JP2895304B2 - 写真印画紙用支持体 - Google Patents
写真印画紙用支持体Info
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Description
の塗布性に優れ、乳剤塗布後の写真印画紙に塗布ムラを
生じることがない写真印画紙用支持体に関するものであ
る。
像の解像性の点から高度な平滑性が求められると同時
に、均一な写真乳剤塗布が可能な良好な塗布性が要求さ
れている。最近の写真印画紙用支持体は、原紙層への処
理液の浸透を防止し、迅速な現像処理を可能にするた
め、原紙の両面をポリオレフィン等の樹脂で被覆するよ
うになってきている。
は、原紙の両面に均一な厚さのポリオレフィン等の樹脂
を押出し塗工機等で塗工することにより得られるもので
あるため、原紙の平滑性の影響を強く受ける。したがっ
て、原紙に対しては従来のバライタ紙の場合より高い平
滑性が要求されている。
ては、特開昭58−68037号、特開昭62−542
52号公報等に開示されているように、原紙に用いるパ
ルプの繊維長分布をある範囲内に調節する方法や、特公
昭59−42295号公報に開示されているような、パ
ルプの光学特性を規定する方法が知られている。
開示されているように、所定の水分含有率の湿紙を緊度
プレスする方法や、特開昭64−59229号公報等に
記載されているように、湿紙の片面を加熱鏡面ドライヤ
ーに密着させて乾燥する方法、あるいは特開昭64−5
9230号、特開平203335号公報等に開示されて
いるように、原紙に種々のカレンダー処理を行う方法、
等が平滑性の改良を目的として試みられている。
技術としては、特開平1−118835号公報等に開示
されているような、支持体の厚さの変動を所定の値以下
に規定する方法や、特開平3−33737号公報等に開
示されているような、支持体の走行方向における表面粗
さを所定の値以下に小さくするなど平滑性を向上させる
方法が知られている。
両面をポリオレフィン等の樹脂で被覆した写真印画紙用
支持体の平滑性や乳剤塗布性を向上させる目的で種々の
試みがなされているが、これらいずれの方法によって
も、目的とする平滑性が良好で乳剤塗布性の優れた写真
印画紙用支持体は得られなかった。すなわち、本発明の
目的は原紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した、平
滑性と乳剤塗布性の優れた写真印画紙用支持体を提供す
ることにある。
解決するため、多層式スライドホッパー法での写真乳剤
塗布工程を解析した結果、張力下で100m/分以上の
速度で走行時に、写真印画紙用支持体の幅方向に部分的
な走行不安定領域の存在することが分かった。さらに、
その部分では塗布ムラを生じていることが判明した。
原因について検討した結果、写真印画紙用支持体を構成
する原紙の弾性率が幅方向で大きく変動すると、走行性
が部分的に不安定になることが明らかになった。また、
改良の方法について検討した結果、原紙の弾性率の幅方
向での変動を全くなくすことはヘッドボックスやドライ
ヤーの特性上困難であるため、幅方向の変動を流れ方向
の変動で相対的に打ち消すことが有効であることが判っ
た。
MD ) の抄造方向での変動の標準偏差(SD1)と、EM
D の幅方向での変動の標準偏差(SD2 ) の比(SD1
/SD2 )を1.0以上2.0以下にすることにより、
走行性さらには乳剤塗布性の優れた写真印画紙用支持体
の得られることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
(EMD、GPa)は、JIS P 8113に準拠し、
マシン方向の試料について定速伸張型引っ張り試験機を
用いて測定した際に得られる応力−歪曲線の初期の直線
部分の勾配からの算出、あるいはマシン方向の超音波伝
