JP4426345B2 - 感熱記録紙 - Google Patents

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Description

本発明は、無色ないし淡色の塩基性無色染料と顕色剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記録体に於いて、良好な発色性を有し、特にカッター断裁適性に優れた感熱記録紙に関するものである。
無色ないし淡色の塩基性無色染料と顕色剤を含有する記録層を設けた感熱記録紙は、比較的簡単な装置により記録画像が得られ、またハードのメンテナンスが容易である等の利点からファクシミリ、ラベルプリンター、レコーダーの記録紙等に幅広く利用されている。近年では小売店のPOSラベルやハンディターミナル記録紙、レジ用紙、券売機等他分野に使用され、そのニーズは拡大している。
用途の拡大に伴い感熱記録紙の使用形態も様々である。具体的には、用紙サイズを任意の大きさで使用する場合がある。このとき、巻き取りロールから、小巻ロールへカッター断裁することもあり、カット判(例えば、297mm×210mmのA4サイズ)に断裁するなどの加工工程がある。カッター断裁が良ければ問題ないが、カッター断裁の不良が発生すると、品質面とコスト面に問題が生ずる。
一般に、用紙は縦方向には切れやすく、横方向には切れにくいという特性がある。これは、用紙の縦方向に繊維が配向しやすいためであり、横方向のカッター断裁が特に問題となる。
カッター断裁の不良としては、用紙が切れない、カッターにより断裁された用紙の断面に傷が入る、該断面の不揃いなどがある。カッター断裁適性は、製品の外観やカッターの刃持ちなど、品質とコストに大きく影響する。
本発明は、無色ないし淡色の塩基性無色染料と顕色剤を含有する感熱発色層を設けた感熱記録紙に於いて、良好な発色性を有し、特にカッター断裁適性に優れた感熱記録紙に関するものである。
上記の課題を解決する為、本発明者等は感熱記録紙を鋭意検討した結果、本発明の感熱記録紙を発明するに至った。
即ち、本発明は、支持体の少なくとも片面に、無色ないし淡色の塩基性無色染料と顕色剤を含有する感熱発色層を設けた感熱記録紙において、坪量が40〜120g/mでありおよび/または厚さが40〜120μmであり、支持体の古紙パルプ配合率(以下、「古紙配合率」ということもある。)が50%以上であり、該支持体の古紙パルプ以外のパルプが木材パルプであり、該支持体の離解フリーネスが346〜450mlであり、かつ、該感熱記録紙のJIS P 8113に規定される縦方向の引張破断伸びが2.0〜5.0%であり、該感熱記録紙の縦方向の引張強さが5.50kN/m以下でありおよび/またはJIS P 8116に規定される横方向の引裂強さが500mN以下であり、該感熱記録紙のJ.TAPPI No.18−2に規定される内部結合強さが250mJ以上であることを要旨とする。
本発明の一つの実施態様は、支持体のJ.TAPPI No.52に規定される長さ加重平均繊維長が0.5〜0.7mmであり、該支持体の繊維幅が10μm〜16μmであることを含む。
以下に説明する通り、本発明を実施することにより、無色ないし淡色の塩基性無色染料と顕色剤を含有する感熱発色層を設けた感熱記録紙に於いて、良好な発色性を有し、特にカッター断裁適性に優れた感熱記録紙を提供することができる。
本発明では、支持体の少なくとも片面に、無色ないし淡色の塩基性無色染料と顕色剤を含有する感熱発色層を設けた感熱記録紙において、坪量が40〜120g/m2であるか、または厚さが40〜120μmであることが好ましい。さらに好ましくは、坪量が50〜100g/m2であるか、または厚さが50〜100μmである。坪量が40g/m2より小さいか、または厚さが40μmより小さいと、用紙が薄くなり、強度が弱すぎるという問題があり、坪量が120g/m2より大きいか、または厚さが120μmより大きいと、用紙の強度は良いものの、カッター断裁が劣るという問題がある。
本発明では、古紙配合率が50%以上であり、且つ離解フリーネスが346〜450ml、特に346〜420mlである支持体を用いることが好ましい。古紙パルプ(以下、「古紙」又は「脱墨パルプ」ということもある。)50%以上配合することにより、古紙の単繊維が既に適度の繊維長および繊維幅にあるかそれに近いために叩解により破断する力を低減させることが可能であり、叩解を必要以上に進めることなくカッター断裁適正を向上させることが出来る。古紙配合率40%未満では、カッター断裁に於けるカッター断裁不良を必ずしも防止することができないという問題がある。また、離解フリーネスを250mlより低くすると、透気性が悪化し、感熱紙としての印字品質の低下や、パルプ繊維自体の強度低下の問題がある。
