JP3864555B2 - 洗濯機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗濯水の効果的な作用によって汚れの除去を効率的に行う洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、代表的な洗濯機は、パルセーターと呼ばれる攪拌翼を回転させて洗濯するものであり、この種の洗濯機の構成を図8を参照しながら説明する。
【0003】
図8に示すように、外槽23は、底部に攪拌翼24を回転自在に配設した洗濯兼脱水槽25を内包し、吊り棒26により洗濯機外枠27に吊り下げている。モータ28は、Vベルト29および減速機構兼クラッチ30を介して、攪拌翼24または洗濯兼脱水槽25を駆動する。排水弁31は洗濯兼脱水槽25内の洗濯水を排水し、給水弁32は洗濯兼脱水槽25内に給水するものである。
【0004】
洗濯兼脱水槽25には脱水時の振動を低減させるための流体バランサー33を設け、洗濯兼脱水槽25の上部には蓋34を配設している。制御装置35は、モータ28、排水弁31、給水弁32などを制御して、洗濯、すすぎ、脱水の各行程を逐次制御するものである。
【0005】
上記構成において動作を説明すると、洗濯兼脱水槽25に洗濯物と所定量の洗剤を投入した後、動作を開始すると制御装置35により給水弁32を制御して洗濯兼脱水槽25内に所定量の水を給水し、その後制御装置35により、モータ28を制御して攪拌翼24を駆動する。攪拌翼24の回転によって洗濯兼脱水槽25内の洗濯物と水とを攪拌し、この撹拌によって洗剤を徐々に溶解して洗濯水となり、洗濯物の汚れに作用することとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この構成の洗濯機の場合、投入された洗剤を溶解するために、攪拌翼24を高速で回転させて洗濯物や水を撹拌するのが一般的であり、この場合、洗濯物に過度の機械力が加わらないようにするため、洗濯兼脱水槽25に所定量の水を給水してから攪拌翼24による撹拌を行っていた。
【0007】
つまり、所定量の水が給水されるまでは攪拌翼24を撹拌させないため、この給水時間は洗濯物の汚れ除去の観点からは、意味を持たないものとなっていた。また、給水された水は洗濯物にそのまましみ込むことになり、この場合、撹拌開始によって溶解しはじめた洗剤が、洗濯物全体に浸透し、汚れ除去に必要な濃度に均一化されるまで所定の時間が必要となり、この場合も汚れ除去の観点からすると無駄な時間となっていた。
【0008】
さらに、攪拌翼24の回転によって洗濯兼脱水槽25内の洗濯物を攪拌するといった機械力のみによって洗浄力を確保しているため、洗濯兼脱水槽25の底にある洗濯物には機械力が伝わりやすいため、高い洗浄力が得られるが、逆に洗濯兼脱水槽25の上にある洗濯物には機械力が伝わりにくいため、洗浄力が得られず、洗いむらが大きくなるといった問題を有していた。
【0009】
本発明は上記課題を解決するもので、溶解した洗濯水を洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量に応じて洗濯物に散水させることで、時間を短縮するとともに、洗浄力を確保し、洗いむらを低減することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、外槽内に洗濯兼脱水槽を回転自在に設け、この洗濯兼脱水槽の内底部に攪拌翼を回転自在に設け、洗濯兼脱水槽および攪拌翼を駆動手段により駆動し、制御手段により洗濯兼脱水槽内に給水する給水手段、駆動手段などの動作を制御して行程を制御するよう構成し、制御手段は、給水しながら洗濯兼脱水槽を回転させる第1の行程と、洗濯兼脱水槽の回転により外槽と洗濯兼脱水槽との間から洗濯兼脱水槽内へ洗濯水を散水する第2の行程と、攪拌翼を回転させる第3の行程とを実行可能とし、洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量を検知する布量検知手段の出力により、洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が少ないと検知した場合は、洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が多いと検知した場合と比較して、第2の行程の時間を短くするようにしたものである。
【0011】
これにより、洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量に応じて洗濯水を洗濯物にまんべんなく散水させて汚れに作用させることができ、時間を短縮できるとともに、洗浄力を確保でき、洗いむらを低減することができるとともに、布量検知手段の出力により洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が少ないと検知し、洗濯水位が低い水位に設定された場合、第2の行程において、洗濯兼脱水槽の上部からの散水量は少なく、洗濯水の繰り返し通過による汚れ除去の効果は薄いため、第2の行程の時間を短くすることで、時間を短縮することができる
