JP3861550B2 - 多気筒内燃機関の異常気筒検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車等の車両に搭載される多気筒内燃機関の各気筒の爆発によって生じる瞬時最高回転速度と瞬時最低回転速度との回転変動時間差に基づいて、燃焼状態が不十分または失火、あるいは燃料噴射弁の機能故障による異常噴射を検出できるようにした多気筒内燃機関の異常気筒検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、多気筒内燃機関の各気筒の燃焼状態および燃料噴射弁の機能故障による異常噴射を検出する多気筒内燃機関の異常気筒検出装置として、特開平11−82271号公報や特開平5−195858号公報に示されているものがある。先ず、特開平11−82271号公報においては、ディーゼルエンジン用グロープラグを使って燃料の燃焼時に発生するイオン電流を検出し、そのイオン電流の検出結果からディーゼルエンジンの異常気筒を検出するようにしたディーゼルエンジンの異常気筒検出装置(第1従来例)が記載されている。
【0003】
また、特開平5−195858号公報においては、回転角センサからのクランク角信号に基づいて多気筒内燃機関の各気筒毎に爆発行程時の回転速度を求め、この回転速度から多気筒内燃機関の回転変動量の変化量を算出する。そして、多気筒内燃機関の運転状態に基づいて気筒別失火判定値を設定し、気筒別失火判定値と回転変動量の変化量とを比較して、多気筒内燃機関の各気筒毎に失火の判定を行うようにした多気筒内燃機関の失火検出装置(第2従来例)が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、第1従来例のディーゼルエンジンの異常気筒検出装置においては、各グロープラグの発熱体とそれに対面するシリンダヘッド(燃焼室の内壁面)との間に定電圧を印加するための出力装置、および波形処理回路が必要でコストアップの要因を伴うという問題が生じている。また、第2従来例の多気筒内燃機関の失火検出装置のように、回転角センサを用いてエンジン回転速度を求めて各気筒毎の失火を検出するものは、専用のセンサや回路を追加するものではないので、コストアップは無いものの、多気筒内燃機関の全運転域で検出精度を確保する必要があるため、ロジック回路が複雑で、CPU処理負荷を増大させてしまうという問題が生じている。
【0005】
ここで、各気筒毎で爆発行程の回転変化にバラツキの生じ易いディーゼルエンジンにおいては、特開昭59−82534号公報に示されているように、アイドル運転でエンジン回転速度の情報を用いてアイドル振動を低減させる制御が用いられる場合が多いが、これを用いればコストアップすること無しに簡素なロジック回路によって多気筒内燃機関の各気筒毎の燃焼異常状態および燃料噴射弁の異常(例えば燃料噴射弁が機能故障により燃料を十分に噴射できない状態にある時)を検出可能とする手法が構築できる。
【0006】
【発明の目的】
本発明の目的は、コストアップすること無く、簡素なロジック回路の構成によって、異常気筒またはその気筒に対応して取り付けられる燃料噴射弁の機能故障による異常噴射を検出することのできる多気筒内燃機関の異常気筒検出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、図9(a)のグラフに示したように、多気筒内燃機関の各気筒(#1〜#6)毎の爆発行程時の瞬時最低回転速度(TNL)と瞬時最高回転速度(TNH)とを比較する(例えばTNL−TNHのように減算する)ことで、各気筒毎の回転変動時間差の単独値(DNEk:μs)が算出される。また、多気筒内燃機関の全気筒の瞬時最低回転速度と瞬時最高回転速度とを比較することで、全気筒の回転変動時間差の平均値(NDLT:μs)が算出される。
【0008】
そして、図9(b)のグラフに示したように、各気筒毎の回転変動時間差の単独値(DNEk)と全気筒の回転変動時間差の平均値(NDLT)とを比較することで、各気筒毎の回転変動偏差(DDNEk:μs)が算出される。そして、多気筒内燃機関の各気筒毎の回転変動偏差(DDNEk)と第1、第2異常判定値[KDGNOINJ、KDGEXINJ]とを比較することで、その気筒が異常気筒であるか正常気筒であるかを検出したり、その気筒の燃料噴射弁の機能故障による異常噴射が発生しているか否かを検出したりすることができる。それによって、コストアップすること無く、簡素なロジック回路の構成によって、その気筒が異常気筒であることを検出、あるいはその気筒の燃料噴射の機能故障による異常噴射を検出することができる。
【0009】
