不揮発性メモリに格納されている予備白基準データを適宜選択してシェーディング補正を行うデジタル画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2001−157053号公報
【特許文献2】
特公平8−15309号公報
【特許文献3】
特開2001−86333号公報
【特許文献4】
特開2000−115488号公報
【特許文献5】
特開平11−261816号公報
オフィス等での取り扱い文書は増加の一途を辿っており、それら文書管理の効率化を図るために、イメージスキャナ等のデジタル画像読取装置を用いて、紙文書を電子イメージデータとして取り込む電子ファイリングシステムのニーズが高まってきている。
【0003】
一方、ADF(Auto Document Fieder)を備えたカラーイメージスキャナ等の画像読取装置においては、通紙時の原稿の擦れ等により原稿の通紙経路に紙粉等が発生し、大量に通紙を重ねていくと、紙粉等が通紙経路に蓄積したり、また、通紙時の原稿搬送や画像読取装置の動作により紙粉等が舞うことで、読取走査線上に紙粉等が付着し、異常画像を発生する。
【0004】
このような紙粉やゴミ等(以下、紙粉等という。)が読取走査線上に付着すると、読取部で読み取った読取画像に黒スジ等の異常画像が発生するが、画像読取装置のユーザは、コンタクトガラス上に紙粉等が付着していることを確認することができず、読取画像に異常画像が現れて初めてコンタクトガラス上に紙粉等が付着していることを認識することとなる。
【0005】
そこで、スキャナ、ファクシミリ装置、複写装置等の画像読取装置においては、従来から、一般的に、規定の通紙枚数の通紙を行うと、通紙経路のクリーニングをユーザに促す等の表示を行い、紙粉等が読取走査線上に付着することによる異常画像の発生を防止している。
【0006】
また、本出願人は、先に、白基準板を読み取ったときの白基準データに基づいて紙粉等の付着の異常を検出して、ユーザに通知する画像読取装置を提案している(特許文献1参照)。
【0007】
ところが、紙粉の発生頻度は、紙質/紙厚や温湿度等の使用環境にも影響され、通紙枚数に基づいて通紙経路の清掃を行うことはあまり適切ではなく、また、ユーザが通紙経路を清掃することは、逆に紙粉等の汚れを固着させてしまう可能性があるとともに、他の部分に新たな汚れを生む場合があるだけでなく、安全性の面から画像読取装置内部に入り込んだ紙粉等をユーザが分解して取り除くことはできない。
【0008】
したがって、サービスマンが定期メンテナンスの時に清掃することになるが、メンテナンス周期の間に画像品質が悪化すると、ユーザの画像読取装置に対する印象が悪くなるという問題がある。
【0009】
そして、紙粉等の汚れがシェーディング補正の白基準データに入り込むと、スジ状の異常画像が発生しやすくなるという問題があった。
【0010】
そこで、従来、白基準板を読み取った白基準データをメモリに格納する場合に、当該白基準データが前回白基準板を読み取ってメモリに格納されている前白基準データとのレベル差が所定値以内の場合、メモリに格納されている前白基準データを現白基準データで書き換えてこの白基準データに基づいて原稿の画像データを補正し、レベル差が所定値以上の場合、エラーを報知するとともに、メモリに格納されている前白基準データで原稿の画像データの補正を行う画像信号補正装置が提案されている(特許文献2参照)。
【0011】
ところが、この従来技術では、現白基準データと前白基準データとのレベル差が所定値以上ある場合に前白基準データでシェーディング補正を行っているため、当該所定値を越えない程度に徐々にゴミが付着して汚れる等の経時的にゴミ等が付着する場合には、対応することができず、改良の必要があった。
【0012】
また、本出願人は、先に、白基準データが所定量以上変化している画素があると、ゴミ等と判断して、白基準データの当該画素を隣接画素で修正する画像読取装置(特許文献3参照)及び検出したゴミの位置の画素データを補正する画素データ補正手段とシェーディング補正で使用する白基準板の読み取りデータを補正する明データ補正手段と、検出したゴミの位置の画素データの画素幅等の予め設定された条件に応じて前記画素データ補正手段による補正処理を有効とするか無効とするかを設定する制御手段と、を備えている画像処理装置(特許文献4参照)を提案している。
【0013】
さらに、本出願人は、先に、複数の白基準白板をそれぞれ読み取って取得した複数の白データの対象画素とその周辺画素とを比較し、対象画素と周辺画素の値が大きく異なる特異点を抽出して、複数の白データの基準値において、特異点の位置が共に一致する場合にその位置を記憶し、読み取った原稿画像データに対して、上記特異点の位置では周辺画素を参照し、周辺画素の値に置き換えるシェーディング補正処理装置を提案している(特許文献5参照)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術にあっては、隣接画素をそのままゴミ位置の画素として白基準データを補正したり、ゴミ位置の原稿画素を周辺画素から補間演算等によりデータ算出して補正して、スジ状の異常画像の発生を防止しているため、紙粉等の汚れの状況(大きさや濃度変化量)に依存し、紙粉等の汚れに対する対応力に限界があり、画像品質を向上させる上で、改良の必要があった。
【0015】
そこで、本発明は、読取走査線上に紙粉等の汚れが発生した場合の異常画像の防止を正確性に行うために、異常画像については、最終的にはサービスマンによるメンテナンス(走査光学系のクリーニング)によって復帰するものとし、サービスマンのメンテナンス間隔の間に紙粉等の汚れによる異常画像に対する対応力をより一層向上させたデジタル画像読取装置を提供することを目的としている。
