JP2960300B2 - エマルジョン型粘着剤組成物の製造方法 - Google Patents

エマルジョン型粘着剤組成物の製造方法

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JP2960300B2 JP6123510A JP12351094A JP2960300B2 JP 2960300 B2 JP2960300 B2 JP 2960300B2 JP 6123510 A JP6123510 A JP 6123510A JP 12351094 A JP12351094 A JP 12351094A JP 2960300 B2 JP2960300 B2 JP 2960300B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐候性および耐水性、
非極性被着材への接着性に優れたエマルジョン型粘着剤
組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、粘着剤分野において、地球環境、
労働環境、省資源の面から溶剤型粘着剤から水性のエマ
ルジョン型粘着剤への転換が望まれている。アルキル基
の炭素数が8以下である(メタ)アクリル酸エステルを
主成分とするエマルジョン型粘着剤は乳化重合法で製造
され、既にラベル用途等において広く利用されている。
【0003】乳化重合の機構については、 Harkinsによ
り定性的解明(J.Polymer.Sci., 5,217, 1950)がなさ
れ、さらに、 Smithおよび Ewartによって定量的に展開
された理論が基礎となっている。すなわち、 Harkinsに
よると、乳化重合においては、まず乳化剤がミセルを形
成し、このミセルにモノマーが可溶化され、次いで水系
で発生したラジカルがこれを攻撃して重合が開始され
る。次いで、水系に存在するモノマー油滴よりモノマー
が逐次拡散供給されて重合が進行し、ミセル粒子はポリ
マー粒子へと成長する。しかしながら、モノマーの水溶
性があまりにも小さい場合においては、モノマー油滴か
らのモノマーの供給がうまくいかず、重合反応を円滑に
進めることができなくなる。このことが、乳化重合では
難水溶性モノマーからポリマーエマルジョンを製造する
ことができない最大の理由である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】長鎖アルキル(メタ)
アクリル系粘着剤は、臭いが少ない点や耐候性、耐水
性、ポリオレフィン系プラスチック等の非極性被着体へ
の接着性に優れるが、長鎖アルキル(メタ)アクリレー
トは難水溶性のモノマーであるため、前記の理由によっ
て安定なポリマーエマルジョンが製造できないという問
題があった。また一方において、長鎖アルキル(メタ)
アクリレートは耐候性に優れる等の長所がある反面、ポ
リマー凝集力の不足から保持力が十分でないという問題
があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの問
題点を解決するために鋭意研究を行った結果、特定の共
重合組成のモノマーを乳化分散して微粒子とし、このモ
ノマー微粒子を重合の場にして乳化重合を行うことによ
り、バランスのとれた粘着性能を有するエマルジョン型
粘着剤組成物が安定に製造できることを見出し、本発明
を完成するに至った。即ち、本発明は、アルキル基の炭
素数が9〜13である長鎖アルキル(メタ)アクリル酸エ
ステル75〜99.45 重量%、芳香族系ビニル単量体 0.5〜
20重量%、及び1分子中に重合性の二重結合を2個以上
有する単量体0.05〜5重量%を必須成分として含む単量
体混合物を、界面活性剤水溶液中で平均粒径2〜 0.1μ
mの微粒子に乳化分散した後、水溶性重合開始剤の存在
下で重合することを特徴とするエマルジョン型粘着剤組
成物の製造方法を提供するものである。
【0006】本発明で用いられる単量体混合物は、アル
キル基の炭素数が9〜13である長鎖アルキル(メタ)ア
クリル酸エステル75〜99.45 重量%、好ましくは85〜98
重量%、芳香族系ビニル単量体 0.5〜20重量%、及び1
分子中に重合性の二重結合を2個以上有する単量体0.05
〜5重量%を必須成分として含有する。単量体混合物中
の長鎖アルキル(メタ)アクリル酸エステルの含有量が