そして、アイドル運転検出手段にて多気筒内燃機関のアイドル運転状態を検出した場合にのみ、異常気筒の検出が成される。それによって、比較的に各気筒の回転変動偏差が非常に小さいアイドル運転時にのみ、その気筒が異常気筒であるか正常気筒であるかの検出を行うことにより、異常気筒の検出を精度良く実施することができる。
【0010】
そして、多気筒内燃機関の各気筒毎の回転変動偏差が第1異常判定値(下限値)〔KDGNOINJ〕よりも小さい場合には、その気筒の燃焼状態が不十分(失火)であるか、あるいはその気筒の燃料噴射弁からの燃料噴射が過少噴射、つまり燃料噴射弁が機能故障により燃料を十分に噴射できない状態であることが検出される。また、多気筒内燃機関の各気筒毎の回転変動偏差が第2異常判定値(上限値)〔KDGEXINJ〕よりも大きい場合には、その気筒の燃料噴射弁からの燃料噴射が過剰噴射(過大噴射)、つまり燃料噴射弁が機能故障により燃料を過剰に噴射している状態であることが検出される。
また、請求項2に記載の発明によれば、異常気筒の回転変動偏差(DDNEk)の値は、図9(b)のグラフに示したように、他の正常気筒に対して小さな値となる。そこで、異常気筒の回転変動偏差(DDNEk)が、第1異常判定値(下限値)〔KDGNOINJ〕よりも小さくなった回数が3回以上になった場合には、その異常気筒の燃焼状態が不十分(失火)であるか、あるいは異常気筒の燃料噴射弁の機能故障による異常噴射、つまり異常気筒内へ燃料を十分に噴射できない状態であることを検出できる。
また、請求項3に記載の発明によれば、異常気筒の回転変動偏差(DDNEk)の値は、図10のグラフに示したように、他の正常気筒に対して大きな値となる。そこで、異常気筒の回転変動偏差(DDNEk)が、第2異常判定値(上限値)〔KDGEXINJ〕よりも大きくなった回数が3回以上になった場合には、異常気筒の燃料噴射弁の機能故障による異常噴射、つまり異常気筒への燃料噴射が過剰噴射(正常気筒よりも燃料噴射量が多い)であることを検出できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
〔実施例の構成〕
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。ここで、図1はディーゼルエンジン用蓄圧式燃料噴射制御システムの全体構成を示した図で、図2はクランク角センサ、警告ランプおよびエンジンECUを示した図である。
【0012】
本実施例のディーゼルエンジン用蓄圧式燃料噴射制御システムは、一般にコモンレールシステムと呼ばれており、例えば6気筒のディーゼルエンジン(多気筒内燃機関:以下エンジンと略す)9の運転状態、自動車等の車両の走行状態および運転者の操作量(意思)を各種センサにより検出して、電子式コントロールユニット(以下エンジンECUと言う)10に伝えて、各種センサからの情報により最適な燃料噴射量および燃料噴射時期を演算し、それぞれを制御するアクチュエータに指令するように構成されている。
【0013】
ここで、ディーゼルエンジン用蓄圧式燃料噴射制御システムの燃料配管系には、燃料タンク11内の燃料を汲み上げるフィードポンプを内蔵し、このフィードポンプにより吸い出された燃料を加圧して高圧燃料を圧送する燃料噴射ポンプ12と、この燃料噴射ポンプ12より圧送された高圧燃料を蓄圧する蓄圧室であるコモンレール13と、高圧パイプ14を介してコモンレール13に接続されて、エンジン9の各気筒#1〜#6に取り付けられた複数個の燃料噴射弁(以下インジェクタと言う)1〜6とが配設されている。
【0014】
そして、燃料噴射ポンプ12に取り付けられたアクチュエータとしての調整用電磁弁15は、エンジンECU10からの制御信号により電子制御されることにより、燃料噴射ポンプ12から燃料配管16を経てコモンレール13への高圧燃料の圧送量を調整することで、コモンレール圧力を変更する。そのコモンレール13は、比較的に高い圧力(コモンレール圧力)の高圧燃料を蓄えるサージタンクの一種で、燃料配管を形成する高圧パイプ14を介して各インジェクタ1〜6に接続されている。コモンレール13から燃料タンク11への燃料のリターン配管17は、コモンレール圧力が、限界蓄圧圧力を超えることがないようにプレッシャリミッタ18からも圧力を逃がせるように構成されている。
【0015】
複数個のインジェクタ1〜6は、本発明の燃料噴射弁に相当するもので、エンジン9のシリンダブロックに(各気筒#1〜#6に個別に対応して)取り付けられ、各気筒毎の燃焼室内に高圧燃料を噴射する燃料噴射ノズルである。そして、各インジェクタ1〜6からエンジン9への燃料噴射量および燃料噴射時期等は、アクチュエータとしての複数個の調整用電磁弁19への通電および通電停止をエンジンECU10で電子制御することにより決められる。なお、インジェクタ1〜6の弁体の開弁時間が長ければ長い程、燃料噴射量が増加し、インジェクタ1〜6の弁体の開弁時間が短ければ短い程、燃料噴射量が減少する。
