JP3872829B2 - 着色薄膜パターンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な色彩制御用機能性有機材料、機能性有機樹脂組成物、機能性有機材料の光透過性の制御方法、および機能性有機樹脂組成物から液晶デバイスや撮像デバイスの遮光膜または色フィルターなどとして用いられる着色薄膜パターンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光や熱による状態変化を利用した有機記録材料として、高分子ブレンドの相分離や液晶材料の相転移を利用した記録材料が知られている。しかし、これら従来の有機記録材料は、一般に応答速度が遅いという問題があり、応答速度を向上させることが要望されている。
【0003】
また、導電性を有し酸化還元により光吸収が変化する化合物として、例えば電解重合したポリアニリンなどが知られている。しかし、このような化合物は重合が電極表面でのみ進行するため生産効率が悪く、しかも有機溶媒などに対して極めて溶解性が低いため溶媒に溶解して成膜したり成形することが困難であるという問題がある。
【0004】
また、例えば液晶デバイスや撮像デバイスなどにおいては、光の制御によりデバイスの性能の一部を担う部材として、色フィルターや遮光膜(ブラックマトリクス)が用いられている。これらの部材を形成するために種々の材料とそれに応じた方法が検討されている。例えば、色フィルターを形成するには、レジストをパターニングした後、染色する方法が知られているが、この方法は工程が非常に煩雑であり、歩留りの向上も困難であるという問題がある。また、遮光膜はクロムなどの金属を用いて形成するのが一般的であるが、この方法はエッチング工程が必要となるため、生産効率が悪いという問題がある。そこで、色フィルターおよび遮光膜を形成するために顔料を含有する着色レジストを用いることが検討されている。しかし、このような着色レジスト中に含有される顔料は本質的に光を吸収する性質を有するため、レジストの解像性および感度を低下させ、デバイスの輝度およびコントラストを低下させるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、化学反応を利用して比較的速い応答速度で光透過性を制御できる機能性有機材料を提供することにある。本発明の他の目的は、成膜や成形が容易で、パターニングも可能であり、光透過性の制御機能を有効に発現できる機能性有機樹脂組成物を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、上記機能性有機樹脂組成物を用いて、着色薄膜パターンを製造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様に係る着色薄膜パターンの製造方法は、基板上に、それぞれ下記一般式( III )および( IV )
OHC−R1’−CHO (III)
H2N−R2’−NH2 (IV)
(ここで、R 1 ’およびR 2 ’は芳香族系有機基である)
で表されるジアルデヒドおよびジアミンを含有する機能性有機樹脂組成物の薄膜を形成する工程と、該薄膜上にレジストを形成する工程と、該レジストを露光・現像してレジストパターンを形成する工程と、該レジストパターンをマスクとして露出した前記薄膜を選択的に酸化または加熱してアゾメチン結合に由来する発色を生じさせる工程とを具備したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の機能性有機材料は、アルデヒドとアミンとの縮合反応により生成するアゾメチン結合を有し、このアゾメチン結合における化学反応を利用して色彩を制御するというものである。
【0011】
本発明の機能性有機材料の原料であるアルデヒドおよびアミンは、それぞれ下記一般式(I)および(II)
R1 −CHO (I)
R2 −NH2 (II)
で表される。また、本発明の機能性有機材料の原料として、それぞれ下記一般式(III)および(IV)で表されるジアルデヒドおよびジアミン、場合によってはさらに多価のアルデヒドおよびアミンを用いてもよい。
【0012】
