JP3864052B2 - ポリカーボネート製造時の残留触媒の奪活法 - Google Patents
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Description
【発明の技術的背景】
本出願は溶融法によるポリカーボネートの仕上げ処理に関し、具体的にはポリカーボネート生成反応に用いた残留触媒を奪活する方法に関する。
【0002】
芳香族ポリカーボネートは強度及び光学的透明性を始めとする望ましい物理的性質のため数多くの用途に有用である。芳香族ポリカーボネートの製造方法としては図1に示す3通りの方法が知られている。従来の界面法及びホスゲン系溶融法はいずれもホスゲンと一酸化炭素との反応から始まる。反応プロセスに極めて毒性の強いホスゲンの使用を避けるため「無ホスゲン」溶融法が開発されている。
【0003】
いずれの溶融法もジフェニルカーボネート(DPC)のようなジアリールカーボネートを中間体として利用し、これをアルカリ性触媒の存在下でビスフェノールA(BPA)のような二価フェノールと重合させて図2に示す全反応式に従ってポリカーボネートを形成する。このポリカーボネートは押出その他の方法で加工でき、染料やUV安定剤などの添加剤を配合し得る。しかし、多くの場合、残留触媒の存在は生成物の品質に有害であり、色、分子量又はレオロジー特性を損なう。また、残留触媒は添加剤とも相互作用してその有効性を損ないかねない。従って、こうした相互作用を最小限にするため残留触媒量を低減することが望ましい。かかる低減を「奪活」という。
【0004】
本願出願人に譲渡された米国特許第5717057号(その開示内容は援用によって本明細書に取り込まれる)には、含イオウ酸及びそのエステルなどの誘導体を残留アルカリ性触媒の中和に使用することが開示されている。この酸又は酸誘導体は反応後の押出及び造粒時に重縮合反応ポリカーボネート生成物に直接添加される。液状奪活剤の量は極端に少なく、その量は最終的な性質に重要なので、工業的規模では奪活剤を純粋な形で添加することは不可能である。必要な正確さを保つためキャリヤーの使用が必要とされる。
【0005】
残留アルカリ性触媒の奪活は、工業的には、粉末状キャリヤー中のp−トルエンスルホン酸n−ブチル(別名トシル酸n−ブチル)を用いてなされてきた。トシル酸エステルは、トシル基の分解に伴うアルカリ触媒の直接アルキル化によって機能する。少量の液状奪活剤を、熱安定剤、UV吸収剤及び色安定剤などの他の添加剤も含有するポリカーボネート粉末のドライブレンドに添加する。しかし、このプロセスではポリカーボネート粉末を使用するため、本来粉塵のないはずのプロセスに粉塵を持ち込むという欠点がある。そこで、酸性奪活剤を用いてポリカーボネートを製造するプロセスには改良の余地がある。本発明の目的の一つはかかる改良を提供することにある。
【0006】
【発明の概要】
本発明は、塩基性触媒存在下でのジアリールカーボネートと二価フェノールとの溶融状態での中間体ポリカーボネート組成物生成反応によって製造されるポリカーボネートを仕上げ処理するための方法であって、
(a)中間体ポリカーボネート組成物を、非粉末状キャリヤー中の酸性奪活剤からなる無粉末奪活剤組成物と組合せる段階、及び
(b)中間体ポリカーボネート組成物と奪活剤組成物の組合せを処理して、組成物をブレンドするとともに中間体ポリカーボネート組成物中の残留塩基性触媒を奪活する段階
を含んでなる方法を提供する。奪活剤組成物は液状でもよいし、非粉末状の固体でもよい。本発明の好ましい実施態様ではトシル酸n−ブチルのようなトシル酸アルキルを酸性奪活剤として使用する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の方法では、性質の改善されたポリカーボネート組成物を提供すべく、ジアリールカーボネートと二価フェノールとの反応で形成されたポリカーボネート中に存在する残留アルカリ性触媒を非粉末状奪活剤組成物を用いて奪活する。本発明の方法は、粉塵の導入に付随した問題を回避しつつ、公知の粉末系奪活プロセスに匹敵する効率での残留触媒の奪活法を提供する。
【0008】
本発明の方法は、塩基性触媒存在下でジアリールカーボネートと二価フェノールとを溶融状態で反応させて中間体ポリカーボネート組成物を得るポリカーボネート製造での仕上げ段階として用いることができる。この基本的技術を用いたポリカーボネート組成物の製造は、例えば米国特許第5717057号及び同第5319066号に公知であり、その開示内容は援用により本明細書に取り込まれる。
【0009】
