JPH09302006A - ポリマーラテックスの製造方法 - Google Patents

ポリマーラテックスの製造方法

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JPH09302006A
JPH09302006A JP8124150A JP12415096A JPH09302006A JP H09302006 A JPH09302006 A JP H09302006A JP 8124150 A JP8124150 A JP 8124150A JP 12415096 A JP12415096 A JP 12415096A JP H09302006 A JPH09302006 A JP H09302006A
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JP
Japan
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polymerization
emulsifier
monomer
latex
polymer
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JP8124150A
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Mitsuo Sumiya
光雄 角谷
Shinji Kagitani
信二 鍵谷
Yasushi Kato
康 加藤
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F20/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride, ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F20/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms, Derivatives thereof
    • C08F20/10Esters
    • C08F20/12Esters of monohydric alcohols or phenols
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/16Aqueous medium
    • C08F2/22Emulsion polymerisation

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Abstract

(57)【要約】 【課題】少量の乳化剤を用いて平均粒子径が1〜50n
mである超微粒子ポリマーラテックスを製造する方法。 【解決手段】疎水性の高い炭素数が3〜18のアルキル
(メタ)アクリレート単量体、または前記疎水性単量体
とこれら疎水性単量体と共重合可能な単量体混合物をレ
ドックス重合開始剤を用いて連続的に加えることにより
乳化重合することにより、乳化剤が少ない超微粒子ポリ
マーが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】平均粒子径が1〜50nmと極
めて小さい粒子径であり、含有乳化剤量が少ないポリマ
ーラテックスを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】超微粒子ポリマーラテックスは、塗料の
粘度調整剤や塗膜の品質向上剤、紙のコーティング剤と
して、また、成形加工の分野においては耐衝撃性改良剤
として、更に、モルタル等の混和剤として幅広く用いら
れており、近年、用途開発の面での研究が盛んに行われ
ている。
【0003】一方、通常の乳化重合で得られる粒子径
は、一般に50nm〜1000nm程度と言われているが、50nm以
下の粒子径のものを得るためには、乳化剤量を増量させ
て合成しなければならなかった。しかしながら、50nm以
下の粒子径を得るべく大量の乳化剤を使用し、重合を行
っても、a)乳化剤ミセルにラジカルが侵入し重合が開
始されてから、次のラジカルを受取り重合を停止するま
での間に、殆どの単量体が高分子粒子に転化してしまう
こと、b)粒子が成長し始めると、この粒子にモノマー
油滴からモノマーが供給され、重合の進行とともに、大
きなモノマー油滴が、小さなラテックス粒子に置き換え
られること、c)これにより、系全体の平均粒子径が次
第に小さくなり、粒子総界面面積が大きくなり、水中に
ミセルとして存在していた乳化剤を吸着する。結果的
に、潜在的に粒子となり得たはずのミセルの数を減少さ
せ、ポリマー粒子の数はミセルの数より少なくなるので
ある。
【0004】以上の様な、重合の動力学的理由から、50
nm以下の極めて微小な粒子からなるポリマーラテックス
は容易に合成できず、仮に合成できたとしても、乳化剤
量が多く、得られたラテックスをフィルムにした場合の
耐水性が低下する為に、フィルム用途としては実用的に