離解フリーネスの調整は、主として古紙配合率によって行なうことができ、346〜450mlの離解フリーネスは例えば古紙配合率を50%以上とすることで、叩解を必要以上に進めることなく達成される。離解フリーネスの別の調整法は叩解度による。勿論、古紙配合率と叩解度によって上記の所定範囲の離解フリーネスを達成することもできる。
本発明の支持体のJ.TAPPI No.52に規定される長さ加重平均繊維長が0.5〜0.7mmであり、且つ繊維幅が10〜16μmであることが好ましく、さらに好ましくは、長さ平均繊維長が0.55〜0.65mmであり、且つ繊維幅が12〜15μmである。長さ加重平均繊維長が0.5mmより小さいと、紙層強度低下の問題があり、0.7mmより大きいと、カッター断裁に於ける断裁不良等が発生しやすい問題がある。繊維幅が10μmより小さいと、パルプ繊維自体の強度低下の問題があり、16μmより大きいと、カッター断裁の際に用紙が切れにくい、或いはカッターの刃持ちが悪い等、不良が発生しやすいという問題がある。このように、単繊維を破断する力を弱くすることで、用紙のカッター切れやすさを向上させるものである。
本発明では、J.TAPPI No.18−2に規定される内部結合強さが250mJ以上であることが好ましく、さらに好ましくは270mJ以上である。内部結合強度が250mJより低いと、カッター断裁適性は劣るという問題がある。古紙の配合や平均繊維長、繊維幅を規定することによるパルプ繊維の強度低下を、バインダーや紙力増強剤で補い、強度低下したパルプ繊維を固定化することにより、パルプ繊維が切れやすくなると考えられる。このような「のりづけ効果作用」により、カッター断裁適性を向上できる。
また、JIS P 8113に規定される縦方向の引張破断伸びが2.0〜5.0%であることが好ましく、さらに好ましくは2.5〜4.0%である。縦方向の引張破断伸びが2.0%より小さいと、カッター断裁適性が劣る問題があり、縦方向の引張破断伸びが5.0%より大きいと、寸法安定性が劣るという問題がある。用紙が縦方向に伸びることで、カッターによる切れやすさが向上するためである。さらに、JIS P 8113に規定される縦方向の引張強さが5.50kN/m以下であるか、またはJIS P 8116に規定される横方向の引裂強さが500mN以下であることが好ましく、さらに好ましくは縦方向の引張強さが5.20kN/m以下であるか、または横方向の引裂強さが475mN以下である。縦方向の引張強さが5.50kN/mより大きいか、または横方向の引裂強さが500mNより大きいと、カッター断裁適性が劣るという問題がある。
支持体を構成する紙は、LBKP(広葉樹漂白クラフトパルプ)、NBKP(針葉樹漂白クラフトパルプ)などの化学パルプ、GP(グランドパルプ)、PGW(プレッシャーグランドウッド)、RMP(リファイナーメカニカルパルプ)、TMP(サーモメカニカルパルプ)、CTMP(ケミカルサーモメカニカルパルプ)、CMP(ケミカルメカニカルパルプ)、CGP(ケミカルグランドパルプ)などの機械パルプといった木材パルプを適宜用いることができる。
また、使用する古紙パルプとしては、新聞、雑誌、色上、タイプ模造などを原料としたものが挙げられるが、特に限定されるものではない。
さらに、該木材パルプと従来公知の顔料を主成分として、バインダー及びサイズ剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤などの各種添加剤を1種以上用いて混合し、各種抄紙機で製造される。顔料としては、例えば、タルクや炭酸カルシウム、カオリン、クレー、二酸化チタン、シリカなどを挙げることができる。バインダーの具体例としては、ポリビニルアルコール、スルホニル変性ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール、珪酸変性ポリビニルアルコール、メチルセルロース、デンプン類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、スチレン・ブタジエン共重合エマルジョン、アクリル酸エステル共重合体系ラテックス、ポリウレタン樹脂などが挙げられる。
抄紙機としては、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機などいずれの抄紙機を用いても可能である。表面サイズ剤の処理は、サイズプレス、ゲートロール、メタリングサイズプレス、エアーナイフコーター、ロッドコーター、ブレードコーターなどいずれの装置を用いても可能である。