OHC−R1 ’−CHO (III)
H2 N−R2 ’−NH2 (IV)
上記一般式(I)〜(IV)において、R1 ,R1 ’およびR2 ,R2 ’のうち少なくとも一方が下記に示される芳香族系有機基であることが望ましく、用途によっては脂肪族系有機基であってもよい。さらに、下記に示される芳香族系有機基の芳香環の水素原子の1個以上が、水酸基またはメチル基などのアルキル基で置換されていてもかまわない。なおここでは、芳香族系有機基がR1 ’,R2 ’のように2価の基である場合を示したが、1価の基であるR1 ,R2 については式中の2本の結合手のうち一方を水素原子、水酸基、アルキル基などとすればよい。
【0013】
【化1】
(各式における置換基はH,CH3 またはFである。)
より具体的には、一般式(I)で表されるモノアルデヒドとしては2−ナフトアルデヒドなどが例示される。一般式(II)で表されるモノアミンとしては2−アミノピレンなどが例示される。一般式(III)で表されるジアルデヒドとしては、フタリックジカルボアルデヒド(フタルジアルデヒド)、5−ホルミルサリチルアルデヒド、2−ヒドロキシ−5−メチルイソフタルアルデヒド、2,3−ナフタレンジカルボアルデヒドなどが例示される。また、一般式(IV)で表されるジアミンとしては、フェニレンジアミンのようなベンゼン系ジアミン誘導体、1,5−ジアミノナフタレンのようなナフタレン系ジアミン誘導体、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノスチルベンなど複数の芳香環を有する芳香族ジアミン類などが例示される。上記のジアルデヒドとジアミンとから得られる本発明の機能性有機材料は、
OHC−(R1 ’−CH=N−R2 ’−CH=N−)n −NH2
で表されるオリゴマーまたはポリマーであり、R1 ’、R2 ’として適当な有機基を選択すれば、アゾメチン結合含有の長鎖共役ポリマーを合成することができる。
【0014】
本発明の機能性有機材料における光透過性の制御原理について説明する。この機能性有機材料に含有されるアゾメチン結合は−CH=N−で表され、以下に示すように酸化・還元により状態が変化する。この結果、光透過性(光吸収性)の変化を引き起こし、さらに場合によっては電気伝導性の変化を引き起こすこともある。光学的性質に関しては、酸化状態で発色し、還元状態で退色する。本発明の機能性有機材料は、可逆的な発色・退色(書き込み・消去)の変化を利用して例えば記録材料として用いられる場合もあるし、不可逆的に発色した状態(書き込み)のみを利用して遮光膜や色フィルターなどの着色薄膜やライトワンス型の記録材料として用いられる場合もあり得る。
【0015】
【化2】
【0016】
上記の状態変化を起こすための手法としては、例えば電解、酸化剤による酸化、酸との接触による酸化、水素イオンビームの照射、Asなどの金属イオンのドーピングなどが挙げられる。このうち特に、電解は可逆反応を簡便に起こすことができるので、発色・消色を行う場合に有利である。他の手法は一般に不可逆に発色させる場合に用いられるが、例えば酸との接触により発色させ、水洗などによる退色させるという方法を用いることもできる。
【0017】
さらに本発明の機能性有機材料は、加熱・除熱によって発色・退色するという可逆的な変化を示すこともある。また、加熱発色後の除熱過程で急冷するかまたは比較的軟化点の高いポリマー中に配合して加熱発色後に固化を速めることによって、発色状態を保持できる場合もある。
【0018】
本発明の機能性有機材料は、上記のようにして光透過性を制御することができるので、酸化または加熱により発色させて書き込み、光透過性や電気伝導度の違いを利用して読み出し、還元または除熱により消去するという方法で記録材料として応用することができる。このような化学反応を利用する記録材料は、高分子ブレンドの相分離、液晶材料の相転移を利用する従来の記録材料と比較して応答速度が速い。
【0019】
