JP3862827B2 - 電圧制御回路 - Google Patents

電圧制御回路 Download PDF

Info

Publication number
JP3862827B2
JP3862827B2 JP24268797A JP24268797A JP3862827B2 JP 3862827 B2 JP3862827 B2 JP 3862827B2 JP 24268797 A JP24268797 A JP 24268797A JP 24268797 A JP24268797 A JP 24268797A JP 3862827 B2 JP3862827 B2 JP 3862827B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
transistor
output
voltage
voltage control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24268797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1185293A (ja
Inventor
和明 室田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP24268797A priority Critical patent/JP3862827B2/ja
Publication of JPH1185293A publication Critical patent/JPH1185293A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3862827B2 publication Critical patent/JP3862827B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力電圧を変換して定電圧をうる電圧制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
入力電圧を出力電圧に変換して定電圧をうる電圧制御回路として、図16、図17の回路図に示した出力トランジスタQ1 を用いたエミッタ・ホロワ型の電圧制御回路が電子制御機器において広く用いられている。電子制御機器では、負荷の制御機能がアクティブ(通常電流動作時)である際には所定の電流を消費し、負荷の制御機能がスタンバイモード(低電流動作時)などで休止している時間帯は消費電流が大幅に低下するので、電圧制御回路の供給電流も低下する。
【0003】
次に、図16に示す電圧制御回路を説明する。NPN型である出力トランジスタQ1 は、コレクタが入力端子VINに、ベースがバイアス抵抗RB の下流に、エミッタが負荷Lに接続される。バイアス抵抗RB は、一端が入力電源B1 に、他端が出力トランジスタQ1 のベースとツェナーダイオードZDの上流に接続される。ツェナーダイオードZDは、上流側がバイアス抵抗RB の下流と出力トランジスタQ1 のベースとに接続され、下流側が接地される。負荷Lは、出力トランジスタQ1 のエミッタに接続される。この負荷は例えば、例えばマイクロコンピュータのことである。
【0004】
電圧制御回路は、入力端子VINの電圧を所定の出力端子VOUT の電圧に変換して定電圧を出力するが、この所定の出力端子VOUT の電圧は出力トランジスタQ1 のベース電圧に基づいて(出力端子VOUT の電圧=ベース電圧−ベースエミッタ間電圧VBE)として出力される。このベース電圧は、接続されたツェナーダイオードZDのツェナー電圧に等しく定まるものであり、入力端子VINの電圧を一定であると仮定すると、バイアス抵抗RB には一定のバイアス電流IB が生じることになる。また、ツェナーダイオードZDには、バイアス電流IB からトランジスタQ1 のベースへのベース電流IBEを差し引いた電流がツェナー電流IZ として流れる。このように、バイアス電流IB が一定となるよう回路が構成されているので、電圧制御回路の出力電流が低下した場合には、(出力トランジスタQ1 の直流増幅率hFEで換算した割合で)ベース電流IBEが減少し、この減少分に相当する電流がツェナーダイオードZDへのツェナー電流IZ として増加する。
【0005】
なお、スタンバイモードなどの時間帯においても、記憶装置の消費電力など少量の電流供給があるので、出力電流IL は低レベルに保持される。このことは、図16、17に共通している。
図17に示す電源回路は、高精度の出力電圧がえられる帰還制御方式の電圧制御回路の例である。図16において、ツェナーダイオードZDが所定の電圧を生じさせ、かつバイアス電流IB が一定となるようにベース電流IBEの変化量をツェナー電流IZ を変化させて吸収した役割を、オペアンプA1 に置き換えたもので、オペアンプA1 の出力端子への接続がツェナーダイオードZDの上流側への接続に相当している。
【0006】
オペアンプA1 は、−入力が出力トランジスタQ1 のエミッタの電圧の(R2 ÷(R1 +R2 ))の電位である抵抗R1 の下流に、+入力が基準電源BR に、作動用の電源端子が出力トランジスタQ1 のエミッタに、出力端子がバイアス抵抗RB の下流に接続され、接地端子が接地される。抵抗R1 は、一端が出力トランジスタQ1 のエミッタに、他端が抵抗R2 の上流とオペアンプA1 の−極に接続される。抵抗R2 は、一端が抵抗R1 の下流とオペアンプA1 の−入力に接続され、他端が接地される。他の接続および、作用は図16と同じであるので省略する。 また、図16で説明したように、出力トランジスタQ1 のエミッタの出力端子VOUT の電圧が一定であるためにはこの回路におけるバイアス電流IB は一定であり、バイアス電流IB がベース電流IBEとオペアンプ消費電流IA1との和である(IB =IBE+IA1)なので、スタンバイモードなどの時間帯において出力電流IL が下がりベース電流IBEが下がると、ベース電流IBEの低下分の電流はオペアンプ消費電流IA1の増加へ振替え、バイアス電流IB が所定のレベルに保たれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来の電源回路(図16、図17)では、スタンバイモードなどの時間帯において負荷電流IL が下がった場合に、ベース電流IBEの低下分だけツェナー電流IZ またはオペアンプ消費電流IA1への電流が増加する。この増加電流は、所定の電圧を維持する以外には効用のない不要の余剰電流となる。
【0008】
次に具体例により、図17に関する一例を説明する。(図16については、同様の状況であるので省略する。)
図17の回路において、出力電流IOUT の最大値を30mA、出力端子VOUT の電圧を5V、出力トランジスタQ1の有するベース・エミッタ間電圧VBEを0.7V、出力トランジスタQ1の直流増幅率hFEの規格下限値を30、同じくhFEの標準値を100、入力端子VINの電圧を10V、また、スタンバイモード時の出力電流IOUT を1mAとする。ここで、出力電流IOUT は負荷電流IL にオペアンプA1 の電源電流と抵抗R1 、R2 への電流を加えたものである。
【0009】
まず、バイアス抵抗RB を次式により計算する。
Figure 0003862827
バイアス抵抗RBは、4.3kΩ以下にする必要があるので、4.3kΩに設定する。
【0010】
即ち、バイアス電流IB の値は次式により1mAとなる。
B =(VINの電圧−VOUT の電圧−VBE)/4.3kΩ=1mA
次に、スタンバイモード時のベース・エミッタ間電流IBEを求める。
BE=IOUT /hFE標準値=1mA/100=0.01mA
従って、バイアス電流IB (=1mA)一定であるので、スタンバイモード時には、0.99mA(IB −IBE)が不要の余剰電流として通常の電流動作時に比べ増加してオペアンプ側へ流れ、吸い込まれるように消費される。
【0011】
電池を電源として動作する電子回路では、スタンバイモード時に流れる電流をできる限り減らして電池の消耗を防ぐよう設計することが肝要であるが、図16、図17の回路では負荷への電流が少ない場合にも前述のバイアス電流IB 一定のため、接地放流される無効な電流消費があるのでその有効活用が望まれる。
本発明は、このような問題を解決し、負荷の低電流動作時における電池電力の消耗を抑制することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、第1の手段として、電源と、入力端子が前記電源に接続され且つ出力端子が負荷に接続され、前記電源の電圧を一定の電圧に変換保持して該出力端子に与える電圧制御手段とを備えた電圧制御回路において、前記負荷が低電流動作であることが検出されると、スイッチング素子をオン状態にして前記電圧制御手段を制御するための電流の一部を前記電圧制御手段と負荷との間の出力端子にバイパスするバイパス手段を備えてなることを特徴とする。
【0013】
また、第2の手段として、前記第1の手段において、コレクタ側が前記入力端子に接続され且つエミッタ側が前記出力端子にそれぞれ接続された出力トランジスタと、前記出力トランジスタのコレクタ側とベース側との間に介在されたバイアス手段と、一端が接地され、他端が前記出力トランジスタのベース側に接続されたツェナーダイオードとから構成されてなり、前記バイパス手段は、前記負荷が低電流動作時であることを検出する検出手段と、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられた電流制御手段とを備え、前記検出手段の検出出力に基づき、前記負荷が低電流動作時である時には、前記電流制御手段を通電状態にするよう構成されてなることを特徴とする。
【0014】
また、第3の手段として、前記第1の手段において、コレクタ側が前記入力端子に接続され且つエミッタ側が前記出力端子にそれぞれ接続された出力トランジスタと、前記出力トランジスタのコレクタ側とベース側との間に介在されたバイアス手段と、前記出力端子の電圧と基準電圧との差に応じて前記ベース側における電位を調整するオペアンプとから構成されてなり、前記バイパス手段は、前記負荷が低電流動作時であることを検出する検出手段と、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられた電流制御手段とを備え、前記検出手段の検出出力に基づき、前記負荷が低電流動作時である時には、前記電流制御手段を通電状態にするよう構成されてなることを特徴とする。
【0015】
また、第4の手段として、前記第2の手段又は第3の手段において、前記バイパス手段は、前記出力端子にかかる出力電流を検出する出力電流検出手段と、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられたスイッチングトランジスタとを備え、前記出力電流検出手段の検出出力に基づき、前記出力電流が所定値以下であることを検出すると、前記スイッチングトランジスタを通電状態にするよう構成されてなることを特徴とする。
【0016】