次に、本発明で用いられる感熱発色層について説明する。無色ないし淡色の塩基性無色染料と顕色剤を含有するものである。従来公知の顔料やバインダー、添加剤などを用いて、各種塗工方法によって形成される。特に限定するものでないが、感熱発色層の絶乾塗工量は3〜12g/m2であることが好ましい。
感熱発色層に用いられる塩基性無色染料(電子供与体、無色ないし淡色のロイコ染料)としては、各種公知のものが使用でき、その具体例としては、例えば下記のものが挙げられる。[2-アニリド-6-(N-エチル-N-イソペンチルアミノ)-3-メチル]キサンテン-9-スピロ-1'-(3'-イソベンゾフラノン)、3-N-メチル-N-シクロヘキシルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-n-プロピルメチルアミノ-6-メチル-7-フェニルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、2-(2'-クロロアニリノ)-6-ジ-n-ブチルアニリノフルオランなど。勿論、これらに限定されるものではなく、必要に応じて2種類以上を併用することもできる。
塩基性無色染料とともに併用される顕色剤(電子受容体)としては、各種公知のものが使用可能で、例えば、2,2-ビス(4'-オキシフェニル)-2-プロパン、4-4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、パラオキシ安息香酸ベンジルエステル、4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシジフェニルスルホン、ビス-(3-アリル-4-ヒドロキシフェニル)-スルホンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
更に、感熱発色層に記録感度を高めるために使用される増感剤を含有させることができる。その具体例としては、例えば下記のものが挙げられるが、これに限定されるものではない。パラベンジルビフェニル、ジベンジルテレフタレート、1,2-ビス(3,4-ジメチルフェニル)エタン、m-ターフェニル、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸フェニルエステル、シュウ酸(P-メチルベンジル)、テレフタル酸ジメチルエステルなどがある。
上記塩基性無色染料と顕色剤を含む塗液の調製は、一般に水を分散媒体とし、アトライター、ボールミル、サンドグラインダー等の攪拌・粉砕機により、各種感熱材料を各々別々に、または、2種類以上を分散剤とともに平均粒子径が0.5〜3μm程度となるように微分散した後、バインダーを添加し、混合攪拌して調製する。これを支持体上に塗工乾燥して感熱記録層が形成される。
ここで使用されるバインダーの具体例としては、ポリビニルアルコール、スルホニル変性ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール、珪酸変性ポリビニルアルコール、メチルセルロース、デンプン類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、スチレン・ブタジエン共重合エマルジョン、アクリル酸エステル共重合体系ラテックス、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。必要に応じ一般の感熱記録紙に用いられるワックス類、金属石鹸類、顔料を配合しても良い。ワックス類としてはカルナバワックス等の天然ワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックスが挙げられ、金属石鹸としてはステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、オレイン酸亜鉛等が挙げられる。
更に、感熱記録体が記録機器や記録ヘッドとの接触によってステッキングを生じないように、塗液中にステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィンワックス等の分散液や、記録ヘッドのカス付着を改善するために、カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、焼成クレー、酸化チタン、微粒子状無水シリカ等の無機顔料を添加することができる。
