JPH0781223A - 感熱記録紙 - Google Patents

感熱記録紙

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JPH0781223A
JPH0781223A JP5230447A JP23044793A JPH0781223A JP H0781223 A JPH0781223 A JP H0781223A JP 5230447 A JP5230447 A JP 5230447A JP 23044793 A JP23044793 A JP 23044793A JP H0781223 A JPH0781223 A JP H0781223A
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JP
Japan
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fiber length
pulp
recording paper
fiber
thermal recording
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JP5230447A
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English (en)
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Toru Katsura
徹 桂
Kenichi Okafuro
兼一 岡風呂
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた発色濃度と十分な剛直度を有する感熱
記録紙を提供することである。 【構成】 重量平均繊維長が0.55〜0.65mmで
あり、且つ重量平均繊維長の累積度数が90%の繊維長
(D9)と10%の繊維長(D1)の差(D9−D1)が
0.8mm以下であるように叩解したパルプから構成さ
れる原紙上に、感熱記録層を塗設した感熱記録紙。パル
プが、衝撃強度0.1×10ー5〜1.0×10ー5ジュー
ル/繊維、且つ衝撃回数3〜10回/繊維の条件で叩解
された上記感熱記録紙。 【効果】 原紙の平滑性と剛直度が優れているため、感
熱記録紙としての発色濃度および剛直度が優れている。
また、パルプが、衝撃強度0.1×10ー5〜1.0×1
ー5ジュール/繊維、且つ衝撃回数3〜10回/繊維の
条件で叩解されることにより、発色濃度と剛直度の優れ
た感熱記録紙が効率的に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた発色濃度と十分
な剛直度を有する感熱記録紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、用途の多様化や高機能化にともな
い、感熱記録紙に対する要求が厳しくなって来ている。
例えば、ファクシミリや計測記録プリンターなどの印字
機器では高速化に対応するため、発色濃度の向上や走行
性の改良が望まれており、またCD/ATM、自動発券
機などでは発色濃度の他に十分な剛直度を有することが
求められている。
【0003】感熱記録紙の発色濃度、走行性、剛直度な
どを向上させるために、原紙および感熱記録層の改良が
試みられている。これらの内、原紙に関する技術として
は、特開平2−117883号公報、特開平3−180
594号公報等に開示されているようなパルプの配合比
率を規定する方法、特開昭56−24191号公報、特
開昭58−69097号公報等に開示されているような
ろ水度を所定の範囲に調節する方法、および特開昭62
−25084号公報に開示されている篩別試験による2
4メッシュ及び48メッシュ残留分の和を60%以下に
調節したパルプを用いる方法などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】感熱記録紙の発色濃度
と剛直度の改良は、感熱記録層および原紙についての両
方から可能である。しかし、感熱記録層の変更はカス、
スティッキング性とのバランスをとる必要があるため、
適用可能な方法が限られている。製造コストと他の特性
への悪影響の少なさを考慮すると、原紙表面の平滑化と
剛直度の向上が好ましい方法である。
【0005】ただし、従来から行われているような、ろ
水度レベルの調節やカレンダー処理など単純な手法によ
る平滑化では、平滑化に伴って原紙の厚さが減少して剛
直度も低下するため、平滑性と剛直度の優れた原紙を製
造することは困難であった。また、篩別試験による24
メッシュ及び48メッシュ残留分の和を60%以下に調
節した叩解パルプを用いる技術によっても、目的とした
原紙は得られなかった。すなわち、本発明の目的は、平
滑性と剛直度の高い原紙を用いることにより、発色濃度
と剛直度の優れた感熱記録紙を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために種々の方法を検討した結果、パルプの種
類の選択、ろ水度の設定、あるいはプレス、カレンダー
加圧など製造条件の調節より、適切な叩解を行って繊維
長と繊維長分布を整えたパルプを用いることが好ましい
との結論を得た。すなわち、重量平均繊維長が0.55
〜0.65mmであり、且つ該繊維長の累積度数が90
%の繊維長(D9)と10%の繊維長(D1)の差(D9
−D1)が0.8mm以下であるように叩解したパルプ
から構成される原紙を用いることが、非常に有効である
ことを見い出した。さらに、そのためには衝撃強度0.
