JP3868100B2 - 茎葉処理機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、機体の走行中、じゃがいも等の植立茎葉部を地面から抜き取るように処理するものとした茎葉処理機に関する。
【0002】
【従来の技術】
前部機体フレームの左右各側の先端部に装設された分草装置と、この分草装置の後方に配設された掻込み装置と、この掻込み装置の後部下方から機体後部に渡って上り傾斜に装設された挟持搬送装置と、この挟持搬送装置の下方の左右各側に装設された走行車輪とを備え、分草装置で分草された植立茎葉部を掻込み装置が挟持搬送装置の搬送始端に掻き込み、挟持搬送装置がこの掻き込んだ茎葉部を地上から分離された状態で機体後部へ搬送するようになされた茎葉処理機は存在している。
【0003】
この種の処理機では、前部機体フレームの左右各側の先端部及び左右各側の走行車輪は左右の走行車輪が跨いだ畝の左右の畝溝の概ね巾中央に位置するように配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
畝に条植されたじゃがいも等の茎葉部を図7Bに示すように上記茎葉処理機で処理した場合、挟持搬送装置4の先端部が畝上面を被ったマルチフイルムの膨れ上がり個所を巻き込むことが生じる。このようになると、挟持搬送装置4による茎葉部の搬送が円滑に行われないようになり、作業能率が損なわれるのである。
【0005】
本発明は、このような問題点を解消できるものとした茎葉処理機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、左右の走行車輪15、15に支持され該走行車輪15、15上から左右前方へ延出された前部機体フレーム12の左右各側の先端部12a、12aに装設された分草部2と、この分草部2の後方に配設された掻込み装置3と、この掻込み装置3の後部下方から機体後部に亘って上り傾斜に装設された挟持搬送装置4とを備え、この挟持搬送装置4の下方の左右各側に前記走行車輪15、15が装設されており、分草部2で分草された植立茎葉部を掻込み装置3が挟持搬送装置4の搬送始端に掻き込み、挟持搬送装置4がこの掻き込んだ茎葉部を地上から分離された状態で機体後部へ搬送するようになされた茎葉処理機において、
前記前部機体フレーム12の左右各側の先端部12a、12a間の寸法を、これら先端部のそれぞれが一畝Uの左右各側に形成された畝溝n、nのうちその対応する側のものの巾内に位置するものとなし、
左右の前記走行車輪15、15は前部機体フレーム12の先端部12a、12aよりも畝U巾中央側で一畝Uの左右の盛上げ基点p、p近傍に位置されており、
また前記分草部2は、前記左右各側の先端部12a、12aに設けられた接地棒17と、各接地棒17の前端に設けられた平面視三角形部材と、この三角形部材から斜め後上方へ延びた分草棒19とを備えており、このさい接地棒17はこれの前端の地面への突っ込みを防止するべく前半部を前上がり状となされている構成となす。
【0007】
上記発明によれば、左右の走行車輪15、15が畝Uを跨いで進行中に畝Uの左右の盛り上がり基点p近傍を走行するため畝Uを被ったマルチフィルムは左右の裾部を各走行車輪15で下方へ踏み込まれて畝U表面に密着されるためその膨れ上がり個所を消失されるものとなり、挟持搬送装置4はマルチフィルムを巻き込むことがなくなるのである。また接地棒17、17の前端が地面に突っ込み難くなって、マルチフィルムに引っ掛かる事態の発生が防止されると共に、三角形部材2a及び分草棒19がじゃがいも等の植立茎葉部を効果的に分草するため、じゃがいも等の植立茎葉部は円滑に地面から抜き取られるものとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1〜 図6は本発明の一実施例に係る茎葉処理機に関し、 図1はその斜視図、図2はその側面図、図3はその一部を示す正面図、 図4はその平面視説明図、 図5は正面視説明図、 図6はその一部を示す平面図、図7は作用説明図である。
【0009】
図1〜 図5に示すように、本実施例の処理機は歩行形作業機となしてあり、走行機体1に前部から順に分草部2、掻込み装置3、挟持搬送装置4、一対の係止案内棒5、5( 図4及び 図5参照)、一対の支持輪部6、6( 図2、図4及び 図5参照)及び収集放出装置7を設けたものとなしてある。
