JP3858328B2 - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に係り、特に、複数の気筒のそれぞれに燃料を噴射する時期を制御する内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、特公平2−45018号に開示される如く、複数の気筒のそれぞれに燃料を噴射する時期を制御する内燃機関の燃料噴射制御装置が知られている。上記従来の装置は、内燃機関のスタータスイッチがオン状態とされた後、先ず、全ての気筒に対して、クランク角との同期を考慮することなく燃料を噴射する(以下、この噴射を非同期噴射と称す)。また、上記従来の装置は、スタータスイッチがオンとされた後、全ての気筒において1回づつ吸気行程が実行された後に、クランク角と同期して、複数の気筒のそれぞれに所定の順序で燃料を噴射する(以下、この噴射を同期噴射と称す)。
【0003】
上記従来の装置によれば、内燃機関の始動が開始された後、速やかに複数の気筒に燃料を供給することができる。また、全ての気筒において吸気行程が実行されるまで同期噴射が開始されないことから、非同期噴射によって供給される燃料と、同期噴射によって供給される燃料とが重複することがなく、燃料のオーバーリッチ化を避けることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、内燃機関において、複数の気筒のそれぞれに適正に点火信号を供給するためには、各気筒の状態を正確に把握することが必要である。各気筒の状態は、内燃機関が始動された後、クランク角に所定の変化が生ずるまでは検出することができない。このため、内燃機関が始動された後、クランク角に所定の変化が生ずるまでは、各気筒に対して点火信号を供給することができない。
【0005】
上述の如く、従来の装置は、スタータスイッチがオンとされた後に全ての気筒に対して非同期噴射を行う。内燃機関の始動が開始された後、クランク角に所定の変化が生ずる以前に排気行程の行われる気筒においては、非同期噴射によって噴射された燃料が、点火されることなく排気される。この点、上記従来の装置は、内燃機関の始動時に排気エミッションを悪化させる可能性を有するものであった。
【0006】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、内燃機関の始動時に排気エミッションを悪化させることなく、優れた始動性を実現する内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、請求項1に記載する如く、内燃機関が備える複数の気筒のそれぞれに燃料を噴射する時期を制御する内燃機関の燃料噴射制御装置において、
クランクシャフトが360°回転する毎に第1の基準信号を発生する第1基準信号発生手段と、
クランクシャフトが720°CA回転する毎に、前記第1基準信号の発生する角度位置とは第2の所定角だけ異なる角度位置で第2の基準信号を発生する第2基準信号発生手段と、
クランクシャフトが第1の所定角だけ回転する毎にクランク角信号を発生するクランク角信号発生手段と、
内燃機関が始動された後、前記第1の基準信号が初めて発せられた後に、所定の気筒に燃料を噴射する第1非同期噴射手段と、
内燃機関のクランク角と同期して、前記複数の気筒のそれぞれに、所定の順序で燃料を同期噴射する同期噴射手段と、
前記第1の基準信号が初めて発せられた後、クランクシャフトが前記第2の所定角だけ回転する間に前記第2の基準信号が発せられるか否かに基づいて前記第1非同期噴射手段によって噴射された燃料が最初に消費される気筒を推定すると共に、該気筒を、前記同期噴射の開始気筒とする第1開始気筒設定手段と、
を備える内燃機関の燃料噴射制御装置により達成される。
【0008】
本発明において、内燃機関の各気筒には、第1の基準信号に応答して燃料が非同期噴射される。各気筒の状態は、第1の基準信号が初めて発せられた後、クランクシャフトが第2の所定角だけ回転した時点で、第2の基準信号の有無に基づいて把握することができる。内燃機関の各気筒では、吸気行程が開始された後、クランク角がほぼ360°変化した時点で点火時期が到来する。第2の所定角は、360°に比して小さな角度である。従って、非同期噴射が行われた後、各気筒の状態が把握できるまでの間に、すなわち、各気筒に対して適正に点火信号を供給し得る状況が形成されるまでの間に、何れかの気筒で、非同期噴射によって供給された燃料が排気されることはない。また、本発明において、燃料の同期噴射は、非同期噴射によって供給された燃料が最初に消費される気筒から開始される。このため、何れの気筒についても、非同期噴射による燃料と、同期噴射による燃料とが同時に吸入されることはない。
【0009】
また、上記の目的は、請求項2に記載する如く、上記請求項1記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
始動時における内燃機関の温度を検出する始動温度検出手段と、
内燃機関の始動が開始された後、所定の時期に全ての気筒に対して燃料を噴射する第2非同期噴射手段と、
前記第1の基準信号が初めて発せられた後、クランクシャフトが前記第2の所定角だけ回転した時点で、その後最も早期に燃料を吸入することのできる気筒を推定すると共に、該気筒を、前記同期噴射の開始気筒とする第2開始気筒設定手段と、
始動時における内燃機関の温度が所定温度に比して低温である場合は、前記第1非同期噴射手段および前記第2非同期噴射手段のうち早期に燃料を噴射する側を可動状態とすると共に、前記第1開始気筒設定手段に代えて前記第2開始気筒設定手段を可動状態とする可動手段切り換え手段と、
を備える内燃機関の燃料噴射制御装置により達成される。
【0010】
本発明において、始動時における内燃機関の温度が低温である場合は、第1非同期噴射手段および第2非同期噴射手段の何れか一方により燃料の非同期噴射が行われる。具体的には、内燃機関の始動が開始された後の所定の時期、および、第1の基準信号が発せられる時期の何れか早い時期に非同期噴射が行われる。内燃機関において良好な始動性を得るためには、始動が開始された後、早期に非同期噴射を行うことが有利である。本発明によれば、始動時の温度が低温である場合に上記の要求を満たすことができる。また、始動時における内燃機関の温度が低温である場合は、第2開始気筒設定手段によって同期噴射の開始気筒が設定される。第2開始気筒設定手段は、各気筒の状態を把握できる状況が形成された後に、最も早期に吸入行程の行われる気筒を同期噴射の開始気筒とする。この場合、内燃機関の始動が開始された後、速やかに同期噴射が開始される。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例に対応する燃料噴射装置を搭載する内燃機関10のシステム構成図を示す。内燃機関10は、電子制御ユニット12(以下、ECU12と称す)によって制御される。
内燃機関10は、シリンダブロック14を備えている。シリンダブロック14の壁中には、ウォータジャケット16が形成されている。シリンダブロック14の内部には、ピストン18およびコンロッド20が収納されている。コンロッド20には、クランクシャフト22が連結されている。
【0012】
内燃機関10は、6気筒式の内燃機関である。6つの気筒は、ピストン18の移動位相に基づいて3つのグループに分類される。以下、♯1気筒および♯6気筒を第1グループと、♯2気筒と♯5気筒を第2グループと、また、♯3気筒と♯4気筒を第3グループと称す。内燃機関10は、同一のグループに属するピストン10が同一の位相で移動するように構成されていると共に、異なるグループに属するピストン18が、互いに2π/3づつ位相を異ならせて移動するように構成されている。また、内燃機関10は、同一のグループに属する気筒において、互いに360°CAの位相差を保って、吸気行程、圧縮行程、爆発行程、および、排気行程が実行されるように構成されている。
【0013】
クランクシャフト22には、ロータ24が固定されている。ロータ24の外周には、歯部26と欠歯部28とが形成されている。歯部26には、所定間隔毎に複数の歯30が形成されている。一方、欠歯部28には、所定長に渡って歯30が形成されていない。
ロータ24の近傍には、その外周面と対向する位置に、ピックアップセンサ32が配設されている。ロータ24が回転すると、ロータ24の歯30がピックアップセンサ32に繰り返し近接し、離間する。ピックアップセンサ32は、歯30の近接・離間に合わせてパルス信号を出力する。以下、ロータ24とピックアップセンサ32とを合わせてクランク角センサ34と称す。
【0014】
クランク角センサ34は、ピックアップセンサ32が歯部26と対向している場合には、クランクシャフト22が10°CA回転する毎に1つのパルス信号を出力する。以下、この信号をクランク角信号と称す。また、クランク角センサ34は、ピックアップセンサ32が欠歯部28と対向する前後では、クランク角信号が出力された後、クランクシャフト22が30°CA回転した時点で新たなパルス信号を出力する。以下、この信号を欠歯信号と称す。クランク角センサ34は、クランク角が、♯1気筒のピストン18または♯6気筒のピストン18が上死点(TDC)に到達する以前150°(以下、このクランク角を150°BTDCと称す)に到達した時点で欠歯信号を出力するように構成されている。
