JP3862287B2 - 写真印画紙用支持体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、表面の平滑性と剛直度に優れた写真印画紙用支持体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
写真印画紙用支持体は、最終の用途がカラープリント等の写真用であるため、外観や画像の解像性等に対する要求が、印刷用紙等のいわゆる一般紙とは比較にならない程厳しい。このため、高度の平滑性が必要になっている。一方、最近の写真印画紙は、自動現像機で焼付け、現像処理を行う場合が多いため、良好な通紙適性を得る上で、十分な剛直度が必要とされている。
【0003】
ポリオレフィン樹脂で被覆した写真印画紙用支持体の場合、該樹脂は原紙表面の凹凸に沿って表面を被覆するもので、原紙表面の凹部を選択的に埋めることはない。このため、樹脂被覆後の平滑性は原紙平滑性の影響を強く受ける。従って、原紙の平滑性改良が写真印画紙用支持体の平滑性を改良するためには必要になる。
【0004】
外観に関係する平滑性には、地合等に起因する波長が数mm以上の比較的大きい凹凸の寄与が大きい。この比較的大きい凹凸を改良するための技術としては、特開昭58−68037号公報、特開昭62−54252号公報等に開示されているような、スクリーンメッシュ残留分を所定の範囲内に調節したパルプ繊維を原紙に用いる方法や、特公昭64−59350号公報に開示されているような、叩解で繊維長と保水度を所定の範囲に調節したパルプを用いる方法等が知られている。
【0005】
一方、主として微細な凹凸を改良する技術として、特開平3−197939号公報に開示されているように繊維壁厚さの薄いパルプ繊維を選択すること、特開昭64−59230号公報、特開平2−203335号公報等に開示されているような、原紙に種々のカレンダー処理を行う方法等が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、両面をポリオレフィン等の樹脂で被覆した写真印画紙用支持体の平滑性を向上させる目的で種々の方法が試みられている。しかし、それらいずれの方法においても、平滑性と剛直度を同時に改良することは出来なかった。
【0007】
例えば、特開昭58−68037号公報には使用するパルプの42メッシュ残留分を20〜45%に調整することが、特開昭64−59350号公報には重量繊維長と保水度が所定の範囲内にあるパルプを原紙に使用することが開示されている。いずれの方法も平滑性の改良には不十分であり、更に、剛直度を低下させる等の問題があった。
【0008】
特開平3−197939号公報には、パルプとして繊維壁厚さの薄いメープルを使用することが示されている。この方法は、平滑性改良に関してはある程度有効であるが、剛直度の低下が問題であった。又、カレンダーの加圧条件を変更する方法では、平滑度の改良が不十分であり、剛直度の低下も著しかった。
即ち、本発明の目的は原紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した、平滑性と剛直度の優れた写真印画紙用支持体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため、原紙及びポリオレフィン樹脂を被覆した写真印画紙用支持体の平滑性と剛直度の改良について種々の検討を試みた。その結果、重量平均繊維長が0.55〜0.65mmであり、且つ該繊維長における累積度数が90%の繊維長(D9)と10%の繊維長(D1)差(D9−D1)が0.8mm以下であるように叩解したパルプから構成される原紙を用いることが、非常に有効であることを見い出した。
更に、そのためには、衝撃強度0.1×10-5ジュール/繊維〜1.0×10-5ジュール/繊維、且つ衝撃回数3〜10回/繊維の条件でパルプの叩解を行うことが、繊維長の調節に有効な手段であることを見い出した。
写真印画紙用支持体。
【0010】
従来のスクリーンを用いた篩別試験の代わりに、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.52に示されているような、光学式の繊維長測定機を用いた結果、このような精密な繊維長分布の測定が可能になった。又、叩解条件の最適化については、最近の叩解に関する理論の進歩に負うところが大きい。