また、第5の手段として、前記第2の手段又は第3の手段において、前記バイパス手段は、前記出力端子にかかる出力電流を検出する出力電流検出手段と、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられたカレントミラー回路とを備え、前記出力電流検出手段の検出出力に基づき、前記出力電流が所定値以下であることを検出すると、前記カレントミラー回路を通電状態にするよう構成されてなることを特徴とする。
【0017】
また、第6の手段として、前記第5の手段において、前記出力電流検出手段は、前記出力電流の大きさに比例した電圧と所定電圧を比較し、比較結果に応じてオン/オフ信号を出力する比較器であって、前記カレントミラー回路は、少なくとも一対のトランジスタを備え、一方のトランジスタのエミッタ側が前記出力トランジスタのベース側に接続され、そのコレクタ側が前記比較器の出力と接続され、他方のトランジスタのベース側が前記一方のトランジスタのベース側と接続され、そのエミッタ側が前記一方のトランジスタのエミッタ側と接続され、そのコレクタ側が前記出力端子と接続され、更に該両トランジスタのベース側が共通して前記一方のトランジスタのコレクタ側と接続され、前記出力トランジスタのベース側と前記一方のトランジスタのコレクタ側とが抵抗を介して接続され前記出力電流が所定値以下であることを検出すると、前記比較器からオン信号が出力されて前記一方のトランジスタのコレクタ側に電流が流れるよう構成されてなることを特徴とする。
【0018】
また、第7の手段として、前記第2の手段又は第3の手段において、前記バイパス手段は、前記出力端子にかかる出力電流を検出する出力電流検出手段と、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられたカレントミラー回路とを備え、前記出力電流検出手段の検出出力に基づき、前記出力電流が小さくなるほど前記カレントミラー回路における通電電流が大きく変化するよう構成されてなることを特徴とする。
【0019】
また、第8の手段として、前記第7の手段において、前記カレントミラー回路は、少なくとも一対のトランジスタを備え、一方のトランジスタのエミッタ側が前記出力トランジスタのベース側に接続され、そのコレクタ側が前記出力電流検出手段の出力と接続され、他方のトランジスタのベース側が前記一方のトランジスタのベース側と接続され、そのエミッタ側が前記一方のトランジスタのエミッタ側と接続され、そのコレクタ側が前記出力端子と接続され、更に該両トランジスタのベース側が共通して前記一方のトランジスタのコレクタ側と接続され、前記一方のトランジスタのコレクタ側に前記出力電流検出手段からの電流が増大しすぎると該電流を接地側へ流し込む電流制限用トランジスタが接続され、前記出力電流検出手段の出力に応じて前記一方のトランジスタのコレクタ側に流れる電流が変化するよう構成されてなることを特徴とする。
【0020】
また、第9の手段として、前記第1の手段において、コレクタ側が前記入力端子に接続され且つエミッタ側が前記出力端子にそれぞれ接続された出力トランジスタと、前記出力トランジスタのコレクタ側とベース側との間に介在されたバイアス手段と、前記バイアス手段の下流側と接地との間に介在されたコントロール用トランジスタと、前記出力端子の電圧と基準電圧との差に応じて前記コントロール用トランジスタのベース側における電位を調整するオペアンプとから構成されてなり、前記バイパス手段は、前記コントロール用トランジスタに流れるコントロール電流を検出するコントロール電流検出手段と、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられた電流制御手段とを備え、前記コントロール電流検出手段の検出出力に基づき、前記コントロール電流が大きい時には、前記電流制御手段を通電状態にするよう構成されてなることを特徴とする。
【0021】
また、第10の手段として、前記第9の手段において、前記バイパス手段は、前記コントロール用トランジスタにに流れるコントロール電流の大きさに比例した電圧と所定電圧を比較し、比較結果に応じてオン/オフ信号を出力する比較器と、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられたスイッチングトランジスタとを備え、前記スイッチングトランジスタは前記比較器からのオン/オフ信号に対応して通電/非通電状態となるように構成されてなることを特徴とする。
【0022】
また、第11の手段として、前記第10の手段において、前記比較器には発振防止用のヒステリシスが設けられてなることを特徴とする。
また、第12の手段として、前記第9の手段において、前記バイパス手段は、前記コントロール用トランジスタとカレントミラーを構成するコントロール電流検出用トランジスタと、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられたカレントミラー回路とを備え、前記コントロール電流検出用トランジスタに流れる電流に基づき、該電流が大きくなるほど前記カレントミラー回路における通電電流が大きく変化するよう構成されてなることを特徴とする。
【0023】
また、第13の手段として、前記第12の手段において、前記カレントミラー回路は、少なくとも一対のトランジスタを備え、一方のトランジスタのエミッタ側が前記出力トランジスタのベース側に接続され、他方のトランジスタのベース側が前記一方のトランジスタのベース側と接続され、そのエミッタ側が前記一方のトランジスタのエミッタ側と接続され、そのコレクタ側が前記出力端子と接続され、更に該両トランジスタのベース側が共通して前記一方のトランジスタのコレクタ側と接続され、前記出力トランジスタのベース側と前記一方のトランジスタのコレクタ側とが、抵抗を介して接続され前記コントロール電流検出用トランジスタに流れる電流が大きくなるほど前記一方のトランジスタのコレクタ側に流れる電流が大きくなるよう構成されてなることを特徴とする。
【0024】
また、第14の手段として、前記第13の手段において、前記コントロール電流検出用トランジスタに流れる電流の増大を制限する電流制限手段が更に設けられてなることを特徴とする。
また、第15の手段として、前記第14の手段において、前記出力端子にかかる出力電流の大きさに応じて前記電流制限手段の電流制限値を変化させる電流制限値可変手段が設けられていることを特徴とする。
【0025】
また、第16の手段として、前記第2の手段又は第3の手段において、前記負荷はマイクロコンピュータを含むものであって、該マイクロコンピュータに対して初期化を行うリセット信号を送出するリセット手段を備え、前記検出手段は、前記リセット信号に基づいて前記低電流動作を検出するものであることを特徴とする。
【0026】
また、第17の手段として、前記第2の手段又は第3の手段において、前記負荷はマイクロコンピュータを含むものであって、該マイクロコンピュータに対してクロックの停止を行うクロック停止信号を送出するクロック停止手段を備え、前記検出手段は、前記クロック停止信号に基づいて前記低電流動作を検出するものであることを特徴とする。
【0027】
また、第18の手段として、前記第2の手段又は第3の手段において、前記負荷はマイクロコンピュータを含むものであって、該マイクロコンピュータに対して高速/低速のクロックの切替を行うクロック切替信号を送出するクロック切替手段を備え、前記検出手段は、前記低速のクロック切替信号に基づいて前記低電流動作を検出するものであることを特徴とする。
【0028】
また、第19の手段として、前記第2の手段又は第3の手段において、車両に対する動作電源を与えるためのイグニッションスイッチを備え、前記検出手段は、前記イグニッションスイッチのオフ状態に基づいて前記低電流動作を検出するものであることを特徴とする。
また、第20の手段として、前記第2の手段又は第3の手段において、車両の動作状態を検出する検出スイッチを備え、前記検出手段は、前記検出スイッチがオフ状態である時に、前記低電流動作を検出するものであることを特徴とする。
【0029】
また、第21の手段として、前記第2の手段又は第3の手段において、外部からの入力信号を処理して車両に対する盗難を含む状態を検出又は非検出するセンサを備え、前記検出手段は、前記センサが非検出状態である時に、前記低電流動作を検出するものであることを特徴とする。
また、第22の手段として、前記第2の手段又は第3の手段において、前記車両の動作状態を検出する検出スイッチ、及び入力信号を処理して車両に対する盗難を含む状態を検出又は非検出するセンサを備え、前記検出手段は、前記検出スイッチ及び前記センサの全てがオフ状態及び非検出状態である時に、前記が低電流動作を検出するものであることを特徴とする。
【0030】
また、第23の手段として、前記第20の手段において、前記検出スイッチは、ドアが開閉するとオン状態となるカーテシスイッチ、ミラーが開閉するとオン状態となるミラー作動スイッチ、パーキングブレーキが引かれるとオン状態となるパーキングブレーキスイッチ、フォグランプが点灯するとオン状態となるフォグランプスイッチ、ヘッドランプが点灯するとオン状態となるヘッドランプスイッチ、テールランプが点灯するとオン状態となるテールランプスイッチ、トランクが開くとオン状態となるトランクオープナースイッチ、ドアがロック状態となるとオン状態となるドアロックスイッチ、シート位置を操作するとオン状態となるシート操作スイッチ、又はキーアンロック状態となるとオン状態となるキーアンロックスイッチのうちの少なくとも1つから構成されてなることを特徴とする。
【0031】
また、第24の手段として、前記第21の手段において、前記センサは、ガラスが割れる音等を処理してガラス割れを検出するガラス割れセンサ、車両内への人体の侵入を検出する侵入センサ、車両の傾斜を検出する傾斜センサ、外部無線信号を処理して所定のコード信号を検出するコード信号受信センサのうちの少なくとも1つから構成されてなることを特徴とする。
【0032】
【実施例】
本発明の実施例について、以下に図面を用いて説明する。
図1は、本発明の電圧制御回路の第1の実施例を示す回路図である。
入力電源B1 は、一端が接地され、他端が入力端子VINに接続され、NPN型の出力トランジスタQ1 のコレクタに接続され、さらにバイアス抵抗RB を介してベースに接続される。バイアス抵抗RB は、一端が入力電源B1 に接続され、他端が出力トランジスタQ1 のベースおよびツェナーダイオードZDの上流側に接続されており、ツェナーダイオードZDの他端は接地されている。ここで、ツェナー電圧をVZ とすると、バイアス抵抗RB には、バイアス電流IB =(VIN−VZ )÷RB なる電流が流れ、バイアス電流IB がツェナーダイオードZDへのツェナー電流IZ とベース・エミッタ電流IBEおよびバイパス電流IS に分流される。ベース・エミッタ電流IBEやバイパス電流IS が減少してもツェナー作用によりツェナーダイオードZDの上流電位が変化しないようツェナー電流IZ を増加し、結果としてバイアス電流IB を一定に保持させる。
【0033】
なお、バイアス抵抗RB の下流に発生する電位がベースに印加される電圧となるが、ベース電圧はツェナーダイオードZDのツェナー電圧として定まるものである。次に、このベース電圧からベース・エミッタ間電圧(約0.7V)を減じたものが出力端子VOUT の電圧となる。