【0010】
上記走行機体1について 図1、図2及び図5により説明すると、次のとおりである。即ち、機体主フレーム8の後部にエンジン9及び走行用変速伝動装置10を、そして前部に中間伝動ケース11を固定し、この伝動ケース11から機体左右各側の前下方へ向け管部材からなる前部機体フレーム12を延出させ、一方では伝動ケース11から後方へ操縦ハンドル13を延出させる。走行用変速伝動装置10の左右各側からは斜め下前方へ走行用伝動ケース14を延出させ、各走行用伝動ケース14の前端部で挟持搬送装置4の下方となる個所に横向きの車軸101を介して左右の走行車輪15を装設する。
【0011】
この際、前部機体フレーム12の左右各側の先端部12a、12aは左右の走行車輪15、15が跨いだ畝Uの左右の畝溝nの概ね巾中央に位置するものとなす。
【0012】
各走行車輪15は車軸101の左右端部に対し4個所の位置変更可能となすのであって、具体的には次のようになす。即ち、 図3に示すように車軸101の左右の各端部に一定寸法隔てて直径方向の透孔a1、a2を形成する。一方、各走行車輪15の筒形ボス部材15aにも適当寸法隔てて直径方向の透孔b1、b1を形成する。そして車軸101の透孔a1、a2の任意な一つとボス部材15aの透孔b1、b1の任意な一つとに結合ピンk1を挿入することにより左右の走行車輪15、15の間隔をL1(例えば500mm)、L2(例えば570mm)、L3(例えば600mm)、L4(例えば640mm)の四段階に変更可能となす。
【0013】
また各走行車輪15の外周輪部材15bの内方には 図1に示すように半径部材15cを介してカバー板151を装着し、このカバー板151により外周輪部材15bの内方のほぼ全面を被うと共に、このカバー板151の中心個所には車軸101の内挿される孔101aを設ける。101bは止めネジ孔である。
【0014】
前記エンジン9の動力は走行用変速伝動装置10及び走行用伝動ケース14を経て走行車輪15に伝達され、走行用変速伝動装置10のレバー操作により、機体は適当な速度で前後何れにも走行される。
【0015】
上記分草部2は 図1及び 図2に示すようになすのであって、即ち、前部機体フレーム12の左右各側の傾斜管先部に支持棒16(図2参照)を出入り自在に、しかも任意位置に固定可能に内挿し、この支持棒16の下端に前半部が斜め上方へ傾斜された接地棒17を固着すると共に、この接地棒17の前端に前方張出し棒18を固着し、各棒18の先端に設けられた平面視三角形部材から斜め後方上向きに3本の分草棒19を延出させたものとなしてある。この際、各分草棒19は異なる適宜な向きとなしてある。
【0016】
上記掻込み装置3は 図1、図2及び 図6に示すようになすのであって、即ち、挟持搬送装置4の一部をなす前部案内車21の回転を縦向き回転軸22a、22bを介し伝達される駆動案内車23と、これの斜め下前方に配設した前部案内車24とに掻込み突起25aの列設された無端状の掻込みベルト25を掛け回してなる掻込みベルト部26を左右各側に設け、これら一対の掻込みベルト部26、26を挟持搬送装置4の前部から前拡がりのハ字形に延出させ固定した構成としてある。
【0017】
左右各側の駆動案内車23と前部案内車24はこれらの対応する掻込みフレーム3aに支持されており、各掻込みフレーム3aはその対応する前部機体フレーム12部分から起立された支持部材a、bを介してその側面視傾斜を任意に変更調整し得るようにボルト固定されている。
【0018】
回転軸22aと回転軸22bは自在継手22cを介して連動連結されており、この自在継手22cは直交状に結合された二軸によるリンク機構とかスプリング等で適宜に形成し得る。
【0019】
上記挟持搬送装置4について 図1、図2及び 図6により説明すると、次のとおりである。即ち、中間伝動ケース11から斜め前方上向きに左右二つの支持筒27、27を起立させ、これら各支持筒27の上部と前部機体フレーム12の左右各側の前部との間に前部装置フレーム28、28を架設し、また各支持筒27にこれの廻りへ左右揺動可能に後部装置フレーム29、29を装着する。
【0020】
各後部装置フレーム29の後端には駆動案内車30を設けると共に、各前部装置フレーム28に前部案内車21を設け、これら駆動案内車30と前部案内車21との間に位置した前部装置フレーム28及び後部装置フレーム29には中間案内車31a、31b、31cを設ける。
