JP2015059423A - 内燃機関の失火検出方法及び内燃機関失火検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】走行中の確実な失火検出を可能とする。【解決手段】電子制御ユニット20においては、車両が所定の走行状態にあり、かつ、失火検出が禁止されたギア段設定にない場合(S102,S104)に、エンジン1の回転数を基に回転変動信号が検出され(S106)、ギア段の設定と、エンジン回転数等に応じて定められる失火判定閾値(S108)との大小比較が行われ(S110)、回転変動信号のレベルが失火判定閾値より小であると判定された場合に、失火が生じていると判定され(S112)、警告灯の表示等が行われるようになっている(S116)。【選択図】図2
Description
本発明は、複数の気筒を有する内燃機関の失火検出に係り、特に、走行中の失火検出の信頼性向上等を図ったものに関する。
内燃機関の気筒に対する燃料噴射が何らかの原因により確保されず、或いは、燃料噴射が行われたにも関わらず何らかの原因により燃焼状態が確保できないことにより内燃機関の回転力を失ういわゆる失火の検出の手法としては、例えば、アイドリング状態において、エンジン回転数の変動偏差を検出し、基準値との比較によって、失火の発生を検出可能とした方法、装置が良く知られている(例えば、特許文献1等参照)。
ところが、上述の方法の場合、アイドリング状態にあることが失火検出を実行するための条件であるため、いわゆるアイドリングストップ制御を導入した車両にあっては、上述の失火検出が不可能となってしまう。そのため、走行中において、走行制御の支障とならない条件下で、失火検出を行うものが種々提案されている。
ところが、上述の方法の場合、アイドリング状態にあることが失火検出を実行するための条件であるため、いわゆるアイドリングストップ制御を導入した車両にあっては、上述の失火検出が不可能となってしまう。そのため、走行中において、走行制御の支障とならない条件下で、失火検出を行うものが種々提案されている。
しかしながら、アイドリング状態を前提とした先の失火検出処理を基本に、失火検出の時期だけを走行時に変更しただけでは、適切な失火検出が保証できないという問題がある。
すなわち、アイドリング状態での失火検出処理は、ニュートラルギアで実行されること基本としている。そのため、単純に走行状態においてエンジン回転数の変動偏差によって失火発生の有無を判定しても、アイドリング状態での失火検出処理では考慮されなかったギア段の設定によるエンジン回転数の変動偏差に対する影響により、適切なタイミングでの失火判定が確保されない虞が生ずる。
すなわち、アイドリング状態での失火検出処理は、ニュートラルギアで実行されること基本としている。そのため、単純に走行状態においてエンジン回転数の変動偏差によって失火発生の有無を判定しても、アイドリング状態での失火検出処理では考慮されなかったギア段の設定によるエンジン回転数の変動偏差に対する影響により、適切なタイミングでの失火判定が確保されない虞が生ずる。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、走行中の確実な失火検出を可能とする内燃機関の失火検出方法及び内燃機関失火検出装置を提供するものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係る内燃機関の失火検出方法は、
内燃機関の回転数の変動量の大小によって前記内燃機関の気筒における失火の発生の有無を検出可能としてなる内燃機関の失火検出方法において、
前記内燃機関の気筒における失火の発生の有無を、前記内燃機関の回転数の変動量と所定の閾値との比較により判定し、
前記所定の閾値は、前記内燃機関の変速装置のギア段毎に設定されてなるものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係る内燃機関失火検出装置は、
内燃機関の回転数を検出するセンサの出力信号を基に、前記回転数の変動を抽出し、その変動量の大小によって前記内燃機関の気筒における失火の発生の有無を検出可能に構成されてなる電子制御ユニットを具備してなる内燃機関失火検出装置であって、
前記電子制御ユニットは、
前記内燃機関の回転数の変動量を算出し、当該算出された変動量と所定の閾値との比較により前記内燃機関の気筒における失火の発生の有無を判定するよう構成されてなり、
前記所定の閾値は、前記内燃機関の変速装置のギア段毎に設定されてなるものである。
内燃機関の回転数の変動量の大小によって前記内燃機関の気筒における失火の発生の有無を検出可能としてなる内燃機関の失火検出方法において、
前記内燃機関の気筒における失火の発生の有無を、前記内燃機関の回転数の変動量と所定の閾値との比較により判定し、
