JP3868294B2 - トリオールまたはテトロールを生成する方法 - Google Patents

トリオールまたはテトロールを生成する方法 Download PDF

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Description

【0001】
この発明は、水の存在下においてアルデヒドとホルムアルデヒドとを使用し、次いで、アルドール化(aldolisation)生成物を、加温下において水素化触媒の存在下で水素化することにより、3または4つの水酸基を有するポリオール(即ちトリオールまたはテトロール)を生成する方法に関する。
【0002】
ポリオール、特に、1,1,1−トリメチロールプロパン(TMP)は、ポリエステル樹脂等のような合成樹脂の生成における重要な出発原料および中間体である。また、それらは、可塑化剤、合成潤滑剤、界面活性剤等の製造にも使用されることがある。1,1,1−トリメチロールプロパンのようなポリオールは、ホルムアルデヒドと別のアルデヒドとを、所望のアルコールが得られるように、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化カルシウム等の強いアルカリ性触媒の存在下で反応させることにより生成される。しかし、副生成物として大量の蟻酸塩が生じるため、この方法は、商業目的とするにはあまり魅力的なものではない。これに代わる別の方法としては、ホルムアルデヒドと別のアルデヒドとのアルドール化反応を、トリエチルアミン等のアミン触媒の存在下で行って、その後水素化するというものがある。また、アルドール化反応を、触媒として作用する陰イオン交換樹脂を用いて行うこともできる。
【0003】
ポリアルコールの製造方法は、DE19542036号に示されている。この方法では、アルカナールまたはケトンを、アミンの存在下、水溶液中でホルムアルデヒドと反応させ、次いで、水、過剰のアミン、過剰のホルムアルデヒド、および、ホルムアルデヒドとのカニッツァロ反応から生成したメタノールを分離する。残った反応混合物を加熱して、ポリアルコール蟻酸塩を得る。得られたポリアルコール蟻酸塩は、所望のポリアルコールを得るためにアルコールを用いてエステル交換処理を行い、反応混合物から単離する。
【0004】
US5144088号には、ポリオール、特に、ネオペンチルグリコールの製造方法が開示されている。この方法では、イソブチルアルデヒドを、第三アミン、好ましくはトリエチルアミンと、周期表のIB、IVA、IVB、VA、VBおよびVII族元素の1以上の酸化物との存在下で、パラホルムアルデヒドと反応させ、その後、得られた単量体および二量体のヒドロキシピバルデヒド(ヒドロキシピブアルデヒド:hydroxypivaldehyde)を水素化する。
【0005】
US5146012号には、イソブチルアルデヒドをパラホルムアルデヒドと反応させてヒドロキシピバルデヒド(ヒドロキシピブアルデヒド)からなる反応生成物を生成し、この反応生成物と約40〜90%のアルコール、好ましくはメタノールとの混合物を作って、この混合物を水素化触媒の存在下で水素と接触させることにより、ネオペンチルグリコールを生成する方法が記載されている。
【0006】
FI965268号には、ポリオールの製造方法が開示されている。この方法では、ホルムアルデヒドと、少なくとも2つの炭素原子からなる別のアルデヒドとを用いて、弱塩基性陰イオン交換樹脂の存在下でアルドール化反応を行い、その後、溶媒と水素化触媒の存在下で水素化を行っている。
【0007】
FI974638号には、水素とニッケルを含む水素化触媒との存在下で、100°Cよりも低い温度にて、1〜70重量%の溶媒、好ましくは脂肪族アルコール若しくはエーテルまたはその混合物と15重量%より少ない量の水とからなる液相中で、ヒドロキシピバルデヒド(ヒドロキシピブアルデヒド)を水素化することによりネオペンチルグリコールを生成する方法が開示されている。
【0008】
JP10287606号には、ジメチロールアルカナールの精製方法が開示されている。アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩または炭酸水素塩(bicarbonate)または陰イオン交換樹脂等の他の塩基性触媒と水との存在下で脂肪族アルデヒドとホルムアルデヒドとの縮合反応を行うことにより得られたジメチロールアルカナールを含む反応生成物から、未反応のホルムアルデヒドを分離する。反応生成物溶液中のホルムアルデヒドの含有量を基準として水の量が重量で約4倍になるように反応生成物溶液に水を加えて、その後、この混合物を薄膜型蒸発器に供給して溶液を濃縮する。このようにして発生させたホルムアルデヒドの蒸気および水蒸気を、薄膜型蒸発器の一方の側から留去して、ジメチロールアルカナールを精製する。
