JP2003531926A - 加水分解安定性に優れたポリカーボネート - Google Patents

加水分解安定性に優れたポリカーボネート

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JP2003531926A JP2001575092A JP2001575092A JP2003531926A JP 2003531926 A JP2003531926 A JP 2003531926A JP 2001575092 A JP2001575092 A JP 2001575092A JP 2001575092 A JP2001575092 A JP 2001575092A JP 2003531926 A JP2003531926 A JP 2003531926A
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マックロスキー,パトリック・ジョセフ
バーネル,ティモシー・ブライドン
ブルネル,ダニエル・ジョセフ
ファクター,アーノルド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、溶融法で製造され加水分解安定性に優れたポリカーボネートに関する。さらに本発明は、加水分解安定性の改善されたポリカーボネートの製造方法、及び加水分解安定性の改善されたポリカーボネートから製造された物品に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融法によって製造され加水分解安定性に優れたポリカーボネート
に関する。さらに本発明は、加水分解安定性の改善されたポリカーボネートの製
造方法、及び加水分解安定性の改善されたポリカーボネートから製造された物品
に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
従来の工業プラントでは、二価化合物(例えば、ビスフェノール−A)の水溶
液とハロゲン化カルボニル(例えば、ホスゲン)を含有する有機溶媒(例えば、
ジクロロメタン)とを一緒に混合することによってポリカーボネートを合成して
いる。この不混和性の有機相と水性相とを混合すると、相界面で二価化合物がハ
ロゲン化カルボニルと反応する。一般に、第三級アミンのような相間移動触媒を
水性相に加えてこの反応を促進する。ポリカーボネートを製造するこの合成法は
一般に「界面」合成法として知られている。
【0003】 この界面ポリカーボネート合成法には幾つかの固有の欠点がある。第一の欠点
として、反応体としてホスゲンを必要とするプロセスを実施することは明らかに
安全上の問題がある。第二に、大量の有機溶媒を使用する必要があるプロセスを
実施することは、環境への悪影響を防止するために費用のかかる対策を講じなけ
ればならないので不利である。第三に、界面法は多大な設備及び資本を費やす必
要がある。第四に、界面法で製造したポリカーボネートは色にばらつきがみられ
る傾向があり、粒状物質が比較的多く、また腐食を生ずるおそれのある塩素を相
当量含む傾向がある。
【0004】 幾つかの新しい工業用ポリカーボネートプラントでは、炭酸ジエステル(例え
ば、ジフェニルカーボネート)を二価化合物(例えば、ビスフェノール−A)と
縮合させるエステル交換反応によってポリカーボネートを合成する。この反応は
、溶媒を用いずに実施され、低圧高温で反応体を混合するのと同時に反応で生成
するフェノールを蒸留することによって完了する。この合成技術は一般に「溶融
」法といわれる。この溶融法は、ホスゲンを使用せず、溶媒を必要とせず、また
設備が少なくて済むので界面法より優れている。さらに、この溶融法で製造した
ポリカーボネートは、反応体に由来する汚染塩素がなく、粒状物質のレベルが低
く、色のばらつきが少ない。したがって、工業生産プロセスとして溶融法を使用
するのが極めて望ましい。
【0005】 溶融重合法でポリカーボネートを生産する際には、アルカリ金属水酸化物、特
に水酸化ナトリウムを重合触媒として使用する。アルカリ金属水酸化物は有用な
重合触媒であるが、副反応も起こり、枝分れ副反応生成物が生ずる。そのためポ
リカーボネートの溶融挙動が変化して加工処理が困難になることがある。
【0006】 アルカリ性触媒を使用することのもう一つの欠点は、生成ポリカーボネート中
に残留する触媒がポリカーボネートの性質に悪影響を及ぼすことである。特に、
ポリカーボネートの加水分解安定性が残留触媒によって影響される。
【0007】 必要とされる加水分解安定性は用途によって種々異なる。ある種の用途、例え
ば二層シート用製品の生産に使用できるシート樹脂では、ポリカーボネートの加