【0015】
シリンダブロック14の壁面には、水温センサ36が配設されている。水温センサ36は、ウォータジャケット16の内部を流れる冷却水の温度に応じた電気信号を出力する。水温センサ36の出力信号はECU12に供給されている。ECU12は、水温センサ36の出力信号に基づいて、冷却水温THWを検出する。
【0016】
シリンダブロック14の上部には、シリンダヘッド38が固定されている。シリンダヘッド38とピストン18との間には、燃焼室40が形成されている。シリンダヘッド38には、燃焼室40に連通する吸気ポート42および排気ポート44が形成されている。また、シリンダヘッド38には、吸気ポート42を開閉する吸気弁46、排気ポート44を開閉する排気弁48、および、その先端部を燃焼室40に露出させた点火プラグ50が組み込まれている。
【0017】
点火プラグ50には、イグナイタ52が接続されている。また、イグナイタ52には、ECU12が接続されている。ECU12は、何れかの気筒で点火を行うべき時期に、イグナイタ52に対して点火信号を供給する。イグナイタ52は、ECU12から点火信号が供給される時期と同期して、第1グループに属する気筒に点火すべき場合は♯1気筒および♯6気筒の点火プラグ50に、第2グループに属する気筒に点火すべき場合は♯2気筒および♯5気筒が備える点火プラグ50に、また、第3グループに属する気筒に点火すべき場合は♯3気筒および♯4気筒が備える点火プラグ50に高圧の点火信号を供給する。
【0018】
シリンダヘッド38の内部には、吸気弁46を駆動するためのカムシャフト54、および、排気弁48を駆動するためのカムシャフト56が配設されている。カムシャフト54,56は、図示しないタイミングベルトを介してクランクシャフト22と連結されており、クランクシャフト22の1/2の回転速度で回転する。カムシャフト54,56には、各気筒の吸気弁46および排気弁48を適当なタイミングで開閉させるためのカムが形成されている。各気筒の吸気弁46および排気弁48は、カムシャフト54,56が1回転する毎に、すなわち、内燃機関10のクランク角が720°変化する毎に1回の開閉動作を行う。
【0019】
排気弁48を駆動するカムシャフト56には、突起58が形成されている。突起58の近傍には、ピックアップセンサ60が配設されている。以下、突起58とピックアップセンサ60とを合わせてカムポジションセンサ62と称す。カムポジションセンサ60は、カムシャフト56が1回点する毎に1つのパルス信号を出力する。カムポジションセンサ62の出力信号は、ECU12に供給されている。ECU12は、カムポジションセンサ62の出力信号、および、クランク角センサ34の出力信号に基づいて、内燃機関10のクランク角を検出する。
【0020】
内燃機関10の吸気ポート42には、吸気マニホールド64が連通している。吸気マニホールド64には、インジェクタ66が配設されている。インジェクタ66には、図示しない燃料パイプを介して燃料が供給されている。インジェクタ66は、ECU12から駆動信号が供給される期間だけ開弁状態となり吸気ポート64に燃料を噴射する。
【0021】
吸気マニホールド64は、サージタンク68を介して吸気管70に連通している。サージタンク68には、その内部を流通する空気の温度を検出する吸気温センサ69が配設されている。吸気温センサ69の出力信号はECU12に供給されている。ECU12は、吸気温センサ69の出力信号に基づいて、内燃機関10に吸入される空気の温度、すなわち、吸気温THAを検出する。
【0022】
吸気管70の内部には、アクセルペダルと連動して作動するスロットルバルブ72が配設されている。スロットルバルブ72の近傍には、スロットルバルブ72の開度に応じた電気信号を出力するスロットルセンサ74が配設されている。また、吸気管70には、エアフロメータ76が連通している。エアフロメータ76には、図示しないエアフィルタが連通している。エアフロメータ76は、エアフィルタを通過して、その内部を流通する空気の質量重量(以下、単に吸入空気量Gと称す)に応じた電気信号を出力する。
【0023】
内燃機関10の排気ポート44には、排気マニホールド78が連通している。排気マニホールド78には、O2 センサ80が配設されている。O2 センサ80は、排気マニホールド78の内部を流通する排気ガス中の酸素濃度に応じた電気信号を出力する。
内燃機関10は、スタータスイッチ82を備えている。スタータスイッチ82は、図示しないスタータモータに接続されるスイッチである。スタータスイッチ82は、内燃機関10の始動時にオン状態とされる。スタータスイッチ82は、ECU12に接続されている。ECU12は、スタータスイッチ82がオン状態であるか否かに基づいて、スタータモータの作動状態を検出する。
【0024】
上述の如く、ECU12は、カムポジションセンサ62の出力信号、および、クランク角センサ34の出力信号に基づいて内燃機関10のクランク角を検出する。また、ECU12は、内燃機関10のクランク角に基づいて、♯1気筒〜♯6気筒に対して燃料を噴射する時期を制御する。
図2(A)および図2(B)は、それぞれ、カムポジションセンサ62の出力信号の変化、および、クランク角センサ34の出力信号の変化を示す。ECU12は、クランク角センサ34から、クランク角が10°変化する毎に出力されるクランク角信号を分周して、欠歯信号と同様に、クランク角が30°変化する毎に発生する信号を生成する。以下、この信号と欠歯信号とを総称して30°CA信号と称す。本実施例において、内燃機関10の燃料噴射時期の制御は、この30°CA信号に基づいて実行される。
【0025】
上述の如く、クランク角センサ34は、クランク角が150°BTDCに到達した時点で欠歯信号を出力する。従って、ECU12は、クランク角センサ34から欠歯信号が供給された時点で、クランク角が150°BTDCに到達していると判断することができる。そして、ECU12は、欠歯信号が検出された後、5つの30°CA信号が検出された時点で、クランク角が、♯1気筒および♯6気筒のピストン18を上死点TDCに到達させる角度に達したと判断することができる。
【0026】
尚、以下の記載においては、クランク角が150°BTDCに到達する時点で検出される30°CA信号(すなわち、欠歯信号)、および、♯1気筒および♯6気筒のピストン18がTDCに到達する時点で検出される30°CA信号を、図2(B)に示す如く、それぞれ、「150°BTDC信号」および「360°CA信号」と称す。
【0027】
カムポジションセンサ62は、上述の如く、クランク角が720°変化する毎に1回のパルス信号を出力する。以下、この信号を「720°CA信号」と称す。本実施例において、カムポジションセンサ62は、そのパルス信号を、図2(A)および図2(B)に示す如く、360°CA信号が出力される時期と同期して出力する。
【0028】
内燃機関10は、♯1気筒のピストン18が圧縮行程を実行しつつTDCに到達した時点で、すなわち、♯6気筒のピストン18が吸気行程を開始しつつTDCに到達した時点で、カムポジションセンサ62から「720°CA信号」が出力されるように構成されている。従って、内燃機関10においては、360°CA信号と720°CA信号とがほぼ同時に検出される場合には、♯1気筒のピストン18が圧縮行程におけるTDC(以下、この位置を圧縮TDCと称す)に到達しており、かつ、♯6気筒のピストン18が吸気行程におけるTDC(以下、この位置を吸気TDC)に到達していると判断することができる。また、内燃機関10においては、360°CA信号が単独で検出された場合は、♯1気筒のピストン18が吸気TDCに到達しており、かつ、♯6気筒のピストン18が圧縮TDCに到達していると判断することができる。
【0029】
内燃機関10が備える6つの気筒では、所定の順序で、クランク角が2π/3変化する毎に、順次同一の行程が実行される。具体的には、例えば、♯1気筒で吸気行程が開始されると、その後、クランク角が2π/3だけ変化する毎に、順次♯1→♯5→♯3→♯6→♯2→♯4→♯1の順で吸気行程が開始される。このため、♯1気筒のピストン18、または、♯6気筒のピストンが吸気TDCに位置することが検出できれば、その時点で他の気筒が如何なる状態にあるか、および、その後クランク角の変化に伴って他の気筒の状態がどのように変化するかを正確に把握することが可能である。従って、ECU12は、内燃機関10の始動が開始された後、♯1気筒のピストン18または♯6気筒のピストンが吸気TDCに位置することが検出できた時点で、すなわち、内燃機関10の始動が開始された後、360°CA信号が始めて検出された時点で、全ての気筒の状態を把握することができる。
【0030】
次に、図3乃至図6を参照して、内燃機関10において実行される燃料噴射制御の内容について説明する。