【0009】
これらの現時点での技術水準による方法には、いくつかの問題が関連していることがわかっている。例えば、1,1,1−トリメチロールプロパン(TMP)の製造プロセスの最初の工程であるアルデヒドのアルドール化工程においては、望ましくない副反応が起こることがある。n−ブタナール等の出発原料がホルムアルデヒドと反応すると、2−エチル−3ヒドロキシプロパナールが形成されるだけでなく、脱水の結果として2−エチルプロペナール(エチルアクロレイン)が得られる。2−エチル−3ヒドロキシプロパナールは、ホルムアルデヒドとさらに反応して所望の中間体である2−エチル−3ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)プロパナール(TMPA)を生じる。副反応が起こると、そのために、アルドール化工程におけるアルドールの収率および最終生成物の収率と純度が低くなってしまうことになる。アルドール生成物である2−エチル−3ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)プロパナールは、次の触媒による水素化工程に影響を及ぼす触媒抑制剤(catalyst inhibitor)となる未反応のホルムアルデヒドを種々の量含んでいる。水素化反応におけるホルムアルデヒドの抑制効果を相殺するためには、多量の水素化触媒を使わなければならず、これによって反応器の大きさと投資コストが増大してしまう。通常、成分の相の数は、温度と濃度によって決まる。ホルムアルデヒドの濃度が、特に50°Cより下の低い温度で、高くなった場合、固体のパラホルムアルデヒドが形成され、これによって、プロセスに過酷な障害となる問題が生じる可能性がある。上記したことに基づけば、収率、純度、転化および選択性を向上させたポリオール製造のためのよりよい方法が必要であることが明らかであることがわかるであろう。
【0010】
この発明は、陰イオン交換樹脂触媒によりアルデヒドとホルムアルデヒドのアルドール化を行い、その後にアルドール生成物を担持金属触媒により水素化することによってポリオールを生成する方法に関するものである。
【0011】
このポリオールの生成方法の特徴は、特許請求の範囲に記載されている。
【0012】
この発明による方法によって、上述した目的を達成することができ、また、従来技術による方法の不利益を回避することができることがわかった。ポリオールは、アルドール化反応を行い、続いてアルドール生成物を水素化することによって便利よく生成することが出来る。アルドール化反応は、水と陰イオン交換樹脂とが存在し、かつ、実質的に(あまり)アルコールが含まれない条件で行われることが好ましく、また、次に行うアルドール生成物の水素化は、水の存在下で行われることが好ましい。
【0013】
本発明による3または4つの水酸基を有するポリオールの生成方法においては、少なくとも2つのα−水素原子を有し、RCHCHOで表される式を有するアルデヒドを、20〜70重量%、好ましくは40〜60重量%の水の存在下でホルムアルデヒドとアルドール化反応させることによってアルデヒドが得られる。ここで、Rは、水素、シクロアルキル置換基がついていてもよい1〜7個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、および、アルキル鎖に1〜7個の炭素原子を有するアラルキル基からなる群から選択されるものである。そして、得られたアルデヒドを水素化する。
【0014】
実質的に(あまり)アルコールが含まれない条件とは、アルドール化反応が、0〜20重量%、好ましくは0〜12重量%のメタノールの存在下で行われることを意味する。アルドール化反応においては、少なくとも2つのα−水素原子を有するアルデヒドとホルムアルデヒドとを、陰イオン交換樹脂の存在下で、ホルムアルデヒド対アルデヒドのモル比を2:1〜6:1として、15〜100°C、好ましくは50〜70°Cの温度にて反応させる。
【0015】
弱塩基性陰イオン交換樹脂が好ましいが、適切な陰イオン交換樹脂触媒であればどれでも使用することができる。そして、反応温度の上限は、使用する陰イオン交換樹脂の耐熱性によって制限される。好ましい陰イオン交換樹脂は、第一アミン(−NH)、第二アミン(−NHR、ここでRはアルキルまたはアリール基)、第三アミン(−NR、ここでRは上記と同様であり、Rは同じものであっても、異なるアルキル基であってもよい)、およびその組み合わせから選択される官能基を含むものである。使用する樹脂マトリックスとしては、エピクロロヒドリンとアミンまたはアンモニアとの縮合生成物、フェノール樹脂、アクリル樹脂、または、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体等のスチレン共重合体を適切に使用できる。適切な弱塩基性陰イオン交換樹脂は、FI965268号に開示されている。
