JP3675052B2 - エンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

エンジンの燃料噴射制御装置 Download PDF

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの始動運転時に燃料噴射を開始するタイミングを制御するエンジンの燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多気筒エンジンにあっては、燃料噴射制御、あるいは、点火時期制御などを行うために、始動時に気筒識別、例えば、どの気筒がどの行程にあるかを判別する必要がある。そして、クランク角度位置から気筒識別が行われると、各気筒に対して順に燃料噴射が行われる。
【0003】
従来、エンジンの始動運転時における燃料噴射制御は、例えば、6気筒エンジンの場合、エンジン始動直後に各気筒に所定量の燃料を同時に噴射(非同期噴射)し、気筒識別完了前までは各気筒に所定量の6分の1(気筒数分の1)の燃料を所定のタイミングで同時に噴射し、気筒識別完了後には各気筒に所定量の燃料を所定のタイミングで噴射(同期噴射)している。
【0004】
この従来のエンジンの始動運転時における燃料噴射制御にあっては、エンジン始動直後に各気筒に所定量の燃料を同時に噴射し、気筒識別完了前までは各気筒に所定量の6分の1の燃料を所定のタイミングで同時に噴射している。これは、気筒識別完了前はどの気筒がどの行程にあるかわからないので、改めて燃料を供給しないと爆発行程の終了した気筒では燃料不足によって失火の虞があり、エンジン始動性が悪化してしまうからである。ところが、爆発行程の終了した気筒に対しては、燃料不足による失火を防止するために燃料を供給するべきであるが、爆発行程の終了していない気筒に対して再び燃料を供給すると、今度は燃料過剰によってエンジン始動性が悪化してしまう。
【0005】
このような問題を解決するものとして、例えば、実開昭57−137626号公報に開示されたものがある。この公報に開示された「燃料噴射制御方法」は、各気筒にインジェクタを備えたエンジンに対して1サイクルに1回の特定クランク角度で出力を発生するクランク角センサと燃料噴射タイミングに対応した出力を発生するタイミングセンサとを設け、多気筒エンジンが始動してからN+M−1番目の燃料噴射タイミングまでの間はN番目のみ全シリンダに対応するインジェクタから燃料を噴射させ、その他のタイミングでは燃料噴射を行わせずにN+M番目のタイミング以後は各タイミングでその時のクランク角に対応したインジェクタから燃料噴射を行うようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した実開昭57−137626号公報に開示された「燃料噴射制御方法」は、エンジン始動直後に最初の燃料噴射タイミングに限って全インジェクタから各シリンダに対してそれぞれ必要且つ十分な燃料量を噴射し、その後、クランクシャフトが2回転した後、即ち、各シリンダ共1回の点火爆発行程が終わった後(気筒識別完了後)に、所定のシリンダに所定の燃料量を噴射している。従って、始動直後のインジェクタが特定(気筒識別)できないタイミングでも燃料噴射を行うために始動性が向上し、気筒識別完了後に、正規の順序で各シリンダに所定の燃料量を噴射することで、特定のシリンダの燃料量が過剰となることを防止できる。
【0007】
ところが、上述した従来の「燃料噴射制御方法」のように、エンジン始動直後に全インジェクタから各シリンダに対して必要且つ十分な燃料量を噴射してから、クランクシャフトが2回転するまで燃料噴射を禁止すると、特定のシリンダにおける2回目の吸気行程で燃料噴射が行われないシリンダが発生し、始動性が悪化してしまうという問題がある。
【0008】
即ち、クランクシャフトが2回転する間に、各シリンダにおいて吸気行程、圧縮行程、爆発行程、排気行程が順に行われ、且つ、各シリンダで行われるタイミングがずれている。そのため、エンジンが始動して1回の燃料噴射が行われてからクランクシャフトが2回転するまでに、6気筒エンジンの場合、少なくとも2つのシリンダで1サイクル(4行程)が完了しており、燃料噴射が必要となってくる。しかし、クランクシャフトが2回転するまで燃料噴射を禁止しているので、この2つのシリンダに対しては燃料噴射が行われず、始動性が悪化する。
【0009】