本発明の機能性有機材料において、アルデヒドを構成する有機基R1 ,R1 ’およびアミンを構成する有機基R2 ,R2 ’は要求される光吸収特性に応じて適宜選択される。例えば、200〜300nmの領域に光吸収を有することが要求される場合、R1 ,R1 ’およびR2 ,R2 ’のうち一方をベンゼン系、他方を非芳香族系とすることが好ましい。また、300〜400nmの領域に光吸収を有することが要求される場合、R1 ,R1 ’およびR2 ,R2 ’の両者ともベンゼン系とすることが好ましい。さらに、400nmよりも長波長の領域に光吸収を有することが要求される場合、R1 ,R1 ’およびR2 ,R2 ’の両者ともベンゼン系、ポリベンゼン系、またはナフタレンなどの縮合ベンゼン系とすることが好ましい。
【0020】
本発明の機能性有機材料はアルデヒドとアミンとをたとえば溶媒中で脱水縮合反応させることにより合成することができる。この反応に用いることができる溶媒としては、エタノール、ベンゼン、トルエン、クロロホルムなどが挙げられる。脱水縮合反応を起こさせるには、反応溶液を還流する、溶媒との共沸混合物として水を留去する、脱水触媒を用いるなどの方法が挙げられる。脱水触媒としては、TiCl4 、ZnCl4 、モレキュラーシーブ、硫酸などが用いられる。本発明の機能性有機材料は、単独でまたは低分子化合物からなる有機膜もしくはベース樹脂に混合(混練)した状態で使用される。
【0021】
なお、本発明の機能性有機材料のうち共役長(平面上に並ぶ2重結合の数)が10を超える比較的分子量の高いものは、溶媒への溶解性が極端に悪くなる場合がある。そこで、分子量にかかわらず溶媒への溶解性を維持するためには、例えば−O−、−SO2 −、−NH−、エステル結合、2価のアルキル基などの連結基を有する芳香族系のジアルデヒドもしくはジアミンを用いるか、芳香族系のジアルデヒドもしくはジアミンとともに脂肪族系のジアルデヒドもしくはジアルデヒドを混合することが望ましい。また、高分子量の機能性有機材料はそのまま塗布して塗膜を形成することもできるが、この場合塗膜の均一性を向上するために硫黄原子を含む低分子量のスルホニル化合物やスルホネート化合物を配合してもよい。
【0022】
一方、本発明の機能性有機材料のうち共役長の長いものは、他のポリマーに混合して成形し電気伝導性を持たせる用途では有利である。このような用途で電気伝導性をより向上させるためには、さらに酸性化合物、水素イオン、ヒ素などのドーパント、または金属粉などを添加してもよい。
【0023】
次に、本発明の機能性有機樹脂組成物について説明する。本発明の機能性有機樹脂組成物は、一般式R1 −CHO(I)で表されるアルデヒドと、一般式R2 −NH2 (II)で表されるアミンと(式中、R1 、R2 のうち少なくとも一方は芳香族系の有機基である)を含有するものである。一般には、これらアルデヒドおよびアミンがベース樹脂中に配合された態様が好ましいが、アルデヒド、アミンの少なくとも一方がベース樹脂を兼ねていてもかまわない。またここでは、アルデヒドおよびアミンが上述したようなジアルデヒド、ジアミンや、多価のアルデヒド、アミンであってもよいことはいうまでもない。
【0024】
この機能性有機樹脂組成物では、加熱などの方法によりアルデヒドとアミンとを脱水縮合反応させることにより、ベース樹脂中に、上述したアゾメチン結合を有する機能性有機材料が生成する。一方、ここでのベース樹脂は、機能性樹脂組成物の成形性を良好なものとしているので、この脱水縮合反応は、組成物をバルクや膜の形状に成形したり、さらにパターニングした状態で起こすことができる。したがって、アルデヒドとアミンとの反応により得られるアゾメチン結合を有する機能性有機材料(特に高分子量のもの)が、これを溶液中で合成して使用しようとすると溶媒への溶解性が極端に悪くなりさらには成形が困難になる場合でも、これらの性質の影響を受けずにバルクや膜として使用することができる。
【0025】
上記ベース樹脂としては、アルデヒドとアミンとの脱水縮合の反応場を極性場とすることが望ましいため、極性基を有するポリマーを用いることが望ましい。このような極性基を有するポリマーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコールと酢酸ビニルとの共重合体などのポリビニルアルコール誘導体;無水マレイン酸とメチルビニルエーテルとの共重合体などのマレイン酸系共重合体;ポリビニルフェノール、スチレン−ビニルフェノール共重合体などのビニルフェノール系樹脂;フェノール、クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノールなどから得られるノボラック樹脂;ポリスチレンスルホネート系樹脂;ナイロン、カゼインなどのポリアミド系樹脂;セルロール系樹脂;ポリビニルピロリドン系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリウレタン樹脂;メラミン樹脂;アクリル酸およびその共重合体からなるアクリル系樹脂などが例示される。なお本発明の機能性有機樹脂組成物においては、アルデヒドおよびアミンの樹脂組成物中の配合割合がそれぞれ1.5〜47.5wt%に設定されることが好ましい。この理由は、これらの配合割合が少なすぎると樹脂組成物の発色・退色の変化が小さく、配合割合が多すぎると塗膜などの成形性が低下する傾向があるからである。一方、アルデヒドとアミンとの配合比は、当モル量に設定されることが好ましいが、揮発しやすいモノアミンなどについては多少過剰に配合され得る。
【0026】
本発明の機能性有機樹脂組成物は、上述した機能性有機材料に関して説明したのと同様に、可逆的な発色・退色の変化を利用する記録材料や不可逆的に発色した状態を利用する着色薄膜として応用することができ、しかも成膜などが容易である点で有利である。
【0027】
本発明の機能性有機樹脂組成物には、さらに光や熱によって酸を発生する化合物(以下、単に酸発生剤という場合がある)を配合してもよい。なお、ここで用いている光という用語は電磁波を代表する用語として用いており、電子線、X線、紫外線、可視光、さらにイオンビームなどの高エネルギー線などを含むように解釈されるべきである。このように酸発生剤を含有する機能性有機樹脂組成物では、アルデヒドとアミンとを脱水縮合反応させてアゾメチン結合を有する機能性有機材料を生成させた後、光を照射したり熱を加えると酸発生剤から発生した酸によりアゾメチン結合が酸化状態になるので、不可逆的に発色させることができる。
【0028】
上記酸発生剤としては、オニウム塩、オルトキノンジアジド類、スルホニル化合物、スルホネート化合物、スルファミン化合物やバイスルホン化合物、有機ハロゲン化合物などが挙げられ、より具体的には以下のようなものが例示される。
【0029】
オニウム塩としては、フルオロホウ酸アニオン、ヘキサフルオロアンチモン酸アニオン、ヘキサフルオロヒ素酸アニオン、トリフルオロメタンスルホネートアニオン、パラトルエンスルホネートアニオン、パラニトロトルエンスルホネートアニオンを対イオンとするジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩などがある。
【0030】
キノンジアジド化合物としては、ポリヒドロキシベンゾフェノンとナフトキノンジアジドスルホニルクロリドまたはナフトキノンジアジドスルホン酸との反応生成物などがある。
【0031】
スルホニル化合物としては、ビスフェニルスルホニルメタン、フェニルスルホニルアセトニトリル、フェニルスルホニルアセトフェノンなどの電子吸引性基を有するスルホニル化合物およびそのジアゾ化合物がある。
【0032】
スルホネート化合物としては、ピロガロールトリメシレートやトリフレート、ニトロ基などの電子吸引性基を有するスルホネート化合物がある。
有機ハロゲン化物はハロゲン化水素酸を生成する化合物であり、米国特許第3,515,552号、第3,536,489号、第3,779,778号および西独特許公開公報第2,243,621号に開示されたものが挙げられる。
【0033】
上記のような酸発生剤の他の固形分に対する配合量は、酸の発生効率に依存するため一概には規定できないが、通常は0.01〜50wt%、より好ましくは0.2〜30wt%とすることが望ましい。この理由は、酸発生剤の配合量が0.01wt%未満ではその配合効果が不十分となり、一方30wt%を超えると塗膜性が悪化するおそれがあることによる。
【0034】
また本発明の機能性有機樹脂組成物においては、酸によって架橋または分解する樹脂を、上述したような光によって酸を発生する酸発生剤と好ましく併用することができる。このような機能性有機樹脂組成物はいわゆる化学増幅型のレジストとして機能し、露光によってパターンを形成することができ、こうして形成されたパターン中においてアゾメチン結合に由来する可逆的な発色・消色または不可逆的な発色を起こすことができる。ここで、酸によって架橋または分解する樹脂はこれがベース樹脂となってもよいし、ベース樹脂とは別に添加されてもかまわない。
【0035】
酸によって架橋する樹脂としては、酸反応性、脱水縮合性のOH基、COOH基、アセタール基などを有するものが挙げられ、より具体的にはポリビニルアルコール、アセタール化ポリビニルアルコール、ビニルアルコールと側鎖に2重結合を有するビニル化合物との共重合体;無水マレイン酸の共重合体;カゼイン;セルロース;ポリアミック酸、ポリアミノ酸またはアクリル酸と側鎖に2重結合を有するビニル化合物との共重合体;メラミン樹脂;エポキシ樹脂、無水ジカルボン酸などにより変性した変性エポキシ樹脂;アセタール化合物を含有するフェノール系樹脂などがある。
【0036】
酸によって分解する樹脂としては、ターシャリーブチルメタクリレートとメタクリル酸との共重合体;アセタール化率の高いポリビニルアセタール樹脂;ビニルエーテルで架橋された樹脂;ポリヒドロキシスチレン、ノボラックなどのフェノール樹脂またはフェノール基を有する化合物のtert−ブトキシカルボニル化化合物またはテトラヒドロキシピラニルエーテルなどがある。
【0037】
上記の機能性有機樹脂組成物には、特定波長(特に340nm)より長波長の光に対する酸発生剤の増感剤を添加してもよい。このような増感剤としては、スクアリウム色素などが挙げられる。また必要に応じて、組成物の塗布性を向上させるためにノニオン系またはイオン系界面活性剤や帯電剤などを配合してもよい。
【0038】
このような感光性の機能性有機樹脂組成物は、通常、水または有機溶媒に溶解または分散して使用する。この場合に用いられる有機溶媒としては、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒、またはエチルセロソルブアセテート、エチルラクテート、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールモノエチルアセテート(PEGMEA)など通常のレジスト用溶媒が挙げられる。
【0039】
本発明に係る感光性の機能性有機樹脂組成物は、微量の塩基性イオンの存在によって感度が阻害される。これは、感光性の機能性有機樹脂組成物では、露光によって酸発生剤から酸が発生し、熱を加えることにより酸が拡散し、この酸が触媒となって架橋反応または分解反応が生じるという機構で反応が進行するためである。そこで、この組成物の調製および取り扱いの過程でこれらの塩基性イオンの混入を避けることが望ましい。
【0040】
次いで、本発明の機能性有機樹脂組成物を用いて液晶デバイスや撮像デバイスの遮光膜や色フィルターなどとして使用できる着色薄膜のパターンを形成する方法について説明する。
【0041】
ベース樹脂、アルデヒドおよびアミン並びに必要に応じて酸発生剤を含有する機能性有機樹脂組成物を用いて着色薄膜パターンを製造するには以下のような方法が採用される。まず、基板上に機能性有機樹脂組成物の溶液を塗布し、50〜120℃の温風またはホットプレートを用いて乾燥して薄膜を形成する。次に、この薄膜上にレジストを形成する。このレジストをマスクを介して露光し、アルカリ溶液または有機溶剤などの現像液を用いて現像してレジストパターンを形成する。さらに、レジストパターンから露出した薄膜を選択的に酸処理するかまたは加熱してアゾメチン結合に由来する発色を生じさせる。この場合、遮光膜の用途では黒色に発色する組成物を用い、色フィルターの用途ではRGBのいずれかに発色する組成物を用いる。
【0042】
この方法で、薄膜の膜厚は用途に応じて適宜決定されるが、通常0.2〜50μmの範囲に設定される。また、露光時の光源として高圧または低圧水銀ランプを用い、紫外線(波長340nm、430nm付近)を照射する方法が汎用性が高い。露光量は1mJ〜900mJ/cm2 に設定される。ただし、増感剤などを併用して他の光源で露光してもよいことは勿論である。
【0043】
また、ベース樹脂、アルデヒド、アミン、酸発生剤および上述した通りベース樹脂を兼ねてもよい酸架橋性または酸分解性の樹脂を含有する機能性有機樹脂組成物を用いて着色薄膜パターンを製造するには以下のような方法が採用される。まず、基板上に機能性有機樹脂組成物の溶液を塗布し、50〜120℃の温風またはホットプレートを用いて乾燥して薄膜を形成する。次に、この薄膜をマスクを介して露光する。露光後、50〜150℃で30秒〜60分ポストベークを行ってもよい。次いで、アルカリ溶液または有機溶媒などの現像液で現像して薄膜パターンを形成する。ここで、酸架橋性の樹脂を含有する薄膜では露光部で架橋が起り現像液に溶解しにくくなっているので、露光部がパターンとして残る。一方、酸分解性の樹脂を含有する薄膜では露光部で分解が起り現像液に溶解しやすくなっているので、露光部以外がパターンとして残る。さらに、得られた薄膜パターンを酸処理するかまたは加熱してアゾメチン結合に由来する発色を生じさせる。この場合にも、遮光膜の用途では黒色に発色する組成物を用い、色フィルターの用途ではRGBのいずれかに発色する組成物を用いる。この方法では、レジストを用いる必要がない点で、前者の方法よりも優れている。
【0044】
ここで、薄膜の膜厚、露光光源などに関しては前者の方法と同様である。また、この方法では、パターン形成後にさらに高温でポストベークを行なってもよい。具体的には、140〜250℃で1分〜1時間加熱すればよい。このときの雰囲気は窒素雰囲気などの不活性雰囲気であることが望ましい。また、この高温ポストベーク前に再度全面に電磁波を照射してパターン内に含まれる酸の濃度を増大させたり、気相、液相または他のポリマー層からパターン内部へ酸を供給してもよい。このようにすれば、酸架橋性の樹脂を含有する薄膜パターンの場合はさらに固化し、耐候性が著しく向上するので、特に遮光膜としての用途では好適である。
【0045】
なお、上述したような本発明の着色薄膜パターンの製造方法において、最終的な発色は単にアルデヒドとアミンとの脱水縮合反応によるアゾメチン結合の生成に基づくものであってもよいし、生成したアゾメチン結合の状態変化に基づくものであってもよい。前者の場合は、レジストパターンまたは薄膜パターンの形成後に薄膜を加熱などしてアゾメチン結合を生成させる。一方後者の場合は、薄膜形成直後およびレジストパターンまたは薄膜パターン形成後のいずれにおいてアゾメチン結合を生成させてもよい。
【0046】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
実施例1−1〜1−6
ジアルデヒドとして下記に示すAL1〜AL4、ジアミンとして下記に示すAM1〜AM4をそれぞれ用意した。これらの試薬はいずれもアルドリッチ社製のものである。
【0047】
AL1:2,3−ナフタレンジカルボキシアルデヒド(2,3−ナフタレンジカルバルデヒド)
AL2:2−ヒドロキシ−5−メチルイソフタルアルデヒド
AL3:5−ホルミルサリチルアルデヒド
AL4:フタリックジカルボアルデヒド(フタルジアルデヒド)
AM1:ジアミノジフェニルエーテル
AM2:1,5−ナフタレンジアミン
AM3:フェニレンジアミン
AM4:3,3’−ジアミノベンゾフェノン
表1に示す配合割合でN−メチルピロリドン(NMP)中にジアルデヒドとジアミンとを等モルずつ溶解し、モレキュラーシーブを入れ、70〜140℃で還流した後、ろ過して本発明の機能性有機材料(アゾメチン結合を有する長鎖共役ポリマー)を含むろ液を回収した。得られた各機能性有機材料について最大吸収波長を測定した結果を表1に併記する。
【0048】
次に、得られた各機能性有機材料の濃度が20wt%、塗膜の均一性を向上させる作用を有する添加剤であるメチルスルホニルアセトニトリルの濃度が4wt%となるようにNMPに溶解し、ろ過して塗布溶液を調製した。各塗布溶液を石英基板上に回転塗布して1μm厚の塗膜を形成した。各塗膜に5wt%硫酸を接触させた後、水洗した。硫酸との接触後および水洗後に光の吸光度を測定した結果を表1に併記する。表1に示されるように、本発明の機能性有機材料は酸を用いて可逆的な発色および退色を実現できることがわかる。
