JPH0813371A - 光学的文字読み取り用紙の製造方法 - Google Patents

光学的文字読み取り用紙の製造方法

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JPH0813371A
JPH0813371A JP15317994A JP15317994A JPH0813371A JP H0813371 A JPH0813371 A JP H0813371A JP 15317994 A JP15317994 A JP 15317994A JP 15317994 A JP15317994 A JP 15317994A JP H0813371 A JPH0813371 A JP H0813371A
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Toru Katsura
徹 桂
Kenichi Okafuro
兼一 岡風呂
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パルプの叩解を良好な操業性の下に行いつ
つ、平滑性の優れた光学的文字読み取り用紙を製造する
こと。 【構成】 ビッカース硬さHv1000〜1200の範
囲の炭化物サーメットにより表面被覆した鋳鋼或いはス
テンレス鋼からなる刃を装着してなる叩解機を用いて、
重量平均繊維長が0.55〜0.65mmになるまでパ
ルプを叩解し、該叩解パルプを用いて抄造することを特
徴とする光学的文字読み取り用紙の製造方法。 【効果】 叩解機の刃を摩耗させることなく、平滑性の
優れた光学的文字読み取り用紙が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パルプ叩解時の操業性
が優れると共に、叩解機からの鉄粉の混入等が少なく、
表面の平滑性も優れた光学的文字読み取り用紙の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学的文字読み取り用紙は、OCR用紙
とも呼ばれ、数字、文字、バーコード等の形で紙表面に
記録された情報を、コンピュータにデータとして読み込
ませるために使用される紙である。通常、紙にレーザー
光等を照射し、文字や符号部で生じる反射光或いは透過
光の変動を信号として読み取ることが行われる。したが
って、この種の紙に必要とされる性質は、良好な印字を
得るための平滑性と、夾雑物や金属粉等の混入の少ない
ことである。特に後者は、印字部以外でのノイズを減少
させるために必要であり、印刷用紙等のいわゆる一般紙
とは比較にならない程要求水準は厳しい。
【0003】このため、製造に際しては種々の工夫が必
要とされている。例えば、除塵のため、精選スクリーン
の精細化と処理能力強化等が試みられている。また、金
属粉の混入減少や平滑性改良のため、叩解機を自動制御
し、ろ水度と繊維長の安定化、或は叩解機の刃の摩耗低
減を試みることも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】光学的文字読み取り用
紙の夾雑物減少と平滑性向上を目的として、種々の除塵
方法や叩解方法を検討した。しかし、それらいずれの方
法においても、良好な操業性を維持しつつ平滑性の優れ
た光学的文字読み取り用紙を製造することは出来なかっ
た。優れた平滑性を得るためには、叩解後のパルプの繊
維長を所定の値とし、分布の幅を狭く調節する必要があ
るが、通常の叩解機の刃では摩耗により刃の状態が変化
するため、所定の繊維長及び分布を維持することが困難
であった。さらに、摩耗に伴って発生する金属(鉄)粉
が、読み取り精度に悪影響を及ぼすことも問題であっ
た。
【0005】すなわち、本発明の目的は、パルプの叩解
を良好な条件下に行うことにより、鉄粉の混入が少な
く、平滑性も優れた光学的文字読み取り用紙を製造する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、叩解機の刃の摩耗が少ないことと、良
好な平滑性が得られることの両条件を満たすため、種々