【0021】
このさい、中間案内車31aは前部装置フレーム28若しくは後部装置フレーム29に支持片を介して一定位置に装着され、中間案内車31bは前部装置フレーム28若しくは後部装置フレーム29に一定向きへ付勢された揺動アームcを介して位置変位可能に装着され、中間案内車31cはジャッキボルトdの回転操作により任意位置に調整移動される揺動アームeを介して位置変位可能に装着される。
【0022】
前記支持筒27の各々には回転出力軸32を内挿し、各回転出力軸32とこの出力軸32に対応した側の駆動案内車30の回転中心軸33とを後部装置フレーム29に装設されたチェーン伝動装置34で連動連結する。
【0023】
そして左右各側の駆動案内車30、前部案内車21及び中間案内車31a、31b、31cには無端状の挟持搬送ベルト35を掛け回す。各挟持搬送ベルト35は中間案内車31cにより内方から外方へ押圧されて緊張される。
【0024】
上記一対の係止案内棒5、5は 図2、 図4及び 図5に示すようになすのであって、即ち、挟持搬送装置4の搬送始端部から中間伝動ケース11の前部に亘って装設すると共に、挟持搬送装置4の茎葉搬送経路kを挟む位置に概ね水平状の前後向きとして並設してある。
【0025】
このさい、一対の係止案内棒5、5は、前部を茎葉の侵入し易いように前拡がりとなすと共に後方へ向けて漸次巾狭となるように配置し、各案内棒5の後部は茎葉の根部を傷つけないように上方へ屈曲させる。
【0026】
上記支持輪部6、6は 図2、図4及び 図5に示すようになすのであって、即ち、前部機体フレーム12の左右各側に支持フレーム61を高さ位置調整可能に装設してある。各支持フレーム61は前部機体フレーム12に支持される起立部材61aとこれに軸61bを介して揺動可能に装着された横部材61cを備えており、この横部材61cの前後個所に 図5に示すように機体内方へ向け上り傾斜とされた回転中心軸6aが固定され、各回転中心軸6aには鼓形輪体6bが回転自在に装着される。
【0027】
支持輪部6、6の後方で係止案内棒5、5の直後には、 図2及び 図4に示すように、これら案内棒5、5間の直後の地面を押圧するための鼓形輪体36を設ける。
【0028】
このため、走行機体1の一部をなす中間伝動ケース11の下部に横軸廻りの前後揺動自在とした支持アーム37( 図2)を設ける。そして、このアーム37の下端部に鼓形輪体36である押圧ローラを軸着し、さらに支持アーム37にこの鼓形輪体36を前方へ付勢するためのスプリング38を係着する。
【0029】
上記収集放出装置7は図1に示すようになすのであって、即ち、挟持搬送装置4の後部下方から後方へ延出させた基板7aと、この基板7aの左右各側縁にヒンジ機構を介して上下揺動可能に装着した収集板7bからなっている。
【0030】
図2中、39は走行用変速伝動装置10に設けた動力取出し軸、40はこの動力取出し軸39の回転を中間伝動ケース11の回転入力軸に伝達するための連結軸である。
【0031】
本実施例の茎葉処理機は上記のように構成するのであり、次に畝Uに植立したじゃがいもの茎葉部を処理する場合のその使用例及び作動を説明する。
【0032】
走行機体1は 図5に示すように左右の走行車輪15、15がマルチフィルムfで被われた畝Uを跨いだ状態に位置させる。この際、前部機体フレーム12の左右各側の先端部12aは左右の畝溝nの概ね巾中央に位置され、また左右の走行車輪15、15はその各々が畝Uの左右の盛り上がり基点p、pの近傍に位置するように位置決めされる。
【0033】
上記畝Uは一般に成形型を備えた畝成形機で作成されるのであり、従って左右の盛り上がり基点間距離p、pは一定寸法、即ち500mm若しくは600mm程度となされる。従って、左右の走行車輪15、15間の距離もその畝Uに合致するように500mm若しくは600mm程度となされる。
【0034】
また左右何れかの収集板7bが水平姿勢となるように下方揺動されるのであり、この際必要に応じ、後部装置フレーム29、29を下方揺動された収集板7bの側へ適当角度だけ揺動させる。これにより、挟持搬送装置4は支持筒27上部付近で屈折される。
【0035】