水分解安定性が極めて重要になる。
【0008】 米国特許第5606607号には、含イオウ酸成分の存在下でエポキシドを添
加して芳香族ポリカーボネートを製造する方法が開示されている。ポリカーボネ
ートに添加する添加剤が加水分解安定性に及ぼす影響については記載されていな
い。
【0009】 溶融法で製造され、加水分解安定性の改善されたポリカーボネートに対するニ
ーズが存在する。特に、加水分解安定性が改善され二層製品に使用できるシート
樹脂の生産に有用なポリカーボネートが求められている。
【0010】
【発明の概要】
本発明は、一つの態様では、加水分解に安定なポリカーボネート組成物に関す
る。当該加水分解に安定なポリカーボネート組成物は、ポリカーボネートの全末
端基の総モル数を基準にして、約98モル%未満の末端アリールカーボネート基
と2モル%以上の末端ヒドロキシ基を有しており、またこの加水分解に安定なポ
リカーボネートは、さらに、約3.6ppm以下の触媒奪活剤、約1000pp
m以下のホスファイト成分及び約200ppm以下のエポキシド系加水分解安定
剤を含んでいる。
【0011】 本発明はさらに、加水分解に安定なポリカーボネートから製造される物品に関
する。一実施形態では、この成形品はシートであり、別の実施形態ではこの物品
は二層シートである。
【0012】 別の態様では、本発明は、ポリカーボネートの全末端基の総モル数を基準にし
て約98モル%未満の末端アリールカーボネート基と2モル%以上の末端ヒドロ
キシ基を有する加水分解に安定なポリカーボネート組成物の製造方法に関する。
当該方法は、加水分解に安定なポリカーボネートの製造中及び加工処理中に、触
媒奪活剤のレベルを3.6ppm以下に維持し、ホスファイト成分のレベルを約
1000ppm以下に維持し、エポキシド系加水分解安定剤のレベルを約200
ppm以下に維持する段階を含む。
【0013】 さらに別の態様では、本発明は、加水分解に安定なポリカーボネートの製造方
法に関する。当該方法は、 a)溶融法で製造したポリカーボネートを基準にして約3.6ppm以下の触媒
奪活剤を加え、 b)溶融法で製造したポリカーボネートを基準にして約1000ppm以下のホ
スファイト成分を加え、 c)溶融法で製造したポリカーボネートを基準にして約200ppm以下のエポ
キシド系加水分解安定剤を加える 段階を含んでおり、成分a)、b)又はc)の少なくともいずれかは0ppmを
超える量で存在し、加水分解に安定なポリカーボネートは120℃、相対湿度1
00%の蒸気オートクレーブ中で約30%未満の分子量損失を示す。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は上述の課題に取り組んだもので、さらに驚くべき特性を提供する。
【0015】 本発明の好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明及び後記実施例を参照す
ると本発明がより容易に理解できよう。
【0016】 本発明の物及び方法を開示し説明するに当たり、本発明が特定の合成法や特定
の組成に限定されるものではなく、これらは当然のことながら変更し得ることを
理解されたい。また、本明細書で使用する用語は特定の実施形態を記述するため
のみのものであって、限定するものではないことも了解されたい。
【0017】 以下の明細書中で幾つかの用語を使用するが、その意味は以下のように定義さ
れる。
【0018】 単数形で記載されていても、前後関係から明らかでない限り複数の場合も含む
ものとする。
【0019】 「任意」又は「場合により」とは、その後に続いて記載される事象又は状況が
起こってもよいし起こらなくてもよいことを意味しており、またその事象が起こ
る場合と起こらない場合とを包含する。
【0020】 本明細書で使用する「溶融法ポリカーボネート」とは、カーボネートジエステ
ルとジヒドロキシ化合物とのエステル交換で合成されたポリカーボネートをいう
【0021】 本明細書中の「BPA」は、ビスフェノール−Aすなわち2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパンと定義される。
【0022】 本明細書中で使用する「ジフェノール」という用語と「二価フェノール」とい
う用語は同義語である。
【0023】 本明細書中で使用する「酸種」は25℃の水中でのpKa値が4.0以下の成
分である。
【0024】 本明細書で「加水分解に安定」とは、溶融法で製造したポリカーボネートが、
120℃、相対湿度100%の蒸気オートクレーブ中120時間での分子量損失