問題があるものであった。従来、50nm以下の超微粒子を
得る方法としては、デュポン社が開発した方法がある。
この方法は、乳化重合もしくは縣濁重合によって得られ
たカルボキシル基含有ラテックスを親水性溶剤とアルカ
リ存在下、高温度の条件で激しい機械的剪断をかける事
によって、ポリマー粒子を微細に分割する方法で、「ハ
イドロゾル」と呼ばれる超微粒子を得るというものであ
る。しかし、この方法は、操作が複雑であることや、共
重合によるカルボン酸モノマー量とアルカリ中和度、分
子量などの極めて限定された範囲でのみ、超微粒子ポリ
マーラテックスが得られるといった欠点があった。
【0005】特開昭54ー103497、特開昭54ー103498に開
示された方法では、水性媒体100重量部に対して、0.3〜
4重量部の少ない乳化剤を用い、超微粒子ポリマーラテ
ックスが得られている。しかし、使用する単量体が、
(メタ)アクリル酸のメチルやエチル等の低級アルキル
エステルすなわち親水性単量体が主成分の重合体であ
り、得られたポリマーは耐水性に問題があるものであ
る。耐水性を向上させるために疎水性の単量体を主成分
として用いた場合、これらに開示された重合初期に単量
体の一部を重合し、シード粒子を形成させる方法では、
後で追加された単量体のほとんどがシード粒子に吸収さ
れるためか、結果的に50nm以下のポリマーラテックスは
得られなかった。
【0006】また、親水性の単量体としてシアン化ビニ
ル単量体を共重合成分として作られた微小粒子も知られ
ているが(特開平5ー39324号公報)、得られたラテック
スから形成したフィルムの耐水性は悪いものである。し
かし、耐水性を向上させるため、親水性単量体であるシ
アン化ビニル化合物を含まず、かつ、少量の乳化剤しか
含まない微粒子組成物は得られていない。又、親水性単
量体として、エチルアクリレートやメチルアクリレート
を主成分とした微粒子組成物が開示されている特開昭64
ー26603号公報の方法によっても、親水性単量体を主成
分として含まず、かつ少量の乳化剤を用いることでの微
小粒子は得られていない。
【0007】特開平7ー138304に示された方法は、重合
禁止剤とレドックス開始剤の併用によって超微粒子ポリ
マーラテックスを得るというものである。この方法によ
ると、重合速度を低下させずに、ポリマー粒子の成長速
度を抑制するものであって、粒子の成長によって、水中
に存在する潜在的にポリマーラテックスになり得るミセ
ルの数の減少をコントロールする事で、超微粒子化する
ものと説明されている。しかし、この製法においても、
段落番号0026で「・・・・高分子成分100gに対し重
合に用いられた乳化剤は10gであり、この方法は乳化剤
の混入を極力さけたい用途分野に超微粒子ラテックスを
応用したいときに有効である。」と記載され、本願発明
とは異なる多くの乳化剤が必要な技術である。
【0008】特開昭52ー96655では、乳化重合時に、ア
クリル単量体と共重合性カルボン酸モノマーおよびトリ
クロロブロムメタンを含有させ重合し、得られたラテッ
クスに水酸化アンモニウムを加えて熟成することによっ
て固形分濃度30%、平均粒子径50nmの超微粒子ポリマー
ラテックスを得る方法が開示されている。この方法の詳
細な機構は不明であるが、超微粒子ポリマーは、熟成期
間中に得られており、トリクロロブロムメタン量、共重
合カルボン酸モノマー量とその中和率の調整といった超
微粒子を得る為の煩雑な処理が必要であり、重合により
直接超微粒子は得られてはいない。
【0009】従来、実施されていた疎水性単量体の乳化
重合では、ポリスチレンの超微粒子化が検討されてい
た。この技術は、一般的なアニオン系乳化剤に、ほぼ同
量のアルコールを加え、ミセル内の単量体可溶力を高
め、このミセルを残らず重合させてしまおうという試み
である。しかしながら単量体可溶力の限界から単量体に
対し2倍量の乳化剤が必要とされ、結局得られる粒子の
組成は、ポリマー20%、乳化剤40%と、とても実用的な
超微粒子ポリマーラテックスとはいい難いものであった
(J.Polym.Sci.,Part A:Polym.Chem.,30 703
(1992))。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上の従来技術に於け
る問題点としては、ポリマーラテックスの超微粒子化を
行う際、製造操作が複雑である事、重合させる単量体が
限定される事、多量の乳化剤が必要である事、トリクロ
ロブロムメタン等の特定の物質の添加が必須である事等
の問題点があった。本発明は、かかる現状に対し、工業
的にも広く用いられ、操作的にも簡便な乳化重合法を用
いる事によって、少量の乳化剤量であり、かつ疎水性が
高く、物性の向上、およびラテックスの応用範囲を広げ
る為にも極めて重要である超微粒子ポリマーラテックス
の製造方法を提供することを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
かかる技術上の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、
疎水性単量体(A)の乳化重合に於いて、単量体の追加
方法と、レドックス系の重合促進剤の使用量を調整し、
好ましくは水相のPHが中性から酸性領域で重合すること
により、少量の乳化剤の存在であるにもかかわらず、予
想し難い程度の微小な粒子径を有する、超微粒子ポリマ
ーラテックスが安定的に得られる事を見い出し、本発明
を完成するに至った。即ち本発明の構成は以下の通りで
ある。 (1)一般式I
【0012】
【化2】
【0013】〔式中R1は水素あるいはCH3、R2は炭
素数3〜18の炭化水素基を示す〕で表される疎水性単
量体から選ばれた1種以上の単量体を主成分とする単量
体100重量部あたり乳化剤量が、0.5重量部以上8重量部
以下の存在下、全単量体を連続的に添加して乳化重合せ
しめることによって、平均粒子径1〜50nmのポリマー粒
子が得られる事を特徴とする超微粒子ポリマーラテック
スの製造方法である。 (2)上記(1)の乳化重合時のレドックス開始剤にお
ける重合促進剤が遷移金属イオン、または遷移金属イオ
ンとキレート化剤から構成された遷移金属イオンのキレ
ート化合物である。 (3)上記(2)の重合時のPHが1〜7である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の粒子径とは、重合によっ
て生成したポリマー粒子とこれを取り巻く乳化剤および
水和層を合わせた粒子の径であり、動的光散乱法、光線
透過率法といった分析手段により直接観測される値であ
って、1〜50nmの粒子径というのは、絶対的な粒子径の
基準に基づくものでなく、分析によって観測された平均
の粒子径のことである。尚、本発明に於いて、動的光散
乱法、光線透過率法といった測定方法による粒子径の差
は、殆ど認められなかった。
【0015】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明の超微粒子ポリマーラテックスの製造方法では、疎水
性単量体(A)の乳化重合に於いて、単量体の追加方法
とレドックス系の重合促進剤の使用量を調節し、更に、
好ましくは重合中のPHを中性から酸性条件下で重合する
ことで、少量の乳化剤量であるにもかかわらず、微小な
粒子径を有する超微粒子ポリマーラテックスが安定的に
得られるところに特徴がある。
【0016】即ち、本乳化重合系は、次の、の過
程、単量体がモノマー油滴から水中を通って乳化剤ミセル
に到達しミセル内で重合が進行する過程、単量体がモノ
マー油滴から水中を通って乳化剤ミセル、または生成初期
の粒子に到達するまでの水相中で重合が進行する過程、
を経ていると考えられる。一方、(A)のような(メタ)
アクリレート系の単量体は、カルホ゛ン酸エステルの親水性ユニットを有す
る為、疎水性の高い単量体と言えども、水中に僅かに溶
解する性質を持つ。この様な理由で、単量体がモノマー油滴
から乳化剤ミセルまたは、生成初期の粒子に移行するま
でに、水相中において発生した大量のラジカルによって
重合が開始され新しい粒子核を形成し、結果的に、粒子
の成長を抑制しながら粒子数を増加させ、超微粒子ポリ
マーが得られると推定される。
【0017】重合の方法について、単量体の追加方法に
は、一括追加法、連続追加法、および予めシート゛粒子を作
製したところに連続的に追加する、いわゆるセミバッチ
法が挙げられるが、連続追加法を採用する事が好まし
い。 単量体の添加速度を連続追加法で調節する事によ
って、重合系中の単量体の濃度を抑制し、重合の進行に
伴う粒子の成長をコントロールしながら重合を行うこと
ができる。 一括追加法で実施する場合、乳化剤ミセル
中の単量体濃度が高まり、粒子の成長が速く50nm以下の
粒子は得られ難く好ましくない。 また、セミバッチ法
を採用した場合、シート゛粒子が形成されるので、水中に溶
解している単量体が水相中でラジカル重合を開始して新
しい粒子核を形成する以前に、シード粒子に吸収され、
シード粒子の成長が優先的に進行する為、50nm以下の超
微粒子は得られ難い。
【0018】また、前記した(A)単量体の具体例とし
ては、iーフ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、nーフ゛チル(メタ)アクリレート、
iーフ゛チル(メタ)アクリレート、tーフ゛チル(メタ)アクリレート、nーヘキシル
(メタ)アクリレート、2ーエチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリ
ル(メタ)アクリレートなどがあげられ、好ましくは、iーフ゜ロヒ゜ル
(メタ)アクリレート、nーフ゛チル(メタ)アクリレート、iーフ゛チル(メタ)アク
リレート、tーフ゛チル(メタ)アクリレート、nーヘキシル(メタ)アクリレート、2
ーエチルヘキシル(メタ)アクリレート、等が例示できるが、中でもア
ルキル基の炭素数が3〜18のアクリル酸エステルが好
ましく、特にnーフ゛チルアクリレート、2ーエチルヘキシルアクリレートがより
好ましい。
【0019】(A)単量体は単独あるいは2種以上混合
して用いることが可能である。単量体全量が(A)単量
体でもよいが、単量体全量中で(A)単量体が主成分で
あれば良い。主成分とは全単量体中において50重量%を
越える量を言うが、好ましくは65重量%以上、さらには
80重量%以上がより好ましい。また、本乳化重合系で得
られるポリマーラテックスの粒子径は、1〜50nm、更に
詳しくは、10〜45nmの範囲の粒子径であるが、単量体と
してアルキル基の炭素数が3〜18のアクリル酸エステ
ル化合物を主成分として、あるいは好ましくは80重量%
以上用いることにより、粒子径が1〜40nm、更に詳しく
は2〜25nmとより微粒子のポリマーが得られる。
【0020】(A)の単量体と共重合させる単量体とし
ては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、(無
水)マレイン酸、クロトン酸、フマール酸、アコニット
酸、シトラコン酸、アリルアルコール、2ーヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、エチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビニル
ピリジン、tーブチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリルアミド、マレインアミド、Nーメ
チロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、
グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエ
ーテル、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼ
ン、トリアリルシアヌレート、αーメチルスチレン、β
ーメチルスチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニト
リル、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどがあげられる
が、共重合可能な単量体であればこの限りではない。
【0021】前記乳化剤としては、通常の乳化重合に用
いられるものであれば特に限定されるものではなく、例
えば、イオン性、非イオン性の界面活性剤などがあげら
れる。前記イオン性界面活性剤の具体例としては、オレ
イン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、イソオクチルベンゼン
スルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナト
リウム、イミダゾリンラウレート、アンモニウムハイド
ロオキサイド、ラウリルアミンアセテート、ステアリル
アミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムク
ロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライ
ドなどが代表例としてあげられる。
【0022】また、前記非イオン界面活性剤としては、
例えば、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリ
エチレングリコールモノステアレート、ポリエチレング
リコールモノオレエート、ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリ
オキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンス
テアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテ
ル、更に、サーフィノール104、サーフィノール420、サ
ーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール
485(以上、日信化学(株)製)などが代表例としてあ
げられる。
【0023】更に、本発明においては、乳化剤として1
分子中に重合性二重結合を有する反応性界面活性剤を用
いる事ができる。かかる反応性乳化剤の具体例として
は、例えば、RMAー506、MAー30、MAー50、MAー100、MA
ー150、MPGー130MA(以上、日本乳化剤(株)製)、アクア
ロンRNー20、RNー30、RNー50、アクアロンHSー10、HSー20、HS
ー1025(以上、第一工業製薬(株)製)、アテ゛カリアソーフ゜NE
ー10、NEー20、NEー30、NEー40、SEー10N(以上、旭電
化工業(株)製)などの乳化剤があげられる。
【0024】これらの乳化剤は、単独または2種以上の
組み合わせで使用する事もでき、重合時に使用する乳化
剤量としては、単量体100重量部に対して、0.5重量部以
上8重量部以下、好ましくは、0.7重量部以上5重量部
以下、更に好ましくは、0.9重量部以上2.9重量部以下、
特には0.9重量部以上2重量部以下の範囲が好ましい。0.
5重量部未満の使用量では、重合安定性が悪く50nm以下
の粒子径のラテックスは得られ難く、8重量部を超える
と重合系が増粘し凝集して重合が安定に進行し難いので
好ましくない。
【0025】前記レドックス系開始剤に於ける酸化剤と
還元剤との組み合わせとしては、例えば過硫酸カリウム
または過硫酸アンモニウムと酸性亜硫酸ナトリウムまた
はロンガリットとの組み合わせ、過酸化水素とアスコル
ビン酸との組み合わせ、tーブチルハイドロパーオキサ
イド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパー
オキサイドなどの有機過酸化物と酸性亜硫酸ナトリウ
ム、ロンガリットなどとの組み合わせなどがあげられ
る。
【0026】前記重合開始剤の使用量は、重合単量体10
0重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは、0.05〜5
重量部である。かかる重合開始剤の使用量が0.01重量部
未満である場合は、重合が進行しにくくなることがあ
り、10重量部を超える場合には、生成する重合体の分子
量が低下し、得られたポリマーラテックスを使用した場
合の物性が低下する。
【0027】また、重合開始剤系の重合促進剤として
は、銅イオン、鉄イオン、コバルトイオン、ニッケルイ
オンなどの遷移金属イオンまたは、それらの遷移金属イ
オンとエチレンジアミンのアルカリ金属塩やアセチルア
セトンなどのキレート化剤とのキレート化合物があげら
れるが、遷移金属イオンのキレート化合物がより好まし
い。かかる重合促進剤の使用量は、遷移金属イオンおよ
びキレート化剤について、それぞれ、重合単量体100重
量部に対して0.01ppm以上1000ppm以下、好ましくは、0.
02ppm以上900ppm以下、更に好ましくは、0.05ppm以上80
0ppm以下である。
【0028】遷移金属イオン及びキレート化剤が少ない
と重合が進行しにくくなり、多いと重合安定性が悪くな
り凝集しやすくなるので好ましくない。キレート化剤に
ついては、添加しなくても安定的に本発明の超微粒子ポ
リマーが得られるが、上記範囲の量を加えることによ
り、添加しない場合と比べて更に安定的にかつより小さ
い粒子径のポリマーが得られるので好ましい。本乳化重
合系に於いて重合促進剤は、水相中に発生する単位時間
あたりのラジカル量をコントロールする為に重要な役割
を果たす。
【0029】重合の際には、水相のPH1〜7、好ましくは
2〜6の条件下で重合を実施する。アルカリ側で重合する
と、50nm以下のポリマー粒子を得ることは困難である。
本発明による乳化重合温度は、20℃〜90℃、好ましく
は、30℃〜80℃程度であるが、重合反応時の温度は可及
的に低いほど好ましいが、重合温度が20℃以下になると
重合の進行が妨げられ転化率が上がりにくいので好まし
くない。また、90℃より高くなると、粒子同士が合一す
る為、50nm以下の超微粒子ポリマーラテックスが得られ
にくいので好ましくない。
【0030】本発明で行う乳化重合のモノマーの濃度は
特に限定はなく、目的とする条件に合わせて選択するこ
とが可能であるが、工業的には得られるポリマーの濃度
が高い方が生産性の点から好ましい。 本発明では、ポ
リマー濃度は35%、更に詳しくは33%まで安定的に重合
が可能であるが、限界的なポリマー濃度については親水
性モノマーの量が多くなると不安定になることやその他
モノマー組成、キレート剤の量や種類等によって影響さ
れるので上記濃度は上限の一応の目安である。
【0031】また、重合時間については、1〜24時間、
好ましくは、3〜20時間となるように調節することが一
般的であるが、製造条件等により任意に設定が可能であ
る。本重合系では、nードデシルメルカプタン、tードデ
シルメルカプタン、nーブチルメルカプタン、などの連
鎖移動剤を用い、分子量の調節をしてもよい。
【0032】更に、重合の際必要に応じて、メタノールやエタノ