また支持部材a、bに支持された掻込み装置3の高さを調整することにより、その側面視掻込み方向を図6Aに示すように挟持搬送装置4の側面視搬送方向よりも角度αだけ急傾斜となす。この急傾斜の程度は畝上面mと挟持搬送装置4の先端部との相対高さhが十分に確保されるように決定する。この後、操縦ハンドル13を持ち、各部を作動状態とする。
【0036】
この作動状態では、エンジン9の回転は走行車輪15、15に伝達されて走行機体1を進行させる一方、中間伝動ケース11内に伝達されて回転出力軸32、32を回転させる。回転出力軸32、32の回転はチェーン伝動装置34、34を介して駆動案内車30、30を回転させ、駆動案内車30、30の回転は挟持搬送ベルト35、35を前部案内車21及び中間案内車31a、31b、31cの周りへ回転させる。
【0037】
この際、前部案内車21が挟持搬送ベルト35、35に連動して回転され、この回転が回転軸22a、22b及び自在継手22cを介して駆動案内車23、23を回転させ、掻込みベルト25、25を掻き込み方向へ回転させる。
【0038】
走行機体1の進行中、分草部2は処理すべき畝Uの植立茎葉部wと、この畝Uに隣接した畝の植立茎葉部wとを分離するものとなり、支持輪部6、6の鼓形輪体6bは 図4に示すように畝Uの左右肩部に当接されて機体前部の高さを一定に保持し、この状態の下で一対の係止案内棒5、5は畝U上面に近接して、条植された植立茎葉wの茎元の左右各側に位置した状態となり、また後方の鼓形輪体36は畝U上面を適当力で押圧した状態となる。
【0039】
この際、鼓形輪体6b、36の円弧状の周面はこれが平面である場合に較べ畝面に沿った状態となり、畝面の巾方向を均等に押圧するものとなる。
【0040】
掻込み装置3はその掻込み突起25aで、畝上面mに条植された植立茎葉部wを掻き込んで挟持搬送装置4の搬送開始点に送り込み、挟持搬送装置4はこのように送り込まれた植立茎葉部wを挟み付け、走行機体1の走行速度に同調した速度で斜め上方へ搬送する。
【0041】
この搬送により、植立茎葉部wは漸次大きく引き上げられ、その引上げ力が茎葉部wの抜き取り対抗強さを超えたとき、この茎葉部wはその根部を残して地上へ抜き取られる。この際、根部の芋が茎葉部wと一緒に抜け上がろうとするが鼓形輪体6b、6bが根部の左右上部地表を均等に押さえてこれを規制する。
【0042】
また茎葉部wの抜け上がりの際、マルチフィルムfも持ち上げられようとするが、左右の走行車輪15、15が畝Uの盛り上がり基点p、pの上方のマルチフィルムfを踏み込むため、マルチフィルムfは畝Uの左右各側へ引っ張られて畝面に密着した状態となされ、茎葉部wの抜け上がりの際のその持ち上がりは規制される。従って、挟持搬送装置4が茎葉部wの処理中、マルチフィルムfを巻き込むような事態は効果的に回避されるのである。
【0043】
一方、植立茎葉部wの根部が挟持搬送装置4の引上げ力に耐えきれずに、茎葉部wと一緒に抜き上げられようとすることがあるが、このような場合は一対の係止案内棒5、5がその根部の一定以上の上昇を係止する。これにより、この茎葉部wはその根部から強制的に分離されて挟持搬送装置4によりその搬送を続行されるのであり、また分離された根部は地中に留まるものとなる。
【0044】
多くの茎葉部wはこうして支障なく処理されるのであるが、時折、一対の係止案内棒5、5の存在個所で茎葉部wとその根部の分離が行われず、この個所を通り過ぎた後に、その根部が抜き上げられようとすることがある。
【0045】
このような場合、鼓形輪体36が直ちにその引き抜かれつつある根部の後側上部の地表を押圧してその根部の抜け上がりを阻止するのであり、これによりその根部から茎葉部wが引きちぎられて分離される。この際もマルチフィルムfの持ち上がりは左右の走行車輪15、15で前述同様に規制され、挟持搬送装置4がマルチフィルムfを巻き込むような事態は回避される。また鼓形輪体36に後向きの強大な力が作用すると、鼓形輪体36はスプリング38の弾力に抗して後方へ揺動退避し、損傷を免れるものとなる。このような揺動退避は畝上面mの高さが変動したとき、この変動に適応して各部の機能を良好に維持させるためにも必要なものである。
【0046】
こうして茎葉部wはその根部から確実に分離され、挟持搬送装置4により搬送され、基板7a及び水平姿勢となされた収集板7bの上面へ茎先が後方へ向かう後倒れ姿勢で落下されるのである。
【0047】