が約30%未満であることを意味する。
【0025】 本発明では、驚くべきことに、溶融法で製造したポリカーボネートに添加する
通常のレベルの添加剤が相互作用して溶融法ポリカーボネートの安定性、特に加
水分解安定性の問題を生じるという知見を得た。この加水分解安定性の重要性は
ポリカーボネートの目的とする用途によって決まる。溶融法ポリカーボネートに
添加するある種の添加剤のレベル、特に触媒奪活剤、ホスファイト成分及びエポ
キシド系加水分解安定剤のレベルをある特定の範囲に維持することによって、ポ
リカーボネートの加水分解安定性が劇的に改良される。加水分解安定性の改善さ
れたポリカーボネートは二層シート製品に使用できるシート樹脂に用いるのに適
している。
【0026】 特に、本発明は、従前加水分解安定性に伴う問題のため溶融法ポリカーボネー
トが適さなかった用途に使用できる加水分解に安定なポリカーボネートを提供す
る。例えば、一実施形態では、溶融法で製造した加水分解に安定なポリカーボネ
ートをシート用、例えば温室での二層シートとして使用できる。
【0027】 界面法で製造したポリカーボネート及び溶融法で製造したポリカーボネートは
通常、製造後ある種の添加剤を添加して得られる製品を安定化する必要がある。
しかし、界面法で製造したポリカーボネートと溶融法で製造したポリカーボネー
トでは必要とされる添加剤が異なり、溶融法で製造したポリカーボネートは触媒
奪活剤を添加して残留するアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩のような残留ア
ルカリ性物質を中和する必要がある。この目的に典型的な添加剤としては、例え
ば、イオウ酸(「S」酸)又は亜リン酸(「P」酸)及びこれらの対応エステル
がある。
【0028】 界面法で製造したポリカーボネートは通常、ポリカーボネートの全末端基の総
モル数を基準にして約98モル%より多くの末端アリールカーボネートを含有し
ている。溶融法で製造したポリカーボネートは、ポリカーボネートの全末端基の
総モル数を基準にして、約98モル%未満の末端アリールカーボネート基と2モ
ル%以上の末端ヒドロキシ基を含有している。これにより、幾つかの用途では、
部分的にはポリカーボネート中に存在する末端ヒドロキシ基の加水分解に起因し
て、性能の問題が生じる。また、溶融法では、プラントでの漏出によって偶に起
こる鉄汚染から保護すべく亜リン酸を添加して着色を防ぐのが一般的である。
【0029】 本発明は、一態様では、二価フェノールと炭酸のジエステルとを反応させる溶
融重合系で製造される加水分解に安定なポリカーボネートに関する。本発明のポ
リカーボネートの製造に有用な二価フェノールは次の一般式で表すことができる
【0030】
【化1】
【0031】 式中、Rは独立にハロゲン、一価炭化水素基及び一価炭化水素オキシ基から選択
され、R1は独立にハロゲン、一価炭化水素基及び一価炭化水素オキシ基から選
択され、Wは二価炭化水素基、
【0032】
【化2】
【0033】 から選択され、n及びn1は独立に0〜4の値を有する整数から選択され、bは
0又は1である。
【0034】 R及びR1で表される一価炭化水素基としてはアルキル基、シクロアルキル基
、アリール基、アラルキル基及びアルカリール基がある。好ましいアルキル基は
炭素原子数1〜約12のものである。好ましいシクロアルキル基は環炭素原子数
4〜約8のものである。好ましいアリール基は環炭素原子数6〜12のもの、す
なわちフェニル、ナフチル及びビフェニルである。好ましいアルカリール基及び
アラルキル基は炭素原子数7〜約14のものである。
【0035】 R及びR1で表される好ましいハロゲン原子は塩素と臭素である。
【0036】 Wで表される二価炭化水素基としてはアルキレン基、アルキリデン基、シクロ
アルキレン基及びシクロアルキリデン基がある。好ましいアルキレン基は炭素原
子数2〜約30のものである。好ましいアルキリデン基は炭素原子数1〜約30
のものである。好ましいシクロアルキレン基及びシクロアルキリデン基は環炭素
原子数6〜約16のものである。
【0037】 R及びR1で表される一価炭化水素オキシ基は式−OR2で表すことができ、R2 は前記のような一価炭化水素基である。好ましい一価炭化水素オキシ基はアル
キコシ基とアリールオキシ基である。
【0038】 適切な二価フェノールとしては、BPA、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シ
クロデカン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シク