出力トランジスタQ1 は、NPN型の素子であって、そのコレクタが入力端子VINに接続され、ベースがバイアス抵抗RB の下流、ツェナーダイオードZD、およびバイパス出力回路BPの入力側に接続され、エミッタが負荷Lとバイパス出力回路BPの出力側に接続される。なお、出力トランジスタQ1 では、ベース・エミッタ電流IBEの直流増幅率hFE倍の電流がコレクタからエミッタに流れ、ベース・エミッタ電流IBEが増幅されてエミッタより出力される。以上の出力トランジスタQ1 、バイアス抵抗RB 、ツェナーダイオードZDにより構成した回路は、一般にエミッタホロワ型の電圧制御回路として知られている。
【0034】
マイクロコンピュータ等からなる負荷Lは、出力トランジスタQ1 のエミッタに接続した出力端子VOUT 、およびバイパス出力回路BPの出力側に接続されていて、負荷Lの消費する負荷電流IL を供給される。なお、従来の技術において説明したように、負荷Lの消費する負荷電流IL は電子機器の動作状態に従って変動するものであって、マイクロコンピュータが記憶メモリ保持電流のみを供給する時点において、負荷電流IL が下がり低水準になる。
【0035】
バイパス出力回路BPは、入力側がバイアス抵抗RB の下流、ツェナーダイオードZD、出力トランジスタQ1 のベースに接続され、図示されていない回路において負荷電流IL の低下を検出して発生したバイパス制御信号(図中矢印)が入力され、出力側が出力端子VOUT に接続される。バイパス制御信号が入力されるとバイパス出力回路切替えスイッチS1 がオンされて通電し、同時に電流調整回路Kが調整されて、バイパス電流IS を所望の電流水準に制御される。なお、負荷電流IL の値がバイパス電流IS を超える場合には、不足の電流は通常の電流動作状態と同じく出力トランジスタQ1 のエミッタより供給されることになる。
【0036】
次に、負荷電流IL が減少した際に、前記出力トランジスタQ1 を迂回して出力するバイパス出力回路BPの各部位の電流の状況を、具体的例によって説明する。
従来例の図17の説明と同じく、負荷電流IL の最大値を30mA、出力端子VOUT の電圧を5V、出力トランジスタQ1 の有するベース・エミッタ間電圧VBEを0.7V、出力トランジスタQ1 の直流増幅率hFEの規格下限値を30、同じくhFEの標準値を100、入力端子VINの電圧を10V、待機状態時の負荷電流IL を1mA、バイアス抵抗RB を4.3kΩ、に設定する。(但し、ここでは負荷電流IL の変化の前後の余剰電流の変化およびバイパス出力回路BPの作用の説明を明瞭とするため、本来存在する所定のツェナー電圧を発生させるための最小ツェナー電流IZ を無視し、ここではそれを0mAと仮定して説明している。この最小ツェナー電流IZ 値は、負荷電流IL のバイパス出力回路BPによる改善効果に関与しないので、ここでは説明より省いておく。)
この条件の下では、バイアス電流IB の値は次式により1mAとなる。
【0037】
B =(VINの電圧−VOUT の電圧−VBE)/4.3kΩ=1mA
待機状態時のベース・エミッタ間電流IBEの値は、バイパス電流IS を遮断した場合には、次式により0.01mAとなる。
BE=IL /hFE標準値=1mA/100=0.01mA
同時に、コレクタ・エミッタ間電流IBEの値は、0.99mA(IB −IBE)となる。
【0038】
ベース電圧を一定にするためには、バイアス電流IB (=1mA)を一定に保つ必要があるので、待機状態時かつバイパス電流IS を遮断時には、上述の0.99mA(IB −IBE)が不要の余剰電流として通常の電流動作時に比べ増加してツェナーダイオードZD側へ流れ、ツェナー電流IZ が0.99mA増えて消費される。
【0039】
図1において、負荷電流IL の低下に基づくバイパス制御信号が入力されると、前記増加した余剰電流0.99mAをバイパス出力回路BPを経由して負荷Lへ流すようバイパス出力回路切替えスイッチS1 がオンされて通電し、同時に電流調整回路Kが調整されて、バイパス電流IS が0.99mA以内に調整される。
【0040】
例えば、不要の余剰電流0.99mAを全てバイパス電流IS としたとすると、待機状態時の負荷電流IL は1mAであるので、0.01mAが出力トランジスタQ1 のエミッタから出力端子を経由して流れることになる。なお、この時のベース・エミッタ間電流IBEの値は、IBE=Q1 経由のIL /hFE標準値=0.01mA/100=0.0001mAと微小である。出力トランジスタQ1 のコレクタ・エミッタ間電流ICEの値は、残りの0.0099mAとなる。
【0041】
即ち、不要の増加ツェナー電流IZ 0.99mAをバイパス出力回路BPのバイパス電流IS 0.99mAに振り替えることで、出力トランジスタQ1 のコレクタ・エミッタ間電流ICEの値が0.99mAであったものが0.0099mAとなり0.9801mA電流消費が減少し(つまり約100分の1に減少)、電源電池の消耗を防止することができる。
【0042】
なお、負荷電流IL を全てバイパス出力回路BPから供給すると出力トランジスタQ1 のVBEがゼロになってしまい、出力電圧VOUT =(VZ −VBE)が上昇してしまうので、全てを供給することはできない。
以上、本例の構成により、バイパス電流IS により供給した電流値に相当した電源電池の消耗防止が期待できる。
【0043】
次の図2は、本発明の電圧制御回路の第2の実施例を示す回路図である。
図2では、出力トランジスタQ1 のエミッタ電圧を一定とする作用を図1のツェナーダイオードZDに代えて、オペアンプA1 により行わせるものであって、負荷電流IL が低下してバイアス電流IB が余剰となる場合もツェナーダイオードZDに代わってオペアンプA1 がその不要の余剰電流を吸収するように消費するものである。従って、図1と共通の説明は省略する。
【0044】
オペアンプA1 は、入力側では、+入力が基準電圧源BR に接続されて基準の電圧とされ、−入力が出力トランジスタQ1 のエミッタと接地間に直列に接続した抵抗R1 と抵抗R2 の中間点に接続されて出力端子VOUT の電圧を分割した電圧が入力され、動作電源が出力トランジスタQ1 のエミッタに接続され、そして接地端子が接地される。また、オペアンプA1 の出力端子は出力トランジスタQ1 のベース、バイアス抵抗RB の下流側、に接続される。このように接続されて、オペアンプA1 は基準の電圧と分割された出力端子VOUT の電圧とを比較し、出力トランジスタQ1 のエミッタ電圧が所定値となるベースに電圧に帰還制御するよう、バイアス抵抗RB の下流側より電流IA を吸収する。
【0045】
図2においても、負荷電流IL の低下に基づくバイパス制御信号が入力されると、スイッチS1 がオンされて通電し、同時に電流調整回路Kが調整されて、バイパス出力回路BPを経由して負荷Lへバイパス電流IS が供給されるが、図1での説明と同様に、例えば発生するバイアス電流IB の不要の余剰電流0.99mA(即ちバイパス出力回路BPがオフしたままだとオペアンプA1 へ吸収させる無効の電流IA )を全てバイパス電流IS とする場合には、図1で前述したと同様に、出力トランジスタQ1 のコレクタ・エミッタ間電流ICEの値が0.99mAであったものが0.0099mAとなり0.9801mA電流消費が減少し(つまり約100分の1に減少)、電源電池の消耗を防止することができる。
【0046】
但し、図2のオペアンプA1 では、基準電圧に基づいた帰還制御であるのでツェナーダイオードZDに比べてベース電圧を精度高くでき、更に図1のツェナーダイオードZDの場合ではツェナー電圧発生のためツェナー電流IZ が常に消費されているが、この電圧保持用の電流消費量が少ないという利点がある。
なお、図1の第1の実施例、図2の第2の実施例では電流制御手段をスイッチング手段としたが、これに限らず可変電流回路であっても良い。また、バイアス手段としてバイアス抵抗を用いたが電流源を用いるようにしても良い。
【0047】
次の図3は、本発明の電圧制御回路の第3の実施例を示す回路図である。
出力端子VOUT の電圧を定電圧とする構成等、図1、図2と共通の説明は省略し、バイパス出力回路BPの構成を、負荷電流IL が低下したことを検出し信号を出力する回路と、この信号をうけてバイパス電流IS を制御する切替え調整回路とに分け説明する。
【0048】
まず、モニタ抵抗Rm は、一端を入力電源B1 に、他端をコンパレータA2 の+入力と出力トランジスタQ1 のコレクタに接続され、モニタ抵抗Rm により負荷電流IL がモニタされる。コンパレータA2 は 、+入力がモニタ抵抗Rm に、−入力が基準電源Bm に、コンパレータA2 の出力端子がトランジスタQ3 のベースに接続される。基準電源Bm により設けられた所定の電圧とモニタ抵抗Rm の両端に発生した電圧低下が比較され、コンパレータA2 の出力端子よりトランジスタQ3 に接続されて、バイパス出力回路BPをオンオフさせる制御信号が出力される。負荷電流IL が低下すると、モニタ抵抗Rm での電圧低下が減少し、この電圧低下値が基準電源Bm として設けた閾値を割り込むと、コンパレータA2 よりバイパス出力回路BPをオンさせる信号が出力されて、トランジスタQ3 がオンされる。
【0049】
次に、スイッチング用トランジスタQ2 はエミッタがバイアス抵抗RB の下流および抵抗R3 の上流に、ベースが抵抗R3 の下流および抵抗R5 の上流に、コレクタが抵抗R4 の上流に接続される。抵抗R3 は一端がバイアス抵抗RB の下流に、他端がトランジスタQ2 のベース、および抵抗R5 の上流に接続される。トランジスタQ2 のベース電流をあたえる抵抗R5 は、一端を抵抗R3 の下流およびトランジスタQ2 のベースに、他端をトランジスタQ3 の上流に接続される。バイパス出力回路BPのバイパス電流IS 値を調整する抵抗R4 は、一端をトランジスタQ2 のコレクタに、他端を出力トランジスタQ1 のエミッタに接続され、バイパス電流IS の通電が制限される。トランジスタQ3 は、コレクタが抵抗R5 の下流に、ベースがコンパレータA2 の出力端子に接続され、エミッタが接地される。コンパレータA2 より出力回路BPをオンさせる信号が出力されると、トランジスタQ3 がオンし、抵抗R3 、抵抗R5 が通電して、トランジスタQ2 を通電状態とする電位がベースに生じ、エミッタ・ベース間が通電してトランジスタQ2 がオンし、コレクタよりバイパス電流IS が流れる。このようにして、バイパス出力回路BPが入切りされる。
【0050】
負荷電流IL が低下すると、以上のようにコンパレータA2 より出力回路BPのオン信号が出力され、トランジスタQ3 、トランジスタQ2 がオンされて、バイパス出力回路BPが導通され、図1で前述したバイアス電流IB から生じる余剰電流のうち、バイパス電流調整抵抗R4 によって調整されたバイパス電流IS が回収される。バイパス電流IS は次式のように求めることができる。
【0051】
バイパス電流IS = (Q1 のVBE) ÷R4
なお、負荷電流IL の値がバイパス電流IS を超える場合には、不足の電流は通常の電流動作状態と同じく出力トランジスタQ1 のエミッタより供給される。
以上、本例の構成により、バイパス電流IS により供給した電流値に相当した電源電池の消耗防止が期待できる。
