JP3863579B2 - 正しく連結されたシスチン架橋を有するインシュリンを得る方法 - Google Patents

正しく連結されたシスチン架橋を有するインシュリンを得る方法 Download PDF

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Description

【0001】
ヒトインシュリンは全部で51個のアミノ酸残基を含む2個のアミノ酸鎖を有する蛋白質である。6個のシステイン残基は2個のアミノ酸鎖に存在しており、各々2個のシステイン残基はジスルフィド架橋を通じて互いに連結している。生物学的に活性なヒトインシュリンでは、A及びB鎖は2個のシスチン架橋を通じて互いに連結され、そして更なるシスチン架橋がA鎖に存在する。統計的にみれば、ヒトインシュリン分子内のジスルフィド架橋形成には15の可能性がある。この15の可能性内の唯一つのものが生物学的活性ヒトインシュリン中に起こっている。以下のシステイン残基は、お互いにヒトインシュリン中で連結している:
A6−A11
A7−B7
A20−B19
文字A及びBは特定のインシュリンアミノ酸鎖を表し、アミノ酸残基の位置の数字は特定のアミノ酸鎖のアミノ末端よりカルボキシ末端に数えられたものである。ジスルフィド架橋は2個のヒトインシュリン分子間にも形成され得るので無限の多くの異なるジスルフィド架橋が容易に形成され得る。
【0002】
ヒトインシュリン製造の既知の方法はヒトプロインシュリンを使用することに基づいている。ヒトプロインシュリンは86個のアミノ酸残基の線状のアミノ酸鎖を有する蛋白質であり、ヒトインシュリンのB及びA鎖は35個のアミノ酸残基を有するCペプチドを介して互いに連結されている。ヒトインシュリン中に起こるジスルフィド架橋の形成は中間体を通じて形成され、ヒトインシュリンのシステイン残基は、例えばS−スルホネート(−S−SO3 -)基(EP 0 037 255)のような硫黄保護基を具備する。正しく連結されたシステイン架橋を有するプロインシュリンを得る方法もまた知られており(Biochemistry, 60, 1968, 622〜629頁)、それはシステイン残基がチオール残基(−SH)として存在する豚の膵臓より得られるプロインシュリンを出発材料とするものである。“正しく連結されたシスチン架橋”の言葉は哺乳動物からの生物学的に活性なインシュリン中に見い出されるジスルフィド架橋を意味するものと解釈される。
【0003】
遺伝子工学の複数の方法がヒトインシュリンと異なるアミノ酸配列および/またはアミノ酸鎖長を有するヒトプロインシュリンまたはプロインシュリンを微生物中で製造することを可能にしている。遺伝子工学により改変された大腸菌細胞から製造されたプロインシュリンが全て正しく連結されたシスチン架橋を持っているものではない。大腸菌(EP 0 055 945)を用いてヒトインシュリンを得る方法は以下の製造段階を基礎としている:
微生物の発酵−細胞分裂−融合蛋白の単離−融合蛋白の臭化シアン切断−プロインシュリン配列を含有する切断生成物の単離−S-スルホネート基によるプロインシュリンのシステイン残基の保護−正しく連結されたシスチン架橋の形成−亜硫酸分解−プロインシュリンの脱塩−正しく連結されたシスチン架橋を含有するプロインシュリンのクロマトグラフィーによる精製−プロインシュリン溶液の濃縮−濃縮プロインシュリン溶液のクロマトグラフィーによる精製−プロインシュリンの酵素切断によるヒトインシュリンの取得−得られたヒトインシュリンのクロマトグラフィー精製。
【0004】
この方法の不利な点は多数の製造段階よりなっていることと、精製段階での損失があることで、これらがインシュリンの低収率をもたらしている。この多段階製法ゆえに多大なる損失が危惧されねばならない。分離された融合蛋白の段階から、臭化ジシアン切断、亜硫酸分解及びプロインシュリンの精製の段階(EP 0 055 945)を通じ、40%迄のプロインシュリン損失を見込まなければならない。同様に最終生成物に至るまでの以下の精製段階の間で大きな損失が生じる。
遺伝子工学的方法により、もし必要とする製造段階が相当減らせるならば、ヒトインシュリン又はインシュリン誘導体製造における収率増加が達成できる。