の叩解方法について検討を試みた。その結果、ビッカー
ス硬さHv1000〜1200の炭化物サーメットによ
り表面被覆した鋳鋼或いはステンレス鋼からなる刃を装
着してなる叩解機を用いて、重量平均繊維長が0.55
〜0.65mmになるまでパルプを叩解し、該叩解パル
プを用いて光学的文字読み取り用紙を製造することが、
非常に有効であることを見い出した。
【0007】さらに、炭化物サーメットが、WC−Co
系、WC/TiC−Ni系、WC−NiCr系、WC−
CoCr系から選ばれる1種である場合、或いはパルプ
を衝撃強度0.1×10ー5〜1.0×10ー5J/繊維の
条件で叩解される場合に、叩解機の刃の摩耗が少ない状
態で平滑性が優れた光学的文字読み取り用紙を製造出来
ることを見い出した。
【0008】叩解機の刃には、硬度は硬いが脆くエッジ
が鋭く保たれるタイプと、延性がありエッジが丸みを帯
び易いが寿命は長いタイプがある。それらには、通常鋳
鋼やステンレス鋼等の用いられることが多い。平滑性の
優れた光学的文字読み取り用紙を得るためには、繊維長
を正確に調節する必要があり、エッジの鋭いことが要求
されるが、エッジの鋭い材質では寿命が短くなる傾向に
ある。ところが、比較的延性のある材質の刃の表面をビ
ッカース硬さHvが1000〜1200の範囲にある非
常に硬い炭化物サーメットで被覆することにより、エッ
ジの鋭さと刃の寿命の両方を満足させることが可能にな
った。
【0009】本発明に用いられる叩解機の刃を表面被覆
する上で、表面被覆の指標とされるビッカース硬さHv
は、1000〜1200の範囲にする必要がある。ここ
で、ビッカース硬さHvが1000未満の場合には、十
分な刃の寿命が得られないと共に、繊維長が長く、分布
幅も広くなるためにの平滑性が低下し、又、1200を
超える場合には、繊維長を短く出来るが、刃が脆くな
り、寿命も短くなる。なお、ビッカース硬さHvは、鋳
鋼の表面を被覆した炭化物サーメットについてJIS
Z2244に準拠して測定した値である。
【0010】本発明の炭化物サーメットとは、炭化物と
金属を組み合わせた焼結材料を意味する。叩解機の刃を
表面被覆するには、硬さと強じん性に優れた炭化物サー
メット、例えば、WC−Co系、WC/TiC−Ni
系、WC−NiCr系、WC−CoCr系、Cr32
NiCr系等を用いることが出来る。特に、WC−Co
系、WC/TiC−Ni系、WC−NiCr系、WC−
CoCr系の炭化物サーメットの場合は、WCと組み合
わせる金属の種類や重量比率を変化させることにより、
ビッカース硬さHvを容易に調節することができるため
好ましい。これらの炭化物サーメットで表面被覆する方
法としては、火炎熔射法、プラズマ熔射法、爆裂熔射法
等が挙げられるが、これらに限定するものではない。表
面被覆層の厚さとしては、0.1〜0.5mmが好まし
い。
【0011】本発明に用いられるパルプの重量平均繊維
長は、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.
52に準拠して測定した長さ加重平均繊維長の値であ
る。叩解後のパルプの重量平均繊維長を、0.55〜
0.65mmになるように調節することにより、平滑性
の優れた光学的文字読み取り用紙が得られる。ここで、
重量平均繊維長が0.55mm未満の場合は、叩解機に
負荷がかかりすぎ、刃の寿命が短くなり好ましくない。
又、0.65mmを超える場合には、地合が悪化し、平
滑性も悪化するため好ましくない。
【0012】叩解条件の最適化については、最近の叩解
に関する理論の進歩に負うところが大きい。すなわち、
上記繊維長のパルプを効率的に得るためには、刃型、回
転数、通過流量、パルプ濃度、電力負荷、通過回数等の
条件をそれぞれ調節することが必要であり、単純な数値
では条件が表し難かったが、後述するKerekesら
の理論式を用いて解析することによりそれが可能になっ
た。
【0013】この結果、叩解機のエッジが個々の繊維に
与える衝撃強度として、0.1×10ー5〜1.0×10
ー5J/繊維の条件で叩解を行うことが、平滑性と刃の寿
命にとって最適であることを見い出した。