【0052】
なお、本例では第1の実施例での電圧制御手段を適用したが、これに限らず、第2の実施例での電圧制御手段を適用してもよい。
次の図4は、本発明の電圧制御回路の第4の実施例を示す回路図である。
図4は、図3の第3の実施例において、バイパス電流IS を切替え調整する機能を、図4のトランジスタQ2A、トランジスタQ2Bを用いたカレントミラー回路としたことを特徴としている。
【0053】
トランジスタQ2Aは、エミッタがバイアス抵抗RB の下流および抵抗R6 の上流に、ベースが抵抗R6 の下流および抵抗R7 の上流に、コレクタがベースに接続される。抵抗R6 は一端がバイアス抵抗RB の下流に、他端がトランジスタQ2Aのベース、および抵抗R5 の上流に接続される。バイパス電流の上限を定める抵抗R7 は、一端を抵抗R6 の下流、トランジスタQ2Aのベースとコレクタ、およびトランジスタQ2Bのベースに、他端をトランジスタQ3 の上流に接続される。
【0054】
トランジスタQ2Bは、エミッタ面積がトランジスタQ2Aのエミッタ面積のn倍とされたトランジスタQ2Aの電流を転写するミラー回路であって、エミッタがバイアス抵抗RB の下流およびトランジスタQ2Aのエミッタに、ベースがトランジスタQ2Aのベースおよび抵抗R7 の上流に、コレクタが出力トランジスタQ1 のエミッタに接続される。トランジスタQ3 は、コレクタが抵抗R5 の下流に、ベースがコンパレータA2 の出力端子に接続され、エミッタが接地される。
【0055】
コンパレータ(比較器)A2 より出力回路BPをオンさせる信号が出力されると、トランジスタQ3 がオンし、抵抗R7 が通電して、トランジスタQ2Aを通電状態とする電位がベースに生じ、エミッタ・ベース間およびエミッタ・コレクタ間が通電してトランジスタQ2Aがオンし、トランジスタQ2Aのエミッタ・ベース間の電流と等価の電流がトランジスタQ2Bのエミッタ・ベース間に流れ、トランジスタQ2Bのコレクタを通じてバイパス電流IS が流れる。このようにして、バイパス出力回路BPが切替えられ、バイパス電流IS が調整される。
【0056】
なお、抵抗R6 は、トランジスタQ3 がオフ信号時にも係わらずトランジスタQ3 に微小のリーク電流が生じたとしても、トランジスタQ2A、トランジスタQ2Bが作動しないように設けたものである。トランジスタQ2Aをオンさせないための抵抗R6 のリークカット作用は、抵抗R7 を流れる電流が次のリミット値以下の範囲で動作する。
【0057】
許容リーク電流≦Q2Aのベース・エミッタ電圧(約0.7V)÷R6
負荷電流IL が低下すると、以上のようにコンパレータA2 より出力回路BPのオン信号が出力され、トランジスタQ3 、トランジスタQ2A・Q2Bのミラー回路がオンされて、バイパス出力回路BPが導通され、図1で前述したバイアス電流IB から生じる余剰電流のうち、カレントミラー比1:n によって調整されたバイパス電流IS が回収される。バイパス電流IS は次式のように求めることができる。
【0058】
バイパス電流IS =n×{((VOUT の電圧) +( Q1 のVBE) −( Q2AのVBE))÷R7 −( Q2AのVBE) ÷R6
なお、負荷電流IL の値がバイパス電流IS を超える場合には、不足の電流は通常の電流動作状態と同じく出力トランジスタQ1 のエミッタより供給される。
以上、本例の構成によりバイパス電流IS により供給した電流値に相当した電源電池の消耗防止が期待できる。
【0059】
なお、本例では第1の実施例での電圧制御手段を適用したが、これに限らず、第2の実施例での電圧制御手段を適用してもよい。
次の図5は、本発明の電圧制御回路の第5の実施例を示す回路図である。
出力端子VOUT の電圧を定電圧とする構成等、図1と共通の説明は省略し、バイパス出力回路BPの構成を、負荷電流IL が低下したことを検出し信号を出力する回路と、この信号をうけてバイパス電流IS を制御する切替え調整回路とに分け説明する。
【0060】
まず、モニタ抵抗Rm は、一端が入力電源B1 に、他端がオペアンプ(差動増幅器)A3 の+入力と出力トランジスタQ1 のコレクタに接続され、モニタ抵抗Rm により負荷電流IL がモニタされる。抵抗R9 は、一端が入力電源B1 に、他端がオペアンプA3 の−入力とトランジスタQ6 の上流に接続される。オペアンプA3 は、+入力がモニタ抵抗Rm に、−入力が抵抗R9 の下流に、オペアンプA3 の出力端子がトランジスタQ6 のベースに接続される。トランジスタQ6 は、エミッタが抵抗R9 の下流に、ベースがオペアンプA3 の出力端子に、コレクタが抵抗R8 の上流に接続される。
【0061】
以上のように電流検知回路が構成され、オペアンプA3 の出力端子より、モニタ抵抗Rm の両端の電位差をモニタ抵抗Rm と比較抵抗R9 との比に基づいて変換した電流がトランジスタQ6 のコレクタから抵抗R8 の上流に出力される。
次に、バイパス電流IS を制御する切替え調整回路を述べる。
トランジスタQ2Aは、エミッタがバイアス抵抗RB の下流に、ベースが抵抗R8 の上流に、コレクタがベースに接続される。バイパス電流IS の上限を与える抵抗R8 は、一端がトランジスタQ6のコレクタ、トランジスタQ2Aのコレクタとベース、トランジスタQ5 のエミッタに接続され、他端が接地される。トランジスタQ5 は、エミッタがトランジスタQ2Aのコレクタとベース、抵抗R8 の上流、およびトランジスタQ6 のコレクタに、ベースがトランジスタQ2Bのコレクタに接続され、エミッタが接地される。
【0062】
トランジスタQ2Bは、エミッタ面積がトランジスタQ2Aのエミッタ面積のn倍とされたトランジスタQ2Aの電流を転写するミラー回路であって、エミッタがバイアス抵抗RB の下流およびトランジスタQ2Aのエミッタに、ベースがトランジスタQ2Aのベースおよび抵抗R8 の上流に、コレクタが出力トランジスタQ1 のエミッタおよびトランジスタQ5 のベースに接続される。
【0063】
負荷電流IL が非常に小さく、モニタ抵抗Rm の電圧降下が非常に小さい場合、トランジスタQ6 のコレクタから抵抗R8 へ流れる電流は非常に小さいため、カレントミラーの一方のトランジスタQ2Aの電流は、抵抗R8 により次式のように求まる。
Q2A ={VOUT 電圧+(Q1 のVBE)−(Q2AのVBE)}÷R8
従って、バイパス電流IS はカレントミラー比1:nにより
Figure 0003862827
となり、これがバイパス電流IS の最大値となる。
【0064】
次に負荷電流IL が増え、モニタ抵抗Rm の電圧降下が増大すると、Rm とR9 の比で決まる電流が、トランジスタQ6 のコレクタから抵抗R8 へ流れ、トランジスタQ6 のコレクタの電流の分だけQ2Aの電流が減少し、バイパス電流IS も減少する。即ち、
Figure 0003862827
となる。
【0065】
トランジスタQ6 からの電流が大きくなって抵抗R8 の上流の電位が出力端子VOUT の電圧を上回ると、トランジスタQ2Aおよびミラー回路がオフしバイパス電流IS が停止する。なお、電流制限用トランジスタQ5 は、トランジスタQ6 からの電流が上昇して抵抗R8 上流の電位が出力端子VOUT の電圧をベース・エミッタ間電圧(約0.7V)をこえて上回った場合に、オン動作してトランジスタQ6 からの接地側へ逃し過大電圧を生じないためのものである。以上のようにして、図5のバイパス出力回路BPは切替えられる。
【0066】
以上のように、負荷電流IL が低下すると、オペアンプA3 より出力回路BPをオンさせ、バイパス電流IS を調整する信号が出力されるので、トランジスタQ2A・Q2Bのミラー回路がオンされて、バイパス回路BPが導通され、図1で前述したバイアス電流IB から生じる余剰電流のうち、抵抗R8 の電流値と、トランジスタQ2A・Q2Bのカレントミラー比1:nによって調整されたバイパス電流IS として回収される。
【0067】
なお、負荷電流IL の値がバイパス電流IS を超える場合には、不足の電流は通常の電流動作状態と同じく出力トランジスタQ1 のエミッタより供給される。
以上、本例の構成によりバイパス電流IS により供給した電流値に相当した電源電池の消耗防止が期待できる。
なお、本例では第1の実施例での電圧制御手段を適用したが、これに限らず、第2の実施例での電圧制御手段を適用してもよい。
【0068】
次の図6は、本発明の電圧制御回路の第6の実施例を示す回路図である。
図6は、まず、出力トランジスタQ1 のエミッタ電圧を一定とする作用を、オペアンプA4 により行わせるものである。電圧を基準電圧BR に基づき帰還制御するオペアンプA4 は、オペアンプA4 の出力電流がトランジスタQ7 のベースへ出力され、トランジスタQ7 を介して余剰のバイアス電流IB を接地側へ放下するようコントロール電流Icnt を制御させる。
【0069】
また、出力トランジスタQ1 のベース電圧をコントロールするため、バイアス電流IB を接地側へ放下してコントロールする前述のコントロール電流Icnt を抵抗R9 の上流の電圧信号として検知し、負荷電流IL が低下してコントロール電流Icnt が増加した場合に、バイパス出力回路BPのバイパス電流IS を制御する構成としたことが特徴である。
【0070】
なお、図2のオペアンプA1 の作用、図3のバイパス出力回路BPでの切替え回路と共通の入力電源B1 、出力トランジスタQ1 、バイアス抵抗RB 、抵抗R1 、抵抗R2 、基準電源BR 、トランジスタQ2 、抵抗R3 、抵抗R4 、抵抗R5 、トランジスタQ3 等についての共通の説明は省略する。
オペアンプA4 は、出力端子がコントロール用トランジスタQ7 のベースに接続される。(入力側の接続および、帰還制御については図2の説明に同じ。)バイアス電流IB の余剰の電流をオペアンプA4 の出力を増幅して接地側へ放下するトランジスタQ7 は、コレクタがバイアス抵抗RB の下流に、ベースがオペアンプA4 の出力端子に、エミッタが抵抗R9 の上流およびコンパレータA5 の+入力に接続される。バイアス電流IB の余剰の前記放下電流をモニタする抵抗R9 は、一端がトランジスタQ7 のエミッタおよびコンパレータA5 の+入力に接続され、他端が接地される。
【0071】
次に、バイパス出力回路BPを述べると、コンパレータA5 は、+入力が前述の抵抗R9 の上流に、−入力が基準電源BV に、出力端子がトランジスタQ3 に接続される。負荷電流IL が低下してバイアス電流IB が余剰となる場合には、抵抗R9 への放下電流Icnt が増加するので抵抗R9 の上流の電圧が上昇し、コンパレータA5 の+入力にこの電圧が入力され、基準電源BV と比較されてトランジスタQ3 へオン信号が送出される。
【0072】
なお、コンパレータA5 はヒステリシス型のコンパレータであって、出力端子の出力が帰還して基準電源BV を制御させることにより、発振現象(バイパス電流IS が遮断されるとその分コントロール電流Icnt が増えるため再びコンパレータA5 が反転して発振)が抑制される。
