JP2856509B2 - 単層弾性エマルション塗料組成物 - Google Patents

単層弾性エマルション塗料組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高分子エマルションをバインダーとする塗
料組成物に関し、さらに詳しくは、低温下で相当な伸び
率を示し、かつ耐汚染性にすぐれた単層弾性エマルショ
ン塗料組成物に関する。
(従来の技術) 高分子エマルションをバインダーとする塗料組成物
は、近年、その使用量が増大しており、また、同組成物
に対して各種の高度な要求が強まっている。例えば建築
用の単層弾性塗料においては、−10℃程度の低温下にお
いてフィルムが相当の伸び率を有し、かつ常温下におい
てはフィルム表面に粘着性が少なくほこり等の汚れが付
着しにくいことが要求されており、かかる要求を満足す
る塗料組成物の開発が望まれている。
従来、一般に、高分子エマルションをバインダーとす
る塗料において低温での伸び率を高めるには、ガラス転
移温度の低いモノマーから成る高分子エマルションを用
いるか、または可塑剤を大量に配合することが行なわれ
ているが、これらの場合には、耐汚染性に関して満足な
品質が得られず、結局、これらの方法によっては、低温
での伸び率と耐汚染性とを同時に満足することは困難で
あった。
この問題を解決するための工夫として、内部層の組成
と表面層の組成の異なる粒子からなる高分子エマルショ
ンをバインダーとして使用することが考えられる。その
高分子エマルションは、多段階重合法やパワーフィード
重合法(特公昭51−46555)などを利用した乳化重合に
よって合成することができる。その場合に、いわゆる複
層構造の粒子が生成するが、従来は、造膜性を良くする
ために粒子の内部層に硬質成分、表面層に軟質成分が分
布するように重合反応系に供給する成分を調整すること
が行なわれている。ところがこの方法で合成した高分子
エマルションをバインダーとする塗料から得られる乾燥
フィルムは、軟質成分が表面に現れるため、耐汚染性が
十分でない。また、十分な耐汚染性をもつフィルムを得
ることを意図して、内部層に軟質成分、表面層に硬質成
分が分布するように反応系に供給する成分を調整する方
法で高分子エマルションを合成しても、得られる高分子
エマルションは最低造膜温度(MFT)が相当に高く、そ
れを塗料に使用する場合には多量の造膜助剤を必要と
し、実用上満足な塗料を作成することは困難である。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは以上の点に鑑みて、鋭意研究した結果、
内部層が硬質、表面層が硬質で、粒子径が0.3〜3.0μm
の範囲にあるいわゆる大粒子径の高分子エマルション
は、MFTが通常の粒子径のものに比べて低く、造膜に関
する問題を解消できること、また、同エマルションをバ
インダーとする塗料は、低温下での伸び率が大きく、か
つ常温下での耐汚染性に優れたフィルムを得ることがで
きることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、 高分子エマルション粒子の中心層のガラス転移温度
(Ta)が−60〜10℃で、表面層のガラス転移温度(Tb)
が0〜100℃で、それらの中間層のガラス転移温度(T
c)が、Ta≦Tc≦Tbの範囲にあり、かつ、Tb−Ta≧10℃
であり、粒子径が0.3〜3.0μmの範囲にある粒子から成
る高分子エマルションをバインダーとする単層弾性エマ
ルション塗料組成物に関する。
本発明で使用する高分子エマルションは、中心層が軟
質、表面層が硬質であるという粒子モルホルジーを持
ち、その粒子径は0.3〜3.0μmの範囲のものであるが、
粒子径は0.4〜2.0μmの範囲にあることが好ましく、0.