本発明の目的は、製造段階がより少なく、そして全体としての精製損失がより少ない、インシュリンアミノ酸鎖中で正しく連結されたシスチン架橋を有するインシュリンを得るための方法を開発するにある。
【0005】
本発明によれば、次の一般式(I)
【化2】
Figure 0003863579
のインシュリンの製造方法が見出されたのである。そしてこの方法は
【0006】
A) 次の式(II)
2−R1−B2−B29−Y−X−Gly−A2−A20−R3 (II)
の蛋白質を水性媒質1リットル当たり0.05〜0.3gの式(II)の蛋白質濃度で、水性媒質中でpH10〜11において、少なくとも1つのカオトロピック助剤(chaotropic auxiliary)の存在下に、式(II)の蛋白質のシステイン残基当たり2〜10個のメルカプタンの−SH基を産生する量のメルカプタンと反応させ、そして
B) 正しく連結されたシスチン架橋を有する得られたプロインシュリンとトリプシン、トリプシン様の酵素及び場合によっては追加的にカルボキシペプチダーゼBまたは前述した酵素の混合物と反応させて、正しく連結されたシスチン架橋を有する式(I)のインシュリンを製造し、
C) このようにして得られた反応生成物を水性媒質1リットル当たり疎水性吸着樹脂3〜50gとpH4〜7において処理し、
D) 式(I)の吸着されたインシュリンを含有する吸着樹脂を分離し、そして
E) この吸着樹脂から式(I)のインシュリンを脱着すること
よりなるものである。ここで、上記した式(I)及び式(II)において、
【0007】
Xはa) Lys及びArgよりなる群のアミノ酸残基、または
b) ペプチドのN−末端及びカルボキシル末端にアミノ酸残基ArgまたはLysを含有する2〜35個のアミノ酸残基を有するペプチドであり、
Yは遺伝子的にコード可能なアミノ酸残基であり、
Zはa) Arg及びLysよりなる群のアミノ酸残基、
b) ペプチドのカルボキシ末端にアミノ酸残基ArgまたはLysを含有する2〜3個のアミノ酸残基を有するペプチド、または
c) OHであり
1はフェニルアラニン残基または共有結合であり、
2はa) 水素原子、
b) LysおよびArgよりなる群のアミノ酸残基、または
c) ペプチドのカルボキシ末端にアミノ酸残基Lys又はArgを含有する2〜45個のアミノ酸残基を有するペプチドであり、
3は遺伝子的にコード可能なアミノ酸残基、
ヒトインシュリン、動物インシュリンまたはインシュリン誘導体のA鎖のアミノ酸配列に対応する残基A2−A20、およびヒトインシュリン、動物インシュリンまたはインシュリン誘導体のB鎖のアミノ酸配列に対応する残基B2−B29であるものとする。
【0008】
好ましく用いられる式(II)の蛋白質は、式中、
Xがアミノ酸残基ArgまたはヒトインシュリンのC鎖のアミノ酸配列を有するペプチドであり、
YがAla、ThrおよびSerよりなる群のアミノ酸残基であり、
1がアミノ酸残基Pheであり、
2がa) 水素原子、または
b) カルボキシル末端にArgを含有する2〜25個のアミノ酸残基を有するペプチドであり、
3がAsn、SerおよびGlyからなる群のアミノ酸残基、および
ヒトインシュリンのA鎖およびB鎖のアミノ酸配列に対応する残基A2−A20およびB2−B29であり、そして
得られる正しく連結されたシスチン架橋を有する式(I)のインシュリンは、式中、Y、R1、R2、R3、A2−A20およびB2−B29が前述の定義を有するものであり、そして
Zがアミノ酸残基Arg、ペプチド残基Arg−ArgまたはOHであるものである。
【0009】
特に好ましく用いられる式(II)の蛋白質は、式中、
Xがアミノ酸残基Arg、または2〜35個のアミノ酸残基を有し、2個の塩基性アミノ酸残基、特にArgおよび/またはLysがペプチドの初めと末端に存在するペプチドであり、
Yがアミノ酸残基Thrであり、
1がアミノ酸残基Pheであり、
2がa) 水素原子、または
b) カルボキシ末端がアミノ酸残基Argである2〜15個のアミノ酸残基を有するペプチドであり、
3がアミノ酸残基GlyまたはAsn、および
ヒトインシュリンのA鎖およびB鎖のアミノ酸配列に対応する残基A2−A20およびB2−B29であり、また