ロドデカン、4,4−ジヒドロキシフェニルエーテル、4,4−チオジフェノー
ル、4,4−ジヒドロキシ−3,3−ジクロロジフェニルエーテル、4,4−チ
オジフェノール、4,4−ジヒドロキシ−3,3−ジクロロジフェニルエーテル
、4,4−ジヒドロキシ−2,5−ジヒドロキシジフェニルエーテル、BPI、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス
(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、及びこれらの
混合物があるがこれらに限定されることはない。一実施形態では、ポリカーボネ
ート中の二価フェノールの残基の100モル%がBPA由来の残基からなる。
【0039】 場合により、多官能性化合物を利用し得る。枝分れポリカーボネートの重合に
使用される適切な多官能性化合物としては、1,1,1−トリス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、4−[4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
エチル]−ジメチルベンジル]、トリメリト酸無水物、トリメリト酸、又はこれ
らの酸塩化物誘導体があるがこれらに限定されることはない。
【0040】 炭酸のジエステルとしては、限定されることはないがジアリールカーボネート
化合物、ジアルキルカーボネート化合物及びアルキルアリールカーボネート化合
物を始めとする各種化合物を使用することができる。適切な炭酸のジエステルと
しては、ジフェニルカーボネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)カーボネー
ト、ビス(2,4−ジクロロフェニル)カーボネート、ビス(2,4,6−トリ
クロロフェニル)カーボネート、ビス(2−シアノフェニル)カーボネート、ビ
ス(o−ニトロフェニル)カーボネート、ジトリルカーボネート、m−クレゾー
ルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネート、
ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシク
ロヘキシルカーボネート、及びこれらの混合物があるがこれらに限定されること
はない。これらのうち、ジフェニルカーボネートが好ましい。これらの化合物を
2種以上使用する場合、1種はジフェニルカーボネートであるのが好ましい。
【0041】 本発明の方法では、場合により、末端封鎖剤を用いてもよい。適切な末端封鎖
剤としては、一価芳香族ヒドロキシ化合物、一価芳香族ヒドロキシ化合物のハロ
ホルメート誘導体、一価カルボン酸、一価カルボン酸のハロゲン化誘導体、及び
これらの混合物がある。
【0042】 適切な末端封鎖剤としては、フェノール、p−tert−ブチルフェノール、
p−クミルフェノール、p−クミルフェノールカーボネート、ウンデカン酸、ラ
ウリン酸、ステアリン酸、フェニルクロロホルメート、t−ブチルフェニルクロ
ロホルメート、p−クミルクロロホルメート、クロマンクロロホルメート、オク
チルフェニル、ノニルフェニルクロロホルメート又はこれらの混合物があるがこ
れらに限定されることはない。
【0043】 存在する場合、この末端封鎖剤は、二価フェノール1モル当たり、約0.01
〜約0.20モルの量で存在するのが好ましく、約0.02〜約0.15モルが
より好ましく、約0.02〜約0.10モルがさらに好ましい。
【0044】 本発明の方法では、触媒系は1種以上のアルカリ金属化合物及び/又はアルカ
リ土類金属化合物からなる。これらの化合物はアルカリ金属及びアルカリ土類金
属の誘導体、例えば有機酸塩、無機酸塩、酸化物、水酸化物、水素化物、アルコ
ラート、又はこれらの混合物の形態で使用するのが好ましい。
【0045】 触媒として使用できる適切なアルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム
、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、
炭酸水素リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、酢酸ナトリ
ウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カ
リウム、ステアリン酸リチウム及びこれらの混合物があるがこれらに限定される
ことはない。
【0046】 触媒として使用できる適切なアルカリ土類金属化合物としては、水酸化カルシ
ウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素
カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素ストロンチウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、
酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチウム、ステ
アリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステ
アリン酸ストロンチウム及びこれらの混合物があるがこれらに限定されることは
ない。
【0047】 触媒は二価フェノール化合物の1モル当たり10-8〜10-3モルの量で使用す
るのが好ましく、二価フェノール化合物の1モル当たり10-7〜10-5モルがさ
らに好ましい。この量が10-8モル未満であると触媒活性が発揮されない可能性
がある。またこの量が二価フェノール化合物の1モル当たり10-3モルを超える
と最終のポリカーボネート製品の性質に悪影響が出ることがある。
【0048】 場合により触媒系は、上記触媒に加えて、第四級アンモニウム塩及び/又はホ
スホニウム触媒を含んでいてもよい。適切な第四級アンモニウム塩の例としては
、アルキル基、アリール基及びアルカリール基を有する水酸化アンモニウム、例
えば、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)及び水酸化テトラブチルア
ンモニウム(TBAH)があるがこれらに限定されることはない。適切なホスホ
ニウム塩としては、水酸化テトラエチルホスホニウム及び水酸化テトラブチルホ
スホニウムがこれらに限定されることはない。
【0049】 存在する場合、第四級アンモニウム塩及び/又はホスホニウム触媒は、キレー
ト化剤のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩及び場合によりアルカリ金属水
酸化物に加えて、二価フェノール化合物の1モル当たり10-2〜約10-6モル、
好ましくは10-2〜10-5モルの量で存在するのが好ましい。
【0050】 溶融重合の反応条件は特に制限されることはなく、広範囲の作動条件で実施す
ることができる。反応温度は通常約100〜約350℃の範囲であり、さらに好
ましくは約180〜約310℃である。圧力は、反応の初期段階では大気圧又は
大気圧〜約15トルの加圧、後の段階では低圧、例えば約0.2〜約15トルの
範囲でよい。反応時間は一般に約0.1〜約10時間である。
【0051】 本発明の加水分解に安定なポリカーボネートは促進老化試験に基づいて劇的に
改良された加水分解安定性を示す。既に述べたように、加水分解安定性の重要性
はポリカーボネートの目的とする用途によって決まる。ある種の用途では加水分
解安定性が極めて重要になる。例えば、温室内の二層シートのようなシート用途
では、ポリカーボネートが水と日光に曝されることから、屋内用途向けに製造さ
れるポリカーボネートに必要とされる加水分解安定性より高い加水分解安定性が
必要となる。
【0052】 本発明の加水分解に安定なポリカーボネートは、120℃、相対湿度100%
の蒸気オートクレーブ中120時間での分子量損失が約30%未満で、より好ま
しくは120℃、相対湿度100%の蒸気オートクレーブ中120時間での重量
損失が約20%未満、さらに好ましくは120℃、相対湿度100%の蒸気オー
トクレーブ中120時間での分子量損失が約10%未満である。
【0053】 本発明では、触媒奪活剤、ホスファイト成分及びエポキシド系加水分解安定剤
のレベルを注意深く調節する。驚くべきことに、溶融法で製造したポリカーボネ
ート中に存在するホスファイト成分と酸種が相互作用し、その結果溶融法ポリカ
ーボネートの加水分解安定性が低下することが判明した。酸種は、溶融エステル
交換によって製造されるポリカーボネートに添加剤として一般的に使用される触
媒奪活剤の加水分解で生成し得る。触媒奪活剤は酸種であってもよい。また、他
の目的で酸種を添加することもある。一般的な触媒奪活剤であるブチルトシレー
トをポリカーボネートの触媒奪活剤として用いると、ポリカーボネート中で加水
分解してトシル酸を生成し得る。亜リン酸又はその誘導体も触媒奪活剤として使
用できる。ポリカーボネート中のホスファイト成分と触媒奪活剤のレベルを注意
して調節することによって、加水分解安定性の向上したポリカーボネートを製造
できることが判明した。また、ポリカーボネート中の他の酸種の濃度を最小に保