図3は、始動時において内燃機関10の温度が極低温である場合に実行される燃料噴射量制御の内容を説明するためのタイムチャートを示す。具体的には、図3(A)は、上述した30°CA信号が発生するタイミングを示す。また、図3(B)〜図3(G)は、それぞれ、♯1気筒、♯5気筒、♯3気筒、♯6気筒、♯2気筒および♯4気筒において、吸気行程が実行されるタイミング、点火が行われるタイミング、および、燃料噴射が行われるタイミングを示す。尚、図3(A)中に破線で示すタイミングは、内燃機関10が始動された後、150°BTDC信号が始めて検出される以前に30°CA信号が発生するタイミングを示す。
【0031】
始動時における内燃機関10の温度が低温である場合は、吸気ポート42に供給された燃料が気化し難い。このため、かかる状況下で良好な始動性を確保するためには、内燃機関10の始動が開始された後、各気筒の吸気ポート42の内部に速やかに燃料を供給して、燃料の気化性の低下分を補うことが適切である。
ECU12は、始動時における温度が低温である場合は、スタータスイッチ82がオン状態とされた後、機関回転数NEがある程度上昇するのに要する所定時間の経過を待って、全ての気筒に対して燃料の非同期噴射を行う。以下、この非同期噴射をST非同期噴射と称す。
【0032】
図3中にハッチングを付して表す矢印は、ST非同期噴射が実行される時期を示す。図3に示すタイミングチャートは、内燃機関10の始動が開始された後、ほぼ♯1気筒の吸気行程が終了する時期と同時にST非同期噴射が実行された場合を示す。内燃機関10の始動が開始された後、このような制御手法で非同期噴射を行うことによれば、各気筒に通じる吸気ポート42の内部に、非同期噴射によって速やかに燃料を供給することができる。
【0033】
内燃機関10において、各気筒の点火プラグ50に適正に点火信号を供給するため、および、各気筒に対して同期噴射により適正に燃料を供給するためには、全ての気筒の状態を把握することが必要である。ECU12は、上述の如く、内燃機関10の始動が開始された後、360°CA信号が始めて検出される時点で全ての気筒の状態を把握することができる。従って、内燃機関10は、その始動が開始された後、360°CA信号が始めて検出された時点で、点火制御、および、同期噴射を開始できる状態となる。
【0034】
図3に示すタイムチャートにおいては、内燃機関10が始動された後始めて検出される360°CA信号が単独で検出されている。この場合、ECU12は、360°CA信号が始めて検出された時点で、♯6気筒のピストン18が圧縮TDCに到達しており、かつ、♯1気筒のピストン18が吸気TDCに到達していると判断する。
【0035】
♯1気筒のピストン18が吸気TDCに到達している状況下では、その後、吸気ポート42に供給される燃料を最も早期に吸入する気筒は♯1気筒である。すなわち、内燃機関10が図3に示すタイムチャートに沿って始動される場合は、同期噴射によって最も早期に適正に燃料を供給できる気筒が♯1気筒となる。
内燃機関10においては、その始動が開始された後、始めての360°CA信号が720°CA信号とほぼ同時に検出される場合がある。この場合、ECU12は、360°CA信号が始めて検出された時点で、♯1気筒のピストン18が圧縮TDCに到達しており、かつ、♯6気筒のピストン18が吸気TDCに到達していると判断する。このような状況下では、同期噴射によって最も早期に適正に燃料を供給できる気筒が♯6気筒となる。
【0036】
図3中に白抜きの矢印で示す時期は、内燃機関10の各気筒に対して同期噴射が実行される時期を示す。本実施例において、ECU12は、始動時における内燃機関10の温度が極低温である場合には、内燃機関10の始動が開始された後360°CA信号が始めて検出された時点で、同期噴射によって最も早期に適正に燃料を供給できる気筒から、具体的には、♯1気筒および♯6気筒のうち、その時点で吸気行程が開始されようとしている側の気筒から同期噴射を開始する。そして、以後ECU12は、クランク角が2π/3(120°)変化する毎に、内燃機関10の各気筒に所定の順序で同期噴射により燃料を供給する。
【0037】
ところで、内燃機関10の各気筒に対して燃料を供給するタイミングとしては、各気筒で吸気行程が開始される前の所定の時期が設定されることがある。しかしながら、内燃機関10においては、360°CA信号が検出される時期と、♯1気筒または♯6気筒で吸気行程が開始される時期とがほぼ同時期に設定されている。このため、同期噴射による燃料の供給タイミングを、各気筒で吸気行程が開始される前の所定の時期とすると、内燃機関10の始動後、360°CA信号が始めて検出された時点で、♯1気筒に対して、および、♯6気筒に対して、同期噴射を行うことができなくなる。
【0038】
そこで、本実施例においては、始動時における内燃機関10の温度が極低温である場合は、同期噴射の開始気筒を、上記の如く♯1気筒および♯6気筒の何れかに設定すると共に、同期噴射によって燃料を供給するタイミングを、第1グループの気筒については360°CA信号が検出される時期に、第2グループの気筒については360°CA信号が検出された後クランク角に2π/3の変化が生じた時期に、また、第3グループの気筒については360°CA信号が検出された後クランク角に4π/3の変化が生じた時期に、それぞれ設定している。このため、内燃機関10によれば、その温度が極低温である状況下で始動が開始された場合に、速やかに同期噴射を開始することができる。尚、本実施例において、上述した同期噴射のタイミングは、スタータスイッチ82がオフ状態とされるまで維持される。
【0039】
内燃機関10において、点火制御は、同期噴射と同様に360°CA信号が始めて検出された時点で開始される。具体的には、ECU12は、360°CA信号が始めて検出されると、その時点で♯1気筒のピストン18および♯6気筒のピストン18がTDCに到達していると判断して、イグナイタ52に点火信号を供給する。その結果、♯1気筒および♯6気筒の点火プラグ50にイグナイタ52から点火信号が供給され、それらの気筒において点火が行われる。
【0040】
以後ECU12およびイグナイタ52は、クランク角が2π/3だけ変化する毎に、すなわち、何れかの気筒のピストン18が圧縮TDCに到達する毎に、第1グループの点火プラグ50→第2グループの点火プラグ50→第3グループの点火プラグ50→第1グループの点火プラグ50の順で点火信号を供給する。
上記の処理によれば、内燃機関10の始動が開始された後、各気筒に対して、非同期噴射および同期噴射によって速やか燃料を供給することができると共に、各気筒の燃焼室40に吸入された燃料に、適正に点火を行うことができる。このため、内燃機関10によれば、始動時における温度が極低温である場合においても、適正な始動性を得ることができる。
【0041】
図4および図5は、始動時において内燃機関10の温度が常温である場合に実行される燃料噴射量制御の内容を説明するためのタイムチャートを示す。具体的には、図4は、始動後始めての150°BTDC信号が♯6気筒の吸気行程が終了する直前に検出される場合のタイムチャートである。また、図5は、始動後始めての150°BTDC信号が♯1気筒の吸気行程が終了する直前に検出される場合のタイムチャートである。尚、図4(A)〜図4(G)、および、図5(A)〜図5(G)は、上記図3の場合と同様に、それぞれ、30°CA信号が発生するタイミング、♯1気筒、♯5気筒、♯3気筒、♯6気筒、♯2気筒および♯4気筒において吸気行程等が実行されるタイミングを示す。
【0042】
内燃機関10が、上記図3に示すタイムチャートに沿って始動される場合、♯1気筒においては、360°CA信号が始めて検出された直後に実行される吸気行程中に、非同期噴射によって供給された燃料と、同期噴射によって供給された燃料とが、同時に燃焼室40に吸入される事態が生じ得る。始動時における内燃機関10の温度が極低温である場合は、燃料の気化性が悪いため、このような状況が形成されても、燃焼室40に吸入される混合気がオーバーリッチとなることはない。しかしながら、始動時における内燃機関10の温度が常温であり、燃料が適度な気化性を発揮する状況下で同様の燃料噴射制御が実行されると、♯1気筒において、燃焼室40に吸入される混合気がオーバーリッチとなることがある。
【0043】
また、内燃機関10が、上記図3に示すタイムチャートに沿って始動される場合、♯5気筒および♯3気筒においては、非同期噴射によって供給された燃料が、即座に燃焼室40に吸入される事態が生じ得る。図3に示すタイムチャートにおいて、♯5気筒および♯3気筒では、非同期噴射が実行された後、それらの気筒で点火が行われる以前に排気行程が行われる。従って、非同期噴射によって♯5気筒および♯3気筒に供給された燃料のうち、燃料室40に吸入された燃料は、爆発行程に付されることなく排出されることになる。
【0044】
始動時における内燃機関10の温度が極低温である場合は、燃料の気化性が悪化していることから、上記のタイミングで非同期噴射が行われても、実質的には♯3気筒や♯5気筒に燃料が吸入されることはない。従って、始動時における内燃機関10の温度が極低温である場合は、上記の制御手法が用いられることにより、排気エミッションに大きな悪化が生ずることはない。しかしながら、始動時における内燃機関の温度が常温であり、燃料が適当な気化性を発揮する状況下で上記の如く燃料噴射制御が実行されると、非同期噴射により供給された燃料が燃焼することなく排気されることにより、始動時における内燃機関10の排気エミッションが悪化することがある。