得られる正しく連結されたシスチン架橋を有する式(I)のインシュリンは、式中、Y、R1、R2、R3、A2−A20およびB2−B29が上述の定義を有するものであり、そして
Zがアミノ酸残基Arg、ペプチド残基Arg−ArgまたはLys−LysまたはOHであるものである。
【0010】
驚くべきことに、式(II)の蛋白質は慣習的に“再生(refolding)”(R. Jaenicke, R. Rudolph, 1989, Folding Proteins, in Protein Structure, a practical Approach; Ed. Creighton, T.E., 191-224頁, JRL Press Oxford; EP 0 219 874)に先立つ反応段階で完全に還元される必要のないことが見出されているが、前述の方法においては異質蛋白質の割合が高い(50〜90%)にも拘わらず、−SH保護基を含有する適切に精製されたプロインシュリンの折りたたみに比肩しうる水準で折りたたみ収率が達成されていることである。
さらに驚くべきことに、正しく連結されたシスチン架橋を有する式(I)のインシュリンを産するために正しく折りたたまれたプロインシュリンの酵素的反応が50〜90%の異質蛋白質の存在下に、高収率で可能であることも見出され、式(I)のインシュリンは疎水性吸着樹脂と選択的によく結合することが判った。
【0011】
既知の方法と比較し、本発明の方法は尚一層高収率で、かなり速い製造を可能にする。その理由は亜硫酸分解の回避と、場合によっては臭化シアン切断方法段階及び以前には未知のプロインシュリンを限定量のカオトロピック塩の存在下で、その変性した状態から正しく結合されたシスチン架橋を有するプロインシュリンに変換し、そして次にそのプロインシュリンを酵素的に変換して、それ以上の精製を必要とせず式(I)のインシュリンにするからである。こうして吸着により折りたたみ溶液から式(I)のインシュリンを分離することが可能となる。脱着後、中間的分離又は精製をすることなく吸着剤より式(I)のインシュリンをこのように得ることが出来る。本発明による方法は、既知の方法に比し、立ち上がり時間が短いために実質的に短時間製法であり、そして損失が避けられるため既知の方法に較べて25〜100%の収率増加を可能にする。
【0012】
ペプチドと蛋白質のアミノ酸配列は、アミノ酸鎖N−末端から指定される。式(I)の括弧内に与えられた情報、つまりA6、A20、B1、B7又はB19はインシュリンのA鎖又はB鎖中のアミノ酸残基の位置に対応する。
アミノ酸Gly、Ala、Ser、Thr、Val、Leu、Ile、Asp、Asn、Glu、Gln、Cys、Met、Arg、Lys、His、Tyr、Phe、Trp、Pro及びセレノシステインは、“遺伝子的にコード可能なアミノ酸基”という意味を表す。
動物インシュリンの“残基A2〜A20”及び“残基B2〜B29”という言葉は、例えば牛、豚又は雌鳥のアミノ酸配列という意味に理解される。インシュリン誘導体のA2〜A20及びB2〜B29基という言葉は、他の遺伝子的にコード可能なアミノ酸によりアミノ酸を置換して形成された対応するヒトインシュリンのアミノ酸配列を表す。
【0013】
残基Zは常にXのアミノ酸配列の一部であり、トリプシン、トリプシン様の酵素又はカルボキシペプチダーゼBのようなプロテアーゼ活性により形成される。残基R3はインシュリンのA鎖の位置A21のアミノ酸残基である。残基YはインシュリンのB鎖の位置B30のアミノ酸残基である。
トリプシン又はトリプシン様酵素はアルギニン又はリジンでアミノ酸鎖を切断するプロテアーゼである。
カルボキシペプチダーゼBはアミノ酸鎖のカルボキシ末端にあるArg又はLysのような塩基性アミノ酸残基を切断するエクソプロテアーゼである(Kemmler et al., J. Biol. Chem. 246, 6786〜6791頁)。
【0014】
ヒトインシュリンのA鎖は以下の配列(配列番号1)を有する:Gly、Ile、Val、Glu、Gln、Cys、Cys、Thr、Ser、Ile、Cys、Ser、Leu、Tyr、Gln、Leu、Glu、Asn、Tyr、Cys、Asn