【0014】本発明における衝撃強度は、叩解機中で繊
維が1回の衝撃当たり受けるエネルギーを表す。ディス
クリファイナーについてのこの値は、下記数1で算出さ
れるC−ファクターを用いて、下記数2により算出され
る。C−ファクターは、KerekesらがJourn
al of Pulp & Paper 第19巻3号
J125〜130頁(1993)に報告している概念で
あり、通過する個々の繊維に叩解機の刃が衝撃を与える
能力を表す。数1からも明らかなように、C−ファクタ
ーの算出には、叩解機の溝幅、溝深さ、刃数、刃の角
度、外径、内径、回転速度といった叩解機固有の因子以
外に、パルプの繊維長、粗度、パルプ濃度が用いられ
る。さらに、数2で示すように、衝撃強度の算出には、
叩解に要する実電力や処理量が用いられる。
【0015】
【数1】C={8π2GD/(λ−D)}×ρCF(λ/
ω)n3×(1+2tanφ)Ω{(R2 3−R1 3)/
3} C:C−ファクター G:叩解機の溝幅(m) D:叩解機の溝深さ(m) λ:処理するパルプの繊維長(m) ρ:水の密度 CF:処理パルプの濃度 ω:パルプ繊維の粗度(kg/m) n:叩解機の刃数(mー1) φ:叩解機の刃の角度(rad.) Ω:回転速度(rev./s) R1:叩解機の外径(m) R2:叩解機の内径(m)
【0016】
【数2】I=P/C I:衝撃強度(J/繊維) C:C−ファクター P:叩解に必要な実電力(W)
【0017】本発明の叩解機としては、ディスクリファ
イナー、コニカルリファイナー、円筒型リファイナー
等、各種リファイナーを使用することが出来る。また、
原紙は、長網抄紙機、ハイブリッド抄紙機、ツインワイ
ヤー抄紙機等で抄造され、必要とされる平滑性に応じ
て、マシンカレンダー、ソフトカレンダー、スーパーカ
レンダー、熱カレンダー等により平滑化処理される。
【0018】本発明で使用するパルプとしては、クラフ
トパルプ、サルファイトパルプ、ケミサーモメカニカル
パルプ、ケミメカニカルパルプ等を単独あるいは数種類
併用して使用することできる。また、針葉樹パルプと広
葉樹パルプの混合使用、さらには非木材パルプを混合す
ることも可能である。
【0019】本発明の光学的文字読み取り用紙には、染
料、填料、サイズ剤、定着剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙
力増強剤等を必要に応じて含有するものである。また、
各種澱粉、ポリビニルアルコール、ゼラチン等による表
面処理、及びぼう硝、塩化ナトリウム、塩化アルミニウ
ム、有機導電剤等による帯電防止処理を必要に応じて行
うことも可能である。
【0020】本発明の光学的文字読み取り用紙は、紙表
面の文字や符号を、種々の波長の赤外線、可視光線、紫
外線、X線等で読み取る用途に使用される。坪量として
は、40〜300g/m2 の範囲が可能である。使用さ
れる読み取り機器の種類や表面に文字や符号を印字する
方式等には、特に制限がない。
【0021】
【作用】本発明は、ビッカース硬さHv1000〜12
00の炭化物サーメットにより表面被覆した鋳鋼或いは
ステンレス鋼からなる刃を装着してなる叩解機を用い
て、重量平均繊維長が0.55〜0.65mmになるま
でパルプを叩解し、該叩解パルプを用いて光学的文字読
み取り用紙を製造する方法であり、この製造方法によ
り、叩解機の刃の寿命が長くなり、操業安定性に優れた
状態で、平滑性の優れた光学式文字読み取り用紙を製造
することができる。また、叩解機の刃を表面被覆する炭
化物サーメットが、WC−Co系、WC/TiC−Ni
系、WC−NiCr系、WC−CoCr系から選ばれる
1種である場合、或いはパルプの叩解を衝撃強度0.1
×10ー5〜1.0×10ー5J/繊維の条件で行うことに
より、さらに安定した条件で、平滑性の優れた光学的文
字読み取り用紙を製造することが可能になる。
【0022】
【実施例】以下では、本発明を実施例により詳細に説明
する。なお、本発明は実施例に限定されるものではな
い。以下における部、%はすべて重量によるものであ
る。