負荷電流IL が低下すると、以上のようにトランジスタQ3 がオンされ、図3で前述したようにスイッチング用トランジスタQ2 がオンされて、バイパス出力回路BPが導通され、図1で前述したバイアス電流IB から生じる余剰電流のうち、バイパス電流調整抵抗R4 によって調整されたバイパス電流IS が回収される。バイパス電流IS は、次式のように求めることができる。
【0073】
バイパス電流IS = (Q1 のVBE) ÷R4
以上、本例の構成によりバイパス電流IS により供給した電流値に相当した電源電池の消耗防止が期待できる。
次の図7は、本発明の電圧制御回路の第7の実施例を示す回路図である。
図7は、出力トランジスタQ1 のベース電圧を一定とする作用をオペアンプA4 により行わせるものであって、負荷電流IL が低下してバイアス電流IB が余剰となる場合はオペアンプA4 がトランジスタQ7 を介してその余剰電流を放下して制御する点で図6と同じ帰還制御であるが、このトランジスタQ7 のベースへのオペアンプA4 の出力信号を転写しトランジスタQ4 のベースに印加して、オペアンプA4 の出力信号でバイパス電流IS を制御するトランジスタQ4 を制御する構成としたことが特徴である。
【0074】
なお、図6と共通のオペアンプA4 の作用、入力電源B1 、出力トランジスタQ1 、バイアス抵抗RB 、抵抗R1 、抵抗R2 、基準電源BR 、図4のバイパス出力回路BPでの切替え回路と共通のカレントミラー回路のトランジスタQ2A、同Q2B、トランジスタQ4 、抵抗R6 、抵抗R7 等の説明は省略する。
オペアンプA4 は、出力端子がコントロール用トランジスタQ7 のベースおよび電流検出用トランジスタQ4 のベースに接続される。バイアス電流IB の余剰の電流をオペアンプA4 の出力を増幅して接地側へ放下するコントロール用トランジスタQ7 は、コレクタがバイアス抵抗RB の下流に、ベースがオペアンプA4 の出力端子に接続され、エミッタが接地接続される。バイアス電流IB の余剰の前記放下電流を制御するオペアンプA4 の出力がトランジスタQ4 のベースに転写入力されることにより、バイパス出力回路BPの出力がオペアンプA4 の出力で直接に制御される。
【0075】
次に、バイパス出力回路BPを述べる。トランジスタQ4 は、コレクタが抵抗R7 の下流およびトランジスタQ8 のエミッタに、ベースがオペアンプA4 の出力端子およびトランジスタQ7 のベースに接続され、エミッタが接地される。電流制限用トランジスタQ8 は、コレクタがバイアス抵抗RB に、ベースが基準電源BB に、エミッタがトランジスタQ4 のベースに接続される。基準電源BB は、一端が電流制限用トランジスタQ8 のベースに接続され、他端が接地される。他の接続は図4と同様である。
【0076】
以上のように構成されているので、負荷電流IL が低下するとオペアンプA4 の出力が増加するので、トランジスタQ4 の電流が増加し電流制限用抵抗R7 が通電してバイパス出力を切替えるトランジスタQ2AおよびトランジスタQ2Bが動作してバイパス出力回路BPにバイパス電流IS を生じる。このようにして、バイパス出力回路BPの入切りを行う。
【0077】
トランジスタQ4 の電流が上昇する過程に沿って説明すると、負荷電流IL が高い段階ではトランジスタQ4 の電流(Icnt ) は低い状態にあり、図4で説明したように、リークカット用の抵抗R6 が作用し、抵抗R7 を流れる電流がリミット値(次式に示す)以下では、トランジスタQ2A、トランジスタQ2Bが不作動とされる。
【0078】
許容リーク電流Icnt ≦Q2BのVBE(約0.7V)÷R6
次に、負荷電流IL が下がり始め、電流制限用抵抗R7 を流れる電流、つまりIcnt が上記の範囲を超えると、トランジスタQ2A、トランジスタQ2Bがオンして、抵抗R7 を流れる電流すなわちバイアス電流IB の余剰の前記放下電流に比例してバイパス電流IS を生じる。
【0079】
更に、抵抗R7 を流れる電流が増加して抵抗R7 での電圧低下が進み、抵抗R7 の下流の電位が、基準電源BB の電圧とQ8 のVBE(約0.7V)との差よりも低くなると、トランジスタQ8 が動作するので、バイパス電流IS の上限がトランジスタQ8 および基準電源BB の電圧によって制限される。
負荷電流IL が低下すると、バイアス電流IB から生じる余剰電流から、バイパス電流IS が調整されて回収されるが、本事例のバイパス電流IS の調整では、前述のようにオペアンプA4 から出力されるコントロール電流Icnt により出力回路BPがオンされ、バイパス電流IS がコントロール電流Icnt に比例して調整され、更にバイパス電流IS の上限が基準電源BB の電圧によって制限され、同時に図4で前述したようにカレントミラー比1:n によってバイパス電流IS が調整される。バイパス電流IS は、次式のように求めることができる。
【0080】
バイパス電流IS =n×{((VOUT の電圧) +( Q1 のVBE) −( Q2AのVBE))÷R7 −( Q2AのVBE) ÷R6
なお、負荷電流IL の値がバイパス電流IS を超える場合には、不足の電流は通常の電流動作状態と同じく出力トランジスタQ1 のエミッタより供給される。以上、本例の構成によりバイパス電流IS により供給した電流値に相当した電源電池の消耗防止が期待できる。
【0081】
次の図8は、本発明の電圧制御回路の第8の実施例を示す回路図である。
図8は、図7で説明した回路図において、負荷電流IL が低下してバイパス出力回路BPより出力するバイパス電流IS の上限を制限する回路を、負荷Lへの出力電流に比例して可変する構成としたことが特徴である。
なお、図7と共通の部分の説明は省略する。
【0082】
負荷電流IL をモニタするモニタ抵抗Rm は、一端を入力電源B1 および差動アンプA9 の−入力に、他端を差動アンプA9 の+入力および出力トランジスタQ1 のコレクタに接続される。差動アンプA9 は、+入力がモニタ抵抗Rm の下流および出力トランジスタQ1 のコレクタに、−入力が入力電源B1 およびモニタ抵抗Rm の上流に、出力端子が電流制限用トランジスタQ9 のベースに接続される。電流制限用トランジスタQ9 は、コレクタがバイアス抵抗RB の下流に、ベースが差動アンプA9 の出力端子に、エミッタがトランジスタQ9 のコレクタおよび抵抗R7 の下流に接続される。
【0083】
このようにして、モニタ抵抗Rm の両端の電位差に比例した電圧が差動アンプA9 の出力端子より出力され、出力電流に応じた可変の電位がトランジスタQ9 のベースに印加される。
図7で説明したように、負荷電流IL が高い段階ではトランジスタQ4 の電流(Icnt )は低い状態にあり、図7で説明したように、リークカット用の抵抗R6 が作用し、電流制限用抵抗R7 を流れる電流、つまりIcnt が次のリミット値以下の範囲にあると、トランジスタQ2A、トランジスタQ2Bが作動しない。
【0084】
許容リーク電流Icnt ≦Q2AのVBE(約0.7V)÷R6
次に、負荷電流IL が下がり始め、抵抗R7 を流れる電流が上記の範囲を超えると、トランジスタQ2A、トランジスタQ2Bが動作して、抵抗R7 を流れる電流すなわちバイアス電流IB の余剰の前記放下電流に比例してバイパス電流IS を生じる。
【0085】
更に、抵抗R7 を流れる電流が増加して抵抗R7 での電圧低下が進み、抵抗R7 の下流の電位が、A9 の出力電圧とQ9 のVBE(約0.7V)との差よりも低くなると、トランジスタQ9 が動作する。従って、バイパス電流IS の上限が、トランジスタQ9 および負荷電流IL に比例して可変される差動アンプA9 の出力電圧によって制限される。
【0086】
負荷電流IL が低下すると、バイアス電流IB から生じる余剰電流から、バイパス電流IS が調整されて回収されるが、本事例のバイパス電流IS の調整では、前述のようにオペアンプA4 から出力されるコントロール電流Icnt により出力回路BPがオンされ、バイパス電流IS がコントロール電流Icnt に比例して調整され、更にバイパス電流IS の上限が負荷電流IL をモニタする差動アンプA9 の出力電圧によって制限され、同時に図4で前述したようにカレントミラー比1:n によってバイパス電流IS が調整される。バイパス電流IS は、次式のように求めることができる。
【0087】
バイパス電流IS =n×{((VOUT の電圧) +( Q1 のVBE) −( Q2AのVBE))÷R7 −( Q2AのVBE) ÷R6
なお、負荷電流IL の値がバイパス電流IS を超える場合には、不足の電流は通常の電流動作状態と同じく出力トランジスタQ1 のエミッタより供給される。
以上、本例の構成によりバイパス電流IS により供給した電流値に相当した電源電池の消耗防止が期待できる。
【0088】
以上の第3〜第8の実施例は、負荷電流IL に基づいて低電流動作を検出したが、以下に示す実施例は負荷動作に用いられる通常の信号を利用して低電流動作を検出するものである。その実施例を、図9乃至図15を用いて説明する。
なお、図中の出力トランジスタQ1 のエミッタ電圧またはベース電圧を一定とする手段は図1や図3のツェナーダイオードZDを用いた場合によったが、図2のオペアンプを用いて行うものであっても良い。以下の例では、特に図3を適用したものとする。従って、図3と共通の内容は説明を省略し、図9乃至図15に固有の構成を以下説明する。
【0089】
図9は、本発明の電圧制御回路の第9の実施例を示す回路図である。
Pは制御回路の回路基板であって、例えば充電式電池等の外部の入力電源B1 が接続されている。
Mはマイクロコンピュータ(マイコン)であって、出力トランジスタQ1 のエミッタに接続されて動作電力が供給され、図示されていない電子回路を介して制御動作を行う。マイコンMは、動作環境に異常がある場合等において制御システムの動作を停止するリセット信号RESETを受信して前記停止を実行するが、このリセット信号RESETをリセット回路RSより受信すると、リセット(初期化)されて待機状態(即ち休止状態)となり、休止中は回路基板Pにおける消費電力が例えばマイコンMの記憶装置用等に限られた低い水準に低下する。従って、この間は電圧制御回路からの負荷電流IL は低下することになる。
【0090】
RSはリセット回路であって、出力トランジスタQ1 のエミッタに接続されて動作電力を供給される。リセット回路RSは、マイコンM、およびバイパス出力回路BPのトランジスタQ10のベースに接続され、図示されていない電子回路内の信号または操作スイッチの信号の入力をうけてリセットされるとリセット信号RESETが両接続先へ送出される。
【0091】
10はバイパス出力回路BPをオンオフさせるトランジスタであって、ベースがリセット回路RSに、コレクタが抵抗R5 の下流に接続され、エミッタが接地される。リセット信号RESETがオンしてトランジスタQ10のベースがオンされると、図1で前述のようにトランジスタQ2 がオンされて、バイパス電流IS が送出される。
【0092】
以上のように、リセット信号RESETが入力され、消費電力がマイコンMの記憶装置用等の限られた低い水準に低下すると、バイパス出力回路BPを経由してバイパス電流IS が出力される。また、リセット信号RESETがオフされると、バイパス電流IS の出力が停止される。
図10は、本発明の電圧制御回路の第10の実施例を示す回路図である。なお、図9との共通点は省略して説明する。