【0016】
具体的には、請求項1記載の発明は、走査光学系で搬送される原稿の画像を読み取る前の所定時期に、所定の白基準板を読み取って当該白基準板を読み取ったときの画像データを読取白基準データとして揮発性メモリに保存して、シェーディング補正手段で、白基準データに基づいて原稿を読み取った際の画像データをシェーディング補正する際に、走査光学系の汚れの有無を汚れ検出手段で検出し、制御手段が、当該汚れ検出手段の検出結果に基づいて、揮発性メモリに格納されている読取白基準データと不揮発性メモリに予め格納されている予備白基準データをシェーディング補正手段のシェーディング補正に用いる白基準データとして切り換えて提供することにより、紙粉等の汚れの状況(大きさや濃度変化量)の影響を受けることなく、より安定して読取画像の画像品質を向上させ、サービスマンによるメンテナンス間隔の間に生じた紙粉等の汚れに対する異常画像の発生を適切に防止して、利用性の良好なデジタル画像読取装置を提供することを目的とする。
【0017】
請求項2記載の発明は、汚れ検出手段が、揮発性メモリに格納されている読取白基準データに基づいて走査光学系の汚れの有無を検出することにより、安価にかつ安定して正確に走査光学系の汚れの有無を検出し、紙粉等の汚れの状況の影響を受けることなく、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることのできるデジタル画像読取装置を提供することを目的としている。
【0018】
請求項3記載の発明は、不揮発性メモリに、予備白基準データとして、予め清浄な白基準板を読み取ったときの白基準データを格納することにより、デジタル画像読取装置の個体差分を吸収し、かつ、メンテナンスの行き届いた初期の白基準データを用い、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることのできるデジタル画像読取装置を提供することを目的としている。
【0019】
請求項4記載の発明は、揮発性メモリに格納されている読取白基準データと不揮発性メモリに格納されている予備白基準データを任意に選択する選択手段を設け、制御手段が、当該選択手段で選択された読取白基準データまたは予備白基準データを、シェーディング補正手段のシェーディング補正用の白基準データとして提供することにより、走査光学系の原稿走査線上に付着した紙粉等の汚れが適切に検知できない場合においても、ユーザが白基準データを読取白基準データと予備白基準データを簡単に切り換え、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることのできるデジタル画像読取装置を提供することを目的としている。
【0020】
請求項5記載の発明は、シェーディング補正手段のシェーディング補正に用いる白基準データとして、揮発性メモリに格納されている読取白基準データと不揮発性メモリに格納されている予備白基準データのいずれが選択されているかを通知することにより、サービスマンがメンテナンスを行う際に、走査光学系のクリーニングを忘れることを防止し、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることのできるデジタル画像読取装置を提供することを目的としている。
【0021】
請求項6記載の発明は、揮発性メモリに格納されている読取白基準データを所定時期毎に不揮発性メモリに予備白基準データとして複写することにより、走査光学系の原稿走査上に付着した紙粉等の汚れを検知した場合に、経時的な原稿照射ランプの劣化等の影響をも加味してシェーディング補正を実施できるようにし、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることのできるデジタル画像読取装置を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明のデジタル画像読取装置は、搬送される原稿に読取位置で光を照射してその反射光により当該原稿の画像を読み取る走査光学系と、当該原稿読取前の所定時期に所定の白基準板を読み取って当該白基準板を読み取ったときの画像データを読取白基準データとして揮発性メモリに保存して、白基準データに基づいて前記原稿を読み取った際の画像データをシェーディング補正するシェーディング補正手段と、前記走査光学系の汚れの有無を検出する汚れ検出手段と、を備えたデジタル画像読取装置であって、シェーディング補正用の所定の予備白基準データを格納する不揮発性メモリと、前記汚れ検出手段の検出結果に基づいて、前記揮発性メモリに格納されている読取白基準データと前記不揮発性メモリに格納されている予備白基準データを前記シェーディング補正手段のシェーディング補正に用いる白基準データとして切り換えて提供する制御手段と、を備えていることにより、上記目的を達成している。
【0023】
上記構成によれば、走査光学系で搬送される原稿の画像を読み取る前の所定時期に、所定の白基準板を読み取って当該白基準板を読み取ったときの画像データを読取白基準データとして揮発性メモリに保存して、シェーディング補正手段で、白基準データに基づいて原稿を読み取った際の画像データをシェーディング補正する際に、走査光学系の汚れの有無を汚れ検出手段で検出し、制御手段が、当該汚れ検出手段の検出結果に基づいて、揮発性メモリに格納されている読取白基準データと不揮発性メモリに予め格納されている予備白基準データをシェーディング補正手段のシェーディング補正に用いる白基準データとして切り換えて提供するので、紙粉等の汚れの状況(大きさや濃度変化量)の影響を受けることなく、より安定して読取画像の画像品質を向上させることができ、サービスマンによるメンテナンス間隔の間に生じた紙粉等の汚れに対する異常画像の発生を適切に防止して、利用性を向上させることができる。