つのが好ましい。特に、ポリカーボネート樹脂中に触媒奪活剤として存在するか
又はその他の目的で添加された酸種の総量を約3.6ppm以下に維持するのが
好ましい。さらに、適切なエポキシド系加水分解安定剤を添加すると溶融法で製
造したポリカーボネートの加水分解安定性が一段と向上することも判明した。
【0054】 加水分解に安定なポリカーボネートの製造に使用できる適切な触媒奪活剤とし
ては、限定されることはないがイオウ酸と亜リン酸及びこれらのエステル、好ま
しくはイオウ酸及び亜リン酸のアルキルエステル、さらに好ましくはブチルトシ
レート及びn−ブチルトシレートのようなアルキルトシレートがある。加水分解
に安定なポリカーボネートの製造に使用できる適切なホスファイトとしては、ト
リフェニルホスファイト、2,4−ジ−t−ブチルホスファイト、トリス(ノニ
ルフェニル)ホスファイト、トリスイソデシルホスファイト、及びこれらの混合
物、好ましくはトリフェニルホスファイトがあるが限定されることはない。加水
分解に安定なポリカーボネートの製造に使用できる適切なエポキシド系加水分解
安定剤としては、エポキシを含有する油脂、グリシジル化合物(例えば、フェニ
ルグリシジルエーテル)、エポキシシクロヘキサン化合物、テトラフェニルエチ
レンエポキシドがあるがこれらに限定されることはない。
【0055】 使用すべき酸種、ホスファイト成分及びエポキシド系加水分解安定剤の総量は
、目的とする用途に関してポリカーボネートを変色に安定化すると共に加水分解
安定性を改良しつつ良好な性質を維持するのに充分な総量とするべきである。こ
の量はポリカーボネートから形成すべき物品及びポリカーボネートを使用する条
件によって決まる。
【0056】 触媒奪活剤成分は、ポリカーボネートを基準にして約0〜約3.6ppm、好
ましくは約0.5〜約2.0ppm、さらに好ましくは約0〜約1.0ppmで
、加水分解に安定なポリカーボネート中に存在する。ホスファイト成分は、ポリ
カーボネートの重量を基準にして約0〜約1000ppm、さらに好ましくは約
50〜700ppm、さらに一層好ましくは約100〜500ppmで存在する
。エポキシド系加水分解安定剤はポリカーボネートの重量を基準にして約0〜約
200ppm、さらに好ましくは約100〜200ppmで存在する。上述の通
り、添加剤の量はポリカーボネートの目的とする用途によって決まる。
【0057】 屋内用など幾つかの用途、例えばコンパクトディスクでは、触媒奪活剤、ホス
ファイト及びエポキシド系加水分解安定剤の濃度は低いであろう。他の用途、例
えば水や日光に曝されるシート材料ではこの濃度を高くする必要があろう。一実
施形態では、溶融法で製造したポリカーボネートを温室用二層シートに成形する
【0058】 一実施形態では、本発明の加水分解に安定なシートグレードの材料は、0.5
〜約3.6ppm、さらに好ましくは0.5〜2.0ppmの触媒奪活剤、約5
0〜約700ppm、さらに好ましくは50〜500ppm、さらに一層好まし
くは50〜250ppmのホスファイト成分、及び約100〜200ppmのエ
ポキシド系加水分解安定剤を含有する。また、加水分解に安定なシートグレード
の材料中に触媒奪活剤として存在するか又はその他の目的で添加された酸種の総
量は約3.6ppm以下に維持するとさらに好ましい。
【0059】 触媒奪活剤、ホスファイト及びエポキシド系加水分解安定剤は、重縮合反応後
反応器又は押出機中で溶融状態のポリカーボネートに加えた後、混練するか又は
他のなんらかの技術で添加剤をポリカーボネート材料中に導入すればよい。また
、これらの添加剤は同一又は異なるポリカーボネート中に粉末コンセントレート
として導入してもよい。ポリカーボネートの重量平均分子量は約1000〜約3
00000である。好ましい分子量はポリカーボネートの目的とする用途によっ
て決まる。例えば、シート用途では、好ましい分子量は約10000〜約800
00、さらに好ましくは約18000〜約50000の範囲である。
【0060】 上述の通り、本発明の一実施形態では、樹脂奪活組成物からなるポリカーボネ
ートをシートに成形することができる。ある具体的用途では、ポリカーボネート
を温室の建築に使用する二層シートに成形することができる。ポリカーボネート
は重合溶融物から直接シートに成形することができ、或いは溶融物からペレット
のような取扱い容易な形状に成形した後シートに成形してもよい。本発明のシー
トは、限定されることはないが押出、溶液鋳造又は射出成形を始めとして当技術
分野で公知の各種方法によって成形することができる。
【0061】 ポリカーボネート生成物には、この生成物の性質に悪影響を及ぼさない限り別
