JP3868483B2 - 矩形真空アークプラズマ源 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、真空アーク蒸着に関し、より詳しくは、矩形のプラズマダクトに設けられる矩形平板陰極のフィルターされた陰極アーク蒸着に関する。矩形の蒸着源は、長さ方向に無限に伸ばし得るので、本発明は、特に、長いまたは大きな基板のコーティングまたはイオン注入に有用である。
本発明は、矩形の蒸着源(ソース)の利点(蒸着源からの均一な蒸着および直線的な運動を用いて、基板の均一な堆積)と共に、フィルターされた陰極アークの利点(十分にイオン化された蒸気流、液滴の飛沫の排除)を実現し、溶融した蒸着源材料の液滴による基板の汚染を最小にして、大きな基板の均一なコーティングまたはイオン注入を達成することができる。
発明の背景
この10年程度で、真空アーク蒸着は、コーティングされる基板への、金属、合金および金属化合物コーティングの堆積に広く商業的に利用されるようになった。真空アーク放電もまた、イオン注入、ビーム加速器およびロケット推進などの応用のためのイオン源として用いられている。
基板をコーティングまたは注入するための真空アーク蒸着工程は、堆積する材料からなる陰極ターゲットおよびコーティングされる基板を有する。ターゲットは、高電流、低電圧プラズマ放電により、典型的に0.001mbar未満の圧力まで減圧された真空チャンバー内で蒸着される。コーティングまたは注入される基板は、通常、典型的に、10−100cmの距離でターゲットの蒸発可能な表面に面して真空チャンバー内に設置される。典型的なアーク電流は、25から1000アンペアの範囲であり、電圧は15から50ボルトの範囲である。
アークプラズマ放電は、アークによるターゲット材料の蒸着およびイオン化によって発生するプラズマを介して、陰極と陽極との間に電流を導通させる。陰極(負極)は、工程の間少なくとも部分的に消費される電気的に絶縁された蒸着源(ソース)構造である。陰極の消費される部分は、「ターゲット」と呼ばれ、しばしば、ボディーと呼ばれる冷却された、消費不可能な構成要素に固定された交換可能な構成要素として製造される。陽極(正極)は、真空チャンバー内の電気的に絶縁された構造であり得るか、または、真空チャンバーそのものであり得、工程で消費されない。
通常、機械的接触、高電圧スパークまたはレーザー照射によって、陰極ターゲットの蒸発可能な表面で、アークは点弧する。そのあとに続くアークプラズマ放電は、陰極のターゲット表面の1つ以上の移動性のアークスポットにおいて、高度に極在化されるが、陽極の広範囲にわたり分布する。106から108amperes/cm2であると考えられる、陰極のアークスポットにおける非常に高い電流が、陰極源材料を局所的に加熱し、蒸発およびイオン化する。
各アークスポットは、陰極ターゲット表面にほぼ垂直な方向にプラズマジェットを放出し、陰極と陽極との間の領域に伸びる輝く羽毛のようなものを形成する。コーティングまたは注入すべき基板は、陰極と陽極との間またはそれらに隣接して設けられている。陰極材料の蒸気は、典型的には、電圧を加えることによってさらに加速され、基板表面に向かい、基板の表面に凝縮されるかまたは埋め込まれる。反応性ガスが、蒸着工程の間、真空チャンバーに導入され得、その結果、ターゲット材料、反応ガスおよび/または基板材料にかかわる材料化合物を形成する。
ターゲット材料によって、アーク電流が約70−100アンペア未満の場合、ただ1つのアークスポットが、陰極源材料の表面に存在する。より高いアーク電流において、多数のアークスポットがターゲット表面に同時に存在し得、それぞれ、全アーク電流の等しい割合を担う。磁場が加えられない場合、アークスポットはターゲット表面のまわりをランダムに移動する傾向があり、ターゲット表面に微視的なクレーターのような特徴の跡を残す。
外側から磁場が加えられると、アークジェットに対して、磁界線とアークジェットの両方に垂直な方向に力を加え、アークの小規模な動きは、半ランダムのままであるが、アークスポットの大規模な平均的な移動に大きな影響を与え得る。磁場におけるアークスポットの移動の方向は、陰極から放出される電子流を考慮すると、アンペアの法則に基づいて求められるベクトルJxB方向に反対または「逆向き(retrograde)」である。この現象は、アークジェット内における複雑な動的効果によるもので、広く報告され議論されている。アークスポットのターゲット材料の蒸着の望ましくない副作用は、溶融したターゲット材料の液滴が生成され、それらは、蒸気ジェットの膨張による反作用力によってターゲットから射出される。これらの液滴は、通常、巨大粒子(マクロパーティクル)と呼ばれ、サブミクロンから数十ミクロンの範囲の直径を有する。巨大粒子は、コーティングされる基板に到着すると、コーティングに埋め込まれ得、望ましくない不均一性を形成するか、または、巨大粒子は、基板に接着し得、後に落下してコーティングに窪みを形成する原因になる。
基板上のコーティングに組み込まれた巨大粒子の数を減らすために、様々な方法が工夫されている。これらの方法は、2つの範疇に大別される。(1)ある形態の磁場を用い、アークを制御および加速する第1の範疇、および(2)陰極源と基板との間にフィルター装置を用い、基板への陰極出力のイオン化された部分を伝達するが、溶融した液滴を阻止する第2の範疇である。