1×10ー5〜1.0×10ー5ジュール/繊維、且つ衝撃
回数3〜10回/繊維の条件でパルプの叩解を行うこと
が、繊維長の調節に有効な手段であることを見い出し
た。
【0007】従来のスクリーンを用いた篩別試験の代わ
りに、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.
52に示されているような、光学式の繊維長測定機を用
いた結果、このような精密な繊維長分布の測定が可能に
なった。また、叩解条件の最適化については、最近の叩
解に関する理論の進歩に負うところが大きい。すなわ
ち、上記繊維長分布のパルプを効率的に得るためには、
叩解機の種類、刃型、回転数、通過流量、パルプ濃度、
電力負荷、通過回数等の条件をそれぞれ調節することが
必要であり単純な数値では条件が表し難かったが、後述
するKerekesらの理論式を用いて解析することに
よりそれが可能になった。この結果、叩解機の刃が個々
の繊維に与える衝撃強度が0.1×10ー5〜1.0×1
ー5ジュール/繊維、且つ衝撃回数が3〜10回/繊維
の条件で叩解を行うことが最も適当であることを見い出
した。
【0008】繊維長分布の短繊維側の微細な繊維は、剛
直度の改良にはほとんど寄与しないと考えられ、また分
布の長繊維側の繊維は地合に悪影響を及ぼすと考えられ
る。したがって、平滑性と剛直度の両方が優れた感熱記
録紙を得るためには、重量平均繊維長を平滑性と剛直度
にとって最適な値に調節すると共に、繊維長分布の幅を
小さくし、平均繊維長から大きく離れた繊維を減少させ
ることが有効である。
【0009】すなわち、本発明はパルプの重量平均繊維
長が0.55〜0.65mmであり、且つ重量平均繊維
長の累積度数が90%の繊維長(D9)と10%の繊維
長(D1)の差(D9−D1)が0.8mm以下であるパ
ルプから構成される原紙上に、感熱記録層を塗設してな
ることを特徴とする感熱記録紙に関するものである。特
にパルプが、衝撃強度0.1×10ー5〜1.0×10ー5
ジュール/繊維、且つ衝撃回数3〜10回/繊維の条件
で叩解されたものである上記原紙上に、感熱記録層を塗
設してなることを特徴とする感熱記録紙に関するもので
ある。
【0010】本発明の重量平均繊維長は、JAPAN
TAPPI紙パルプ試験方法No.52に準拠して測定
した長さ加重平均繊維長の値である。叩解後のパルプの
重量平均繊維長を、0.55〜0.65mmになるよう
に調節する必要がある。0.55mm未満の場合は剛直
度の低下が大きく、0.65mmを超えると地合が悪化
して平滑性が悪化するため好ましくない。
【0011】重量平均繊維長の累積度数が10あるいは
90%の繊維長とは、短繊維側から繊維数を累積した分
布曲線において、総繊維本数の10あるいは90%の繊
維がそれ以下に含まれる繊維長である。累積度数が90
%の繊維長(D9)と10%の繊維長(D1)の差(D9
−D1)は、小さい方が分布の幅が小さく好ましいが、
0.8mm以下であれば十分な平滑性と剛直度が得られ
る。
【0012】叩解後の重量平均繊維長を調節する方法と
しては、上記範囲の繊維長の樹種から製造したパルプを
利用する方法と、叩解で繊維長を調節する方法がある
が、所定の繊維長の樹種を選択使用したとしても、必ず
しもこの範囲に繊維長が入るとは限らないため、後者の
叩解による方がより実用的である。その手段としては、
通常パルプの叩解に使用される設備、すなわちビータ
ー、コニカルリファイナー、ディスクリファイナー等を
用いて、衝撃強度0.1×10ー5〜1.0×10ー5ジュ
ール/繊維、且つ衝撃回数3〜10回/繊維の条件にな
るように、叩解条件を設定することが効果的である。
【0013】本発明における衝撃強度は、叩解機中で繊
維が1回の衝撃当たり受けるエネルギーを表し、衝撃回
数は叩解機を通過中に1本の繊維が受ける衝撃の回数を
表す。これらの値は、数1で算出されるC−ファクター
を用いて、それぞれ数2あるいは数3により算出され
る。C−ファクターは、KerekesらがJourn