5〜1.0μmの範囲にあることが更に好ましい。
ここで特に断わらないかぎり、「粒子径」とは、次の
方法によって測定されるものを言う。すなわち、 Joyce−Loebl社製のDisk Centrifuge(MK−III型)粒度
分布測定機を用いて粒子径分布を測定し、得られた粒子
径分布曲線において最大ピークが現われるところの粒子
径の値を、ここでの「粒子径」として扱う。
これらの性状を備えたエマルションを作成するには次
のような方法を用いることができる。すなわち、それは
水および乳化剤の存在下で重合性不飽和単量体を乳化重
合させることによる、内部層が軟質、表面層が硬質で粒
子径が0.3〜3.0μmの範囲にある粒子から成る乳化重合
体の製造方法であって (a)重合反応の初期に反応系に供給する重合性不飽和
単量体(A)が、(A)の重合体のガラス転移温度(T
a)が−60〜10℃のものであり、重合反応の後期に反応
系に供給する重合性不飽和単量体(B)が、(B)の重
合体のガラス転移温度(Tb)が0〜100℃のものであ
り、重合反応の中間期に反応系に供給する重合性不飽和
単量体(C)が、(C)の重合体のガラス転移温度(T
c)がTa≦Tc≦Tbの範囲のものであり、かつTb−Ta≧10
℃であり、かつ (b)反応系への乳化剤の供給に関して、反応系中での
重合性不飽和単量体の重合物との和に対する乳化剤の重
量比率が重合反応経時とともに高められること を特徴とする乳化重合体の製造方法である。
ここで、重合性不飽和単量体(A)の重合体のガラス
転移温度(Ta)を、より詳しく説明すると、重合性不飽
和単量体(A)が単量体M1,M2,M3…よりなり、それぞ
れの重量分率がC1,C2,C3…であり、それぞれの単量体
の単独重合体P1,P2,P3の、絶対温度で表したガラス転
移温度をそれぞれT1,T2,T3…とすると、Taは(1)式
で表される。
単量体(A)の重合体とは詳しくは単量体M1,M2,M3
…の共重合体であり、Taはその共重合体のガラス転移温
度をいう。Taを単量体(A)のガラス転移温度というこ
とがある。
単量体(B)の重合体のガラス転移温度(Tb)、単量
体(C)の重合体のガラス転移温度(Tc)についても上
記と同様である。
上記乳化重合体の製造方法においては上記の(a)と
(b)をともに行なうことが必要であり、その具体的方
法として、例えば次のような方法を挙げることができ
る。
すなわち、それは、重合性不飽和単量体を水と乳化剤
の存在下に安定に乳化して第一の単量体プレエマルショ
ンを作成し、別の重合性不飽和単量体を水と乳化剤の存
在下に安定に乳化して第二の単量体プレエマルションを
作成し、第一の単量体プレエマルションを第一の供給源
から反応系に供給するとともに、第二の単量体プレエマ
ルションを第二の供給源から第一の供給源に供給し、こ
のとき、反応系中で重合性不飽和単量体を乳化重合させ
る乳化重合方法であり、 (a)重合反応の初期に第一の供給源から反応系に供給
する単量体プレエマルション中の重合性不飽和単量体
(A)が、(A)の重合体のガラス転移温度(Ta)が−
60〜10℃のものであり、重合反応の終期に第一の供給源
から反応系に供給する単量体プレエマルション中の重合
性不飽和単量体(B)が、(B)の重合体のガラス転移
温度(Tb)が0〜100℃のものであり、かつTb−Ta≧10
℃であり、 (b)第一の単量体プレエマルション中の重合性不飽和
単量体に対する同プレエマルション中の乳化剤の重量比
率が、第二の単量体プレエマルション中の重合性不飽和
単量体に対する同プレエマルション中の乳化剤の重合比
率より低く、 上記の(a)および(b)によって、第一の供給源か
ら反応系に供給する単量体プレエマルション中の重合性
不飽和単量体および乳化剤に関する組成を重合反応経時
とともに連続的に変化させる方法である。
上記の如き方法にて製造される乳化重合体粒子は、複
層構造を有すると同時に従来のものよりもサイズが大き
いことが特徴である。従来の複層構造乳化重合体は、一
般に粒子径(d)が0.3μm以下であり、造膜後のフィ
ルムのモルホロジーは、通常このサイズ(≒d)の単位
のくり返しになる。これに対して本発明の乳化重合体粒
子はそのサイズが大きいため、造膜後のフィルムのモル
ホロジーのくり返し単位のサイズがより大きくなる。そ
の結果、従来みられない性能の発現が期待される。本発
明者らは、種々検討した結果、これらの乳化重合体が前
述の如き性質を持つことを見出したが、それは、くり返
し単位のサイズが大きいフィルムモルホロジーに帰因す
るものと考える。
高分子エマルションの合成に用いる重合性不飽和単量
体は、乳化重合に一般的に使用されるものであれば特に
限定されるものではない。具体例としては、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチイル、(メ
タ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)ア
クリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)−アクリル
酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3
−クロロ−2−ヒドロキシプロピルもしくは(メタ)ア
クリル酸グリシジルの如きアクリル酸またはメタクリル
酸の各種エステル類;(メタ)アクリルアミドもしくは
N−メチロール(メタ)アクリルアミドの如き各種アミ
ド類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸もしくは
フマル酸の如き各種カルボキシル基含有単量体類;ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはジエチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリレートの如き各種のジ
アルキルアミノ基含有モノマー類;塩化ビニル塩化ビニ
リデンもしくはフッ化ビニリデンの如きハロゲン化ビニ
ルまたはハロゲン化ビニリデン類;スチレン,α−メチ
ルスチレンもしくはビニルトルエンの如き各種芳香族ビ
ニル化合物類;酢酸ビニルもしくはプロピオン酸ビニル
の如き各種ビニルエステル類;ブタジェンもしくはイソ
プレンの如き各種共役ジェン類;無水マレイン酸または
無水イタコン酸の如き各種の多価カルボン酸無水基含有
単量体類;エチレン、プロピレンもしくはブテンの如き
各種の脂肪族モノオレフィン類;あるいは、アクリロニ
トリルもしくはメタクリロニトリルの如き各種不飽和ニ
トリル類を挙げることができる。これらのものを単独も
しくは2種以上の併用で使用することができる。
また、本発明の高分子エマルションの合成に用いる乳
化剤は、乳化重合に一般的に使用されるものであれば特
に限定されないが、具体的には、以下に示すような、ア
ニオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤、カチオン
型界面活性剤およびそれらの混合物を用いることができ
る。アニオン型界面活性剤としては、例えば、各種脂肪
酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレングリコールエーテル硫酸塩、
ポリカルボン酸型高分子界面活性剤などを挙げることが
できる。ノニオン型界面活性剤としては、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン・ポ
リオキシプロピレンブロックコポリマーなどを挙げるこ
とができる。また、カチオン型界面活性剤としては、ア
ルキルアミン塩、第四級アンモニゥム塩などを挙げるこ
とができる。
これらの乳化剤の使用量は、重合性不飽和単量体の総
量に対して0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%
の範囲にあることが適当である。
反応系中での重合性不飽和単量体と重合性不飽和単量
体の重合物との和に対する乳化剤の重量比率は、反応経
時とともに高められなければならない。したがって反応
初期よりも終了時の方がこの値が増加するように乳化剤
を供給し、その増加割合は、1.5〜500倍、好ましくは、
2〜100倍の範囲にあることが適当である。
本発明の高分子エマルションの合成においては、反応
系中で重合性不飽和単量体を乳化重合させるが、その
際、一般的には重合開始剤を使用する。この重合開始剤
は、乳化重合に一般的に使用されるものであれば、特に
限定されないが、具体例としては、過酸化水素の如き水
溶性無機過酸化物;過硫酸カリゥム、過硫酸アンモニゥ
ムの如き過硫酸塩類;クメンハイドロパーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオ
キサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドの如き有機過
酸化物類;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシア
ノ吉草酸の如きアゾ系開始剤類などがあり、これらのラ
ジカル重合開始剤は、単独または2種以上併用して使用
できる。使用量としては、重合性不飽和単量体の総量に
対して、0.1〜2重量%が好ましい。なお、上記の過酸
化物系重合開始剤と金属イオンまたは還元剤とを併用し
て重合開始剤とし、レドックス重合を行なってもよい。
これらの開始剤の供給は、あらかじめ反応器中に重合
開始剤の水溶液または水分散液を装入しておく方法、重
合性不飽和単量体または単量体プレエマルション中に配
合しておく方法、重合開始剤の水溶液または水分散液を
重合性不飽和単量体と同時に反応器に送入する方法、あ
るいはこれらの方法の併用で行なうことができる。ま
た、重合性不飽和単量体の供給終了後、追加触媒として
重合開始剤の一部を反応器に供給してもよい 本発明の高分子エマルションの合成において使用する
水の量は、重合性不飽和単量体の総量に対して10〜300
重量%、好ましくは10〜100重量%の範囲が適当であ
る。
本発明の高分子エマルションの合成においては、上記
の重合性不飽和単量体、乳化剤、重合開始剤および水の
ほかに、必要に応じて、メルカプタン類などの連鎖移動
剤、および重炭酸ナトリゥムや酢酸ナトリゥムなどの緩
衝剤などを使用してもよい。これらの添加剤の供給は、
例えば、あらかじめ反応器中に装入しておく方法、ある
いは、重合性不飽和単量体または重合体プレエマルショ
ン中に混合して反応器に送入する方法などで行なうこと
ができる。
本発明の高分子エマルションの合成において、反応系
への重合性不飽和単量体の供給速度は、使用する単量
体、重合開始剤および重合温度などによって適宜選択す
ればよいが、一般には重合性不飽和単量体の全量が1〜
10時間かけて反応系中へ供給し終る速度である。反応系
中へ重合性不飽和単量体を供給する場合、水と乳化剤の
存在下に重合性不飽和単量体を安定に乳化して単量体プ
レエマルションを作成し、この単量体プレエマルション
を反応系中へ供給してもよい。単量体プレエマルション
は例えば最初、乳化剤と水と混ぜ、次に重合性不飽和単
量体を撹拌しながら混合することによって容易に得られ
る。
反応系の重合温度は特に限定されないが、通常10〜10
0℃であり、好ましくは30〜80℃である。
本発明のエマルション塗料は、上記に特定した高分子
エマルションをバインダーとして通常のエマルション塗
料の製造と同様にして製造される。すなわち、顔料、充
填剤、骨材、分散剤、湿潤剤、増粘剤および/またはレ
オロジーコントロール剤、消泡剤、可塑剤、造膜助剤、
有機溶剤、防腐剤、防黴剤、pH調節剤、防錆剤などそれ
ぞれの目的に応じて選択、組み合わされ、通常の方法で
塗料とされる。
(発明の効果) 本発明の単層弾性エマルション塗料のバインダーであ
る高分子エマルションは、層構造を有するとともに比較
的サイズの大きい粒子から成るため、従来の多層構造エ
マルションに比べて層構造の特徴をより顕著に塗膜性能
に反映させることが可能である。すなわち、本発明の単
層弾性エマルション塗料から得られる乾燥フィルムは、
低温での伸び率と耐汚染性とをともに満足し得るものと
なる。
(実施例) 以下に、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。
なお、本発明の範囲は、これらの実施例にのみ限定され
るものではない。なお、エマルションの粘度測定はB型
粘度計(60rpm,25℃)で行ない、粒子径の測定は注1)
の方法によって行ない、最低造膜温度の測定は、日本理
学工業(株)製の最低造膜温度測定機を使用した。な
お、実施例中の「部」および「%」は重量基準である。
実施例1 重合反応装置は、撹拌機、温度計および還流冷却器を
備えた反応器(2lフラスコ)、撹拌機を備えた第一の単
量体プレエマルション供給源、撹拌機を備えた第二の単
量体プレエマルション供給源、触媒溶液供給源、これら
を結ぶ配管、およびポンプ(3台)から成る。反応器と
第一の供給源を配管で連結し、その途中にポンプを設置
した。別に、反応器と触媒溶液供給源を配管で連結し、
その途中にポンプを設置した。また、第一の単量体プレ
エマルション供給源と第二の単量体プレエマルション供
給源を配管で連結し、その途中にポンプを設置した。
反応器に脱イオン水240部を仕込み、温度70℃に加熱
した。第一の供給源の中で下記の配合から成る第一の単
量体プレエマルションを調製した。
脱イオン水 167部 ニューコール271A 注2) 1.40部 ユューコール1120 注3) 0.67部 スチレン 132部 アクリル酸−2−エチルヘキシル 360部 メタクリル酸メチル 181部 アクリル酸 6.73部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 注4) 2.50部 第二の供給源の中で下記の配合から成る第二の単量体プ