即ち、上記繊維長分布のパルプを効率的に得るためには、叩解機の種類、刃型、回転数、通過流量、パルプ濃度、電力負荷、通過回数等の条件をそれぞれ調節すること必要であり、単純な数値では条件が表し難かったが、後述するKerekesらの理論式を用いて解析することによりそれが可能になった。
この結果、叩解機の刃が個々の繊維に与える衝撃強度が0.1×10-5ジュール/繊維〜1.0×10-5ジュール/繊維、且つ衝撃回数が3〜10回/繊維の条件で叩解を行うことが最も適当であることを見い出した。
【0011】
繊維長分布の短繊維側の微細な繊維は、剛直度の改良にはほとんど寄与しないと考えられ、又、分布の長繊維側の繊維は地合に悪影響を及ぼすと考えられる。従って、平滑性と剛直度の両方が優れた写真印画紙用支持体を得るためには、重量平均繊維長を平滑性と剛直度にとって最適な値に調節すると共に、繊維長分布の幅を小さくし、平均繊維長から大きく離れた繊維を減少させることが有効である。
【0012】
即ち、本発明は、原紙の両面をポリオレフィン樹脂により被覆した写真印画紙用支持体において、該原紙を構成するパルプの重量平均繊維長が0.55〜0.65mmであり、且つ該繊維長における累積度数が90%の繊維長(D9)と10%の繊維 長(D1)差(D9−D1)が0.8mm以下であることを特 徴とする写真印画紙用支持体に関するものである。
特に、パルプが、衝撃強度0.1×10-5ジュール/繊維〜1.0×10-5ジュール/繊維、且つ衝撃回数3〜10回/繊維の条件で叩解されたものであること特徴とする上記原紙の両面を、ポリオレフィン樹脂により被覆した写真印画紙用支持体に関するものである。
【0013】
本発明の重量平均繊維長は、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.52に準拠して測定した長さ加重平均繊維長の値である。叩解後のパルプの重量平均繊維長を、0.55〜0.65mmになるように調節する必要がある。
ここで、0.55mm未満の場合は剛直度の低下が大きく、0.65mmを超えると地合が悪化して平滑性が悪化するため好ましくない。
【0014】
重量平均繊維長の累積度数が10或は90%の繊維長とは、短繊維側から繊維数を累積した際に測定した総繊維本数の10或は90%の繊維が含まれる繊維長である。90%の繊維長(D9)と10%の繊維長(D1)差(D9−D1)は、小さい方が分布の幅が小さく好ましいが、0.8mm以下であれば十分な平滑性と剛直度が得られる。
【0015】
叩解後の重量平均繊維長を調節する方法としては、上記範囲の繊維長の樹種から製造したパルプを利用する方法と、叩解で繊維長を調節する方法があるが、所定の樹種を選択使用したとしても、必ずしもこの範囲に繊維長が入るとは限らないため、後者の叩解による方がより実用的である。
その手段としては、通常パルプの叩解に使用される設備、即ちビーター、コニカルリファイナー、ディスクリファイナー等を用いて、衝撃強度0.1×10-5ジュール/繊維〜1.0×10-5ジュール/繊維、且つ衝撃回数3〜10回/繊維の条件になるように、叩解条件を設定することが効果的である。
【0016】
本発明における衝撃強度は、叩解機中で繊維が1回の衝撃当たり受けるエネルギーを表し、衝撃回数は叩解機を通過中に1本の繊維が受ける衝撃の回数を表す。
これらの値は、数1で算出されるC−ファクターを用いて、それぞれ下記数2或は数3により算出される。
C−ファクターは、KerekesらがJournal of Pulp &Paper 第19巻3号J125〜130頁(1993)に報告している概念であり、通過する個々の繊維に叩解機の刃が衝撃を与える能力を表す。数1からも明らかなようにC−ファクターの算出には、叩解機の溝幅、溝深さ、刃数、刃の角度、外径、内径、回転速度といった叩解機固有の因子以外に、パルプの繊維長、粗度、パルプ濃度が用いられる。
更に、数2や数3に示すように、衝撃強度や衝撃回数の算出には、叩解に要する実電力や処理量が用いられる。このように、衝撃強度と衝撃回数によって叩解条件を規定する考え方は、叩解機の刃型を規定すれば叩解状態が決まるといった従来の考え方とは根本的に異なっている。
【0017】
【数1】
C={8π2GD/(λ-D)}×ρCF(λ/ω)n3×(1+2tanφ)Ω{(R2 3-R1 3)/3
C:C−ファクター
G:叩解機の溝幅(m)
D:叩解機の溝深さ(m)
λ:処理するパルプの繊維長(m)
ρ:水の密度
F:処理パルプの濃度
ω:パルプ繊維の粗度(kg/m)
n:叩解機の刃数(m-1
φ:叩解機の刃の角度(rad.)