al of Pulp & Paper 第19巻3号
J125〜130頁(1993)に報告している概念で
あり、通過する個々の繊維に叩解機の刃が衝撃を与える
能力を表す。数1からも明らかなようにC−ファクター
の算出には、叩解機の溝幅、溝深さ、刃数、刃の角度、
外径、内径、回転数といった叩解機固有の因子以外に、
パルプの繊維長、粗度、パルプ濃度が用いられる。さら
に、数2や数3に示すように、衝撃強度や衝撃回数の算
出には、叩解に要する実電力や処理量が用いられる。こ
のように、衝撃強度と衝撃回数によって叩解条件を規定
する考え方は、叩解機の刃型を規定すれば叩解状態が決
まるといった従来の考え方とは根本的に異なっている。
【0014】
【数1】C={8π2GD/(λ+D)}×ρCF(λ/ω)n3×
(1+2tanφ)Ω{(R2 3-R1 3)/3} C:C−ファクター G:叩解機の溝幅(m) D:叩解機の溝深さ(m) λ:処理するパルプの繊維長(m) ρ:水の密度 CF:処理パルプの濃度 ω:パルプ繊維の粗度(kg/m) n:叩解機の刃数(mー1) φ:叩解機の刃の角度(rad.) Ω:回転数(rev./s) R1:叩解機の外径(m) R2:叩解機の内径(m)
【0015】
【数2】I=P/C I:衝撃強度(J/繊維) C:C−ファクター P:叩解に必要な実電力(W)
【0016】
【数3】N=C/F N:衝撃回数 C:C−ファクター F:処理量(kg/s)
【0017】本発明で使用するパルプとしては、クラフ
トパルプ、サルファイトパルプ、ケミサーモメカニカル
パルプ、ケミメカニカルパルプ等を単独あるいは数種類
併用して使用することできる。また、数種類の広葉樹パ
ルプの混合使用、あるいは、少量の針葉樹パルプとの混
合物も用いることが出来る。
【0018】本発明の原紙には、通常抄紙で用いられ
る、染料、填料、サイズ剤、定着剤、乾燥紙力増強剤な
どを必要に応じて含有するものである。さらに、原紙表
面にサイズプレス等により、澱粉やポリビニルアルコー
ルなどを塗布することも可能である。
【0019】本発明の感熱記録紙には必要に応じて中間
層を設けることが出来る。中間層とは、平滑性、圧縮性
あるいは熱保持能力等を向上させることを目的として支
持体上に設ける焼成カオリン、酸化アルミニウム、無定
型シリカ、アルミノ珪酸マグネシウムなど吸油性が50
ml/g以上の顔料を主成分とする塗層であり、塗工に
はブレード塗工法、エアナイフ塗工法、バー塗工法、カ
ーテン塗工法などが使用される。
【0020】本発明の感熱記録層としては、特開昭57
−87995号公報に開示されているようなロイコ染料
系感熱記録層、特開昭57−125091号公報に開示
されているような光定着型ジアゾ感熱記録層、特開昭6
2−284782号公報に記載されているような金属塩
タイプ感熱記録層、特開昭63−193881号公報に
記載されているようなアンチフェードタイプの感熱記録
層等各種の感熱記録層が使用できる。
【0021】本発明の感熱記録紙における、感熱記録層
の形成方法としては、ブレード塗工法、エアナイフ塗工
法、グラビア塗工法、ロール塗工法、カーテン塗工法等
の公知の塗工方法が利用可能である。感熱記録層を保護
する等の目的で、感熱塗工層の上にさらにオーバーコー
ト層を設けることも可能である。
【0022】本発明の感熱記録紙は、熱によって発色し
うる感熱記録層と、必要に応じて中間層を、原紙上に設
けたものであり、計測器の熱ペンプリンター、コンピュ
ーター端末のサーマルプリンター、CRTの画像コピー
用プリンター、感熱ファクシミリ等の記録材料あるい
は、CD/ATM、自動発券機等の用紙として使用され
るものである。
【0023】
【作用】本発明における、重量平均繊維長が0.55〜
0.65mmであり、且つ重量平均繊維長の累積度数が
90%の繊維長(D9)と10%の繊維長(D1)の差
(D9−D1)が0.8mm以下であるように叩解したパ
ルプから構成される原紙上に、感熱記録層を塗設してな
ることを特徴とする感熱記録紙は、優れた発色濃度と十
分な剛直度を有する。また、パルプの叩解を衝撃強度