【0045】
このように、内燃機関10においては、始動時における温度が常温である場合に、始動時の温度が極低温である場合と同様の手法で燃料噴射制御が実行されると、適正な制御性が得られないことがある。ECU12は、このような不都合を回避すべく、始動時における内燃機関10の温度が常温である場合は、始動時の温度が極低温である場合とは異なる手法で燃料噴射制御を実行することとしている。
【0046】
始動時における内燃機関10の温度が常温である場合、ECU12は、図4および図5に示す如く、内燃機関10の始動が開始された後始めての150°BTDC信号が検出された時点で全ての気筒に対して非同期噴射により燃料を供給する。以下、この非同期噴射をNE非同期噴射と称す。
NE非同期噴射は、♯6気筒の吸気行程が終了する直前(図4の場合)、または、♯1気筒の吸気行程が終了する直前(図5の場合)に行われる。従って、NE非同期噴射によって♯6気筒および♯1気筒に供給される燃料は、その噴射直後の段階では殆ど♯6気筒および♯1気筒に吸入されることがない。
【0047】
図4および図5に示す如く、上述したNE非同期噴射は、♯2気筒の吸気行程の初期段階(図4の場合)、または、♯5気筒の吸気行程の初期段階(図5の場合)に実行される。従って、内燃機関10が図4に示すタイムチャートに沿って作動する場合は、NE非同期噴射によって♯2気筒に供給される燃料が、その噴射直後の段階で♯2気筒に吸入される。この場合、NE非同期噴射による燃料が最初に吸入される気筒は♯2気筒となる。同様に、内燃機関10が図5に示すタイムチャートに沿って作動する場合は、NE非同期噴射による燃料が最初に吸入される気筒は♯5気筒となる。
【0048】
内燃機関10が、図4または図5に示すタイムチャートに沿って作動する場合、各気筒への点火は、内燃機関10が上記図3に示すタイムチャートに沿って作動する場合と同様に行われる。すなわち、内燃機関10においては、その始動が開始された後始めての360°CA信号が検出された時点で第1グループの気筒で点火が行われる。そして、その後、クランク角に2π/3の変化が生ずる毎に、順次、第1グループ→第2グループ→第3グループの順で点火が行われる。
【0049】
上述の如く、内燃機関10が図4または図5に示すタイムチャートに沿って作動する場合、始めての150°BTDC信号が検出された時点でNE非同期噴射によって供給される燃料が、先ず♯2気筒または♯5気筒に吸入される。そして、内燃機関10は、NE非同期噴射が実行された後クランク角に150°の変化が生じた時点で点火制御を開始し、その後、更にクランク角が2π/3だけ変化した時点で、♯2気筒および♯5気筒において点火を行う。
【0050】
図4に於ける♯2気筒、および、図5に於ける♯5気筒においては、始めての150°BTDC信号が検出された後、それらの気筒で点火が行われるまでの間に排気行程が実行されることはない。従って、NE非同期噴射によって♯2気筒または♯5気筒に供給された燃料が、爆発行程に付されることなく排出されることはない。
【0051】
このように、内燃機関10が、図4または図5に示すタイムチャートに沿って作動する場合は、NE非同期噴射によって供給される燃料が最も早期に燃焼室40に吸入される気筒においても、その燃料が爆発行程に付されることなく排出されることがない。従って、内燃機関10が図4または図5に示すタイムチャートに沿って作動する場合は、何れの気筒においても、非同期噴射によって供給される燃料が、爆発行程に付されることなく排出されることはない。
【0052】
上述の如く、内燃機関10が図4に示すタイムチャートに沿って作動する場合は、NE非同期噴射によって供給される燃料が♯2気筒において最初に吸入される。この場合、NE非同期噴射によって供給された燃料は、以後、クランク角の変化に伴って♯2気筒→♯4気筒→♯1気筒→♯5気筒→♯3気筒→♯6気筒の順でそれらの燃焼室40へ吸入される。
【0053】
内燃機関10においては、その始動が開始された後、始めての360°CA信号が検出された時点で同期噴射を開始することが可能である。図4に示すタイムチャートにおいて、始めての360°CA信号が検出される時点は、♯1気筒の吸気行程が開始される時期とほぼ一致している。従って、内燃機関10が図4に示すタイムチャートに沿って作動する場合は、内燃機関10の始動が開始された後、♯1気筒から同期噴射を開始することができる。
【0054】
しかしながら、内燃機関10が図4に示すタイムチャートに沿って作動している場合において、始めての360°CA信号が検出された時点では、NE非同期噴射によって♯1気筒に供給された燃料が、未だその燃焼室40に吸入されていない。従って、このようなタイミングで、♯1気筒に対して同期噴射により燃料が供給されると、後に♯1気筒で吸気行程が実行される際に、その燃焼室40に吸入される混合気がオーバーリッチとなる。
【0055】
内燃機関10が図4に示すタイムチャートに沿って作動する場合、始めての360°CA信号が検出された時点で、♯5気筒、♯3気筒および♯6気筒の吸気ポート42には、♯1気筒の吸気ポート42と同様に、NE非同期噴射によって供給された燃料が付着している。従って、これらの気筒についても、NE非同期噴射によって供給された燃料が消費されるまでは、同期噴射による燃料供給を行わないことが望ましい。
【0056】
図4中に白抜きの矢印で示す時期は、内燃機関10が常温で始動された場合に同期噴射が実行される時期を示す。本実施例のシステムにおいて、内燃機関10が図4に示すタイムチャートに沿って作動する場合、同図中に矢印で示す如く、同期噴射は♯2気筒から、すなわち、NE非同期噴射により供給された燃料が、最初に消費される気筒から開始される。また、各気筒に対して同期噴射が行われる時期は、各気筒のピストン18が吸気TDCに到達する手前120°CAの時点(以下、この時点のクランク角を120°BTDCと称す)に設定されている。
【0057】
上記の如く♯2気筒を開始気筒として同期噴射が開始されると、以後、クランク角に2π/3の変化が生ずる毎に、♯2気筒→♯4気筒→♯1気筒→♯5気筒→♯3気筒→♯6気筒の順で、NE非同期噴射によって供給された燃料が消費された気筒に対して、順次燃料の同期噴射が行われる。
同様に、内燃機関10が図5に示すタイムチャートに沿って作動する場合は、全ての気筒に対してNE非同期噴射により燃料が供給された後、その燃料が最初に消費される♯5気筒から同期噴射が開始される。そして、その後、クランク角に2π/3の変化が生ずる毎に、♯5気筒→♯3気筒→♯6気筒→♯2気筒→♯4気筒→♯1気筒の順で、NE非同期噴射によって供給された燃料が消費された後に、各気筒に対して順次同期噴射により燃料が供給される。
【0058】
上記の制御手法によれば、内燃機関10に対してNE非同期噴射によって燃料が供給された後、その燃料が消費された気筒から順に同期噴射により燃料を供給することができる。この場合、内燃機関10の始動が開始された後、全ての気筒に対して非同期噴射により速やかに燃料を供給することができると共に、全ての気筒において、非同期噴射による燃料と同期噴射による燃料とが重複して吸入されるのを防止することができる。このため、内燃機関10によれば、その始動時の温度が常温である場合に、排気エミッションの悪化や空燃比ずれ等の不都合を伴うことなく良好な始動性を得ることができる。
【0059】
図6は、内燃機関10の再始動時に実行される燃料噴射量制御の内容を説明するためのタイムチャートを示す。図6(A)〜図6(G)は、上記図3乃至図5の場合と同様に、それぞれ、上述した30°CA信号が発生するタイミング、♯1気筒、♯5気筒、♯3気筒、♯6気筒、♯2気筒および♯4気筒において吸気行程等が実行されるタイミングを示す。
【0060】
内燃機関10は、その再始動時には、始動抵抗が少ないこと、および、燃料が良好な気化性を示すこと等に起因して、良好な始動性を示す。このため、内燃機関10の再始動時には、燃料の非同期噴射を行うことなく、同期噴射の実行が可能となった後に、各気筒に対して同期噴射によって燃料を供給することとしても、十分に良好な始動性を得ることができる。
【0061】
本実施例のシステムにおいて、ECU12は、内燃機関10の始動時に、冷却水温THWおよび吸気温THAに基づいて、その始動が再始動であるか否かを判別する。その結果、内燃機関10の再始動が図られていると認められる場合、ECU12は、非同期噴射を実行することなく、360°CA信号が始めて検出された時点で、吸気行程が開始されようとしている気筒(図6における♯1気筒)に対して同期噴射により燃料を供給する。このため、内燃機関10によれば、その再始動時に、不必要な非同期噴射を行うことなく良好な始動性を得ることができる。
【0062】
以下、図7および図8を参照して、上記の機能を実現すべく、ECU12が実行する具体的な処理の内容について説明する。
図7は、ECU12が実行するメインルーチンの一例のフローチャートを示す。図7に示すルーチンは、内燃機関10のイグニッションスイッチがオン状態とされることにより起動される。図7に示すルーチンが起動されると、先ずステップ100の処理が実行される。