本発明はこのような問題を解決するものであって、エンジンの始動性の向上を図ったエンジンの燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための本発明のエンジンの燃料噴射制御装置は、多気筒エンジンの特定のクランク角度位置を検出するクランク角センサと、該クランク角センサの検出結果に基づいて前記多気筒エンジンの気筒を識別する気筒識別手段と、前記多気筒エンジンの始動を検出する始動検出手段と、前記多気筒エンジンの各気筒ごとに設けられた燃料噴射手段と、前記始動検出手段によって前記多気筒エンジンの始動が検出されると該多気筒エンジンの各気筒に対して前記燃料噴射手段により非同期噴射を実施する非同期噴射実施手段と、前記非同期噴射に連続して実施されると共に、前記気筒識別手段によって前記多気筒エンジンの気筒が識別されると前記非同期噴射実施手段によって非同期噴射が吸気行程で実施された気筒から順に該気筒の排気行程で前記燃料噴射手段により同期噴射を開始する同期噴射実施手段とを具えたことを特徴とするものである。
【0011】
従って、エンジンが始動され、始動検出手段によって多気筒エンジンの始動を検出されると、非同期噴射実施手段はこのエンジンの各気筒に対して燃料噴射手段により非同期噴射を実施する一方、クランク角センサは多気筒エンジンの特定のクランク角度位置を検出し、気筒識別手段はこのクランク角センサの検出結果に基づいてエンジンの気筒を識別しており、同期噴射実施手段は気筒識別手段によって多気筒エンジンの気筒が識別されると非同期噴射が吸気行程で実施された気筒から順に、非同期噴射に連続して、この気筒の排気行程で燃料噴射手段により同期噴射を開始することとなり、特定の気筒への過剰な燃料の供給や燃料の不足がなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
図1に本発明の一実施例形態に係るエンジンの燃料噴射制御装置を表す概略構成、図2乃至図7にエンジンの燃料噴射制御装置による気筒識別及び噴射時期を表す説明、図8に6気筒エンジンの気筒判別方法を表す説明を示す。
【0014】
本実施形態のエンジンの燃料噴射制御装置は6気筒エンジンに適用したものであって、図1に示すように、エンジン10には吸気ポート11及び排気ポート12が設けられ、吸気バルブ13及び排気バルブ14によって開閉自在となっている。また、クランクシャフト15にはコンロッド16を介してピストン17が連結され、シリンダ18内を上下移動自在に支持されている。そして、このシリンダ18の上方には燃焼室19が形成され、ここに点火プラグ20が取付けられている。この点火プラグ20はイグニッションコイル21を介してエンジンコントロールユニット(ECU)22に接続され、イグニッションキースイッチ23にによって点火できるようになっている。
【0015】
エアクリーナ24は吸入する空気中の浮遊するごみを除去するためのものであり、吸気管25によりサージタンク26を介してエンジン10の吸気ポート11に連結されている。この吸気管25におけるサージタンク26の上流側にはスロットルバルブ27が設けられる一方、エンジン10の吸気ポート11の近傍には各気筒ごとにインジェクタ28が取付けられており、このインジェクタ28は燃圧レギュレータ29に連結されると共に、燃料タンク30内の燃料ポンプ31に連結されている。従って、この燃料タンク30内に貯蔵されたガソリンは燃料ポンプ31によって吸い上げられてインジェクタ28に送給され、ECU22の指令に基づいて所定量噴射することができるようになっている。
【0016】
また、エンジン10の図示しないディストリビュータ内には各気筒のクランク位置を検出するクランク角センサ32が設けられており、このクランク角センサ32はECU22に接続され、その検出結果をECU22に出力できるようになっている。即ち、本実施形態において、このクランク角センサ32は、各気筒の75°BTDC及び5°BTDCでクランク角信号SGT(気筒の圧縮上死点位置の信号)を出力するTDCセンサと、カムの回転位置信号SGCを出力するカムポジションセンサとの機能を有している。なお、エンジン10の排気ポート12には排気管33が接続され、その中途部には触媒コンバータ34が装着されている。
【0017】
本実施形態では、ECU22には、クランク角センサ32の検出信号に基づいてエンジン10の気筒を識別する気筒識別手段41が設けられてる。この気筒識別手段41は前述したクランク角信号SGTとカムの回転位置信号SGCに基づいて気筒を識別、即ち、どの気筒がどの行程にあるかを判別するものである。