本発明の方法に使用される好ましいジアリールカーボネートはジフェニルカーボネートであるが、特殊目的のポリカーボネートにするには他のジアリールカーボネートも使用できる。ジアリールカーボネートの種々の合成方法は公知であり、例えば米国特許第5210268号、同第5834615号及び同第5713453号に記載されている(その開示内容は援用によって本明細書に取り込まれる)。
【0010】
本発明の方法で用いる好ましい二価アルコールはビスフェノールAである。米国特許第5717057号に列挙されているものを始めとする他の二価アルコールも使用し得る。
【0011】
本発明の方法で中間体ポリカーボネート組成物の合成に用いる触媒は、ジアリールカーボネートと二価フェノールとの溶融縮合によるポリカーボネート合成の触媒として有効なアルカリ金属又はアルカリ土類金属化合物又は含窒素塩基性化合物のような塩基性触媒である。かかる目的に有用な公知のあらゆる触媒を使用し得る。
【0012】
本発明の方法は、最終製品の性質への悪影響を最小限にすべく、ポリカーボネート生成物中の残留触媒を低減又は一掃するための仕上げ段階を提供する。本発明では、この仕上げ段階は、中間体ポリカーボネート組成物を、非粉末状キャリヤー中の酸性奪活剤からなる無粉末奪活剤組成物と組合せ、中間体ポリカーボネート組成物と奪活剤組成物の組合せを処理して両組成物をブレンドするとともに中間体ポリカーボネート組成物中の残留塩基性触媒を奪活することによって達成される。
【0013】
本明細書中で用いる「酸性奪活剤」という用語は、ポリカーボネート生成物の物性を損なうような副生物を生じることなく、重縮合反応に用いたアルカリ性触媒を中和するのに有効な酸又は酸誘導体(例えば酸のエステル又は塩)をいう。好適な物質には、米国特許第5717057号に開示されている含イオウ酸性化合物がある。好ましい酸性奪活剤はトシル酸アルキル、特にトシル酸n−ブチルである。複数の酸性奪活剤の混合物も使用し得る。
【0014】
本発明の第一の実施形態では、中間体ポリカーボネート組成物と組合せる無粉末奪活剤組成物は酸性奪活剤と液状キャリヤーからなる液状奪活剤組成物である。液状キャリヤーは酸性奪活剤を溶解するとともにそれ自身ポリカーボネートに可溶性のものであるべきである。好ましい液状キャリヤーはプロピレンカーボネートである。使用し得るその他の液状キャリヤーには、アニソール、溶融DPC、トルエン、DPCとアニソールの混合物、溶融ペンタエリトリトールテトラステアレート(PETS)及びグリセリンモノステアレート(GMS)がある。液状無粉末奪活剤組成物は、UV安定剤、熱安定剤などの最終製品の性質を向上させるための添加剤をさらに含んでいてもよい。かかる添加剤は奪活剤とは別個に添加してもよいし、完全な無粉末プロセスを提供すべく添加剤含有粉末を圧縮成形してもよい。
【0015】
液状無粉末奪活剤組成物は、例えば押出機を用いて、溶融ポリカーボネートと組合わせて混合して、奪活剤組成物を十分に分散させる。液状無粉末奪活剤組成物は重縮合生成物に直接添加してもよいし、製造プロセスで中間体として形成されたポリカーボネートペレットの再溶融物に添加してもよい。
【0016】
本発明の第二の実施形態では、酸性奪活剤を含んだ固形マスターバッチペレットを利用して酸性奪活剤をポリカーボネートに導入する。こうしたマスターバッチ奪活剤ペレットは、ポリカーボネートと酸性奪活剤と適宜その他の所望添加剤の混合物を予備配合して造粒することによって形成し得る。
【0017】
奪活剤ペレットは、酸性奪活剤を含むポリカーボネート粉末マスターバッチを圧縮成形してペレットとすることによっても形成し得る。こうした二つの事例では、酸性奪活剤はポリカーボネートマトリックス中に分散される。酸性奪活剤は、被覆ペレット(すなわち、酸性奪活剤の表面被覆が施されたポリカーボネートペレット)にも導入できる。いずれの場合も、奪活剤ペレットは重縮合反応生成物に直接添加してもよいし、製造プロセスで中間体として形成されたポリカーボネートペレットの再溶融物に添加してもよい。こうして形成された奪活剤ペレットは使用に先立って調製でき、本発明の別の態様をなす。ペレットに導入する奪活剤の量は、仕上げ処理すべきポリカーボネートに工業的に妥当な比率で上記ペレットを加えたときに、ポリカーボネート組成物に対する奪活剤の量が所望の値(すなわち、約3〜5ppm)の奪活剤を供するように選択される。これは、一般に、ペレットの酸性奪活剤含有量が少なくとも0.01重量%、好ましくは少なくとも0.1重量%となることを意味する。
【0018】
