JP3868142B2 - 多色成形体の成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は多色成形体の成形方法に係り、更に詳しくは、複数色或いは複数種の成形材料間の接合面を明瞭に表出可能とする多色成形体の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、洗面室に設置されるカウンター付ミラーパネル、或いはバスタブのエプロン部等には、複数色或いは複数種の樹脂からなる多色成形体が用いられている。この多色成形体としては、その成形方法によって次の様な種々のタイプのものが知られている。すなわち、ハンドレイアップ法において表面樹脂層(ゲルコート)を塗布する際に、マスキングによって、色彩の異なる複数のゲルコートを所定の領域毎に塗り分け、これらゲルコートによって表面上の色彩の相違を表現した第1の多色成形体、或いは、石目調等の模様が部分的に印刷された紙や不織布を予めセットし、その裏面側に着色した樹脂層を積層することによって表面上の模様の相違を表現した第2の多色成形体、更には、予め別個に成形された色彩等の異なる成形品を接着等により接合することによって形成した第3の多色成形体、或いは、所定の成形型の内部に異色(異種)の成形材料を同時に流し込むことで形成した第4の多色成形体等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記第1の多色成形体にあっては、通常ゲルコートの厚みが0.2mm〜1.0mm程度と薄いため、かかる薄い層で色彩が表現されることとなり、外観上深みのある色彩が得られ難いという不都合がある。また、前記第2の多色成形体にあっては、模様が印刷された紙等が平面的であるため、この成形体にあっても外観上深みのある模様が得らないという不都合がある。更に、前記第3の多色成形体にあっては、予め成形した成形品に異なる色彩を付して相互に接合するという二次的な加工が必要となって、簡易に多色成形体を形成することができず、コスト面の上昇を招来する他、接合面に継ぎ目が生じ、外観上の体裁が必ずしも良好とは言えない。また、前記第4の多色成形体にあっては、深みのある多色成形体が得られるものの、相互干渉すなわち異色(異種)の成形品の境界領域が相互に混じり合った固化により流れ模様が形成されることとなり、色彩等の境界線が明瞭となる色分け模様等を有する多色成形体にはならないという不都合がある。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、異色或いは異種の成形材料の境界線が明瞭となる状態で分割されてなる色彩模様が一体的に表出した深みのある多色成形体の成形方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、複数色又は複数種の成形材料を接合してなると共 に、前記成形材料の接合領域を表面側から隠蔽する隠蔽材が設けられている多色成形体の成形方法であって、型内面領域に隠蔽材を塗布又は敷設し、前記隠蔽材上に成形型内部を仕切る仕切板を配置し、当該仕切板によって仕切られた領域毎に異色或いは異種の成形材料を注入し、その注入が終了した後、硬化前に前記仕切板を抜き取ることにより前記隠蔽材領域内に前記接合領域を位置させることにより多色成形体を形成する、という手法を採っている。このような手法によれば、成形材料と隠蔽材との間の境界線を明瞭にして分割されてなる色彩及び又は模様が一体的に表出した深みのある多色成形体を簡易なる成形によって形成することができる。
また、前記仕切板はクッション性を有することが好ましい。
【0006】
図1及び図2に示されるように、本発明に係る多色成形体10の一例としては、図中左側の領域を形成する第1の成形材料12と、同右側の領域を形成する第2の成形材料13と、これら第1及び第2の成形材料12,13の接合領域Aを表面側すなわち図1中上面側から隠蔽する隠蔽材14と、これら第1及び第2の成形材料12,13及び隠蔽材14の上面に必要に応じて積層される透明の表面クリア層15とによって構成することができる。
【0007】
また、本発明における前記第1及び第2の成形材料12,13としては、特に限定されるものではないが、不飽和ポリエステル樹脂にガラスフリット等を含む各種添加剤を混合した流動樹脂材料やSMC(シートモールディングコンパウンド)、或いはBMC(バルクモールディングコンパウンド)等を好適に用いることができる。また、隠蔽材14としては、ゲルコート(表面樹脂層)、ポリエステルフィルム、印刷紙、不織布(樹脂含浸タイプを含む)等が例示される。