【0016】
エンジンECU10は、本発明の回転速度検出手段、単独値演算手段、平均値演算手段、回転変動偏差演算手段、異常気筒検出手段に相当するもので、内部に制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよび各種データを保存するRAM、ROM、タイマー等からなるマイクロコンピュータが設けられている。
【0017】
そして、車両の走行速度を検出する車速センサ21、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度:ACCP)を検出するアクセル開度センサ22、エンジン9の冷却水温度(THW)を検出するエンジン冷却水温センサ23、コモンレール14内に蓄圧された高圧燃料の燃料圧力を検出する燃料圧センサ24等の各種センサからのセンサ信号は、エンジンECU10内のA/D変換器によってA/D変換された後にマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。
【0018】
各種センサとしては、その他に、エンジン9のクランクシャフトに取り付けられて、クランクシャフトの回転角度を検出してクランク角信号(NEパルス信号)を発生するクランク角センサ25、エンジン9のカムシャフトに取り付けられて、カムシャフトの回転角度を検出してカム角信号を発生するカム角センサ26、リターン配管20に取り付けられて、燃料温度を検出する燃料温度センサ27等がある。
【0019】
また、吸気圧センサ28、吸入空気量センサ29、吸入空気温度センサ30、EGRバルブ開口度センサ31、VNT駆動量センサ32およびシフト位置センサ33等を使用しても良い。なお、燃料温度センサ27は、検出精度を上げるために各インジェクタ1〜6のリターン配管20の集合部分にできる限り近い位置に搭載することが望ましい。
【0020】
ここで、クランク角センサ25は、本発明の回転速度検出手段に相当するもので、図1および図2に示したように、エンジン9のクランクシャフトに固定された磁性体製のタイミングロータ34、このタイミングロータ34の外周側に配置されたピックアップコイル35、および磁束を発生させる永久磁石(マグネット)等で構成された電磁式回転センサである。なお、マイクロコンピュータは、クランク角信号(NEパルス信号)の間隔時間を計測することによって、エンジン回転速度(NE)を検出する。
【0021】
本実施例では、エンジン1の1周期(吸気行程、圧縮行程、爆発行程、排気行程)、つまりクランクシャフトが2回転(720°)する間に、48個のクランク角信号(1パルス15°CA)が発生するように、タイミングロータ34の外周面に歯状部36を24個設けている。なお、図3のタイムチャートに示したように、NEパルスのNo.6とNo.0の間に欠歯部37が設けられている。また、NEパルスのNo.3は、気筒#1〜#6の各上死点(TDC)の位置に対応している。
【0022】
ここで、エンジンECU10は、クランク角センサ25からのクランク角信号(NEパルス信号)、カム角センサ26からのカム角信号を基準にして、インジェクタ1〜6の燃料噴射時期(開弁時期)や、燃料噴射ポンプ12の燃料圧送期間を決定することで、コモンレール圧力を所定の圧力値に保持するように制御する。
【0023】
そして、クランク角センサ25により検出されるエンジン回転速度(NE)、およびアクセル開度センサ22により検出されるアクセル開度(ACCP)等から、エンジン冷却水温センサ23により検出される冷却水温度(THW)の補正などを加味して燃料噴射量を計算し、この計算した燃料噴射量を達成するために、運転状態毎にコモンレール14内の燃料圧力から算出された開閉指令でインジェクタ1〜6を駆動することで、エンジン9が運転される。
【0024】
ここで、エンジン9の運転中で気筒(シリンダ)#1〜#6内で燃焼した排気ガスは、排気管41を通り、バリアブルノズルターボ(VNT)42のタービンの駆動源となった後に、触媒43、マフラー44を経て排出される。また、そのVNT42の制御は、吸気圧センサ28およびVNT駆動量センサ32の信号に基づいて行われる。
【0025】
また、VNT42で過給された吸入空気は、吸気管45を経てエンジン9の各気筒#1〜#6へと導入される。そして、吸入空気は、エミッションを低減するために、運転状態毎に設定された所定のEGR量になるようにEGRバルブ46の開口度を制御され、排気管41からの排気ガスとミキシングされる。そのEGR量は、吸入空気量センサ29、吸入空気温度センサ30およびEGRバルブ開口度センサ31からの信号で、所定のEGR量を保持できるようにエンジンECU10によってフィードバック制御されている。