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、外槽内に回転自在に設けた洗濯兼脱水槽と、この洗濯兼脱水槽の内底部に回転自在に設けた攪拌翼と、前記洗濯兼脱水槽内に給水する給水手段と、前記洗濯兼脱水槽および攪拌翼を駆動する駆動手段と、前記給水手段、駆動手段などの動作を制御し行程を制御する制御手段と、洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量を検知する布量検知手段とを備え、前記制御手段は、給水しながら洗濯兼脱水槽を回転させる第1の行程と、前記洗濯兼脱水槽の回転により外槽と洗濯兼脱水槽との間から洗濯兼脱水槽内へ洗濯水を散水する第2の行程と、前記攪拌翼を回転させる第3の行程とを実行可能とし、前記布量検知手段の出力により、前記洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が少ないと検知した場合は、前記洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が多いと検知した場合と比較して、第2の行程の時間を短くするようにしたものであり、洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量に応じて洗濯水を洗濯物にまんべんなく散水させて汚れに作用させることができ、洗浄力を確保でき、洗いむらを低減することができるとともに、布量検知手段の出力により洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が少ないと検知し、洗濯水位が低い水位に設定された場合、第2の行程において、洗濯兼脱水槽の上部からの散水量は少なく、洗濯水の繰り返し通過による汚れ除去の効果は薄いため、第2の行程の時間を短くすることで、時間を短縮することができる
【0013】
請求項に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、制御手段は、第3の行程間に第2の行程を複数回実行するようにし、布量検知手段の出力により、前記洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が少ないと検知した場合は、前記洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が多いと検知した場合と比較して、第3の行程間の第2の行程の時間を短くするようにしたものであり、第3の行程の撹拌により洗濯物の位置が変化するため、布量が多いときでも、より効果的に洗濯水を洗濯物によりまんべんなく散水させて汚れに作用させることができ、洗浄力を確保でき、洗いむらを低減することができ、布量が少ない場合は時間を短縮することができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(実施例1)
図1に示すように、外槽1は、回転自在に配設した洗濯兼脱水槽2を内包し、吊り棒3により洗濯機外枠4に吊り下げている。モータ(駆動手段)5は、Vベルト6および減速機構7を介して洗濯兼脱水槽2および洗濯兼脱水槽2の内底部に回転自在に配設した撹拌翼8を回転駆動する。カバー体9は、外槽1の上部に設けられた散水用の吐出部を形成するものである。
【0016】
給水弁(給水手段)10は、洗濯兼脱水槽2内に水を給水するものであり、水位検知手段11は、外槽1内の水位を検知するもので、排水弁12は外槽1内の洗濯水を排水するものである。
【0017】
制御装置13は、図2に示すように構成しており、制御手段14は、マイクロコンピュータで構成し、パワースイッチング手段15を介してモータ5、給水弁10、排水弁12などの動作を制御し、洗濯、すすぎ、脱水などの一連の行程を逐次制御する。入力設定手段16は、運転コース等を設定するもので、制御手段14は入力設定手段16からの情報を入力して、その情報を基に表示手段17で表示して使用者に知らせる。記憶手段18は、制御手段14により制御するのに必要なデータを記憶している。なお、19は商用電源、20は電源スイッチである。
【0018】
回転検知手段21はホールICなどで構成し、モータ5に取り付けている。布量検知手段22は、洗濯兼脱水槽2内の洗濯物の量を検知するもので、回転検知手段21の出力を入力し、洗濯兼脱水槽2内に洗濯物を投入した状態でモータ5により撹拌翼8を駆動した後、駆動を停止したときの撹拌翼8の回転数の低下度合いにより洗濯兼脱水槽2内の洗濯物の量を検知する。制御手段14は、布量検知手段22の信号を受けて複数存在する洗濯水位をどの水位に設定するか決定し、布量検知後に第1の行程を開始するようにしている。
