JP3742154B2 - 架橋重合体微粒子の製造方法 - Google Patents

架橋重合体微粒子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、架橋重合体微粒子の製造方法に関し、更に詳しくは架橋重合体微粒子の製造に際し、重合槽へのスケール付着が極めて少なく、安定な架橋重合体微粒子を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
架橋重合体を製造する方法として、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法などの方法がある。特に、サブミクロンの微細な重合体粒子を製造するには乳化重合法が適しており、塗料分野などに広く活用されている。乳化重合法は、懸濁重合等に較べ比較的重合槽へのスケール付着が少ないが、多官能性単量体を含むビニル化合物を重合させる場合、重合槽へのスケール付着が発生しやすく、付着したスケールも架橋された重合体であり、溶剤等による溶解除去も困難なため、生産性が著しく低下する。このため架橋重合体の乳化重合を行う際、さまざまな提案がなされており、例えば軽度に架橋されたシード重合粒子を用い、このシード粒子に架橋性モノマーを吸収させて重合させるもの(特開昭61−225208号公報、特開昭62−223201号公報など)、あるいは非架橋のシード粒子の存在化架橋性モノマーを吸収させて重合する方法(特開昭63−189413号公報)などである。しかしながら、上記の方法はシード粒子の重合を行った後に架橋性モノマーの吸収あるいは含浸工程を必須とするものであり、製造工程が多く煩雑な上、スケール付着防止に関しては十分と言えるものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、架橋重合体微粒子の製造にあたり、上述の煩雑な工程を必要とせず、極めて安定に重合が行え、重合槽へのスケール付着も少ない製造方法の開発を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、メタクリル系架橋重合体微粒子の製造に際し、特定の製造方法を採用することにより、上記の課題を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、上記課題は、水性媒体中における乳化重合法により、メタクリル酸メチル45〜98重量%、芳香族ビニル単量体1〜50重量%、多官能性単量体1〜20重量%およびこれらと共重合可能なビニル単量体0〜10重量%からなる単量体混合物を重合するに際し、単量体混合物、水性媒体および乳化剤を分散させた単量体乳化液を重合槽内の水性媒体に供給することを特徴とする粒子径0.1μm〜2μmの架橋重合体微粒子の製造方法によって達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に本発明をさらに詳細に説明する
【0007】
単量体混合物中に占めるメタクリル酸メチルの割合は45〜98重量%であることが必要であり、好ましくは50〜90重量%、より好ましくは60〜90重量%である。単量体混合物中に占めるメタクリル酸メチルの割合が45重量%未満の場合は、架橋重合体微粒子から得られる製品の耐候性の低下を招き、一方、98重量%を越える場合は、熱安定性が低下するので好ましくない。
【0008】
また、本発明で用いる芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。
【0009】
単量体混合物中に占める芳香族ビニル単量体の割合は1〜50重量%であることが必要であり、好ましくは5〜30重量%、より好ましくは10〜20重量%である。単量体混合物中に占める芳香族ビニル単量体の割合が1重量%未満の場合は、重合における重合槽へのスケール付着が増加する傾向が生じ、一方、50重量%を越える場合は、架橋重合体微粒子から得られる製品の耐候性の低下を招くので好ましくない。
【0010】
さらに本発明で用いる多官能性単量体は、公知のものが使用でき、例えば、アリル(メタ)アクリレート、イソシアヌル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイドジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイドジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系多官能性単量体、ジビニルベンゼン等の芳香族系多官能性ビニル単量体が挙げられ、なかでも(メタ)アクリル系多官能性単量体が好ましく用いられる。
【0011】
単量体混合物中に占める多官能性単量体の割合は1〜0重量%であることが必要であり、好ましくは10〜20重量%である。単量体混合物中に占める多官能性単量体の割合が1重量%未満の場合は十分な架橋が行われず、また30重量%を越える場合は、重合後に残存する単量体が増加するので好ましくない。
【0012】
重合体粒子における架橋構造は重合体粒子全体が均一に行われていてもよく、また粒子内部から外部に向かうに従い架橋度が連続的に増加あるいは減少するよう導入されてもよい。
【0013】