第1の範疇である磁気的な方法は、通常、フィルター方法より簡単であるが、巨大粒子の生成を完全に排除しない。第2の範疇であるフィルター方法は、通常、磁気的な方法より巨大粒子除去により有効であるが、複雑な装置が必要であり、蒸着源出力が大幅に低下する。
フィルター方法は、陰極ターゲット表面と一直線(line of sight)にならないように基板を設置することによって作用し、これにより、陰極から放出される巨大粒子が直接基板に衝突することがない。角のあるフィルターダクトが、陰極と基板との間に挟まれ、プラズマを基板に導く。
基板に到達するために、陰極源から放出された帯電されたプラズマは、45−180度の角度でフィルターダクト内を電磁気的に偏向し、フィルターダクトの湾曲部を通り、基板に衝突する。帯電していない巨大粒子は、電磁場によって偏向せず、コースを進み、フィルターダクトの壁に衝突し、巨大粒子は、基板に到達しないのが理想的である。しかし、実際は、巨大粒子がフィルター壁から飛び跳ねたり、かつ/またはプラズマの小粒子が飛沫同伴したりすることによって、フィルターを通って巨大粒子のいくらかは基板に到達する可能性がある。
従来のフィルターされた陰極アークは、円形または円筒形の陰極およびフィルター形状に基づき、通常、小さな基板または特殊な形状への応用の可能性を制限している。
アーク蒸着の分野においてなされた初期の発明は、例えば、基板にコーティングを堆積させるための真空アーク蒸着の使用を記載しているEdisonの米国特許第484,582号、磁気的に安定化した真空アーク蒸着装置を記載しているWroeの米国特許第2,972,695号、特別の電極配置を有するアーク蒸着装置および蒸着速度を増加させ基板にイオンを向けるための磁場の使用を記載しているSnaperの米国特許第3,625,848号および3,836,451号、および電極およびシールドの特別な配置を記載し、アークスポットが陰極源材料の望ましい蒸発表面から移動する度に作動する磁場の使用を記載しているSablevの米国特許第3,783,231号および第3,793,179号を含むいくつかの米国特許に記載されている。
陰極の上の円形またはレーストラック形の通路内に閉じ込められた陰極のアークは、例えば、Morrisonの米国特許第4,724,058号、Ramalingamらの米国特許第4,673,477号、およびVeltropらの米国特許第4,849,088号に説明されている。上記の各引例は、閉ループトンネルの形状においてアーチ形の磁場を用いるアーク蒸着装置を記載し、これにより、アークスポットを、陰極表面の固定または移動可能な位置にける閉ループレーストラック形の軌跡内に制限する。磁場によるアークの制限および加速はアーク放電による巨大粒子の生成を減少させると言われている。このような磁場を生成させるのに必要な手段は、平板マグネトロンスパッタリングの分野において広く公知である。また、例えば、RamalingamらおよびVeltropらによって教示されるように機械的に、または、Morrisonに教示されるように多数の電磁石を使用するかのいずれかによって、アークの電磁場生成手段を移動することも公知である。
細長い、円筒形の陰極の例は、Pinkhasovの米国特許第4,609,564号および第4,859,489号、Vergasonの米国特許第5,037,522号、およびWeltyの米国特許第5,269,898号に記載され、これらはすべてシリンダーまたはロッドの形態で細長い陰極の使用を記載し、その移動が陰極の長さに沿うようにアーク電流の自己磁場(self-magnetic field)を利用している。Weltyは、巨大粒子の生成は、アークの移動を加速および制御するための付加的な軸上の磁場成分を加えることによって減少し得る。
Kljuchkoらの米国特許第4,492,845号は、環状の陰極を用いるアーク蒸着装置を記載し、ここで、蒸発可能な陰極表面はその外壁であり、陰極より大きな直径および大きな長さを有する円筒形の陽極に面している。コーティングされる基板は環状の陰極内に配置され、蒸発可能な表面に面しておらず、陽極で電磁場によって反射されたイオン化された材料によってコーティングされる。陽極からの反射を高めるための同軸磁場が記載されている。陰極表面から射出された巨大粒子は、陽極によって電気的に反射されない(それらは、機械的に飛び跳ねるけれども)。その結果、コーティングへの巨大粒子の組み込みが減少する。
陰極出力の帯電されたイオン化された部分を伝達し、帯電されていない巨大粒子を阻止するために、陰極源と基板との間のフィルター装置という形態を用い、基板上へのコーティングに組み込まれる巨大粒子の数を減らすための努力は、例えば、Aksenov/Axenov、FalabellaおよびSandersによる発明に示されている。
Aksenovらの公報("Transport of plasma streams in a curvilinear plasma-optics system"、Soviet Journal of Plasma Physics、4(4),1978)は、90度の湾曲部を含む円筒形のプラズマダクトであって、ダクトを通ってソレノイド磁場を生成するための電磁石コイル、ならびにダクトの一方の端部に円形のアーク蒸着陰極、および他方の端部に基板を有する円筒形のプラズマダクトの使用を記載している。陰極によって放出されるプラズマは、磁場および電磁場の存在によってダクトの壁から反射され、ダクトを通って磁場に沿って基板へと運ばれ、一方、帯電されていない巨大粒子は、磁場または静電磁場によって偏向されず、ダクト壁によって遮断される。