【0063】
ステップ100では、初期化処理が実行される。本ステップ100では、具体的には、▲1▼YTDC信号をオフ状態とし、▲2▼YG信号をオフ状態とし、▲3▼カウンタCCRNKに上限値FFを代入し、▲4▼フラグXASYSTをオフ状態とし、かつ、▲5▼フラグXASYNEをオフ状態とする処理が実行される。
▲1▼YTDC信号は、内燃機関10が始動された後、上述した360°CA信号が出力されることによりオン状態となる信号である。▲2▼YG信号は、内燃機関10が始動された後、上述した720°CA信号が出力されることによりオン状態となる信号である。▲3▼カウンタCCRNKは、360°CA信号の後に検出された30°CA信号の数を計数するためのカウンタである。▲4▼フラグXASYSTは、上記図3に示すST非同期噴射の実行状態を表すフラグである。また、▲5▼フラグXASYNEは、上記図4および図5に示すNE非同期噴射の実行状態を表すフラグである。
【0064】
上記ステップ100において、上述した初期化処理が終了すると、次にステップ102の処理が実行される。
ステップ102では、スタータスイッチ82がオフ状態とされているか否かが判別される。その結果、スタータスイッチ82がオフ状態であると判別される場合は、次にステップ104の処理が実行される。一方、スタータスイッチ82がオフ状態でないと判別される場合は、ステップ104がジャンプされ、次にステップ106の処理が実行される。
【0065】
ステップ104では、カウンタCSTAが“0”にリセットされる。カウンタCSTAは、内燃機関10のイグニッションスイッチがオンとされた後、所定の上限値に向けて自動的にインクリメントされるカウンタである。本ステップ104の処理が終了すると、次にステップ106の処理が実行される。上記の処理によれば、カウンタCSTAには、スタータスイッチ82がオフ状態からオン状態に切り換えられた後の時間が計数される。
【0066】
ステップ106では、カウンタCSTAの値が所定値a以上であるか否かが判別される。その結果、CSTA≧aが成立する場合は、内燃機関10の機関回転数NEがある程度上昇していると判断できる。この場合、次にステップ108の処理が実行される。一方、上記の判別の結果、CSTA≧aが成立しないと判別される場合は、以後、再び上記ステップ102の処理が実行される。
【0067】
ステップ108では、冷却水温THWが所定温度α以下であるか否かが判別される。所定温度αは、始動時における内燃機関10の温度が極低温であるか否かを判断するためのしきい値である。本実施例では、α=−20℃に設定されている。上記の判別の結果、THW≦αが成立すると判別される場合は、次にステップ110の処理が実行される。一方、THW≦αが成立しない場合は、以後、再び上記ステップ102の処理が実行される。
【0068】
ステップ110では、フラグXASYSTおよびXASYNEが、共にオフ状態であるか否かが判別される。その結果、XASYST=OFF、かつ、XASYNE=OFFが成立する場合は、内燃機関10の始動が開始された後、未だ上記図3に示すST非同期噴射、および、上記図4および図5に示すNE非同期噴射が実行されていないと判断できる。この場合、次にステップ112の処理が実行される。一方、上記の条件が成立しないと判別される場合は、以後、再び上記ステップ102の処理が実行される。
【0069】
ステップ112では、全ての気筒を対象として、所定時間τ1 だけ、燃料の非同期噴射が実行される。本ステップ112の処理が実行されることにより、上記図3に示すST非同期噴射が実行される。本ステップ112の処理が終了すると、次にステップ114の処理が実行される。
ステップ114では、フラグXASYSTがオン状態とされる。本ステップ114の処理が実行されると、以後ST非同期噴射の実行が禁止される。本ステップ114の処理が終了すると、再び上記ステップ102の処理が実行される。
【0070】
上記の処理によれば、内燃機関10の始動時の温度が極低温であり、かつ、NE非同期噴射が未だ実行されていない場合に、スタータスイッチ82がオン状態とされた後、所定時間aが経過した時点で、一度だけST非同期噴射によって全ての気筒に燃料を供給することができる。
図8は、30°CA信号が検出される毎にECU12によって実行されるNE割り込みルーチンの一例のフローチャートを示す。図8に示すルーチンは、内燃機関10の始動が開始された後、150°BTDC信号が検出されるまではその割り込みが禁止される。従って、図8に示すルーチンの割り込みは、内燃機関10の始動が開始された後、150°BTDC信号が始めて検出された時点で開始される。図8に示すルーチンが起動されると、先ずステップ120の処理が実行される。
【0071】
ステップ120では、冷却水温THWが所定温度(α−2)℃以上であるか否かが判別される。上述の如く、本実施例においては、αが−20℃に設定されている。従って、本ステップ120においては、具体的には、冷却水温THWが−22℃以上である場合にTHW≧(α−2)℃が成立すると判別される。この場合、次にステップ122の処理が実行される。一方、THW≧(α−2)℃が成立しないと判別される場合は、ステップ122〜128がジャンプされ、次にステッププ130の処理が実行される。
【0072】
ステップ122では、フラグXASYSTおよびXASYNEが、共にオフ状態であるか否かが判別される。本ステップの条件は、内燃機関10の始動が開始されており、かつ、ST非同期噴射およびNE非同期噴射の何れもが実行されていない場合に成立する。
上述の如く、本ルーチンは、内燃機関10の始動が開始された後、150°BTDC信号が始めて検出された時点で割り込みが開始される。また、本ルーチンによれば、後述の如く、内燃機関10の始動が開始された後、初回の割り込み処理時に、ST非同期噴射が実行されていないことを条件に、NE非同期噴射が実行される。従って、上記ステップ122の条件が成立する場合は、今回の割り込み処理が、始めての150°BTDC信号に起因しており、かつ、未だST非同期噴射が実行されていないと判断することができる。
【0073】
本ルーチン中、上記ステップ122で、かかる判別がなされる場合は、ステップ122に次いで、ステップ124の処理が実行される。一方、上記ステップ122において、上記の条件が成立しないと判別される場合は、以後、ステップ122〜128がジャンプされ、次にステップ130の処理が実行される。
ステップ124では、冷却水温THWが所定温度β1 以上であり、かつ、吸気温THAが所定温度β2 以上であるか否かが判別される。所定温度β1 およびβ2 は、内燃機関10の始動が図られる場合に、その始動が再始動であるか否かを判別するためのしきい値である。従って、本ステップ124で、THW≧β1 およびTHA≧β2 の少なくとも一方が成立しないと判別される場合は、今回の始動が再始動ではない、すなわち、今回の始動が通常の始動であると判断できる。この場合、次にステップ126の処理が実行される。一方、上記の条件が成立する場合は、内燃機関10が再始動されていると判断できる。この場合、ステップ126,128がジャンプされ、次にステップ130の処理が実行される。
【0074】
ステップ126では、全ての気筒を対象として、所定時間τ2 だけ、燃料の非同期噴射が実行される。本ステップ126の処理が実行されることにより、上記図4および図5に示すNE非同期噴射が実行される。本ステップ126の処理が終了すると、次にステップ128の処理が実行される。
ステップ128では、フラグXASYNEがオン状態とされる。本ステップ128の処理が終了すると、次にステップ130の処理が実行される。本ステップ128の処理が終了すると、次にステップ130の処理が実行される。
【0075】
ステップ130では、YTDC信号がオン状態であるか否かが判別される。YTDC=ONが成立する場合は、内燃機関10の始動が開始された後、少なくとも1回は360°CA信号が検出されていると判断できる。内燃機関10においては、360°CA信号が始めて検出された時点で同期噴射の実行が可能となる。本ステップ130で、YTDC=ONが成立すると判別される場合、適正な時期に、適正な気筒に同期噴射によって燃料を供給すべく、以後ステップ132以降の処理が実行される。一方、本ステップ130で、YTDC=ONが成立しないと判別される場合は、未だ同期噴射を開始し得る状況が形成されていないと判断できる。この場合、ステップ132〜148がジャンプされ、次にステップ150の処理が実行される。
【0076】
ステップ132では、YG信号がオン状態であるか否かが判別される。YG信号がオンである場合は、内燃機関10の始動が開始された後、少なくとも1回は720°CA信号が検出されていると判断できる。上記の判別の結果、YG=ONが成立すると判別される場合は、次にステップ134の処理が実行される。
ステップ134では、カウンタCCRNKに上限値FFが代入されているか否かが判別される。本ルーチンにおいて、カウンタCCRNKの値は、360°CA信号が検出される毎に“0”にリセットされ、その後、30°CA信号が検出される毎に1つづつインクリメントされる。従って、CCRNKの値は、内燃機関10の始動が開始された後、360°信号が始めて検出されるまでの間は、上限値FFに維持される。