【0016】
アルドール化反応は、好ましくは、窒素雰囲気等の不活性雰囲気下で行われる。また、バッチプロセス、セミバッチプロセス、または、好ましくは連続プロセスとしてこれを行うことができる。
【0017】
TMP−アルドール収率(Y)に対するメタノールの影響を、図1のグラフ1に示す。メタノールを0、6および18重量%とした3つの異なる条件による実験を行ったものである。メタノールが無い条件での実験は、パラホルムアルデヒドを用いて行った。
【0018】
メタノールを含まない条件におけるTMP−アルドール収率(Y)に対する含水量の影響を、図2のグラフ2に示す。ホルムアルデヒド対アルデヒドのモル比を4:1とし、70°Cにて5時間を経過させた後における、3つの異なる水の濃度値についてのアルドールの収率(Y)は、反応混合物中の水が55重量%であるときに最大値に達することが理解できる。
【0019】
アルドール化工程の後、アルドール生成物は水素化される。水素化は、50〜200°C、好ましくは60〜90°Cの温度で、1〜200bar、好ましくは10〜80barの圧力下で行われる。水素化においては、任意に溶媒を使用してもよい。適切な溶媒としては、0〜70重量%、好ましくは30〜50重量%の量の、メタノール、エタノールおよびプロパノール等の脂肪族アルコールがある。
【0020】
しかし、アルドール化工程の後にアルドール化混合物がホルムアルデヒドを含む場合に、水素化触媒としてNi触媒を使用すると、アルドール生成物の水素化において、アルコールではなく溶媒として水だけを使うことが有利であることがわかった。通常、ホルムアルデヒドはアルドール生成物の水素化を妨害するが、溶媒として水のみを使用すると、アルドール生成物の水素化速度が顕著に増大する。適当な水の濃度は、0〜90重量%、好ましくは、20〜90重量%である。
【0021】
また、アルドール生成物は、水素化する前に、得られたアルドール化反応混合物と水とを混合して蒸留を行う水蒸気蒸留によって任意に精製してもよい。水、ホルムアルデヒドおよび不純物が共に蒸留される。あるいは、液体に蒸気を直接通して蒸留をするようにしてもよい。水蒸気蒸留によってアルドール生成物からホルムアルデヒドとエチルアクロレイン等の不純物とを分離するのは、真空中または大気圧下で、通常50〜110°Cの温度にて行うことが好ましい。アルドール生成物から分離した未反応のホルムアルデヒドは、アルドール化反応器に戻して再利用することができ、これによって、ホルムアルデヒドの消費が減少し、プロセス全体の効率が増大する。
【0022】
水素化触媒としては、Cu、Cr、Ni、Zn、Pt、Pd、Ru、MnまたはCoからなる担持金属触媒等の市販の触媒を使用することが出来る。適切な触媒は、Cu−Zn/Al、Cu−Cr/Al、Ni/SiO、Ni−Cr/SiO、Pt/C、Pt−Pd/C、Ru/C、およびRu−Pd/Cであり、好ましい触媒は、Cu−Cr/AlおよびNi−Cr/SiOである。触媒におけるニッケルの量は、60〜99重量%とすることができ、クロムの量は1〜40重量%とすることができる。アルドール化工程で得られた反応混合物がホルムアルデヒドを含み、水素化工程が水中で行われる場合は、Ni触媒を選択することが好ましい。触媒は、カーボンやシリカ等の無機酸化物から構成可能な適当な担体と組み合わせることができる。触媒は、水素化を行う前に、好ましくは、約400°Cの温度にて水素流中で任意に活性化させてもよい。水素化工程は、バッチプロセス、セミバッチプロセスまたは好ましくは連続プロセスとして行うことができる。水素化工程を行った後、蒸留等の何らかの適切な方法によって所望のポリオールを反応混合物から分離し、使用した溶媒を水素化工程に再利用することができる。
【0023】
本発明による方法は、いくつかの利点を有している。アルドール化反応を、固体触媒を用いて行うので、反応後に触媒を分離する必要が無く、触媒の回収が不要である。このポリオールの製造方法は、アルドール化工程において最適な量の水を用いることにより、良好な転化と向上した選択性とを示すものである。1,1,1−トリメチロールプロパンの場合、反応混合物中の水の量を最適のものとすることで、エチルアクロレインの生成を減少させることができる。水素化工程の溶媒として水を使用することによって、ホルムアルデヒドの触媒阻害効果を驚くべきことに全く生じさせず、それによって必要な水素化触媒が少なくなるために、水素化工程の実効性(performance)が向上する。この方法は、アルドール化工程の後にホルムアルデヒドを完全に除去する必要がなく、また、ホルムアルデヒドが少量であっても多量であっても、等しく水中での水素化プロセスが良好に進むために、大変効果的であり、経済的である。弱塩基性陰イオン交換樹脂の存在下で行うアルドール化工程における選択性の向上、水素化工程の実効性の向上、および、未精製生成物の総収率の向上によって、結果的に原料消費量が減少し、かつ、最終生成物の精製コストが減少することになるため、この方法は経済的に有利となるのである。