Falabellaらの米国特許第5,279,723号は、もともとのAksenovフィルターに本質的に類似している装置を記載し、この装置は、45度の湾曲部、円形または円錐の陰極および陽極を有する円筒形のダクトを用い、陰極の形状および巨大粒子の伝達を減少させる内部バッフルを含む様々な構成要素への改良を有している。
Axenovらの米国特許第4,452,686号は、湾曲部がなく、ダクトの一端部に配置される円形の陰極、ダクトを通ってソレノイド磁場を生成するための電磁石コイル、および陰極から基板へ一直線に堆積しないように、ダクトの中央に配置された付加的な電極を有する直線円筒形フィルターダクトを記載している。陰極から放出されたプラズマは、ダクトの壁および中央の電極で磁場および電磁場によって偏向され、ダクトを通り、中央電極のまわりの磁場に沿って運ばれる。帯電されていない巨大粒子は、磁場または電磁場によって偏向されず、中央電極によって遮断される。
Sandersらの米国特許第5,282,944号は、Axenovらの米国特許第4,452,686号の装置にいくらか類似した装置を記載し、この装置は、直線円筒形フィルターダクトおよび陰極から低角度で放出される巨大粒子が、基板に直接到達することを防止する中央シールドを有する。電磁石コイルが、ダクトの壁に近くで実質的にソレノイドであるダクト内で磁場を生成する。この場合、陰極の蒸発可能な表面は、フィルターダクトと同軸上に配向する短いシリンダーの外面であるので、陰極から放出されたプラズマは、放射状にフィルターダクトの外壁に向かい、ダクトの壁で磁場および電磁場によって約90度で偏向され、磁場に沿って、基板が配置されたダクトの端部に運ばれる。基板が配置された端部の反対側の円形のフィルターダクトの端部におけるプラズマの偏向を高めるための内部電極が開示されている。
先行技術のいずれも、矩形の蒸発可能な表面を有する陰極および陰極表面のアークの動きを制御するために磁場の極性の反転を用いることを開示していないし、矩形の断面を有するフィルターダクトも開示していない。従って、上記の発明にかかわらず、フィルターされた陰極アークに、なお改良の必要がある。好適には、フィルターされた陰極アークは、矩形の堆積源を含む。
矩形の堆積源は、大きな基板のコーティング、ロールの形態でのシート材料のコーティングおよび直線コンベヤーまたは円形コンベヤー上のより小さな基板の連続的な流れのコーティングに好適である。1970年代における、矩形平板マグネトロンスパッタリング陰極の開発により、このような配置で基板のコーティングのためのスパッタリングが広範囲に商業化されてきた(例えば、米国特許第4,865,708号および第4,892,633号の、Weltyのマグネトロンスパッタリング陰極を参照)。フィルターされた陰極アーク源は、蒸着およびスパッタリングなどのアークをベースとしない堆積方法とは違い、源から放出された陰極材料の蒸気流が十分にイオン化されるという利点を有する。矩形の源からの十分にイオン化された蒸気流により、コーティングまたは注入のための基板に到達する原子のエネルギーに対してより大きな制御が可能になり、化合物を形成する際の蒸気の、システム内での反応性ガスとの、または直接基板との反応性が増す。本発明は、フィルターされた陰極アークの利点(十分にイオン化された蒸気流、液的の飛沫を排除)および矩形の源の利点(源からの均一な蒸着および直線運動を用いて基板の上への均一な堆積)を実現し、長く、または大きな基板をコーティングまたは注入する。従って、矩形の真空アーク陰極にフィルターされた陰極アークを提供し、先行技術によって達成され得ないことを達成することが本発明の目的である。
発明の要旨
本発明は、基板のコーティングまたはイオン注入を行うために、プラズマビームを生成し矩形領域に向ける手段を提供する。矩形の陰極は、断面が矩形である角を有するダクトに設けられ、これは、プラズマを閉じ込め、アークによって生成された陰極材料の溶融した液滴を遮断しながら、基板領域にプラズマを偏向させる。ここで、陰極が設けられたプラズマダクトの領域をダクトの入口アームと呼び、一方、基板は、ダクトの出口アームに隣接されて設けられる。
磁場が、ダクト内に生成され、プラズマをダクトの中に向け、同時に、矩形の陰極の長さの1方向にアークを移動させる。アークが陰極の端部に到達すると、センサーが、磁場の少なくとも1部分の極性を反転させる信号を与え、これにより、アークの方向が反転し、陰極の反対側の端部に向かって移動する。磁場の極性は、アークが陰極のいずれかの端部に到達する度に切り換えられ、これにより、矩形の陰極の長さに沿ってアークを往復走査する。
磁場の極性(方向)は、繰り返し反転されるが、磁場の形状およびダクトに関する配向は、好適には、実質的に同じであり、プラズマは、いずれの極性においてもダクトを通って伝達される。本発明の好適な実施態様において、陰極に隣接する磁界線を変換する領域が、プラズマをダクトの出口に反射する磁気的なミラーを形成する。