【0008】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を参考例を説明した後に比較例と共に説明する。
【0009】
[参考例]
第1の成形材料12として、不飽和ポリエステル樹脂100重量部、添加剤としてガラスフリット200重量部、コバルト系促進剤0.3重量部、中温硬化系硬化剤1重量部、白色樹脂粒子15重量部、黒色樹脂粒子5重量部を混合した流動樹脂材料を用いる一方、第2の成形材料として、不飽和ポリエステル樹脂100重量部、添加剤としてガラスフリット200重量部、コバルト系促進剤0.3重量部、中温硬化系硬化剤1重量部、茶色樹脂粒子10重量部、灰色樹脂粒子10重量部を混合した流動樹脂材料を用いた。第1の成形材料12は、図3に示されるように、成形型17の注入口19より注入される一方、第2の成形材料13は、注入口20より注入される。この注入に先立ち、成形型17の図中底面に表面クリアーゲルコート樹脂を塗布して硬化させた後に、マスキングした状態で着色ゲルコート14を塗布、硬化させた後に硬化炉で硬化させた。各成形材料12,13を成形型17に同時に注入し、それぞれの成形材料が着色ゲルコート層14の領域内で丁度ぶつかるように注入した。そして、常温(20℃)で16時間放置した後に脱型し、80℃4時間の二次硬化を行った。
成形されたものは、二色で深みがあり、且つ、境界線が明瞭に現れる美しい外観形態を呈する多色成形品として得ることができた。
【0010】
[実施例]
参考例で用いた成形型17内において、前記着色ゲルコート14上にクッション性を有する仕切板22(図4参照)を配置し、各注入口19,20より、実施例1と同一の成形材料12,13を注入し、硬化前の段階で仕切板22を抜き取って同一条件で硬化させた。
この実施例で得られた多色成形品においても、参考例と同一の効果を得ることができた。
【0011】
[比較例1]
成形型17の内面にワックス系の離型剤を塗布した後、不飽和ポリエステル系の表面クリアー樹脂を塗布し硬化させた。その後、注入口19から、樹脂100重量部に対して着色樹脂粒子(白)15重量部と着色樹脂粒子(黒)5重量部とを混合した成形材料を注入する一方、注入口20から、樹脂100重量部、茶色樹脂粒子10重量部、灰色樹脂粒子10重量部を混合した成形材料を注入した。その後、常温(20℃)下で16時間放置した後離型し、それを80℃に加温したまま4時間に放置して二次硬化を行った。その結果、異色の成形材料が接合する領域では、各成形材料が混合してしまい、その境界線が乱れ、外観上の体裁が良くないものとなった。
【0012】
【発明の効果】
以上の実施例及び比較例からも明らかなように、本発明によれば、隠蔽材等によって、異色或いは異種の成形材料の境界領域を表面側から隠蔽することができるため、簡易な成形によって、成形材料と隠蔽材との間の境界線が明瞭に分割されてなる色彩模様を一体的に表出させることができるとともに、成形材料自体で色彩或いは模様を表現するため、それらを薄い層であるゲルコートによって表現する場合等と比べ、深みのある高い素材感を備え、高級感を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る多色成形体の断面側面図。
【図2】 図1の平面図。
【図3】 着色ゲルコートを設けた状態の成形型の概略図。
【図4】 前記成形型に仕切板を配置した状態の成形型の概略図。
【符号の説明】
10・・・多色成形体、12・・・第1の成形材料、13・・・第2の成形材料、14・・・隠蔽材、17・・・成形型、A・・・接合領域
Claims (2)
- 複数色又は複数種の成形材料を接合してなると共に、前記成形材料の接合領域を表面側から隠蔽する隠蔽材が設けられている多色成形体の成形方法であって、型内面領域に隠蔽材を塗布又は敷設し、前記隠蔽材上に成形型内部を仕切る仕切板を配置し、当該仕切板によって仕切られた領域毎に異色或いは異種の成形材料を注入し、その注入が終了した後、硬化前に前記仕切板を抜き取ることにより前記隠蔽材領域内に前記接合領域を位置させたことを特徴とする多色成形体の成形方法。
- 前記仕切板はクッション性を有することを特徴とする請求項1記載の多色成形体の成形方法。
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