JP2001197815A - 野菜収穫機 - Google Patents

野菜収穫機

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JP2001197815A
JP2001197815A JP2000007591A JP2000007591A JP2001197815A JP 2001197815 A JP2001197815 A JP 2001197815A JP 2000007591 A JP2000007591 A JP 2000007591A JP 2000007591 A JP2000007591 A JP 2000007591A JP 2001197815 A JP2001197815 A JP 2001197815A
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Japan
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foliage
transmission case
vegetable
vegetable harvester
cutter
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Application number
JP2000007591A
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English (en)
Inventor
Akito Watanabe
章人 渡邊
Mikio Matsui
幹夫 松井
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Yanmar Agribusiness Co Ltd
Original Assignee
Seirei Industry Co Ltd
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  • Harvesting Machines For Root Crops (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチ栽培された野菜wであっても、それを
地中から引き抜き茎葉部w1の下部を根部w2から切り
離す処理を機械的に行わせる。 【解決手段】 圃場に植生した野菜wの茎葉部w1を挟
持して斜め後上方へ搬送すると共にこの搬送中に根部w
2を地中から引き抜くものとした挟持搬送装置3と、こ
のように引き抜かれた後の野菜wの茎葉部w1の下部を
前記挟持搬送装置3による搬送中に縦軸20a回りへ回
転されるカッタ20で上下に切り離すものとした茎葉切
断装置4とを備えた野菜収穫機であって、前記縦軸20
aを回転駆動するための駆動力がその入力軸102から
縦軸20aまで同一平面上で伝動されるものとした伝動
ケース101を前記挟持搬送装置3の下方に配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチ栽培された
玉葱や蕪等の根菜類でも収穫し得るものとした野菜収穫
機に関する。
【0002】
【従来の技術】圃場に植生した野菜の茎葉部を挟持して
斜め後上方へ搬送すると共にこの搬送中にその根部を地
中から引き抜くものとした挟持搬送装置と、このように
引き抜かれた後の野菜の茎葉部の下部を前記挟持搬送装
置による搬送中に縦軸回りへ回転されるカッタで上下に
切り離すものとした茎葉切断装置とを備えた野菜収穫機
で、マルチフィルムで被われてない畝で栽培された、所
謂、無マルチ栽培の玉葱等を収穫するものは存在してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の収穫機では、マ
ルチフィルムで被われた畝で栽培された、所謂、マルチ
栽培の玉葱等を収穫することは予定していないのであ
り、この収穫機を使用してマルチ栽培された玉葱を収穫
しようとすると、カッタの位置が高いため、玉葱を大き
く上方へ吊り上げることが必要となるにも拘わらず、玉
葱の根部はマルチフィルムで被われているために、この
ような吊り上げ処理は行えず、直ちにマルチフィルムが
引起こし装置や掻込み装置等の各搬送部に巻き付く等し
て収穫不能に陥ってしまうのである。
【0004】本発明はこのような問題点に鑑みて創案し
たもので、即ち、マルチ栽培された玉葱等を大きく上昇
させないでも茎葉部を切断できるものとなして、マルチ
栽培された玉葱等の収穫にも対処し得るものとした野菜
収穫機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載した発明では、圃場に植生した野菜
の茎葉部を挟持して斜め後上方へ搬送すると共にこの搬
送中にその根部を地中から引き抜くものとした挟持搬送
装置と、このように引き抜かれた後の野菜の茎葉部の下
部を前記挟持搬送装置による搬送中に縦軸回りへ回転さ
れるカッタで上下に切り離すものとした茎葉切断装置と
を備えた野菜収穫機であって、前記縦軸を回転駆動する
ための駆動力がその入力軸から縦軸まで同一平面上で伝
動されるものとした伝動ケースを前記挟持搬送装置の下
方に配設した構成となす。
【0006】この発明によれば、伝動ケースがベベルギ
ヤ等を内包しない構造の厚さが薄いものとなるため、挟
持搬送装置の搬送経路の始端側下方で、比較的低い位置
にカッタを位置させた状態でこれを縦軸回りに回転駆動
することが可能となる。これにより、玉葱等の茎葉部は
比較的低い位置で能率的に切断されるようになり、たと
えマルチ栽培された玉葱等であっても、それを地中から
引き抜いて茎葉部の下部を地上で根部から切り離す処理
が機械的に行われるものとなる。また根部から切り離さ
れた茎葉部はカッタで切断された後にも挟持搬送装置に
より斜め後上方へ挟持搬送され、この搬送中、その茎葉
部の下端部が伝動ケースと接触する傾向となってこの伝
動ケースの上方を通過するが、本発明における伝動ケー
スは、その伝動すべき駆動力が立体状の伝動経路を経て
伝動される形式のものに比べ、その厚さが薄くなされる
ものであるため、その茎葉部の接触した時の搬送抵抗と
なってその搬送姿勢が乱れる度合いが低減され、詰まり
等が防止されるものとなる。
【0007】請求項2に記載した発明では、圃場に植生
した野菜の茎葉部を挟持して斜め後上方へ搬送すると共
にこの搬送中にその根部を地中から引き抜くものとした
挟持搬送装置と、このように引き抜かれた後の野菜の茎