の添加剤を加えてもよい。これらの添加剤としては、従来様々な目的でポリカー
ボネートに加えられている広範な物質がある。具体例としては、熱安定剤、エポ
キシ化合物、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤、帯電防止剤、スリップ剤、粘着防
止剤、滑剤、防曇剤、天然油、合成油、ワックス、有機充填材、難燃剤、無機充
填材、その他一般に公知の類の添加剤がある。
【0062】 反応は回分プロセス又は連続プロセスとして実施することができる。この反応
にはいかなる所望の装置を使用することもできる。本発明で使用する反応器の材
料と構造は、その反応器が通常の攪拌能力をもっている限り特に限定されること
はない。反応の後半段階では反応系の粘度が増大するので、反応器は高粘度条件
で攪拌することができるものが好ましい。
【0063】 本発明の加水分解に安定なポリカーボネート組成物は、可塑剤、顔料、滑剤、
離型剤、安定剤及び有機充填材のような通常の添加剤と混合してもよい。離型剤
は好ましい添加剤である。ペンタエリトリトールテトラステアレートのような離
型剤は本発明の加水分解に安定なポリカーボネートの加水分解安定性に負の影響
を与えないことが判明した。
【0064】 本発明の加水分解に安定なポリカーボネートは、記載した用途に加えて、自動
車部品のような屋外用、各種機器のハウジング、及びレンズやコンパクトディス
クのような光学物品に使用することができる。上述の通り、一実施形態では、加
水分解に安定なポリカーボネートを温室用二層シートの製造に使用する。
【0065】 また、ポリカーボネートを、限定されることはないがポリオレフィン、ポリス
チレン、ポリスルホネート、ポリアミド及びポリフェニレンエーテルを始めとす
る他のポリマーとブレンドすることも可能である。
【0066】
【実施例】
以下の実施例は、特許請求の範囲に記載した物及び方法を実施し評価する方法
を当業者に充分に説明するためのものであって、本発明者らが発明と考えている
ものの範囲を限定するものではない。数字(例えば量、温度など)については正
確を期したが多少の誤りや誤差があるかもしれない。特に断らない限り部は重量
部、温度は℃である。
【0067】 分子量は数平均(Mw)であり、溶融重合で製造したポリカーボネートをポリ
スチレン標準を用いたGPC分析によって決定した。
【0068】 以下の実施例では界面法及び溶融法で製造したポリカーボネートを示す。界面
法で製造したポリカーボネートとしては、General Electric社
から市販のLEXAN LF 100グレードの樹脂を使用した。溶融法で製造
したポリカーボネートとしては、General Electric社から市販
のLEXAN LX 140グレードの樹脂を使用した。
【0069】 添加剤用のコンセントレート原料としてバルク原料とコンセントレート原料を
重量比95:5でブレンドしたLEXAN LF 100グレードを用いてポリ
カーボネートをコンパウンディングした。添加剤は1ガロンHenschelミ
キサーを用いて粉末コンセントレートとブレンドした。次にこれらの材料を、バ
レル設定温度280℃、供給速度25ポンド/時、スクリュー速度350〜40
0回転毎分(rpm)の二軸押出機を用いてコンパウンディングした。
【0070】 オートクレーブ段階では、Nissei FE 160射出成形機でダイナタ
ップ試験ディスクを成形し、120℃、15psiの蒸気で5日間オートクレー
ブにかけた。分子量を測定するために、毎日オートクレーブを室温まで冷却した
後ディスクを取り出し、成形ディスクの一部を切り取って試料(1〜5個)を採
った。残りのディスクはオーブン中に戻した。測定はこのようにして毎日5日間
行った。
【0071】 その後、分子量損失の時間経過曲線の傾きを用いて試料の相対加水分解安定性
を決定した。これらの傾きが「−(logMw/(T/1000)」又は「傾き
K」として表される結果を表1に示す。本発明によると試料の−Kの傾きが約1
.615より低いのが好ましい。
【0072】 使用したホスファイトはCiba−Geigy社製のIRGAPHOS 16
8であり、使用した触媒奪活剤はn−ブチルトシレートであり、使用したエポキ
シド系加水分解安定剤はUnion Carbide社製のERL−4221で
あった。離型剤はペンタエリトリトールテトラステアレートであり、UV安定剤
はCiba−Geigy社製のCYASORB 5411であった。表1に示し
た濃度は百万分の一部(ppm)である。
【0073】
【表1】
【0074】 好ましい実施形態に関連して本発明を詳細に説明してきたが、本発明の技術的