【0024】
この場合、例えば、請求項2に記載するように、前記汚れ検出手段は、前記揮発性メモリに格納されている読取白基準データに基づいて前記走査光学系の汚れの有無を検出するものであってもよい。
【0025】
上記構成によれば、汚れ検出手段が、揮発性メモリに格納されている読取白基準データに基づいて走査光学系の汚れの有無を検出するので、安価にかつ安定して正確に走査光学系の汚れの有無を検出することができ、紙粉等の汚れの状況の影響を受けることなく、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることができる。
【0026】
また、例えば、請求項3に記載するように、前記不揮発性メモリは、前記予備白基準データとして、予め清浄な白基準板を読み取ったときの白基準データが格納されているものであってもよい。
【0027】
上記構成によれば、不揮発性メモリに、予備白基準データとして、予め清浄な白基準板を読み取ったときの白基準データを格納するので、デジタル画像読取装置の個体差分を吸収することができるとともに、メンテナンスの行き届いた初期の白基準データを用いることができ、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることができる。
【0028】
さらに、例えば、請求項4に記載するように、前記デジタル画像読取装置は、前記揮発性メモリに格納されている読取白基準データと前記不揮発性メモリに格納されている予備白基準データを任意に選択する選択手段を備え、前記制御手段は、当該選択手段で選択された前記読取白基準データまたは前記予備白基準データを、前記シェーディング補正手段のシェーディング補正用の白基準データとして提供するものであってもよい。
【0029】
上記構成によれば、揮発性メモリに格納されている読取白基準データと不揮発性メモリに格納されている予備白基準データを任意に選択する選択手段を設け、制御手段が、当該選択手段で選択された読取白基準データまたは予備白基準データを、シェーディング補正手段のシェーディング補正用の白基準データとして提供するので、走査光学系の原稿走査線上に付着した紙粉等の汚れが適切に検知できない場合においても、ユーザが白基準データを読取白基準データと予備白基準データを簡単に切り換えることができ、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることができる。
【0030】
また、例えば、請求項5に記載するように、前記デジタル画像読取装置は、前記シェーディング補正手段のシェーディング補正に用いる白基準データとして、前記揮発性メモリに格納されている読取白基準データと前記不揮発性メモリに格納されている予備白基準データのいずれが選択されているかを通知する通知手段を備えているものであってもよい。
【0031】
上記構成によれば、シェーディング補正手段のシェーディング補正に用いる白基準データとして、揮発性メモリに格納されている読取白基準データと不揮発性メモリに格納されている予備白基準データのいずれが選択されているかを通知するので、サービスマンがメンテナンスを行う際に、走査光学系のクリーニングを忘れることを防止することができ、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることができる。
【0032】
さらに、例えば、請求項6に記載するように、前記デジタル画像読取装置は、前記揮発性メモリに格納されている読取白基準データを所定時期毎に前記不揮発性メモリに前記予備白基準データとして複写するものであってもよい。
【0033】
上記構成によれば、揮発性メモリに格納されている読取白基準データを所定時期毎に不揮発性メモリに予備白基準データとして複写するので、走査光学系の原稿走査上に付着した紙粉等の汚れを検知した場合に、経時的な原稿照射ランプの劣化等の影響をも加味してシェーディング補正を実施できるようにすることができ、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0035】
図1〜図8は、本発明のデジタル画像読取装置の一実施の形態を示す図であり、図1は、本発明のデジタル画像読取装置の一実施の形態を示す図であり、図1は、本発明のデジタル画像読取装置の一実施の形態を適用したデジタル画像読取装置1の正面概略構成図である。
【0036】
図1において、デジタル画像読取装置1は、本体筐体2の上部に原稿台ガラス3が設けられており、原稿台ガラス3の上部は、開閉可能にADF(自動原稿送り装置)4が取り付けられている。このADF4は、原稿台ガラス3上にセットたれた原稿を原稿台ガラス3に密着させるように押さえつける厚板の機能を兼ね備えている。
【0037】