前記所定の閾値は、前記内燃機関の変速装置のギア段毎に設定されてなるものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係る内燃機関失火検出装置は、
内燃機関の回転数を検出するセンサの出力信号を基に、前記回転数の変動を抽出し、その変動量の大小によって前記内燃機関の気筒における失火の発生の有無を検出可能に構成されてなる電子制御ユニットを具備してなる内燃機関失火検出装置であって、
前記電子制御ユニットは、
前記内燃機関の回転数の変動量を算出し、当該算出された変動量と所定の閾値との比較により前記内燃機関の気筒における失火の発生の有無を判定するよう構成されてなり、
前記所定の閾値は、前記内燃機関の変速装置のギア段毎に設定されてなるものである。
本発明によれば、従来と異なり、失火検出における判断基準をギア段の設定に応じたものとしたので、より適切な失火検出を行うことができ、失火検出の信頼性の向上と共に、車両のさらなる安定走行に寄与することができるという効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図4を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における失火検出方法が適用される内燃機関失火検出装置の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
内燃機関としてのエンジン1は、例えば、4気筒エンジンであり、良く知られているようにスロットルバルブ4を介して吸入された吸入空気が吸入管5を介して導入される一方、燃焼後の排気は、排気管6を介して排気されるようになっている。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における失火検出方法が適用される内燃機関失火検出装置の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
内燃機関としてのエンジン1は、例えば、4気筒エンジンであり、良く知られているようにスロットルバルブ4を介して吸入された吸入空気が吸入管5を介して導入される一方、燃焼後の排気は、排気管6を介して排気されるようになっている。
そして、エンジン1の、図示されない各吸気弁の上流側に位置する吸気マニホールド5aの各ブランチ部分には、気筒数に応じてインジェクタ2が設けられている。さらに、エンジン1には、点火プラグ3が各気筒毎に設けられたものとなっている。
これら、インジェクタ2による燃料噴射のタイミングや点火プラグ3の点火時期は、電子制御ユニット20におけるエンジン制御、燃料噴射制御処理結果に基づいて制御されるようになっている。
これら、インジェクタ2による燃料噴射のタイミングや点火プラグ3の点火時期は、電子制御ユニット20におけるエンジン制御、燃料噴射制御処理結果に基づいて制御されるようになっている。
また、エンジン1のクランクシャフト1aには、周縁部に複数の突起7bが形成されたクランクホイール7が取着されると共に、このクランクホイール7の周縁部近傍には、クランク角センサ8が設けられており、その出力信号は電子制御ユニット20に入力され、エンジン1の動作制御処理や後述する内燃機関の失火検出処理等に供されるものとなっている。
なお、クランクホイール7は、従来同様、連続する2つの突起7bが削除された欠歯部7cが一箇所設けられた構成となっている。
なお、クランクホイール7は、従来同様、連続する2つの突起7bが削除された欠歯部7cが一箇所設けられた構成となっている。
さらに、各気筒に設けられた吸気弁(図示せず)が取着されたカムシャフト9には、カムホイール10が設けられると共に、その周縁部近傍には、カム角センサ11が設けられており、その出力信号は電子制御ユニット20に入力され、エンジン1の動作制御処理等に供されるものとなっている。
電子制御ユニット20は、例えば、公知・周知の構成を有してなるマイクロコンピュータ(図示せず)を中心に、RAMやROM等の記憶素子(図示せず)を有すると共に、インジェクタ2を通電駆動するための駆動回路(図示せず)や、点火プラグ3に通電を行うための通電回路(図示せず)を主たる構成要素として構成されたものとなっている。
かかる電子制御ユニット20には、先に述べたようにクランク角センサ8の出力信号、カム角センサ11の出力信号の他、例えば、アクセル開度、外気温度、大気圧等が図示されない各種のセンサにより検出されて入力され、電子制御ユニット20によるエンジン1の動作制御や燃料噴射制御、さらには、後述する失火検出処理等に供されるようになっている。また、電子制御ユニット20には、変速装置(図1においては「TRN」と表記)30のギア設定に関する情報が所定の信号形式で入力されるようになっており、速度制御処理や後述する失火検出処理等に供されるようになっている。
