JPH11322812A - エマルジョン樹脂の製造方法 - Google Patents
エマルジョン樹脂の製造方法Info
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- JPH11322812A JPH11322812A JP15378098A JP15378098A JPH11322812A JP H11322812 A JPH11322812 A JP H11322812A JP 15378098 A JP15378098 A JP 15378098A JP 15378098 A JP15378098 A JP 15378098A JP H11322812 A JPH11322812 A JP H11322812A
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- Polymerisation Methods In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐候性、耐水性に優れ、かつ優れた外観を有
する塗膜を与えるアルコキシシリル基含有エチレン性不
飽和単量体を共重合したコーティング用エマルジョン樹
脂を製造するに際し、反応容器への付着物を少なくする
製造方法を提供する。 【解決手段】 アルコキシシリル基含有エチレン性不飽
和単量体を共重合してエマルジョンを製造する方法にお
いて、第一段階としてアルコキシシリル基含有エチレン
性不飽和単量体を含まないエチレン性不飽和単量体を共
重合し、次に第二段階としてアルコキシシリル基含有エ
チレン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体を
温度60℃以下、pH5〜9の範囲で、共重合させる事
を特徴とする製造方法。
する塗膜を与えるアルコキシシリル基含有エチレン性不
飽和単量体を共重合したコーティング用エマルジョン樹
脂を製造するに際し、反応容器への付着物を少なくする
製造方法を提供する。 【解決手段】 アルコキシシリル基含有エチレン性不飽
和単量体を共重合してエマルジョンを製造する方法にお
いて、第一段階としてアルコキシシリル基含有エチレン
性不飽和単量体を含まないエチレン性不飽和単量体を共
重合し、次に第二段階としてアルコキシシリル基含有エ
チレン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体を
温度60℃以下、pH5〜9の範囲で、共重合させる事
を特徴とする製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コーティング用エ
マルジョン樹脂を製造する方法に関し、更に詳しくは耐
候性、耐水性に優れ、かつ優れた外観を有する塗膜を与
えるアルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体を
共重合したコーティング用エマルジョン樹脂を製造する
に際し、反応容器への付着物を少なくする方法に関する
ものである。
マルジョン樹脂を製造する方法に関し、更に詳しくは耐
候性、耐水性に優れ、かつ優れた外観を有する塗膜を与
えるアルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体を
共重合したコーティング用エマルジョン樹脂を製造する
に際し、反応容器への付着物を少なくする方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】塗料用等のコーティング材には耐水性、
耐酸性、耐アルカリ性、耐湿性をはじめ耐久性や耐候性
が求められており、その対応策のひとつとして溶液型の
アルコキシシリル基含有常温硬化性ポリマーを用いるこ
とがよく知られている。このポリマーとしては、特公昭
63−60046号公報に例示されている、1分子中に
少なくとも2個のアルコキシシリル基を導入した数平均
分子量 300〜30,000の溶液重合によるポリマ
ーなどがあげられる。しかし近年、低公害、省資源、安
全衛生の面から、これらのコーティング材にも水系であ
るエマルジョンタイプが求められているが、アルコキシ
シリル基が水中において加水分解及び縮合しやすく、エ
マルジョンタイプの製造が困難であった。
耐酸性、耐アルカリ性、耐湿性をはじめ耐久性や耐候性
が求められており、その対応策のひとつとして溶液型の
アルコキシシリル基含有常温硬化性ポリマーを用いるこ
とがよく知られている。このポリマーとしては、特公昭
63−60046号公報に例示されている、1分子中に
少なくとも2個のアルコキシシリル基を導入した数平均
分子量 300〜30,000の溶液重合によるポリマ
ーなどがあげられる。しかし近年、低公害、省資源、安
全衛生の面から、これらのコーティング材にも水系であ
るエマルジョンタイプが求められているが、アルコキシ
シリル基が水中において加水分解及び縮合しやすく、エ
マルジョンタイプの製造が困難であった。
【0003】特開平5−25354号公報には、貯蔵安
定性向上のためアルコキシシリル基とアミンイミド基を
各々1分子中に少なくとも1個有する樹脂を含有する反
応型樹脂エマルジョンが提案されているが、その製造に
は有機溶媒中で溶液重合したのち溶液をトッピングして
残った樹脂を乳化する方法、または溶液のままで水を加
えて乳化したあとトッピングする方法がとられており、
工程が複雑で経済的不利はまぬがれない。
定性向上のためアルコキシシリル基とアミンイミド基を
各々1分子中に少なくとも1個有する樹脂を含有する反
応型樹脂エマルジョンが提案されているが、その製造に
は有機溶媒中で溶液重合したのち溶液をトッピングして
残った樹脂を乳化する方法、または溶液のままで水を加
えて乳化したあとトッピングする方法がとられており、
工程が複雑で経済的不利はまぬがれない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】各種のエチレン性不飽
和単量体を通常の方法でエマルジョン重合した後の反応
釜の付着物は、溶剤によって洗浄ができる。しかし、エ
チレン性不飽和単量体とアルコキシシリル基含有エチレ
ン性不飽和単量体を通常の方法でエマルジョン重合する
と、エマルジョン粒子中のアルコキシシリル基が加水分
解して、粒子内架橋もしくは粒子間架橋を起こし、反応
後の反応釜の付着物は、溶剤による洗浄では取り除くこ
とができず、人為的な洗浄を必要とし、いずれも工業的
に非常に不利である。
和単量体を通常の方法でエマルジョン重合した後の反応
釜の付着物は、溶剤によって洗浄ができる。しかし、エ
チレン性不飽和単量体とアルコキシシリル基含有エチレ
ン性不飽和単量体を通常の方法でエマルジョン重合する
と、エマルジョン粒子中のアルコキシシリル基が加水分