ール、nーフ゜ロヒ゜ルアルコール、iーフ゜ロヒ゜ルアルコール、nーフ゛タノール、iー
フ゛タノール、ヘ゜ンタノール、ヘキサノールの様な有機溶剤を単独または
2種以上の混合溶剤で用いることもでき、更に、ステアリルア
ルコールやラウリルアルコールの様な高級アルコールに分類されるアルコールを
単独または2種以上の混合で添加してもよい。また、こ
れらの高級アルコールは前記した有機溶剤との混合で添加し
てもよい。
【0033】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明
する。 実施例1 攪拌機、還流冷却器、滴下ロートを付けた1000mlセハ゜ラフ゛ル
フラスコに、蒸留水640g、エマール10(花王(株)製;ラウリル硫
酸ナトリウム)を2.40g、ロンカ゛リット 0.224g、硫酸鉄(I
I)七水和物0.00096g、エチレンシ゛アミン四酢酸二ナトリウム(EDT
A)0.00128gを溶解させ、攪拌下、窒素気流中で50℃に
保った。この水溶液に、2ーエチルヘキシルアクリレート(EHA)160g
とクメンハイト゛ロハ゜ーオキサイト゛(CHP)(80%品;ハ゜ークミルHー80、
日本油脂(株)製)、0.48gの混合溶液を2時間かけて
連続的に滴下した後、更に1.5時間攪拌し重合を完結さ
せた。このようにして得られたラテックスの固形分濃度
は、20%であった。粒子径をナイコンフ゜モテ゛ル370 サフ゛ミクロンアナラ
イサ゛ーで測定したところ、平均粒子径15.2nmであり、ま
た、マイクロトラックUPA(リース゛&ノースラッフ゜社製)での測定値は、
12.7nmであった。得られた超微粒子ポリマーラテックス
は、青白色半透明の外観であった。 実施例2 実施例1に示した装置と同様の重合装置に、蒸留水560
g、エマール10を3.60g、ロンカ゛リット0.336g、硫酸鉄(II)
七水和物0.00144g、EDTA 0.00192gを加えて、攪拌
下、窒素気流中で50℃に保った。この水溶液に、2ーエチ
ルヘキシルアクリレート240gとCHP0.72gの混合溶液を3時間かけ
て連続的に滴下した後、2時間攪拌し重合を完結させ
た。得られたラテックスの固形分濃度は、30%であっ
た。粒子径をナイコンフ゜モテ゛ル370で測定したところ、平均粒
子径は17.1nmであり、また、546.0nm光線透過率法によ
る測定では、20nmの超微粒子ポリマーラテックス(PH3.
6)が得られた。 実施例3 実施例1の単量体をnーフ゛チルアクリレート(BA)に変更して重
合した結果、ラテックスのPHは3.5、固形分濃度20%、
粒子径をナイコンフ゜モテ゛ル370で測定したところ、平均粒子径2
4.3nmの超微粒子ポリマーラテックスであった。 実施例4 実施例2の単量体をnーフ゛チルアクリレートに変更して重合した
結果、固形分濃度29%、ナイコンフ゜モテ゛ル370で測定した平均
粒子径は、22.7nmであった。 実施例5 実施例2の硫酸鉄(II)七水和物の量を、0.12g、ED
TAを、0.16gに変更して重合した。粒子径をナイコンフ゜モテ゛ル
370で測定したところ、平均粒子径8.6nmの超微粒子ポリ
マーラテックスが得られた。 実施例6 実施例2のレドックス開始剤に於ける重合促進剤をEDTA
を加えずに硫酸鉄(II)七水和物のみにして重合し
た。得られたラテックスの固形分濃度27%、ナイコンフ゜モテ゛ル
370で測定した平均粒子径は、42.5nmであった。 実施例7 実施例2の乳化剤量を2.40gに変更して重合した結果、
固形分濃度30%、ナイコンフ゜モテ゛ル370で測定した平均粒子径
は、22.0nmであった。 実施例8 実施例1の単量体をnーフ゛チルメタクリレート(BMA)に変更して
重合した結果、固形分濃度20%、ナイコンフ゜モテ゛ル370で測定
した平均粒子径は、43.6nmであった。 実施例9 実施例2の単量体を2ーエチルヘキシルメタクリレート(EHMA)に変更
して重合した結果、固形分濃度30%、ナイコンフ゜モテ゛ル370で
測定した平均粒子径は、43.1nmであった。 比較例1 実施例1に示した装置と同様の重合装置に、蒸留水560
g、エマール10を3.60g、ロンカ゛リット0.336g、硫酸鉄(II)七
水和物0.00144g、EDTA 0.00192g、2ーエチルヘキシルアクリレート7
2g、CHP 0.216gを一括で加えて、窒素気流中、攪拌下
乳化させ、50℃で1時間重合を行ってシート゛粒子を作製し
た。このシート゛粒子を含む水溶液に、2ーエチルヘキシルアクリレート1
68gとCHP 0.504gの混合溶液を3時間かけて連続的に滴
下した後、2時間攪拌し重合を完結させた。得られたラ
テックスの固形分濃度は、30%であった。ナイコンフ゜モテ゛ル37
0で測定した平均粒子径は、54.0nmであった。 比較例2 実施例2の乳化剤量を、0.72gに変更して実施したが、
重合は進行しなかった。 比較例3 実施例2の乳化剤量を、24.0gに変更して重合したが、
粘度が上昇し凝集した。 比較例4 実施例2において、水相のPHを8〜10の範囲になるよう
に調整して重合したところ、63.4nmのポリマー粒子であ
った。 比較例5 実施例1と同じ重合装置に蒸留水560g、エマール10を360g、
ロンカ゛リット0.336g、硫酸鉄(II)七水和物0.00144g、EDT
A 0.00192g、を加えて撹拌下窒素気流中で50℃に保っ
た。この水溶液に、メチルメタクリレート(MMA)212.8g、2ーエチルヘ
キシルアクリレート 16.8g、アクリル酸(AA)7.0g、メタクリル酸(MAA)
3.4g、及びCHP 0.72gの混合液を3時間かけて連続的に
滴下した後、更に2時間撹拌し重合を行ったが、ラテッ
クスは増粘凝集し、撹拌が出来なくなり、正常な重合が
出来なかった。
【0034】実施例1から9の結果を表1、2に、比較
例1から5の結果を表3に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【発明の効果】本発明によって、平均粒子径1〜50nm
の超微粒子ポリマーラテックスが、操作的にも簡便な乳
化重合法により、少量の乳化剤の使用で、疎水性の高い
超微粒子ポリマーラテックスを得る事が可能となった。
このラテックスは、フィルムにした場合の耐水性等の諸
物性の向上が期待でき、また、ラテックスの応用範囲の
拡大が可能となった。
【0039】本発明によって得られた超微粒子ポリマー
ラテックスは、塗料の粘度調整剤や塗膜の品質向上剤、
紙のコーティング剤として、また、成形加工の分野にお
いては耐衝撃性改良剤として、更に、モルタル等の混和
剤として幅広い用途への利用を可能にした。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式I 【化1】 〔式中 R1は水素あるいはCH3、R2は、炭素数3〜
    18の炭化水素基を示す〕で表される疎水性単量体から
    選ばれた1種以上の単量体を主成分とする単量体100
    重量部あたり、乳化剤量が0.5重量部以上8重量部以
    下の存在下、全単量体を連続的に添加して乳化重合せし
    めることによって、平均粒子径1〜50nmのポリマー粒
    子が得られる事を特徴とする超微粒子ポリマーラテック
    スの製造方法。
  2. 【請求項2】 乳化重合時のレドックス開始剤に於ける
    重合促進剤が遷移金属イオン、または遷移金属イオンと
    キレート化剤から構成された遷移金属イオンのキレート
    化合物である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 重合時のPHが1〜7である請求項1また
    は2記載の製造方法。
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