75重量%未満の場合では、耐候性、耐水性、非極性被着
体への接着性等の性能は十分に出ない。また、99.45 重
量%を超えると粘着力、保持力等の性能が不十分とな
る。また単量体混合物中の芳香族系ビニル単量体の含有
量が 0.5重量%未満の場合には粘着力および保持力等の
性能が不十分であり、20重量%を超える場合においても
ガラス転移点(Tg)が高くなって粘着力は低下する。
したがって、芳香族系ビニル単量体は 0.5〜20重量%、
好ましくは1〜10重量%の範囲にあることが望ましい。
更に、単量体混合物中の1分子中に重合性の二重結合を
2個以上有する単量体の含有量が0.05重量%未満の場合
には保持力は不足し、5重量%を超える場合にはタック
性が著しく低下する。
【0007】本発明に使用される長鎖アルキル(メタ)
アクリル酸エステルのアルキル基の炭素数は9〜13であ
り、炭素数が9未満であると、ミセルを重合の場とする
乳化重合の併発が多く起こり、安定なラテックスを得る
ことができない。また炭素数が13を超えるとラテックス
の安定性に問題はないが良好な粘着性能は得られなくな
る。本発明で用いられる長鎖アルキル(メタ)アクリル
酸エステルの具体例としては、例えば、(メタ)アクリ
ル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)
アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、
(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸イソ
ドデシル、(メタ)アクリル酸トリドデシル、(メタ)
アクリル酸イソトリドデシル等が挙げられる。
【0008】本発明で用いられる芳香族系ビニル単量体
の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、パラメ
チルスチレン等が挙げられる。これ等の中でスチレンを
使用するのが経済性および性能面において最も望まし
い。本発明で用いられる1分子中に重合性の二重結合を
2個以上有する単量体の例としては、ジビニルベンゼ
ン、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
【0009】本発明では、上記の必須モノマーの他に、
アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、アクリルアミ
ド、アクリロニトリル等を併用することができる。ただ
し、これらモノマーの共重合量は単量体混合物中25重量
%以下でないと粘着性能の低下を招く。
【0010】本発明のエマルジョン型粘着剤組成物の製
造法は、モノマーの乳化工程と重合工程に分けることが
できる。モノマーの乳化工程では、単量体混合物、水お
よび界面活性剤を配合し、乳化機を用いてモノマー粒子
の平均粒径が2〜 0.1μmとなるように乳化分散する。
【0011】この乳化工程で使用される界面活性剤は、
アニオン性、ノニオン性、両性、カチオン性のいずれの
界面活性剤も使用することができる。アニオン性界面活
性剤の例としては、アルキルアリールスルホネート塩、
アルキルジフェニルエーテルスルホネート塩、アルキル
サルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
のサルフェート塩、ジアルキルスルホサクシネート塩、
アルキルホスフェート塩、ポリオキシエチレンアルキル
エーテルのホスフェート塩、パーフルオロアルキルサル
フェート塩、アシルサルコシネート塩、脂肪酸石鹸、ア
ルケニルコハク酸塩等を挙げることができる。ノニオン
性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエー
テル、ポリオキシエチレングリコールの脂肪酸エステ
ル、プロピレンオキシドとエチレンオキシドのブロック
共重合体、グリセリン誘導体、ソルビタン誘導体、グリ
コール誘導体等を挙げることができる。カチオン性界面
活性剤の例としては、長鎖アルキルアミン塩、長鎖アル
キル4級アンモニウム塩が挙げられる。両性界面活性剤
の例としては、ベタイン誘導体、スルホベタイン誘導体
が挙げられる。さらに、ポリビニルアルコールおよびそ
の誘導体、デンプンおよびその誘導体、セルロース誘導