なお、本発明で用いる単量体混合物には、必要に応じて上記の単量体と共重合可能な他のビニル単量体を単量体混合物に対して0〜10重量%の範囲で用いることができる。上記の単量体と共重合可能な他のビニル単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のカルボン酸、ブタジエン、イソプレン等のジオレフィン、N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド化合物などが挙げられる。これらは2種以上を併用することができる。
【0014】
本発明で用いる水性媒体としては、イオン交換水あるいはこれと少量のメタノール等の有機溶媒との混合物が用いられ、その使用量は、特に制限されないが、単量体混合物100重量部に対して、好ましくは100〜500重量部、より好ましくは150〜450重量部である。
【0015】
本発明で用いる乳化剤としては、例えば、ジオクチルスルホコハク酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩等のアニオン系乳化剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン系乳化剤、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等のノニオン・アニオン系乳化剤などが挙げられ、なかでもノニオン・アニオン系乳化剤、アニオン系乳化剤が好ましく使用される。ノニオン系乳化剤およびノニオン・アニオン系乳化剤におけるエチレンオキサイドの付加モル数は、通常30モル以下、好ましくは20モル以下、より好ましくは10モル以下であって、エチレンオキサイドの付加モル数があまり多くなると発泡性が増加するため好ましくない。またこれらの2種以上を併用することも可能である。なお、上記の塩は、ナトリウム塩、アンモニウム塩等のような公知の塩基との塩である。
【0016】
本発明においては、上記の単量体混合物、水性媒体および乳化剤を混合して単量体乳化液とする。この際、分散安定性、生産性の観点から単量体混合物と水性媒体との重量比(単量体混合物:水性媒体)を、1:0.1〜1:5とすることが好ましい。該重量比のより好ましい値は1:0.2〜1:3であり、さらに好ましくは1:0.4〜1:1である。
また、単量体乳化液に使用する乳化剤の量は、重合安定性、コスト面の観点から、単量体混合物100重量部に対して0.01〜2重量部とすることが好ましく、より好ましくは0.1〜1.5重量部、さらに好ましくは0.2〜1重量部である。
さらに、乳化剤は、粒子径を調整する目的で、使用する全乳化剤量の40%未満の範囲で、予め水性媒体に添加しておくのもよい。
【0017】
本発明の方法を実施するに際し、まず還流冷却器、温度計、攪拌機を備えた重合槽に水性媒体を投入した後昇温し、所定の重合温度とする。この際、重合槽に仕込む水性媒体量は、水性媒体の総仕込量から上記単量体乳化液に使用した分を差し引いた量である。また、重合温度は通常30〜150℃、好ましくは50〜100℃、より好ましくは60〜90℃である。重合温度は、使用する開始剤によって相違はあるが、あまり低いと重合に長時間要するため好ましくなく、あまり高すぎると単量体混合物の蒸発、若しくは単量体混合物と水性媒体との共沸が増し樹脂組成が不均一になる恐れがあり好ましくない。
【0018】
重合槽中の水性媒体が所定の温度に達したら、重合開始剤を投入し、上記で得られた単量体乳化液を攪拌しながら連続的にまたは断続的に重合槽へ供給する。使用する重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩系開始剤、パースルホキシレート/有機過酸化物等のレドックス系開始剤のいずれの開始剤を用いてもよい。さらに必要に応じ、単量体混合物に、オクチルメルカプタン、ラウリルメルカプタンなどの連鎖移動剤を添加することも可能である。
【0019】
重合槽への単量体乳化液の供給は、全工程の間で一定の速度で実施してもよく、段階的に供給速度を変えることも可能であるが、供給速度を一定の範囲内に設定することが重要である。すなわち、スケール付着防止および生産性の観点から、単量体乳化液の供給速度は、1分間当り単量体乳化液の0.05〜5重量%とすることが好ましく、より好ましくは0.1〜3重量%、さらに好ましくは0.2〜1.5重量%である。
【0020】
本発明の製造方法により得られる架橋重合体微粒子の粒子径は、0.1μm〜2μmであることが必要であるが、より好ましくは0.15μm〜1μm、さらに好ましくは0.2μm〜0.6μmである。粒子径の調整において、シード重合法など一般の乳化重合では、通常乳化剤の使用量により調整するが、本発明では、単量体乳化液に加える乳化剤とは別に、上述の説明した重合槽に予め仕込む水性媒体に乳化剤を添加することにより小粒径化することができ、また出来るだけ少量の開始剤存在化において、少量ずつ単量体乳化液を供給し、必要に応じ適宣重合開始剤を追加することにより大粒径化することもできる。
【0021】