【0093】
マイコンMは、マイコンMの待機状態時に、電力消費を低下させるためマイコンMのクロックを止めるHALT機能がある。このクロック停止である間は消費電力が限られた低い水準に低下し、電圧制御回路からの負荷電流ILは低下することになる。
RSはリセット回路であって、マイコンM、およびバイパス出力回路BPのトランジスタQ10のベースに接続され、図示されていない電子回路内の信号または操作スイッチの信号の入力をうけてクロック停止信号HALTが両接続先へ送出される。
【0094】
10はバイパス出力回路BPをオンオフさせるトランジスタであって、ベースがリセット回路RSに、コレクタが抵抗R5の下流に接続され、エミッタが接地される。クロック停止信号HALTがオンしてトランジスタQ10のベースがオンされると、トランジスタQ2 がオンされて、バイパス電流IS が送出される。クロック停止信号HALTがオフされると、前記オン状態が全てオフ状態となりバイパス電流IS の出力が停止される。
【0095】
以上のように、クロック停止信号HALTが入力され、消費電力がマイコンMの記憶装置用等の限られた低い水準に低下すると、バイパス出力回路BPを経由してバイパス電流IS が出力される。また、クロック停止信号HALTがオフされると、バイパス電流IS の出力が停止される。
図11は、本発明の電圧制御回路の第11の実施例を示す回路図である。なお、図9との共通点は省略して説明する。
【0096】
マイコンMによっては、通常動作時は高速のメインクロックで動作し、待機状態時は低速のサブクロックで動作させ消費電流を下げるものがある。このクロックの切替えを行うSLEEPモードとなり、低速のクロック切替信号であるSLEEP信号が送出される間は消費電力が限られた低い水準に低下し、電圧制御回路からの負荷電流IL は低下することになる。
【0097】
マイコンMは、出力トランジスタQ1 のエミッタおよびバイパス出力回路BPのトランジスタQ10のベースに接続され、図示されていない電子回路内の信号または操作スイッチの信号の入力をうけてSLEEP信号が両接続先へ送出される。
10はバイパス出力回路BPをオンオフさせるトランジスタであって、ベースがマイコンMに、コレクタが抵抗R5 の下流に接続され、エミッタが接地される。SLEEP信号がオンしてトランジスタQ10のベースがオンされると、図1で前述のようにトランジスタQ2 がオンされて、バイパス電流IS が送出される。SLEEP信号がオフされると、前記オン状態が全てオフ状態となりバイパス電流IS の出力が停止される。
【0098】
以上のように、SLEEP信号が入力され、消費電力がマイコンMの記憶装置用等の限られた低い水準に低下すると、バイパス出力回路BPを経由してバイパス電流IS が出力される。また、SLEEP信号がオフされると、バイパス電流IS の出力が停止される。
図12は、本発明の電圧制御回路の第12の実施例を示す回路図である。なお、図11との共通点は省略して説明する。
【0099】
Pは車載の制御回路の回路基板であって、充電式電池である外部の入力電源B1 、および負荷へ動作電源を与えるためのイグニッションスイッチ(SIG)を介して外部の入力電源B1 に接続されている。
Mはマイクロコンピュータ(マイコン)であって、出力トランジスタQ1 のエミッタに接続されて動作電力が供給され、図示されていない電子回路を介して制御動作を行う。なお、マイコンMは、イグニッションスイッチ(SIG)がオフされている間は制御対象の回路が待機状態(即ち休止状態)となり、休止中は回路基板Pにおける消費電力が限られた低い水準に低下する。従って、この間は電圧制御回路からの負荷電流IL は低下する。
【0100】
IGは、回路基板Pの外に設けたイグニッションスイッチであって、電力を供給する対象である電源ライン、イグニッションスイッチ検知回路DTの入力抵抗R10、およびイグニッションスイッチがオフ状態の場合に回路基板PのSIGに接続されたラインの電位を接地電位とする抵抗R11に接続される。
DTは、イグニッションスイッチ検知回路であって、信号入力端がイグニッションスイッチに接続した回路基板P内の電源ラインおよび抵抗R11に接続され、出力端がトランジスタQ10のベースに接続される。
【0101】
次に、イグニッションスイッチ検知回路DT内では、電源ラインの電位を入力するための抵抗R10の一端が電源ラインおよび抵抗R11に接続され、他端がコンパレータA10の−入力に接続される。コンパレータA10は、−入力が抵抗R10の下流に、+入力が基準電源BX に、出力端子がトランジスタQ10のベースに接続される。
【0102】
11は、イグニッションスイッチがオフ状態の場合に回路基板PのSIGに接続されたラインの電位を接地電位とする抵抗である。
このようにして、イグニッションスイッチSIGがオフされると、イグニッションスイッチ検知回路DTでは、コンパレータA10の−入力側に接地電位が入力されるので、基準電源BX の電位よりも入力電圧が小さくなるためコンパレータA10からオン信号が出力されてトランジスタQ10がオンする。トランジスタQ10がオンすると、トランジスタQ2 がオンするので、バイパス電流IS が出力される。
【0103】
以上のように、イグニッションスイッチSIGがオフとなり、消費電力がマイコンMの記憶装置用等の限られた低い水準に低下すると、イグニッションスイッチSIGがオフの信号がオペアンプA10により検出されて、トランジスタQ10、トランジスタQ2 がオンされるので、バイパス出力回路BPを経由してバイパス電流IS が出力される。また、イグニッションスイッチSIGがオンされると、バイパス電流IS の出力が停止される。
【0104】
図13は、本発明の電圧制御回路の第13の実施例を示す回路図である。なお、図12との共通点は省略して説明する。
ACは、例えばパーキングブレーキスイッチのような、回路基板P外に設けられた作動スイッチであって、回路基板P内の回路により、作動スイッチがオフの場合に電位を与える抵抗R13の一端と、作動スイッチ検知回路DTの信号入力抵抗R12とに接続される。
【0105】
DTXは、作動スイッチ検知回路であって、信号入力抵抗R12の入力端が、外部の作動スイッチSACに接続した回路基板P内のラインと、作動スイッチSACがオフの場合に電位を与える抵抗R13とに接続され、信号出力端がトランジスタQ10のベースとに接続される。
次に、作動スイッチ検知回路DTXでは、作動スイッチからの電位を入力するための抵抗R12の一端が作動スイッチSACに接続した回路基板P内のラインと、作動スイッチがオフの場合に電位を与える抵抗R13とに接続され、他端がコンパレータA11の−入力に接続される。コンパレータA11は、−入力が抵抗R12の下流に、+入力が基準電源BY に、出力端子がトランジスタQ10のベースに接続される。
【0106】
このようにして、作動スイッチSACがオフすると、作動スイッチ検知回路DTXでは、コンパレータA11の+入力側に入力電源B1 からの電位が入力されるので、基準電源BY の電圧よりも入力電圧が大きくなるため、コンパレータA11からオン信号が出力されてトランジスタQ10がオンする。従ってトランジスタQ2 がオンするので、バイパス電流IS が出力される。逆に、作動スイッチSACがオンするとマイコンMの通常の電流動作時と判断してコンパレータA11よりオフ信号が出力されバイパス電流IS は流れない。
【0107】
以上のように、作動スイッチSACがオフとなり、消費電力がマイコンMの記憶装置用等の限られた低い水準に低下すると、作動スイッチSACがオフの信号がコンパレータA11により検出されて、トランジスタQ10、トランジスタQ2 がオンされるので、バイパス出力回路BPを経由してバイパス電流IS が出力される。また、作動スイッチSACがオンされると、バイパス電流IS の出力が停止される。 なお、第13の実施例の作動スイッチは、車載用電子機器の動作に必要な車両の動作状態を検出する検出スイッチであって、例えば自動車のボディ制御に用いられるドアが開閉するとオン状態となるカーテシスイッチ、ミラーが開閉するとオン状態となるミラー作動スイッチ、パーキングブレーキが引かれるとオン状態となるパーキングブレーキスイッチ、フォグランプが点灯するとオン状態となるフォグランプスイッチ、ヘッドランプが点灯するとオン状態となるヘッドランプスイッチ、テールランプが点灯するとオン状態となるテールランプスイッチ、トランクが開くとオン状態となるトランクオープナースイッチ、ドアがロック状態となるとオン状態となるドアロックスイッチ、シート位置を操作するとオン状態となるシートコントロールスイッチ、或いはキーアンロック状態となるとオン状態となるキーアンロックスイッチ等に関連した制御回路に適している。
【0108】
図14は、本発明の電圧制御回路の第14の実施例を示す回路図である。なお、図12との共通点は省略して説明する。
SPは、例えば盗難防止装置のガラス割れセンサのようなセンサであって、センサ入力があると起動するセンサ信号処理回路に接続される。
DTYは、センサ信号処理回路であって、外部のセンサSPに接続した回路基板P内のラインと、トランジスタQ10のベースとに接続され、センサSPからの信号処理を行うと共に、ガラス割れ検出があった場合はマイコンMの通常の電流動作と判断してオフ信号をトランジスタQ10のベースに送出する。これにより、トランジスタQ10、トランジスタQ2 がオフされてバイパス電流IS の出力が停止される。
【0109】
一方、センサ入力がない(ガラス割れがない)状態では、消費電力がマイコンMの記憶装置用等の限られた低い水準に低下するため、センサ入力オフの信号がセンサ信号処理回路DTYにより検出されて、センサ信号処理回路DTYの出力がオンとなり、トランジスタQ10、トランジスタQ2 がオンして、バイパス出力回路BPを経由してバイパス電流IS が出力される。
【0110】
なお、第14の実施例は、自動車の盗難防止装置に用いられるガラスが割れる音や振動を処理してガラス割れを検出するガラス割れセンサ、車両内への人体の侵入を検出する侵入センサ、車両の傾斜を検出する傾斜センサ、或いは外部無線信号を処理して所定のコード信号を検出するコード信号受信センサ等に関連した制御回路に適している。
【0111】
図15は、本発明の電圧制御回路の第15の実施例を示す回路図である。
図15は図13及び図14の検知回路を複数有し、個々の検知回路のそれぞれがマイコンMが低電流動作となる条件を検出しトランジスタQ10をオンさせる信号を出力した場合に、バイパス出力回路BPをオンさせる図13、図14に前述の回路であり、前述との共通点は省略して説明する。
【0112】
図13で説明した作動スイッチSACに接続された作動スイッチ検知回路DTXを複数有し、それぞれの作動スイッチSAC1 〜SACn に対し作動スイッチ検知回路DTX1〜DTXnの複数の検知回路が接続される。
また、図14で説明したセンサSPに接続されたセンサ信号処理回路DTYを複数有し、それぞれのセンサSP1〜SPnに接続されたセンサ信号処理回路DTY1〜DTYnが接続される。また、複数の作動スイッチ検知回路DTX1〜DTXn、センサ信号処理回路DTY1〜DTYnは、AND回路LGに接続される。次に、AND回路LGは、トランジスタQ10に接続される。