【0019】
ここで、制御手段14は、洗濯行程において、給水しながら洗濯兼脱水槽2を回転させる第1の行程と、洗濯兼脱水槽2の回転により外槽1と洗濯兼脱水槽2との間から洗濯兼脱水槽2内へ洗濯水を散水する第2の行程と、撹拌翼8を回転させる第3の行程を有している。また、制御手段14は、布量検知手段22の出力に応じて第2の行程の有無を変更可能としている。
【0020】
上記構成において動作を説明すると、洗濯兼脱水槽2内に洗濯物と洗剤を投入した後、運転を開始すると、制御手段14によってモータ5が作動して撹拌翼8が撹拌され、洗濯物を一定時間撹拌する。このとき、回転検知手段21に生じる号は布量検知手段22に送られ、その信号によって洗濯兼脱水槽2内の洗濯物の布量を検知する。
【0021】
布量検知手段22によって洗濯物の量を検知した後、制御手段14は洗濯物の量に応じた洗濯時の水位を設定し、給水弁10を作動させて給水を開始し、同時に、図3に示すように、洗濯兼脱水槽2が回転を始めて第1の行程を開始する。すなわち、洗濯兼脱水槽2内の水位が設定水位S1に達するt1までの間、洗濯兼脱水槽2は、回転数R1で回転する。このように洗濯兼脱水槽2を回転しながら給水を行った場合、洗濯兼脱水槽2の回転によって生じる撹拌力によって、投入された洗剤が溶解し始め、洗濯物にしみこむ。この洗濯兼脱水槽2を回転させながら設定水位まで給水を行うことが第1の行程の動作である。
【0022】
つぎに、第2の行程の動作を説明すると、洗濯兼脱水槽2内の水位がS1に達したt1の時点で給水弁10を停止し、洗濯兼脱水槽2の回転数をR2に上昇する。洗濯兼脱水槽2の回転数が上昇することにより、洗濯兼脱水槽2の洗濯水を撹拌する撹拌する力が増大し、洗濯兼脱水槽2内の水面は図4に示すように、中央部が下降し、外槽1と洗濯兼脱水槽2との間が上昇し、ついには洗濯兼脱水槽2の上端部の高さを越えて、洗濯兼脱水槽2内へと散水される。
【0023】
このようにt1からt2までの間に洗濯兼脱水槽2の上部から散水されて、洗濯物の中を通過循環する行程が第2の行程の動作である。この行程によって、洗濯物への洗濯水の供給がまんべんなく行えるとともに、散水された洗濯水が洗濯兼脱水槽2の回転による遠心力によって洗濯物の中を繰り返し通過循環し、この洗濯水の繰り返し通過によって洗濯物に付着する汚れが除去される。
【0024】
つぎに、第3の行程の動作を説明すると、図5に示すように、撹拌翼8を動作させ、洗濯物を撹拌する。図3に示すように、t2からt3までの間、撹拌翼8で洗濯物を撹拌して汚れを除去する行程が第3の行程の動作である。
【0025】
ここで、布量が少ない場合、すなわち布量検知手段22の出力により洗濯兼脱水槽2内の洗濯物の量が少ないと検知し、洗濯水位が低い水位(たとえば、5段階の水位のうちの下の2段の水位)に設定された場合、第2の行程において、水位が低いため、洗濯兼脱水槽2の上部からの散水量は少なく、洗濯水の繰り返し通過による汚れ除去の効果は薄いため、第2の行程は行わず、第3の行程でゆったりとした撹拌にて洗浄効果を上げ、時間の短縮をすることができる。
【0026】
(実施例2)
図2における制御手段14は、図3の第2の行程において、布量に応じて時間を変更可能としている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0027】
上記構成において動作を説明すると、布量が多い場合、洗濯物は重なりあい、洗濯水の通過が困難なため、布量検知手段22によって洗濯物の量が多いと検知した場合、第2の行程のt1からt2までの時間を標準時間(たとえば40秒)よりも長い時間(たとえば60秒)にする。逆に、布量が少ない場合、洗濯物への洗濯水の散水および洗濯水の通過をまんべんなく行うことができるため、布量検知手段22によって洗濯物の量が少ないと検知した場合、第2の行程の時間を短くする。
【0028】
このことにより、上部の洗濯物に十分洗濯水が散水できるとともに、重なりあった底の洗濯物にまで洗濯水は浸透することによって、洗浄力を確保できるとともに、洗いむらを低減することができ、布量が少ない場合は時間を短縮することができる。
【0029】
(実施例3)
図2における制御手段14は、図6に示すように、布量に応じて第2の行程の回数を変更可能としている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0030】
上記構成において動作を説明すると、布量が多い場合、洗濯物は洗濯水面より盛り上がり洗濯水に浸っていないため、布量検知手段22によって洗濯物の量が多いと検知した場合、第2の行程の回数を多くする。逆に、布量が少ない場合、洗濯物への洗濯水の散水および洗濯水の通過をまんべんなく行うことができるため、布量検知手段22によって洗濯物の量が少ないと検知した場合、第2の行程の回数を少なくす。