本体筐体2の内部には、図示しない第1走行体に搭載された照明ランプ5と第1ミラー6、図示しない第2走行体に搭載された第2ミラー7と第3ミラー8、レンズ9、CCD(Charge Coupled Device )10及び走行体モータ11等からなる露光走査光学系(走査光学系)12が配設されており、CCD(撮像デバイス)10は、基板13に取り付けられている。露光走査光学系12は、第1走行体と第2走行体が走行体モータ11により水平方向(副走査方向:図1に両矢印Aで示す方向)に移動され、第1走行体上の照明ランプ5から原稿台ガラス3上に載置された原稿に光を照射して、当該原稿で反射された光の反射光を第1走行体上の第1ミラー6で第2走行体方向に反射し、第2走行体上の第2ミラー7及び第3ミラー8で第1走行体から入射される光を順次反射して、レンズ9方向に出射させる。レンズ9は、第2走行体から入射される光をCCD10に集光して照射させる。CCD10は、1次元に複数の光電変換素子としてCCD素子が配列されており、レンズ9から入射される入射光を光電変換して、アナログの画像データ(画像信号)を出力する。
【0038】
上記ADF4は、原稿トレイ21、ピックアップローラ22、レジストローラ対23、搬送ドラム24、複数の搬送ローラ25、排紙ローラ対26、27、搬送モータ28及び排紙トレイ29等を備えている。
【0039】
ADF4は、原稿トレイ21に積載された原稿を、ピックアップローラ22、レジストローラ対23、搬送ドラム24、搬送ローラ25により読取位置Bを経て、排紙ローラー対26、27へ送り込み、排紙トレイ29上に排出する。原稿は、読取位置Bを通過する際に、読取位置B近傍に移動されている照明ランプ5により照射され、その反射光は、第1ミラー6及び一体に構成された第2ミラー7、第3ミラー8で走査される。その後、反射光は、レンズ9により集束され、CCD10に照射されて光電変換される。
【0040】
ピックアップローラ22とレジストローラ対23は、図示しない給紙モータにより駆動され、搬送ドラム24、搬送ローラ25、排紙ローラー対26、27は、搬送モータ28により駆動される。
【0041】
読取位置Bの近傍には、白基準板30が設置されており、白基準板30は、照明ランプ5のバラツキやCCD10の画素毎の感度ムラ等が原因で、一様な濃度の原稿を読み取ったにもかかわらず、読取データがばらつく現象をシェーディング補正するために用いられる。シェーディング補正は、揮発性メモリ45(図2参照)を用いて行ない、まず白基準板30を原稿スキャン前に主走査方向1ライン分読み取り、この読み取った白基準データを揮発性メモリ45に読取白基準データとして記憶して、原稿をスキャンした画素毎に、対応する記憶した白基準データで割り算することにより行なう。
【0042】
デジタル画像読取装置1は、図2に示すように、ブロック構成されており、センサ41、シェーディング補正処理部42、セレクタ43、不揮発性メモリ44、揮発性メモリ45、変倍処理部46、画像処理部47、メモリコントローラ48、メモリ49及びI/Fコントローラ50等を備えており、I/Fコントローラ50には、パーソナルコンピュータ等のホスト100が接続されて、当該ホスト100には、表示手段としてのCRT(陰極線管:Cathode Ray Tube)101が接続されている。
【0043】
センサ41は、上記CCD10を用いたラインセンサとA/Dコンバータで構成され、CCD10で原稿を読み取って、濃淡の電気信号をA/Dコンバータに出力し、A/Dコンバータが、その濃淡電気信号を、例えば、8ビットのデジタル信号に変換して出力する。
【0044】
シェーディング補正処理部(シェーディング補正手段)42は、走査ライン毎に上記シェーディング補正を行ない、照明ムラやCCD10の画素毎の感度ムラに等に起因するバラツキ補正を行う。
【0045】
すなわち、センサ41からの出力ビデオデータは、CCD10の画素毎の感度ムラ、照明ランプ5からの光量が走査線上の中央部で一番高くなることによる照度歪みが原因で、一様な濃度の原稿を読み取ったにもかかわらずバラツキや歪みを持っている。この歪みを補正するために、均一な白表面を有する白基準板30を読み取って、この白基準板30を読み取ったときのCCD10の出力するデータを、読取白基準データとして揮発性メモリ45に保存する。すなわち、例えば、図3に示すような上記主走査方向のバラツキ、歪みの具合を示すデータが揮発性メモリ45に取り込まれる。そして、シェーディング補正処理部42は、センサ41から送られてくる原稿を読み取ったビデオデータに対して、画素毎に対応する白基準データからそのバラツキ、歪みを補正し、変倍処理部46に出力する。
【0046】
また、デジタル画像読取装置1は、白基準データを保存するメモリとして、不揮発性メモリ44を備えており、不揮発性メモリ44には、デジタル画像読取装置1の工場出荷時、すなわち、通紙経路が綺麗な状態で白基準板30を読み取った白基準データが予備白基準データとして予め格納されている。
【0047】
セレクタ43は、図示しないCPU(Central Processing Unit )により動作して、不揮発性メモリ44と揮発性メモリ45の一方を選択して、シェーディング補正処理部42に接続する。このセレクタ43とCPUは、制御手段として機能している。
【0048】
変倍処理部46は、ユーザが操作部等で指定した変倍率に応じて、主走査方向の拡大/縮小の変倍処理を行って、変倍処理した画像データを画像処理部47に出力する。
【0049】
画像処理部47は、ユーザの使用目的により適宜設定されるMTF(Modulation Transfer Function)や平滑化等のビデオデータに対する補正、固定閾値2値化、ディザ、誤差拡散等の階調数変換処理等の各種画像処理を行う。
【0050】
すなわち、画像処理部47は、文字処理部60、絵柄処理部70及び画像信号選択回路80等を備えており、文字処理部60は、MTF補正回路61と固定閾値2値化回路62を備え、絵柄処理部70は、平滑化回路71とディザ処理回路72を備えている。そして、上記変倍処理部46からの画像データが、文字処理部60のMTF補正回路61及び絵柄処理部70の平滑化回路71にそれぞれ入力される。