ヒトインシュリンのB鎖は以下の配列(配列番号2)を有する:Phe、Val、Asn、Gln、His、Leu、Cys、Gly、Ser、His、Leu、Val、Glu、Ala、Leu、Tyr、Leu、Val、Cys、Gly、Glu、Arg、Gly、Phe、Phe、Tyr、Thr、Pro、Lys、Thr
ヒトインシュリンのC鎖は以下の配列(配列番号3)を有する:Arg、Arg、Glu、Ala、Glu、Asp、Leu、Gln、Val、Gly、Gln、Val、Glu、Leu、Gly、Gly、Gly、Pro、Gly、Ala、Gly、Ser、Leu、Gln、Pro、Leu、Ala、Leu、Glu、Gly、Ser、Leu、Gln、Lys、Arg
【0015】
カオトロピツク助剤は例えば、硫酸アンモニウム、塩酸グアニジン、炭酸エチレン、チオシアネート、ジメチルスルホキシド及び尿素のような水性溶液中で水素結合を破る化合物である。
疎水性吸着樹脂という用語は例えば、ポリアクリレート又はポリスチレン又はスチレンとジビニルベンゼンの共重合体、殊に大きな表面積と多くの大きな空孔(large pores)を有する高分子吸着樹脂、例えば商業製品としてのローム アンド ハース社又は三菱化成株式会社のXAD16、XAD1600又はHP20のような非イオン性で疎水性の架橋された重合体及び/又は共重合体を表す。
メルカプタンという用語は、少なくとも1個の−SH基を有する化合物を意味するものと理解される。水溶性のメルカプタンが好ましい。これ等化合物の例としてはジチオトレイトール、ジチオエリトリトール、2−メルカプトエタノール、システイン、グルタチオン、メチルチオグリコレート、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール及び3−メルカプトプロピオン酸がある。
【0016】
式(II)の蛋白質は多くの遺伝子工学構築法の助けにより微生物中で形成出来る(EP 0 489 780、EP 0 347 781、EP 0 453 969)。遺伝子工学構築法は大腸菌又はストレプトマイセテスのような微生物を発酵させて発現できる。形成された蛋白質は微生物内に保持され(EP 0 489 780)又は発酵溶液に排出される。
本発明による方法では、式(II)の蛋白質は、細胞を破壊した直後であって発酵溶液及び微生物に由来する多数の蛋白質が夾雑したものが使用できる。式(II)の蛋白質は、しかしながら、例えば沈澱又はクロマトグラフィーによる精製後のように予め精製された形でも使用できる。
【0017】
製造段階A)の工程は次のとおりである。蛋白質をカオトロピツク助剤又は種々のカオトロピツク助剤の混合液に溶解する。好ましくは尿素又は塩酸グアニジンを水を溶媒として濃度6〜9M、好ましくは8Mで用いる。反応混合物のpHは8.5〜10.8である。使用できる緩衝剤の例としてはリン酸塩、トリ(ヒドロキシメチル)アミノメタン(tris)、ホウ酸塩又はグリシン緩衝剤である。水性媒質中の緩衝剤物質の濃度は0.5Mまでであり、好ましくは0.005M〜0.5M、特に好ましくは0.05〜0.1Mである。蛋白質混合液は次に水性メルカプタン溶液と混合される。この手段により以下の濃度が反応液中(水に基づいて)で確立する。
【0018】
式(II)の蛋白質濃度は0.05〜0.6g/リットルで、好ましくは0.1〜0.3g/リットルである。メルカプタンの量は式(II)の蛋白質のシステイン残基当たり2〜10のメルカプタンの−SH残基であり、好ましくは6〜9である。溶液のpHは10〜11で、好ましくは10.8である。上述の緩衝液成分が用いられる。正確なpHは水酸化ナトリウム溶液を加えることにより確立する。緩衝液成分の濃度は0.005〜0.5Mで、好ましくは0.05〜0.1Mである。
メルカプタンを含有する反応混合液中のカオトロピツク助剤の濃度は1M以下で、好ましくは0.1〜0.8M、特に好ましくは0.3〜0.6Mである。使用するメルカプタンは好ましくはシステイン又は2−メルカプトエタノールの単独又は混合物である。
製造段階A)における折りたたみ中の温度は0℃〜50℃で、好ましくは2℃〜30℃、特には4℃〜10℃である。反応時間は3〜12時間で、好ましくは4〜8時間、特には5時間である。
製造段階A)の結果として正しく連結されたシスチン架橋を含有するプロインシュリンが得られる。
【0019】