【0024】
以下に、これに伴う例を参照して、本発明をさらに詳細に説明するが、それらの例は、本発明を限定するためのものではない。
【0025】
例1〜7 アルドール化
出発原料としてホルムアルデヒドとn−ブチルアルデヒドとを使用して、7つの実験を行った。使用するメタノールおよび水の供給混合物中濃度を異なるものとして、アルドール化反応における溶媒または二種溶媒(bisolvent)の影響を調べた。実験条件およびアルドール化の結果を以下の表1に示す。
【表1】
Figure 0003868294
【0026】
例8〜16
アルドール化触媒として、いくつかの市販の陰イオン交換樹脂について試験を行った。樹脂の主な特性については、表2に示す。また、エチルアクロレインの収率に対するアルドールの収率の比として定義した、アルドールに対する選択性の値(s)についても記載しておく。実験は、ホルムアルデヒド対ブチルアルデヒドのモル比を4:1として60°Cにて行われており、それぞれの値は反応の6時間後に計算されたものである。
【表2】
Figure 0003868294
【0027】
例17 アルドール生成物2−エチル−3ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)プロパナールの精製
アルドール生成物からのホルムアルデヒドの分離を、総バッチ量として400ml(アルドール化生成物200mlを蒸留水200mlと混合)を用いて、大気圧下100°Cにて行った。冷却器から蒸留による最初の液滴が観察されるとすぐに、追加の水の添加を始めた。水の供給については、蒸留フラスコ中の液体容積が一定に維持されるように調整した。ホルムアルデヒドの含有量を4.5重量%から1.0重量%未満に減少させるためには、蒸留ポットに供給される水が750ml必要であった。蒸留時間は3時間であった。ホルムアルデヒドの含有量を0.2重量%にまで低下させるには、蒸留ポットに供給される水が1600ml必要であり、蒸留時間は7時間であった。蒸留後、溶液から200mlの水を蒸発させ、蒸留前に加えた水を除去した。
【0028】
また、アルドール化工程で生ずる主要副生成物であるエチルアクロレインも分離工程にて留去した。
【0029】
例18〜19 精製したアルドール生成物の水素化による1,1,1−トリメチロールプロパン(1,1,1−トリ(ヒドロキシメチル)プロパン)の生成 供給材料中におけるホルムアルデヒド濃度を0.19重量%と0.93重量%とに変えて2つの実験を行った。これらの実験は、気泡ユニット(bubbling unit)に接続された加圧バッチ式反応器にて行われた。
【0030】
5gの市販のNi触媒を反応器に仕込んだ。圧力を2barになるように調整し、水素流量を500ml/分に調整した。所望の活性化温度(400°C)に達した後に、水素流量を750ml/分に増大して触媒を活性化させた。次いで、ホルムアルデヒドとエチルアクロレインを分離した後のアルドール生成物150mlと150mlのメタノールとを混合した。供給混合物を気泡ユニットに注入し、そこで、溶液から酸素を除去するために10〜15分間水素で飽和させた。反応器内の圧力を2barから1.5barに下げる一方、気泡ユニット内の圧力を8barに上昇させ、供給混合物を反応器へと導入した。所望の圧力(70bar)と温度(90°C)とに調整して、水素の供給を始めた。温度が15〜20°C下がって所望のものとなったとき、攪拌のスイッチをオンにし、1000rpmに調整した。プロセス中に採取された試料を、HPLCおよびGCを用いて分析した。実験における操作条件および得られた結果を以下にまとめておく。
【0031】
Figure 0003868294
【0032】
Figure 0003868294
【0033】
非常に低いホルムアルデヒド含有量(<0.2重量%)の供給材料を用いて行った実験(例18)では、水素化速度が初期において非常に高くなっており、遅延は観察されなかった。このことは、図3のグラフ3に見られるホルムアルデヒドの強い妨害効果を示唆している。供給材料のホルムアルデヒド含有量が0.93重量%であったときには(例19)、90°Cの温度における反応速度の初期遅延が観察された。