以下の実施例で述べる通り、無粉末液状奪活剤組成物及びペレット状奪活剤組成物を粉末状奪活剤組成物と比較した試験を行った。奪活効率を評価するため、ポリカーボネートとUV吸収剤(Cyabsorb 5411、Cytec社製)との反応性を測定した。このUV吸収剤は反応性OH基を有するので、残留触媒の存在下でポリカーボネート主鎖と反応する。この反応が起きた量は、UV吸収剤によるUV吸光度を測定することで求めることができ、残留触媒量に直接比例する。定量的には、この反応の量は次の式で表される。
%UV残留率=(溶剤抽出後の検出量/完全加水分解後の検出量)×100
UV残留率が高いほど好ましい。一般に、非奪活材料のUV残留率は35〜50%であるが、酸性奪活剤を加えた材料のUV残留率は70〜100%である。本発明による無粉末法及び「発明の技術的背景」の項目で説明した粉末法を用いたとき同程度のUV残留率が得られる。
【0019】
【実施例】
本発明を以下の非限定的な実施例でさらに説明する。
【0020】
実施例1
液状キャリヤーを用いた酸性奪活剤の導入実験を、160mm大形JSW同方向回転二軸押出機において300℃、スクリュー速度200rpm、処理量5300kg/hで実施した。0.1重量%の熱安定剤及び0.3重量%のUV吸収剤(Cyabsorb 5411)を含むポリカーボネート粉末マスターバッチを調製し、圧縮成形し、サイドフィーダーから押出機に導入した。奪活剤を加えていない対照試料、トシル酸n−ブチル奪活剤を粉末マスターバッチの一部として加えた参照試料、及びトシル酸n−ブチルをプロピレンカーボネート中の4%溶液として0.5kg/h〜1.0kg/hの速度で加えた本発明の3つの試料、の計5種類の試料で実験を行った。奪活剤溶液はサイドフィーダーの前にノズルから押出機に導入した。
【0021】
これら実験結果を表1にまとめる。表に示す通り、本発明の方法を用いた奪活効率は参照試料に匹敵する。
【0022】
【表1】
【0023】
実施例2
3通りの方法で酸性奪活剤を含んだ固形ポリカーボネートペレットを調製し、評価した。
【0024】
ポリカーボネート粉末100部とトシル酸n−ブチル0.3部の混合物をヘンシェルブレンダーで数分間ドライブレンドして予備配合奪活剤マスターバッチペレット(MB1)を調製した。このドライブレンド混合物を次いでLeitritz34mm同方向回転二軸押出機において270℃、250rpm及び15kg/hでコンパウンディングした。奪活剤の蒸発を避けるためコンパウンディング中は減圧しなかった。コンパウンディング後、普通の透明なドライペレットが得られ、プロセスになんの問題も生じなかった。HPLCによるペレットの分析の結果、ペレットがトシル酸n−ブチルを1950ppm、n−ブチルエステルの加水分解及び熱分解で生じたp−トルエンスルホン酸(これも奪活剤として活性をもつ)を400ppm含んでいることが判明した。
【0025】
ポリカーボネート粉末98部、ペンタエリトリトールテトラステアレート(PETS)2部及びトシル酸n−ブチル0.3部の混合物をドライブレンドして圧縮成形ペレット(MB2)を調製した。このドライブレンド混合物を、ダイ直径3mm、長さ12mmのUMT圧縮機で15kg/hで圧縮成形した。刃は平均長12mmの白色円柱体が得られるように調節した。PETSは、摩擦による発熱を最小限にする滑剤として用いられる。PETSを1.5部配合した処方では圧縮が困難であったが、許容範囲内であった。PETSが1部未満の処方では、この装置で圧縮することができなかった。MB2圧縮ペレット中のトシル酸n−ブチルの分析をHPLCで行ったところ、2990ppmのレベルにあり、分析値はよく一致していた(標準偏差=46)。
【0026】
被覆ペレット(MB3)を150リットルホソカワ/ナウタ円錐形ブレンダーで調製した。ポリカーボネートペレット90kgを室温でブレンダーに入れ300rpmで5分間予備ブレンドした。ブレンディングを続けながら、トシル酸n−ブチル270g(全PC重量の0.3重量%)をペレットに2分間噴霧して、ペレットの上の空間にミストを生じさせた。ブレンディングを10分間続けたが、その間に奪活剤がペレットに吸収されてミストが消えた。得られたペレットはドライで、僅かに曇り、トシル酸ブチルの特徴的な匂いがあった。HPLC分析の結果、奪活剤の量の平均は2500ppmであり、若干の奪活剤がブレンダーの壁に堆積したことを示唆していた。
【0027】
実施例3