Ω:回転速度(rev./s)
1:叩解機の外径(m)
2:叩解機の内径(m)
【0018】
【数2】
I=P/C
I:衝撃強度(J/繊維)
C:C−ファクター
P:叩解に必要な実電力(W)
【0019】
【数3】
N=C/F
N:衝撃回数
C:C−ファクター
F:処理量(kg/s)
【0020】
本発明で使用するパルプとしては、クラフトパルプ、サルファイトパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ、ケミメカニカルパルプ等を単独或は数種類併用して使用することできる。又、針葉樹パルプと広葉樹パルプの混合使用も可能である。
【0021】
本発明の写真印画紙用支持体の原紙には、カブリ防止剤、染料、填料、サイズ剤、定着剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤等を必要に応じて含有するものである。又、各種澱粉、ポリビニルアルコール、ゼラチン等による表面処理、及びぼう硝、塩化ナトリウム、塩化アルミニウム、有機導電剤等による帯電防止処理を必要に応じて原紙上に行うことも可能である。
【0022】
本発明の写真印画紙用支持体の原紙は、長網抄紙機、ハイブリッド抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等で抄造され、必要とされる平滑性に応じてマシンカレンダー、ソフトカレンダー、スーパーカレンダー、熱カレンダー等により平滑化処理される。
【0023】
本発明のポリオレフィン樹脂としては、エチレン、プロピレン等のα−オレフィンのホモポリマー、或は2種類以上のα−オレフィンからなる共重合体又はα−オレフィンを主成分として、それと共重合可能な他のモノマーとの共重合体又はそれらの混合物を用いることが出来る。これらの樹脂に、二酸化チタン、アルミナ、炭酸カルシウム等の白色顔料や着色顔料を添加すること、通常樹脂に混合される安定化剤、酸化防止剤、分散剤、滑剤等を添加することも差し支えない。ポリオレフィン樹脂による被覆は、走行する原紙上に加熱溶融した樹脂を流延する、所謂押出し塗工法によって行われる。
【0024】
本発明による平滑性と剛直度の優れた写真印画紙用支持体は、カラー印画紙、白黒印画紙、写植印画紙、複写印画紙、製版用印画紙等への利用、更に、高度の平滑性を求められる熱転写用受像紙の支持体、印刷用樹脂被覆紙等への転用も可能である。
【0025】
【作用】
本発明における、重量平均繊維長が0.55〜0.65mmであり、且つ該繊維長における累積度数が90%の繊維長(D9)と10%の繊維長(D1)差(D9−D1)が0.8mm以下であるように叩解したパルプから構成される原紙をポリオレフィン樹脂で被覆した写真印画紙用支持体は、剛直度と平滑性が優れている。
又、パルプの叩解を衝撃強度0.1×10-5ジュール/繊維〜1.0×10-5ジュール/繊維、且つ衝撃回数3〜10回/繊維の条件で行うことにより、上記写真印画紙用支持体の効率的な製造が可能になる。
【0026】
【実施例】
以下では、本発明を実施例により詳細に説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。以下における部、%はすべて重量によるものである。
【0027】
実施例1
溝幅7mm、溝深さ5.5mmの刃を装着した外径20インチのダブルディスクリファイナーを用いて電力負荷とパルプ濃度を変化させ、衝撃強度が0.1×10-5ジュール/繊維〜1.0×10-5ジュール/繊維、且つ衝撃回数が6.1回/繊維の条件で、重量平均繊維長0.80mm、繊維粗度9.8mg/100mのLBKPを叩解し、重量平均繊維長が0.55、0.60並びに0.65mmと3水準に異なるパルプを得た。
なお、これらのパルプの重量平均繊維長の累積度数が90%の繊維長(D9)と10%の繊維長(D1)の差(D9−D1)は、それぞれ0.73、0.74、及び0.72mmであった。叩解パルプそれぞれ100部に対し、アニオン性ポリアクリルアミド(スターガムA15、星光化学社製)を0.3部、カチオン澱粉(ケイトF、王子ナショナル社製)を2.0部、及びアルキルケテンダイマーサイズ剤(ハーコン11−2、ディック−ハーキュレス社製)を0.4部、ポリアミド−ポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂(カイメンS25、ディック−ハーキュレス社製)を0.3部添加し、長網抄紙機で坪量174g/m2の原紙を製造した。
【0028】
多筒式ドライヤーで乾燥後の紙をポリビニルアルコールの3%水溶液でタブサイズ処理して乾燥後、マシンカレンダーで密度が1.01g/cm3になるように平滑化処理した。その後、原紙の表面には二酸化チタン10%を含む低密度ポリエチレンを、裏面には低密度ポリエチレンを、それぞれ32μmの厚さに、樹脂温度320℃の条件で押出し塗工し、写真印画紙用支持体とした。
これらの試料を、広葉樹パルプの重量平均繊維長の小さいものから順にそれぞれ試料1−2、1−3並びに1−4とする。
【0029】
比較例1
実施例1において、衝撃強度2.0及び0.05×10-5ジュール/繊維の条件で叩解し、広葉樹パルプの重量平均繊維長をそれぞれ0.53及び0.68mmの2水準に変化させる以外は、同一の方法で写真印画紙用支持体を得た。