【0018】
ここで、この気筒識別手段41による識別方法について説明する。この6気筒エンジン10では、クランクシャフト15が2回転(720°)することで1サイクル(吸気行程、圧縮行程、爆発行程、排気行程)実施されるものである。従って、図8(a)に示すように、クランクシャフト15の2回転(720°)で、SGT信号及びSGC信号が出力されることとなり、その信号の立ち上がり及び立下がりによって気筒を判別する。即ち、1番気筒#1のSGT信号の立ち上がりにSGC信号はL(LOW)であると共に、SGT信号の立下がりにもSGC信号はL(LOW)であるため、このときの1番気筒#1のSGC信号の出力は、L−Lとなる。また、2番気筒#2のSGT信号の立ち上がりにSGC信号はH(HIGH)であると共に、SGT信号の立下がりにもSGC信号はH(HIGH)であるため、このときの2番気筒#1のSGC信号の出力は、H−Hとなる。このようにして各気筒におけるSGC信号の出力が設定されている。従って、気筒識別手段41はSGT信号に対するSGC信号の出力レベルから該当する気筒を判別することができる。図8(b)に示すように、SGC信号出力がH−Hであれば#2気筒であり、SGC信号出力がH−Lであれば#5気筒、SGC信号出力がL−Hであれば#3気筒か#6気筒、SGC信号出力がL−Lであれば#4気筒か#1気筒である。
【0019】
また、このECU22には、エンジン10の始動を検出する始動検出手段42が設けられている。この始動検出手段42はイグニッションキースイッチ23のON信号が入力されることでエンジン10の始動を検出している。
【0020】
更に、ECU22には、この始動検出手段42によってエンジン10の始動が検出されると、各気筒に対してインジェクタ28により非同期噴射を実施する非同期噴射実施手段43と、気筒識別手段41によってエンジン10の気筒が識別されると、非同期噴射実施手段43によって非同期噴射が吸気行程で実施された気筒から順にこの気筒の排気行程でインジェクタ28により同期噴射を開始する同期噴射実施手段44とが設けられている。
【0021】
そして、図1に示すように、エアクリーナ24から吸入された空気は吸気管25を介してサージタンク26に送られ、そして、エンジン10の吸気ポート11に供給される。このとき、スロットルバルブ27によって吸入空気量が制御される。一方、ECU22は吸入空気量または吸気管圧力とエンジン回転数とに基づいて燃料噴射量を算出し、インジェクタ28はこのECU22の指令に基づいて所定時間駆動することで、ガソリンを所定量噴射する。従って、空気とガソリンとの混合気が燃焼室19内に供給されることとなる。
【0022】
このように吸気ポート11から燃焼室19内に混合気が供給され、クランクシャフト15の駆動によってピストン17が上下動して燃焼室19内の混合気が圧縮され、点火プラグ20により点火されることで、圧縮された混合気の爆発、膨張が行われてエンジン10が作動する。そして、混合気の燃焼によって発生した排気ガスは排気ポート12から排気管33に排出され、触媒コンバータ34によって浄化されて大気に放出される。
【0023】
ここで、本実施形態のエンジンの燃料噴射制御装置によるエンジン始動時の燃料噴射について具体的に説明する。なお、本実施形態では、気筒識別手段41は#2気筒のSGT信号のみを検出してSGC信号の出力を得るようになっており、エンジン始動時における各気筒が吸気行程、圧縮行程、爆発行程、排気行程のうちのどの状態にあるかで、気筒識別の完了時期がずれてくる。従って、同期噴射はこの気筒識別の状況に合わせて設定される。
【0024】
即ち、図2に示すように、#2気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあるときに、エンジン10が始動すると、まず、始動検出手段42がエンジン10の始動を検出し、非同期噴射実施手段43は各気筒#1〜#6に対して各インジェクタ28から非同期噴射を実施する。一方、気筒識別手段41は#2気筒のSGT信号を検出してSGC信号の出力を得るので、各インジェクタ28からの非同期噴射と同時にSGC信号の出力(H−H)を受け、#2気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあることを識別する。その後、同期噴射実施手段44は非同期噴射実施手段43によって非同期噴射が吸気行程で実施された気筒、つまり、#4気筒から順にこの#4気筒の排気行程でインジェクタ28により同期噴射を開始する。そのため、非同期噴射と同時に気筒識別が完了しても、非同期噴射終了後から同期噴射開始前までの#6、#1、#2、#3気筒の排気行程における燃料噴射は行わないこととなる。