【0034】
TMP−アルドールの水素化に対する溶媒の影響
例20〜26
まず、粉砕してふるいにかけた(粒度<45μm)市販のNi触媒5gを反応器に仕込み、400°Cにて水素流下で1時間活性化した。
【0035】
第二に、水素化供給材料を気泡ユニットに注入し、そこで溶液から酸素を除去するために10分間水素で飽和させた。酸素を除去した後、反応混合物をオートクレーブ中へと押し出した。圧力と温度とを調整し、目的の値に達したときにマグネティックスターラーのスイッチをオンにし、攪拌速度を調整した。液体試料を取り出して、分析した。
【0036】
ホルムアルデヒド(FH)の初期含有量が高い場合には溶媒として純水が優れていることが、図4および5のグラフ4および5に示されている。例24〜26においては、溶媒として水を用いて、様々な処理条件で水素化が行われている。それぞれの実験の処理条件および結果は、以下にまとめてある。
【0037】
Figure 0003868294
【0038】
Figure 0003868294
【0039】
Figure 0003868294
【0040】
Figure 0003868294
【0041】
Figure 0003868294
【0042】
Figure 0003868294
【0043】
Figure 0003868294

【図面の簡単な説明】
【図1】 グラフ1
【図2】 グラフ2
【図3】 グラフ3
【図4】 グラフ4
【図5】 グラフ5

Claims (11)

  1. ホルムアルデヒドと、少なくとも2つのα−水素原子を有し且つR 1 CH 2 CHOの式を有するアルデヒドとの間のアルドール化反応において得られたアルデヒドを、水素化触媒の存在下で水素化することによってトリオールまたはテトロールを生成する方法であって
    記R1は、水素、少なくとも1つのシクロアルキル置換基を任意に有するC1〜C7のアルキル、シクロアルキル、アリール、およびアルキル鎖に1〜7個の炭素原子を有するアラルキルからなる群から選ばれたものであり、
    前記アルドール化反応は弱塩基性陰イオン交換樹脂の存在下で且つ48〜65重量%の水の存在下で50〜100℃の温度で行われ、前記水素化は唯一の溶剤として20〜90重量%の水の存在下で50〜200℃の温度で行われることを特徴とする、
    トリオールまたはテトロールを生成する方法。
  2. 記水素化が、60〜90℃の温度で行われることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  3. 記少なくとも2つのα−水素原子を有する記アルデヒドが、n−ブタナール、プロパナールまたはアセトアルデヒドであることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 記弱塩基性陰イオン交換樹脂が、少なくとも1つの−NH 2 、−NHRまたは−N(R) 2 官能基を含み、ここで各Rは独立してアルキルまたはアリールであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
  5. 記水素化が、Ni、Cu、Cr、Zn、Pt、Pd、Ru、CoたはMnからなる水素化触媒の存在下で行われることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記水素化触媒が、Ni触媒であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。
  7. 記水素化触媒が、担体に担持されていることを特徴とする、請求項5または6に記載の方法。
  8. 記担体が、無機酸化物またはカーボンであることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  9. 記アルドール化反応で得られた記アルデヒド前記水素化の前に水蒸気蒸留されることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の方法。
  10. 記水蒸気蒸留大気圧よりも低い圧力で行われることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 記水蒸気蒸留真空中で行われることを特徴とする、請求項9記載の方法。
JP2001507775A 1999-07-02 2000-06-30 トリオールまたはテトロールを生成する方法 Expired - Fee Related JP3868294B2 (ja)

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