製造段階B)においては、製造段階A)からの反応溶液はpHを6.5〜9.0、好ましくは8〜9に調整する。これにトリプシン又はトリプシン様酵素を正しく連結されたシスチン架橋を有するプロインシュリン3gに対し1〜3mgの量を加える。これに場合により、カルボキシペプチダーゼBを式(I)のインシュリン1gに対し、3〜8単位の量で加える。トリプシン及びカルボキシダーゼBの混合液もまた加えてもよい。得られた溶液を次に4℃〜15℃で4〜16時間撹拌する。製造段階B)の結果として正しく連結されたシスチン架橋を含有する式Iのインシュリンが得られる。
製造段階C)においては、製造段階B)の反応液を塩酸又は硫酸のような酸を用いてpH2.5〜4.5に調整する。もし溶液に濁りが生じるなら場合によりそれを濾過又は遠心分離により除去する。残っている溶液を疎水性吸着樹脂で処理する。XAD又はHP20タイプの樹脂が適切である。樹脂量は反応液1リットル当たり3〜50gで、好ましくは20〜40g/リットルである。
【0020】
得られた懸濁液を0.1Mの濃度までの塩化ナトリウムのような塩で処理し、次に3〜4時間撹拌する。樹脂の式Iのインシュリンの吸着はサンプリングし、高速液体クロマトグラフィー分析(HPLC分析)によりチェックする。溶液中にインシュリンが残っていないのを確認後、即座に吸着樹脂を水性反応溶液かせ分離する(製造段階D)。これは例えば、すでに知られている方法により濾過又は遠心分離により行われる。式(I)の吸着されたインシュリンを含有する樹脂を純水性又は水性溶液を含む緩衝液で洗浄する。特に、洗浄溶液中の伝導性が0.4mS/cmになるまで洗浄する。
【0021】
式(I)のインシュリンの脱着(製造段階E)は使用される疎水性吸着樹脂の如何に応じた既知の方法により行われる。脱着がXAD又はHP20吸着樹脂を用いた場合には、例えば(C1〜C6)アルカノールのような水混和性で非イオン有機溶剤を20〜65%含有する水性溶液により行われる。好ましくはイソプロパノール又はn−プロパノールの35%が溶媒の水中で使用される。式(I)のインシュリンの脱着は、例えばイソプロパノール溶剤で洗浄することにより行われる。この洗浄はイソプロパノール溶液と混合しながら撹拌圧力フィルター上で洗浄するか又はカラム中でクロマトグラフィーにより行われる。樹脂/イソプロパノールの量比は1:1〜1:10であり、好ましくは1:11〜1:2である。洗浄段階は1〜5回好ましくは2回繰り返される。一緒にしたイソプロパノール画分は直接又は水で希釈後、更にクロマトグラフィーによる精製に用いられる。次の実施例中で本発明の方法を詳述する。百分率のデータは別に記載しない場合は重量によるものである。
【0022】
実施例1
遺伝子工学により変性した大腸菌(EP 0 489 780)の発酵によって次のアミノ酸配列を有する融合蛋白質を調製した。
プロインシュリン配列1(配列番号4):
Met Ala Thr Thr Ser Thr Gly Asn Ser Ala Arg Phe Val Asn Gln His
Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly Glu
Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Pro Lys Thr Arg Arg Glu Ala Glu Asp Leu
Gln Val Gly Gln Val Glu Leu Gly Gly Gly Pro Gly Ala Gly Ser Leu
Gln Pro Leu Ala Leu Glu Gly Ser Leu Gln Lys Arg Gly Ile Val Glu
Gln Cys Cys Thr Ser Ile Cys Ser Leu Tyr Gln Leu Glu Asn Tyr Cys
Gly
【0023】
プロインシュリン配列1は式(II)に対応するもので、式中、
Xは、ヒトインシュリン由来のCペプチドであり、
Yは、Thr(B30)であり、
1は、Phe(B1)であり、
2は、アミノ酸残基11個を有するペプチドであり、
3は、Gly(A21)であり、そして
A2−A20はヒトインシュリンのA鎖(アミノ酸残基2〜20)のアミノ酸配列であり、そしてB2−B29はヒトインシュリンのB鎖(アミノ酸残基2〜29)のアミノ酸配列である。