【0031】
このことにより、洗濯水面より出た洗濯物にもまんべんなく全体的に洗濯水を散水させて汚れに有効に作用させることができ、洗浄力を確保するとともに、洗いむらを低減することができ、布量が少ない場合は時間を短縮することができる。
【0032】
(実施例4)
図2における制御手段14は、第2の行程において、布量に応じて時間と回数を変更可能としている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0033】
上記構成において図6を参照にしながら動作を説明すると、布量が多い場合、洗濯物は重なりあい、洗濯水の通過が困難であり、洗濯物は洗濯水面より盛り上がり洗濯水に浸っていないため、第2の行程の時間を長くしたり、第2の行程の回数を増やしたりする。第2の行程の時間が長すぎると、散水した洗濯液によって洗濯兼脱水槽2内に洗剤成分による泡が多量に発生し、洗濯兼脱水槽2外に流出したり、発生した泡が外槽1と洗濯兼脱水槽2の間に入り込んで洗濯兼脱水槽2の回転を妨げる抵抗となり、結果としてモータ5に過大な負荷をかける要因となることがある。
【0034】
そこで、第2の行程の回数だけを増やすと、洗濯兼脱水槽2の回転数R4にまで上昇させる時間および回転数を0に下降させる時間の分だけ時間がかかってしまう。そこで、本発明では、布量検知手段22によって洗濯物の量が多いと検知した場合、洗浄力の確保や洗いむらの低減、モータ5にかかる負荷の軽減、時間の短縮の兼ね合いから、最適な時間と回数にする。
【0035】
このことにより、洗濯水を洗濯物によりまんべんなく、最適に散水させて汚れに作用させることにより、時間を短縮するとともに、洗浄力を確保して、洗いむらを低減することができ、さらに、洗濯水の泡立ちをコントロールし、モータにかかる負荷を軽減することができる。
【0036】
(実施例5)
図2における制御手段14は、図7に示すように、第3の行程間に第2の行程を複数回設け、布量に応じて第3の行程間の第2の行程の回数を変更可能としている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0037】
上記構成において動作を説明すると、撹拌翼8を動作させ、洗濯物を撹拌する第3の行程を行うことによって、洗濯物の位置が変化するため、洗濯物への洗濯水の散水および洗濯水の通過をまんべんなく行うには有効である。
【0038】
布量が多い場合、洗濯物は重なりあい、洗濯物への洗濯水の散水および洗濯水の通過をまんべんなく行うことは困難なため、布量検知手段22によって洗濯物の量が多いと検知した場合、第3の行程間の第2の行程の回数を多くする。逆に、布量が少ない場合、洗濯物の重なりは少なく、洗濯物への洗濯水の散水および洗濯水の通過をまんべんなく行うことができるため、布量検知手段22によって洗濯物の量が少ないと検知した場合、第3の行程間の第2の行程の回数を少なくする。
【0039】
このことにより、第3の行程の撹拌により洗濯物の位置が変化するため、布量が多い時でも、より効果的に洗濯水を洗濯物によりまんべんなく散水させて汚れに作用させることができ、洗浄力を確保するとともに、洗いむらを低減することができ、布量が少ない場合は時間を短縮することができる。
【0040】
(実施例6)
図2における制御手段14は、図7に示すように、第3の行程間に第2の行程を複数回設け、布量に応じて第3の行程間の第2の行程の時間を変更可能としている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0041】
上記構成において動作を説明すると、撹拌翼8を動作させ、洗濯物を撹拌する第3の行程を行うことによって、洗濯物の位置が変化する。布量が多い場合、洗濯物は重なりあい、洗濯物への洗濯水の散水および洗濯水の通過をまんべんなく行うことは困難なため、布量検知手段22によって洗濯物の量が多いと検知した場合、第3の行程間の第2の行程の時間を長くする。逆に、布量が少ない場合、洗濯物の重なりは少なく、洗濯物への洗濯水の散水および洗濯水の通過をまんべんなく行うことができるため、布量検知手段22によって洗濯物の量が少ないと検知した場合、第3の行程間の第2の行程の時間を短くする。
【0042】