【0026】
ここで、エンジンECU10は、図3のタイムチャートに示したように、クランク角センサ25によって検出される各気筒毎の爆発行程時の瞬時最高回転速度と瞬時最低回転速度との回転変動時間差と、全気筒の爆発行程時の瞬時最高回転速度と瞬時最低回転速度との回転変動時間差との比較結果に基づいてエンジン9のいずれかの気筒が異常気筒であるか正常気筒であるかを判定する。そして、少なくとも1つの気筒が異常気筒であると判定した場合には、その異常状態を乗員に知らせるための視覚表示手段としての警告ランプ51を点灯させる。また、聴覚表示手段としてのブザー等を鳴動させても良い。
【0027】
〔実施例の異常気筒検出方法〕
次に、本実施例のエンジンECU10による異常気筒検出方法を図1ないし図10に基づいて簡単に説明する。ここで、図4および図5は診断実施条件の判定を示したフローチャートである。
【0028】
エンジン9が始動されると、図4および図5のフローチャートが開始される。そして、エンジンECU10に各種センサからのセンサ信号が入力されて診断実施条件の判定が実施される。先ず、アクセル開度センサ22によって検出されたアクセル開度(ACCP)が所定値(例えば2%)以下であるか否かを判定する(アイドル運転検出手段:ステップS1)。この判定結果がNOの場合には、XFCCBフラグをOFF(XFCCB=0)し、FCCB制御を実施しない(ステップS2)。
【0029】
また、ステップS1の判定結果がYESの場合には、クランク角センサ25からのクランク角信号(NEパルス信号)の間隔時間を計測することによって検出されたエンジン回転速度(NE)が所定値(ISC目標回転速度+100rpm:例えば700rpm)以下であるか否かを判定する(アイドル運転検出手段:ステップS3)。この判定結果がNOの場合には、ステップS2の制御処理に進む。
【0030】
また、ステップS3の判定結果がYESの場合には、指令噴射量(QFIN)が所定値(例えば5mm3 /st)以下であるか否かを判定する(アイドル運転検出手段:ステップS4)。この判定結果がNOの場合には、ステップS2の制御処理に進む。
【0031】
ここで、エンジンECU10は、エンジン回転速度(NE)とアクセル開度(ACCP)に基づいて2次元マップまたは計算式からエンジン冷却水温センサ23により検出される冷却水温度(THW)の補正などを加味して基本噴射量を計算し、その基本噴射量の指令値、つまり指令噴射量(QFIN)としてアクチュエータ(複数個の調整用電磁弁19)に制御信号を送る。
【0032】
また、ステップS4の判定結果がYESの場合には、|NE−ISC目標エンジン回転速度|が所定値(例えば50rpm)以下であるか否かを判定する(アイドル運転検出手段:ステップS5)。この判定結果がNOの場合には、ステップS2の制御処理に進む。
【0033】
また、ステップS5の判定結果がYESの場合には、車速センサ21によって検出される車両の走行速度(車速)が所定値(例えば0km/h)以下であるか否かを判定する(アイドル運転検出手段:ステップS6)。この判定結果がNOの場合には、ステップS2の制御処理に進む。また、ステップS6の判定結果がYESの場合には、シフトレバー(セレクトレバー)の位置がニュートラル(N)位置であるか否かを判定する(アイドル運転検出手段:ステップS7)。この判定結果がNOの場合には、ステップS2の制御処理に進む。なお、ステップS1、S3〜S7の判定処理は、少なくとも1つ以上行えば良い。
【0034】
また、ステップS7の判定結果がYESの場合、すなわち、エンジン9がアイドル運転状態で運転されている場合には、XFCCBフラグをON(XFCCB=1)し、FCCB制御を実施する(ステップS8)。次に、XFCCBフラグがON(XFCCB=1)されているか否かを判定する(ステップS9)。この判定結果がNOの場合には、FCCB制御および診断実施条件の判定を実施しないで、リターンする。
【0035】
また、ステップS9の判定結果がYESの場合には、XFCCB=1が5秒間以上連続しているか否かを判定する(ステップS10)。この判定結果がNOの場合には、FCCB制御(Fuel Control for Cylinder balancung:図6のサブルーチン)を実施する(ステップS11)。その後に、リターンする。
【0036】