レエマルションを調製した。
脱イオン水 109部 ニューコール271A 注2) 40.7部 ニューコール1120 注3) 19.5部 スチレン 132部 アクリル酸−2−エチルヘキシル 270部 メタクリル酸メチル 270部 アクリル酸 6.73部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 注4) 2.50部 上記の第一の単量体プレエマルション中の重合性不飽
和単量体のガラス転移温度は0.4℃であり、第二の単量
体プレエマルション中の重合性不飽和単量体のガラス転
移温度は20.4℃である。
触媒溶液供給源の中で、次の配合から成る触媒溶液を
調製した。
ホルムアルデヒドスルホン酸ナトリゥム 8.0部 脱イオン水 40.0部 第一の単量体プレエマルションを第一の供給源から反
応器に5時間に亘って一定速度で送入した。同時に、第
二の単量体プレエマルションを第二の供給源から第一の
供給源に5時間に亘って一定速度で送入し、送入期間中
は、第一の供給源を撹拌し続け、常に十分な混合が生じ
るようにした。同時に、触媒溶液を、触媒溶液供給源か
ら反応器に5時間に亘って一定速度で送入した。
上記操作の期間中、反応器を70±2℃に保ち、撹拌を
続けた。単量体プレエマルションおよび触媒溶液の送入
が終了した後、更に、70±2℃に1時間保ち撹拌を続け
た。その期間中に。ホルムアルデヒドスルホン酸ナトリ
ゥム1.60部と脱イオン水5.90部から成るロンガリット水
溶液7.50部およびt−ブチルハイドロパーオキサイド1.
60部を反応器中に、3回に分けて15分間隔で投入した。
上記操作の終了後、反応器を冷却し、25%アンモニア
水12.7部、アデカネートB748−改−8 注5)0.80部お
よびスラオフ72N注6)2.00部を反応器に投入し、その
後10分間撹拌した。この後、反応器の内容物を300メッ
シュ絹布で濾過した。得られたラテックスは固形分濃度
68.9%、粘度1650cps、pH9.1、粒子径0.55μm、最低造
膜温度7℃であった。また、ラテックスを使用した単層
弾性塗料の伸び率および耐汚染性は表1の通りであっ
た。
比較例1 重合反応装置は、実施例1と同じものを用いた。第一
の単量体プレエマルションとして次の配合のものを使用
した。
脱イオン水 167部 ニューコール271A 注2) 1.40部 ニューコール1120 注3) 0.67部 スチレン 132部 アクリル酸−2−エチルヘキシル 270部 メタクリル酸メチル 270部 アクリル酸 6.73部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 注4) 2.50部 第二の単量体プレエマルションとして次の配合のものを
使用した。
脱イオン水 109部 ニューコール271A 注2) 40.7部 ニューコール1120 注3) 19.5部 スチレン 132部 アクリル酸−2−エチルヘキシル 360部 メタクリル酸メチル 181部 アクリル酸 6.73部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 注4) 2.50部 上記の第一の単量体プレエマルション中の重合性不飽和
単量体のガラス転移温度は20.4℃であり、第二の単量体
プレエマルション中の重合性不飽和単量体のガラス転移
温度は0.4℃である。
上記の単量体プレエマルションを使用し、実施例1と
同様の操作を行ない、ラテックスを合成した。得られた
ラテックスは、固形分濃度68.9%、粘度1426cps、pH9.
2、粒子径0.65μm、最低造膜温度14℃であった。ま
た、ラテックスを使用した単層弾性塗料の伸び率および
耐汚染性は表1の通りであった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子エマルションの粒子の中心層のガラ
    ス転移温度(Ta)が−60〜10℃で、表面層のガラス転移
    温度(Tb)が0〜100℃で、それらの中間層のガラス転
    移温度(Tc)が、Ta≦Tc≦Tbの範囲にあり、かつ、Tb−
    Ta≧10℃であり、粒子径が0.3〜3.0μmの範囲にある粒
    子から成る高分子エマルションをバインダーとする単層
    弾性エマルション塗料組成物。
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