陰極ターゲットの長さに沿ったアークの移動は、ターゲット表面の平面に平行かつ矩形ターゲットの長軸に垂直であるターゲット表面に隣接する磁場の成分による。この方向性における磁束において、2つの極性(方向)が可能である。磁場が一方の極性を有するとき、アークは、上述のように、逆向きJxBベクトルによって与えられた方向に陰極の長さに沿って移動する。磁場が、反対の極性のとき、アークは、反対の方向に陰極の長さに沿って移動する。
ターゲットの表面に関する磁束線の方向性を維持しながら、陰極の端部に配置されたセンサーからの信号に基づいて磁場の極性を反転させることによって、陰極の長さに沿うアークの移動は、周期的に反転し得、これにより、アークは、比較的まっすぐな線に沿って矩形の陰極の長さに沿って往復走査される。
アークをターゲットの長さに沿って移動させる、ターゲットの蒸発可能な表面に隣接する反転可能な磁場は、ダクトの外側または陰極ボディー内に配置された電磁石コイルを用いて生成され得る。矩形の陰極を流れるアーク電流の自己磁場を用いて、反転可能な磁場を生成することは、先行技術において公知である。例えば、矩形の陰極の両端部を同時にアーク電流に接続すること、および、陰極の端部に配置されたセンサーからの信号に基づいて、陰極の各端部に流れる全電流の整数分の1を変化させることによって、Weltyの米国特許第5,269,898号に記載されるように、アークが陰極に長さに沿って移動するのに必要な方向性の磁場成分が生成される。大部分のアーク電流が矩形陰極内に流れる方向は、センサーからの信号に基づき反転されるので、ターゲット表面に平行な磁場成分の極性(方向)もまた反転し、従って、ターゲットの長さに沿ったアークの走行方向を反転させる。同様に、米国特許第5,269,898号にも記載されるように、アークを走査させる磁場成分は、また、陰極の長さに沿って制御電流を通し、センサーの信号に基づいて、その方向を反転させることによって、または、Vergasonの米国特許第5,037,522号に記載されるように、陰極の一方の端部から他方の端部へとアーク電流入力を切り換えることによって生成され得る。先行技術において、陰極自体の中を流れる電流から独立した磁場手段を用いて、反転可能な磁場を生成するための提案はなされていない。
ダクト内のプラズマの運搬は、主として、壁の平板に平行でかつダクトの軸に平行である、ダクトの壁に隣接している磁場の成分による。磁場の中をダクトの壁に向かうプラズマの電子の拡散により、極性が帯電されたイオンを反射するダクトの壁に垂直な電磁場が生成され、これによって、それらが、ダクトに沿って、かつダクトの湾曲部を曲がって走行し続けることが可能である。帯電されていない巨大粒子は、反射され、従って、ダクトの壁によって遮断されるか、または、ダクトの壁に垂直に設けられ、ダクトの中まで僅かに伸びて、巨大粒子がダクトの壁から飛び跳ねるのを軽減し得るバッフルによって遮断される。ダクト内およびダクトの壁に隣接している磁場成分の極性は、好適には、アークを走査させるターゲットの表面に隣接している磁場成分の極性と同時に切り換えられ、これにより、ダクト中の磁場の形状は、極性の反転にかかわらず、同じままである。しかし、電磁石または永久磁石を用いて、残りのダクトに静的な(非反転の)磁場を維持しながら、ターゲット表面の領域のみの磁場の極性を反転させることもまた、本発明の範囲内である。後者の場合において、磁場のネット形状での変化により、ターゲット表面近くの磁場の反転という機能などのダクトを通してのプラズマの伝達に周期的な変化が起こる。
プラズマジェットは、主として、蒸発可能表面に垂直な方向に、陰極から放出されるので、ダクトの壁のダクトの湾曲部の外半径の領域において、最も強く衝突する傾向がある。ダクトを通してのプラズマの伝達を増加させるために、この領域において磁場の強度を高めるのが望ましい。さらなる要因は、異なる原子量および融点を有する陰極ターゲット材料が、異なる速度および運動エネルギーでターゲットから放出されることである。従って、様々な材料での伝達を最大にするために、ダクトの、特に湾曲部内の領域において、磁場の強度を変化させることが望ましい。従って、本発明の好適な実施態様において、分離した電磁石コイルが、ダクトの湾曲部の外半径の近傍のターゲットの蒸発可能な表面に対向して設けられ、ここで、好適には、ダクトの磁場部分を生成する他方のコイルでの電流とは独立して、電流を変化させ得る。ダクト内にソレノイド磁場を生成するために、1つ以上の電磁石コイルがダクトのまわりに配置されている、円筒形のプラズマダクトの先行技術において、(先行技術が矩形のダクトにまで伸びていたという直接的な方法において)、コイルを含むワイヤーは、必ず、ダクトの湾曲部の外半径においてより、内半径において、間隔が狭く配置されていなければならないことに留意するべきである。この結果、ダクト内の磁場は、ワイヤーの間隔がより狭いダクトの内半径に向かうにつれて大きな力を有し、アークプラズマジェットが衝突するダクトの外半径に向かうにつれて力が低下することになる。従って、先行技術は、本発明のこの局面を教示していない。本発明では、プラズマのダクト内の伝達を増加するために、湾曲部での外半径でのダクト内の磁場力は、強くされ、内半径における磁場力と等しいかまたはそれ以上であり得る。