また、ステップS10の判定結果がYESの場合には、エンジン冷却水温センサ23によって検出された冷却水温度(THW)が所定値(例えば60℃)よりも高温であるか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果がNOの場合には、ステップS11の制御処理に進む。また、ステップS12の判定結果がYESの場合には、異常気筒診断制御(図7のサブルーチン)を実施する(ステップS13)。その後に、リターンする。
【0037】
ここで、図6はFCCB制御を示したフローチャートである。先ず、ある気筒の上死点前(BTDC15°CA)の割り込み(ステップS20)があると、今回の処理が以下のどの気筒に関して行われるのかを認識するための認識ナンバーk値に1を加える(ステップS21)。つまり、k=1の時は気筒#1、k=2の時は気筒#2、k=3の時は気筒#3、k=4の時は気筒#4、k=5の時は気筒#5、k=6の時は気筒#6と認識する。
【0038】
次に、1を加えた認識ナンバーk値が7(k=7)であるか否かを判定する(ステップS22)。この判定結果がYESの場合には、本実施例が6気筒ディーゼルエンジン9について説明されているため、認識ナンバーk値を1(k=1)に置き換える(ステップS23)。
【0039】
次に、クランク角センサ25からのクランク角信号(本実施例ではNEパルス信号のNO.2〜NO.4:BTDC15°CA〜ATDC15°CA)の間隔時間(30°CA時間:μs)を計算することにより、瞬時回転速度(NE)を読み込む(ステップS24)。この瞬時回転速度(NE)をこの気筒の瞬時最低回転速度(TNL)として記憶して(瞬時最低回転速度検出手段:ステップS25)、割り込みを終了する。以降、マイクロコンピュータは、次の割り込み処理までは本制御処理に関する以外の他の制御処理を実施する等している。
【0040】
その後に、ある気筒の上死点後(ATDC45°CA)の割り込み(ステップS26)があると、クランク角センサ25からのクランク角信号(本実施例ではNEパルス信号のNO.6〜NO.0:ATDC45°CA〜ATDC75°CA)の間隔時間(30°CA時間:μs)を計算することにより、瞬時回転速度(NE)を読み込む(ステップS27)。この瞬時回転速度(NE)をこの気筒の瞬時最高回転速度(TNH)として記憶する(瞬時最高回転速度検出手段:ステップS28)。
【0041】
次に、図3のタイムチャートに示したように、瞬時最低回転速度(TNL)から瞬時最高回転速度(TNH)を減算し、この速度差(TNL−TNH)を、今回の噴射による回転変動時間差の単独値(DNEk)として記憶する(単独値演算手段:ステップS29)。例えばエンジン9の各気筒#1〜#6毎の回転変動時間差の単独値(DNEk)は、図3に示したように、DNE1=TNL−TNH、DNE2=TNL−TNH、DNE3=TNL−TNH、DNE4=TNL−TNH、DNE5=TNL−TNH、およびDNE6=TNL−TNHとなる。したがって、気筒毎の回転変動は、瞬時回転速度が最高となるBDCを挟む30°CA時間(TNH)と、瞬時回転速度が最低となるTDCを挟む30°CA時間(TNL)との差(μs)として算出される。
【0042】
次に、DNEk(=DNE1〜DNE6)の平均値(NDLT)を算出し、この平均値(NDLT)を、毎回の回転変動時間差の平均値(NDLT:μs)として記憶する(平均値演算手段:ステップS30)。次に、毎回の回転変動時間差の平均値(NDLT)から今回の回転変動時間差の単独値(DNEk)を減算した値を、今回の回転変動偏差(DDNEk:μs)として記憶する(回転変動偏差演算手段:ステップS31)。その後に、異常気筒診断制御(図7のサブルーチン)を実施する。例えば今回の回転変動偏差(DDNEk)は、図3に示したように、DDNE1=NDLT−DNE1、DDNE2=NDLT−DNE2、DDNE3=NDLT−DNE3、DDNE4=NDLT−DNE4、DDNE5=NDLT−DNE5、およびDDNE6=NDLT−DNE6となる。
【0043】
ここで、図7は異常気筒診断制御を示したフローチャートである。先ず、今回の回転変動偏差(DDNEk)が第1異常判定値[KDGNOINJ]よりも小さいか否かを判定する(ステップS32)。この判定結果がYESの場合、例えば図3および図9(b)に示したように、気筒#1のDDNE1が第1異常判定値[KDGNOINJ]よりも小さい場合には、各気筒の異常気筒カウンタ(CNOINJk)のk値に1を加える(ステップS33)。
【0044】
次に、異常気筒カウンタ(CNOINJk)のk値が判定値(α:例えば3回)以上であるか否かを判定する(ステップS34)。この判定結果がYESの場合には、異常気筒判定フラグ(XDGNOINJk)をONする(異常気筒検出手段、失火検出手段:ステップS35)。