上記作業において、畝上面mが多少の高低の存在する状態となっていても、挟持搬送装置4の先端部は 図7Bに示すように挟持搬送装置4の側面視搬送方向と掻込み装置3の側面視搬送方向とが合致された従来の場合よりも畝上面mとの相対高さhを十分に大きく保持されるため、左右の挟持搬送ベルト35、35が土を噛み込んだり、また畝面を被ったマルチフィルムfが一層巻き込まれ難い状態となる。
【0048】
また前部機体フレーム12の左右各側の先端部間の寸法を、一畝Uの左右各側に形成された畝溝n、nの巾内に位置するものとなしたこと、及び、接地棒17の前半部を前上がり状となしたことは、茎葉部wの処理中、前部機体フレーム12やこれに装着された接地棒17及び分草部2がマルチフィルムfに接触して円滑な処理が妨げられるのを阻止する上で寄与するものとなる。
【0049】
さらに各走行車輪15の外周輪部材15bの内方をカバー板151で被った構成は茎葉部wの処理中に隣接条の未処理茎葉部wやマルチフィルムf等が走行車輪15の半径部材15cに絡み付くのを阻止するものとなる。
【0050】
【発明の効果】
上記した本発明によれば、前部機体フレームの左右各側の先端部間の寸法が一畝の左右各側に形成された畝溝の巾内に位置するため、茎葉部の処理中に前部機体フレームの先端部が畝と接触し難くなって畝面を被ったマルチフィルム等を引っ掛けることがなくなり、また左右の走行車輪が畝面を被ったマルチフィルムを左右各側へ引っ張るためマルチフィルムは畝面に密着するようになるのであり、従って挟持搬送装置がマルチフィルムを巻き込むような事態の発生は効果的に阻止され、円滑な茎葉部処理が可能となる。
【0051】
また接地棒の前半部が前上がり状となっているため、その前端が地面に突っ込み難くなって、これがマルチフィルムに引っ掛かる事態の発生が防止されると共に、分草部が三角 形部材や分草棒などからなるため、じゃがいも等の植立茎葉部は分草部により効果的に分草されるようになり、したがってじゃがいも等の植立茎葉部を円滑に地面から抜き取ることができるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る茎葉処理機の斜視図である。
【図2】上記処理機の側面図である。
【図3】上記処理機の一部を示す正面図である。
【図4】上記処理機の平面視説明図である。
【図5】上記処理機の正面視説明図である。
【図6】上記処理機の一部を示す平面図である。
【図7】上記処理機の作動説明図で、Aは本発明の処理機に係るもの、Bは従来の処理機に係るものである。
【符号の説明】
2 分草部
3 掻込み装置
4 挟持搬送装置
12 前部機体フレーム
15 走行車輪
15b 外周輪部材
151 カバー板
17 接地棒
19 分草棒
n 畝溝
p 盛上げ基点
U 畝
w 茎葉部
Claims (1)
- 左右の走行車輪15、15に支持され該走行車輪15、15上から左右前方へ延出された前部機体フレーム12の左右各側の先端部12a、12aに装設された分草部2と、この分草部2の後方に配設された掻込み装置3と、この掻込み装置3の後部下方から機体後部に亘って上り傾斜に装設された挟持搬送装置4とを備え、この挟持搬送装置4の下方の左右各側に前記走行車輪15、15が装設されており、分草部2で分草された植立茎葉部を掻込み装置3が挟持搬送装置4の搬送始端に掻き込み、挟持搬送装置4がこの掻き込んだ茎葉部を地上から分離された状態で機体後部へ搬送するようになされた茎葉処理機において、
前記前部機体フレーム12の左右各側の先端部12a、12a間の寸法を、これら先端部のそれぞれが一畝Uの左右各側に形成された畝溝n、nのうちその対応する側のものの巾内に位置するものとなし、
左右の前記走行車輪15、15は前部機体フレーム12の先端部12a、12aよりも畝U巾中央側で一畝Uの左右の盛上げ基点p、p近傍に位置されており、
また前記分草部2は、前記左右各側の先端部12a、12aに設けられた接地棒17と、各接地棒17の前端に設けられた平面視三角形部材と、この三角形部材から斜め後上方へ延びた分草棒19とを備えており、このさい接地棒17はこれの前端の地面への突っ込みを防止するべく前半部を前上がり状となされていることを特徴とする茎葉処理機。
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