発色均一性等のために、支持体と感熱記録層の間にアンダーコート層を設けることもできる。本発明の感熱記録体は平滑性及び断熱性を得るため、必要に応じて感熱記録層と支持体との間にアンダーコート層を設けることができる。このアンダーコート層の乾燥後の塗布量としては1〜15g/m2が好ましく、より好ましくは2〜10g/m2である。
アンダーコート層に用いられる顔料は焼成カオリンが一般的であるが、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、シリカ、アルミナ等の無機顔料、スチレン・アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂等の有機顔料を用いることができる。また、より一層の断熱性を得る為により細孔を多く持つ無機/有機顔料、中空粒子、発泡粒子、エアーカプセルを用いても効果的である。
アンダーコート層に用いられるバインダーとしては従来公知のポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール、スルホニル変性ポリビニルアルコール、珪酸変性ポリビニルアルコール、メチルセルロース、デンプン類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、スチレン・ブタジエン共重合エマルジョン、アクリル酸エステル共重合体系ラテックス、ポリウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂が挙げられる。
また、感熱記録紙上に感熱発色層を保護するなどの目的でオーバーコート層を設けることも可能で、支持体の裏面に保護層を設けることも勿論可能で、感熱記録紙の製造分野における各種の公知技術が付加するものである。感熱記録紙の最上層に水溶性高分子樹脂または、水不溶性高分子と顔料を主体とした保護層を感熱記録層上に設けることで保存性と製紙・加工マシン上での走行性をよりいっそう向上させた感熱記録紙を得ることができる。
前記感熱発色層、アンダーコート層、オーバーコート層には発明の効果を損なわない範囲で一般に公知の耐水化剤を含有させることができる。例えばホルマリン、グリオキザール、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンイミン樹脂等が挙げられる。他にも、塗工安定性や作業性を向上させる目的で、各種公知の界面活性剤や消泡剤、防腐剤などを添加できる。
前記感熱発色層、オーバーコート層、アンダーコート層を設ける方法としては、オンマシンコーター、オフマシンコーターのいずれの方法でも良い。例えば、従来公知のエアーナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ゲートロールコーター、バーコーター、ロッドコーター、ビルブレードコーター、ショートドエルブレードコーター、などの各種装置をオンマシン或いはオフマシンで用いることが出来る。
実施例:
以下に本発明を実施例により、更に具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、特に断らない限り実施例、比較例中の部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を示す。
〔支持体〕広葉樹晒クラフトパルプ(L−BKP)と脱墨パルプ(DIP)を配合し、古紙配合比率が50%からなるパルプスラリー中の絶乾パルプ100%(フリーネス416ml)に対し、タルク7%、カチオン化澱粉1.2%、酸性ロジンサイズ剤0.4%の配合で添加、抄紙し、坪量50g/mの原紙を支持体として抄造した。この原紙の離解フリーネスは416mlであった。
〔アンダーコート層の形成〕
焼成クレーの40%分散液 100部、
ポリアクリル酸ナトリウム40%水溶液 2部、
ポリビニルアルコール10%水溶液 80部、
水 100部。
上記組成物を混合しアンダーコート用塗液を調製した。この液を乾燥後の塗布量が6g/m2となるように支持体に塗工乾燥し、アンダーコート層を形成した。
〔感熱発色層の形成〕
(1)A液調製
3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン 30部、
ポリビニルアルコール10%水溶液 60部、
水 10部。
この組成物をサンドグラインダーで平均粒子径が1μmとなるまで粉砕した。
(2)B液調製
4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシジフェニルスルホン 20部、
パラベンジルビフェニル 20部、