このことにより、第3の行程の撹拌により洗濯物の位置が変化するため、布量が多い時でも、より効果的に洗濯水を洗濯物によりまんべんなく散水させて汚れに作用させることができ、洗浄力を確保するとともに、洗いむらを低減することができ、布量が少ない場合は時間を短縮することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、外槽内に回転自在に設けた洗濯兼脱水槽と、この洗濯兼脱水槽の内底部に回転自在に設けた攪拌翼と、前記洗濯兼脱水槽内に給水する給水手段と、前記洗濯兼脱水槽および攪拌翼を駆動する駆動手段と、前記給水手段、駆動手段などの動作を制御し行程を制御する制御手段と、洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量を検知する布量検知手段とを備え、前記制御手段は、給水しながら洗濯兼脱水槽を回転させる第1の行程と、前記洗濯兼脱水槽の回転により外槽と洗濯兼脱水槽との間から洗濯兼脱水槽内へ洗濯水を散水する第2の行程と、前記攪拌翼を回転させる第3の行程とを実行可能とし、前記布量検知手段の出力により、前記洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が少ないと検知した場合は、前記洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が多いと検知した場合と比較して、第2の行程の時間を短くするようにしたから、洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量に応じて洗濯水を洗濯物にまんべんなく散水させて汚れに作用させることができ、洗浄力を確保でき、洗いむらを低減することができるとともに、布量検知手段の出力により洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が少ないと検知し、洗濯水位が低い水位に設定された場合、第2の行程において、洗濯兼脱水槽の上部からの散水量は少なく、洗濯水の繰り返し通過による汚れ除去の効果は薄いため、第2の行程の時間を短くすることで、時間を短縮することができる
【0044】
また、請求項に記載の発明によれば、制御手段は、第3の行程間に第2の行程を複数回実行するようにし、布量検知手段の出力により、前記洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が少ないと検知した場合は、前記洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が多いと検知した場合と比較して、第3の行程間の第2の行程の時間を短くするようにしたから、第3の行程の撹拌により洗濯物の位置が変化するため、布量が多いときでも、より効果的に洗濯水を洗濯物によりまんべんなく散水させて汚れに作用させることができ、洗浄力を確保でき、洗いむらを低減することができ、布量が少ない場合は時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の洗濯機の縦断面図
【図2】 同洗濯機のブロック回路図
【図3】 同洗濯機の要部動作タイムチャート
【図4】 同洗濯機の第2の行程の動作状態を示す縦断面図
【図5】 同洗濯機の第3の行程の動作状態を示す縦断面図
【図6】 本発明の第3の実施例の洗濯機の要部動作タイムチャート
【図7】 本発明の第5の実施例の洗濯機の要部動作タイムチャート
【図8】 従来の洗濯機の縦断面図
【符号の説明】
1 外槽
2 洗濯兼脱水槽
5 モータ(駆動手段)
8 撹拌翼
10 給水弁(給水手段)
14 制御手段
22 布量検知手段

Claims (2)

  1. 外槽内に回転自在に設けた洗濯兼脱水槽と、この洗濯兼脱水槽の内底部に回転自在に設けた攪拌翼と、前記洗濯兼脱水槽内に給水する給水手段と、前記洗濯兼脱水槽および攪拌翼を駆動する駆動手段と、前記給水手段、駆動手段などの動作を制御し行程を制御する制御手段と、洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量を検知する布量検知手段とを備え、前記制御手段は、給水しながら洗濯兼脱水槽を回転させる第1の行程と、前記洗濯兼脱水槽の回転により外槽と洗濯兼脱水槽との間から洗濯兼脱水槽内へ洗濯水を散水する第2の行程と、前記攪拌翼を回転させる第3の行程とを実行可能とし、前記布量検知手段の出力により、前記洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が少ないと検知した場合は、前記洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が多いと検知した場合と比較して、第2の行程の時間を短くするようにした洗濯機。
  2. 制御手段は、第3の行程間に第2の行程を複数回実行するようにし、布量検知手段の出力により、前記洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が少ないと検知した場合は、前記洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量が多いと検知した場合と比較して、第3の行程間の第2の行程の時間を短くするようにした請求項1記載の洗濯機。
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