解して、粒子内架橋もしくは粒子間架橋を起こし、反応
後の反応釜の付着物は、溶剤による洗浄では取り除くこ
とができず、人為的な洗浄を必要とし、いずれも工業的
に非常に不利である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記問題点
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定条件下、
二段階で反応を行うことにより問題を解決できる事を見
いだした。すなわち、本発明はアルコキシシリル基含有
エチレン性不飽和単量体を共重合してエマルジョン樹脂
を製造方法するにおいて、第1段階としてアルコキシシ
リル基含有エチレン性不飽和単量体を含まないエチレン
性不飽和単量体を共重合し、次に第二段階としてアルコ
キシシリル基含有エチレン性不飽和単量体を含むエチレ
ン性不飽和単量体を温度60℃以下、pH5〜9で、共
重合させる事を特徴とするエマルジョン樹脂の製造方法
である。
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定条件下、
二段階で反応を行うことにより問題を解決できる事を見
いだした。すなわち、本発明はアルコキシシリル基含有
エチレン性不飽和単量体を共重合してエマルジョン樹脂
を製造方法するにおいて、第1段階としてアルコキシシ
リル基含有エチレン性不飽和単量体を含まないエチレン
性不飽和単量体を共重合し、次に第二段階としてアルコ
キシシリル基含有エチレン性不飽和単量体を含むエチレ
ン性不飽和単量体を温度60℃以下、pH5〜9で、共
重合させる事を特徴とするエマルジョン樹脂の製造方法
である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のアルコキシシリル基含有
エチレン性不飽和単量体を含まないエチレン性不飽和単
量体としては、下記のアルコキシシリル基含有エチレン
性不飽和単量体と共重合可能なエチレン性不飽和単量体
で例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)
アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)
アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピ
ル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリル
アミド、(メタ)アクリル酸パーフルオロアルキル、
(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、
(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチルの
(メタ)アクリル酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)
アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸及び2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリオキシエ
チレン鎖を有するエチレン性不飽和単量体等が挙げられ
る。またポリオキシエチレン鎖を有するエチレン性不飽
和単量体に限定はないが、ポリオキシレン連鎖を有する
(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、具体例として
は、ブレンマーPE−20、PE−200、PE−35
0、PME−100、PME−200、PME−40
0、AE−350(以上日本油脂(株)製)MA−3
0、MA−50、MA−100、MA−150、RA−
1120、RA−2314、RMA−564、RMA−
568、RMA−1114、MPG130−MA(以
上、日本乳化剤(株)製)などが挙げられる。なお以上
に例記した単量体は一種または二種以上を併用して使用
する事ができる。
エチレン性不飽和単量体を含まないエチレン性不飽和単
量体としては、下記のアルコキシシリル基含有エチレン
性不飽和単量体と共重合可能なエチレン性不飽和単量体
で例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)
アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)
アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピ
ル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリル
アミド、(メタ)アクリル酸パーフルオロアルキル、
(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、
(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチルの
(メタ)アクリル酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)
アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸及び2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリオキシエ
チレン鎖を有するエチレン性不飽和単量体等が挙げられ
る。またポリオキシエチレン鎖を有するエチレン性不飽
和単量体に限定はないが、ポリオキシレン連鎖を有する
(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、具体例として
は、ブレンマーPE−20、PE−200、PE−35
0、PME−100、PME−200、PME−40
0、AE−350(以上日本油脂(株)製)MA−3
0、MA−50、MA−100、MA−150、RA−
1120、RA−2314、RMA−564、RMA−
568、RMA−1114、MPG130−MA(以
上、日本乳化剤(株)製)などが挙げられる。なお以上
に例記した単量体は一種または二種以上を併用して使用
する事ができる。
【0007】上記の中でも好ましいアルコキシシリル基
含有エチレン性不飽和単量体と共重合可能なアルコキシ
シリル基含有エチレン性不飽和単量体を含まないエチレ
ン性不飽和単量体としては、炭素数が4〜8のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸アルキル、炭素数が2〜
3のアルキレン基を有する(メタ)アクリル酸2−ヒド
ロキシアルキル、及び(メタ)アクリル酸である。