ポリビニルアルコール10%水溶液 35部、
水 25部、
この組成物をサンドグラインダーで平均粒子径が1μmとなるまで粉砕した。
(3)感熱発色層の形成
A液 15部、
B液 40部、
炭酸カルシウム(40%分散液) 25部、
ポリビニルアルコール10%水溶液 15部、
水 20部。
この組成物を混合、攪拌し塗液とした。得られた塗液を上記アンダーコート層上に乾燥重量が6g/m2となるように塗工乾燥し、感熱発色層を得た。そして、スーパーカレンダーで線圧200kg/cmにてカレンダー処理を行い、感熱記録紙を得た。
実施例1の古紙配合率を75%とし、この原紙の離解フリーネスを376mlに変えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。
実施例1の古紙配合率を100%とし、この原紙の離解フリーネスを346mlに変えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。
[比較例1]
実施例1の古紙配合率を0%とし、この原紙の離解フリーネスを491mlに変えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。
[比較例2]
実施例1の古紙配合率を20%とし、この原紙の離解フリーネスを466mlに変えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。
[比較例3]
実施例1の古紙配合率を0%とし、この原紙の離解フリーネスを497mlとし、カチオン化澱粉の添加率を0.8%に変えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。
[比較例4]
実施例1の古紙配合率を20%とし、この原紙の離解フリーネスを471mlとし、カチオン化澱粉の添加率を0.8%に変えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。
[比較例5]
実施例1の古紙配合率を0%とし、この原紙の離解フリーネスを501mlとし、坪量を120g/m2に変えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。
[比較例6]
実施例1の古紙配合率を20%とし、この原紙の離解フリーネスを474mlとし、坪量を120g/m2に変えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。
上記実施例および比較例で得られた感熱記録体について次の評価を行い、その結果を表1に示す。支持体の古紙配合率及び離解フリーネス、長さ加重平均繊維長、繊維幅を測定した。感熱記録紙の坪量や厚さ、内部結合強さ、縦方向の引張破断伸び、縦方向の引張強さ、横方向の引裂強さ、発色性試験(印字濃度)、カッター切断試験を測定評価した。
「古紙配合率」
支持体である原紙に用いた全絶乾パルプ重量に対する古紙パルプの重量比を示した。
「離解フリーネス」
支持体として得られた原紙について、JIS P 8121「パルプのろ水度試験方法」に規定された、試験方法(1)カナダ標準試験方法に準じて測定した。
「坪量」
得られた感熱記録紙について、JIS P 8124に準じて測定した。
「厚さ」
得られた感熱記録紙について、JIS P 8118に準じて、デジタル紙厚計TW−21(東西精機社製)で測定した。
「長さ加重平均繊維長」
上記「離解フリーネス」測定用に準備した支持体である原紙の離解パルプについて、FiberLab(KAJAANI社製)を使用し、J.TAPPI No.52に準じて、該離解パルプの長さ加重平均繊維長を測定した。
「繊維幅」
上記「長さ加重平均繊維長」測定と同様に、J.TAPPI No.52に準じて、該離解パルプの繊維幅を測定した。
「内部結合強さ」
得られた感熱記録紙について、J.TAPPI No.18−2に準じて、内部結合強さを測定した。
「縦方向の引張破断伸び」
得られた感熱記録紙について、JIS P 8113に準じて、縦方向の引張破断伸びを測定した。
「縦方向の引張強さ」
得られた感熱記録紙について、JIS P 8113に準じて、縦方向の引張強さを測定した。
「横方向の引裂強さ」
得られた感熱記録紙について、JIS P 8116に準じて、横方向の引裂強さを測定した。
「発色性試験(印字濃度)」
得られた感熱試験機TH−FMR(大倉電機(製))を使用して発色性を評価した。印字は下記の条件で行った。
印加電圧 24.0V、
印字パルス巾 1.0msec、
印字エネルギー 0.45mj/dot。