【0024】
発現されたプロインシュリン配列1を有する融合蛋白質を大腸菌細胞中で集め、そして封入体を作成する。発酵完了後、大腸菌細胞を遠心分離により除去し、そして慣用の高圧ホモジナイゼイションにより破砕する。遊離された融合蛋白質封入体を遠心分離する。
プロインシュリン配列1を有する分離された融合蛋白質封入体2600g(冷凍乾燥後の乾燥重量)をpH10.8の8M塩酸グアニジン溶液200リットルに溶解する。場合により少量の懸濁物質を遠心分離後、清澄溶液をpH10.8の水性システイン溶液(塩酸システイン水和物250g)1800リットルに4℃で撹拌注入する。インシュリン含有融合蛋白質の比率はSDS電気泳動走査(U.K. Laemmli, Nature, 227巻, 680〜685頁, 1970)により測定され、それは45%であった。折りたたみ反応終結後、反応混合液中の正しく連結されたシスチン架橋を有するプロインシュリン配列1の含有量がHPLC分析により測定され760gであった。
【0025】
この溶液の2000リットルを6N塩酸を用いてpH8.5に調整した。次にトリプシン500mgを加えた。HPLC測定によればインシュリン2が350mg形成されていた。インシュリン2は式(I)に対応するもので、式中、
Yは、Thr(B30)であり、
Zは、Arg−Argであり、
1は、Phe(B1)であり、
3は、Gly(A21)であり、そして
A2−A20はヒトインシュリンのA鎖(アミノ酸残基2〜20)のアミノ酸配列であり、そしてB2−B29はヒトインシュリンのB鎖(アミノ酸残基2〜29)のアミノ酸配列である。
【0026】
インシュリン2は配列表の配列番号6及び9よりなり、正しく結合されたシスチン架橋を通じて互いに連結されたものである。
この溶液を6N塩酸を用いてpH3.5に調整し、そして伝導度の値を飽和塩化ナトリウム溶液を用いて約10mS/cmに調整した。僅かな濁りを遠心分離により除去した。HP20(三菱化成社製、ドイツ−デュッセルドルフ)75kgを澄んだ溶液に加えた。インシュリン2が上清中に検出されなくなるまで懸濁液を徐々に4℃で16時間撹拌した。吸入フィルターによる濾過で樹脂を除去し、そして洗浄液中の伝導度が0.4mS/cm以下になるまで水で洗浄した。生成物を50%濃度の水性イソプロパノール溶液75リットル中で樹脂を懸濁させて脱着した。濾過及びイソプロパノールでのインキュベーションを2回反復する。60分後、樹脂を濾過しそして次に35%濃度のイソプロパノール溶液中でインキュベーションを数回反復し、そして濾過した。インシュリン2の収量は288gであった。
インシュリン2を含有する溶出液は水で希釈及びpH調整後に直ちにクロマトグラフィーカラム上で更に精製し得る。
【0027】
HPLC分析
蛋白質0.5gを6M塩酸グアニジン、50mM tris、pH8.5、5mMエチレンジアミンテトラアセテート(EDTA)、1% 2−メルカプトエタノール及び10mMジチオトレイレールの溶液40mlに95℃で2分間溶解し、そして次に14000gで20分間遠心分離した。澄んだ上清0.02mlを高速液体クロマトグラフィーカラムに付した。
カラム:ニュークリオゲル(RNucleogel)RP 300-5/46(マカリー & ネルゲル社製,アーヘン,ドイツ)
勾配:緩衝液A:0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)
緩衝液B:アセトニトリル中0.09%TFA
温度:55℃
合計溶出時間:40分間
勾配は溶出時間後の下記の緩衝液Bの量を特徴とする。
10分間25%、12分間60%、13分間90%、15分間100%
流速:1ml/分
検出:215nm
インシュリンの保持時間:約19分間
【0028】
実施例2
遺伝子工学により変性した大腸菌(EP 0 347 781)の発酵によって次のアミノ酸配列を有する融合蛋白質を調製した。
融合蛋白質3(配列番号5):
Met Ala Pro Thr Ser Ser Ser Thr Lys Lys Thr Gln Leu Gln Leu Glu
His Leu Leu Leu Asp Leu Gln Met Ile Leu Asn Gly Ile Asn Asn Tyr