含有エチレン性不飽和単量体と共重合可能なアルコキシ
シリル基含有エチレン性不飽和単量体を含まないエチレ
ン性不飽和単量体としては、炭素数が4〜8のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸アルキル、炭素数が2〜
3のアルキレン基を有する(メタ)アクリル酸2−ヒド
ロキシアルキル、及び(メタ)アクリル酸である。
【0008】本発明におけるアルコキシシリル基含有エ
チレン性不飽和単量体の具体例としては、ビニルメチル
ジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエト
キシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシ
ラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン及
びγ−アクリロキシメチルジメトキシシラン等が挙げら
れる。
チレン性不飽和単量体の具体例としては、ビニルメチル
ジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエト
キシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシ
ラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン及
びγ−アクリロキシメチルジメトキシシラン等が挙げら
れる。
【0009】各単量体の比率は、アルコキシシリル基含
有エチレン性不飽和単量体1〜20%及びアルコキシシ
リル基含有エチレン性不飽和単量体を含まないエチレン
性不飽和単量体80〜99%(但し重量にて単量体の合
計を100%とする)からなる事が好ましく、更に好ま
しくはアルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体
1〜10%及びアルコキシシリル基含有エチレン性不飽
和単量体を含まないエチレン性不飽和単量体90〜99
%からなる。アルコキシシリル基含有エチレン性不飽和
単量体の配合量を1%以下では耐候性や耐汚染性の効果
が期待できない。またアルコキシシリル基含有エチレン
性不飽和単量体の配合量を20%以上では、エマルジョ
ン樹脂を安定に得ることができない。
有エチレン性不飽和単量体1〜20%及びアルコキシシ
リル基含有エチレン性不飽和単量体を含まないエチレン
性不飽和単量体80〜99%(但し重量にて単量体の合
計を100%とする)からなる事が好ましく、更に好ま
しくはアルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体
1〜10%及びアルコキシシリル基含有エチレン性不飽
和単量体を含まないエチレン性不飽和単量体90〜99
%からなる。アルコキシシリル基含有エチレン性不飽和
単量体の配合量を1%以下では耐候性や耐汚染性の効果
が期待できない。またアルコキシシリル基含有エチレン
性不飽和単量体の配合量を20%以上では、エマルジョ
ン樹脂を安定に得ることができない。
【0010】本発明のエマルジョン樹脂を製造する場
合、二段階で行う以外は通常の方法で製造できる。例え
ば第一段階の重合では、反応容器に水及び必要に応じて
界面活性剤を仕込み、加温した後、重合開始剤を仕込
む。更にアルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量
体を含まないエチレン性不飽和単量体を連続又は不連続
で添加する。
合、二段階で行う以外は通常の方法で製造できる。例え
ば第一段階の重合では、反応容器に水及び必要に応じて
界面活性剤を仕込み、加温した後、重合開始剤を仕込
む。更にアルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量
体を含まないエチレン性不飽和単量体を連続又は不連続
で添加する。
【0011】本発明におけるラジカル重合開始剤として
は、熱又は還元性物質などによりラジカル分解してエチ
レン性不飽和単量体の付加重合を起こさせるもので、水
溶性または油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾ化合物な
どが使用される。具体例として過硫酸カリウム、過硫酸
ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブ
チルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベ
ンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、
2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
などが挙げられる。なお重合速度を促進させるために、
例えば亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、塩化第
一鉄、アスコルビン酸塩、ロンガリットなどの還元剤を
組み合わせて使用する事もできる。
は、熱又は還元性物質などによりラジカル分解してエチ
レン性不飽和単量体の付加重合を起こさせるもので、水
溶性または油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾ化合物な
どが使用される。具体例として過硫酸カリウム、過硫酸
ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブ
チルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベ
ンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、
2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
などが挙げられる。なお重合速度を促進させるために、
例えば亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、塩化第
一鉄、アスコルビン酸塩、ロンガリットなどの還元剤を
組み合わせて使用する事もできる。
【0012】本発明における界面活性剤は、通常の脂肪
酸石鹸、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク
酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシ
エチレンアルキルアリール硫酸塩のアニオン性界面活性
剤及びポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオ
キシプロピレンブロックコポリマーなどのノニオン性界
面活性剤を一種あるいは二種以上組み合わせて使用する
事ができる。また一分子中に重合性二重結合を持つ反応
性界面活性剤も使用することができる。好ましくは、ポ
リオキシエチレン鎖を有する界面活性剤である。
酸石鹸、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク
酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシ
エチレンアルキルアリール硫酸塩のアニオン性界面活性
剤及びポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオ
キシプロピレンブロックコポリマーなどのノニオン性界
面活性剤を一種あるいは二種以上組み合わせて使用する
事ができる。また一分子中に重合性二重結合を持つ反応
性界面活性剤も使用することができる。好ましくは、ポ
リオキシエチレン鎖を有する界面活性剤である。
【0013】次に第二段階は、本発明で最も重要な行程
であり、アルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量
体を含むエチレン性不飽和単量体を、温度60℃以下、
pH5〜9の範囲で、連続又は不連続で添加する。この
アルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体を含む
エチレン性不飽和単量体の量は、全エチレン性不飽和単
量体の5〜30%であり、好ましくは、5〜20%であ
る。
であり、アルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量
体を含むエチレン性不飽和単量体を、温度60℃以下、
pH5〜9の範囲で、連続又は不連続で添加する。この
アルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体を含む
エチレン性不飽和単量体の量は、全エチレン性不飽和単
量体の5〜30%であり、好ましくは、5〜20%であ
る。
【0014】また、このアルコキシシリル基含有エチレ
ン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体の混合
液は、そのまま添加しても良いが、適量の水と乳化して
添加する方が好ましい。乳化方法は、一般に行われてい
る方法が用いられるが、例えば、水に界面活性剤を溶解
し、攪拌下、エチレン性不飽和単量体の混合液を連続的
に滴下する。この時、水の量、界面活性剤を水、混合液
のどちらに溶解させるか、また、水に混合液を添加する
か、混合液に水を添加するか等は、界面活性剤の種類、
エチレン性不飽和単量体の種類によって異なるが、最も
安定な乳化液が得られる方法を用いる事が望ましい。
ン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体の混合
液は、そのまま添加しても良いが、適量の水と乳化して
添加する方が好ましい。乳化方法は、一般に行われてい
る方法が用いられるが、例えば、水に界面活性剤を溶解
し、攪拌下、エチレン性不飽和単量体の混合液を連続的
に滴下する。この時、水の量、界面活性剤を水、混合液
のどちらに溶解させるか、また、水に混合液を添加する
か、混合液に水を添加するか等は、界面活性剤の種類、
エチレン性不飽和単量体の種類によって異なるが、最も
安定な乳化液が得られる方法を用いる事が望ましい。
【0015】この時使用する水の量は、エチレン性不飽
和単量体の10〜100%程度である。また、界面活性
剤は第一段階で例示した各種界面活性剤が使用できる
が、その中でも特に、ポリオキシエチレン鎖を有する界
面活性剤が好ましい。具体例としては、アデカソープN
E−10、NE−20,NE−30,NE−40、SE
−10N(以上、旭電化工業(株)製)、Newcol
−560N、Newcol−560SF、Antox−
MS−60(日本乳化剤(株)製)、アクアロンHS−
10、HS−20、HS−1025、RN−20、RN
−30、RN−30、RN−50、ハイテノールN0
7、N08、N17、NE−05、ノイゲンEA−5
0、EA−70、EA−80E、EA−110、EA−
150、EA−170(以上、第一工業(株)製)、エ
マールNC−35、レベノールWZ(以上、花王
(製))、エレミノールES−12(以上、三洋化成工
業(株))が挙げられる。
和単量体の10〜100%程度である。また、界面活性
剤は第一段階で例示した各種界面活性剤が使用できる
が、その中でも特に、ポリオキシエチレン鎖を有する界
面活性剤が好ましい。具体例としては、アデカソープN
E−10、NE−20,NE−30,NE−40、SE
−10N(以上、旭電化工業(株)製)、Newcol
−560N、Newcol−560SF、Antox−
MS−60(日本乳化剤(株)製)、アクアロンHS−
10、HS−20、HS−1025、RN−20、RN
−30、RN−30、RN−50、ハイテノールN0
7、N08、N17、NE−05、ノイゲンEA−5
0、EA−70、EA−80E、EA−110、EA−
150、EA−170(以上、第一工業(株)製)、エ
マールNC−35、レベノールWZ(以上、花王
(製))、エレミノールES−12(以上、三洋化成工
業(株))が挙げられる。
【0016】また、第二段階で使用するラジカル重合開
始剤は、第一段階の説明で例示したものが使用できる。
しかし、60℃以下という比較的低温で重合するため、
前述した様な還元剤を併用することが望ましい。
始剤は、第一段階の説明で例示したものが使用できる。
しかし、60℃以下という比較的低温で重合するため、
前述した様な還元剤を併用することが望ましい。
【0017】アルコキシ基は、中性領域かつ低温におい
ては加水分解や縮合が大幅に押さえられる。本発明は、
アルコキシシリル基含有不飽和単量体を中性領域でかつ
低温において重合し、アルコキシシリル基の加水分解や
縮合を押さえた。このためアルコキシシリル基含有エチ
レン性不飽和単量体を共重合する第二段階目のpHは通
常は5.0〜9.0が好ましくは6.0〜8.0であ
る。また反応温度について通常は60℃以下で好ましく
は50℃以下である。すなわち、pHが5以下もしくは
10以上においては、また、反応温度が60℃以上にお
いて、アルコキシシリル基の加水分解が促進され好まし
くない。
ては加水分解や縮合が大幅に押さえられる。本発明は、
アルコキシシリル基含有不飽和単量体を中性領域でかつ
低温において重合し、アルコキシシリル基の加水分解や
縮合を押さえた。このためアルコキシシリル基含有エチ
レン性不飽和単量体を共重合する第二段階目のpHは通
常は5.0〜9.0が好ましくは6.0〜8.0であ
る。また反応温度について通常は60℃以下で好ましく
は50℃以下である。すなわち、pHが5以下もしくは
10以上においては、また、反応温度が60℃以上にお
いて、アルコキシシリル基の加水分解が促進され好まし
くない。
【0018】本発明のエマルジョン樹脂には通常水系コ
ーティング剤に添加、配合される成分、例えば増粘剤、
消泡剤、成膜助剤、顔料、分散剤、湿潤剤、染料、防腐
剤などを配合することは任意である。
ーティング剤に添加、配合される成分、例えば増粘剤、
消泡剤、成膜助剤、顔料、分散剤、湿潤剤、染料、防腐
剤などを配合することは任意である。
【0019】
【実施例】本発明を実施例及び比較例に基づき具体的に
説明するが、本発明は実施例に限定されるものではな
い。なお例中の部及び%、ppmはそれぞれ重量部、重
量%を示す。また合成エマルジョン樹脂の200メッシ
ュにおいての濾過グリット量と反応釜の付着物の量につ
いて以下の方法で測定し評価した。 a.200メッシュ濾過においてのグリット量 合成したエマルジョン樹脂を200メッシュの金網で濾
過した。濾過後の金網を水洗後,乾燥した。 b.水洗後の釜、羽根付着物量 合成後の反応釜、羽根を水洗し、秤量した。 C.溶剤洗浄後の釜、羽根の付着物量 水洗後の反応釜をブチセロにて80℃で3時間洗浄し、
秤量した。
説明するが、本発明は実施例に限定されるものではな
い。なお例中の部及び%、ppmはそれぞれ重量部、重
量%を示す。また合成エマルジョン樹脂の200メッシ
ュにおいての濾過グリット量と反応釜の付着物の量につ
いて以下の方法で測定し評価した。 a.200メッシュ濾過においてのグリット量 合成したエマルジョン樹脂を200メッシュの金網で濾
過した。濾過後の金網を水洗後,乾燥した。 b.水洗後の釜、羽根付着物量 合成後の反応釜、羽根を水洗し、秤量した。 C.溶剤洗浄後の釜、羽根の付着物量 水洗後の反応釜をブチセロにて80℃で3時間洗浄し、
秤量した。
【0020】<実施例1>攪拌機、還流冷却器、滴下槽
及び温度計を取り付けた反応容器に水96部、炭酸水素
ナトリウム0.5部を添加し温度を70℃に昇温した
後、過硫酸アンモニウム0.5部を添加した。次にメタ
クリル酸シクロヘキシルエステル70部、アクリル酸2
−エチルヘキシルエステル21部、メタクリル酸4部、
アクアロンHS−10(商標)4部(エチレン不飽和単
量体と共重合可能な二重結合を分子中に有するポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステル塩:第
一工業製薬(株)製)を滴下槽Aに添加し、混合した。
混合液の99部のうちの85部を5時間かけて滴下槽A
から滴下させた。滴下終了後反応温度を50℃に調整
し、更に25%アンモニア水にてpH7.5に調整し
た。次に亜硫酸ナトリウム0.2部を反応容器に添加し
た。水10部を滴下槽Bに添加し、攪拌下にアクアロン
HS−10 1部を添加した。上記の残った混合液14
部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5
部、過硫酸アンモニウム0.2部を混合した混合液を、
滴下槽Bへ攪拌下に添加し、乳化を行った。乳化液を1
時間かけて滴下槽Bから滴下させた。滴下終了後温度を
50℃に保ちつつ30分間保持し、その後室温まで冷却
した。冷却後200メッシュの金網で濾過し、各種性状
を測定した。不揮発分は50.2%、pH7.2、粒子
径は165nmであった。
及び温度計を取り付けた反応容器に水96部、炭酸水素
ナトリウム0.5部を添加し温度を70℃に昇温した
後、過硫酸アンモニウム0.5部を添加した。次にメタ
クリル酸シクロヘキシルエステル70部、アクリル酸2
−エチルヘキシルエステル21部、メタクリル酸4部、
アクアロンHS−10(商標)4部(エチレン不飽和単
量体と共重合可能な二重結合を分子中に有するポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステル塩:第
一工業製薬(株)製)を滴下槽Aに添加し、混合した。
混合液の99部のうちの85部を5時間かけて滴下槽A
から滴下させた。滴下終了後反応温度を50℃に調整
し、更に25%アンモニア水にてpH7.5に調整し
た。次に亜硫酸ナトリウム0.2部を反応容器に添加し
た。水10部を滴下槽Bに添加し、攪拌下にアクアロン
HS−10 1部を添加した。上記の残った混合液14
部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5
部、過硫酸アンモニウム0.2部を混合した混合液を、
滴下槽Bへ攪拌下に添加し、乳化を行った。乳化液を1
時間かけて滴下槽Bから滴下させた。滴下終了後温度を
50℃に保ちつつ30分間保持し、その後室温まで冷却
した。冷却後200メッシュの金網で濾過し、各種性状
を測定した。不揮発分は50.2%、pH7.2、粒子
径は165nmであった。
【0021】<実施例2>実施例1ではポリオキシエチ
レン鎖を含有する界面活性剤アクアロンHS−10を使
用していたが、本例においては界面活性剤エレミノール
12(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸
エステル塩:三洋化成工業(株)製)を使用した以外は
実施例1と同様の条件で反応を行った。各種性状を測定
した所、不揮発分は50.1%、pH7.1、粒子径は
168nmであった。
レン鎖を含有する界面活性剤アクアロンHS−10を使
用していたが、本例においては界面活性剤エレミノール
12(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸
エステル塩:三洋化成工業(株)製)を使用した以外は
実施例1と同様の条件で反応を行った。各種性状を測定
した所、不揮発分は50.1%、pH7.1、粒子径は
168nmであった。
【0022】<実施例3>実施例1ではポリオキシエチ
レン鎖を含有する界面活性剤アクアロンHS−10を使
用していたが、本例においてはポリオキシエチレン鎖を
含有しない界面活性剤ネオペレックスF−25(ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム:花王(株)製)を使
用した以外は実施例1と同様の条件で反応を行った。各
種性状を測定した所、不揮発分は50.1%、pH7.
1、粒子径は161nmであった。
レン鎖を含有する界面活性剤アクアロンHS−10を使
用していたが、本例においてはポリオキシエチレン鎖を
含有しない界面活性剤ネオペレックスF−25(ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム:花王(株)製)を使
用した以外は実施例1と同様の条件で反応を行った。各
種性状を測定した所、不揮発分は50.1%、pH7.
1、粒子径は161nmであった。
【0023】<実施例4>実施例1では第2段階のエチ
レン性不飽和単量体を乳化状態で滴下したが、本例にお
いては第二段階の乳化を行わず、エチレン性不飽和単量
体、界面活性剤の混合液をに滴下した以外は実施例1と
同様の条件で反応を行った。乳化に使用していた水は初
期の反応容器に添加する水に加えた。各種性状を測定し
た所、不揮発分は50.5%、pH7.3、粒子径は1
68nmであった。
レン性不飽和単量体を乳化状態で滴下したが、本例にお
いては第二段階の乳化を行わず、エチレン性不飽和単量
体、界面活性剤の混合液をに滴下した以外は実施例1と
同様の条件で反応を行った。乳化に使用していた水は初
期の反応容器に添加する水に加えた。各種性状を測定し
た所、不揮発分は50.5%、pH7.3、粒子径は1
68nmであった。
【0024】<比較例1>攪拌機、還流冷却器、滴下槽
及び温度計を取り付けた反応容器に水105部、炭酸水
素ナトリウム0.5部を添加し温度を70℃に昇温した
後、過硫酸アンモニウム0.5部を添加した。次にメタ
クリル酸シクロヘキシルエステル73部、アクリル酸2
−エチルヘキシルエステル23部、メタクリル酸4部、
アクアロンHS−10(商標)5部の混合液を6時間か
けて滴下槽から滴下した。滴下終了後内温を85℃に調
整し、3時間保ちつつ、その後室温まで冷却した。冷却
後200メッシュの金網で濾過し、各種性状を測定し
た。不揮発分は50.6%、pH3.9、粒子径は16
0nmであった。
及び温度計を取り付けた反応容器に水105部、炭酸水
素ナトリウム0.5部を添加し温度を70℃に昇温した
後、過硫酸アンモニウム0.5部を添加した。次にメタ
クリル酸シクロヘキシルエステル73部、アクリル酸2
−エチルヘキシルエステル23部、メタクリル酸4部、
アクアロンHS−10(商標)5部の混合液を6時間か
けて滴下槽から滴下した。滴下終了後内温を85℃に調
整し、3時間保ちつつ、その後室温まで冷却した。冷却
後200メッシュの金網で濾過し、各種性状を測定し
た。不揮発分は50.6%、pH3.9、粒子径は16
0nmであった。
【0025】<比較例2>攪拌機、還流冷却器、滴下槽
及び温度計を取り付けた反応容器に水105部、炭酸水
素ナトリウム0.5部を添加し温度を70℃に昇温した
後、過硫酸アンモニウム0.5部を添加した。次にメタ
クリル酸シクロヘキシルエステル70部、アクリル酸2
−エチルヘキシルエステル21部、メタクリル酸4部、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5部、
アククアロンHS−10の混合液を6時間かけて滴下槽
から滴下した。滴下終了後内温を85℃に調整し、3時
間保ちつつ、その後室温まで冷却した。冷却後200メ
ッシュの金網で濾過し、各種性状を測定した所、不揮発
分は50.5%、pH4.0、粒子径は158nmであ
った。
及び温度計を取り付けた反応容器に水105部、炭酸水
素ナトリウム0.5部を添加し温度を70℃に昇温した
後、過硫酸アンモニウム0.5部を添加した。次にメタ
クリル酸シクロヘキシルエステル70部、アクリル酸2
−エチルヘキシルエステル21部、メタクリル酸4部、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5部、
アククアロンHS−10の混合液を6時間かけて滴下槽
から滴下した。滴下終了後内温を85℃に調整し、3時
間保ちつつ、その後室温まで冷却した。冷却後200メ
ッシュの金網で濾過し、各種性状を測定した所、不揮発
分は50.5%、pH4.0、粒子径は158nmであ
った。
【0026】<比較例3>比較例2で反応温度は70
℃、滴下終了後の保持の温度は85℃としたが、本例に
おいては反応温度、滴下終了後の保持の温度は50℃と
し、反応中は25%アンモニア水によってpHを6.5
〜7.5で調整した以外は比較例2と同様の条件で反応
を行った。各種性状を測定した。不揮発分は50.4
%、pH4.2、粒子径は150nmであった。
℃、滴下終了後の保持の温度は85℃としたが、本例に
おいては反応温度、滴下終了後の保持の温度は50℃と
し、反応中は25%アンモニア水によってpHを6.5
〜7.5で調整した以外は比較例2と同様の条件で反応
を行った。各種性状を測定した。不揮発分は50.4
%、pH4.2、粒子径は150nmであった。
【0027】<比較例4>比較例2で反応温度は70
℃、滴下終了後の保持の温度は85℃としたが、本例に
おいては反応温度、滴下終了後の保持の温度は50℃と
し、反応中は25%アンモニア水によってpHを6.5
〜7.5で調整し、アルコキシシリル基含有エチレン性
不飽和単量体を乳化した状態で滴下した以外は比較例2
と同様の条件で反応を行った。各種性状を測定した。不
揮発分は50.4%、pH7.2、粒子径は150nm
であった。
℃、滴下終了後の保持の温度は85℃としたが、本例に
おいては反応温度、滴下終了後の保持の温度は50℃と
し、反応中は25%アンモニア水によってpHを6.5
〜7.5で調整し、アルコキシシリル基含有エチレン性
不飽和単量体を乳化した状態で滴下した以外は比較例2
と同様の条件で反応を行った。各種性状を測定した。不
揮発分は50.4%、pH7.2、粒子径は150nm
であった。
【0028】<比較例5>攪拌機、還流冷却器、滴下槽
及び温度計を取り付けた反応容器に水96部、炭酸水素
ナトリウム0.5部を添加し温度を70℃に昇温した
後、過硫酸アンモニウム0.5部を添加した。次にメタ
クリル酸シクロヘキシルエステル70部、アクリル酸2
−エチルヘキシルエステル21部、メタクリル酸4部、
アクアロンHS−10、4部を滴下槽Aに添加し、混合
した。混合液の99部のうちの85部を5時間かけて滴
下槽Aから滴下させた。滴下終了後反応温度を50℃に
調整した。次に亜硫酸ナトリウム0.2部を反応容器に
添加した。水10部を滴下槽Bに添加し、攪拌下にアク
アロンHS−10 1部添加した。上記の残った混合液
14部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン5部、過硫酸アンモニウム0.2部を混合した混合液
を、滴下槽Bへ攪拌下に添加し、乳化を行った。乳化液
を1時間かけて滴下槽Bから滴下させた。滴下終了後温
度を50℃に保ちつつ30分間保持し、その後室温まで
冷却した。冷却後200メッシュの金網で濾過し、各種
性状を測定した。不揮発分は50.2%、pH3.9、
粒子径は166nmであった。
及び温度計を取り付けた反応容器に水96部、炭酸水素
ナトリウム0.5部を添加し温度を70℃に昇温した
後、過硫酸アンモニウム0.5部を添加した。次にメタ
クリル酸シクロヘキシルエステル70部、アクリル酸2
−エチルヘキシルエステル21部、メタクリル酸4部、
アクアロンHS−10、4部を滴下槽Aに添加し、混合
した。混合液の99部のうちの85部を5時間かけて滴
下槽Aから滴下させた。滴下終了後反応温度を50℃に
調整した。次に亜硫酸ナトリウム0.2部を反応容器に
添加した。水10部を滴下槽Bに添加し、攪拌下にアク
アロンHS−10 1部添加した。上記の残った混合液
14部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン5部、過硫酸アンモニウム0.2部を混合した混合液
を、滴下槽Bへ攪拌下に添加し、乳化を行った。乳化液
を1時間かけて滴下槽Bから滴下させた。滴下終了後温
度を50℃に保ちつつ30分間保持し、その後室温まで
冷却した。冷却後200メッシュの金網で濾過し、各種
性状を測定した。不揮発分は50.2%、pH3.9、
粒子径は166nmであった。
【0029】<比較例6>攪拌機、還流冷却器、滴下槽
及び温度計を取り付けた反応容器に水96部、炭酸水素
ナトリウム0.5部を添加し温度を70℃に昇温した
後、過硫酸アンモニウム0.5部を添加した。次にメタ
クリル酸シクロヘキシルエステル70部、アクリル酸2
−エチルヘキシルエステル21部、メタクリル酸4部、
アクアロンHS−10、4部を滴下槽Aに添加し、混合
した。混合液の99部のうちの85部を5時間かけて滴
下槽Aから滴下させた。滴下終了後25%アンモニア水
にてpH7.5に調整した。次に亜硫酸ナトリウム0.
2部を反応容器に添加した。水10部を滴下槽Bに添加
し、攪拌下にアクアロンHS−10 1部添加した。上
記の残った混合液14部、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン5部、過硫酸アンモニウム0.2部
を混合した混合液を、滴下槽Bへ攪拌下に添加し、乳化
を行った。乳化液を1時間かけて滴下槽Bから滴下させ
た。滴下終了後温度を70℃に保ちつつ30分間保持
し、その後室温まで冷却した。冷却後200メッシュの
金網で濾過し、各種性状を測定した。不揮発分は50.
2%、pH7.1、粒子径は159nmであった。
及び温度計を取り付けた反応容器に水96部、炭酸水素
ナトリウム0.5部を添加し温度を70℃に昇温した
後、過硫酸アンモニウム0.5部を添加した。次にメタ
クリル酸シクロヘキシルエステル70部、アクリル酸2
−エチルヘキシルエステル21部、メタクリル酸4部、
アクアロンHS−10、4部を滴下槽Aに添加し、混合
した。混合液の99部のうちの85部を5時間かけて滴
下槽Aから滴下させた。滴下終了後25%アンモニア水
にてpH7.5に調整した。次に亜硫酸ナトリウム0.
2部を反応容器に添加した。水10部を滴下槽Bに添加
し、攪拌下にアクアロンHS−10 1部添加した。上
記の残った混合液14部、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン5部、過硫酸アンモニウム0.2部
を混合した混合液を、滴下槽Bへ攪拌下に添加し、乳化
を行った。乳化液を1時間かけて滴下槽Bから滴下させ
た。滴下終了後温度を70℃に保ちつつ30分間保持
し、その後室温まで冷却した。冷却後200メッシュの
金網で濾過し、各種性状を測定した。不揮発分は50.