【0049】
【表1】
【0050】
実施例2−1〜2−6
ベース樹脂として以下に示すP1〜P4を用意した。
P1:ポリビニルアルコール(日本合成工業製、商品名ゴーセノールGLー50)
P2:メチルビニルエーテルと無水マレイン酸との1:1共重合体(五協産業製、商品名AN−119)
P3:クレゾールノボラック樹脂(群栄化学製)
P4:ポリ4−アミノスチレン(ポリサイエンス製)
ベース樹脂並びに実施例1で用いたジアルデヒドおよびジアミンを、表2に示す配合割合で配合し、固形分の総量の濃度が30wt%となるようにNMPに溶解し、ろ過して塗布溶液を調製した。なおここでP4はアミンであり、実施例2−3ではこのアミンがベース樹脂を兼ねている。得られた塗布溶液を石英基板上に回転塗布し、1μm厚の塗膜を形成した。これらの塗膜を加熱した後、吸収波長および特定波長領域における吸光度を測定した結果を表2に示す。表2に示されるように、本発明の機能性有機樹脂組成物は熱により発色することがわかる。
【0051】
【表2】
【0052】
また、上記のようにして形成した塗膜をはがして透明フィルムを得た後、サーマルプリンターを用いて透明フィルムに印字したところ、いずれの場合も発色が観測された。
【0053】
実施例3−1〜3−4
光酸発生剤として以下に示すAG1〜AG4を用意した。AG1はレスペケミカル製、AG2はみどり化学製、AG3およびAG4は東洋合成製である。
AG1:
【0054】
【化3】
AG2:
【0055】
【化4】
【0056】
AG3:2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンのナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル
AG4:2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンのナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル
また、酸架橋性樹脂としてメラミン樹脂(三井サイアナミド製、商品名サイメル325)を用意した。
【0057】
実施例2で用いた機能性有機樹脂組成物、上記光酸発生剤および酸架橋性のメラミン樹脂(CL1と記す)を、それぞれ表3に示す濃度となるようにNMPに溶解し、塗布溶液を調製した。各塗布溶液をシリコンウェーハ上に回転塗布して1μm厚の塗膜を形成した後、90℃で5分間ベークした。所定のマスクを介して塗膜に高圧水銀ランプからの紫外線を照射して露光した後、120℃で5分間ベークした。さらに、NMP:IPA(イソプロパノール)=7:3の現像溶液で現像してパターンを形成した。このときの感度と解像性を表3に併記する。
【0058】
さらに、得られたパターンに5wt%硫酸溶液を作用させ、最大吸収波長を測定するとともに、硫酸を作用させる前後で吸光度を測定した。これらの結果を表3に併記する。表3に示されるように、パターンの吸光度を変化できることがわかる。
【0059】
【表3】
【0060】
実施例4
ITO透明電極を形成したLCD基板上に実施例3−2の機能性有機樹脂組成物を1μmの厚さに塗布し、所定のマスクを介して110mJ/cm2 の露光量で露光した後、120℃で2分間ベークし、現像して赤色フィルターに相当するパターンを形成した。その後、得られたパターンに硫酸を作用させて赤色に発色させ赤色フィルターを形成した。さらに、電極、液晶配向膜を形成し、液晶セルを組み立て、真空下で液晶を注入し、偏光板を貼り付けて、液晶デバイスを作製した。
【0061】
赤色顔料を含有する着色レジストと比較すると、本実施例で用いた機能性有機樹脂組成物は露光時の感度が高いため、スループットが向上する。
実施例5
ITO透明電極を形成したLCD基板上に実施例3−4の機能性有機樹脂組成物を1μmの厚さに塗布し、所定のマスクを介して30mJ/cm2 の露光量で露光した後、120℃で2分間ベークし、現像してブラックマトリクスに相当するパターンを形成した。その後、得られたパターンに硫酸を作用させて黒色に発色させブラックマトリクスを形成した。さらに、電極、液晶配向膜を形成し、液晶セルを組み立て、真空下で液晶を注入し、偏光板を貼り付けて、液晶デバイスを作製した。