0.1×10ー5〜1.0×10ー5ジュール/繊維、且つ
衝撃回数3〜10回/繊維の条件で行うことにより、上
記感熱記録紙の効率的な製造が可能になる。
【0024】
【実施例】以下では、本発明を実施例により詳細に説明
する。なお、本発明は実施例に限定されるものではな
い。以下における部、%はすべて重量によるものであ
る。また、塗工量を示す値は断わりのないかぎり乾燥後
の重量である。
【0025】調製例 次の配合からなる混合物を、それぞれサンドミルで平均
粒径が約1μmになるまで粉砕分散して〔A液〕と〔B
液〕を調製した。 〔A液〕3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン:70部、10%ポリビニルアルコール水
溶液:20部、水40部 〔B液〕ビスフェノールA:50部、ベンジルオキシナ
フタレン:50部、10%ポリビニルアルコール水溶
液:50部、水:100部 次いで、調製した〔A液〕と〔B液〕を用いて次の配合
で感熱塗液を調製した。 〔A液〕:50部、〔B液〕:250部、ステアリン酸
亜鉛(40%分散液):25部、10%ポリビニルアル
コール水溶液:216部、炭酸カルシウム:50部、
水:417部
【0026】実施例1 溝幅7mm、溝深さ5.5mmの刃を装着した外径20
インチのダブルディスクリファイナーを用いて電力負荷
とパルプ濃度を変化させ、衝撃強度が0.1×10ー5
1.0×10ー5ジュール/繊維、且つ衝撃回数が6.1
回/繊維の条件で、重量平均繊維長0.80mm、繊維
粗度9.8mg/100mの広葉樹パルプ(LBKP)
を叩解し、重量平均繊維長が0.55、0.60、及び
0.65mmと3水準に異なるパルプを得た。なお、こ
れらのパルプの重量平均繊維長の累積度数が90%の繊
維長(D9)と10%の繊維長(D1)の差(D9−D1)
は、それぞれ0.73、0.74、並びに0.72mm
であった。叩解パルプそれぞれ100部に対し、軽質炭
酸カルシウム(TP121、奥多摩工業社製)を7部、
アルキルケテンダイマーサイズ剤(ハーコン11−2、
ディックハーキュレス社製)を0.1部、両性でんぷん
(ケイト3210、王子ナショナル社製)を0.7部添
加した紙料を用いて、長網抄紙機により坪量42g/m
2の原紙を製造した。多筒式ドライヤーで乾燥後の紙
は、酸化澱粉の3%水溶液でサイズプレス処理し乾燥
後、密度が0.80g/cm3になるようにマシンカレ
ンダーで厚さを調節した。
【0027】その後、これらの原紙の片面に、調製例の
感熱塗液をエアナイフ塗工機で5g/m2塗工した。こ
のようにして作製した感熱記録層塗工紙をスーパーカレ
ンダーで、感熱記録面のPPS平滑度が2.5〜3.0
μmになるように処理して感熱記録紙を得た。これらの
試料を、広葉樹パルプの重量平均繊維長の小さいものか
ら順にそれぞれ試料1−2、1−3、並びに1−4とす
る。
【0028】比較例1 実施例1において、衝撃強度2.0及び0.05×10
ー5ジュール/繊維の条件で叩解し、広葉樹パルプの重量
平均繊維長をそれぞれ0.53及び0.68mmの2水
準に変化させる以外は、同一の方法で感熱記録紙を得
た。なお、いずれの場合も、(D9−D1)は0.74m
mであった。これらの試料を、それぞれ試料1−1及び
1−5とする。
【0029】実施例2 実施例1において、リファイナーの刃型を溝幅5mm、
溝深さ5mmのものに替え、回転数と電力負荷を調節す
ることにより、衝撃強度0.24×10ー5ジュール/繊
維、且つ衝撃回数10回/繊維及び衝撃強度0.80×
10ー5ジュール/繊維、且つ衝撃回数3.0回/繊維の
2水準の条件で叩解し、パルプの重量平均繊維長を0.
60mm、(D9−D1)を0.70及び0.80mmに
調節する以外は、同一の方法で感熱記録紙を得た。これ
らの試料を、(D9−D1)の違いによりそれぞれ試料2
−1及び2−2とする。
【0030】比較例2 実施例2において、衝撃強度1.12×10ー5ジュール
/繊維、且つ衝撃回数2.2回/繊維及び衝撃強度0.