播速度の測定値(c、km/秒)と原紙の密度(ρ、g
/cm3)から、次式により算出することにより得られ
る(E=ρc2)。
ためには、原紙のマシン方向の弾性率(EMD)が7.0
GPa以上であることが好ましい。所定のマシン方向の
弾性率を得るための方法としては、叩解、プレス、紙力
増強剤の添加、ジェット・ワイヤー比の調節など既知の
手段を利用できる。
(SD)は、抄造方向あるいは幅方向について、それぞ
れ10cm間隔で20箇所の測定値から求めた値であ
る。抄造方向での変動の標準偏差(SD1)と、幅方向
での変動の標準偏差(SD2)の比(SD1/SD2)が
1.0以上2.0以下であることが、乳剤塗布時に良好
な走行性を得るために必要である。すなわち、(SD1
/SD2)が1.0未満の場合は、幅方向で張力分布が
不均一になるため好ましくなく、(SD1/SD2)が
2.0を超えると経時での張力変動を生じるため、塗布
性が悪化する。
方向での変動の標準偏差(SD1)と、EMD の幅方向で
の変動の標準偏差(SD2)の比(SD1/SD2)を
1.0以上2.0以下にする方法としては、(1)粗度
の小さい樹種のパルプの使用、繊維の膨潤より切断を優
先させるような叩解を行うこと、ヘッドボックス濃度を
0.9%以下にすることなどにより、ヘッドボックスか
らワイヤー上に供給される紙料中での繊維の流動性を高
くし、ワイヤーシェークの効果を十分に発揮させること
が最も重要であり、これと(2)ヘッドボックスからの
ジェット速度の幅方向での変動を少なくすること、
(3)ドライヤーでの温度、湿度の幅方向での変化を少
なくすることなど幅方向の弾性率均一化の手段を組み合
わせて使用することが必要である。
P、LBKP、NBSP、LBSP、各種非木材パルプ
などが挙げられる。パルプを叩解する叩解機としては、
通常パルプの叩解に使用する叩解機、例えばビーター、
コニカルリファイナー、デイスクリファイナーなどを使
用することができる。
ブリ防止剤、染料、填料、サイズ剤、定着剤、乾燥紙力
増強剤、湿潤紙力増強剤などを必要に応じて含有するも
のである。また、各種澱粉、ポリビニルアルコール、ゼ
ラチン等による表面処理、およびぼう硝、塩化ナトリウ
ム、塩化アルミニウム、有機導電剤等による帯電防止処
理を必要に応じて原紙上に行うことも可能である。
チレン、プロピレン等のα−オレフィンのホモポリマ
ー、あるいは2種類以上のα−オレフィンから成る共重
合体またはα−オレフィンを主成分として、それと共重
合可能な他のモノマーとの共重合体、およびそれらの混
合物を用いることが出来る。これらの樹脂に、二酸化チ
タン、アルミナ、炭酸カルシウム等の白色顔料や着色顔
料を添加すること、通常樹脂に混合される安定化剤、酸
化防止剤、分散剤、滑剤等を添加することも差し支えな
い。ポリオレフィン樹脂による被覆は、走行する原紙上
に加熱溶融した樹脂を流延する、いわゆる押出し塗工法
によって行われる。
写真印画紙用支持体は、カラー印画紙、白黒印画紙、写
植印画紙、複写印画紙、製版用印画紙等に使用すること
が出来る。
MD ) の抄造方向での変動の標準偏差(SD1)と、EM
D の幅方向での変動の標準偏差(SD2)の比(SD1/
SD2 )が1.0以上2.0以下である原紙を用いた、
ポリオレフィン樹脂被覆写真印画紙用支持体では、平滑
性が優れるとともに写真乳剤塗布時のコーターでの走行
性が安定しているため、塗布ムラをほとんど生じない。
する。なお、本発明は実施例に限定されるものではな
い。以下における部、%はすべて重量によるものであ
る。
スクリファイナーで、ろ水度300ml、csfまで叩
解したLBKPと400ml、csfまで叩解したNB
SPの重量比が7:3の混合パルプ(重量平均繊維長、
0.60mm)100部に対して、アニオン性ポリアク
リルアミド(スターガムA15、星光化学社製)を0.