実施例2で調製したペレットで、ポリカーボネート配合物中の残留触媒を奪活する能力を試験した。実験は160mm大形JSW同方向回転二軸押出機において300℃、スクリュー速度200rpm、処理量5300kg/hで実施した。0.1重量%の熱安定剤及び0.3重量%のUV吸収剤(Cyabsorb 5411)を含むポリカーボネート粉末マスターバッチを調製し、サイドフィーダーから押出機に導入した。奪活剤を加えていない対照試料、トシル酸n−ブチル奪活剤を粉末マスターバッチの一部として加えた参照試料、及びUV吸収剤トシル酸n−ブチルをペレットとして加えた本発明の3つの試料、の計5種類の試料で実験を行った。各ペレットの添加量は、HPLC分析で奪活剤(トシル酸n−ブチル、又はトシル酸n−ブチルとp−トルエンスルホン酸の合計量)が3.6ppmとなるように調節した。ペレットはサイドフィーダー内の別の供給口から導入した。この実施例の目的は、本発明の無粉末奪活剤を用いた奪活プロセスの効率を評価することであった。完全な無粉末プロセスとするため、添加剤ブレンドは粉末状でなく圧縮体として加えた。
【0028】
結果を表2にまとめる。表に示す通り、本発明の方法を用いた奪活効率は参照試料に匹敵する。
【0029】
【表2】
【0030】
実施例4
実施例2に記載の方法で幾つかの処方のペレットを調製し、ポリカーボネート中の残留触媒を奪活する能力について試験した。実験は65mmJSW同方向回転二軸押出機において300℃、スクリュー速度250rpm、処理速度500kg/hで実施した。処方の異なる3種類の圧縮マスターバッチ(ニート、1×3及びLS2)を調製し、サイドフィーダーから押出機に導入した。
【0031】
この試験で用いたニート樹脂組成物は、ポリカーボネート粉末97.7%、離形剤2%、奪活剤0.3%であった。マスターバッチの使用量は、ポリカーボネートに対して0.11%であった。
【0032】
試料1×3はIV=0.355〜0.53dl/gの粘度範囲のグレードのポリカーボネートであり、紫外線安定性が必要とされる用途に使用される特定の添加剤パッケージを含んでいた。この試験で用いた組成物は離形剤0.79%、熱安定剤39.62%、UV安定剤59.46%、奪活剤0.13%であった。マスターバッチの使用量は、ポリカーボネートに対して0.26%であった。
【0033】
LS2はレンズ及びその類似用途に使用されるグレードのポリカーボネートである。この試験に用いた組成物は離形剤0.79%、熱安定剤A18.85%、熱安定剤B4.7%、UV安定剤70.83%、加水分解安定剤4.7%及び奪活剤0.09%であった。マスターバッチの使用量はポリカーボネートに対して0.43%であった。
【0034】
奪活効率の測定は、試料3、4及び5(UV安定剤を含むもの)に対しては標準的なUV残留率試験で行った。UV安定剤を含まない試料1及び2については、経時的レオロジー試験(300℃、10rad/s、1時間)での粘度上昇を用いた。表3にみられる通り、得られたペレットは参照試料の奪活材料に匹敵する良好な奪活効率を示し、本発明の有効性を十分に実証している。
【0035】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】 3通りのポリカーボネート製造方法を示す。
【図2】 ジアリールカーボネートと二価フェノールとのポリカーボネート合成反応を示す。
Claims (7)
- 塩基性触媒存在下でのジアリールカーボネートと二価フェノールとの溶融状態での中間体ポリカーボネート組成物生成反応によって製造されるポリカーボネートを仕上げ処理するための方法であって、
(a)中間体ポリカーボネート組成物を、表面を酸性奪活剤で被覆した固形ポリカーボネートのペレットからなる無粉末奪活剤組成物と組合せる段階、及び
(b)中間体ポリカーボネート組成物と奪活剤組成物の組合せを処理して、組成物をブレンドするとともに中間体ポリカーボネート組成物中の残留塩基性触媒を奪活する段階
を含んでなる方法。 - 酸性奪活剤がトシル酸アルキルである、請求項1記載の方法。
- トシル酸アルキルがトシル酸n−ブチルである、請求項2記載の方法。
- 酸性奪活剤とポリカーボネートからなる奪活剤ペレットであって、酸性奪活剤が0.01重量%以上存在し、酸性奪活剤がペレットの外側層に配される、奪活剤ペレット。
- 酸性奪活剤が0.1重量%以上存在する、請求項4記載の奪活剤ペレット。
- 酸性奪活剤がトシル酸アルキルである、請求項4又は請求項5記載の奪活剤ペレット。
- トシル酸アルキルがトシル酸n−ブチルである、請求項4乃至請求項6のいずれか1項記載の奪活剤ペレット。
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