【0077】
また、上記ステップ134の処理は、YTDC=ONが成立することを前提に、すなわち、今回の処理サイクルが360°CA信号に起因して起動されていることを前提に実行される。従って、上記ステップ134で、CCRNK=FFが成立すると判別される場合は、今回の処理サイクルが、内燃機関10の始動が開始された後、始めて検出された360°CA信号により起動されたものであると判断できる。
【0078】
更に、上記ステップ134の処理は、YG=ONが成立することを前提に実行される。従って、上記ステップ134において、CCRNK=FFが成立する場合は、今回の処理サイクルが、内燃機関10の始動が開始された後、始めて検出された360°CA信号により起動されたものであり、かつ、その起因である360°CA信号とほぼ同時に、720°CA信号が発生していると判断することができる。
【0079】
上記ステップ134で、このような判断がなされる場合は、次にステップ136の処理が実行される。一方、上記ステップ134で、CCRNK=FFが成立しないと判別される場合は、以後、ステップ136〜140がジャンプされ、次にステップ150の処理が実行される。
ステップ136では、フラグXASYNE=ONが成立するか否かが判別される。上述の如く、フラグXASYNEは、NE非同期噴射が実行された場合にオン状態とされる。また、本実施例において、NE非同期噴射は、内燃機関10が、上記図4または図5に示すタイムチャートに沿って始動される場合に限り実行される。従って、本ステップ136でXASYNE=ONが成立すると判別される場合は、内燃機関10が、上記図4または図5に示すタイムチャートに沿って始動されていると判断することができる。
【0080】
ところで、上記ステップ136の処理は、内燃機関10の始動が開始された後、始めての360°CA信号が検出された時点でほぼ同時に720°CA信号が検出されていることを前提に実行される。従って、上記ステップ136で、XASYNE=ONが成立すると判別される場合は、内燃機関10が上記図5に示すタイムチャートに沿って作動していると判断できる。
【0081】
上述の如く、内燃機関10が上記図5に示すタイムチャートに沿って作動している場合は、NE非同期噴射によって供給される燃料が最初に吸入される気筒を♯5気筒に特定することができる。このため、上記ステップ136で、XASYNE=ONと判断される場合は、同期噴射の開始気筒を♯5気筒とし、かつ、同期噴射のタイミングを、各気筒で吸気行程の開始される手前120°CAの時点、すなわち、クランク角が120°BTDCに到達する時点とすることが適切である。
【0082】
本ルーチンによれば、上記ステップ136でXASYNE=ONが成立すると判別された場合、次にステップ138の処理が実行される。
ステップ138では、同期噴射の開始気筒INJが♯5気筒に設定されると共に、同期噴射のタイミングが、120°BTDCに設定される。本ステップ138の処理が実行されると、以後、内燃機関10は、適正に上記図5に示すタイムチャートに沿って作動する。本ステップ138の処理が終了すると、次にステップ150の処理が実行される。
【0083】
上述の如く、本ルーチンによれば、▲1▼内燃機関10が(α−2)℃以下の極低温環境下で始動されている場合、▲2▼NE非同期噴射に先立ってST非同期噴射が実行された場合、および、▲3▼内燃機関10の始動が再始動である場合を除き、始めて割り込みが許可された時点でNE非同期噴射が実行され、かつ、XASYNEをオンとする処理が実行される(上記ステップ120〜124参照)。
【0084】
また、内燃機関10が(α−2)℃以下の極低温環境下で始動されている場合(上記▲1▼の場合)は、NE非同期噴射に先立って、必ずST非同期噴射が実行される。従って、上記ステップ136で、XASYNE=ONが成立しないと判別された場合は、内燃機関10がST非同期噴射の実行を伴って始動された、或いは、内燃機関10が再始動により始動されたと判断できる。
【0085】
内燃機関10が、ST非同期噴射の実行を伴って始動される場合(上記図3参照)は、同期噴射の開始気筒を♯1気筒または♯6気筒とし、かつ、同期噴射のタイミングを、各気筒のピストン18がTDCに到達する時期とほぼ一致させることが適切である。同様に、内燃機関10が再始動により始動される場合(上記図6参照)も、同期噴射の開始気筒を♯1気筒または♯6気筒とし、かつ、同期噴射のタイミングを、各気筒のピストン18がTDCに到達する時期とほぼ一致させることが適切である。更に、これらの場合において、内燃機関10の始動後、始めての360°CA信号と720°CA信号とがほぼ同時に検出される場合は、同期噴射の開始気筒を♯6気筒とすることが適切である。
【0086】
従って、上記ステップ136で、XASYNE=ONが成立しないと判別された場合は、同期噴射の開始気筒を♯6気筒とし、かつ、同期噴射のタイミングを、各気筒のピストン18がTDCに到達する時期とすることが適切である。
本ルーチン中、上記ステップ136でXASYNE=ONが成立しないと判別された場合は、次にステップ140の処理が実行される。
【0087】
ステップ140では、同期噴射の開始気筒INJが♯6気筒に設定されると共に、同期噴射のタイミングが各気筒のピストン18がTDCに到達する時期に設定される。本ステップ140の処理が実行されると、以後、内燃機関10において、低温環境下での始動時、および、再始動時に適した同期噴射が行われる。
本ルーチン中、上記ステップ132でYG=ONが成立しないと判別された場合は、次にステップ142の処理が実行される。
【0088】
ステップ142では、CCRNK=FFが成立するか否かが判別される。その結果、CCRNK=FFが成立する場合は、今回の処理サイクルが、内燃機関10の始動が開始された後、始めて検出された360°CA信号により起動されたものであり、かつ、その起因である360°CA信号とほぼ同時に720°CA信号が発生していないと判断することができる。
【0089】
上記ステップ142で、このような判断がなされる場合は、次にステップ144の処理が実行される。一方、上記ステップ144で、CCRNK=FFが成立しないと判別される場合は、以後、ステップ144〜148がジャンプされ、次にステップ150の処理が実行される。
ステップ144では、フラグXASYNE=ONが成立するか否かが判別される。上述の如く、フラグXASYNEは、NE非同期噴射が実行された場合に、すなわち、内燃機関10が、上記図4または図5に示すタイムチャートに沿って始動される場合にオン状態とされる。また、本ステップ144は、内燃機関10が上記図4に示すタイムチャートに沿って始動される場合にのみ実行される。従って、本ステップ144でXASYNE=ONが成立すると判別される場合は、内燃機関10が、上記図4示すタイムチャートに沿って作動していると判断できる。
【0090】
内燃機関10が上記図4に示すタイムチャートに沿って作動している場合は、同期噴射の開始気筒を♯2気筒とし、かつ、同期噴射のタイミングを、各気筒で吸気行程の開始される手前120°CAの時点、すなわち、クランク角が120°BTDCに到達する時点とすることが適切である。
本ルーチンによれば、上記ステップ144でXASYNE=ONが成立すると判別された場合、次にステップ146の処理が実行される。
【0091】
ステップ146では、同期噴射の開始気筒INJが♯2気筒に設定されると共に、同期噴射のタイミングが、120°BTDCに設定される。本ステップ146の処理が実行されると、以後、内燃機関10は、適正に上記図4に示すタイムチャートに沿って作動する。本ステップ146の処理が終了すると、次にステップ150の処理が実行される。
【0092】
本ルーチン中、上記ステップ144でXASYNE=ONが成立しないと判別される場合は、内燃機関10がST非同期噴射の実行を伴って始動された、或いは、内燃機関10が再始動により始動されたと判断できる。
内燃機関10が、ST非同期噴射の実行を伴って始動される場合(上記図3参照)は、同期噴射の開始気筒を♯1気筒または♯6気筒とし、かつ、同期噴射のタイミングを、各気筒のピストン18がTDCに到達する時期とほぼ一致させることが適切である。同様に、内燃機関10が再始動により始動される場合(上記図6参照)も、同期噴射の開始気筒を♯1気筒または♯6気筒とし、かつ、同期噴射のタイミングを、各気筒のピストン18がTDCに到達する時期とほぼ一致させることが適切である。更に、これらの場合において、内燃機関10の始動後、始めての360°CA信号が、720°CA信号を伴わずに単独で検出される場合は、同期噴射の開始気筒を♯1気筒とすることが適切である。
【0093】
従って、上記ステップ144で、XASYNE=ONが成立しないと判別された場合は、同期噴射の開始気筒を♯1気筒とし、かつ、同期噴射のタイミングを、各気筒のピストン18がTDCに到達する時期とすることが適切である。
本ルーチン中、上記ステップ144でXASYNE=ONが成立しないと判別された場合は、次にステップ148の処理が実行される。