3部、カチオン澱粉(ケイトF、王子ナショナル社製)
を2.0部、およびアルキルケテンダイマーサイズ剤
(ハーコン11−2、ディック−ハーキュレス社製)を
0.4部、ポリアミド−ポリアミン−エピクロルヒドリ
ン樹脂(カイメンS25、ディック−ハーキュレス社
製)を0.3部添加した紙料を用いて、抄速100m/
分の長網抄紙機で坪量178g/m2 の原紙を製造し
た。
ス濃度:0.60%、ジェット/ワイヤー比:1.0
1、幅方向でのジェット速度の変動:5%以下、シェー
キング:周波数4Hz、振幅10mm、4番プレス加
圧:60kg/cm、乾燥:多筒式ドライヤーであっ
た。乾燥後の紙は、濃度3%のポリビニルアルコール水
溶液でタブサイズ処理乾燥後、スーパーカレンダーでベ
ック平滑度が300秒以上になるように平滑化処理し
た。その後、原紙の表面には二酸化チタン10%を含む
低密度ポリエチレンを、裏面には低密度ポリエチレン
を、それぞれ32μmの厚さに、樹脂温度320℃の条
件で押出し塗工し、写真印画紙用支持体とした。この試
料を、試料1とする。
mの2水準に変化させる以外は、すべて同一の方法で写
真印画紙用支持体を製造した。これらの試料を、それぞ
れ試料2および試料3とする。
g/cmとする以外は、すべて同一の方法で写真印画紙
用支持体を得た。この試料を、試料4とする。
し、同一ろ水度での叩解後の混合パルプの重量平均繊維
長が0.68mmになるように調節し、ジェット/ワイ
ヤー速度比を1.05とし、シェーキングの振幅を10
mmと15mmの2水準に変化させて抄造する以外は、
すべて同一の方法で写真印画紙用支持体を得た。これら
の試料を、それぞれ試料5および6とする。
て抄造する以外は、同一の方法で写真印画紙用支持体を
得た。この試料を試料7とする。以上の結果を表1にま
とめて示す。
(SST−210型、野村商事社製)を用いて測定し
た、マシン方向の超音波伝播速度から求めた弾性率の、
原紙幅方向、流れ方向各20点についての平均値であ
る。(SD1/SD2)は、超音波伝播速度から求めた原
紙の抄造方向あるいは幅方向の弾性率(EMD)、20点
についてそれぞれ計算した標準偏差の値(SD1あるい
はSD2)の比である。
のスライドホッパーを用いて、青感性ハロゲン化銀乳剤
層、中間層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、保護層の4層
からなる写真乳剤を、塗布速度200m/分で塗布した
写真印画紙について評価した。評価は塗布ムラが少ない
順に、A、B、Cと3段階である。Cは品質上問題にな
るレベルである。
ら、パルプの繊維長、シェーキング条件、ジェット/ワ
イヤー比を調節することにより、原紙のマシン方向弾性
率(EMD)の抄造方向での変動の標準偏差(SD1)
と、EMD の幅方向での変動の標準偏差(SD2 )の比
(SD1/SD2)を1.0以上2.0以下とした原紙を
用いたポリオレフィン樹脂被覆写真印画紙用支持体で
は、塗布ムラをほとんど生じないことが明らかである。
することにより、原紙のマシン方向の弾性率を7.0G
Pa以上とした場合、とくに優れた写真乳剤塗布性を有
する写真印画紙用支持体の得られることが明らかであ
る。また、視覚評価による平滑性は、試料4がやや劣る
ことを除けば、全て良好であった。
すなわち、原紙のマシン方向弾性率(EMD )の抄造方
向での変動の標準偏差(SD1)と、EMDの幅方向での
変動の標準偏差(SD2 ) の比(SD1/SD2 )が
1.0以上2.0以下である原紙を用いた、ポリオレフ
ィン樹脂被覆写真印画紙用支持体は、平滑性と写真乳剤
塗布時の走行性に優れ、塗布ムラを生じにくいことが明
らかである。
Claims (2)
- 【請求項1】原紙の両面をポリオレフィン樹脂により被
覆した写真印画紙用支持体において、原紙のマシン方向
弾性率(EMD )の抄造方向での変動の標準偏差(SD1
)と、EMDの幅方向での変動の標準偏差(SD2 )の
比(SD1/SD2)が1.0以上2.0以下であること
を特徴とする写真印画紙用支持体。 - 【請求項2】原紙のマシン方向弾性率(EMD ) が7.
0GPa以上であることを特徴とする請求項1記載の写
真印画紙用支持体。
Priority Applications (1)
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JP2530792A JP2895304B2 (ja) | 1992-02-12 | 1992-02-12 | 写真印画紙用支持体 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JPH05224346A JPH05224346A (ja) | 1993-09-03 |
JP2895304B2 true JP2895304B2 (ja) | 1999-05-24 |
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1992
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