先行技術および上述の本発明の局面における、ダクトの壁から極性的に帯電されたイオンを反射するダクト壁と垂直な電磁場は、フィルターダクト壁に実質的に平行な磁場を通して横方向にプラズマ電子を拡散することによって生成される。第2の方法、すなわち、磁束線が、ほぼ垂直な方向に壁に近づくにつれて収束する領域を壁の近くに生成し、磁気ミラーとして知られている領域を生成することによって、ダクト壁からイオンを反射することもまた可能である。壁に近づいているプラズマイオンは磁束線を収束する領域に入ると反射または阻止され、電子濃度勾配を生成し、プラズマイオンをも反射する電磁場となる。磁気ミラーは、通常、実験装置および他のプラズマ装置においてプラズマの閉じ込めに用いられる。
ミラー磁場の有用性は、フィルターされた真空アークプラズマ源の分野では初めて本発明で開示されている。ミラー磁場によって提供される機能の必要性が、例えば、図2および図3の21で示されている多数の絶縁リングが、磁場がダクトの壁を通過する領域において、ダクトの壁によるプラズマの損失を防止するために必要であると指摘されている、Sandersらの米国特許第5,282,944号で説明される先行技術において説明されている。本発明の好適な実施態様の入口アームにおけるミラー磁場を設けることによって、ダクトの出口アームへのプラズマの流れの好適な方向が生成され、同時に、アークをターゲットの長さに移動させる磁場成分(ターゲットの表面に平行かつ長軸に垂直な)が提供される。ミラー磁場の極性の反転、および、従って、ターゲット表面に平行な磁場成分により、ターゲット表面のアークの走行方向が、ミラー磁場の形状または機能を変化させることなく、反転される。
プラズマダクトの出口アームにソレノイド磁場を提供する独立的に変化可能な磁場源、ダクトの湾曲部の外半径近くの「バンパー」磁場領域および陰極に隣接されているダクトの入口アームにおけるミラー磁場領域を組み合わせかつ重ねることによって、十分な調節性が提供され、多様なターゲット材料に対してダクトを通してのプラズマ伝搬の最適化が可能である。しかし、これらの要素のすべてが、本発明の実施態様に存在する必要はなく、存在する要素は、特に、単一のターゲット材料の対して最適化される源の場合、独立的に変化可能である必要はないことが理解される。例えば、ターゲット表面近くの磁場領域の極性を反転するのに用いられる方法によっては、全ダクトを囲んでいる単一のソレノイド電磁石で十分であり得る。
本発明は、陰極およびプラズマダクトの矩形という形状、陰極の上におけるアークの移動の制御の方法、ならびに、プラズマダクトにおける磁場の形状および制御において、先行技術とは異なっている。
特に、開示された磁場の形状および制御方法により、必要なだけの長さの矩形の出力開口部を有する、コンパクトで効率的なプラズマ源を構成することが可能であり、従って、矩形の堆積源の利点と共に、フィルターされた陰極アークの利点が提供される。陰極表面のアーク制御の磁場反転技術により、陰極の幅が、先行技術のレーストラック形の磁場を用いることによって可能であるより、ずっと小さくなり得る。
従って、プラズマダクトは、ずっと狭く、かつ、短くなり得、特に、多数のプラズマ源を含むシステムにおける先行技術の嵩高いフィルターより、簡単に真空システムと一体化されるコンパクトな設計となる。狭い陰極および走査されるアークもまた、その長さに沿ってターゲットの、より均一的な浸食、および平板のレーストラック形の陰極で可能であるよりも、より高いターゲット材料の有用性を可能にする。
本発明の利点により、蒸着源が長さ方向に無限に伸びることが可能であり、従って、フィルターされたアーク堆積または注入の利点を、矩形または延長された蒸気源を必要とする応用に提供する。
【図面の簡単な説明】
図1は、円形陰極および円筒形のプラズマダクトを用いた、従来のフィルターされた真空アークの模式図である。
図2は、本発明のフィルターされたアークプラズマ源の模式図である。
図3は、本発明のダクトアセンブリおよび磁石の斜視図である。
図4は、本発明のダクトアセンブリの端部断面図である。
図5は、本発明のダクトアセンブリの横断面図である。
図6は、本発明の磁場線および磁気ミラーを、本発明のダクトアセンブリおよび数組の磁石に関して示している端部切断図である。
好ましい実施態様の詳細な説明
本発明は、基板上に、コーティングを形成またはイオン注入を行う目的のために、プラズマビームを生成し、それを矩形領域に向ける(direct)方法を提供する。
図1は、陰極アーク放電によって生成されるイオン束から巨大粒子を分離することが可能なフィルタ22と結合された従来の陰極20を示す。陰極20は、円形面およびテーパー状の側面を有し錐台形である。フィルタ22は、端部から端部にかけて2つのソレノイドを包有するが、イオンおよび電子が流れるための進路を提供する一方で、陰極上のアークスポットとコートされる基板24が一直線になるのを防ぐために、互いに対して45°で位置される。またフィルタ22は、巨大粒子をトラップするための一連のバッフルを包有する。