【0094】
ステップ148では、同期噴射の開始気筒INJが♯1気筒に設定されると共に、同期噴射のタイミングが各気筒のピストン18がTDCに到達する時期に設定される。本ステップ148の処理が実行されると、以後、内燃機関10は、図3または図6に示すタイムチャートに沿って、低温環境下での始動時、および、再始動時に適した同期噴射を実行しつつ作動する。
【0095】
本ルーチン中、ステップ150では、カウンタCCRNKの処理が実行される。本ルーチンでは、具体的には、今回の処理サイクルの起因が360°CA信号である場合にCCRNKの値を“0”とし、また、今回の処理サイクルの起因が他の30°CA信号である場合には、CCRNKの計数値をインクリメントする処理が実行される。本ステップ150の処理が終了すると、次にステップ152の処理が実行される。
【0096】
ステップ152では、カウンタCCRNKの計数値が同期噴射の実行タイミングに一致しているか否かが判別される。その結果、両者が一致していると判別される場合は、次にステップ154の処理が実行される。一方、両者が一致していないと判別される場合は、以後、速やかに今回のルーチンが終了される。
ステップ154では、同期噴射を実行すべき気筒に対して、所定時間τだけ燃料を噴射する処理が実行される。本ステップ154の処理が実行されることにより、上記図3乃至図6に示す同期噴射が実現される。本ステップ154の処理が終了すると、今回のルーチンが終了される。
【0097】
上述の如く、上記図7および図8に示すルーチンによれば、内燃機関の始動時の環境に応じて、内燃機関10を、適正に上記図3乃至図6に示すタイムチャートに沿って作動させることができる。従って、本実施例の内燃機関10によれば、▲1▼始動時の温度が極低温である場合に良好な始動性を発揮することができ、▲2▼始動時の温度が常温である場合に、排気エミッションおよび空燃比制御性を良好に維持しつつ優れた始動性を発揮することができ、更に、▲3▼不要な非同期噴射を伴うことなく優れた再始動性を発揮することができる。
【0098】
尚、上記の実施例においては、クランク角センサ34が前記請求項1記載の「第1基準信号発生手段」および「クランク角信号発生手段」に、カムポジションセンサ62が前記請求項1記載の「第2基準信号発生手段」に、それぞれ相当していると共に、ECU12が、上記ステップ126の処理を実行することにより前記請求項1記載の「第1非同期噴射手段」が、上記ステップ150〜154の処理を実行することにより前記請求項1記載の「同期噴射手段」が、上記ステップ130,132,138および146の処理を実行することにより前記請求項1記載の「第1開始気筒設定手段」がそれぞれ実現されている。
【0099】
また、上記の実施例においては、水温センサ36および吸気温センサ69が前記請求項2記載の「始動温度検出手段」に相当していると共に、ECU12が、上記ステップ112の処理を実行することにより前記請求項2記載の「第2非同期噴射手段」が、上記ステップ140および148の処理を実行することにより前記請求項2記載の「第2開始気筒設定手段」が、また、上記ステップ124,128,136および144の処理を実行することにより前記請求項2記載の「可動手段切り換え手段」が、それぞれ実現されている。
【0100】
次に、図9乃至図11を参照して、本発明の第2実施例について説明する。本実施例の内燃機関の燃料噴射制御装置は、上記図1に示すシステム構成において、ECU12に上記図7に示すメインルーチンを実行させると共に、ECU12に上記図8に示す制御ルーチンに代えて図9に示す制御ルーチンを実行させることにより実現される。
【0101】
上述の如く、第1実施例のシステムによれば、始動時における内燃機関10の温度が常温である場合は、内燃機関10が上記図4または上記図5に示すタイムチャートに沿って始動される。この場合、内燃機関10の始動が開始された後、始めて150°BTDC信号が検出された時点で、全ての気筒に対してNE非同期噴射が実行される。
【0102】
上記図4および上記図5に示すタイムチャートにおいて、内燃機関10の始動が開始された後、始めての150°BTDC信号が検出される時点は、♯6気筒の吸気行程が終了する直前の時期(図4参照)、または、♯1気筒の吸気行程が終了する直前の時期(図5参照)に一致する。従って、NE非同期噴射によってこれらの気筒に供給される燃料は、その後再びそれらの気筒で吸気行程が開始されるまで、吸気ポート42の内部に残存する。
【0103】
内燃機関10が上記図4に示すタイムチャートに沿って作動する場合、♯6気筒において、NE非同期噴射によって供給された燃料を吸入するための吸気行程が行われるのは、内燃機関10において、同期噴射が開始できる状態が形成された後である。同様に、内燃機関10が上記図5に示すタイムチャートに沿って作動する場合、♯1気筒において、NE非同期噴射によって供給された燃料を吸入するための吸気行程が行われるのは、内燃機関10において、同期噴射が開始できる状態が形成された後である。
【0104】
従って、これらの気筒については、それらの気筒で吸気行程が開始される直前に同期噴射によって燃料を供給することによっても、NE非同期噴射によって燃料を供給した場合と同様の時期に初回の爆発行程を実行させることができる。また、内燃機関10の始動が開始された後、これらの気筒に供給される始めての燃料を、NE非同期噴射でなく同期噴射により供給することとすれば、♯1気筒または♯6気筒の吸気ポート42に、比較的長期に渡って燃料が残存する事態を避けることができる。
【0105】
本実施例の燃料噴射制御装置は、上記の機能を実現すべく、内燃機関10が常温で始動された場合に、♯1気筒および♯6気筒については、初回の燃料供給を同期噴射により行う点に特徴を有している。
図9は、上記の機能を実現すべくECU12が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。図9に示すフローチャートは、上記図8に示すルーチンと同様に、内燃機関10の始動が開始された後、始めての150°BTDC信号以後の30°CA信号が検出される毎に起動されるNE割り込みルーチンである。尚、図9において、上記図8に示すルーチンと同様の処理を行うステップには、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
【0106】
内燃機関10の始動が開始された後、始めての150°CA信号が検出されると、図9に示すルーチンが起動される。この時点で、▲1▼冷却水温THWが(α−2)℃以上であり(ステップ120)、▲2▼ST非同期噴射が未実施であり(ステップ122)、かつ、▲3▼冷却水温THWおよび吸気温THAが高温条件を満たさない(ステップ124)場合は、ステップ124に次いでステップ200の処理が実行される。
【0107】
ステップ200では、♯5気筒、♯3気筒、♯2気筒、および、♯4気筒を対象として所定時間τ2 だけ燃料の非同期噴射が行われる。図9に示すルーチンにおいては、始めての150°BTDC信号が検出された時点で本ステップ200の処理が実行されることにより、NE非同期噴射が実現される。
上記ステップ200の処理が実行された場合は、次いでフラグXASYNEをオン状態とする処理(ステップ128)が実行された後、始めての150°BTDC信号に起因する処理サイクルが終了される。一方、150°BTDC信号が始めて検出された時点で、既にST非同期噴射が実行されている場合、および、その時点でTHWおよびTHAが高温条件を満たしている場合等は、フラグXASYNEがオン状態とされることなく、始めての150°BTDC信号に起因する処理サイクルが終了される。
【0108】
内燃機関10の始動が開始された後、始めての360°CA信号が、720°CA信号と共に検出された場合は、図9に示すルーチンにおいて、ステップ130〜134を経てステップ136の処理が実行される。
ステップ136では、XASYNE=ONが成立するか否かが判別される。その結果、XASYNE=ONが成立すると判別される場合は、内燃機関10の始動後に、♯5気筒、♯3気筒、♯2気筒、および、♯4気筒を対象とするNE非同期噴射が実行されていると判断できる。すなわち、内燃機関10が常温環境下で始動されていると判断できる。図9に示すルーチンにおいては、この場合、次にステップ202の処理が実行される。一方、XASYNE=ONが成立しないと判別される場合は、内燃機関10が極低温環境下で始動されている、または、内燃機関10の再始動が図られていると判断できる。この場合は、以後、上記図8に示すルーチンと同様の処理が実行される。
【0109】
ステップ202では、同期噴射の開始気筒が♯1気筒に設定されると共に、同期噴射のタイミングが、各気筒のピストン18が吸気TDCに到達する前120°CAの時点、すなわち、クランク角が120°BTDCに到達する時点に設定される。本ステップ202の処理が終了すると、以後、上記図8に示すルチーンと同様の処理が実行される。
【0110】
内燃機関10の始動が開始された後、始めての360°CA信号が、720°CA信号を伴わずに単独で検出された場合は、図9に示すルーチンにおいて、ステップ130,132,142を経てステップ144の処理が実行される。
