JP3875794B2 - 重合体微粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレン性不飽和単量体を水性媒体中において乳化重合する重合体微粒子の製造方法に関し、より詳しくはエチレン性不飽和単量体を乳化重合するに際し、特定の乳化剤を溶解させたエチレン性不飽和単量体を水性媒体中において乳化重合させる重合体微粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
乳化重合法により重合体を製造する場合には、重合体がサブミクロンの微細粒子状態で得られることから、乳化重合法により製造された重合体は、塗料、インキ、接着剤、粘着剤等の用途に使用され、また乳化重合を多段階で行い、硬質樹脂成分とエラストマー成分をグラフト結合させた、耐衝撃性などの機能が付与された重合体の場合には、樹脂改質材などの用途(例えば特公昭55−27576号公報など)に広く採用されている。
【0003】
しかしながら、乳化重合により重合体を製造する際には、重合中に凝集物が生成したり、あるいは重合槽へ樹脂が付着するいわゆるスケールの付着などが起こりやすい。このように凝集物が生成したり、あるいは重合槽にスケールが付着したりすると、フィルター等の閉塞や重合収率の低下を招くだけでなく、凝集物の分別やスケールの回収等に余分な作業を必要とし、この作業は生産性を低下させるうえに、凝集物やスケールが重合体中に混入した場合には、成形品の外観が損なわれるなど、製品上のトラブルなどの発生の原因ともなり得る。
これまで凝集物の生成やスケールの付着を防止する方策として、例えば、超音波を用いて、単量体成分を重合前に乳化剤を含む水媒体中に分散させる方法(特開昭52−111984号公報、特公昭58−47401号公報など)、単量体混合物に特定の有機化合物を加えて重合する方法(特開昭55−73708号公報)、重合槽の内壁にスケール付着防止剤を塗布する方法(特公昭61−36521号公報、特公昭63−56883号公報、特公平6−43460号公報、特公平7−39443号公報など)、重合の途中で特定の化合物を添加する方法(特公平6−62708号公報)、減圧下で重合を行う方法(特開平5−117307号公報)などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記提案の方法では、煩雑な工程を採用する必要があったり、単量体中に単量体とは異なる化合物を添加し、あるいは重合槽内壁に付着防止剤を塗布するために、重合によって得られる重合体中にこれらが不純物として混入して着色の原因となりやすいという問題があり、また単量体混合物を水媒体中にあらかじめ分散し、あるいは乳化したのち重合を行ういわゆるプレエマルジョン法の場合には、重合中に新しい粒子が生成するなどして、重合体の粒径分布がより広くなり易いといった問題があるなど、いずれの方法にも一長一短があった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、上述のような煩雑な工程を必要とせず、また凝集物の生成や重合槽へのスケール付着が少なくて安定に重合ができ、しかも多段階重合により高機能樹脂を製造する場合にも有効に適用できる、着色が少ない重合体微粒子の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、重合体微粒子を製造するに際し、単量体にあらかじめ特定の乳化剤を溶解させた後、重合系に供給して乳化重合を行うことにより、上記の課題を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明によれば、上記目的は、エチレン性不飽和単量体を水性媒体中において乳化重合するに際し、乳化剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩を用い、O/Wエマルジョンを形成しない範囲で該乳化剤を溶解または分散させたエチレン性不飽和単量体を、pHを7〜9の範囲に調整した水性媒体に連続的に供給して重合を行うことによって達成することができる。
また、本発明によれば、上記目的は、エチレン性不飽和単量体を水性媒体中において多段階で乳化重合するに際し、少なくとも1つの段階において、乳化剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩を用い、O/Wエマルジョンを形成しない範囲で該乳化剤を溶解または分散させたエチレン性不飽和単量体を、pHを7〜9の範囲に調整した水性媒体に連続的に供給して重合を行うことによっても達成することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