体、ポリアクリル酸オリゴマー等の水溶性高分子をモノ
マーの乳化分散剤として使用することができる。
【0012】本発明において、界面活性剤の使用量は限
定されるものではないが、全モノマーに対して 0.1〜10
重量%、好ましくは 0.5〜5重量%の範囲にあることが
望ましい。界面活性剤を10重量%を越えて使用した場合
には界面活性剤の作用で粘着性能や耐候性、耐水性等の
性能を低下せしめる恐れがあり、また、 0.1重量%未満
の使用量では安定なポリマーエマルジョンを得るのが難
しい。本発明において、モノマーと界面活性剤水溶液の
使用比率は限定されるものではないが、ポリマー濃度が
5重量%未満では経済性に問題があり、ポリマー濃度が
80重量%超える場合ではラテックス粘度が高くなる等の
理由から製造が難しく、全モノマー量は全重合系に対し
て5〜80重量%であることが望ましい。
【0013】モノマーの乳化には乳化機が使用される。
本発明に使用される乳化機は乳化においてモノマー微粒
子の平均粒径が2〜 0.1μmにできるものであればどの
様な機種でも使用することができる。例えば、本発明で
使用できる乳化機としては、超音波ホモジナイザー、ホ
モミキサー、マイルダー、アトライター、(超)高圧ホ
モジナイザー、コロイドミル等を挙げることができる。
【0014】本発明における重合工程では、前記のモノ
マーの乳化物を攪拌機を備えた重合容器に仕込み、これ
に重合開始剤を添加し、適切な重合温度に加熱すること
で重合反応が開始される。この時、重合系は酸素による
重合の抑制作用を防止するために、窒素の様な不活性ガ
スでパージすることが望ましい。
【0015】本発明の重合工程で使用される重合開始剤
は通常の乳化重合で使用されている水溶性重合開始剤を
使用することができ、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム等の過硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−
アミジノプロパン)塩酸塩、アゾビスシアノ吉草酸等の
アゾ系重合開始剤等が挙げられる。さらには、レドック
ス系重合開始剤を使用することができる。レドックス系
重合開始剤としては、例えば、ハイドロパーオキサイド
系開始剤/アスコルビン酸、ハイドロパーオキサイド系
開始剤/鉄イオン、過硫酸塩/亜硫酸塩、過酸化水素/
鉄イオン等の組み合わせ等を挙げることができる。本発
明の重合開始剤において、レドックス系重合開始剤がよ
り好ましく用いられるが、t−ブチルハイドロパーオキ
サイドにアスコルビン酸のような水溶性還元剤を組み合
わせた場合、重合速度および重合率が高く、ポリマーエ
マルジョンの安定性に優れる利点があり、最も好まし
い。重合開始剤の使用量は限定されるものではないが、
全モノマーに対して0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜
1重量%の範囲にあることが望ましい。
【0016】さらに、必要に応じて燐酸塩や炭酸塩等を
重合系のpH緩衝剤として使用できる。また、重合物の
分子量を調整する目的でドデシルメルカプタン等のラジ
カル連鎖移動剤を併用することができる。重合温度はモ
ノマーの組成および開始剤の種類によっても異なるが、
約40〜90℃の範囲が適当である。また、重合時間は同様
にモノマー、開始剤、重合温度で異なるものであるが、
一般に1〜10時間が適当である。上記の乳化工程および
重合工程を経て得られるポリマーエマルジョンの平均粒
径は2〜 0.1μmであり、安定性は良好である。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。例中の%は特記しない限り重量%である。尚、実
施例において、平均粒径はHORIBA製粒径分布測定
機(LA-700型)を用いて測定した。また、粘着性能は
以下の方法で測定した。 粘着性能の測定方法 ボールタック性 PETフィルムに厚さが30μmになるようにポリマーエ
マルジョンを塗工し、熱風乾燥器(120℃/3分間)で乾
燥して粘着テープを作成し、23℃/65%RHの条件下、
JISZ-0237 の転球法でタック性を測定した。 粘着力 ボールタック性試験と同様に粘着テープを作成し、被着
材にステンレス板を用い、23℃/65%RHの条件下で 1