図2の模式図を参照すると、本発明の1つの好ましい実施態様が、陰極ボディ31上に陰極ターゲット30を包有することが理解され得る。ターゲット30は、実質的に矩形の蒸発可能面33を有する。好ましい実施態様において、陰極30はカーボンであるが、いかなる適切な蒸着可能材料からも形成され得る。陰極ボディ31は、ホルダー32上に取り付けられ、プラズマダクト34の入口アーム36内に位置される。陰極30は、アーク電力源28の負出力に接続され、また(陽極でもある)プラズマダクト34は、アーク電力源の正出力に接続されている。陰極30と陽極34との間にアーク放電を点弧させるために、アークストライカ35が設けられている。陰極30および蒸発可能面33はまた、絶縁体86(図4を参照)によって包囲され得る。続けて図4を参照すると、内部電極82が、センサ84と同様にプラズマダクト34内に取り付けられていることが理解され得る。プラズマダクト34は、陰極30と類似の寸法の矩形断面を有する。プラズマダクトは、プラズマダクトの中心線に沿った軸に湾曲部を包有する。本実施態様においては、ダクトの壁の1つに同様の約90°の内径湾曲点37が示されているが、本発明の実施のためには、約15°から120°の範囲内の内径であればよい。同様の外径湾曲部が、全体にわたって参照符号39で示される。プラズマダクト34は、内径湾曲点37の両側に入口アーム36および出口アーム38を有する。陰極30は、陰極の蒸発可能面33がプラズマダクト内に向くように、入口アームの端部または端部付近にある独立したホルダ32に取り付けられている。コートされる1つ以上の基板44は、出口アーム38の端部または端部付近の領域に位置され得る。プラズマダクト34に対して1組の電磁石が設けられる。磁石46は、コイル電力源52と接続されており、プラズマダクトの入口アーム36付近に位置されている。磁石48は、コイル電力源52と接続されており、プラズマダクト34の湾曲部の外径39付近に位置されている。磁石50は、コイル電力源52に接続されたソレノイドであり、プラズマダクトの出口アーム38の一部を巻く。図3の斜視図は、プラズマダクト34に関して、磁石46、48および50を示す。磁石46は入口アーム38付近にあり、磁石48は湾曲部の外径39付近にあり、磁石50は出口アーム38の周囲をコイル状に巻いている。
図4を参照すると、磁石46が、透磁性の材料から成る中心極72を巻くコイル70、および該中心極の各端部に取り付けられた端部プレート74を包有することが理解され得る。同様に、磁石48は、透磁性の材料から成る中心極78を巻くコイル76、および該中心極の各端部に取り付けられた端部プレート80を包有する。示される実施態様においては、磁場を所望の形にするために、磁石48の端部プレート80は透磁性の材料からなり、磁石46の端部プレート74は不透磁性材料からなる。
再度図2を参照すると、導管54から水が陰極30に供給されることが理解され得る。プラズマダクト34および内部電極82もまた、水によって冷却されることが好ましいが、そのような冷却の設備は示されていない。基板44にバイアス電圧が印加され得、基板は堆積の間、従来のように回転または/および移動され得る。好ましい実施態様においては、プラズマダクト34および基板44は、チャンバー(図示せず)に囲まれて真空にされる。本発明の他の好ましい実施態様においては、プラズマダクト34およびダクトの陰極ホルダ32は真空内にあり、ダクトの外部は常圧である。
先と同じ参照符号が付けられた図4および図5の断面図に進むと、本発明のシステムの要素がさらに詳細に理解され得る。プラズマダクト34の湾曲部が、陰極30と(図4および図5においては図示されていないが、ダクトの出口アーム38の端部付近に位置すると理解される)基板44との間が一直線になることを妨げることが理解され得る。出口アーム38、入口アーム36およびプラズマダクト34の湾曲部の内壁には、好ましくは、内壁に実質的に垂直で、互いに平行な複数の間隔のあけられたバッフル52が整列される。
図4を参照すると、電気的に絶縁された内部電極82が、プラズマダクト34の内部に取り付けられているのが理解され得る。内部電極82は、陽極に対して電気的に浮いた(フローティング)状態とし得、陽極に対して正にバイアスされ得る。図5を参照すると、1対のセンサ54が、陰極30の蒸発可能面の各端部に、54Aが左端部に54Bが右端部に隣接するように、隣接している。
磁石46、48および50は、図6を参照することによってより理解され得る磁束線で表される磁場を生成する。磁束線60は、プラズマダクト34の出口アーム38の軸に実質的に平行に方向付けられる。磁束線62は、陰極付近において、入口アーム36の領域内の陰極30の(図6においては図示されていないが、図2、4および5を参照することによって理解される)蒸着面33に実質的に平行に方向付けられる。磁束線は、入口アーム36内の領域64において収束し、陰極30の(図6においては図示されていないが、図2、4および5を参照することによって理解される)蒸発可能面33に隣接して磁気ミラーを形成する。
図6に示される磁束線60の描写は、市販の有限要素磁場解析プログラムによってなされた。特にここに示されている場合においては、磁石50および46は600アンペア回数を有し、磁石48は200アンペアターンを有する。この場合、ダクトの出口アーム38の中心における磁場の強さは、約50ガウスである。この場合、ダクトの湾曲部の外径39における磁束密度(磁場強度)は、湾曲部の内径37における磁束密度にほぼ等しいことがわかる。磁石48のコイル76の巻き回数、または磁石48を通る電流を調整することによって(即ちアンペアターンを調整することによって)、湾曲部の外径39における磁束密度は、ダクト内のその他の磁束密度から個別に調整され得る。
センサー54Aおよび54B(図5を参照)はそれぞれ、アークスポットを感知し、アークスポットが陰極30の左端部または右端部のいずれかに近づくたびに信号を生成することが可能である。センサ54は、例えば、プラズマダクト34に延び、例えば1000オームの抵抗(図示せず)を介して陽極に接続され、電気的に絶縁されたワイヤーから構成され得る。したがって、アークがワイヤーに近づくたびに電圧を印加する。また、センサ54は、アークジェットからの光放射を検知する光感知ダイオード、またはアークの磁場を感知する磁場検知器を包含し得る。コイル電力源52(図2を参照)は、磁石を通る電流の流れの方向を反転させることが可能なスイッチ53を有し、スイッチ53は、磁場反転を行うように、センサ54に従来の制御手段(図示せず)によって接続される。磁場反転は、全ての磁石に同時に起こり得、磁束線の形または磁束線のプラズマダクトに対する方向付けを実質的に変えずに磁束線の方向を反転させる。また、磁石46および48の内の1つまたは両方が反転し得る。
本発明のシステムの望ましい構成として(個別に図示せず)、磁石は、1つ以上のコイル電力源52によって、個別に電力を供給される。1つ以上のコイル電力源52を使用することによって、プラズマダクト34の異なる部分において磁場強度を独立的に調整するために、磁石の電流が互いに独立して変化することを可能にする。また、個別のコイル電力源にはそれぞれ、センサ54からの信号による作動により電流の方向が同時に反転するように、制御システムが設けられている。
上述の説明から、本発明のシステムが以下のように動作することが容易に理解され得るであろう。
アークスタータ35は、陰極30と、陽極であるプラズマダクト34との間においてアーク放電を点弧させる。アーク放電は、まず陰極の蒸発可能面のアークスポットか開始し、陰極材料のイオン化された蒸気を含むプラズマを生成する。
プラズマダクト34は、アーク放電によって生成されたプラズマを、陰極から、ダクトの出口アーム付近に位置されるコーティングおよび/またはイオン注入される基板44に向ける。プラズマダクト34は、陰極30と類似の寸法の矩形断面を有しており、中心線に沿った軸において約15°〜180°の湾曲部を有しており(図示される実施態様においては、湾曲部の内径37は90°である)、入口アーム36および出口アーム38は、湾曲部によって互いに一直線にならないようにされている。陰極30は、蒸発可能面がプラズマダクト内に向くように入口アーム36またはその付近において位置され、基板44は、出口アーム38またはその付近の領域に位置される。
磁石46、48および50は、プラズマダクト34内および陰極30の蒸発可能面にわたて、磁場を生成する。この磁場は磁束線よって表される。磁束線は、出口アーム38のダクト34の軸に実質的に平行に方向づけられている。磁束線は、陰極またはその付近において、入口アーム36の領域内の陰極30の蒸発可能面に実質的に平行に方向づけられている。磁束線はまた、プラズマダクト34の入口アーム36内の領域に収束し、矩形陰極30に平行に隣接して磁気ミラーを形成する。磁束線は、イオン化された蒸気を、プラズマダクトの湾曲部を通し、アークスポットをほぼ直線的な運動にて、陰極30の蒸発可能面33の長さ方向に沿って向かわせる。磁気ミラーは、プラズマをプラズマダクト34の出口アーム38に向けて反射するように方向づけられる。
センサ54は、アークスポットを感知し、アークスポットが蒸発可能面の端部のいずれかに近づくたびに信号を生成する。センサからの信号は、コイル電力源52の電流を反転させる制御システムを作動させ、磁束線の形または磁束線のプラズマダクト34に対する方向を実質的に変えることなく、磁束線の方向を反転させる。従って、アークスポットは、矩形陰極30の表面を直線方向に走査するだけでなく、ほぼ端部から端部の進路を往復走査するように向けられる。
プラズマダクト34の内壁において、バッフル52が整列される。巨大粒子は、ダクト内の湾曲部によってフィルターされ、バッフルは巨大粒子をトラップする役割を有する。
本発明のシステムは、長細い矩形蒸着源、および蒸着源に類似の寸法の矩形断面を有する比較的コンパクトなダクトをを包有する。このようにしてコンパクトダクトが形成される。例えば、長さ約30センチ幅2.5センチ、即ち長さと幅の比が12対1の陰極ターゲットを用いた場合に良好な結果が得られた。本発明の矩形陰極は、無限に延長し得るため、より高い比率が達成できると考えられる。
従って、本発明は、基板上のコーティング形成またはイオン注入を行う目的のために、プラズマビームを生成し、矩形領域に向ける方法を提供することが理解され得る。
上述されたように、本発明の利点は以下によって実現される。(a)陰極蒸着源材料の矩形の形、(b)プラズマダクトの矩形断面、(c)磁場の極性を反転させ、アークがほぼ直線方向に矩形の蒸着源の長さ方向に往復走査することによる、陰極上のアーク移動制御、および(d)プラズマダクト内の磁場の形および制御。
特に、本発明の磁場の形および矩形蒸着源に対するアークの制御によって、所望なだけ長くし得る矩形出力開口を有する、コンパクトで、効率的なプラズマ源を生成することが可能になるため、フィルターされた陰極アークの利点と矩形堆積源の利点との組合せを提供する。アーク制御のための磁場反転技術は、陰極の蒸着源の幅を、従来のレーストラック形の磁場を利用した場合に比べてより小さくすることを可能にする。