記録部の印字濃度を大日本スクリーン製造(製)DM−400型反射濃度計で測定した。記録部の印字濃度1.0より低いと、濃度が薄くなり実用上問題がある。
「カッター断裁試験」
得られた感熱記録紙を水平にセットし、ストログラフを用いて500mm/分の速度でカッター刃を斜めに押し付けて断裁し、切れやすさを評価した。
(NT社製、NT替刃BL−150P使用)
◎:カッターによる切れが非常に良く、実用上全く問題なし。
○:カッターによる切れが良く、実用的である。
△:カッターによる切れが悪く、実用上少し問題がある。
×:カッターによる切れが非常に悪く、実用的でない。

Figure 0004426345
表1から判る通り、感熱記録紙の坪量68および厚さ75μm、支持体の古紙配合率50%で離解フリーネス416mlの実施例1の感熱記録紙、坪量69、厚さ73μm、古紙配合率75%、離解フリーネス376mlの実施例2の感熱記録紙および坪量69、厚さ73μm、古紙配合率100%、離解フリーネス346mlの実施例3の感熱記録紙は、良好な発色性を有しながら優れたカッター断裁性を示している。これに対して比較例1〜4の感熱記録紙は本発明の範囲内の坪量(40〜120g/m2)および厚さ(40〜120μm)を有しているが、離解フルーネスがそれぞれ491ml、466ml、497mlおよび471mlと本発明の範囲(250〜450ml)から逸脱し且つ古紙配合率も0%、20%、0%および20%と本発明の範囲(50%以上)から逸脱しており、発色性は十分であるがカッター断裁性が非常に悪い。
離解フルーネスおよび古紙配合率のみならす、坪量および厚さも本発明の範囲から逸脱している比較例5および6の場合にもカッター断裁性が非常に悪い。
以上から判る通り、本発明の範囲内の離解フリーネス、坪量および/または厚さを達成した感熱記録紙のみが優れたカッター断裁性をもたらす。
長さ加重平均繊維長および繊維幅を見ると、本発明の実施例1〜3の場合にはそれぞれ請求項2に規定する範囲0.5〜0.9mmおよび10〜16μmに包含され、優れたカッター断裁性を達成しているが、比較例1〜4の場合には上記範囲より大きく、カッター断裁性が悪い。
感熱記録紙の内部結合強さ、縦方向の引張強さおよび横方向の引裂強さを見ると、本発明の実施例1〜3の場合にはそれぞれ請求項2および3に規定する範囲に含まれており、優れたカッター断裁性を示している。これに対して比較例3および4の場合には内部結合強さがそれぞれ232mJおよび234mJと請求項3に規定する“250mJ以上”の範囲を逸脱しておりそして比較例1、2、5および6の場合には、縦方向の引張強さがそれぞれ6.06、5.82、8.96および8.62と請求項4に規定する範囲“5.50kN/m以下”を逸脱しそして比較例5および6の場合には、請求項4に規定する範囲“500mN以下”を逸脱しており、不適切なカッター断裁性しか有していない。
内部結合強度の相違によるカッター断裁性への影響は比較例2と比較例4とを比較しても判る。即ち、比較例2と比較例4ではそれぞれカチオン化澱粉添加率を1.2%、0.8%添加し、内部結合強度を請求項3に規定する250mJ以上の範囲の329mJ、該範囲より少ない234mJとした。結果として比較例2の場合には実用上問題がある程度の△のカッター断裁性が得られるが、比較例4の場合には非常に悪い断裁性しか得られていない。以上から、カッター断裁性に内部結合強度も関与することが判ります。

Claims (2)

  1. 支持体の少なくとも片面に、無色ないし淡色の塩基性無色染料と顕色剤を含有する感熱発色層を設けた感熱記録紙において、坪量が40〜120g/mでありおよび/または厚さが40〜120μmであり、支持体の古紙パルプ配合率が50%以上であり、該支持体の古紙パルプ以外のパルプが木材パルプであり、該支持体の離解フリーネスが346〜450mlであり、かつ、該感熱記録紙のJIS P 8113に規定される縦方向の引張破断伸びが2.0〜5.0%であり、該感熱記録紙の縦方向の引張強さが5.50kN/m以下でありおよび/またはJIS P 8116に規定される横方向の引裂強さが500mN以下であり、該感熱記録紙のJ.TAPPI No.18−2に規定される内部結合強さが250mJ以上であることを特徴とする感熱記録紙。
  2. 支持体のJ.TAPPI No.52に規定される長さ加重平均繊維長が0.5〜0.7mmであり、かつ、該支持体の繊維幅が10μm〜16μmであることを特徴とする請求項1記載の感熱記録紙。
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