葉部の下部を前記挟持搬送装置による搬送中に縦軸回り
へ回転されるカッタで上下に切り離すものとした茎葉切
断装置とを備えた野菜収穫機であって、前記縦軸を回転
駆動するための伝動ケースを前記挟持搬送装置の下方に
配設し、この伝動ケース内で、駆動力がスプロケットと
チェーンの組み合わせ、或いは平面配列された歯車列に
より伝動される構成となす。
【0008】この発明によれば、スプロケットとチェー
ンの組み合わせ、或いは平面配列された歯車列が伝動ケ
ース内において、これの伝動すべき駆動力をその入力軸
から縦軸まで同一平面上で伝動させることを可能となす
のであり、これにより請求項1に記載した発明と同様の
効用が得られる。
【0009】上記した各発明は次のように具体化するの
がよい。即ち、請求項3に記載したように、伝動ケース
の入力軸及びその周辺を前記挟持搬送装置により搬送さ
れる茎葉部の移動経路から外して位置させる。これによ
れば、伝動ケースの入力軸箇所に高さの大きい伝動要素
を配置しても、この伝動要素が挟持搬送装置で搬送され
る茎葉部と接触することが生じないものとなり、伝動系
統構造の形成に際しての任意性が向上する。
【0010】また請求項4に記載したように、伝動ケー
スの入力軸箇所にベベルギヤケースを組み付ける。これ
によれば挟持搬送装置で搬送される茎葉部がベベルギヤ
ケースに接触する現象は発生せず、しかもカッタの駆動
力が横向き軸から入力軸に伝動されるものとなり、伝動
系統構造の形成が容易となる。
【0011】また請求項5に記載したように、伝動ケー
スの伝動方向を機体の前後方向に対し左右へ傾斜させ
る。これによれば、伝動ケースの後端部が挟持搬送装置
で搬送される茎葉部の移動経路から外れて位置された状
態の下で、伝動ケースは後方側部位へ寄るに伴って、挟
持搬送装置で搬送され根部から切り離された後の茎葉部
の下端の移動経路が漸次上方へ逃げる傾向となり、これ
がために、茎葉部下端が伝動ケース上面に実際に接触す
る範囲が伝動ケースの伝動方向を真横に向けた場合に比
べて少なくなり、伝動ケースと茎葉部の接触による茎葉
部の乱れやこれに起因した詰まり等の発生が緩和される
と共に、伝動ケースの後端部上方の空間の高さが比較的
大となり、伝動系統構造の形成に際しての任意性が一層
向上する。
【0012】また請求項6に記載したように、伝動ケー
スの茎葉接触範囲の前端部形状を前方へ向かう凸状に形
成する。これによれば、挟持搬送装置で搬送される茎葉
部がその搬送中に伝動ケースの茎葉接触範囲に衝突して
も、茎葉部は茎葉接触範囲の前端部に案内されて左右に
分離され、円滑にその後方へ搬送され、茎葉部と伝動ケ
ースとの衝突による茎葉部の乱れ等は低減される。
【0013】また請求項7に記載したように、伝動ケー
スは、縦軸にスプロケットを固定する一方、入力軸にも
スプロケットを固定し、これらスプロケット間に無端状
のチェーンを掛け回してなるチェーン伝動ケースとなす
のがよい。これによれば、伝動ケースが構造簡易且つ軽
量で高さの低いものとなる。
【0014】また請求項8に記載したように、挟持搬送
装置の下方に、この搬送装置で搬送される茎葉部の下部
に後向きの送り力を付与するための多数の突起を具備し
た茎葉補助送り装置を設け、これら突起の移動経路より
も上方に伝動ケースを、そして下方にカッタを位置させ
た構成となす。これによれば、補助送り装置の突起がカ
ッタに近接した状態となって茎葉部の切断位置の直近に
その送り力を付与するものとなり、カッタによる切断が
確実に行われるものとなる。
【0015】さらに請求項9に記載したように、挟持搬
送装置による茎葉部の後向き搬送中、この茎葉部やその
根部を後向き特定傾斜方向へ案内する茎葉誘導案内体を
茎葉補助送り装置の下方に設けると共に伝動ケースの高
さを調整変更可能となし、この際、カッタが茎葉補助送
り装置の突起の移動経路の上側にも移動可能となされた
構成となす。これによれば、マルチ栽培された早生種の
玉葱等を収穫する際には、その根部を被ったマルチフィ
ルムは挟持搬送装置の茎葉部の挟持搬送作用により根部
と一緒に比較的低い位置に持ち上げられ、続いて茎葉誘
導案内体により後方へ案内され、この案内中には、挟持
搬送装置の搬送作用との関係で茎葉部は緊張状態となさ
れ、この緊張状態の下でカッタがその茎葉部を切り離な
す。この際、早稲種の玉葱等は乾燥することなく出荷す
るためほぼ30mm程度の長さの茎葉部が根部側に残さ
れた状態となされる。そして、無マルチ栽培された玉葱
等を収穫する際には、マルチフィルムが畝上に存在しな
いためこれの処理は行われないのであり、この点を除け
ば、マルチ栽培の玉葱等の処理に準じて処理される。こ
の際、カッタによる切り離し後に根部側に残される茎葉
部の長さはカッタの高さを調整することにより例えば3
0mm程度から200mm程度までの間の任意な大きさ
に調整されるようになる。ここで、長い茎葉部を根部側
に残すのは茎葉部を介して掛け吊ることにより根部を乾
燥させるためであり、この乾燥を行わない場合は根部側
に残される茎葉部は短くなされる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を説明す
る。図1は本発明に係る野菜収穫機の側面図、図2は前
記収穫機の平面図、図3は前記収穫機の正面図、図4は
前記収穫機の動力系統図、図5は前記収穫機の縦向き引
起こし装置の下部を示す側面視作用説明図、図6は前記
縦向き引起こし装置のタイン関連部に係り、Aは図5の
x−x部を示す図で、BはAの側面図、図7は前記収穫
機の側面視説明図、図8は前記収穫機の茎葉切断装置周
辺を示す平面図、図9は前記収穫機の一部を示す正面
図、図10は前記収穫機の中央のフィルム案内押さえ棒
周辺を示す側面図、図11は前記収穫機の茎葉誘導案内
体の周辺を示す平面図、図12は前記収穫機のフィルム
案内押さえ棒の作用状況を示す正面図、図13は前記収
穫機の切刃体の周辺を示す側面図、図14は前記収穫機
の最右端側の縦向き引起こし装置やフィルム案内押さえ
棒等を示す側面図、図15は前記収穫機によるマルチフ
ィルムの処理状況を示す平面図である。
【0017】図1〜図3に示すように、本発明に係る野
菜収穫機は分草装置1、掻込み装置2、挟持搬送装置3
及び茎葉切断装置4を具備した野菜処理部Aと、この野
菜処理部Aの各部を支持した走行車両部Bからなってい
る。
【0018】先ず、分草装置1について図1〜図6を参
照して説明すると、次のとおりである。即ち、3つの縦
向き引起こし装置5が機体左右方向の一定間隔配置で設