さらに、単量体乳化液添加終了後は、重合開始剤水溶液を添加し、少量残存する未反応のモノマーを重合させることが好ましい。また、必要に応じ重合操作終了後、得られた架橋重合体微粒子を含むエマルジョンのpHを調整することもできる。pH調整剤としては、例えば、塩基性調整剤としてアンモニア、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等が、また、酸性調整剤として硫酸、酢酸等が挙げられる。これらは通常水溶液として使用し、その濃度は10〜30重量%が適当である。
【0022】
本発明による架橋重合体微粒子をエマルジョン形態で使用する際、公知の方法により、界面活性剤等を添加したり、粒子表面をカルボキシ変性したりすることによって安定化させることができる。それにより、化学的、機械的、物理的な刺激によりエマルジョンが破壊されることを抑制または防止することができる。その際に使用される界面活性剤としては、上記および公知の乳化剤または界面活性剤が使用でき、例えば、スルホン酸基もしくは硫酸基を含有するポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン重縮合物が挙げられ、そのうち、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、エチレンオキサイドの付加モル数が30モル以下であるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が好ましく用いられる。これらの界面活性剤等は単独でまたは併用して使用することができる。
【0023】
界面活性剤等の使用量は、重合体エマルジョン100部に対して通常0.05〜10部、好ましくは0.08〜5重量部、より好ましくは0.1〜2重量部の範囲である。
なお、本発明の架橋重合体微粒子およびそのエマルジョンには、本発明の目的を損なわない範囲で、防腐剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを添加することも可能である。
【0024】
このようにして得られた架橋重合体微粒子は、本発明の製造方法により得られたエマルジョン形態そのままで、または塩析凝固法、酸析凝固法、凍結凝固法、スプレードライ法など公知の方法によりエマルジョンから取り出され、粉体のままで、あるいは粉体をペレット状等の他の形態として使用に供することができる。その用途としては、スペーサー、ブロッキング防止剤、樹脂添加剤、化粧品用粒子、徐放性担体、繊維改質剤、樹脂あるいは繊維の機能付加剤等が挙げられる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。実施例および比較例中の「%」および「部」は、それぞれ「重量%」および「重量部」を表す。また実施例、比較例および表中に用いた化合物の略号は以下のとおりである。
MMA :メタクリル酸メチル
NPGDM:ネオペンチルグリコールジメタクリレート
9G :ポリエチレングリコールジメタクリレート(EO付加:9モル)
ALMA :メタクリル酸アリル
St :スチレン
αMS :α−メチルスチレン
CHMI :N−シクロヘキシルマレイミド
さらに実施例および比較例における評価は以下の方法によった。
(1)粒子径測定
重合体の粒子径は、重合体エマルジョンを純水で約2000倍に希釈する。これを遠心分離により粒子を沈降させ、上澄み液を除去後、さらに純水を加え分散させたさらに遠心分離する洗浄操作を3回行った後、アルミ箔の上に粒子を分散させ乾燥させる。ついで金−パラジウム合金をイオンスパッタ法により3分間蒸着させる(蒸着膜の厚みは150オングストローム)。これを日本電子(株)製電子顕微鏡 JSM−6300Fにより約20000倍で観察した二次電子像の写真より、無作為に100個の粒子径を測定しその平均値を粒子径とした。
(2)スケール付着
重合槽および攪拌翼などに付着したスケールの付着状況を下記の記号で表す。
×:強固に付着したスケールが多く付着している。
△:かなりのスケール付着が認められる。
○:スケール付着量が極めて少ない。
(3)収率
重合体を含むエマルジョン1gを100℃で5時間以上乾燥し、その重量を測定し、次式により算出した。
収率(%)=(Ws/Wo)×100/W%T
ここで、Wo :エマルジョンの重量
Ws :乾燥後の重量
W%T:総仕込みから水性媒体等の揮発成分を除いた重量%
【0026】
実施例1
還流器付の2リットルセパラブルフラスコに窒素雰囲気下、イオン交換水850gを仕込み、撹拌しながら75℃に昇温した。これとは別に1リットルビーカーにイオン交換水300gに、エマールNC−35(商品名、花王(株)製、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム:35%水溶液)6.5gを溶解した後、メタクリル酸メチル499g、スチレン88g、ネオペンチルグリコールジメタクリレート59gを混合してなる単量体混合物を投入し400rpmで30分撹拌して単量体乳化液とした。セパラブルフラスコ内のイオン交換水が75℃になったら、重合開始剤として過硫酸カリウム0.32gを投入した後、単量体乳化液を0.2重量%/分の速度で10分間供給した後、供給速度を0.7重量%/分に上げるとともに、0.323gの過硫酸カリウムを50gのイオン交換水に溶解した重合開始剤水溶液を0.35ml/分の速度で供給して重合を行った。単量体乳化液の供給が終了したら、攪拌しながら75℃に60分保持して未反応モノマーの追込みを行い重合を完結させた。重合終了後40℃まで冷却し、10%アンモニア水によりpH調整を行って架橋重合体微粒子のエマルジョンを得た。
【0027】
実施例2〜3
表1に示す組成の単量体混合物646gを用いた以外は、実施例1と同様の操作により架橋重合体微粒子のエマルジョンを得た。
【0028】
実施例4〜6
表1に示す組成の単量体混合物646gを用い、使用する乳化剤として、ネオペレックスF−25(商品名、花王(株)製、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25%水溶液)を9.1gとした以外は、実施例1と同様の操作により架橋重合体微粒子のエマルジョンを得た。
【0029】
実施例7
還流器付の2リットルセパラブルフラスコに窒素雰囲気下、イオン交換水850gおよびエマールNC−35 0.14gを仕込み、撹拌しながら75℃に昇温した。これとは別に1リットルビーカーにイオン交換水300gにエマールNC−35 6.5gを溶解した後、メタクリル酸メチル517g、スチレン65g、ネオペンチルグリコールジメタクリレート65gを混合してなる単量体混合物を投入し400rpmで30分撹拌して単量体乳化液とした。セパラブルフラスコ内のイオン交換水が75℃になったら、重合開始剤として過硫酸カリウム0.5gを投入し、単量体乳化液を0.3重量%/分の速度で10分間供給した後、供給速度を0.7重量%/分に上げて連続供給して重合を行った。単量体乳化液の供給が終了したら、攪拌しながら75℃に60分保持して未反応モノマーの追込みを行い重合を完結させた。重合終了後40℃まで冷却し、10%アンモニア水によりpH調整を行って架橋重合体微粒子のエマルジョンを得た。
【0030】
実施例8
還流器付の2リットルセパラブルフラスコに窒素雰囲気下、イオン交換水850gとエマールNC−35を2gを仕込み、撹拌しながら75℃に昇温した。これとは別に1リットルビーカーにイオン交換水300gにエマールNC−35 6.5gを溶解した後、メタクリル酸メチル499g、スチレン88g、ネオペンチルグリコールジメタクリレート59gを混合してなる単量体混合物を投入し、400rpmで30分撹拌して単量体乳化液とした。セパラブルフラスコ内のイオン交換水が75℃になったら、重合開始剤として過硫酸カリウム0.32gを投入した後、単量体乳化液を0.3重量%/分の速度で10分間供給した後、供給速度を0.7重量%/分に上げるとともに、0.323gの過硫酸カリウムを50gのイオン交換水に溶解した重合開始剤水溶液を0.35ml/分の速度で供給して重合を行った。単量体乳化液の供給が終了したら、攪拌しながら75℃に60分保持して未反応モノマーの追込みを行い重合を完結させた。重合終了後40℃まで冷却し、10%アンモニア水によりpH調整を行って架橋重合体微粒子のエマルジョンを得た。
【0031】
比較例1
還流器付の2リットルセパラブルフラスコに窒素雰囲気下、エマールNC−35 6.5gを溶解したイオン交換水1150gを仕込み、撹拌しながら75℃に昇温した。75℃になったら、重合開始剤として過硫酸カリウム0.32gを投入し、これにメタクリル酸メチル499g、スチレン88g、ネオペンチルグリコールジメタクリレート59gを混合してなる単量体混合物の10%(64.6g)を一括して投入して重合を開始させた。重合ピーク終了後、過硫酸カリウム0.49gを投入後、残りの単量体混合物を0.7重量%/分の供給速度で、セパラブルフラスコに連続して供給した。単量体混合の供給が終了したら、攪拌しながら75℃に60分保持して未反応モノマーの追込みを行い重合を完結させた。重合終了後40℃まで冷却し、10%アンモニア水によりpH調整を行って架橋重合体微粒子のエマルジョンを得た。
【0033】
【表1】
Figure 0003742154
【0034】
【発明の効果】
本発明により、安定に、かつ収率良く架橋重合体微粒子を製造することができる。

Claims (4)

  1. 水性媒体中における乳化重合法により、メタクリル酸メチル45〜98重量%、芳香族ビニル単量体1〜50重量%、多官能性単量体1〜20重量%およびこれらと共重合可能な他のビニル単量体0〜10重量%からなる単量体混合物を重合するに際し、単量体混合物、水性媒体および乳化剤を分散させた単量体乳化液を重合槽内の水性媒体に供給することを特徴とする粒子径0.1μm〜2μmの架橋重合体微粒子の製造方法。
  2. 単量体乳化液中の単量体混合物と水性媒体の重量比が1:0.1〜1:5であることを特徴とする請求項1に記載の架橋重合体微粒子の製造方法。
  3. 単量体乳化液を0.05〜5重量%/分の速度で供給することを特徴とする請求項1または2に記載の架橋重合体微粒子の製造方法。
  4. さらに、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、エチレンオキサイドの付加モル数が30モル以下であるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤を用いることを特徴とする請求項1〜3に記載の架橋重合体微粒子の製造方法。
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