80度剥離強度を測定した。 保持力 ボールタック性試験と同様に粘着テープを作成し、ステ
ンレス板に20×25mmの面積を貼り合わせ、80℃の条件下
で 500gの荷重をかけて剥がれ落ちるまでの時間を測定
した。1時間保持された場合にはズレ幅を測定した。
【0018】実施例1 2リットルの容器に有効成分 1.5%のレベノールWZ
(花王(株)製:ポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテルサルフェートNa塩)水溶液 600gを仕込み、
ラウリルメタクリレート 367.2g、スチレン20g、ジビ
ニルベンゼン 0.8g、アクリル酸12gの混合物を加え、
高圧ホモジナイザー(イズミフードマシナリ製)で3分
間処理して平均粒径が0.48μmの乳化物を得た。この乳
化物を、攪拌機、冷却器、窒素導入管を備えた2リット
ルのガラス製反応器に移し、窒素ガスパージした後、攪
拌しながら加熱して内温を70℃にした。これに、重合開
始剤として、t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.8g
を水10gに溶解したものおよびL−アスコルビン酸 0.8
gを水10gに溶解したものを添加して重合反応を開始
し、その後重合を完結させるために80℃で3時間熟成し
てポリマーエマルジョンを得た。このポリマーエマルジ
ョンには凝集物がほとんど含まれず、固形分は40.7%、
平均粒径0.45μmで保存安定性は良好であった。このポ
リマーエマルジョンの粘着性能を表1に示した。
【0019】実施例2 実施例1と同様にして、有効成分 1.5%のポリオキシエ
チレン(p=9)ノニルフェノールエーテルセスキホス
フェートNa塩水溶液 600gを仕込み、デシルメタクリ
レート 376.0g、スチレン12g、エチレングリコールジ
メタクリレート4.0g、アクリル酸 8.0gの混合物を加
え、超音波ホモジナイザー(日本精機製作所製)で10分
間処理して、平均粒径が0.36μmの乳化物を得た。この
乳化物を、攪拌機、冷却器、窒素導入管を備えた2リッ
トルのガラス製反応器に移し、窒素ガスパージした後、
攪拌しながら加熱して内温を70℃にした。これに、重合
開始剤として、t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.8
gを水10gに溶解したものおよびL−アスコルビン酸
0.8gを水10gに溶解したものを添加して重合反応を開
始し、その後重合を完結させるために80℃で3時間熟成
してポリマーエマルジョンを得た。このポリマーエマル
ジョンには凝集物がほとんど含まれず、固形分は40.5
%、平均粒径0.35μmで、保存安定性は良好であった。
このポリマーエマルジョンの粘着性能を表1に示した。
【0020】実施例3 実施例1と同様にして、有効成分 1.5%のレベノールW
Z水溶液 300gと有効成分 1.5%のポリオキシエチレン
ラウリルエーテル(p=20)水溶液 300gを仕込み、ラ
ウリルメタクリレート 362.4g、スチレン24g、ジビニ
ルベンゼン 1.6g、ダイアセトンアクリルアミド12.0g
の混合物を加え、超音波ホモジナイザー(日本精機製作
所製)で10分間処理して、平均粒径が0.45μmの乳化物
を得た。この乳化物を、攪拌機、冷却器、窒素導入管を
備えた2リットルのガラス製反応器に移し、窒素ガスパ
ージした後、攪拌しながら加熱して内温を70℃にした。
これに、重合開始剤として、t−ブチルハイドロパーオ
キサイド 0.8gを水10gに溶解したものおよびL−アス
コルビン酸 0.8gを水10gに溶解したものを添加して重
合反応を開始し、その後重合を完結させるために80℃で
3時間熟成してポリマーエマルジョンを得た。このポリ
マーエマルジョンには凝集物がほとんど含まれず、固形
分は40.6%、平均粒径0.43μmで、保存安定性は良好で
あった。このポリマーエマルジョンの粘着性能を表1に
示した。
【0021】実施例4 実施例1と同様にして、有効成分 1.5%のレベノールW
Z水溶液 600gを仕込み、ラウリルアクリレート 363.2
g、スチレン12g、ジビニルベンゼン 0.8g、アクリル
酸ブチル24.0gの混合物を加え、超音波ホモジナイザー
(日本精機製作所製)で10分間処理して、平均粒径が0.