けてある。各縦向き引起こし装置5は特定縦面上に沿わ
せた楕円軌道上を周回移動される無端状のチェーン6を
備え、このチェーン6の一定間隔箇所のそれぞれに樹脂
一体成形品となされたタイン7を結合リンク8及び支点
軸9を介して起伏変位自在に装着したものとなされてい
る。このチェーン6の上下部は装置フレーム5aに軸着
されたスプロケット10a、10bに掛け回されてい
る。
【0019】各タイン7は装置フレーム5aの後縁aを
チェーン6と共に下降する期間中、倒伏姿勢となり、最
下位置p近傍に達したとき、図示しないガイド部の案内
作用で起立変位を開始し、最下位置pでは完全な起立姿
勢となってスプロケット10b回りの円弧bを描いて前
上方へ向けて移動され、続いてガイド部11の案内作用
で起立姿勢を保持されつつ装置フレーム5aの前縁cに
沿って斜め後上方へ移動され、最上位置近傍に達したと
き、倒伏変位を開始し、スプロケット10a回りを移動
しつつ完全な倒伏姿勢となった後、再び装置フレーム5
aの後縁aに沿って下降するものとなされている。
【0020】各タイン7には弾性変形可能なようにゴム
材若しくはゴム相当材で形成されたタインキャップ体1
2が延長状且つ外嵌状に係着してある。この際、タイン
キャップ体12の内面には2つの突起12a、12bが
設けてあり、タインキャップ体12の係着状態では前記
突起12a、12bがタイン7のリブ7a、7bに係止
される。
【0021】図2に示すように、掻込み装置2は左右一
対の横向き掻込み要部13、13からなるもので、各掻
込み要部13の係止突起13aを掻込み装置2の先端部
外方からこの装置2の中央箇所へ向けて周回移動させ、
続いて斜め上方へ移動させることにより、縦向き引起こ
し装置5の引き起こした茎葉部w1をこの装置2の下部
中央へ掻き込んで斜め上方へ押し上げる構成となしてあ
る。
【0022】挟持搬送装置3は左右一対の横向き挟持搬
送要部14、14を備えており、各引抜き搬送要部14
は前後配置された一対のプーリに搬送ベルト15を掛け
回して形成したものであり、この際、これら要部13、
13の搬送ベルト15、15を対向状に配置して搬送ベ
ルト15、15間を分草装置1の巾中央に合致させ、こ
れを挟持搬送経路kとなすと共に、この搬送経路kで搬
送ベルト15、15が後方へ移動するものとなす。
【0023】この挟持搬送装置3は、掻込み装置2の掻
き込んだ茎葉部w1の比較的上部を挟持搬送経路kの搬
送始端に受け取り、続いて搬送ベルト15で挟持して斜
め後上方へ搬送し、この搬送過程で、図7等に示す掘起
こし刃16がこの搬送に先行して膨軟とした畝U上の根
部w2を土中から引き抜く構成となしてある。挟持搬送
装置3の後部にはこの搬送装置3の搬送した茎葉部w1
を受け継いで畝間溝n内へ落下させるものとした茎葉放
出装置3aが設けてあり、また機体特定位置にはこの茎
葉放出装置3aから放出された茎葉部w1を地面に導く
ためのゴム板等からなる茎葉放出ガイド3bが吊設され
ている。
【0024】搬送ベルト15、15の下方には図3、図
7、図8、図9及び図11に示すように茎葉下部補助送
り装置17が設けてある。この下部補助送り装置17は
左右一対の下部送り要部17a、17aからなり、これ
の送り方向の上り傾斜は挟持搬送装置3のそれよりも緩
やかになすと共に、前後一対の端部プーリに多数の突起
18aの列設された無端状の下部送りベルト18を掛け
回して形成する。この際、一対の下部送りベルト18、
18は対向させ、これらベルト18、18間を茎葉下部
の送り経路k1となすと共に、この送り経路k1でこれ
らベルト18、18が後方へ移動するものとなす。
【0025】図2,図3、図7、図8及び、図9〜図1
2等に示すように、茎葉切断装置4は挟持搬送装置3の
前部下方で茎葉下部補助送り装置17の下側近傍に設け
てあって、茎葉下部補助送り装置17に概ね沿わせた茎
葉誘導案内体19と、この茎葉誘導案内体19の後部上
側に水平向きに装着したカッタ20とを備えてなる。
【0026】この際、茎葉誘導案内体19は隣接した左
右の野菜条列R1、R2の茎葉部w1、w1が上下方向
へ通過するようになされ且つその根部w2、w2が上方
へ通り抜けることのできない程度の巾を有する二つの誘
導案内路19b、19bを形成したものとなすのであっ
て、さらに具体的には一枚の板部材に左右一対の切欠溝
km、kmを平面視後拡がりのハ字状配置に形成し、こ
れら切欠溝km、kmの左右側縁近傍の板部材下面箇所
に合成樹脂材又はその相当品からなる摺らし板19a、
19a、19a(図11中に仮想線の斜線で示す)を付
設した構成となす。
【0027】この際、各誘導案内路19bの巾b1は凡
そ25mm〜40mm程度となす。この巾b2が小さす
ぎると、茎葉部w1の後方への円滑な案内作用が得られ
ず、逆に広すぎると、正確な案内作用が得らず過度は根
部の持ち上がりが生じるのである。
【0028】また左右一対の各誘導案内路19b、19
bの左右の前後向き側縁のうち他方の誘導案内路19b
の存在する側である前後向き側縁b2、b2間の誘導案
内路19b、19b前端位置での距離L3は実際上30
mm〜40mm程度となされる。一方、左右一対の各誘
導案内路19b、19bのカッタ20の切断位置での巾
b1中心間距離L2は凡そ100mm〜130mm程度
となされる。
【0029】カッタ20は外周縁に鋸刃を形成された円
盤刃となすと共に、縦軸20a回りの矢印方向sへ回転
駆動され、前記誘導案内路19b、19bの最後部へ向
かう茎葉部w1をその下部で根部w2から切り離すもの
となす。
【0030】このカッタ20はこれの支持位置を機体に
対し斜め後上方へ位置変更操作し得るものとした図11
に示す支持手段100を介して固定され、この支持手段
100の位置変更操作によりその高さを変化させて茎葉
部w1の切断高さ位置を調整するものとなされている。
この際、カッタ20は図10にその一部を示すように茎
葉補助送り装置17の突起18aの移動経路の上側にも
移動可能となすのであって、例えば、支持手段100を
機体から分離させて行うか、カッタ20を縦軸20aか
ら取り外す等して移動させるようになす。
【0031】カッタ20の高さは例えば、玉葱wが早生
種の場合は根部w2側に2.5cm〜3.5cm程度の
長さの茎葉部w1が残るように決定され、また玉葱wを
掛け吊り貯蔵するときは20cm程度の茎葉部w1が根
部w2側に残るように決定され、またコンテナ貯蔵する
ときは8cm〜10cm程度の茎葉部w1が根部w2側
に残るように決定される。