ステップ144では、XASYNE=ONが成立するか否かが判別される。その結果、XASYNE=ONが成立すると判別される場合は、内燃機関10の始動後に、♯5気筒、♯3気筒、♯2気筒、および、♯4気筒を対象とするNE非同期噴射が実行されている、すなわち、内燃機関10が、常温環境下で始動されていると判断できる。図9に示すルーチンにおいては、この場合、次にステップ204の処理が実行される。一方、XASYNE=ONが成立しないと判別される場合は、内燃機関10が極低温環境下で始動されている、または、内燃機関10の再始動が図られていると判断できる。この場合は、以後、上記図8に示すルーチンと同様の処理が実行される。
【0111】
ステップ204では、同期噴射の開始気筒が♯6気筒に設定されると共に、同期噴射のタイミングが、各気筒のピストン18が吸気TDCに到達する前120°CAの時点、すなわち、クランク角が120°BTDCに到達する時点に設定される。本ステップ202の処理が終了すると、以後、上記図8に示すルチーンと同様の処理が実行される。
【0112】
図10および図11は、ECU12が上記図9に示すルーチンを実行することにより実現されるタイムチャートを示す。具体的には、図10は、始めての360°CA信号が720°CA信号を伴わずに単独で検出される場合に実現されるタイムチャートである。一方、図11は、始めての360°CA信号が720°CA信号とほぼ同時に検出される場合に実現されるタイムチャートである。尚、図10(A)〜図10(G)、および、図11(A)〜図11(G)は、上記図3乃至図6の場合と同様に、それぞれ、30°CA信号が発生するタイミング、♯1気筒、♯5気筒、♯3気筒、♯6気筒、♯2気筒および♯4気筒において吸気行程等が実行されるタイミングを示す。
【0113】
図10および図11に示す如く、上記図9に示すルーチンによれば、内燃機関10が始動された後、始めての150°BTDC信号が検出される時点で、既に吸気行程を終えようとしている気筒(図10に於ける♯6気筒、および、図11に於ける♯1気筒)に対して非同期噴射によって燃料が供給されるのを防止することができる。そして、それらの気筒に対して、速やかに同期噴射によって燃料を供給することができる。従って、本実施例のシステムによれば、内燃機関10の始動時に、NE非同期噴射によって供給される燃料を吸気ポート42の内部に長期間残存させることなく、良好な始動性を得ることができる。
【0114】
尚、上記の実施例においては、ECU12が、上記ステップ200の処理を実行することにより前記請求項1記載の「第1非同期噴射手段」が、上記ステップ130,132,202および204の処理を実行することにより前記請求項1記載の「第1開始気筒設定手段」がそれぞれ実現されている。
ところで、上記の実施例においては、内燃機関10が常温環境下で始動される場合に、始めての150°BTDC信号が検出される時点で吸気行程を終了させようとしている気筒(図10に於ける♯6気筒、および、図11に於ける♯1気筒;以下、これらを吸気終了気筒と称す)と共に、それらと共に第1グループを形成する気筒(図10に於ける♯1気筒、および、図11に於ける♯6気筒;以下、これらを対気筒と称す))についても、NE非同期噴射による燃料供給を行わないこととしている。また、上記の実施例においては、内燃機関10が常温環境下で始動される場合の同期噴射の開始気筒を、吸気終了気筒としている。このため、対気筒については、始めての吸気行程によって燃料の吸入が行われない事態が生ずる。
【0115】
図10において、対気筒である♯1気筒の吸気行程は、同期噴射の開始が可能となる時期とほぼ同期して開始される。同様に、図11において、対気筒である♯6気筒の吸気行程は、同期噴射の開始が可能となる時期とほぼ同期して開始される。従って、同期噴射のタイミングを、対気筒のピストン18が吸気TDCに到達する時期とすれば、対気筒に対しても、始めての吸気行程に間に合うように同期噴射によって燃料を供給することができる。このような制御手法により、始めての360°CA信号が検出された時点で、対気筒に対して同期噴射によって燃料を供給することによれば、内燃機関10の始動性を、上記第2実施例の場合に比して更に向上させることができる。
【0116】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1記載の発明によれば、内燃機関の始動時に、非同期噴射による燃料が点火されることなく排気されるのを防止することができると共に、非同期噴射による燃料と同期噴射による燃料とが重複しないように、同期噴射を開始させることができる。
【0117】
また、請求項2記載の発明によれば、内燃機関の始動時における温度が低温である場合には、始動が開始された後、速やかに非同期噴射を開始すると共に、各気筒の状態が把握できる状況が形成された後、速やかに同期噴射を開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例および第2実施例に対応する内燃機関のシステム構成図である。
【図2】図2(A)はカムポジションセンサの出力信号の波形である。
図2(B)はクランク角センサの出力信号の波形である。
【図3】本発明の第1実施例および第2実施例に対応する内燃機関が低温環境下で始動された場合の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図4】本発明の第1実施例に対応する内燃機関が常温環境下で始動された場合の動作を説明するためのタイムチャート(その1)である。
【図5】本発明の第1実施例に対応する内燃機関が常温環境下で始動された場合の動作を説明するためのタイムチャート(その2)である。
【図6】本発明の第1実施例および第2実施例に対応する内燃機関の再始動が図られた場合の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図7】本発明の第1実施例および第2実施例において実行されるメインーチンの一例のフローチャートである。
【図8】本発明の第1実施例において実行されるNE割り込みルーチンの一例のフローチャートである。
【図9】本発明の第2実施例において実行されるNE割り込みルーチンの一例のフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施例に対応する内燃機関が常温環境下で始動された場合の動作を説明するためのタイムチャート(その1)である。
【図11】本発明の第2実施例に対応する内燃機関が常温環境下で始動された場合の動作を説明するためのタイムチャート(その2)である。
【符号の説明】
10 内燃機関
12 電子制御ユニット(ECU)
22 クランクシャフト
34 クランク角センサ
54,56 カムシャフト
62 カムポジションセンサ
Claims (2)
- 内燃機関が備える複数の気筒のそれぞれに燃料を噴射する時期を制御する内燃機関の燃料噴射制御装置において、
クランクシャフトが360°回転する毎に第1の基準信号を発生する第1基準信号発生手段と、
クランクシャフトが720°CA回転する毎に、前記第1基準信号の発生する角度位置とは第2の所定角だけ異なる角度位置で第2の基準信号を発生する第2基準信号発生手段と、
クランクシャフトが第1の所定角だけ回転する毎にクランク角信号を発生するクランク角信号発生手段と、
内燃機関が始動された後、前記第1の基準信号が初めて発せられた後に、所定の気筒に燃料を噴射する第1非同期噴射手段と、
内燃機関のクランク角と同期して、前記複数の気筒のそれぞれに、所定の順序で燃料を同期噴射する同期噴射手段と、
前記第1の基準信号が初めて発せられた後、クランクシャフトが前記第2の所定角だけ回転する間に前記第2の基準信号が発せられるか否かに基づいて前記第1非同期噴射手段によって噴射された燃料が最初に消費される気筒を推定すると共に、該気筒を、前記同期噴射の開始気筒とする第1開始気筒設定手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。 - 請求項1記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
始動時における内燃機関の温度を検出する始動温度検出手段と、
内燃機関の始動が開始された後、所定の時期に全ての気筒に対して燃料を噴射する第2非同期噴射手段と、
前記第1の基準信号が初めて発せられた後、クランクシャフトが前記第2の所定角だけ回転した時点で、その後最も早期に燃料を吸入することのできる気筒を推定すると共に、該気筒を、前記同期噴射の開始気筒とする第2開始気筒設定手段と、
始動時における内燃機関の温度が所定温度に比して低温である場合は、前記第1非同期噴射手段および前記第2非同期噴射手段のうち早期に燃料を噴射する側を可動状態とすると共に、前記第1開始気筒設定手段に代えて前記第2開始気筒設定手段を可動状態とする可動手段切り換え手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
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