【0023】実施例1 外径20インチのダブルディスクリファイナーの刃(材
質17−4PH、溝幅6.8mm、溝深さ5.5mm)
に、WC−19Co、WC−27NiCr、並びにWC
/TiC−16Niと3種類に異なる炭化物サーメット
からなる、厚さ0.1mmの表面被覆処理を爆裂熔射法
により行った。これら表面被覆処理後の刃のビッカース
硬さは、それぞれ1000、1100、並びに1200
と3水準に変化させた。これらの刃を装着したダブルデ
ィスクリファイナー(回転速度16回転/秒)の電力負
荷を調節し、衝撃強度が0.5×10ー5J/繊維の条件
で、LBKP(濃度3.8%、重量平均繊維長0.85
mm)を、カナダ標準ろ水度380mlまで叩解した。
なお、叩解後のパルプ重量平均繊維長は、ビッカース硬
さHvが低い順に、それぞれ0.64、0.61、並び
に0.55mmであり、繊維長分布の幅も小さかった。
叩解パルプそれぞれ100部に対し、沈降性炭酸カルシ
ウムを10部、カチオン澱粉を0.8部、及びアルキル
ケテンダイマーサイズ剤を0.1部添加し、長網抄紙機
で坪量64g/m2の紙を製造した。
【0024】多筒式ドライヤーで乾燥後の紙を酸化澱粉
3%水溶液でサイズプレス処理して乾燥後、マシンカレ
ンダーで密度が0.85g/cm3になるように平滑化処理
して光学式文字読み取り用紙とした。これらの試料を、
表面被覆のビッカース硬さHvの低いものから順に、そ
れぞれ試料1−3、1−4、並びに1−5とする。
【0025】比較例1 実施例1において、刃に熔射処理を行わない以外は、同
一の方法で光学的文字読み取り用紙を得た。なお、叩解
後のパルプの重量平均繊維長は0.69mmであった。
この試料を、試料1−1とする。
【0026】比較例2 実施例1において、炭化物サーメットの種類をCr32
−20NiCr或いはWC−10Coに変化させること
により、ビッカース硬さHvを900及び1300の2
水準に変化させる以外は、同一の方法で光学的文字読み
取り用紙を得た。なお、叩解後のパルプの重量平均繊維
長は、それぞれ0.66及び0.54mmでり、分布の
幅も実施例1より広かった。これらの試料を、それぞれ
試料1−2及び1−6とする。
【0027】実施例2 実施例1において、表面被覆のビッカース硬さHvを1
100とし、リファイナーの、回転数と電力負荷を調節
することにより、衝撃強度が0.08×10ー5J/繊
維、0.10×10ー5J/繊維、1.0×10ー5J/繊
維、並びに1.2×10ー5J/繊維の4水準の条件で叩
解し、パルプの重量平均繊維長を、それぞれ0.65m
m、0.63mm、0.58mm、並びに0.55mm
に調節する以外は、同一の方法で光学的文字読み取り用
紙を得た。これらの試料を、衝撃強度の違いによりそれ
ぞれ試料2−2、2−3、2−4、並びに2−5とす
る。
【0028】比較例3 実施例2において、衝撃強度0.05×10ー5J/繊
維、及び1.5×10ー5J/繊維の条件で叩解し、パル
プの重量平均繊維長を0.66mm、及び0.54mm
とする以外は、同一の方法で光学的文字読み取り用紙を
得た。これらの試料を、試料2−1及び2−6とする。
【0029】上記実施例1〜2及び比較例1〜3で製造
した光学的文字読み取り用紙について、下記の評価方法
により評価し、その結果をまとめて下記表1に示す。
【0030】[衝撃強度]衝撃強度は、叩解条件から上
記数2を用いて算出した値であり、単位はJ/繊維であ
る。
【0031】[重量平均繊維長]繊維長は、カヤニ繊維
長測定機(FS−100)を用いて測定した重量平均繊
維長であり、単位はmmである。
【0032】[平滑度]平滑度は、英国標準法6563
に準拠し、測定圧10kg/cm2、圧板として硬い材質使
用の条件で、パーカープリントサーフ(ローレンツエン
社製)により測定した。値(μm)は小さい方が平滑で
ある。精度良く光学的に読み取り可能な印刷、印字品質
を得るには、5.5μm以下、さらに好ましくは5.0
μm以下の平滑度が必要である。
【0033】[刃の寿命]刃の寿命は、同一ろ水度を得
るための電力負荷が、刃を交換直後の1.5倍になるま
での運転時間を表す。この値が2000時間以上、さら