次に、図2に示されたフローチャートを参照しつつ。電子制御ユニット20により実行される本発明の実施の形態における内燃機関の失火検出処理の手順について説明する。
まず、本発明の実施の形態における内燃機関失火検出装置は、従来同様に、走行中におけるエンジン回転数の変動を用いた失火検出処理が電子制御ユニット20において実行されるものであることを前提としている。
なお、ここで、”失火”とは、内燃機関の気筒に対する燃料噴射が何らかの原因により確保されず、或いは、燃料噴射が行われたにも関わらず何らかの原因により燃焼状態が確保できないことにより内燃機関がその気筒による回転力を失う状態を言うものとする。
本発明に係る内燃機関失火検出装置は、特に、車両のギア設定に応じて確実な失火検出がなされるよう構成された点が、従来と異なるものである(詳細は後述)。
まず、本発明の実施の形態における内燃機関失火検出装置は、従来同様に、走行中におけるエンジン回転数の変動を用いた失火検出処理が電子制御ユニット20において実行されるものであることを前提としている。
なお、ここで、”失火”とは、内燃機関の気筒に対する燃料噴射が何らかの原因により確保されず、或いは、燃料噴射が行われたにも関わらず何らかの原因により燃焼状態が確保できないことにより内燃機関がその気筒による回転力を失う状態を言うものとする。
本発明に係る内燃機関失火検出装置は、特に、車両のギア設定に応じて確実な失火検出がなされるよう構成された点が、従来と異なるものである(詳細は後述)。
しかして、電子制御ユニット20による処理が開始されると、最初に、これ以後の失火検出処理が実行可能な走行状態にあるか否かの判定が行われる(図2のステップS102参照)。
ここで、失火検出処理が実行可能な走行状態か否かの判断基準は、例えば、電子制御ユニット20によるエンジン1の動作制御、燃料噴射制御等の走行のための種々の処理実行に対して何らかの支障を与える否かである。すなわち、換言すれば、現時点で失火処理を実行することが、燃料噴射制御等の走行のための種々の処理実行を極端に遅延させる等の状態を招くことが無いか否かを判断基準とすると好適である。
なお、かかるステップS102の判定処理は、従来の失火検出処理においても同様に行われているものである。
ここで、失火検出処理が実行可能な走行状態か否かの判断基準は、例えば、電子制御ユニット20によるエンジン1の動作制御、燃料噴射制御等の走行のための種々の処理実行に対して何らかの支障を与える否かである。すなわち、換言すれば、現時点で失火処理を実行することが、燃料噴射制御等の走行のための種々の処理実行を極端に遅延させる等の状態を招くことが無いか否かを判断基準とすると好適である。
なお、かかるステップS102の判定処理は、従来の失火検出処理においても同様に行われているものである。
上述の判断基準の要素となるものとしては、より具体的には、例えば、エンジン回転数、燃料噴射量等が好適である。
すなわち、例えば、エンジン回転数が所定回転数以下で、且つ、燃料噴射量が所定噴射量以下の場合に失火検出処理が可能な走行状態にあると判定するようにすると好適である。
このようにして、ステップ102において、失火検出処理が実行可能な走行状態にあると判定された場合(YESの場合)には、次述するステップS104の処理へ進む一方、ステップS102において、失火検出処理が実行可能な走行状態には無いと判定された場合(NOの場合)には、失火検出処理が実行可能な走行状態にあると判定されるまでステップS102の処理が繰り返されることとなる。
すなわち、例えば、エンジン回転数が所定回転数以下で、且つ、燃料噴射量が所定噴射量以下の場合に失火検出処理が可能な走行状態にあると判定するようにすると好適である。
このようにして、ステップ102において、失火検出処理が実行可能な走行状態にあると判定された場合(YESの場合)には、次述するステップS104の処理へ進む一方、ステップS102において、失火検出処理が実行可能な走行状態には無いと判定された場合(NOの場合)には、失火検出処理が実行可能な走行状態にあると判定されるまでステップS102の処理が繰り返されることとなる。
次いで、ステップS104においては、変速装置30のギア設定が、失火検出処理の実行を禁止するギア設定にあるか否かが判定される。
まず、本発明の実施の形態においては、車両がカーメーカーから出荷される際、又は、ディーラーでの整備の際等に、電子制御ユニット20に対して、車両の仕様等を考慮して、予め特定のギア設定において失火検出処理を禁止する設定が可能となっていることを前提としている。なお、このような設定は、失火検出処理禁止用のフラグを特定の値に設定することなど従来から行われている手法によって可能となるものであり、本発明特有のものではない。