【0062】
金属クロムからなる遮光膜を形成する方法では金属クロムのエッチング工程が必要になるが、本実施例の方法ではこのような工程は不要である。また、黒色顔料を含有する着色レジストと比較すると、本実施例で用いた機能性有機樹脂組成物は露光時の感度および形成されるパターンの解像性が高く、スループットが向上するとともに欠陥も減少する。
【0063】
実施例6
ITO透明電極を形成したLCD基板上に実施例1−2の機能性有機材料を1μmの厚さに塗布し、その上にレジスト(東京応化社製、商品名OFPR800)を塗布した。所定のマスクを介して50mJ/cm2 の露光量で露光した後、120℃で2分間ベークし、アルカリ現像して赤色フィルターの逆パターンに相当するレジストパターンを形成した。その後、レジストパターンから露出した機能性有機材料の塗膜に硫酸を作用させて赤色に発色させて赤色フィルターを形成した。次いで、同様な方法により他の色のフィルターを形成した。さらに、電極、液晶配向膜を形成し、液晶セルを組み立て、真空下で液晶を注入し、偏光板を貼り付けて、液晶デバイスを作製した。
【0064】
実施例7
モノアミンとして再結晶した2−アミノピレン0.005モル、モノアルデヒドとして2−ナフトアルデヒド0.005モルを、ベース樹脂となるポリ(スチレン−ビニルフェノール)共重合体(3:7、丸善)10gと混合し、さらに熱酸発生剤として作用しかつ塗布均一性を向上させる作用を有する添加剤としてフェニルスルホニルアセトニトリルを0.001モル添加した。これらを3倍重量のエチルセロソルブアセテートに溶解した溶液をろ過した。得られた塗布溶液をバーコーターを用いて白色基板上に塗布し、乾燥して20μm厚の塗膜を形成した。この塗膜に波長1μm、0.3W/cm2 の赤外レーザー光を10秒間照射して加熱した。この結果、照射部が黒色に発色した。
【0065】
実施例8
実施例1−3の機能性有機材料を20wt%の濃度となるようにNMPに溶解し、さらに塗布性を向上させるために5wt%のポリスチレンを混合して、塗布溶液を調製した。この塗布溶液をバーコーターで5μm厚になるように白色基板上に塗布して乾燥した。
【0066】
このフィルムをオーブン中で200℃に加熱すると、加熱中のみ強い赤色を呈することがわかった。そこで、このフィルムを赤外レーザーを用いて、短時間で加熱し急冷したところ、照射部分のみが選択的に赤色に発色した。さらに、このようにして発色したフィルムを、再度200℃のオーブンで加熱したところ、再び全面が赤色発色した。その後ゆっくり冷却すると、もとの無色状態に戻ることが観測された。
【0067】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、化学反応を利用して比較的速い応答速度で光透過性を制御でき、記録材料として応用可能な機能性有機材料を提供できる。また、成膜や成形が容易で、パターニングも可能であり、光透過性の制御機能を有効に発現できる機能性有機樹脂組成物を提供できる。さらに、上記機能性有機樹脂組成物を用いて、液晶デバイスまたは撮像デバイスなどの遮光膜や色フィルターとして用いられる着色薄膜パターンを製造できる。
Claims (1)
- 基板上に、それぞれ下記一般式(III)および(IV)
OHC−R1’−CHO (III)
H2N−R2’−NH2 (IV)
(ここで、R1’およびR2’は芳香族系有機基である)
で表されるジアルデヒドおよびジアミンを含有する機能性有機樹脂組成物の薄膜を形成する工程と、該薄膜上にレジストを形成する工程と、該レジストを露光・現像してレジストパターンを形成する工程と、該レジストパターンをマスクとして露出した前記薄膜を選択的に酸化または加熱してアゾメチン結合に由来する発色を生じさせる工程とを具備したことを特徴とする着色薄膜パターンの製造方法。
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