28×10ー5ジュール/繊維、且つ衝撃回数11回/繊
維の2水準の条件で叩解し、パルプの重量平均繊維長を
0.60mm、(D9−D1)を0.83mm及び重量平
均繊維長を0.50mm、(D9−D1)を0.73mm
とする以外は、同一の方法で感熱記録紙を得た。これら
の試料を、試料2−3及び2−4とする。
【0031】比較例3 実施例1において、リファイナーの刃型を溝幅4.5m
m、溝深さ4mmのものに替え、電力負荷を調節するこ
とにより、衝撃強度0.08×10ー5ジュール/繊維、
且つ衝撃回数25回/繊維の条件で叩解し、重量平均繊
維長を0.78mm、(D9−D1)を0.85mmに調
節する以外は、同一の方法で感熱記録紙を得た。この試
料を、試料3とする。なお、叩解後のパルプの繊維長分
布を繊維篩別機で測定したところ、24メッシュ及び4
2メッシュスクリーン残留分の和が20%であった。ま
た、他の実施例についても測定したところ、24メッシ
ュ及び42メッシュ残留分の和はいずれも20%以下で
あった。以上の結果をまとめて表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1の衝撃強度は、叩解条件から数2を用
いて算出した値であり、単位は(×10ー5ジュール/繊
維)である。衝撃回数は、数3を用いて算出した値であ
り、回/繊維を表す。繊維長と(D9−D1)はカヤニ繊
維長測定機(FS−100)を用いて測定した重量平均
繊維長とその分布を表し、単位はmmである。
【0034】発色濃度は、G3ファクシミリ試験機(T
H−PMD、大倉電機社製)で通電時間0.6msec
の条件で印字した部分の反射濃度をマクベス濃度計(R
D−918)で測定した光学濃度の値である。値の大き
い方が好ましく、発色感度の優れた感熱記録紙としては
0.93以上が必要である。また、剛直度は、JISP
8143に準拠して測定した、自重曲げ法(クラーク
法)による感熱記録紙の縦(MD)方向のこわさ測定値
である。感熱記録紙としては13.3cm3以上である
ことが必要である。
【0035】表1の試料1−2〜1−4を試料1−1、
1−5、2−4の何れか一つと比較することにより、叩
解後の重量平均繊維長が0.55〜0.65mmで(D
9−D1)が0.80以下のパルプを原紙に使用すること
により、発色濃度と剛直度の優れた感熱記録紙の得られ
ることが明らかである。重量平均繊維長が0.55mm
未満の場合には、十分な剛直度が得られず、0.65m
mを超える場合には発色濃度が低下している。試料2−
1および2−2を試料2−3と比較することにより、繊
維長が同一であっても、(D9−D1)が0.80以下の
場合に、感熱記録紙の発色濃度が優れていることが判
る。なお、実施例のパルプを得る叩解条件は、衝撃強度
0.1×10ー5〜1.0×10ー5ジュール/繊維、且つ
衝撃回数3〜10回/繊維であった。更に、試料3のよ
うに、42メッシュスクリーン残留分を所定の範囲に入
れるのみでは、発色濃度と剛直度の優れた感熱記録紙の
得られないことが判る。
【0035】
【発明の効果】以上から、本発明の感熱記録紙、すなわ
ち重量平均繊維長が0.55〜0.65mmであり、且
つ重量平均繊維長の累積度数が90%の繊維長(D9)
と10%の繊維長(D1)の差(D9−D1)が0.8m
m以下であるように叩解したパルプから構成される原紙
上に、感熱記録層を塗設してなることを特徴とする感熱
記録紙は、優れた発色濃度と十分な剛直度を有すること
が明らかである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均繊維長が0.55〜0.65m
    mであり、且つ該繊維長における累積度数が90%の繊
    維長(D9)と10%の繊維長(D1)の差(D9−D1)
    が0.8mm以下であるパルプから構成される原紙上
    に、感熱記録層を塗設してなることを特徴とする感熱記
    録紙。
  2. 【請求項2】 パルプが、衝撃強度0.1×10ー5
    1.0×10ー5ジュール/繊維、且つ衝撃回数3〜10
    回/繊維の条件で叩解されたものであること特徴とする
    請求項1記載の感熱記録紙。
JP5230447A 1993-09-16 1993-09-16 感熱記録紙 Pending JPH0781223A (ja)

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