まず、本発明の実施の形態においては、車両がカーメーカーから出荷される際、又は、ディーラーでの整備の際等に、電子制御ユニット20に対して、車両の仕様等を考慮して、予め特定のギア設定において失火検出処理を禁止する設定が可能となっていることを前提としている。なお、このような設定は、失火検出処理禁止用のフラグを特定の値に設定することなど従来から行われている手法によって可能となるものであり、本発明特有のものではない。
失火検出処理の実行が禁止されるギア設定としては、例えば、1速(ローギア)や2速(セカンドギア)等である。これらのギア設定にあっては、失火の有無を判定する閾値を適切に設定した場合にあっても、車両の運転状況等によっては、エンジン回転数の十分な変動量が得られず、適切に失火検出ができなくなる虞があるためである。
しかして、ステップS104において、変速装置30のギア設定が失火検出処理の実行を禁止するギア設定にある(例えば、2速における失火検出禁止の設定がなされている車両において、現在のギア設定が2速である)と判定された場合(YESの場合)には、先のステップS102に戻り、再度処理が繰り返されることとなる。
しかして、ステップS104において、変速装置30のギア設定が失火検出処理の実行を禁止するギア設定にある(例えば、2速における失火検出禁止の設定がなされている車両において、現在のギア設定が2速である)と判定された場合(YESの場合)には、先のステップS102に戻り、再度処理が繰り返されることとなる。
一方、ステップS104において、変速装置30のギア設定が失火検出処理の実行を禁止するギア設定ではないと判定された場合(NOの場合)には、回転変動信号検出が行われることとなる(図2のステップS106参照)。
この回転変動信号検出は、基本的に従来同様の処理に基づくものである。具体的な処理方法は種々存在するが、ここで、その一例について、その回転変動信号検出の基本的な概念について図3及び図4を参照しつつ説明する。
この回転変動信号検出は、基本的に従来同様の処理に基づくものである。具体的な処理方法は種々存在するが、ここで、その一例について、その回転変動信号検出の基本的な概念について図3及び図4を参照しつつ説明する。
まず、図3には、エンジン回転が正常な場合にクランク角センサ8の出力信号を基に信号処理によって回転変動信号を得るまでの代表的な処理途中の概略信号波形及び最終的に得られる回転変動信号の概略波形が模式的に示されている。
すなわち、図3(A)は、エンジン1の各気筒に対する噴射が順に実行されてゆく場合に得られるクランク角センサ8の出力信号レベルの変化を表したもので、クランク角センサ8の出力信号に対して波形整形、ディジタル処理等を施して得られる第1段階の回転変動信号の波形例である。
すなわち、図3(A)は、エンジン1の各気筒に対する噴射が順に実行されてゆく場合に得られるクランク角センサ8の出力信号レベルの変化を表したもので、クランク角センサ8の出力信号に対して波形整形、ディジタル処理等を施して得られる第1段階の回転変動信号の波形例である。
図3(A)において、横方向は気筒の噴射順、換言すれば、エンジン回転数を表しており、縦方向は信号レベルを表している。
なお、本発明の実施の形態において、エンジン1は4気筒であることを前提としており、図3において、”Cyl”は気筒の意味であり、”Cyl”の後に付された数字は、気筒を区別するため気筒毎に付された番号である。
なお、本発明の実施の形態において、エンジン1は4気筒であることを前提としており、図3において、”Cyl”は気筒の意味であり、”Cyl”の後に付された数字は、気筒を区別するため気筒毎に付された番号である。
図3(A)の信号に対して、さらに信号処理を施して各信号のレベルの変動部分のみをアナログ的に抽出するようにして、図3(B)に示された第2段階の回転変動信号波形が得られる。
この図3(B)に対してさらに信号処理を施すことで、最終的に図3(C)に示されたディジタル信号的な回転変動信号が得られるものとなっている。
この最終の回転変動信号は、クランク角センサ8の出力信号から得られるエンジン回転数が目標回転数に対して正負いずれにどの程度ずれているかを表すものとなっている。
このように、エンジン回転が正常、すなわち、気筒の失火が無い状態においては、回転変動信号の出力レベルは、極めて小さくほぼ零に近い値を採る。
この図3(B)に対してさらに信号処理を施すことで、最終的に図3(C)に示されたディジタル信号的な回転変動信号が得られるものとなっている。
この最終の回転変動信号は、クランク角センサ8の出力信号から得られるエンジン回転数が目標回転数に対して正負いずれにどの程度ずれているかを表すものとなっている。
このように、エンジン回転が正常、すなわち、気筒の失火が無い状態においては、回転変動信号の出力レベルは、極めて小さくほぼ零に近い値を採る。
次に、図4には、いずれかの気筒に失火が生じた場合における上述と同様な信号波形が模式的に示されており、以下、同図について説明する。
まず、この図4の例においては、零番の気筒Cyl0が失火状態にあるとする。
この場合、先の図3(A)に対応する第1段階の回転変動信号は、図4(A)に示されたように、零番の気筒Cyl0の噴射タイミングにおける信号レベルが他の気筒の場合に比して低下したものとなる。
まず、この図4の例においては、零番の気筒Cyl0が失火状態にあるとする。
この場合、先の図3(A)に対応する第1段階の回転変動信号は、図4(A)に示されたように、零番の気筒Cyl0の噴射タイミングにおける信号レベルが他の気筒の場合に比して低下したものとなる。
そのため、先の図3(B)に対応する第2段階の回転変動信号は、図4(B)に示されたように、零番の気筒Cyl0の噴射タイミングにおいて急激に信号レベルが落ち込むような波形となる。
そして、これに対応して、最終の回転変動信号は、零番の気筒Cyl0の噴射タイミングで負側に低下するものとなる(図4(C)参照)。
本発明の実施例においては、図4(C)に示された如くの回転変動信号を得、後述するように、そのレベルによって失火の有無が判定されるようになっている。
そして、これに対応して、最終の回転変動信号は、零番の気筒Cyl0の噴射タイミングで負側に低下するものとなる(図4(C)参照)。
本発明の実施例においては、図4(C)に示された如くの回転変動信号を得、後述するように、そのレベルによって失火の有無が判定されるようになっている。
ここで、再び、図2の説明に戻れば、上述のようにして回転変動信号の検出(図2のステップS106参照)が行われた後は、次いで、失火判定閾値の設定が行われる(図2のステップS108参照)。
失火判定閾値は、図4(C)に示された如くの回転変動信号によって失火の有を判定するための閾値である。
例えば、図4(C)の場合、零番の気筒Cyl0の噴射タイミングに対応する回転変動信号のレベルが、予め定められた負の値を有する失火判定閾値を下回る場合、失火発生状態にあると判定されることとなる。
失火判定閾値は、図4(C)に示された如くの回転変動信号によって失火の有を判定するための閾値である。
例えば、図4(C)の場合、零番の気筒Cyl0の噴射タイミングに対応する回転変動信号のレベルが、予め定められた負の値を有する失火判定閾値を下回る場合、失火発生状態にあると判定されることとなる。
本発明の実施の形態においては、失火判定閾値は、ギア段毎に最適な値が定められるようになっている。
失火判定閾値の最も簡易な設定手法としては、各ギア段において、一つの失火判定閾値を設定することが考えられるが、この場合、エンジン回転数の変動を考慮して、試験結果やシミュレーション結果を基に、公約数的に一つの最適値を定めることとなる。
失火判定閾値の最も簡易な設定手法としては、各ギア段において、一つの失火判定閾値を設定することが考えられるが、この場合、エンジン回転数の変動を考慮して、試験結果やシミュレーション結果を基に、公約数的に一つの最適値を定めることとなる。
より現実的には、車両の走行状態に応じて適切な失火判定閾値を定めるのが望ましい。
すなわち、具体的には、走行状態に対応する複数の要素、例えば、ステップS108実行時におけるエンジン回転数、燃料噴射量に応じた失火判定閾値を、試験結果やシミュレーション結果等を基に予め定めた失火判定閾値算出式により演算算出するのが好適である。
すなわち、具体的には、走行状態に対応する複数の要素、例えば、ステップS108実行時におけるエンジン回転数、燃料噴射量に応じた失火判定閾値を、試験結果やシミュレーション結果等を基に予め定めた失火判定閾値算出式により演算算出するのが好適である。
また、例えば、種々のエンジン回転数と燃料噴射量の組み合わせに対する失火判定閾値を、そのエンジン回転数と燃料噴射量を入力パラメータとして読み出し可能に構成された失火判定閾値マップを、試験結果やシミュレーション結果等を基に予め定めて電子制御ユニット20の適宜な記憶領域に記憶させておき、ステップS108実行時におけるエンジン回転数、燃料噴射量に対する失火判定閾値を読み出すようにしても好適である。
上述したいずれの場合も、各ギア段毎に、失火判定閾値算出式、又は、失火判定閾値マップが、それぞれ設けられ、ステップS108実行時における変速装置30のギア段に応じた失火判定閾値算出式、又は、失火判定閾値マップが選択されることとなる。
上述したいずれの場合も、各ギア段毎に、失火判定閾値算出式、又は、失火判定閾値マップが、それぞれ設けられ、ステップS108実行時における変速装置30のギア段に応じた失火判定閾値算出式、又は、失火判定閾値マップが選択されることとなる。