なお、いずれの場合も、(D9−D1)は0.74mmであった。
これらの試料を、それぞれ試料1−1及び1−5とする。
【0030】
実施例2
実施例1において、リファイナーの刃型を溝幅5mm、溝深さ5mmのものに替え、回転数と電力負荷を調節することにより、衝撃強度0.24×10-5ジュール/繊維、且つ衝撃回数10回/繊維及び衝撃強度0.80×10-5ジュール/繊維、且つ衝撃回数3.0回/繊維の2水準の条件で叩解し、パルプの重量平均繊維長を0.60mm、(D9−D1)を0.70及び0.80mmに調節する以外は、同一の方法で写真印画紙用支持体を得た。
これらの試料を、(D9−D1)の違いによりそれぞれ試料2−1及び2−2とする。
【0031】
比較例2
実施例2において、衝撃強度1.12×10-5ジュール/繊維、且つ衝撃回数2.2回/繊維及び衝撃強度0.28×1-5ジュール/繊維、且つ衝撃回数11回/繊維の2水準の条件で叩解し、パルプの重量平均繊維長を0.60mm、(D9−D1)を0.83mm及び重量平均繊維長を0.53mm、(D9−D1)を0.73mmとする以外は、同一の方法で写真印画紙用支持体を得た。
これらの試料を、試料2−3及び2−4とする。
【0032】
比較例3
実施例1において、リファイナーの刃型を溝幅4.5mm、溝深さ4mmのものに替え、電力負荷を調節することにより、衝撃強度0.08×10-5ジュール/繊維、且つ衝撃回数25回/繊維の条件で叩解し、重量平均繊維長を0.78mm、(D9−D1)を0.85mmに調節する以外は、同一の方法で写真印画紙用支持体を得た。この試料を、試料3とする。
なお、叩解後のパルプの繊維長分布を繊維篩別機で測定したところ、42メッシュスクリーン残留分が20%であった。又、他の実施例についても測定したところ、42メッシュ残留分はいずれも20%以下であった。
以上の結果をまとめて表1に示す。
【0033】
【表1】
Figure 0003862287
【0034】
表1の衝撃強度は、叩解条件から数2を用いて算出した値であり、単位は(×10-5ジュール/繊維)である。
衝撃回数は、数3を用いて算出した値であり、回/繊維を表す。
繊維長(D9−D1)とは、カヤニ繊維長測定機(FS−100)を用いて測定した重量平均繊維長とその分布を表し、単位はmmである。
【0035】
平滑性は、ポリオレフィン樹脂被覆後の写真印画紙用支持体について行った標準見本に対する視覚評価の結果である。最も平滑性の優れたものをA、劣ったものをDとして4段階に評価した。平滑性の優れた写真印画紙用支持体としては、C以上(A、B、C)が必要である。
剛直度は、JIS P8125に準拠して測定した、荷重曲げ方法による写真印画紙用支持体の縦(MD)方向のこわさ測定値である。写真印画紙用支持体としては、15.5g・cm以上が必要である。
【0036】
表1の試料1−2〜1−4を試料1−1、1−5、2−4の何れか一つと比較することにより、叩解後の重量平均繊維長が0.55〜0.65mmで(D9−D1)が0.80以下のパルプを原紙に使用することにより、平滑性と剛直度の優れた写真印画紙用支持体の得られることが明らかである。
重量平均繊維長が0.55mm未満の場合には、十分な剛直度が得られず、0.65mmを超える場合には平滑性が低下している。
試料2−1及び2−2を試料2−3と比較することにより、繊維長が同一であっても、(D9−D1)が0.80以下の場合に、写真印画紙用支持体の平滑性が優れていることが判る。
なお、実施例のパルプを得る叩解条件が、衝撃強度0.1×10-5ジュール/繊維〜1.0×10-5ジュール/繊維、且つ衝撃回数3〜10回/繊維であった。
更に、試料3のように、42メッシュスクリーン残留分を所定の範囲に入れるのみでは、平滑性と剛直度の優れた写真印画紙用支持体の得られないことが判る。
【0037】
【発明の効果】
本発明の写真印画紙用支持体、即ち重量平均繊維長が0.55〜0.65mmであり、且つ重量平均繊維長の累積度数が90%の繊維長(D9)と10%の繊維長(D1)の差(D9−D1)が0.8mm以下であるように叩解したパルプから構成される原紙をポリオレフィン樹脂で被覆した写真印画紙用支持体は、優れた剛直度と平滑性を有する。
又、パルプが、衝撃強度0.1×10-5ジュール/繊維〜1.0×10-5ジュール/繊維、且つ衝撃回数3〜10回/繊維の条件で叩解されることにより、平滑性と剛直度の優れた写真印画紙用支持体が効率的に得られる。

Claims (2)

  1. 原紙の両面をポリオレフィン樹脂により被覆した写真印画紙用支持体において、該原紙を構成するパルプの重量平均繊維長が0.55〜0.65mmであり、且つ該繊維長における累積度数が90%の繊維長(D9)と10%の繊維長(D1)差(D9−D1)が0.8mm以下であることを特徴 とする写真印画紙用支持体。
  2. パルプが、衝撃強度0.1×10-5ジュール/繊維〜1.0×10-5ジュール/繊維、且つ衝撃回数3〜10回/繊維の条件で叩解されたものであること特徴とする請求項1記載の写真印画紙用支持体。
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