本発明の方法において、エチレン性不飽和単量体としては特に制限はなく、公知のエチレン性不飽和単量体を用いることができる。エチレン性不飽和単量体は単独でまたは2種以上を混合して用いることができ、特にα,β−不飽和カルボン酸エステル、芳香族ビニル化合物、アクリロニトリルからなる群より選ばれた少なくとも1種が好適に用いられる。
【0010】
α,β−不飽和カルボン酸エステルの具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸エステル;酢酸ビニル等が挙げられる。
【0011】
芳香族ビニル化合物の具体例としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられ、またニトリル系単量体の具体例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
【0012】
上記以外のエチレン性不飽和単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のα,β−不飽和カルボン酸;1,3−ブタジエン、イソプレン等のジオレフィン;N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド化合物などの単官能性単量体、イソシアヌル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイドジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイドジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系多官能性単量体;ジビニルベンゼン等の芳香族系多官能性ビニル単量体などの多官能性単量体が挙げられる。また、アリル(メタ)アクリレート、メタリル(メタ)アクリレート、クロチル(メタ)アクリレート等のα,β−不飽和カルボン酸またはジカルボン酸のアリル、メタリル、クロチルエステル等のグラフト結合性単量体を挙げることもできる。
【0013】
本発明の重合体微粒子の製造方法において、特定の乳化剤を含むエチレン性不飽和単量体を水性媒体中に供給するに際して、(i)乳化剤を溶解または分散させたエチレン性不飽和単量体を水性媒体に連続的に供給して重合を行う方法と、(ii)乳化剤を溶解または分散させたエチレン性不飽和単量体を水性媒体に連続的に供給して重合を行い、次いで乳化剤を全く溶解または分散させていないエチレン性不飽和単量体を水性媒体に連続的に供給して重合を行う方法、の2通りの方法があり、本発明はこのいずれの方法にても実施可能である。
本発明の方法においては、エチレン性不飽和単量体の重合を二段階以上に分割して、例えば、得られる樹脂のガラス転移温度が室温未満の柔軟な樹脂を与えるエチレン性不飽和単量体と、ガラス転移温度が室温以上の比較的硬質な樹脂を与えるエチレン性不飽和単量体とを組み合わせてこれらを多段階で重合させることができ、いわゆるコア・シェル型の重合体微粒子の製造方法をも包含する。
【0014】
本発明において、水性媒体としては、イオン交換水、蒸留水、これらと少量のメタノール、エタノール等の親水性有機溶媒との混合物などが好適に使用できるが、乳化重合が可能でありさえすれば、これらに限定されるものではない。本発明で用いられる水性媒体には、得られる重合体微粒子の粒子径を均一にする目的で、重合に先立ち乳化剤を添加することもできるが、通常は乳化剤を添加しない状態で使用される。
【0015】
本発明の方法に用いられる乳化剤はポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩であり、その具体例は、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレンジデシルエーテル酢酸ナトリウムなどである。このポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩のエチレンオキサイドの付加モル数は、通常30モル以下、好ましくは20モル以下、より好ましくは10モル以下である。また上記化合物におけるアルキル基は、好ましくは炭素数6〜50の直鎖または分岐アルキル基であり、またカルボン酸塩は、好ましくは炭素数1〜10のカルボン酸のナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウムなどの金属塩およびアンモニウム塩などである。これらの化合物は単独でもあるいは2種以上を組合せて用いることもできる。
【0016】
本発明の方法における最も大きな特徴は、重合に供されるエチレン性不飽和単量体の一部もしくは全部に乳化剤を溶解または分散させ、これを重合の開始にあたって、特定のpHの範囲に調整された重合系に供給することにある。上記した乳化剤は、通常の条件下でエチレン性不飽和単量体に十分溶解するが、溶解性が低い乳化剤を用いた場合に生じることがある、乳化剤の一部がエチレン性不飽和単量体に溶解し、残りが該単量体に分散するような状態でも差し支えない。
本発明において、水性媒体のpHの調整には、弱塩基性を有する塩を用いるのがよく、その具体例として、炭酸ナトリウム等を例示することができる。
本発明の方法によって、重合中に生成する凝集物や重合槽へのスケール付着が著しく低減し、加熱による着色の少ない重合体が得られるという効果がもたらされる。その理由は必ずしも明らかではないが、
・エチレン性不飽和単量体中に分子レベルで乳化剤を分散させることにより、重合系に供給されたエチレン性不飽和単量体の液滴が安定化されること、
・単量体分子と乳化剤の水系への拡散および重合の場であるミセルへのこれらの供給が円滑に行われること
・pHを調整することにより、加熱による着色の原因物質の生成が抑制されること
などが影響しているものと推定される。
【0017】
乳化剤を溶解または分散させたエチレン性不飽和単量体の溶液には、プレエマルジョン重合の場合の事前乳化におけるいわゆるO/Wエマルジョンを形成しない範囲であれば、水性媒体が添加されあるいは混入していても差し支えない。この場合に許容される水性媒体の添加または混入量の目安は、エチレン性不飽和単量体の溶液の重量に対して約5%未満である。水性媒体の添加または混入によりO/Wエマルジョンが生成すると、前述のように、得られる重合体の粒子径分布が広くなるなどして調整が難しくなり好ましくない。
また、本発明の方法においては、乳化剤を添加した水性媒体を使用することもでき、通常、この処方は重合体の粒子径を調整する目的で採用される。この目的には、エチレン性不飽和単量体に溶解または分散して用いられる前記の乳化剤の使用が可能である。
【0018】
乳化重合に際し、水性媒体に添加して用いられる重合開始剤は、通常の乳化重合に使用されるものであれば特に制限なく用いることができるが、具体例としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩系開始剤;パースルホキシレート/有機過酸化物、過硫酸塩/亜硫酸塩等のレドックス系開始剤などが挙げられる。重合開始剤以外に水性媒体に混合される添加剤としては、還元剤等の重合助剤が挙げられる。
また、重合体微粒子の分子量を調節する目的で、必要に応じて連鎖移動剤を使用することも可能であり、この場合、通常、エチレン性不飽和単量体に対して所望量のオクチルメルカプタン、ラウリルメルカプタンなどが添加される。
【0019】
本発明の方法について、好ましい実施の態様を次に説明する。
先ず、エチレン性不飽和単量体の一部もしくは全部にこれに可溶な乳化剤を溶解させ、乳化剤が溶解したエチレン性不飽和単量体を調製する。乳化剤の使用量は、エチレン性不飽和単量体100重量部に対して、通常0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量部、より好ましくは0.1〜2重量部である。乳化剤を上記した範囲の量で用いることにより、重合系が安定して、凝集物生成や重合槽へのスケール付着が抑えられる。
これとは別に、還流冷却器、温度計、攪拌機などを備えた重合槽に、イオン交換水などの水性媒体を投入する。重合槽に仕込む水性媒体の量について厳密な意味での制限はないが、通常、エチレン性不飽和単量体が仕込み総量の0.1〜60重量%、好ましくは0.5〜55重量%、より好ましくは1〜50重量%となるような量で用いられるのが望ましい。また重合体微粒子の粒子径は、水性媒体に乳化剤を溶解しておくことにより制御することが可能である。この場合の乳化剤の使用量は、所望の粒子径を有する重合体を得るために適宣調整することができるが、エチレン性不飽和単量体100重量部に対して、通常0.001〜2重量部、好ましくは0.005〜1重量部、より好ましくは0.01〜0.5重量部である。
【0020】
水性媒体を重合槽に仕込んだ後、窒素バブリングなどにより水性媒体中の溶存酸素を除去し、所定の重合温度に昇温する。重合温度は通常30〜150℃、好ましくは50〜100℃、より好ましくは60〜90℃程度である。
重合槽中の水性媒体の温度が所定温度に達したのち、これに所望量の重合開始剤およびpH調整剤と、必要により還元剤等の重合助剤を投入し、次いで乳化剤を溶解させたエチレン性不飽和単量体を連続的に重合槽へ供給する。
重合開始剤の使用量は、エチレン性不飽和単量体100重量部に対して通常0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量部、より好ましくは0.07〜2重量部である。pH調整剤は、水性媒体のpHが7〜9、好ましくは7.5〜8.5の範囲となるようその使用量を調整する。
【0021】
乳化剤を溶解させたエチレン性不飽和単量体は、連続的に重合槽へ供給されるが、本発明において「連続的」とは、一括による添加を除く意味での広い概念をいい、一定の速度で継続して供給する場合、段階的に供給速度を変えて継続して供給する場合、一定の速度あるいは段階的に変化した速度で供給した後に中断して、再度中断前と同一速度であるいは速度を変えて供給を継続する場合、周期的に継続して供給する場合などを含むものとする。
本発明の方法においては、乳化剤を溶解させたエチレン性不飽和単量体を重合槽内に供給する際に、重合する速度と乳化剤を溶解したエチレン性不飽和単量体の添加速度とがバランスしていることが望ましく、乳化剤を溶解したエチレン性不飽和単量体の添加速度は、供給されるエチレン性不飽和単量体の全量を100重量%とした場合に、好ましくは0.05〜10重量%/分(1分間当たりエチレン性不飽和単量体の0.05〜10重量%の量を供給する意味)、より好ましくは0.1〜5重量%/分、さらに好ましくは0.2〜3重量%/分である。
【0022】
また、本発明の方法は、エチレン性不飽和単量体を水性媒体中において多段階で乳化重合するに際し、少なくとも第一段階において、乳化剤を溶解または分散させたエチレン性不飽和単量体を水性媒体に連続的に供給して重合を行う、コア・シェル型の重合体微粒子の製造にも応用できる。例えば、第一段階において乳化剤を溶解または分散させたエチレン性不飽和単量体を水性媒体に連続的に供給して重合を行い、最内層粒子を形成させた後、第二段階以降において、エチレン性不飽和単量体として上記と同様に乳化剤を溶解または分散させたエチレン性不飽和単量体を用いるか、または乳化剤が溶解または分散していないエチレン性不飽和単量体を用いて、これを重合系内に供給する重合を繰り返すことにより多段階重合体微粒子を製造することができる。
本発明の方法は、ポリブタジエンラテックスなどの予め乳化重合して得られた核となる重合体微粒子を含有する溶液の存在下で、実施することもできる。
【0023】
本発明の方法は、重合体微粒子の粒子径を適宜調整することが可能であり、通常は0.05〜1μm程度の範囲のものが得られるが、0.1μm未満の極めて微細な粒子から0.2μm以上の大きな粒子のものまで安定に製造することができる。また、本発明の方法は、通常の乳化重合法では重合の安定性が十分でない0.2μmを超える大きな粒子径を有する重合体微粒子を製造する場合にも有用である。
本発明の方法に用いられる設備には特に制限はなく、バッチ式、回分式、連続式等の公知の乳化重合設備が使用可能である。
【0024】
本発明の方法においては、発明の目的を損なわない範囲で、分散安定剤、防腐剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの添加剤を使用することができる。
本発明の方法により得られる重合体微粒子は、水性媒体中に分散したエマルジョンの形態で用いることができるほか、塩析凝固法、酸析凝固法、凍結凝固法、凍結乾燥法、噴霧乾燥法等の公知の方法により、エマルジョンから取り出して使用することができる。
【0025】
本発明の方法により得られた重合体微粒子は、製造の際に生じる凝集物やスケール付着物の混入が極めて少ないためにそのまま使用することができ、水性塗料、有機顔料、バインダー、スペーサー、ブロッキング防止剤、樹脂添加剤、化粧品用粒子、徐放性担体、繊維改質剤、樹脂あるいは繊維の機能付加剤、樹脂改質材等の用途に有効に適用できる。
【0026】
【実施例】
以下に、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例中に用いた「%」および「部」は、それぞれ「重量%」および「重量部」を意味する。
【0027】
粒子径の測定、スケール付着と凝集状態、および加熱着色性の評価は、以下の方法により行った。
(1)粒子径の測定
重合体微粒子のエマルジョンを純水で約10000倍に希釈し、これを遠心分離により粒子を沈降させ、上澄み液を除去したのち、更に純水を加えて遠心分離する洗浄操作を3回行ったのち、アルミ箔の上に粒子を分散させ、乾燥させる。次いでこれに金−パラジウム合金をイオンスパッタ法により3分間蒸着させる(蒸着膜の厚みは150オングストローム)。これを日本電子(株)製電子顕微鏡JSM−6300Fにより約20000倍で観察した二次電子像の写真より、無作為に100個の粒子の粒子径を測定してその平均値をとり、これを粒子径とする。
【0028】
(2)スケール付着および凝集状態
重合槽および攪拌翼などに付着したスケールおよび得られた重合体微粒子のエマルジョンを325メッシュの金網で濾過し、金網上に残ったものを採取して乾燥させて、そのの重量を測定し、次式により付着・凝集率として算出する。
【0029】
【数1】
付着・凝集率(%)=(WS/WT)×100
ここで、WS:金網上に残ったものの乾燥後重量(g)
WT:総仕込み量からイオン交換水量を除いた重量(g)
(3)加熱着色性
重合体微粒子のエマルジョンを、硫酸マグネシウム水溶液を用いて公知の方法により塩析し、洗浄、乾燥させて粉体を得、これを250℃でペレット化したのち、射出成形機にて270℃で成形し、50×50×3.2mmの試験板を得る。積分球形式の測色計(日立カラ−アナライザ− C−2000形;日立那珂精器(株)製)を用い、JIS Z8722に準じ、C光視野2°にて試験板のb値を測定する。
【0030】
(実施例1)
還流器付の容量5リットルのセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下イオン交換水2700g、ニッコールECT−3NEX[日光ケミカルズ(株)製:ポリオキシエチレン(EO=3)トリデシルエーテル酢酸ナトリウム]1.8gおよび炭酸ナトリウム2.1gを投入し、攪拌しながら混合溶解させてpHを8としたのちに、75℃に昇温した。これとは別に、容量3リットルのビーカーにメタクリル酸メチル1920g、アクリル酸メチル180g、n−オクチルメルカプタン7.2gおよびニッコールECT−3NEX4.5gを計量して混合溶解し、乳化剤を溶解した単量体混合物を調製した。セパラブルフラスコ内の水性媒体の温度が75℃になった段階で、過硫酸カリウム1.8gを投入したのち、乳化剤を溶解した単量体混合物を1.43重量%/分の速度で連続的に供給し、重合を行った。乳化剤を溶解した単量体混合物の供給が終了したのち、攪拌しながら75℃に60分間保持し、重合を完結させた。重合終了後40℃まで冷却したのち、325メッシュの金網で濾過して、重合体エマルジョンを得た。重合は極めて安定であり、得られた重合体微粒子の粒子径は0.1μmであり、付着・凝集率は0.01重量%以下であった。
得られたエマルジョンを、硫酸マグネシウム2%水溶液に添加して塩析を行い、洗浄と濾過を行ったのち、250℃でペレット化し、270℃で射出成形して、50×50×3.2mmの試験片を作成して測色した。その結果、b値が0.8と着色が少ないものであった。
【0031】
(実施例2)
還流器付の5リットルセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下イオン交換水2700g、ニッコールECT−3NEX1.8gおよび炭酸ナトリウム3.2gを投入し、攪拌しながら混合溶解させてpHを8.5としたのちに、75℃に昇温した。これとは別に、容量3リットルのビーカーにメタクリル酸メチル810g、アクリル酸メチル90g、n−オクチルメルカプタン3.6gおよびニッコールECT−3NEX4.5gを計量して混合溶解し、乳化剤を溶解した単量体混合物(I)を調製した。セパラブルフラスコ内の水性媒体の温度が75℃になった段階で、過硫酸カリウム1.8gを投入し、次いで乳化剤を溶解した単量体混合物(I)を1.43重量%/分の速度で連続的に供給し重合を行った。乳化剤を溶解した単量体混合物の供給が終了したのち、攪拌しながら75℃に30分間保持し、その後引き続いてメタクリル酸メチル810g、アクリル酸メチル90gおよびn−オクリルメルカプタン3.6gからなる単量体混合物を1.43重量%/分の速度で連続的に供給して重合を行った。単量体混合物の供給が終了したのち、攪拌しながら75℃に60分間保持し、重合を完結させた。重合終了後、40℃まで冷却したのち、325メッシュの金網で濾過して、重合体エマルジョンを得た。重合は極めて安定であり、得られた重合体微粒子の粒子径は0.13μmであり、付着・凝集率は0.01重量%以下であった。
実施例1と同様の方法により加熱着色の程度を調べたところ、b値は0.8であった。
【0033】
(比較例1)
還流器付の容量5リットルのセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下イオン交換水2700gとニッコールECT−3NEX4.5gを投入し、攪拌しながら混合溶解して、75℃に昇温した。これとは別に、3リットルビーカーにメタクリル酸メチル810g、アクリル酸メチル90gおよびn−オクチルメルカプタン3.6gを溶解した単量体混合物を調製した。セパラブルフラスコ内の水性媒体の温度が75℃になった段階で、過硫酸カリウム1.8gを投入したのち、単量体混合物を一括投入して重合を行った。重合の発熱ピークが出たのち、攪拌しながら75℃に30分間保持したのち、引き続いてメタクリル酸メチル810g、アクリル酸メチル90gおよびn−オクリルメルカプタン3.6gからなる単量体混合物を1.4重量%/分の速度で連続的に供給し重合を行った。単量体混合物の供給が終了したのち、攪拌しながら75℃に60分間保持し、重合を完結させた。重合終了後40℃まで冷却したのち、325メッシュの金網で濾過して、重合体エマルジョンを得た。第1段階の重合が終了した時点で、攪拌翼にスケール付着が見られた。得られた重合体微粒子の粒子径は0.15μmであり、付着・凝集率は0.51重量%と多かった。実施例1と同様の方法により加熱着色の程度を調べたところ、b値は1.5であった。
【0034】
(比較例2〜4)
乳化剤の種類およびその使用量を表1に示すように変えた以外は比較例1と同様の方法および操作で重合体微粒子を製造し、該重合体微粒子の粒子径、付着・凝集率およびb値を測定した。その結果を表1にまとめて示すが、得られた付着・凝集率は0.25〜0.83%であり、実施例におけるそれと比べて多いことがわかる。
【0035】
【表1】
【0036】
(比較例5)
イオン交換水1200gにペレックスF−25(花王(株)製:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム;25%水溶液)21.6gを溶解し、攪拌しながら以下に示す単量体等の混合物を投入し、O/W型に乳化した単量体乳濁液を調整した。
メタクリル酸メチル 1620g
アクリル酸メチル 180g
n−オクチルメルカプタン 6g
還流器付の容量5リットルのセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下イオン交換水1500gを仕込み75℃に昇温した。セパラブルフラスコ内のイオン交換水が75℃になった段階で、過硫酸カリウム1.8gを投入したのち、単量体乳濁液を1.4重量%/分の速度で連続的に供給し重合を行った。単量体乳濁液の供給が終了したのち、攪拌しながら75℃に30分間保持したのち、重合を完結させた。重合終了後40℃まで冷却したのち、325メッシュの金網で濾過して、重合体エマルジョンを得た。重合が終了した時点で、攪拌翼にスケール付着が見られた。得られた重合体微粒子の粒子径は0.25μmであり、付着・凝集率は0.10重量%と多くはなかったが、実施例の場合と異なり、電子顕微鏡観察の結果0.35μmの大きな粒子や0.04μmの小さな粒子が多く観察され、重合体微粒子の粒子径が均一ではなかった。実施例1と同様の方法により加熱着色の程度を調べたところ、b値は1.6であった。
【0037】
(実施例3)
還流器付の容量5リットルのセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下イオン交換水2000gとニッコールECT−3NEX1.0gおよび炭酸ナトリウム3.1gを投入し、攪拌しながら混合溶解させてpHを8.5としたのちに、75℃に昇温した。これとは別に、容量3リットのルビーカーにメタクリル酸メチル658g、アクリル酸メチル42g、メタクリル酸アリル1.4gおよびニッコールECT−3NEX4.9gを計量して混合溶解し、乳化剤が溶解した単量体混合物(I)を調製した。セパラブルフラスコ内の水性媒体の温度が75℃になった段階で、過硫酸カリウム0.7gを投入し、次いで乳化剤を溶解した単量体混合物(I)を2.0重量%/分の速度で連続的に供給し重合を行った。乳化剤を溶解した単量体混合物の供給を終了したのち、攪拌しながら75℃に30分間保持し、その後引き続いて過硫酸カリウム0.9gを投入したのち、アクリル酸ブチル744g、スチレン156g、メタクリル酸アリル18gおよびニッコールECT−3NEX2.34gを混合溶解した乳化剤を溶解した単量体混合物(II)を1.67重量%/分の供給速度で連続的に供給して重合を行った。乳化剤を溶解した単量体混合物(II)の供給を終了したのち、攪拌しながら75℃に90分間保持したのち、過硫酸カリウム0.9gを投入し、続けてメタクリル酸メチル376g、アクリル酸メチル24gおよびn−オクチルメルカプタン0.8gからなる単量体混合物を3.33重量%/分の速度で連続的に供給して重合した。単量体混合物の供給を終了したのち、攪拌しながら75℃に60分間保持し、重合を完結させた。重合終了後40℃まで冷却したのち、325メッシュの金網で濾過して、重合体エマルジョンを得た。重合は極めて安定であり、得られた重合体微粒子の粒子径は0.25μmであり、付着・凝集率は0.01重量%以下であった。
本実施例3で得られた重合体エマルジョンと実施例1で得られた重合体エマルジョンを1:1でブレンドし、実施例1と同様にして加熱着色性を調べたところ、b値は2.5であった。
【0038】
(実施例4)