【0051】
文字処理部60は、読取画像の文字部の視読性や再現性を向上させるために、画像がハッキリ・クッキリなるような処理を実施する。すなわち、文字処理部60は、変倍処理部46からの画像データがMTF補正回路61に入力され、MTF補正回路61は、入力される画像データに対して、露光走査光学系12の光学系によるボケを補正してビデオデータを鮮鋭化させるMTF補正処理を施して固定閾値2値化回路62に出力する。固定閾値2値化回路62は、MTF補正回路61でMTF補正処理の施された画像データに対して、2値化処理を行ってクッキリとした2値画像を生成し、画像信号選択回路80に出力する。
【0052】
絵柄処理部70は、読取画像の絵柄部を階調性が豊かで滑らかな画像に再現するための処理を施す。すなわち、絵柄処理部70は、変倍処理部46からの画像データが平滑化回路71に入力され、平滑化回路71は、入力される画像データに対して、ビデオデータからノイズを除去して滑らかにしてディザ処理回路72に出力する。ディザ処理回路72は、平滑化回路71で平滑化された画像データに対して擬似中間調処理を用いた2値化処理を行うことによって、階調性豊かな2値画像を生成し、画像信号選択回路80に出力する。
【0053】
画像信号選択回路80は、操作部90でのユーザの設定した読取モードに従って図示しないCPUから入力されるモード情報に基づいて動作し、文字処理部60で2値化された文字処理画像と絵柄処理部70でディザ処理された絵柄処理画像のいずれかを選択して、メモリコントローラ48に出力する。
【0054】
メモリコントローラ48は、画像処理部47で画像処理の施されたビデオデータ(画像データ)をメモリ49に蓄積するとともに、I/Fコントローラ50からの要求に応じて、メモリ49に蓄積したビデオデータを外部のホスト100に転送する際のメモリ制御を行う。
【0055】
メモリ49は、読取スピードとビデオ転送スピード間に発生する速度差を吸収するために設けられたメモリであり、低コスト化を図るために、小サイズに抑えられている。また、メモリ49に蓄積されたデータは、メモリコントローラ48を介して図示しないCPUが読み書き可能である。
【0056】
I/Fコントローラ50は、ホスト100とデジタル画像読取装置1の接続I/Fに準拠したデータ転送の制御(バスのアービトレーション)やホスト100から送受信される各種モード設定データの制御を行う。I/Fコントローラ50として、例えば、SCSI I/Fを使用する場合には、I/Fコントローラ50としては、汎用のSCSIコントローラを使用する。
【0057】
ホスト100は、いわゆるDOS/Vマシン等のパーソナルコンピュータである。デジタル画像読取装置1の操作者は、パーソナルコンピュータであるホスト100に搭載されているアプリケーションソフトを利用して、デジタル画像読取装置1の状態をチェックしたり、各種モードを設定して、所望のスキャン動作を実行し、ホスト100にデジタル画像イメージを取り込むことができる。
【0058】
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態のデジタル画像読取装置1は、ADFを利用して原稿の読み取りを行うADFモード時に、走査光学系の走査上にゴミ等があるか否か判定して、当該判定結果に基づいて、揮発性メモリ45と不揮発性メモリ44の白基準データの一方を選択してシェーディング補正処理を行うところにその特徴がある。
【0059】
すなわち、デジタル画像読取装置1は、原稿読取モードとして、ブックモードと、ADFモードとがある。デジタル画像読取装置1は、ブックモードでは、ADF4を開いて原稿台ガラス3上に原稿がセットされると、光源ランプ5を点灯させて、まず、白基準板30の読み取りを行って、シェーディング補正用の白基準データを取得し、その後、第1走行体及び第2走行体を、原稿からCCD10までの光路長が一定となる状態で副走査方向に移動して、原稿台ガラス3上の原稿の画像を読み取る。また、デジタル画像読取装置1は、ADFモードでは、原稿トレイ21上に複数枚の原稿がセットされると、まず、光源ランプ5を点灯させて、白基準板30の読み取りを行った後、原稿トレイ21にセットされた原稿をピックアップローラ22、レジストローラ対23、搬送ドラム24、搬送ローラ25により読取位置Bを経て、排紙ローラー対26、27へ送り込み、排紙トレイ29上に排出する。原稿は、読取位置Bを通過する際に、読取位置B近傍に移動されている照明ランプ5により照射され、その反射光は、第1ミラー6及び一体に構成された第2ミラー7、第3ミラー8で走査される。その後、反射光は、レンズ9により集束され、CCD10に照射されて光電変換される。ADF4は、読取位置B上を原稿を搬送するとき、原稿を一定速度で搬送し、デジタル画像読取装置1は、第1走行体及び第2走行体を停止したままで、第1走行体上の光源ランプ5から当該搬送される原稿に光を照射して、当該原稿で反射された原稿からの光を、第1ミラー6、第2ミラー7、第3ミラー8で反射してCCD10に照射させ、CCD10で光電変換して、原稿の画像を読み取る。
【0060】
そして、デジタル画像読取装置1は、シェーディング補正用の白基準データを取得するために、均一な白表面を有する白基準板30を読み取ると、当該読み取ったときのCCD10の出力するデータを、白基準データ(読取白基準データ)として揮発性メモリ45に保存する。デジタル画像読取装置1は、この白基準データを利用して、露光走査光学系12、特に、原稿走査上に紙粉等が付着しているか否か判定して、当該判定結果に基づいて、揮発性メモリ45と不揮発性メモリ44の白基準データの一方を選択してシェーディング補正処理を行う。
【0061】
まず、原稿走査上に紙粉等が付着しているか否かの判定処理について説明する。デジタル画像読取装置1は、白基準板30を読み取って揮発性メモリ45に保存した白基準データをシェーディング補正処理部42、変倍処理部46を経由させて、画像処理部47の文字処理部60に送り、文字処理部60は、MTF補正回路61で白基準データを鮮鋭化した後、固定閾値2値化回路62で2値化して、画像信号選択回路80に出力する。
【0062】
画像信号選択回路80は、CPUの制御下で動作して、文字処理部60から入力される鮮鋭化後に2値化処理された白基準データをメモリコントローラ48に出力し、メモリコントローラ48は、CPUの制御下で、この白基準データをメモリ49に蓄積する。すなわち、デジタル画像読取装置1は、図4に太線矢印で示すように、揮発性メモリ45の白基準データを文字処理部60に転送し、文字処理部60で鮮鋭化した後2値化してメモリ49に転送する。そして、デジタル画像読取装置1は、上記揮発性メモリ45からメモリ49にデータを転送する際には、シェーディング補正処理部42、変倍処理部46、画像信号選択回路80での本来の処理を行わせず、データを順次次段のブロックに転送させる。
【0063】
そして、図示しないCPUは、メモリ49に蓄積された判定結果をチェックし、例えば、図5に紙紛等が読取走査線上に付着したときの白基準データを○で囲んで異常部として示すように、白基準データの中に文字候補と判定できる画素があると、「紙紛が読取走査線上に付着したこと」の影響と判断し、原稿走査上に紙粉等が付着しており、クリーニングを行なう時期であると判断する。
【0064】
また、CPUは、原稿走査上に紙粉等が付着しており、クリーニングを行なう時期であると判断すると、セレクタ43を駆動して、シェーディング補正処理部42でシェーディング補正する際の白基準データを、揮発性メモリ45の白基準データ(読取白基準データ)から不揮発性メモリ44の白基準データ(予備白基準データ)に切り換える。
【0065】
すなわち、デジタル画像読取装置1は、原稿走査上に紙粉等が付着しており、クリーニングを行なう時期であると判断する前の通常の動作時には、CPUが、セレクタ43を制御して、揮発性メモリ45を選択して、白基準板30を読み取った白基準データを読取白基準データとして揮発性メモリ45に格納し、原稿の画像をシェーディング補正する際に、当該揮発性メモリ45の白基準データ(読取白基準データ)をシェーディング補正処理部42に渡して、シェーディング補正処理部42が揮発性メモリ45の白基準データ(読取白基準データ)を用いてシェーディング補正を行う。
【0066】
ところが、原稿走査上に紙粉等が付着しており、クリーニングを行なう時期であると判断すると、原稿の画像をシェーディング補正する際に、CPUがセレクタ43を制御して、不揮発性メモリ44を選択して、不揮発性メモリ44の白基準データ(予備白基準データ)をシェーディング補正処理部42に渡し、シェーディング補正処理部42が不揮発性メモリ44の白基準データ(予備白基準データ)を用いてシェーディング補正を行う。
【0067】
したがって、露光走査光学系12、特に、通紙経路のクリーニングを行う時期であると判断できる場合においても、紙粉等の影響のない白基準データに基づいて、原稿を読み取った画像データをシェーディング補正することができ、画像品質の良好な画像データを生成することができる。その結果、サービスマンのメンテナンス間隔の間に生じた紙粉等の汚れによる異常画像の発生を適切に防止し、画像品質の良好な画像を読み取ることができる。
【0068】
また、デジタル画像読取装置1は、この不揮発性メモリ44と揮発性メモリ45いずれの白基準データを用いてシェーディング補正するかを、ユーザやサービスマンが、操作部(選択手段)90の操作で、選択できるようにしてもよい。
【0069】
この場合、CPUは、白基準データの選択設定モードが、デジタル画像読取装置1の操作部90のキー操作で選択されると、図6に示すように、表示部91に、揮発性メモリ45と不揮発性メモリ44の選択画面を表示し、当該表示に応じて、操作部90のキー操作で揮発性メモリ45または不揮発性メモリ44が選択されると、当該選択された揮発性メモリ45または不揮発性メモリ44の白基準データをシェーディング補正時に使用する白基準データとして設定して、シェーディング補正時にセレクタ43を制御して、当該選択された揮発性メモリ45または不揮発性メモリ44の白基準データをシェーディング補正処理部42に渡す。
【0070】
このようにすると、原稿走査上に付着した紙粉等の汚れを上記検出処理で適切に検出することができない場合にも、画像品質の良好な画像を読み取ることができる。
【0071】
さらに、デジタル画像読取装置1は、シェーディング補正に上記揮発性メモリ45と不揮発性メモリ44のいずれの白基準データを用いているかを、通知するようにしてもよい。
【0072】
すなわち、CPUは、図7に示すように、白基準データの選択状態表示モードが、デジタル画像読取装置1の操作部90のキー操作で選択されると、表示部(通知手段)91に、ステータス情報として、シェーディング補正使用白基準データが揮発性メモリ45と不揮発性メモリ44のいずれの白基準データを選択しているかを示す画面を表示する。
【0073】
したがって、サービスマンが定期メンテナンスを行う際に、デジタル画像読取装置1の使用状況を把握し、露光走査光学系12や通紙経路のチェックやメンテナンスをより一層適切に行うことができ、読取画像の画像品質をより一層向上させることができる。また、ユーザがデジタル画像読取装置1を使用する場合にも、揮発性メモリ45と不揮発性メモリ44のいずれの白基準データが選択されているかを確認することができ、デジタル画像読取装置1の状態を把握して、メンテナンスの依頼等を適切に行うことができる。
【0074】
また、デジタル画像読取装置1は、上記説明では、不揮発性メモリ44には、デジタル画像読取装置1の工場出荷時に予め清浄な白基準板30を読み取ったときの白基準データが格納されているが、デジタル画像読取装置1の径時的な劣化を示すパラメータに基づいて所定期間毎に、揮発性メモリ45の白基準データを不揮発性メモリ44にコピーして格納するようにしてもよい。
【0075】
この場合、デジタル画像読取装置1の径時的な劣化を示すパラメータとして、例えば、原稿トレイ21からの通紙枚数を採用し、この通紙枚数に基づいて揮発性メモリ45の白基準データを不揮発性メモリ44にコピーする。
【0076】
また、この場合、例えば、図8に示すように、通紙枚数を複数の段階に分類して、規定通紙枚数として内部メモリに設定し、当該設定されている規定通紙枚数毎に揮発性メモリ45の白基準データ(読取白基準データ)を不揮発性メモリ44にコピーして格納するようにしてもよい。
【0077】
そして、この各段階の規定通紙枚数を、例えば、図8に示すように、段階と規定通紙枚数のテーブルをメモリに用意して、CPUが通紙枚数を監視して、通紙枚数がテーブルの規定通紙枚数になると、白基準データのコピーを行う。また、このテーブルでは、初期段階から中期段階までは、紙粉等の汚れが付着する確率が少ないため、少ない規定通紙枚数の間隔で白基準データのコピーを行うように規定通紙枚数を設定し、中段階以降においては、段階的に多くなる規定通紙枚数の間隔で白基準データのコピーを行うように規定通紙枚数を設定している。さらに、この段階毎の規定通紙枚数のテーブルに基づいて白基準データのコピーを行う場合、デジタル画像読取装置1のメンテナンス、特に、露光走査光学系12や通紙経路のメンテナンスが行われると、初期段階(図8の段階1)に戻って、通紙枚数と規定通紙枚数の監視を行い、白基準データのコピー処理を行う。
【0078】
このようにすると、径時的な照明ランプ5の劣化等の影響をも考慮したシェーディング補正を実施することができ、より一層安定して画像品質の良好な読取画像を得ることができる。
【0079】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0080】
【発明の効果】
請求項1記載の発明のデジタル画像読取装置によれば、走査光学系で搬送される原稿の画像を読み取る前の所定時期に、所定の白基準板を読み取って当該白基準板を読み取ったときの画像データを読取白基準データとして揮発性メモリに保存して、シェーディング補正手段で、白基準データに基づいて原稿を読み取った際の画像データをシェーディング補正する際に、走査光学系の汚れの有無を汚れ検出手段で検出し、制御手段が、当該汚れ検出手段の検出結果に基づいて、揮発性メモリに格納されている読取白基準データと不揮発性メモリに予め格納されている予備白基準データをシェーディング補正手段のシェーディング補正に用いる白基準データとして切り換えて提供するので、紙粉等の汚れの状況(大きさや濃度変化量)の影響を受けることなく、より安定して読取画像の画像品質を向上させることができ、サービスマンによるメンテナンス間隔の間に生じた紙粉等の汚れに対する異常画像の発生を適切に防止して、利用性を向上させることができる。
【0081】
請求項2記載の発明のデジタル画像読取装置によれば、汚れ検出手段が、揮発性メモリに格納されている読取白基準データに基づいて走査光学系の汚れの有無を検出するので、安価にかつ安定して正確に走査光学系の汚れの有無を検出することができ、紙粉等の汚れの状況の影響を受けることなく、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることができる。
【0082】
請求項3記載の発明のデジタル画像読取装置によれば、不揮発性メモリに、予備白基準データとして、予め清浄な白基準板を読み取ったときの白基準データを格納するので、デジタル画像読取装置の個体差分を吸収することができるとともに、メンテナンスの行き届いた初期の白基準データを用いることができ、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることができる。
【0083】
請求項4記載の発明のデジタル画像読取装置によれば、揮発性メモリに格納されている読取白基準データと不揮発性メモリに格納されている予備白基準データを任意に選択する選択手段を設け、制御手段が、当該選択手段で選択された読取白基準データまたは予備白基準データを、シェーディング補正手段のシェーディング補正用の白基準データとして提供するので、走査光学系の原稿走査線上に付着した紙粉等の汚れが適切に検知できない場合においても、ユーザが白基準データを読取白基準データと予備白基準データを簡単に切り換えることができ、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることができる。
【0084】
請求項5記載の発明のデジタル画像読取装置によれば、シェーディング補正手段のシェーディング補正に用いる白基準データとして、揮発性メモリに格納されている読取白基準データと不揮発性メモリに格納されている予備白基準データのいずれが選択されているかを通知するので、サービスマンがメンテナンスを行う際に、走査光学系のクリーニングを忘れることを防止することができ、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることができる。