【0045】
また、ステップS32の判定結果がNOの場合には、今回の回転変動偏差(DDNEk)が第2異常判定値[KDGEXINJ]よりも大きいか否かを判定する(ステップS36)。この判定結果がYESの場合、例えば図3および図9(b)に示したように、気筒#1のDDNE1が第2異常判定値[KDGEXINJ]よりも大きい場合には、異常気筒カウンタ(CEXINJk)のk値に1を加える(ステップS37)。
【0046】
次に、異常気筒カウンタ(CEXINJk)のk値が判定値(β:例えば3回)以上であるか否かを判定する(ステップS38)。この判定結果がYESの場合には、異常気筒判定フラグ(XDGEXINJk)をONする(異常気筒検出手段、過剰噴射検出手段:ステップS39)。また、ステップS36の判定結果がNOの場合には、FCCB補正制御(図8のサブルーチン)を実施する(ステップS40)。
【0047】
次に、異常気筒判定フラグ(XDGNOINJk)または異常気筒判定フラグ(XDGEXINJk)の少なくとも1つがONしているか否かを判定する(ステップS41)。この判定結果がNOの場合には、異常気筒診断制御を終了して、リターンする。また、ステップS41の判定結果がYESの場合には、警告ランプ51を点灯(ON)して、乗員に複数の気筒のうちに異常気筒が存在することを知らせる(異常気筒警告手段:ステップS42)。その後に、異常気筒診断制御を終了して、リターンする。
【0048】
ここで、図8はFCCB補正制御を示したフローチャートである。先ず、今回の回転変動偏差(DDNEk)と毎回の回転変動時間差の平均値(NDLT)との大小関係を判定する(ステップS51)。この比較結果、DDNEkがNDLTよりも大きい場合、すなわち、今回の燃料噴射による回転変動量が、前6回の平均値よりも大きい場合には、今回の燃料噴射量が過多であるので、各気筒毎の気筒補正量(QCMPk)から、予め設定した微小な値(ΔQCMP)を減算した値を、次回の気筒補正量(QCMPk)として記憶する(ステップS52)。
【0049】
また、DDNEkがNDLTよりも小さい場合、すなわち、今回の燃料噴射による回転変動量が、前6回の平均値よりも小さい場合には、今回の燃料噴射量が不足しているので、各気筒毎の気筒補正量(各気筒毎の補正噴射量:QCMPk)から、予め設定した微小な値(ΔQCMP)を加算した値を、次回の気筒補正量(QCMPk)として記憶する(ステップS53)。なお、DDNEkがNDLTと等しければ気筒補正量(QCMPk)に何ら加減することなく、次の制御処理に進む。
【0050】
次に、今回の瞬時最低回転速度(TNL)と今回の瞬時最高回転速度(TNH)とから、現在の瞬時回転速度の平均値(NEk)を算出する(ステップS54)。次に、現在のエンジン負荷信号(γ)、つまりアクセル開度センサ22によって検出されたアクセル開度(ACCP)を読み込む(ステップS55)。
【0051】
次に、現在の制御処理の次に燃料が噴射される気筒への、基本燃料噴射量に対応したインジェクタへの基本制御電流値(I0 )を、現在の瞬時回転速度の平均値(NEk)とアクセル開度(γ)とから算出する(ステップS56)。次に、認識ナンバーk値に1を加えてこれを補正気筒対応ナンバーjとして記憶する(ステップS57)。
【0052】
次に、補正気筒対応ナンバーjが7(j=7)であるか否かを判定する(ステップS58)。この判定結果がYESの場合には、本実施例が6気筒ディーゼルエンジン9について説明されているため、補正気筒対応ナンバーjを1(j=1)に置き換える(ステップS59)。次に、次回の各気筒毎の基本燃料噴射量(噴射期間)を演算して、それに基づいてインジェクタの調整用電磁弁19を制御する(TWV制御)。すなわち、jに対応する気筒への基本制御電流値(I0 )にFCCB補正値(Kj)を加え、次の噴射に備えてインジェクタを変位させるように制御信号を出力する(ステップS60)。その後に、リターンする。
【0053】
〔実施例の特徴〕
ここで、一般的に、エンジン9の各気筒#1〜#6が燃焼異常状態またはエンジン9の各気筒#1〜#6内でインジェクタ1〜6から十分な噴射が得られないと、エンジン9の各気筒#1〜#6内で完全な燃焼が得られず、エンジン9の各気筒#1〜#6の爆発行程時の瞬時回転速度が低下する。また、エンジン9の各気筒#1〜#6内でインジェクタ1〜6から過剰噴射が成されると、エンジン9の各気筒#1〜#6の爆発行程時の瞬時回転速度が上昇する。
【0054】