Lys Asn Pro Lys Leu Thr Arg Met Ile Glu Gly Arg Phe Val Asn Gln
His Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly
Glu Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Pro Lys Thr Arg Gly Ile Val Glu Gln
Cys Cys Thr Ser Ile Cys Ser Leu Tyr Gln Leu Glu Asn Tyr Cys Asn
【0029】
この融合蛋白質はプロインシュリン3のアミノ酸配列を含有している。発現された融合蛋白質3を大腸菌細胞内で集め、そして封入体を作成する。細胞の破砕を実施例1のように行った。このようにして得られた融合蛋白質3を臭化シアン開裂に付し、プロインシュリンを作成した(配列番号:8)。プロインシュリン3は式IIに対応するもので、式中、
Xは、Argであり、
Yは、Thr(B30)であり、
1は、Phe(B1)であり、
2は、4個のアミノ酸残基を有するペプチドであり、
3は、Asn(A21)であり、そして
A2−A20及びB2−B29はヒトインシュリンのA及びB鎖のアミノ酸配列に対応するものである。
【0030】
臭化シアン開裂の後、プロインシュリン3の含量を9.2%インシュリン含有蛋白質を含む冷凍乾燥試料中でSDS電気泳動により定量分析した。実施例1のようにプロインシュリン3の2000gを塩化システイン水和物と共にインキュベートする。次に正しく連結されたシスチン架橋を有するプロインシュリン3の1260gの含量をHPLC分析により全反応混合液中で測定した。この生成物を実施例1のようにトリプシン500mgで処理した。
インシュリン4が作成された。このインシュリン4は式Iに対応するもので、式中、
Yは、Thr(B30)であり、
Zは、Argであり、
1は、Phe(B1)であり、
3は、Asn(A21)であり、そして
A2−A20及びB2−B29はヒトインシュリンのA及びB鎖のアミノ酸配列に対応するものである。
【0031】
インシュリン4は配列表の配列番号:1及び7よりなり、そり等は正しく結合されたシスチン架橋により互いに連結されていた。
得られた溶液(2m3)はインシュリン誘導体800gを含有し、それを実施例1のようにHP20 75kgで処理した。吸着及び脱着後合体した溶出液はインシュリン4を703g含有していた(収率88%)。
【0032】
【配列表】
Figure 0003863579
【0033】
Figure 0003863579
【0034】
Figure 0003863579
【0035】
Figure 0003863579
【0036】
Figure 0003863579
【0037】
Figure 0003863579
【0038】
Figure 0003863579
【0039】
Figure 0003863579
【0040】
Figure 0003863579

Claims (6)

  1. 次の式(I)
    Figure 0003863579
    のインシュリンを得る方法であって、
    A) 次の式(II)
    2−R1−B2−B29−Y−X−Gly−A2−A20−R3 (II)
    の蛋白質を水性媒質1リットル当たり0.05〜0.3gの式(II)の蛋白質濃度で、水性媒質中でpH10〜11において少なくとも1つのカオトロピック助剤の存在下に、式(II)の蛋白質のシステイン残基当たり2〜10個のメルカプタンの−SH基を産生する量のメルカプタンと反応させ、そして
    B) 正しく連結されたシスチン架橋を有する得られるプロインシュリンをトリプシン、トリプシン様の酵素及び場合によっては追加的にカルボキシペプチダーゼB、または前述した酵素の混合物と反応させて、正しく連結されたシスチン架橋を有する式(I)のインシュリンを製造し、
    C) このようにして得られた反応生成物を水性媒質1リットル当たり3〜50gの疎水性吸着樹脂であって、架橋結合したポリスチレン、ポリアクリレートおよびポリスチレンとジビニルベンゼンとの共重合体から成る群より選択されるものとpH4〜7において処理し、