【0085】
請求項6記載の発明のデジタル画像読取装置によれば、揮発性メモリに格納されている読取白基準データを所定時期毎に不揮発性メモリに予備白基準データとして複写するので、走査光学系の原稿走査上に付着した紙粉等の汚れを検知した場合に、経時的な原稿照射ランプの劣化等の影響をも加味してシェーディング補正を実施できるようにすることができ、より安定してより一層画像品質の良好な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタル画像読取装置の一実施の形態を適用したデジタル画像読取装置の要部概略構成正面図。
【図2】図1のデジタル画像読取装置の要部回路ブロック構成図。
【図3】図1のデジタル画像読取装置の白基準データの一例を示す図。
【図4】図1のデジタル画像読取装置による通紙経路クリーニング要否判定時のデータフローを示す図。
【図5】図1のデジタル画像読取装置による通紙経路クリーニング要否判定処理で紙粉等がある場合の白基準データの一例を示す図。
【図6】図1のデジタル画像読取装置の白基準データ選択設定モード時の操作部の表示部への揮発性メモリと不揮発性メモリの選択画面表示の一例を示す図。
【図7】図1のデジタル画像読取装置の白基準データ選択状態表示モード時の操作部の表示部への揮発性メモリと不揮発性メモリの選択画面表示の一例を示す図。
【図8】図1のデジタル画像読取装置による揮発性メモリから不揮発性メモリに白基準データをコピーする各段階毎の通紙枚数のテーブルの一例を示す図。
【符号の説明】
1 デジタル画像読取装置
2 本体筐体
3 原稿台ガラス
4 ADF
5 照明ランプ
6 第1ミラー
7 第2ミラー
8 第3ミラー
9 レンズ
10 CCD
11 走行体モータ
21 原稿トレイ
22 ピックアップローラ
23 レジストローラ対
24 搬送ドラム
25 搬送ローラ
26、27 排紙ローラ対
28 搬送モータ
29 排紙トレイ
30 白基準板
41 センサ
42 シェーディング補正処理部
43 セレクタ
44 不揮発性メモリ
45 揮発性メモリ
46 変倍処理部
47 画像処理部
48 メモリコントローラ
49 メモリ
50 I/Fコントローラ
60 文字処理部
61 MTF補正回路
62 固定閾値2値化回路
70 絵柄処理部
71 平滑化回路
72 ディザ処理回路
80 画像信号選択回路
100 ホスト
101 CRT

Claims (6)

  1. 搬送される原稿に読取位置で光を照射してその反射光により当該原稿の画像を読み取る走査光学系と、当該原稿読取前の所定時期に所定の白基準板を読み取って当該白基準板を読み取ったときの画像データを読取白基準データとして揮発性メモリに保存して、白基準データに基づいて前記原稿を読み取った際の画像データをシェーディング補正するシェーディング補正手段と、前記走査光学系の汚れの有無を検出する汚れ検出手段と、を備えたデジタル画像読取装置であって、シェーディング補正用の所定の予備白基準データを格納する不揮発性メモリと、前記汚れ検出手段の検出結果に基づいて、前記揮発性メモリに格納されている読取白基準データと前記不揮発性メモリに格納されている予備白基準データを前記シェーディング補正手段のシェーディング補正に用いる白基準データとして切り換えて提供する制御手段と、を備えていることを特徴とするデジタル画像読取装置。
  2. 前記汚れ検出手段は、前記揮発性メモリに格納されている読取白基準データに基づいて前記走査光学系の汚れの有無を検出することを特徴とする請求項1記載のデジタル画像読取装置。
  3. 前記不揮発性メモリは、前記予備白基準データとして、予め清浄な白基準板を読み取ったときの白基準データが格納されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のデジタル画像読取装置。
  4. 前記デジタル画像読取装置は、前記揮発性メモリに格納されている読取白基準データと前記不揮発性メモリに格納されている予備白基準データを任意に選択する選択手段を備え、前記制御手段は、当該選択手段で選択された前記読取白基準データまたは前記予備白基準データを、前記シェーディング補正手段のシェーディング補正用の白基準データとして提供することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のデジタル画像読取装置。
  5. 前記デジタル画像読取装置は、前記シェーディング補正手段のシェーディング補正に用いる白基準データとして、前記揮発性メモリに格納されている読取白基準データと前記不揮発性メモリに格納されている予備白基準データのいずれが選択されているかを通知する通知手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のデジタル画像読取装置。
  6. 前記デジタル画像読取装置は、前記揮発性メモリに格納されている読取白基準データを所定時期毎に前記不揮発性メモリに前記予備白基準データとして複写することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のデジタル画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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