に好ましくは2200時間以上であるならば、摩耗性は
良好であると判断される。
【0034】[鉄粉]摩耗により生じた鉄粉の混入程度
を評価するため、試料の表面に5%黄血塩溶液を一様に
散布し、次いで5%塩酸溶液を散布し、5分間放置後に
生じた青斑点の数を夾雑物試験方法(JIS P814
5)に準じて数値化した。結果は、0.2mm2 以上の
青斑点の合計面積を単位面積当りの値として表した。光
学式文字読み取り用紙の読み取り誤差を少なくするに
は、この評価結果が0.5mm2/m2以下であることが必要
である。
【0035】
【表1】
【0036】表1の試料1−3〜1−5を試料1−1、
1−2の何れか一つと比較することにより、ビッカース
硬さHvが1000〜1200の炭化物サーメットで表
面被覆した刃を装着した叩解機を用いて、重量平均繊維
長が0.55〜0.65mmになるように叩解したパル
プから製造することにより、平滑性の優れた光学的文字
読み取り用紙が得られることが明らかである。その際、
叩解機の刃の寿命が長く、原紙への金属粉の混入がない
ことも明かである。また、試料1−3〜1−5を試料1
−6と比較することにより、ビッカース硬さHvが12
00を超える場合、刃の寿命は減少する傾向にあること
が判る。
【0037】試料2−2〜2−5を試料2−1あるいは
2−6と比較することにより、重量平均繊維長が0.5
5〜0.65mmの場合に、平滑性の優れた光学的文字
読み取り用紙を叩解機の刃の寿命を十分に維持しながら
製造できることが明らかである。また、パルプの叩解条
件が、衝撃強度0.1〜1.0×10ー5J/繊維の場合
が、叩解機の刃の寿命と光学的文字読み取り用紙の平滑
性の両方にとって、特に好ましいことも明らかである。
【0038】
【発明の効果】本発明の光学的文字読み取り用紙の製造
方法、すなわちビッカース硬さ1000〜1200の炭
化物サーメットにより表面被覆した鋳鋼或いはステンレ
ス鋼からなる刃を装着してなる叩解機を用いて、重量平
均繊維長が0.55〜0.65mmになるまでパルプを
叩解し、該叩解パルプを用いて抄造することを特徴とす
る製造方法は、粘りがあると同時に刃のエッジでの切れ
味が優れた叩解機の刃を使用するため、刃の摩耗が少な
く、操業安定性に優れた状態で、平滑性の優れた光学的
文字読み取り用紙を製造することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビッカース硬さHv1000〜1200
    の炭化物サーメットにより表面被覆した鋳鋼或いはステ
    ンレス鋼からなる刃を装着してなる叩解機を用いて、重
    量平均繊維長が0.55〜0.65mmになるまでパル
    プを叩解し、該叩解パルプを用いて抄造することを特徴
    とする光学的文字読み取り用紙の製造方法。
  2. 【請求項2】 炭化物サーメットが、WC−Co系、W
    C/TiC−Ni系、WC−NiCr系、WC−CoC
    r系から選ばれる1種であることを特徴とする請求項1
    記載の光学的文字読み取り用紙の製造方法。
  3. 【請求項3】 パルプの叩解が、衝撃強度0.1×10
    ー5〜1.0×10ー5J/繊維の条件で行われることを特
    徴とする請求項1記載の光学的文字読み取り用紙の製造
    方法。
JP15317994A 1994-07-05 1994-07-05 光学的文字読み取り用紙の製造方法 Pending JPH0813371A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007204865A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Daio Paper Corp 光学読取用用紙
WO2023026882A1 (ja) * 2021-08-27 2023-03-02 日本製紙株式会社 ミクロフィブリルセルロース繊維を含む水分散体組成物

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