35μmの乳化物を得た。この乳化物を、攪拌機、冷却
器、窒素導入管を備えた2リットルのガラス製反応器に
移し、窒素ガスパージした後、攪拌しながら加熱して内
温を70℃にした。これに、重合開始剤として過硫酸アン
モニウム 0.8gを添加して重合反応を開始し、その後重
合を完結させるために80℃で5時間熟成してポリマーエ
マルジョンを得た。このポリマーエマルジョンには凝集
物がほとんど含まれず、固形分は40.4%、平均粒径0.32
μmで、保存安定性は良好であった。このポリマーエマ
ルジョンの粘着性能を表1に示した。
【0022】実施例5 実施例1と同様にして、有効成分 1.5%のレベノールW
Z水溶液 300gと有効成分 1.5%のポリオキシエチレン
ラウリルエーテル(p=20)水溶液 300gを仕込み、ト
リデシルメタクリレート362.4g、スチレン24g、ジビニ
ルベンゼン1.6g、ダイアセトンアクリルアミド12.0g
の混合物を加え、超音波ホモジナイザー(日本精機製作
所製)で10分間処理して、平均粒径が0.45μmの乳化物
を得た。この乳化物を、攪拌機、冷却器、窒素導入管を
備えた2リットルのガラス製反応器に移し、窒素ガスパ
ージした後、攪拌しながら加熱して内温を70℃にした。
これに、重合開始剤として、t−ブチルハイドロパーオ
キサイド 0.8gを水10gに溶解したものおよびL−アス
コルビン酸 0.8gを水10gに溶解したものを添加して重
合反応を開始し、その後重合を完結させるために80℃で
3時間熟成してポリマーエマルジョンを得た。このポリ
マーエマルジョンには凝集物がほとんど含まれず、固形
分は40.5%、平均粒径0.42μmで、保存安定性は良好で
あった。このポリマーエマルジョンの粘着性能を表1に
示した。
【0023】実施例6 実施例1と同様にして、有効成分 1.5%のレベノールW
Z水溶液 600gを仕込み、イソノニルメタクリレート 3
63.2g、スチレン12g、ジビニルベンゼン 0.8g、アク
リル酸ブチル24.0gの混合物を加え、超音波ホモジナイ
ザー(日本精機製作所製)で10分間処理して、平均粒径
が0.38μmの乳化物を得た。この乳化物を、攪拌機、冷
却器、窒素導入管を備えた2リットルのガラス製反応器
に移し、窒素ガスパージした後、攪拌しながら加熱して
内温を70℃にした。これに、重合開始剤として、t−ブ
チルハイドロパーオキサイド 0.8gを水10gに溶解した
ものおよびL−アスコルビン酸 0.8gを水10gに溶解し
たものを添加して重合反応を開始し、その後重合を完結
させるために80℃で5時間熟成してポリマーエマルジョ
ンを得た。このポリマーエマルジョンには凝集物がほと
んど含まれず、固形分は40.4%、平均粒径0.36μmで、
保存安定性は良好であった。このポリマーエマルジョン
の粘着性能を表1に示した。
【0024】実施例7 実施例1と同様にして、有効成分 1.5%のレベノールW
Z水溶液 600gを仕込み、ラウリルアクリレート 370.4
g、パラメチルスチレン 8.0g、ジビニルベンゼン 1.6
g、メタクリル酸20.0gの混合物を加え、マイルダー
(荏原製作所製:エバラマイルダー)で20分間処理し
て、平均粒径が1.20μmの乳化物を得た。この乳化物
を、攪拌機、冷却器、窒素導入管を備えた2リットルの
ガラス製反応器に移し、窒素ガスパージした後、攪拌し
ながら加熱して内温を70℃にした。これに、重合開始剤
として、t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.8gを水
10gに溶解したものおよびL−アスコルビン酸 0.8gを
水10gに溶解したものを添加して重合反応を開始し、そ
の後重合を完結させるために80℃で5時間熟成してポリ
マーエマルジョンを得た。このポリマーエマルジョンに
は凝集物がほとんど含まれず、固形分は40.8%、平均粒
径1.23μmで、保存安定性は良好であった。このポリマ
ーエマルジョンの粘着性能を表1に示した。
【0025】比較例1 実施例1と同様にして、有効成分 1.5%のレベノールW
Z水溶液 600gを仕込み、ラウリルアクリレート 388.0
g、スチレン12gの混合物を加え、超音波ホモジナイザ
ー(日本精機製作所製)で10分間処理して、平均粒径が
0.37μmの乳化物を得た。この乳化物を、攪拌機、冷却
器、窒素導入管を備えた2リットルのガラス製反応器に
移し、窒素ガスパージした後、攪拌しながら加熱して内
温を70℃にした。これに、重合開始剤として、t−ブチ
ルハイドロパーオキサイド 0.8gを水10gに溶解したも
のおよびL−アスコルビン酸 0.8gを水10gに溶解した
ものを添加して重合反応を開始し、その後重合を完結さ
せるために80℃で3時間熟成してポリマーエマルジョン
を得た。このポリマーエマルジョンには凝集物がほとん
ど含まれず、固形分は40.8%、平均粒径0.35μmで、保
存安定性は良好であった。このポリマーエマルジョンの
粘着性能を表1に示すが、本発明の実施例に比べ保持力
および粘着力は劣っていた。
【0026】比較例2 実施例1と同様にして、有効成分 1.5%のレベノールW
Z水溶液 600gを仕込み、ラウリルメタクリレート 39
0.8g、エチレングリコールジメタクリレート12gの混
合物を加え、超音波ホモジナイザー(日本精機製作所
製)で10分間処理して、平均粒径が0.38μmの乳化物を
得た。この乳化物を、攪拌機、冷却器、窒素導入管を備
えた2リットルのガラス製反応器に移し、窒素ガスパー
ジした後、攪拌しながら加熱して内温を70℃にした。こ
れに、重合開始剤として、t−ブチルハイドロパーオキ
サイド 0.8gを水10gに溶解したものおよびL−アスコ
ルビン酸 0.8gを水10gに溶解したものを添加して重合
反応を開始し、その後重合を完結させるために80℃で3
時間熟成してポリマーエマルジョンを得た。このポリマ
ーエマルジョンには凝集物がほとんど含まれず、固形分
は40.8%、平均粒径0.34μmで、保存安定性は良好であ
った。このポリマーエマルジョンの粘着性能を表1に示
すが、本発明の実施例に比べ保持力および粘着力は劣っ
ていた。
【0027】比較例3 実施例1と同様にして、有効成分 1.5%のレベノールW
Z水溶液 600gを仕込み、ラウリルメタクリレート 34
8.0g、ジビニルベンゼン40.0gの混合物を加え、超音
波ホモジナイザー(日本精機製作所製)で10分間処理し
て、平均粒径が0.36μmの乳化物を得た。この乳化物
を、攪拌機、冷却器、窒素導入管を備えた2リットルの
ガラス製反応器に移し、窒素ガスパージした後、攪拌し
ながら加熱して内温を70℃にした。これに、重合開始剤
として、t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.8gを水
10gに溶解したものおよびL−アスコルビン酸 0.8gを
水10gに溶解したものを添加して重合反応を開始し、そ
の後重合を完結させるために80℃で3時間熟成してポリ
マーエマルジョンを得た。このポリマーエマルジョンに
は凝集物がほとんど含まれず、固形分は40.6%、平均粒
径0.35μmで、保存安定性は良好であった。このポリマ
ーエマルジョンの粘着性能を表1に示すが、本発明の実
施例に比べ粘着力が著しく劣っていた。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】長鎖アルキル(メタ)アクリルポリマー
は、耐候性および耐水性、非極性被着材への接着性に優
れるが、通常の乳化重合では安定なポリマーエマルジョ
ンが製造できないという問題があった。また一方では、
長鎖アルキル(メタ)アクリレートを用いた場合、ポリ
マー凝集力の不足から保持力が十分でないという問題が
あった。本発明は、長鎖アルキル(メタ)アクリル酸エ
ステルが主成分である特定組成のモノマー混合物を乳化
分散して2〜0.1 μmの微粒子とし、この微粒子を重合
の場にして乳化重合を行う製造法である。この製造法に
よれば、バランスのとれた粘着性能を有するエマルジョ
ン型粘着剤組成物を安定に製造することができる。本発
明で製造されるエマルジョン型粘着剤組成物は有機溶剤
を一切使用しないものであるために、有機溶剤系の粘着
剤に比べて、低公害、省資源、現場環境の改善、あるい
は火災に対する安全性、取扱いの容易性等の点できわめ
て有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 236:00)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキル基の炭素数が9〜13である長鎖
    アルキル(メタ)アクリル酸エステル75〜99.45 重量
    %、芳香族系ビニル単量体 0.5〜20重量%、及び1分子
    中に重合性の二重結合を2個以上有する単量体0.05〜5
    重量%を必須成分として含む単量体混合物を、界面活性
    剤水溶液中で平均粒径2〜 0.1μmの微粒子に乳化分散
    した後、水溶性重合開始剤の存在下で重合することを特
    徴とするエマルジョン型粘着剤組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 芳香族系ビニル単量体がスチレンである
    請求項1記載のエマルジョン型粘着剤組成物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 水溶性重合開始剤がレドックス系重合開
    始剤である請求項1記載のエマルジョン型粘着剤組成物
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 得られるポリマーエマルジョンの平均粒
    径が2〜 0.1μmである請求項1記載のエマルジョン型
    粘着剤組成物の製造方法。
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