【0113】
このようにして、それぞれの作動スイッチSAC1 〜SACn がオフの状態で作動スイッチ検知回路DTX1〜DTXnからの出力がそれぞれオン信号であり、それぞれのセンサSP1〜SPnの入力が無くセンサ信号処理回路DTY1〜DTYnからの出力がそれぞれオン信号(非検出状態)である場合、つまり車両は全く不動作でマイコンMが低電流動作時である場合に、AND回路LGはオン信号を出力して、トランジスタQ10がオンさせる。トランジスタQ10がオンすると、トランジスタQ2 がオンとなるので、バイパス電流IS が出力される。また、いずれか1つの出力がオフ信号、つまり車両のどこか1つでも動作してマイコンMが通常電流動作時となると、AND回路LGはトランジスタQ10にオフ信号を出力する。これにより、バイパス電流IS の出力が停止される。
【0114】
以上のように、特定の電圧制御回路に関連した全ての作動スイッチSACがオフであり、且つ全てのセンサ入力がない状態の下で、消費電力がマイコンMの記憶装置用等の限られた低い水準に低下するため、トランジスタQ10、トランジスタQ2 がオンされ、バイパス出力回路BPを経由してバイパス電流IS が出力される。また逆に、例えばセンサ入力がセンサ信号処理回路DTYにより検知されると、トランジスタQ10、トランジスタQ2 がオフされてバイパス電流IS の出力が停止される。なお、以上説明した実施例は負荷として車両ボディ制御用マイコンに適用したが、これに限らずその他電子制御用回路を対象としても良い。
【0115】
また、以上説明した実施例はごく一般のカレントミラー回路を適用したが、これに限らず、ウィルソンカレントミラー回路や高精度なカレントミラー回路等を適用してもよく、実施例に限定されるものではない。更に、負荷としてマイコンを主に適用したが、その他の制御回路等をも含むものであっても良い。
【0116】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によればマイクロコンピュータ等を負荷とする電圧制御回路において、マイクロコンピュータ等が待機して低電流動作となる時に発生していた不要の余剰電流、即ち出力トランジスタのバイアス電流が一定であるために生じる余剰電流をバイパスして有効に利用するので、待機時の電力消費の低減ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電圧制御回路の第1の実施例の回路図である。
【図2】本発明の電圧制御回路の第2の実施例の回路図である。
【図3】本発明の電圧制御回路の第3の実施例の回路図である。
【図4】本発明の電圧制御回路の第4の実施例の回路図である。
【図5】本発明の電圧制御回路の第5の実施例の回路図である。
【図6】本発明の電圧制御回路の第6の実施例の回路図である。
【図7】本発明の電圧制御回路の第7の実施例の回路図である。
【図8】本発明の電圧制御回路の第8の実施例の回路図である。
【図9】本発明の電圧制御回路の第9の実施例の回路図である。
【図10】本発明の電圧制御回路の第10の実施例の回路図である。
【図11】本発明の電圧制御回路の第11の実施例の回路図である。
【図12】本発明の電圧制御回路の第12の実施例の回路図である。
【図13】本発明の電圧制御回路の第13の実施例の回路図である。
【図14】本発明の電圧制御回路の第14の実施例の回路図である。
【図15】本発明の電圧制御回路の第15の実施例の回路図である。
【図16】従来の電圧制御回路の第1例の回路図である。
【図17】従来の電圧制御回路の第2例の回路図である。
【符号の説明】
1 ・・・入力電源
BP・・・バイパス出力回路
1 ・・・出力トランジスタ
B ・・・バイアス抵抗
ZD・・・ツエナーダイオード
1 ・・・オペアンプ
1 ・・・切替えスイッチ
K ・・・電流制御回路
L ・・・負荷
m ・・・モニタ抵抗
2A、Q2B・・・カレントミラー回路のトランジスタ
M ・・・マイクロコンピュータ
RS・・・リセット回路
LG・・・AND回路
DT・・・イグニッションスイッチ検知回路
DTX・・・作動スイッチ検知回路
DTY・・・センサ信号処理回路
P ・・・回路基板

Claims (24)

  1. 電源と、入力端子が前記電源に接続され且つ出力端子が負荷に接続され、前記電源の電圧を一定の電圧に変換保持して該出力端子に与える電圧制御手段とを備えた電圧制御回路において、
    前記負荷が低電流動作であることが検出されると、スイッチング素子をオン状態にして前記電圧制御手段を制御するための電流の一部を前記電圧制御手段と負荷との間の出力端子にバイパスするバイパス手段を備えてなることを特徴とする電圧制御回路。
  2. 前記電圧制御手段は、コレクタ側が前記入力端子に接続され且つエミッタ側が前記出力端子にそれぞれ接続された出力トランジスタと、前記出力トランジスタのコレクタ側とベース側との間に介在されたバイアス手段と、一端が接地され、他端が前記出力トランジスタのベース側に接続されたツェナーダイオードとから構成されてなり、
    前記バイパス手段は、前記負荷が低電流動作時であることを検出する検出手段と、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられた電流制御手段とを備え、前記検出手段の検出出力に基づき、前記負荷が低電流動作時である時には、前記電流制御手段を通電状態にするよう構成されてなることを特徴とする請求項1記載の電圧制御回路。
  3. 前記電圧制御手段は、コレクタ側が前記入力端子に接続され且つエミッタ側が前記出力端子にそれぞれ接続された出力トランジスタと、前記出力トランジスタのコレクタ側とベース側との間に介在されたバイアス手段と、前記出力端子の電圧と基準電圧との差に応じて前記ベース側における電位を調整するオペアンプとから構成されてなり、
    前記バイパス手段は、前記負荷が低電流動作時であることを検出する検出手段と、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられた電流制御手段とを備え、前記検出手段の検出出力に基づき、前記負荷が低電流動作時である時には、前記電流制御手段を通電状態にするよう構成されてなることを特徴とする請求項1記載の電圧制御回路。
  4. 前記バイパス手段は、前記出力端子にかかる出力電流を検出する出力電流検出手段と、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられたスイッチングトランジスタとを備え、前記出力電流検出手段の検出出力に基づき、前記出力電流が所定値以下であることを検出すると、前記スイッチングトランジスタを通電状態にするよう構成されてなることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の電圧制御回路。
  5. 前記バイパス手段は、前記出力端子にかかる出力電流を検出する出力電流検出手段と、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられたカレントミラー回路とを備え、前記出力電流検出手段の検出出力に基づき、前記出力電流が所定値以下であることを検出すると、前記カレントミラー回路を通電状態にするよう構成されてなることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の電圧制御回路。
  6. 前記出力電流検出手段は、前記出力電流の大きさに比例した電圧と所定電圧を比較し、比較結果に応じてオン/オフ信号を出力する比較器であって、前記カレントミラー回路は、少なくとも一対のトランジスタを備え、一方のトランジスタのエミッタ側が前記出力トランジスタのベース側に接続され、そのコレクタ側が前記比較器の出力と接続され、他方のトランジスタのベース側が前記一方のトランジスタのベース側と接続され、そのエミッタ側が前記一方のトランジスタのエミッタ側と接続され、そのコレクタ側が前記出力端子と接続され、更に該両トランジスタのベース側が共通して前記一方のトランジスタのコレクタ側と接続され、前記出力トランジスタのベース側と前記一方のトランジスタのコレクタ側とが抵抗を介して接続され、前記出力電流が所定値以下であることを検出すると、前記比較器からオン信号が出力されて前記一方のトランジスタのコレクタ側に電流が流れるよう構成されてなることを特徴とする請求項5記載の電圧制御回路。
  7. 前記バイパス手段は、前記出力端子にかかる出力電流を検出する出力電流検出手段と、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられたカレントミラー回路とを備え、前記出力電流検出手段の検出出力に基づき、前記出力電流が小さくなるほど前記カレントミラー回路における通電電流が大きく変化するよう構成されてなることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の電圧制御回路。
  8. 前記カレントミラー回路は、少なくとも一対のトランジスタを備え、一方のトランジスタのエミッタ側が前記出力トランジスタのベース側に接続され、そのコレクタ側が前記出力電流検出手段の出力と接続され、他方のトランジスタのベース側が前記一方のトランジスタのベース側と接続され、そのエミッタ側が前記一方のトランジスタのエミッタ側と接続され、そのコレクタ側が前記出力端子と接続され、更に該両トランジスタのベース側が共通して前記一方のトランジスタのコレクタ側と接続され、前記一方のトランジスタのコレクタ側に前記出力電流検出手段からの電流が増大しすぎると該電流を接地側へ流し込む電流制限用トランジスタが接続され、前記出力電流検出手段の出力に応じて前記一方のトランジスタのコレクタ側に流れる電流が変化するよう構成されてなることを特徴とする請求項7記載の電圧制御回路。
  9. 前記電圧制御手段は、コレクタ側が前記入力端子に接続され且つエミッタ側が前記出力端子にそれぞれ接続された出力トランジスタと、前記出力トランジスタのコレクタ側とベース側との間に介在されたバイアス手段と、前記バイアス手段の下流側と接地との間に介在されたコントロール用トランジスタと、前記出力端子の電圧と基準電圧との差に応じて前記コントロール用トランジスタのベース側における電位を調整するオペアンプとから構成されてなり、
    前記バイパス手段は、前記コントロール用トランジスタに流れるコントロール電流を検出するコントロール電流検出手段と、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられた電流制御手段とを備え、前記コントロール電流検出手段の検出出力に基づき、前記コントロール電流が大きい時には、前記電流制御手段を通電状態にするよう構成されてなることを特徴とする請求項1記載の電圧制御回路。
  10. 前記バイパス手段は、前記コントロール用トランジスタに流れるコントロール電流の大きさに比例した電圧と所定電圧を比較し、比較結果に応じてオン/オフ信号を出力する比較器と、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられたスイッチングトランジスタとを備え、前記スイッチングトランジスタは前記比較器からのオン/オフ信号に対応して通電/非通電状態となるように構成されてなることを特徴とする請求項9記載の電圧制御回路。