2%、pH7.1、粒子径は159nmであった。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】表1の第1、2段階のpHは第1、2段階
の滴下終了時に測定した値である。保持段階のpHは保
持終了後の冷却後に測定した値である。
の滴下終了時に測定した値である。保持段階のpHは保
持終了後の冷却後に測定した値である。
【0034】アルコキシシリル基含有エチレン性不飽和
単量体を含まないエチレン性不飽和単量体を共重合した
比較例1では溶剤洗浄で付着物を取り除くことができ
た。アルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体を
含むエチレン性不飽和単量体を共重合した比較例2は溶
剤洗浄では付着物を取り除くことはできなかった。
単量体を含まないエチレン性不飽和単量体を共重合した
比較例1では溶剤洗浄で付着物を取り除くことができ
た。アルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体を
含むエチレン性不飽和単量体を共重合した比較例2は溶
剤洗浄では付着物を取り除くことはできなかった。
【0035】アルコキシシリル基含有エチレン性不飽和
単量体含むエチレン性不飽和単量体を共重合する際の反
応温度を60℃以下で、pH5未満で行った比較例5
は、溶剤洗浄でも付着物を取り除くことはできなかっ
た。アルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体含
むエチレン性不飽和単量体を共重合する際の反応温度が
60℃を超え、pH5〜9で行った比較例6は、溶剤洗
浄でも付着物を取り除くことはできなかった。反応温度
を60℃以下、pH5〜9で行い、アルコキシシリル基
含有エチレン性不飽和単量体を初期からエチレン性不飽
和単量体と共重合を行った比較例3、4は、溶剤洗浄で
も付着物を取り除くことはできなかった。実施例はいず
れも溶剤洗浄により付着物を取り除くことができた。
単量体含むエチレン性不飽和単量体を共重合する際の反
応温度を60℃以下で、pH5未満で行った比較例5
は、溶剤洗浄でも付着物を取り除くことはできなかっ
た。アルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体含
むエチレン性不飽和単量体を共重合する際の反応温度が
60℃を超え、pH5〜9で行った比較例6は、溶剤洗
浄でも付着物を取り除くことはできなかった。反応温度
を60℃以下、pH5〜9で行い、アルコキシシリル基
含有エチレン性不飽和単量体を初期からエチレン性不飽
和単量体と共重合を行った比較例3、4は、溶剤洗浄で
も付着物を取り除くことはできなかった。実施例はいず
れも溶剤洗浄により付着物を取り除くことができた。
【0036】
【発明の効果】従来の製造方法では、アルコキシシリル
基が加水分解し、縮合する事により粒子間架橋もしくは
粒子内架橋して高分子化した。そのため反応容器への付
着物は、溶剤洗浄では取りきれず、人為的な洗浄をしな
ければならなかった。本発明を用いることにより、人為
的な洗浄をしなくとも洗浄が行えるようになった。
基が加水分解し、縮合する事により粒子間架橋もしくは
粒子内架橋して高分子化した。そのため反応容器への付
着物は、溶剤洗浄では取りきれず、人為的な洗浄をしな
ければならなかった。本発明を用いることにより、人為
的な洗浄をしなくとも洗浄が行えるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 151/00 C09D 151/00
Claims (3)
- 【請求項1】 アルコキシシリル基含有エチレン性不飽
和単量体を共重合してエマルジョン樹脂を製造する方法
において、第一段階としてアルコキシシリル基含有エチ
レン性不飽和単量体を含まないエチレン性不飽和単量体
を共重合し、次に第二段階としてアルコキシシリル基含
有エチレン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量
体を温度60℃以下、pH5〜9で、共重合させる事を
特徴とするエマルジョン樹脂の製造方法。 - 【請求項2】 第二段階において、アルコキシシリル基
含有エチレン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単
量体を適量の水と乳化させてから系内に添加する事を特
徴とする請求項1記載のエマルジョン樹脂の製造方法。 - 【請求項3】 第二段階において、ポリオキシエチレン
鎖を有する界面活性剤を使用することを特徴とする請求
項1又は2記載のエマルジョン樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15378098A JPH11322812A (ja) | 1998-05-19 | 1998-05-19 | エマルジョン樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15378098A JPH11322812A (ja) | 1998-05-19 | 1998-05-19 | エマルジョン樹脂の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11322812A true JPH11322812A (ja) | 1999-11-26 |
Family
ID=15569987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15378098A Pending JPH11322812A (ja) | 1998-05-19 | 1998-05-19 | エマルジョン樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11322812A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004137309A (ja) * | 2002-10-15 | 2004-05-13 | Asahi Kasei Chemicals Corp | アクリル系エマルジョン |
US6790519B1 (en) * | 2000-05-26 | 2004-09-14 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Moisture-induced poly(ethylene oxide) gel, method of making same and articles using same |
JP2006307098A (ja) * | 2005-05-02 | 2006-11-09 | Kaneka Corp | エマルション組成物、該エマルションを配合してなる塗料およびその製造方法 |
JP2010275547A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-12-09 | Nippon Shokubai Co Ltd | 加熱乾燥用エマルション組成物、その製造方法及び制振材組成物 |
JP2016193988A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-17 | 株式会社日本触媒 | 水性樹脂分散体の製造方法 |
-
1998
- 1998-05-19 JP JP15378098A patent/JPH11322812A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6790519B1 (en) * | 2000-05-26 | 2004-09-14 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Moisture-induced poly(ethylene oxide) gel, method of making same and articles using same |
JP2004137309A (ja) * | 2002-10-15 | 2004-05-13 | Asahi Kasei Chemicals Corp | アクリル系エマルジョン |
JP2006307098A (ja) * | 2005-05-02 | 2006-11-09 | Kaneka Corp | エマルション組成物、該エマルションを配合してなる塗料およびその製造方法 |
JP2010275547A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-12-09 | Nippon Shokubai Co Ltd | 加熱乾燥用エマルション組成物、その製造方法及び制振材組成物 |
JP2016193988A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-17 | 株式会社日本触媒 | 水性樹脂分散体の製造方法 |
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