そこで、本実施例では、次に、本実施例の特徴を図1ないし図10に基づいて簡単に説明する。6気筒のエンジン9において、先ず120°CA毎にNEパルスの割り込みにて下記の値、つまり▲1▼各気筒毎の爆発行程時の瞬時最低回転速度(TNL)および瞬時最高回転速度(TNH)、▲2▼各気筒毎の回転変動時間差の単独値(DNEk)、▲3▼全気筒の回転変動時間差の平均値(NDLT)、▲4▼回転変動偏差(DDNEk)を算出する。
【0055】
クランク角センサ25からのクランク角(NEパルス)信号に基づいて、エンジン9の各気筒毎の爆発行程時の瞬時最低回転速度(TNL)および瞬時最高回転速度(TNH)を算出し、エンジン9の各気筒毎のTNLからTNHを減算することで各気筒毎の回転変動時間差の単独値(DNEk)を算出するようにしている。そして、エンジン9の全気筒のTNLからTNHを減算することで全気筒の回転変動時間差の平均値(NDLT)を算出し、DNEkとNDLTとから回転変動偏差(DDNEk)を算出するようにしている。なお、kは気筒番号である。また、計算された各気筒毎のDDNEkは、気筒別に用意されたRAMに格納される。
【0056】
次に、FCCB制御実施条件が8ms毎に算出される。そして、XFCCB=1となった時には、公知の方法でFCCB制御が実施される。また、同じく8ms毎に異常気筒診断条件が算出される。そして、XFCCB=1が所定値(例えば5秒間)以上連続、すなわち、FCCB制御にて各気筒の回転変動バラツキが吸収されるのに十分な時間が経過しており、且つエンジン冷却水温が60℃よりも高温の時、すなわち、各気筒のDNEkが外乱の影響を受け難くなったという2つの条件が満たされたとき、図9(a)、(b)および図10に示したように、例えば100ms毎に6気筒全て一括で以上の診断が実施される。
【0057】
そして、燃焼状態またはインジェクタに異常のある気筒の回転変動偏差(DDNEk)の値は、図9(b)のグラフに示したように、他の正常気筒に対して小さな値となる。例えば気筒#1の回転変動偏差(DDNE1)が第1異常判定値(下限値)[KDGNOINJ]よりも小さくなった回数が例えば3回以上になった場合には、異常気筒(#1)の燃焼状態が不十分(失火)であるか、あるいはその気筒(#1)のインジェクタ1の機能故障による異常噴射、つまりその気筒(#1)内へ燃料を十分に噴射できない状態であることを検出できる。
【0058】
また、インジェクタに異常のある気筒の回転変動偏差(DDNEk)の値は、図10のグラフに示したように、他の正常気筒に対して大きな値となる。例えば気筒#1の回転変動偏差(DDNE1)が第2異常判定値(上限値)[KDGEXINJ]よりも大きくなった回数が例えば3回以上になった場合には、その気筒#1のインジェクタ1の機能故障による異常噴射、つまりその気筒(#1)への燃料噴射が過剰噴射(正常気筒よりも燃料噴射量が多い)であることを検出できる。それによって、異常気筒診断にクランク角センサ25からのクランク角信号を使用することにより、新たに特別な波形整形回路などの専用のセンサを設ける必要がないので、コストアップすること無く、簡素なロジック回路の構成によって、正常気筒に対して回転変動偏差(DDNEk)の値が小さい、あるいは大きい気筒を異常気筒と特定することができる。
【0059】
〔変形例〕
本実施例では、気筒の回転変動偏差(DDNEk)の値が第1異常判定値[KDGNOINJ]よりも小さくなるとカウントアップされる異常気筒カウンタ(CNOINJk)のk値が判定値(α:例えば3回)以上の時にその気筒が失火状態または燃料噴射弁から燃料を十分に噴射できない状態であると判定したが、気筒の回転変動偏差(DDNEk)の値が第1異常判定値[KDGNOINJ]よりも連続して3回以上、あるいはエンジン運転中に1回以上小さくなったらその気筒が失火状態であると判定しても良い。
【0060】
本実施例では、気筒の回転変動偏差(DDNEk)の値が第2異常判定値[KDGEXINJ]よりも大きくなるとカウントアップされる異常気筒カウンタ(CEXINJk)のk値が判定値(β:例えば3回)以上の時にその気筒が過剰噴射であると判定したが、気筒の回転変動偏差(DDNEk)の値が第2異常判定値[KDGEXINJ]よりも連続して3回以上、あるいはエンジン運転中に1回以上大きくなったらその気筒の燃料噴射弁からの噴射が過剰噴射であると判定しても良い。
【0061】
本実施例では、燃料噴射ポンプ12としてエンジン気筒数に関係なく、1本または2対以下のプランジャで燃料を順次各気筒に分配圧送する分配型燃料噴射ポンプを使用した例を説明したが、燃料噴射ポンプ12としてエンジン気筒数に対応する複数のプランジャを有し、カム軸1回転で各プランジャ毎に燃料を圧送する列型燃料噴射ポンプを使用しても良い。燃料噴射ポンプ12とインジェクタ1〜6との間にコモンレール13はなくても良い。