【0032】さらに、平面視で一つの誘導案内路19b
の巾b1内に位置するカッタ20部分の外周縁の回転方
向が斜め後方へ向かうものとなるそのカッタ20部分に
対応した誘導案内路19bの上側箇所でカッタ20の近
傍となる箇所には、この案内路19bに案内された茎葉
部w1をその切断時に受け止めるための茎葉受け部材k
sを設ける。図示例ではこの茎葉受け部材ksは支持部
ks1を介して茎葉誘導案内体19と同体状にボルト固
定されている。
【0033】上記縦軸20aは挟持搬送装置3の下方に
配置された伝動ケース101の前部に回転自在に装着さ
れており、この伝動ケース101の後部には入力軸10
2が回転自在に装着されている。この伝動ケース101
は縦軸20aを回転駆動するための駆動力をその入力軸
102から縦軸20aまで同一平面上で伝動するチェー
ン伝動ケースとなされるのであって、具体的には、縦軸
20aにスプロケット103を固定する一方、入力軸1
02にもスプロケット104を固定し、これらスプロケ
ット103、104間に無端状のチェーン105を掛け
回してなる。このチェーン伝動ケース101は平面配列
される歯車列を内包させ、この歯車列により動力が同一
平面上を伝動されるものとした歯車伝動ケースで置き換
えても差し支えないものである。
【0034】そして、このチェーン伝動ケース101は
平面視形状を概ね長方形となされてあって、挟持搬送装
置3の下方で茎葉下部補助送り装置17の突起18aの
移動経路の終端上側箇所に、その伝動方向が機体の前後
方向に対し左右へ傾斜した状態となるように配置し、且
つ、この伝動ケース101の入力軸102及びその周辺
を前記挟持搬送装置3により搬送される茎葉部w1の移
動経路106から外して位置させてある。
【0035】この際、平面視において茎葉部w1の移動
経路106(図11参照)とチェーン伝動ケース101
とが重なり合う範囲である茎葉接触範囲(茎葉部と接触
する可能性のある範囲という意味である)の前端部形状
を前方へ向かう凸状に形成する。図11において茎葉接
触範囲の前端部は円弧面部u1とこれに連続した垂直平
面部u2とで形成され、前方から後方へ搬送される茎葉
部w1の下部がここに衝突して接触しても左右に分離さ
れつつ円滑に後方へ滑り移動されるようになされてい
る。
【0036】上記伝動ケース101の入力軸102箇所
にはベベルギヤケース107が上方へ凸状となるように
ボルト固定してあり、このケース107には横向き軸1
08を回転自在に装着し、この横向き軸108と入力軸
102とを連動連結させるためのベベルギヤ109を内
包させている。ベベルギヤケース107の外面にはカッ
タ20及び伝動ケース101を機体に支持させるため前
記支持手段100が固定されており、この支持手段10
0が挟持搬送装置3の装置フレームに斜め後上方への移
動操作可能にボルト固定されている。
【0037】一方、図3に示すように機体の進行方向右
側部には前後方向の伸縮変形可能となされたカッタ駆動
用前後向きケース110が装設してあり、この前後向き
ケース110の前部に横向き軸111を回転自在に装着
し、且つ、この横向き軸111と、ベベルギヤケース1
07側の横向き軸108とを一対のユニバーサルジョイ
ント112、113及び中間軸114で連動連結してい
る。これにより、カッタ駆動用前後向きケース110の
横向き軸111の回転が、任意の高さに位置変更された
後のカッタ20に支障なく伝達されるようになる。
【0038】前記掘起こし刃16は土中を進むものとし
た水平状の刃部16aとこの刃部16aを支持する縦向
きアーム部16bとを備えたもので、挟持搬送装置3の
搬送始端下方にその刃部16aが位置するように配置さ
れ、縦向きアーム部16bの長さ途中を横向き軸21を
介して機体の固定部22に支持させてある。この掘起こ
し刃16は動力により横向き軸21回りへ揺動される構
成となし、また縦向きアーム部16bは収穫中の野菜w
の条列R1、R2とこれらの条列に隣接した未収穫野菜
wの条列R3との間に位置されると共に、刃部16aは
収穫中の2条分の野菜wの条列R1、R2の下方の土を
同時に膨軟化させるものとなす。
【0039】堀起こし刃16に関連させて切刃体23を
設けるのであって、具体的には、図13等に示すよう
に、縦向きアーム部16bの一部で前記横向き軸21よ
りも下方箇所に前向き支持板115を固定し、この支持
板115から斜め後方へアーム板116を延出させてこ
れの前端部を前向き支持板115に上下揺動自在に軸着
し、このアーム板116の後端部に円盤状の切刃体23
を回転自在に軸着すると共に、アーム板116を下方へ
付勢するためのスプリング117を係着し、さらにアー
ム板116が特定位置より下方へ揺動するのを規制する
ためのストッパ118を前向き支持板115に突設して
いる。この際、切刃体23の外周囲は先鋭状の鋸刃とな
される。この切刃体23は機体の進行に伴って前向き支
持板115及びアーム板116を介して前方下方へ引き
移動され、且つ堀起こし刃16の前後上下の揺動に連動
して前後上下に揺動され畝Uを被ったマルチフィルムm
をその巾中央で円滑に切断するものなる。
【0040】図1〜図3、図8、図10、図11、図1
2、図14及び図15に示すように上記分草装置1の各
縦向き引起こし装置5の下端部近傍には畝Uを被ったマ
ルチフィルムmを案内し押さえるためのフィルム案内押
さえ棒24a、24b、24cが設けてある。これらフ
ィルム案内押さえ棒24a、24b、24cは収穫して
いる野菜条列R1、R2の左右両側部の畝Uを被ってい
るマルチフィルムm部分を各縦向き引起こし装置5の下
端部から挟持搬送装置3の茎葉挟持開始位置までの間で
のみ地面に近接させるように押圧するものとなしてあ
る。
【0041】左右端側のフィルム案内押さえ棒24a、
24bは左右対称構造になしてあって、最右端側のもの
について説明すると、図14に示すように縦向き引起こ
し装置5の装置フレーム5aに縦向き支持板eを長孔と
固定ボルトにより高さ変更調整自在に固定し、この支持
板eの下端部からフィルム案内押さえ棒24aを後方へ
向けて延出させている。図14中、仮想線kaは縦向き
支持板eの位置をその長孔の範囲内で下方へ移動させて
フィルム案内押さえ棒24aの高さを下げた状態を示
す。
【0042】フィルム案内押さえ棒24a、24bは機
体進行中にマルチフィルムmを円滑にこれの後部下面側
へ案内させるため前部を前上がりの円弧状部g1とな
し、且つ、タイン7及びタインキャップ12による茎葉
部w1の掬い上げを安定的となすため、この円弧状部g
1を、タインキャップ12の先部がマルチフィルムmを
下方へ押圧する範囲近傍に位置させると共に、最下部g
2をなす直状部を、タインキャップ12の先部がマルチ
フィルムmの押圧を開始する箇所に位置させている。そ
して、左右何れのフィルム案内押さえ棒24a、24b
の後端部g3もマルチフィルムmとの局部的な接触を避
けるため後方へ向け反り上げるようになされている。こ
の際、フィルム案内押さえ棒24aの後端は挟持搬送装
置3の茎葉挟持開始位置よりも前方でしかも切刃体23
の前縁の側方近傍に位置させて切刃体23によるマルチ
フィルムmの分断を的確に行えるようになし、またフィ
ルム案内押さえ棒24bの後端は挟持搬送装置3の茎葉
挟持開始位置よりも前方であればよいのであるが、構造
の対称性を確保するためフィルム案内押さえ棒24aの
後端と同一の前後位置となす。
【0043】中央のフィルム案内押さえ棒24cは茎葉
下部分草部材と兼用するもので、図10に示すように縦
向き引起こし装置5の装置フレーム5aに縦向き支持板
e1をボルトにより固定し、この支持板e1の下端部か
ら後方へ向けて延出させ、その後端を茎葉誘導案内体1
9の左右の誘導案内路19b、19bの前端の相互間部
位p1にボルト固定している。このフィルム案内押さえ
棒24cは前記フィルム案内押さえ棒24aの場合に準
じてマルチフィルムmを地面に近接させるように押さえ
る最下部gk2と、この最下部gk2の前方に連続して
形成された前上がり状の円弧状部gk1と、さらに最下
部gk2の後方に連続して最下部gk2と概略同一高さ
で後方へ向かわせた最下部延長部g4と、最下部gk2
又は最下部延長部g4の長さ途中から斜め後上方へ向か
うものとした傾斜部gk3とを備えたものとなされる。
そして、主要棒部材hの長さ途中からは横側分岐棒g5
を斜め後下方且つ横方へ向かわせ続いて最下部gk2と
概略同一高さで後方へ向かわせている。この際、円弧状
部gk1、最下部gk2、最下部延長部g4及び横側分
岐棒g5が主にフィルム案内押さえ機能を発揮し、また
傾斜部gk3が主に茎葉下部分草機能を発揮する。
【0044】上記フィルム案内押さえ棒24a、24
b、24cのそれぞれの縦向き支持板e、e1にはその
対応する円弧状部g1、gk1に関連させて図9、図1
0に示すような円形フィルム案内体241を横向き軸2
42回りの回転自在に設け、この円形フィルム案内体2
41が機体の進行中に円弧状部g1、gk1に先んじて
マルチフィルムmに接して回転しつつこれを下方へ押さ
え込むようになしてある。この円形フィルム案内体24
1は必ず設けなければならないものではなく省略しても
差し支えないものである。
【0045】図7、図8及び図15に示すように、茎葉
切断装置4の後方にはマルチ集束機構が形成してある。
このマルチ集束機構は走行車両部Bの左側部分に装着さ
れた三角枠状の集束ロッド25と、このロッド25より
後方で茎葉切断装置4の真後ろの特定位置に設けられた
集束ローラ26とを備えている。
【0046】集束ロッド25は機体の進行中、これの対
応する畝肩部を被覆したマルチフィルムmと畝肩部をな
す土面との間に進入してマルチフィルムmを連続的に畝
肩部から剥がすものであり、また集束ローラ26は集束
ロッド25で剥がされ切刃体23で巾方向を二分された
マルチフィルムmをその巾が漸次狭まるように支持し機
体の進行に伴って後方へ狭巾状となして送り出し、収穫
跡の畝U上に降下させるものである。
【0047】図1〜図3に示すように、走行車両部Bは
左右一対の走行車輪27、27、これに支持される車両
フレーム22、この車両フレーム22の前部を支持する
ためのゲージ輪28、車両フレーム22の後部に固定さ
れたエンジン29、及び、エンジン29の後方へ張り出
させた操縦ハンドル30を備えている。
【0048】エンジン29の下部寄り側部にミッション
31が設けられ、このミッション31及びエンジン29
の下側に左右向きの伝動ケース32が設けられている。
この際、伝動ケース32のゲージ輪28側でない側の一
部箇所を左右方向の伸縮可能部33となし、この伸縮可
能部33を伸縮させるための操作機構34を設ける。そ
して、伝動ケース32の両端部にはファイナルケース3
5、35が設けてあり、このファイナルケース35の先
端部に走行車輪27、27が装着されている。
【0049】ゲージ輪28は車両フレーム22と同体に
固定された傾斜状支持筒部36の下端に回転自在に軸着
されており、傾斜状支持筒部36の上部と操縦ハンドル
30との間に回転操作ハンドル37が架設されている。
このハンドル37の回転操作により傾斜状支持筒部36
の長さが変化して、車両フレーム22に対するゲージ輪
28の高さが変化されるものとなされている。
【0050】エンジン29の動力伝達系統は次のように
なされている。即ち、図4に示すように、エンジン29
の回転をミッション31に伝達させ、次にミッション3
1から左右向きの伝動ケース32、ファイナルケース3
5、35及び操向クラッチ38、38を経て走行車輪2
7、27に伝達させる。
【0051】ミッション31内の前部では前後向きの作
業出力軸39とエンジン29動力の伝動系統とを結合さ
せる。そして作業出力軸39にはベベルギヤ40を介し
て横向き駆動軸41を連動連結させる。
【0052】上記横向き駆動軸41の右端部にはクラン
ク42を形成する。また横向き駆動軸41の中央にはウ
オーム43を設け、これに噛み合わさせたウオームホイ
ール44を介して、横向き駆動軸41と挟持搬送装置3
用の駆動軸45とを連動連結させる。
【0053】この駆動軸45は各挟持搬送要部14の後
側のプーリの中心軸46、46にチェーン伝動機構等を
介して結合させ、また中心軸46の回転が搬送ベルト1
5を介して伝達される前側のプーリの中心軸47を、掻
込み装置2と茎葉下部補助送り装置17のそれぞれの後
側のプーリの中心軸48、48に連動連結させる。
【0054】横向き駆動軸41の右端部からは前後向き
伝動筒ケース49を延出させ、この伝動筒ケース49内
の前後向き駆動軸50の後端と前記横向き駆動軸41を
ベベルギヤ51を介して結合させ、また前後向き駆動軸
41の前端と、縦向き引起こし装置5のタイン7を作動
させるための上部スプロケット軸52とをベベルギヤ5
3を介して結合させる。
【0055】また横向き駆動軸41のクランク42に前
後向き連結ロッド54の一端を結合させると共に、この
ロッド54の他端を掘起こし刃16の縦向き支持アーム
部16bの上端に結合させ、クランク42による連結ロ