  11. 前記比較器には発振防止用のヒステリシスが設けられてなることを特徴とする請求項10記載の電圧制御回路。
  12. 前記バイパス手段は、前記コントロール用トランジスタとカレントミラーを構成するコントロール電流検出用トランジスタと、前記出力トランジスタのベース側と前記出力端子との間に設けられたカレントミラー回路とを備え、前記コントロール電流検出用トランジスタに流れる電流に基づき、該電流が大きくなるほど前記カレントミラー回路における通電電流が大きく変化するよう構成されてなることを特徴とする請求項9記載の電圧制御回路。
  13. 前記カレントミラー回路は、少なくとも一対のトランジスタを備え、一方のトランジスタのエミッタ側が前記出力トランジスタのベース側に接続され、他方のトランジスタのベース側が前記一方のトランジスタのベース側と接続され、そのエミッタ側が前記一方のトランジスタのエミッタ側と接続され、そのコレクタ側が前記出力端子と接続され、更に該両トランジスタのベース側が共通して前記一方のトランジスタのコレクタ側と接続され、前記出力トランジスタのベース側と前記一方のトランジスタのコレクタ側とが、抵抗を介して接続され、前記コントロール電流検出用トランジスタに流れる電流が大きくなるほど前記一方のトランジスタのコレクタ側に流れる電流が大きくなるよう構成されてなることを特徴とする請求項12記載の電圧制御回路。
  14. 前記コントロール電流検出用トランジスタに流れる電流の増大を制限する電流制限手段が更に設けられてなることを特徴とする請求項13記載の電圧制御回路。
  15. 前記出力端子にかかる出力電流の大きさに応じて前記電流制限手段の電流制限値を変化させる電流制限値可変手段が設けられていることを特徴とする請求項14記載の電圧制御回路。
  16. 前記負荷はマイクロコンピュータを含むものであって、該マイクロコンピュータに対して初期化を行うリセット信号を送出するリセット手段を備え、前記検出手段は、前記リセット信号に基づいて前記低電流動作を検出するものであることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の電圧制御回路。
  17. 前記負荷はマイクロコンピュータを含むものであって、該マイクロコンピュータに対してクロックの停止を行うクロック停止信号を送出するクロック停止手段を備え、前記検出手段は、前記クロック停止信号に基づいて前記低電流動作を検出するものであることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の電圧制御回路。
  18. 前記負荷はマイクロコンピュータを含むものであって、該マイクロコンピュータに対して高速/低速のクロックの切替を行うクロック切替信号を送出するクロック切替手段を備え、前記検出手段は、前記低速のクロック切替信号に基づいて前記低電流動作を検出するものであることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の電圧制御回路。
  19. 車両に対する動作電源を与えるためのイグニッションスイッチを備え、前記検出手段は、前記イグニッションスイッチのオフ状態に基づいて前記低電流動作を検出するものであることを特徴とする請求項2又は3記載の電圧制御回路。
  20. 車両の動作状態を検出する検出スイッチを備え、前記検出手段は、前記検出スイッチがオフ状態である時に、前記低電流動作を検出するものであることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の電圧制御回路。
  21. 外部からの入力信号を処理して車両に対する盗難を含む状態を検出又は非検出するセンサを備え、前記検出手段は、前記センサが非検出状態である時に、前記低電流動作を検出するものであることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の電圧制御回路。
  22. 前記車両の動作状態を検出する検出スイッチ、及び入力信号を処理して車両に対する盗難を含む状態を検出又は非検出するセンサを備え、前記検出手段は、前記検出スイッチ及び前記センサの全てがオフ状態及び非検出状態である時に、前記低電流動作を検出するものであることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の電圧制御回路。
  23. 前記検出スイッチは、ドアが開閉するとオン状態となるカーテシスイッチ、ミラーが開閉するとオン状態となるミラー作動スイッチ、パーキングブレーキが引かれるとオン状態となるパーキングブレーキスイッチ、フォグランプが点灯するとオン状態となるフォグランプスイッチ、ヘッドランプが点灯するとオン状態となるヘッドランプスイッチ、テールランプが点灯するとオン状態となるテールランプスイッチ、トランクが開くとオン状態となるトランクオープナースイッチ、ドアがロック状態となるとオン状態となるドアロックスイッチ、シート位置を操作するとオン状態となるシート操作スイッチ、又はキーアンロック状態となるとオン状態となるキーアンロックスイッチのうちの少なくとも1つから構成されてなることを特徴とする請求項20記載の電圧制御回路。
  24. 前記センサは、ガラスが割れる音等を処理してガラス割れを検出するガラス割れセンサ、車両内への人体の侵入を検出する侵入センサ、車両の傾斜を検出する傾斜センサ、外部無線信号を処理して所定のコード信号を検出するコード信号受信センサのうちの少なくとも1つから構成されてなることを特徴とする請求項21記載の電圧制御回路。
JP24268797A 1997-09-08 1997-09-08 電圧制御回路 Expired - Fee Related JP3862827B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24268797A JP3862827B2 (ja) 1997-09-08 1997-09-08 電圧制御回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24268797A JP3862827B2 (ja) 1997-09-08 1997-09-08 電圧制御回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1185293A JPH1185293A (ja) 1999-03-30
JP3862827B2 true JP3862827B2 (ja) 2006-12-27

Family

ID=17092749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24268797A Expired - Fee Related JP3862827B2 (ja) 1997-09-08 1997-09-08 電圧制御回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3862827B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5413642B2 (ja) * 2009-01-30 2014-02-12 株式会社オートネットワーク技術研究所 電力供給制御回路
JP5279544B2 (ja) * 2009-02-17 2013-09-04 セイコーインスツル株式会社 ボルテージレギュレータ
EP3242365B1 (en) 2015-01-22 2021-03-10 Huawei Technologies Co., Ltd. Current-limiting protection circuit and electronic device
JP6721231B2 (ja) * 2016-03-25 2020-07-08 新日本無線株式会社 電源回路

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1185293A (ja) 1999-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2542618Y2 (ja) 車載用負荷状態検知駆動装置
US4140952A (en) Offset compensated electronic current sensor and controller
JPH01194520A (ja) 無線電話装置
JPS63260221A (ja) 遅延を有する自動オン・オフ回路
JP3862827B2 (ja) 電圧制御回路
US6069559A (en) Programmable turn signal and hazard flasher control system
US5343394A (en) System for controlling safety device for vehicle
JP3445041B2 (ja) 半導体集積回路
GB2069188A (en) Level regulator for an automotive vehicle
US5192873A (en) Fail-operational control system for vehicle loads
JP5248028B2 (ja) シートベルト制御装置
US5491404A (en) Current sense with virtual ground
JPH0538138A (ja) 車載用電子制御装置の電源装置
US3868548A (en) Fail-safe transistorized overspeed circuit arrangement
JPS59171744A (ja) 自動停車保持制御装置
JP2000344054A (ja) 車両用盗難防止装置
JPH06215676A (ja) リレー制御回路
JPH0521486Y2 (ja)
JPS61226342A (ja) 車両用の方向指示装置の制御装置
JPS6349392Y2 (ja)
JPH0746033Y2 (ja) 車載用音響機器の電源制御装置
KR0124477B1 (ko) 자동차의 누설전류 경보장치
KR200189154Y1 (ko) 자동차의 파킹 브레이크 제어장치
JPH0219843Y2 (ja)
KR0180402B1 (ko) 자동차의 전자제어 현가장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060516

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060718

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060926

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060927

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101006

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees