JP3864623B2 - 播種プラント - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フィーダ上に床土を供給する床土タンクと薬剤を供給する薬剤供給装置とを設け、前記フィーダの終端部を床土を揚上するためのエレベータのホッパーに臨ませ、エレベータにより揚上される床土を床土詰装置の床土供給タンク側へ送る状態と覆土装置の覆土タンク側へ送る状態とに切替できる構成とした播種プラントに関し、農業用施設の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来は、覆土にも薬剤を供給していた
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような播種プラントにおいて、床土のみに薬剤を供給して、薬剤の無駄をなくすようにすることを課題とする。また、薬剤供給過多にならないようにすることを課題とする
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、苗箱(3)を搬送する播種コンベア上に搬送方向上手側から順に床土詰装置(14)、播種装置(15)及び覆土装置(16)を配設し、フィーダ(8)上に床土を供給する床土タンク(9)と薬剤を供給する薬剤供給装置(10)とを設け、前記フィーダ(8)の終端部を床土を揚上するためのエレベータ(11)のホッパー(12)に臨ませ、前記エレベータ(11)により揚上される床土が供給される正逆転切替可能なベルトコンベア(19)を設け、該ベルトコンベア(19)を前記床土詰装置(14)の床土供給タンク(14T)及び前記覆土装置(16)の覆土タンク(16T)の上方に配置して、該ベルトコンベア(19)の正逆転切替によりエレベータ(11)により揚上される床土を床土供給タンク(14T)側へ送る状態と覆土タンク(16T)側へ送る状態とに切替できる構成とし、前記床土タンク(9)内の床土の有無を検出する有無センサ(9s)を設けると共に、該有無センサ(9s)が床土タンク(9)内に床土があることを検出し、且つフィーダ(8)が運転状態で、且つベルトコンベア(19)が床土供給タンク(1 4T)側へ回転しているときにのみ、薬剤供給装置(10)を運転し、有無センサ(9s)が床土タンク(9)内の床土が無くなったことを検出したとき、又はベルトコンベア(19)が覆土タンク(16T)側への送り状態に切り替えられたときには、薬剤供給装置(10)が自動的に停止する構成とした播種プラントとした
【0005】
【発明の効果】
従って、本発明によれば、苗箱(3)を搬送する播種コンベア上に搬送方向上手側から順に床土詰装置(14)、播種装置(15)及び覆土装置(16)を配設し、フィーダ(8)上に床土を供給する床土タンク(9)と薬剤を供給する薬剤供給装置(10)とを設け、前記フィーダ(8)の終端部を床土を揚上するためのエレベータ(11)のホッパー(12)に臨ませ、前記エレベータ(11)により揚上される床土が供給される正逆転切替可能なベルトコンベア(19)を設け、該ベルトコンベア(19)を前記床土詰装置(14)の床土供給タンク(14T)及び前記覆土装置(16)の覆土タンク(16T)の上方に配置して、該ベルトコンベア(19)の正逆転切替によりエレベータ(11)により揚上される床土を床土供給タンク(14T)側へ送る状態と覆土タンク(16T)側へ送る状態とに切替できる構成とし、前記床土タンク(9)内の床土の有無を検出する有無センサ(9s)を設けると共に、該有無センサ(9s)が床土タンク(9)内に床土があることを検出し、且つフィーダ(8)が運転状態で、且つベルトコンベア(19)が床土供給タンク(14T)側へ回転しているときにのみ、薬剤供給装置(10)を運転し、有無センサ(9s)が床土タンク(9)内の床土が無くなったことを検出したとき、又はベルトコンベア(19)が覆土タンク(16T)側への送り状態に切り替えられたときには、薬剤供給装置(10)が自動的に停止する構成とした播種プラントとしたので、床土のみに薬剤を供給するため、薬剤の無駄をなくすことができる。また、床土タンク(9)に土が無ければ薬剤供給装置(10)は運転しないため、薬剤供給過多になることがない
【0006】
【発明の実施の形態】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1〜図3は、苗箱供給装置1を示し、左右及び前後に配設する4本の苗箱移送螺旋体2a,2b,2c,2dにより段積された苗箱3を係止し下降させながら該螺旋体2の下端側で一箱づつ下方に向けて繰出し供給するよう構成している。
【0007】
この苗箱移送螺旋体2は、保持枠4に対し上下方向に回転自在に架設され、各螺旋体2a,2b,2c,2dの各軸間には伝動チエン5が券回され、モ−タ6により回転駆動される構成である。そして、図4に示す如く、前記苗箱移送螺旋体2はこの移送下手側の螺旋ピッチP1が他の上手側螺旋ピッチP2よりも大きくなるように構成している。
【0008】
なお、実施例では4本の螺旋体により苗箱を移送する構成としているが、前後2本の螺旋体により苗箱を移送する構成であってもよい。また、上記のような螺旋ピッチの変更は、各螺旋体の全てにおいて行なう必要はなく、前側の螺旋体若しくは後側の螺旋体のいづれかに構成しておけば足りる。この場合は、苗箱の前端側若しくは後端側が先行して引き離されることになるので、コンベア上に落下される苗箱は、この前端側若しくは後端側が先に着地することになる。
【0009】
なお、前記移送螺旋体2は、移送上手側から移送下手側に向かうに従って螺旋ピッチを徐々に大きくする構成であってもよい。
苗箱供給装置1の保持枠4内に段積された苗箱3は、回転する移送螺旋体2により係止されて下降しながら一番下の苗箱から順次一箱づつ下方に向けて繰出し供給されることになるが、一番下の苗箱が螺旋体2の移送下手側に達すると、この螺旋ピッチの大なる部分の作用を受けて後続の苗箱から確実に引き離されることになる。
【0010】
したがって、その下方に位置する播種機へのコンベア7上には一箱づつの繰出し供給が正確に行われる。
【0011】
図6〜図8は播種プラントSPについての構成例を示し、インタ−ロックフイ−ダ8の上方には始端側から床土タンク9と薬剤供給装置10とがその順序に配設されている。床土タンク9は人為的に供給される床土をフイ−ダ8上に落下供給するものであるが、該タンク9には床土が無くなるとこれを速やかに検出する有無センサ9sが設けられている。薬剤供給装置10は薬剤タンク10aと繰出ロ−ラ10bとからなり、薬剤繰出モ−タ10Mにより繰出ロ−ラ10bを回転駆動し、該タンク10a内の薬剤(殺菌剤又は肥料)を下方のフイ−ダ8上に繰出供給するように構成されている。
【0012】
前記インタ−ロックフイ−ダ8の終端部はエレベ−タ11のホッパ−12に臨ませている。
空の苗箱3を搬送する播種コンベア13上には、搬送方向上手側から床土詰装置14、播種装置15、覆土装置16、灌水装置17がその順序に配設されている。18は播種覆土された苗箱を段積する段積装置を示す。
【0013】
床土詰装置14の床土供給タンク14T及び覆土装置16の覆土タンク16Tの上方には正逆転切替可能なベルトコンベア19(以下、正逆ベルコンと称す。)が設けられ、正逆転切替により床土供給タンク14T側へ送る状態と覆土タンク16T側へ送る状態とに変更できるよう構成されている。
エレベ−タ11により揚上される床土は供給樋11aを介して正逆ベルコン19上に供給される。
【0014】
前記床土詰装置14からのこぼれ土は回収樋14aを介して容器20内へ回収するように構成されている。
メインスイッチを入りにすると、播種プラントの各部が一斉に駆動される。そして、作業の中断若しくは終了後にメインスイッチを切りにすると、床土タンク9、薬剤タンク10a内が空になるまでは作動し、これらが空になるとインタ−ロックフイ−ダ8、エレベ−タ11、正逆ベルコン19の順序でその駆動が順次停止するようになっている。
【0015】
床土タンク9内に床土が有る時、且つ、インタ−ロックフイ−ダ8が運転状態にあって、正逆ベルコン19が床土供給タンク14T側へ回転している時においてのみ薬剤供給装置10を運転する構成であり、床土タンク9内に床土が無くなった時には、有無センサ9sがそれを検出し薬剤供給装置10の運転が自動的に停止するようになっている。
【0016】
また、正逆ベルコン19の回転が床土供給タンク14T側への送り状態から覆土タンク16T側への送り状態に切り替えられたときには、薬剤供給装置10は作動しないように停止状態を保持する。要するに、ベルコン19による覆土側への送り時には薬剤供給は停止状態にある。
床土供給タンク14T及び覆土タンク16Tには、レベルセンサ14S,16Sが設けられ、タンク内に投入される土が所定レベルに達すると警告を発するようになっている。
【0017】
以上のような播種プラントの構成によれば、床土のみに薬剤を供給するので、薬剤の無駄をなくすことができる。(従来は覆土にも薬剤を供給していた。)また、床土タンクに土が無ければ薬剤供給装置は運転しないため、薬剤供給過多になることがない。
【0018】
図10は育苗施設の1階の平面図であり、図11はその中2階の平面図である。
この育苗施設は中2階が苗箱置場となっており、その苗箱置場の苗箱3…が苗箱コンベア21によって苗箱供給装置1まで運ばれ、該苗箱供給装置によって1階に設置した播種プラントSPに苗箱が1個づつ順次供給される構成である。
【0019】
播種された苗箱3は、段積装置18によって所定枚数(30枚程度)づつ段積み状に積み重ねられ、苗箱搬送車22上のパレットに載置される。苗箱搬送車22は磁気誘導式磁気軌道(磁気テ−プ)23に沿って自動走行し、前記段積み状の苗箱を発芽室24内に搬入する。
【0020】
発芽室24から搬出された段積み状苗箱3…は自動積替装置25によって棚状の緑化台車26に積み替えられる。そして、その緑化台車を磁気誘導式の磁気軌道(磁気テ−プ)27に沿って自動走行する緑化台車用搬送車28に載せて緑化室29の入口部29aまで搬送する。緑化室29の入口部29aまで搬送された緑化台車用搬送車28は、緑化室29内に設けられた案内レ−ル30に引き継がれて緑化室内を移動し、各緑化台車26が所定間隔で並ぶように搬送車から降ろされて停車させられる。そして、空になった搬送車28は積替装置25まで戻る。これを繰り返すことにより、緑化台車26を緑化室29内に順次搬入する。
【0021】
緑化台車26は緑化室29内で適当日数保管され、苗が所定の大きさになるまで育成する。苗が所定の大きさになったら、緑化台車26は案内レ−ル30に沿って緑化室29の出口部29bまで移動し、緑化台車用搬送車28に載せられる。緑化台車用搬送車28は、磁気軌道27に沿って移動し、緑化台車26を出荷スペ−ス31まで搬送する。この出荷スペ−ス31の場で緑化台車26から苗箱が取り出され出荷される。緑化台車を降ろして空になった搬送車28は、緑化室29の出口部29bに戻る。これを繰り返すことにより、緑化台車26を緑化室29内から順次搬出する。
【0022】
緑化台車用搬送車28には磁気軌道27の読取り装置32が設けられるが、従来はこの読取り装置32が1台のみで走行制御するものであった為、磁気軌道用走行路の直交制御が困難であった。つまり、図10に示すように、左右横方向の磁気軌道27Xと前後方向の磁気軌道27Yとの直交部K点での走行制御が困難である。そのため、走行用スペ−スを広くとる必要が生じ、敷地面積の拡大が余儀なくされていた。
【0023】
そこで、かかる課題を解決する為、図12、図13に示す如く、搬送車28には2台の読取り装置32a,32bを前後に配設し、そして、前記磁気軌道27X,27Yの直交部Kは、前記読取り装置32a,32bのピッチL1よりも短い距離L2の範囲内において切除する。従って、通常時の走行は、前側の読取り装置32a中心で走行制御し、磁気軌道が切れた部分のみ後方の読取り装置32bが作用することになる。
【0024】
なお、図14に示す如く、磁気軌道直交部の切除部分に読取り装置32a,32bの切り替えを行なう読取り装置切替用磁気テ−プ33を設けておくと、読取り装置32aから32bへ、読取り装置32bから32aへの切り替えが確実に行なえる。即ち、通常時の走行は、前側の読取り装置32aにより走行制御するが、読取り装置32a,32bの切り替えを行なう切替用磁気テ−プ33を読み込むと後方の読取り装置32bにより走行制御し、再度の切替えを読み込むと通常の前側読取り装置32aのみにて走行制御を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗箱供給装置の平面図
【図2】苗箱供給装置の側面図
【図3】苗箱供給装置要部の側面図
【図4】苗箱移送螺旋体の側面図
【図5】苗箱移送螺旋体の平面図
【図6】播種プラント要部の側面図
【図7】播種プラントの側面図
【図8】播種プラントの正面図
【図9】ブロック回路図
【図10】育苗施設の1階の平面図
【図11】育苗施設の中2階の平面図
【図12】緑化台車用搬送車の要部側面図
【図13】磁気軌道の平面図
【図14】磁気軌道の平面図
【符号の説明】
3:苗箱、8:インターロックフィーダ、9:床土タンク、9s:有無センサ、10:薬剤供給装置、11:エレベータ、12:ホッパー、14:床土詰装置、14T:床土供給タンク、15:播種装置、16:覆土装置、16T:覆土タンク、19:ベルトコンベア

Claims (1)

  1. 苗箱(3)を搬送する播種コンベア上に搬送方向上手側から順に床土詰装置(14)、播種装置(15)及び覆土装置(16)を配設し、フィーダ(8)上に床土を供給する床土タンク(9)と薬剤を供給する薬剤供給装置(10)とを設け、前記フィーダ(8)の終端部を床土を揚上するためのエレベータ(11)のホッパー(12)に臨ませ、前記エレベータ(11)により揚上される床土が供給される正逆転切替可能なベルトコンベア(19)を設け、該ベルトコンベア(19)を前記床土詰装置(14)の床土供給タンク(14T)及び前記覆土装置(16)の覆土タンク(16T)の上方に配置して、該ベルトコンベア(19)の正逆転切替によりエレベータ(11)により揚上される床土を床土供給タンク(14T)側へ送る状態と覆土タンク(16T)側へ送る状態とに切替できる構成とし、前記床土タンク(9)内の床土の有無を検出する有無センサ(9s)を設けると共に、該有無センサ(9s)が床土タンク(9)内に床土があることを検出し、且つフィーダ(8)が運転状態で、且つベルトコンベア(19)が床土供給タンク(14T)側へ回転しているときにのみ、薬剤供給装置(10)を運転し、有無センサ(9s)が床土タンク(9)内の床土が無くなったことを検出したとき、又はベルトコンベア(19)が覆土タンク(16T)側への送り状態に切り替えられたときには、薬剤供給装置(10)が自動的に停止する構成とした播種プラント。
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