ッド54の前後変位が掘起こし刃16に伝達されるよう
になす。
【0056】さらに横向き駆動軸41の適当箇所にベベ
ルギヤ55を設け、このベベルギヤ55からスプライン
結合による伸縮可能な前後向き回転軸56を延出させ、
この回転軸56にベベルギヤ119を介して横向き軸1
11を連動連結させ、さらにこの横向き軸111をユニ
バーサルジョイント112、スプライン結合による伸縮
自在な中間軸114、ユニバーサルジョイント113、
横向き軸108、ベベルギヤケース107及び伝動ケー
ス101を介してカッタ20に連動連結させる。この
際、前後向き回転軸56は図3等に示すカッタ駆動前後
向きケース110に内包され、また横向き軸111、ユ
ニバーサルジョイント112、中間軸114、ユニバー
サルジョイント113は図3に一部が示された折れ曲が
り変形可能なケース120により包囲される。
【0057】次に、上記のように構成した収穫機を使用
して、マルチフィルムmで被われた畝U上に植生した野
菜wの一種である玉葱を収穫する際の作動について説明
する。図1〜図3に示すように機体を畝Uの長手方向に
沿わせ、左右の走行車輪27、27を一つの畝Uの左右
の畝間溝nに位置させ、機体が畝Uを跨いだ状態とす
る。次に必要に応じて回転操作ハンドル37を回転操作
してゲージ輪28を機体に対し上方へ変位させ、分草装
置1、掻込み装置2、掘起こし刃16、切刃体23、円
盤カッタ20及び挟持搬送装置3を玉葱wの収穫処理に
最適な高さとする。これにより、フィルム案内押さえ棒
24a、24b、24cは収穫すべき2条分の野菜条列
R1、R2の左右両側に位置し、縦向き引起こし装置5
の下端部から挟持搬送装置3の茎葉挟持開始位置までの
間で畝Uを被ったマルチフィルムmをその最下部g2、
gk2で地面に近接させるように押さえ付けた状態とな
る。また各縦向き引起こし装置5のタイン7及びタイン
キャップ体12はその移動軌跡の最下位置で畝Uを被っ
たマルチフィルムm上面に接し地面を押圧する状態とな
る。
【0058】この後、各部を作動状態として機体を走行
させる。機体の前進時、フィルム案内押さえ棒24a、
24b、24cはマルチフィルムm上を前進するのであ
って、この進行中、各縦向き引起こし装置5の下端部か
ら挟持搬送装置3の茎葉挟持開始位置までの間で畝Uを
被ったマルチフィルムm部分を常に安定的に地面に近接
させる。この一方では各縦向き引起こし装置5のタイン
7及びタインキャップ体12がその移動軌跡の最下位置
近傍に達し次々と起立姿勢となってフィルム案内押さえ
棒24a、24b、24cの最下部g1、gk1で地面
に近接された状態のマルチフィルムm部分を押圧しつつ
前上方へ回行移動する。この際、タインキャップ体12
は地面からの反力で図5等に示すように後方へ折れ曲が
り、マルチフィルムm上面を滑り移動し、この移動中に
マルチフィルムm上に倒伏している2条分の野菜条列R
1、R2の茎葉部w1を確実に掬い上げる。この後はタ
イン7及びタインキャップ体12が掬い上げた茎葉部w
1を斜め後上方へ引き上げるように作用し、これにより
各野菜条列R1、R2の茎葉部w1は隣接する玉葱w条
列の茎葉部w1との絡みを分離されつつ引き起こされ
る。
【0059】このように処理された茎葉部w1は機体の
進行により掻込み装置2に到達するのであり、掻込み装
置2は2条分の野菜条列R1、R2の茎葉部w1を挟持
搬送装置3の茎葉挟持開始位置に送り込む。挟持搬送装
置3はその送り込まれた2条分の茎葉部w1を茎葉挟持
開始位置で同時に挟持し、続いて斜め後上方へ挟持搬送
するものとなる。
【0060】一方では、切刃体23が掘起こし刃16の
揺動に連動して前後及び上下へ揺動されつつ前方へ引き
移動され、土との摩擦で回転し、マルチフィルムmの巾
中央を切り離し図15に示すようにそれを左右に二分す
る。
【0061】掘起こし刃16は切刃体23で切り離され
たマルチフィルムm部分に形成された開口から土中に進
入した状態となり、その刃部16aが収穫中の2条列R
1、R2分の玉葱wの根部w2の下方を前後及び上下へ
揺動されつつ前進され2条分の根部w2周辺の土を膨軟
となす。この際、掘起こし刃16の縦向きアーム部16
bは先に切刃体23で形成されたマルチフィルムmの開
口内に位置しているためマルチフィルムmと強く接触す
ることなく、マルチフィルムmの後処理を困難になすよ
うなマルチフィルムmの変形を生じさせるものとならな
い。
【0062】挟持搬送装置3による茎葉部w1の挟持搬
送が進行するに伴って、茎葉部w1は漸次上昇され、そ
の根部w2に上方への引張力が作用し、根部w2は土中
から徐々に上昇される。この際、マルチフィルムmは根
部w2と共に地上に引き上げられるのであり、この根部
w2の引上げ初期ではマルチフィルムmは図12に示す
ようにフィルム案内押さえ棒24a、24b、24cで
三カ所を地面に近接された状態に保持され、また根部w
2の引上げ後期ではこの根部w2の左右のマルチフィル
ムm部分はもはや左右端側や中央のフィルム案内押さえ
棒24a、24b、24cと接触していないため、これ
ら押さえ棒24a、24b、24cによる過度な拘束は
受けず、根部w2は円滑に引き上げられて地中から抜き
上げられる。この抜き上げ中、中央のフィルム案内押さ
え棒24cの傾斜部gk3は茎葉下部分草部材としての
機能を奏するのであって、即ち、収穫中の2条列R1、
R2の玉葱wを各条列R1、R2に分別した左右配置に
保持する。
【0063】この後、さらに挟持搬送装置3による茎葉
部w2の挟持搬送が進行すると、収穫中の各条列R1、
R2の根部w2は茎葉誘導案内体19の下面に各条列R
1、R2に分別された状態で到達し、茎葉下部補助送り
装置17から茎葉部w1下部に付与される後方送り力で
後方移動を補助されつつ、その対応する各誘導案内路1
9bを通じて円盤カッタ20へ向け移動される。
【0064】各条列R1、R2の根部w2が茎葉誘導案
内体19に達した後にもその茎葉部w1は挟持搬送装置
3により斜め後上方へ搬送されるようになり、この際、
各条列R1、R2の根部w2は茎葉誘導案内体19より
も上方へ移動するのをこの茎葉誘導案内体19のそれら
根部w2に対応した誘導案内路19bで規制されるた
め、各条列R1、R2の茎葉部w1は緊張状態となって
円盤カッタ20に達する。
【0065】このような誘導案内路19b、19b内で
の玉葱wの移動中、玉葱wの根部w2の上面は摺らし板
19aに圧接されるが摺らし板19aの低摩擦性や良撓
み性により玉葱wが損傷することは抑制されるのであ