従って、プラズマフィルタダクト(plasma filtering duct)は、より細く短くし得、従来の分厚いフィルタと比較して、真空システムに組み込み易いコンパクトな設計が可能である。また細い陰極および細い直線走査アークにより、より均一なターゲットの長さ方向に沿った浸食を可能にし、平板レーストラック形の陰極と比較して、蒸着源材料の利用度を高くする。
本発明の利点によって、蒸着源の長さ方向に無限に延長され得、従って、矩形または延長された蒸着源を必要とする、フィルターされたアークの堆積または適用に対する注入の利点を提供する。

Claims (13)

  1. 真空アーク放電のための装置であって、該装置は、
    (a)少なくとも部分的に蒸発される材料からなる陰極であって、実質的に矩形の形状の蒸発可能な表面を有する陰極と、
    (b)該蒸発可能な表面の所定の方向に沿った一対の両端部のそれぞれにまたは近くに動作可能に接続された、アークスポットが該両端部のいずれかに近づくと検知する検知手段であって、該検知手段は、該アークスポットが該両端部のいずれかに近づくと信号を生成することが可能である、検知手段と、
    (c)該蒸発可能な表面に磁場を確立する磁場確立手段であって、該磁場は、磁束線によって表され、該磁場確立手段は、該陰極を流れる電流から独立しており、該磁束線は、支配的な成分を有し、該支配的な成分は、該蒸発可能な表面に実質的に平行であり、かつ、該所定の方向に実質的に垂直である、磁場確立手段と、
    (d)該磁束線の該支配的な成分の形状または該蒸発可能な表面に対する該磁束線の該支配的な成分の方向性を実質的に変化させることなく、該検知手段からの該信号に応答して該磁束線の方向を反転させる磁場反転手段
    を有する装置。
  2. 前記実質的に矩形の形状を有する蒸発可能な表面が、前記表面の第1のエッジに実質的に平行な長さを有し、該蒸発可能な表面が、該第1のエッジにおよそ直角の該表面の第2のエッジに実質的に平行な幅を有し、該長さが、該幅の少なくとも2倍である、請求項1に記載の装置。
  3. 前記長さが、前記幅の少なくとも5倍である、請求項2に記載の装置。
  4. 前記長さが、前記幅の少なくとも10倍である、請求項3に記載の装置。
  5. 真空アーク放電のためのプラズマダクトであって、該プラズマダクトは、
    (a)矩形の断面を有する入口アームであって、該入口アームの該矩形の断面は、該入口アームにまたは近くに設けられ実質的に矩形の陰極の幅および長さと実質的に同じ割合および少なくとも同じ大きさ幅および長さを有する入口アームと、
    (b)矩形の断面を有する出口アームであって、該プラズマダクト、該入口アームから該出口アームの中を通り抜けている中央線に沿った軸を有する、出口アームと、
    (c)該入口アームと該出口アームとの間の湾曲部であって、内半径および外半径を有する湾曲部と、
    (d)該プラズマダクトに対して相対的に配置された磁場生成手段であって、該磁場生成手段は、該内半径の近傍の磁束密度以上である該外半径の近傍の該磁束密度(磁場強度)を有する磁場該ダクト内に生成、該磁場は、磁束線によって表され、該磁束線の部分は、該出口アーム内の該プラズマダクトの該軸に実質的に平行な方向に向いている、磁場生成手段
    を有するプラズマダクト。
  6. 前記磁場生成手段、前記ダクト内に磁場を生成する手段をさらに有し、該磁場、磁束線によって表され該磁場、該磁束線が収束して、磁気ミラーを形成する領域を有し、該磁気ミラーは、該磁気ミラーが生成される該ダクトの該領域の該ダクトの壁に垂直な方向に向いている、請求項5に記載のプラズマダクト。
  7. 前記湾曲部が、10−120度の範囲内である、請求項5に記載のプラズマダクト
  8. 前記湾曲部が、10−90度の範囲内である、請求項7に記載のプラズマダクト
  9. 前記ダクトの内側に配置された1組のバッフルをさらに有する、請求項5に記載のプラズマダクト。
  10. 前記入口アームの前記矩形の断面が、長さおよび幅を有し、該長さが、該幅の少なくとも2倍である、請求項5に記載のプラズマダクト。
  11. 前記長さが、前記幅の少なくとも5倍である、請求項10に記載のプラズマダクト。
  12. 前記長さが、前記幅の少なくとも10倍である、請求項11に記載のプラズマダクト。
  13. 少なくとも部分的に蒸発さる材料からなる陰極と陽極との間のアーク放電を制御する方法であって、該アーク放電は該陰極の蒸発可能な表面のアークスポットに向かい、該蒸発可能な表面は、長さおよび幅を有し、該長さは、所定の方向を定義し、該方法は、
    (a)該蒸発可能な表面に磁場を確立する工程であって、該磁場は、磁束線によって表され、該磁場確立手段は、該陰極を流れる電流から独立しており、該磁束線は、支配的な成分を有し、該支配的な成分は、該蒸発可能な表面に実質的に平行であり、かつ、該所定の方向に実質的に垂直である、工程と、
    (b)該アークスポットが、該陰極の該蒸発可能な表面の該長さのいずれかの端部に近づくときはいつでも検知する工程と、
    (c)該アークスポットが、該陰極の該蒸発可能な表面のいずれかの端部に近づくときはいつでも、該磁束線の該支配的な成分の形状または該蒸発可能な表面に対する該磁束線の該支配的な成分の方向性を実質的に変化させることなく、該磁束線の方向を反転させる工程
    を包含する方法。
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