思想及び技術的範囲内で変更や修正をなすことができるものと理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 バーネル,ティモシー・ブライドン アメリカ合衆国、12309、ニューヨーク州、 スケネクタデイ、ライスリング・ロード、 8番 (72)発明者 ブルネル,ダニエル・ジョセフ アメリカ合衆国、12027、ニューヨーク州、 バーント・ヒルズ、ウッズ・エッジ、4番 (72)発明者 ファクター,アーノルド アメリカ合衆国、12302、ニューヨーク州、 スコウシャ、カウンティ・フェア・レー ン、28番 Fターム(参考) 4F071 AA42 AA50 AC15 BC01 4J002 CD002 CG001 DG046 EH026 EW067

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加水分解に安定なポリカーボネート組成物であって、ポリカ
    ーボネートの全末端基の総モル数を基準にして約98モル%未満の末端アリール
    カーボネート基と2モル%以上の末端ヒドロキシ基を有しており、さらに、約3
    .6ppm以下の触媒奪活剤と約1000ppm以下のホスファイト成分とを含
    む、加水分解に安定なポリカーボネート組成物。
  2. 【請求項2】 さらに、約200ppm以下のエポキシド系加水分解安定剤
    を含む、請求項1記載の加水分解に安定なポリカーボネート。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の加水分解に安定なポリカーボネートから製造
    したシート。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の加水分解に安定なポリカーボネートから製造
    した二層シート。
  5. 【請求項5】 前記触媒奪活剤がn−ブチルトシレートである、請求項1記
    載の加水分解に安定なポリカーボネート。
  6. 【請求項6】 前記ホスファイト成分がトリフェニルホスファイトである、
    請求項1記載の加水分解に安定なポリカーボネート。
  7. 【請求項7】 約4ppm未満の酸種を含む、請求項1記載の加水分解に安
    定なポリカーボネート。
  8. 【請求項8】 加水分解に安定なポリカーボネートの製造方法であって、 a)溶融法で製造したポリカーボネートを基準にして約3.6ppm以下の触媒
    奪活剤を加え、 b)溶融法で製造したポリカーボネートを基準にして約1000ppm以下のホ
    スファイト成分を加え、 c)溶融法で製造したポリカーボネートを基準にして約200ppm以下のエポ
    キシド系加水分解安定剤を加える 段階を含んでなり、成分a)、b)又はc)の少なくともいずれかが0ppmを
    超える量で存在し、加水分解に安定なポリカーボネートが120℃、相対湿度1
    00%の蒸気オートクレーブ中で約30%未満の分子量損失を示す、方法。
  9. 【請求項9】 a)触媒奪活剤のレベルを、ポリカーボネートを基準にして
    約3.6ppm以下に維持し、 b)ホスファイト成分のレベルを、ポリカーボネートを基準にして約1000p
    pm以下に維持し、 c)エポキシド系加水分解安定剤のレベルを、ポリカーボネートを基準にして約
    200ppm以下に維持する 段階を含んでなる、加水分解に安定なポリカーボネートの製造方法。
  10. 【請求項10】 2%以上の末端ヒドロキシ基を有するポリカーボネートを
    含んでなる加水分解に安定なシート。
  11. 【請求項11】 2%以上の末端ヒドロキシ基を有するポリカーボネートを
    含んでなる加水分解に安定な二層シート。
  12. 【請求項12】 5%以上の末端ヒドロキシ基を有するポリカーボネートを
    含んでなる加水分解に安定なシート。
  13. 【請求項13】 触媒奪活剤、ホスファイト及びエポキシド系加水分解安定
    剤から基本的になる樹脂奪活組成物。
  14. 【請求項14】 加水分解に安定なポリカーボネート組成物であって、ポリ
    カーボネートの全末端基の総モル数を基準にして約98モル%未満の末端アリー
    ルカーボネート基と2モル%以上の末端ヒドロキシ基を有しており、さらに、約
    3.6ppm以下の触媒奪活剤、約1000ppm以下のホスファイト成分及び
    約200ppm以下のエポキシド系加水分解安定剤を含む、加水分解に安定なポ
    リカーボネート組成物。
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