還流器付の容量5リットルのセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下イオン交換水2700g、炭酸ナトリウム2gおよびニッコールECT−3NEX0.95gを仕込み、攪拌しながら混合溶解させてpHを7.8としたのち、75℃に昇温した。これとは別に、容量3リットルのビーカーにメタクリル酸メチル630g、メタクリル酸アリル1.3gおよびニッコールECT−3NEX2.5gを溶解し、乳化剤を溶解した単量体混合物(I)を調製した。セパラブルフラスコ内の水性媒体が75℃になった段階で、過硫酸カリウム0.63gを投入した後、乳化剤を溶解した単量体混合物(I)を2.5重量%/分の速度で連続的に供給し重合を行った。乳化剤を溶解した単量体混合物(I)の供給終了後、攪拌しながら75℃に30分間保持し、さらに過硫酸カリウム0.63gを投入し、続いてアクリル酸ブチル690g、スチレン140g、メタクリル酸アリル16gおよびニッコールECT−3NEX8.1gからなる乳化剤を溶解した単量体混合物(II)を1.1重量%/分の供給速度で連続的に供給し重合を行った。乳化剤を溶解した単量体混合物(II)の供給を終了した後、攪拌しながら75℃に60分間保持し、過硫酸カリウム0.63gを投入して、第3段階としてメタクリル酸メチル345g、アクリル酸メチル15gおよびn−オクチルメルカプタン0.7gからなる単量体混合物を2.5重量%/分の速度で連続的に供給して重合を行った。単量体混合物の供給が終了したのち、攪拌しながら75℃に60分間保持し、重合を完結させた。重合終了後40℃まで冷却したのち、325メッシュの金網で濾過して、重合体エマルジョンを得た。重合は極めて安定であり、得られた樹脂の粒子径は0.25μmであり、付着・凝集率は0.01重量%以下であった。
実施例3の場合と同様に、本実施例4で得られた重合体エマルジョンと実施例1で得られた重合体エマルジョンを1:1でブレンドし、加熱着色性を調べたところ、b値は2.4であった。
【0039】
(比較例6)
乳化剤としてニッコールOTP[日光ケミカルズ(株)製:ジオクチルスルホコハク酸エステル]を用いる以外は、実施例5と同様の方法および操作で重合を行った。本比較例6で得られた重合体エマルジョンと実施例1で得られた重合体エマルジョンを1:1でブレンドし、実施例5と同様の方法で加熱着色性を調べたところ、b値が5.1と、実施例5のそれと比較して著しく着色の大きいものであった。
【0040】
【発明の効果】
本発明の方法は、凝集物の生成や重合槽へのスケールの付着の割合が少ない乳化重合方法であり、着色の程度の少ない重合体微粒子を安定して製造することができる。
Claims (4)
- エチレン性不飽和単量体を水性媒体中において乳化重合するに際し、乳化剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩を用い、O/Wエマルジョンを形成しない範囲で該乳化剤を溶解または分散させたエチレン性不飽和単量体を、pHを7〜9の範囲に調整した水性媒体に連続的に供給して重合を行うことを特徴とする重合体微粒子の製造方法。
- エチレン性不飽和単量体を水性媒体中において多段階で乳化重合するに際し、少なくとも1つの段階において、乳化剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩を用い、O/Wエマルジョンを形成しない範囲で該乳化剤を溶解または分散させたエチレン性不飽和単量体を、pHを7〜9の範囲に調整した水性媒体に連続的に供給して重合を行うことを特徴とする多段階重合体微粒子の製造方法。
- エチレン性不飽和単量体が、α,β−不飽和カルボン酸エステル、芳香族ビニル化合物およびアクリロニトリルからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の製造方法。
- 乳化剤を溶解または分散させたエチレン性不飽和単量体の供給速度が、供給されるエチレン性不飽和単量体の全量を100重量%とした場合に、0.05〜10重量%/分であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
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-
1998
- 1998-05-27 JP JP16303398A patent/JP3875794B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH1143504A (ja) | 1999-02-16 |
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