【0062】
本実施例では、多気筒内燃機関として6気筒のディーゼルエンジンを採用した例を説明したが、多気筒内燃機関として2気筒、4気筒または8気筒以上のディーゼルエンジンを採用しても良い。また、多気筒内燃機関として2気筒以上のガソリンエンジンを採用しても良い。この場合には、燃料噴射弁は、気筒の吸気ポートよりも上流側の吸気管に取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディーゼルエンジン用蓄圧式燃料噴射制御システムの全体構成を示した概略構成図である(実施例)。
【図2】クランク角センサ、警告ランプおよびエンジンECUを示した概略構成図である(実施例)。
【図3】各気筒毎の回転変動時間差、回転変動偏差および各気筒補正量の変化を示したタイムチャートである(実施例)。
【図4】診断実施条件の判定を示したタイムチャートである(実施例)。
【図5】診断実施条件の判定を示したタイムチャートである(実施例)。
【図6】FCCB制御を示したタイムチャートである(実施例)。
【図7】異常気筒診断制御を示したタイムチャートである(実施例)。
【図8】FCCB補正制御を示したタイムチャートである(実施例)。
【図9】(a)は各気筒毎の回転変動時間差を示したグラフで、(b)は各気筒毎の回転変動偏差を示したグラフである(実施例)。
【図10】各気筒毎の回転変動偏差を示したグラフである(実施例)。
【符号の説明】
1 インジェクタ(燃料噴射弁)
2 インジェクタ(燃料噴射弁)
3 インジェクタ(燃料噴射弁)
4 インジェクタ(燃料噴射弁)
5 インジェクタ(燃料噴射弁)
6 インジェクタ(燃料噴射弁)
9 エンジン(多気筒内燃機関)
10 エンジンECU(回転速度検出手段、単独値演算手段、平均値演算手段、回転変動偏差演算手段、異常気筒検出手段)
#1 気筒
#2 気筒
#3 気筒
#4 気筒
#5 気筒
#6 気筒
Claims (3)
- (a)多気筒内燃機関の各気筒毎に燃料を噴射する複数の燃料噴射弁と、
(b)前記多気筒内燃機関の各気筒毎の爆発行程時の瞬時最低回転速度および瞬時最高回転速度を検出する回転速度検出手段と、
(c)前記多気筒内燃機関の各気筒毎の前記瞬時最低回転速度と前記瞬時最高回転速度とを比較し、この比較結果に基づいて各気筒毎の回転変動時間差の単独値を算出する単独値演算手段と、
(d)前記多気筒内燃機関の全気筒の前記瞬時最低回転速度と前記瞬時最高回転速度とを比較し、この比較結果に基づいて全気筒の回転変動時間差の平均値を算出する平均値演算手段と、
(e)前記各気筒毎の回転変動時間差の単独値と前記全気筒の回転変動時間差の平均値とを比較し、この比較結果に基づいて各気筒毎の回転変動偏差を算出する回転変動偏差演算手段と、
(f)前記各気筒毎の回転変動偏差と第1、第2異常判定値とを比較して、この比較結果に基づいてその気筒が異常気筒であるか否かを検出する異常気筒検出手段と、
(g)前記多気筒内燃機関のアイドル運転状態を検出するアイドル運転検出手段とを備えた多気筒内燃機関の異常気筒検出装置において、
前記異常気筒検出手段は、前記アイドル運転検出手段にて前記多気筒内燃機関のアイドル運転状態を検出した際に、前記各気筒毎の回転変動偏差と第1、第2異常判定値とを比較して、この比較結果に基づいてその気筒が異常気筒であるか否かを検出し、
前記各気筒毎の回転変動偏差が前記第1異常判定値よりも小さい時に、その気筒の燃焼状態が不十分またはその気筒が失火であるか、あるいはその気筒の前記燃料噴射弁が機能故障により燃料を十分に噴射できない状態であることを検出し、
前記各気筒毎の回転変動偏差が前記第2異常判定値よりも大きい時に、その気筒の前記燃料噴射弁からの噴射が過剰噴射であることを検出し、
前記第1異常判定値は、前記第2異常判定値よりも小さな値であることを特徴とする多気筒内燃機関の異常気筒検出装置。 - 請求項1に記載の多気筒内燃機関の異常気筒検出装置において、
前記異常気筒検出手段は、前記異常気筒の回転変動偏差が前記第1異常判定値よりも小さくなった回数が3回以上になった場合に、前記異常気筒の前記燃料噴射弁の機能故障による異常噴射を検出することを特徴とする多気筒内燃機関の異常気筒検出装置。 - 請求項1または請求項2に記載の多気筒内燃機関の異常気筒検出装置において、
前記異常気筒検出手段は、前記異常気筒の回転変動偏差が前記第2異常判定値よりも大きくなった回数が3回以上になった場合に、前記異常気筒の前記燃料噴射弁の機能故障による異常噴射を検出することを特徴とする多気筒内燃機関の異常気筒検出装置。
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