    D) 式(I)の吸着されたインシュリンを含有する吸着樹脂を分離し、そして
    E) 該吸着樹脂から式(I)のインシュリンを脱着すること
    よりなる上記式(I)のインシュリンを得る方法。
    ここで、上記した式(I)及び式(II)において、
    Xはa) Lys及びArgからなる群からのアミノ酸残基、または
    b) ペプチドのN−末端及びカルボキシル末端にアミノ酸残基ArgまたはLysを含有する2〜35個のアミノ酸残基を有するペプチドであり、
    Yは遺伝子的にコード可能なアミノ酸残基であり、
    Zはa) Lys及びArgよりなる群からのアミノ酸残基、
    b) ペプチドのカルボキシル末端にアミノ酸残基ArgまたはLysを含有する2〜3個のアミノ酸残基を有するペプチド、または
    c) OHであり
    1はフェニルアラニン残基または共有結合であり、
    2はa) 水素原子、
    b) LysおよびArgからなる群からのアミノ酸残基、または
    c) ペプチドのカルボキシル末端にアミノ酸残基ArgまたはLysを含有する2〜45個のアミノ酸残基を有するペプチドであり、
    3は遺伝子的コード可能なアミノ酸残基であり、
    残基A2−A20は、ヒトインシュリン、動物インシュリンまたはインシュリン誘導体のA鎖のアミノ酸配列に対応し、そして残基B2−B29は、ヒトインシュリン、動物インシュリンまたはインシュリン誘導体のB鎖のアミノ酸配列に対応する。
  2. 式(II)の蛋白質を用いる請求項1の方法。
    ここで式(II)の式中、
    Xはアミノ酸残基ArgまたはヒトインシュリンのC鎖のアミノ酸配列を有するペプチドであり、
    YはAla、ThrおよびSerからなる群からのアミノ酸残基であり、
    1はアミノ酸残基Pheであり、
    2はa) 水素原子、または
    b) ペプチドのカルボキシル末端にArgを含有する2〜25アミノ酸残基を有するペプチドであり、
    3はAsn、SerおよびGlyからなる群からなるアミノ酸残基であり、残基A2−A20およびB2−B29は、ヒトインシュリンのA鎖およびB鎖のアミノ酸配列にそれぞれ対応し、そして
    得られる正しく連結されたシスチン架橋を有する式(I)のインシュリンは式中のY、R1、R2、R3、A2−A20およびB2−B29が前述の定義を有するものであり、そして
    Zはアミノ酸残基Arg、ペプチド残基Arg−ArgまたはOHであるものとする。
  3. 式(II)の蛋白質を用いる請求項1の方法。
    ここで式(II)の式中、
    Xはアミノ酸残基Arg、またはペプチドのN−末端及びカルボキシル末端にアミノ酸残基Argおよび/またはLysを含有する2〜35個のアミノ酸残基を有するペプチドであり、
    Yはアミノ酸残基Thrであり、
    1はアミノ酸残基Pheであり、
    2はa) 水素原子、または
    b) カルボキシル末端がアミノ酸残基Argである2〜15個のアミノ酸残基を有するペプチドであり、
    3はアミノ酸残基GlyまたはAsnであり、
    残基A2−A20およびB2−B29は、ヒトインシュリンのA鎖およびB鎖のアミノ酸配列にそれぞれ対応し、そして
    得られる正しく連結されたシスチン架橋を有する式(I)のインシュリンは、式中Y、R1、R2、R3、A2−A20およびB2−B29が前述の定義を有するものであり、そして
    Zはアミノ酸残基Arg、ペプチド残基Arg−ArgまたはLys−LysまたはOHであるものとする。
  4. システインまたは塩酸システイン水和物がメルカプタンとして用いられる請求項1ないし3のいずれか1つに記載の方法。
  5. 式(I)のインシュリンをイソプロパノールまたはn−プロパノールを使用して吸着樹脂から脱着する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 0.01〜0.1Mの塩が製造段階C)において加えられる請求項1ないし5のいずれか1つに記載の方法。
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