り、また左右の誘導案内路19b、19bが後方へ向か
うに伴って漸次左右へ離反するため茎葉部w1、w1の
後方移動に幾分大きな抵抗が作用するが、茎葉下部補助
送り装置17がその茎葉部w1、w1に後方送り力を付
与するため茎葉部w1、w1は確実に且つ適正な速度で
後方移動される。
【0066】誘導案内路19b、19b内を移動される
茎葉部w1、w1がカッタ20に達した後は、その茎葉
部w1、w1はカッタ20の外周縁の鋸刃で茎葉部w1
下部を切断され根部w2から分離される。この際、機体
左側の誘導案内路19b内の茎葉部w1はカッタ20の
回転方向との関連からカッタ20による切断の際に茎葉
下部補助送り装置17の送り方向へ逃げるようになって
切断され難い状態になろうとするが、茎葉受け部材ks
がこの茎葉部w1の逃げを阻止するように受け止めるた
め、効率的に切断されるものとなる。
【0067】上記した茎葉切断装置4による根部w2の
処理中、畝Uを被ったマルチフィルムmは根部w2の上
側に存在し、根部w2が機体後方へ搬送される程、根部
w2と一緒に漸次高く持ち上げられるようになる。この
ようにして円盤カッタ20位置の近傍に持ち上げられた
マルチフィルムm部分はこれよりも前方でフィルム案内
押さえ棒24a、24b、24cが適当に地面上に押さ
え付けるため、挟持搬送装置3や茎葉誘導案内体19や
茎葉下部補助送り装置17等に絡み付くものとならなな
い。
【0068】円盤カッタ20で茎葉部w1を切り離され
自由状態となった根部w2は直ちに畝U上に落下するの
であり、一方、根部w2から分離されたマルチフィルム
mは図15に示すように集束ロッド25で畝肩部や畝間
溝nから剥ぎ取られ集束ローラ26に案内されつつ収穫
跡の畝U上に放置される。なお、集束ロッド25は収穫
作業開始時に手作業により畝肩部とこれを被ったマルチ
フィルムmとの間に位置させておく。
【0069】他方、円盤カッタ20で根部から切り離さ
れた茎葉部w1は挟持搬送装置3によりさらに斜め後上
方へ搬送される。この搬送中、茎葉部w1の下部は伝動
ケース101の前端部に衝突するが、その前端部は凸状
であるため、その衝突の衝撃は緩和され搬送乱れは最小
限に抑えられ、衝突後の茎葉部w1は円滑に後方へ案内
され、やがて伝動ケース101の茎葉接触範囲から離れ
るものとなる。この際、伝動ケース101は厚さの薄い
ものとなされていることにより、茎葉部w1の下端と伝
動ケース101との上下方向の接触範囲は小さいもので
あり、それらの衝突による抵抗は重要なものとならな
い。
【0070】畝U上の2条分の条列R1、R2の玉葱w
が上記のように収穫処理された後は、機体を180度転
向させて前とは反対向きに進行させて畝U上の残りの2
条分の条列R3、R4の玉葱wを同様に収穫処理する。
こうして収穫処理が終了した後、作業者は手作業により
マルチフィルムmを除去し、根部W2を拾い集める。
【0071】上記使用例では、マルチ栽培された玉葱W
を収穫する場合について説明したが、これに限定するも
のではなく、無マルチ栽培された玉葱w等であっても収
穫することができる。この際、必要であればタインキャ
ップ体12をタイン7から外すと共に各縦向き引起こし
装置5の下部から従来同様に斜め前下方へ向け棒条のデ
バイダを延出させ、このデバイダにより、倒伏した茎葉
部w1を掬い上げて縦向き引き起こし装置5へ送り込ま
せるようにする。
【0072】またカッタ20は上記図示例では根部w2
から凡そ3cm程度の位置を切断するようになしている
が、根部w2から8cm程度の位置或いは20cm程度
の位置を切断する必要があるときは、支持手段100を
移動操作して、カッタ20を茎葉下部補助送り装置17
の突起18aの移動経路の上側に位置させ、適当にその
上下位置を調整する。
【0073】
【発明の効果】上記した本発明によれば、次のような効
果が得られる。即ち、請求項1に記載したものによれ
ば、伝動ケースの厚さを薄くなしてカッタを低い位置で
回転駆動することが可能となり、これにより玉葱等の茎
葉部の切断において玉葱等を高く持ち上げる必要がなく
なり、マルチ栽培された玉葱等であっても、それを地中
から引き抜き続いて地上で茎葉部の下部を根部から切り
離す処理を機械的に行わせることができる。また伝動ケ
ースの厚さを薄くなして、根部から切り離された茎葉部
と伝動ケースとの衝突範囲を小さくなすことにより、こ
れらの衝突のときの茎葉部の搬送乱れや各部への詰まり
を低減させ、作動の円滑性を向上させることができる。
【0074】請求項2に記載した発明によれば、スプロ
ケットとチェーンの組み合わせ、或いは平面配列される
歯車列により、これの伝動すべき駆動力をその入力軸か
ら縦軸まで同一平面上で伝動させることができるため伝
動ケースの厚さが薄くなり、これにより請求項1に記載
した発明と同様の効果を得ることができる。
【0075】請求項3に記載した発明によれば、伝動ケ
ースの入力軸箇所に高さの大きな空間を形成させ、この
空間に適宜な伝動構造を配置することにより伝動系統構
造を種々に形成することが可能となり、伝動系統構造の
形成に際しての任意性を向上させることができる。
【0076】請求項4に記載した発明によれば、ベベル
ギヤケースを挟持搬送装置で搬送される茎葉部と衝突し
ないものとなすことができ、また駆動力を横向きの回転
伝動軸からベベルギヤケースを介して入力軸に伝動させ
てカッタを駆動させることができ、伝動系統構造の形成
が容易に行えるようになる。
【0077】請求項5に記載した発明によれば、伝動ケ
ースと茎葉部との接触範囲を少なくなして、それらの接
触による衝撃性を緩和させることができると共に、伝動
ケースの後端部上方の空間の高さを大となして、伝動系
統形成の任意性を一層向上させることができる。
【0078】請求項6に記載した発明によれば、茎葉接
触範囲の前端部に茎葉部を非衝撃的に受け止めさせて、
茎葉部と伝動ケースとの衝突による衝撃を低減させるこ
とができる。
【0079】請求項7に記載した発明によれば、伝動ケ
ースを構造簡易且つ軽量で厚さの薄いものとなすことが
できる。
【0080】請求項8に記載した発明によれば、補助送
り装置の突起に茎葉部の切断位置の直近に送り力を付与
させて、カッタによる切断を確実に行わせることができ
る。
【0081】請求項9に記載した発明によれば、マルチ
栽培された玉葱等を収穫することができると共に無マル
チ栽培された玉葱等も収穫することができ、またカッタ
による茎葉部の切り離し後に根部側に残される茎葉部の