しかして、上述のようにして失火判定閾値が設定された後は、各気筒に対応する回転変動信号の信号レベルが、失火判定閾値を下回っているか否かが判定される(図2のステップS110参照)。
そして、いずれかの気筒に対応する回転変動信号の信号レベルが、失火判定閾値を下回っていると判定された場合(YESの場合)には、失火発生と判定され(図2のステップS112参照)、警告灯の点灯、警報音の発生等の失火発生に対応して予め定められた警報処理が実行され、一連の処理が終了され、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる。
そして、いずれかの気筒に対応する回転変動信号の信号レベルが、失火判定閾値を下回っていると判定された場合(YESの場合)には、失火発生と判定され(図2のステップS112参照)、警告灯の点灯、警報音の発生等の失火発生に対応して予め定められた警報処理が実行され、一連の処理が終了され、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる。
一方、ステップS110において、いずれの回転変動信号の信号レベルも失火判定閾値を下回っていないと判定された場合(NOの場合)には、正常であると判定されて、一連の処理が終了され、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる(図2のステップS114参照)。
なお、上述した本発明の実施の形態においては、失火が発生した気筒に対応する回転変動信号は、図4(C)に示されたように負の値を有し、かつ、その信号レベルは、失火に伴うエンジン回転数の低下が大になるにしたがい、負側に大となることを前提としており、そのため、ステップS110においては、回転変動信号のレベルが失火判定閾値より負側に大か否かを判定するようにしたが、このステップS110における回転変動信号のレベルと失火判定閾値との大小関係は、回転変動信号を如何なる形式の信号とするかによって異なるものであるので、ステップS110で説明した例に限定される必要はない。
なお、上述した本発明の実施の形態においては、失火が発生した気筒に対応する回転変動信号は、図4(C)に示されたように負の値を有し、かつ、その信号レベルは、失火に伴うエンジン回転数の低下が大になるにしたがい、負側に大となることを前提としており、そのため、ステップS110においては、回転変動信号のレベルが失火判定閾値より負側に大か否かを判定するようにしたが、このステップS110における回転変動信号のレベルと失火判定閾値との大小関係は、回転変動信号を如何なる形式の信号とするかによって異なるものであるので、ステップS110で説明した例に限定される必要はない。
走行中の確実な失火検出を所望される車両の内燃機関に適する。
1…エンジン
7…クランクホイール
8…クランクセンサ
10…カムホイール
11…カムセンサ
20…電子制御ユニット
30…変速装置
7…クランクホイール
8…クランクセンサ
10…カムホイール
11…カムセンサ
20…電子制御ユニット
30…変速装置
Claims (4)
- 内燃機関の回転数の変動量の大小によって前記内燃機関の気筒における失火の発生の有無を検出可能としてなる内燃機関の失火検出方法において、
前記内燃機関の気筒における失火の発生の有無を、前記内燃機関の回転数の変動量と所定の閾値との比較により判定し、
前記所定の閾値は、前記内燃機関の変速装置のギア段毎に設定されてなるものであることを特徴とする内燃機関の失火検出方法。 - 前記失火検出の禁止を所望するギア段が予め選定されている場合には、当該ギア段において、前記内燃機関の回転数の変動量と所定の閾値との比較による失火発生の有無の判定を禁止可能としてなることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の失火検出方法。
- 内燃機関の回転数を検出するセンサの出力信号を基に、前記回転数の変動を抽出し、その変動量の大小によって前記内燃機関の気筒における失火の発生の有無を検出可能に構成されてなる電子制御ユニットを具備してなる内燃機関失火検出装置であって、
前記電子制御ユニットは、
前記内燃機関の回転数の変動量を算出し、当該算出された変動量と所定の閾値との比較により前記内燃機関の気筒における失火の発生の有無を判定するよう構成されてなり、
前記所定の閾値は、前記内燃機関の変速装置のギア段毎に設定されてなるものであることを特徴とする内燃機関失火検出装置。 - 前記電子制御ユニットは、
前記失火検出の禁止を所望するギア段が予め選定されている場合には、当該ギア段において、前記内燃機関の回転数の変動量と所定の閾値との比較による失火発生判定を禁止可能に構成されてなることを特徴とする請求項3記載の内燃機関失火検出装置。
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