長さを、カッタの高さを調整することにより例えば30
mm程度から200mm程度までの間の任意な大きさに
調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る野菜収穫機の側面図である。
【図2】前記収穫機の平面図である。
【図3】前記収穫機の正面図である。
【図4】前記収穫機の動力系統図である。
【図5】前記収穫機の縦向き引起こし装置の下部を示す
側面視作用説明図である。
【図6】前記縦向き引起こし装置のタイン関連部に係
り、Aは図5のxーx部を示す図で、BはAの側面図で
ある。
【図7】前記収穫機の側面視説明図である。
【図8】前記収穫機の茎葉切断装置やマルチフィルムの
集束機構等を示す平面図である。
【図9】前記収穫機の一部を示す正面図である。
【図10】前記収穫機の中央のフィルム案内押さえ棒周
辺を示す側面図である。
【図11】前記収穫機の茎葉誘導案内体の周辺を示す平
面図である。
【図12】前記収穫機のフィルム案内押さえ棒の作用状
況を示す正面図である。
【図13】前記収穫機の切刃体の周辺を示す側面図であ
る。
【図14】前記収穫機の最右端側の縦向き引起こし装置
やフィルム案内押さえ棒等を示す側面図である。
【図15】前記収穫機によるマルチフィルムの処理状況
を示す平面図である。
【符号の説明】
2 掻込み装置 3 挟持搬送装置 4 茎葉切断装置 17 茎葉下部補助送り装置 18a 突起 19 茎葉誘導案内体 20 カッタ 20a 縦軸 101 伝動ケース 102 入力軸 103 スプロケット 104 スプロケット 105 チェーン 107 ベベルギヤケース U 畝 w 野菜 w1 茎葉部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圃場に植生した野菜(w)の茎葉部(w
    1)を挟持して斜め後上方へ搬送すると共にこの搬送中
    にその根部(w2)を地中から引き抜くものとした挟持
    搬送装置(3)と、このように引き抜かれた後の野菜
    (w)の茎葉部(w1)の下部を前記挟持搬送装置
    (3)による搬送中に縦軸(20a)回りへ回転される
    カッタ(20)で上下に切り離すものとした茎葉切断装
    置(4)とを備えた野菜収穫機であって、前記縦軸(2
    0a)を回転駆動するための駆動力がその入力軸(10
    2)から縦軸(20a)まで同一平面上で伝動されるも
    のとした伝動ケース(101)を前記挟持搬送装置
    (3)の下方に配設したことを特徴とする野菜収穫機。
  2. 【請求項2】 圃場に植生した野菜(w)の茎葉部(w
    1)を挟持して斜め後上方へ搬送すると共にこの搬送中
    にその根部(w2)を地中から引き抜くものとした挟持
    搬送装置(3)と、このように引き抜かれた後の野菜
    (w)の茎葉部(w1)の下部を前記挟持搬送装置
    (3)による搬送中に縦軸(20a)回りへ回転される
    カッタ(20)で上下に切り離すものとした茎葉切断装
    置(4)とを備えた野菜収穫機であって、前記縦軸(2
    0a)を回転駆動するための伝動ケース(101)を前
    記挟持搬送装置(3)の下方に配設し、この伝動ケース
    (101)内で、駆動力がスプロケット(103)(1
    04)とチェーン(105)の組み合わせ、或いは平面
    配列された歯車列により伝動されることを特徴とする野
    菜収穫機。
  3. 【請求項3】 伝動ケース(101)の入力軸(10
    2)及びその周辺を前記挟持搬送装置(3)により搬送
    される茎葉部(w1)の移動経路から外して位置させた
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の野菜収穫機。
  4. 【請求項4】 伝動ケース(101)の入力軸(10
    2)箇所にベベルギヤケース(107)を組み付けたこ
    とを特徴とする請求項3記載の野菜収穫機。
  5. 【請求項5】 伝動ケース(101)の伝動方向を機体
    の前後方向に対し左右へ傾斜させたことを特徴とする請
    求項1〜4の何れかに記載した野菜収穫機。
  6. 【請求項6】 伝動ケース(101)の茎葉接触範囲の
    前端部形状を前方へ向かう凸状に形成したことを特徴と
    する請求項1〜5の何れかに記載の野菜収穫機。
  7. 【請求項7】 伝動ケース(101)が、縦軸(20
    a)にスプロケット(103)を固定する一方、入力軸
    (102)にもスプロケット(104)を固定し、これ
    らスプロケット(103)(104)間に無端状のチェ
    ーン(105)を掛け回してなるチェーン伝動ケースで
    あることを特徴とする請求項1、3、4、5又は6の何
    れかに記載の野菜収穫機。
  8. 【請求項8】 挟持搬送装置(3)の下方に、この搬送
    装置(3)で搬送される茎葉部(w1)の下部に後向き
    の送り力を付与するための多数の突起(18a)を具備
    した茎葉下部補助送り装置(17)を設け、これら突起
    (18a)の移動経路よりも上方に伝動ケース(10
    1)を、そして下方にカッタ(20)を位置させた構成
    を特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の野菜収穫
    機。
  9. 【請求項9】 挟持搬送装置(3)による茎葉部(w
    1)の後向き搬送中、この茎葉部(w1)やその根部
    (w2)を後向き特定傾斜方向へ案内する茎葉誘導案内
    体(19)を茎葉下部補助送り装置(17)の下方に設
    けると共に伝動ケース(101)の高さを調整変更可能
    となし、この際、カッタ(20)が茎葉下部補助送り装
    置(17)の突起(18a)の移動経路の上側へも移動
    可能となされていることを特徴とする請求項8記載の野
    菜収穫機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101621139B1 (ko) * 2014-04-15 2016-05-16 동양물산기업 주식회사 뿌리 수확을 위한 줄기 제거장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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