【0025】
また、図3に示すように、#1気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあるときに、エンジン10が始動すると、まず、始動検出手段42がエンジン10の始動を検出し、非同期噴射実施手段43は各気筒#1〜#6に対して各インジェクタ28から非同期噴射を実施する。一方、気筒識別手段41は#2気筒のSGT信号を検出してSGC信号の出力を得るので、各インジェクタ28からの非同期噴射から遅れてSGC信号の出力(H−H)を受け、#2気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあることを識別する。その後、同期噴射実施手段44は非同期噴射実施手段43によって非同期噴射が吸気行程で実施された気筒、つまり、#3気筒から順にこの#3気筒の排気行程でインジェクタ28により同期噴射を開始する。そのため、気筒識別が完了しても、非同期噴射終了後から同期噴射開始前までの#5、#6、#1、#2気筒の排気行程における燃料噴射は行わないこととなる。
【0026】
更に、図4に示すように、#6気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあるときに、エンジン10が始動すると、まず、始動検出手段42がエンジン10の始動を検出し、非同期噴射実施手段43は各気筒#1〜#6に対して各インジェクタ28から非同期噴射を実施する。一方、気筒識別手段41は#2気筒のSGT信号を検出してSGC信号の出力を得るので、各インジェクタ28からの非同期噴射から遅れてSGC信号の出力(H−H)を受け、#2気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあることを識別する。その後、同期噴射実施手段44は非同期噴射実施手段43によって非同期噴射が吸気行程で実施された気筒、つまり、#2気筒から順にこの#2気筒の排気行程でインジェクタ28により同期噴射を開始する。そのため、気筒識別が完了しても、非同期噴射終了後から同期噴射開始前までの#4、#5、#6、#1気筒の排気行程における燃料噴射は行わないこととなる。
【0027】
また、図5に示すように、#5気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあるときに、エンジン10が始動すると、まず、始動検出手段42がエンジン10の始動を検出し、非同期噴射実施手段43は各気筒#1〜#6に対して各インジェクタ28から非同期噴射を実施する。一方、気筒識別手段41は#2気筒のSGT信号を検出してSGC信号の出力を得るので、各インジェクタ28からの非同期噴射から遅れてSGC信号の出力(H−H)を受け、#2気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあることを識別する。その後、同期噴射実施手段44は非同期噴射実施手段43によって非同期噴射が吸気行程で実施された気筒、つまり、#1気筒から順にこの#1気筒の排気行程でインジェクタ28により同期噴射を開始する。そのため、気筒識別が完了しても、非同期噴射終了後から同期噴射開始前までの#3、#4、#5、#6気筒の排気行程における燃料噴射は行わないこととなる。
【0028】
また、図6に示すように、#4気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあるときに、エンジン10が始動すると、まず、始動検出手段42がエンジン10の始動を検出し、非同期噴射実施手段43は各気筒#1〜#6に対して各インジェクタ28から非同期噴射を実施する。一方、気筒識別手段41は#2気筒のSGT信号を検出してSGC信号の出力を得るので、各インジェクタ28からの非同期噴射から遅れてSGC信号の出力(H−H)を受け、#2気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあることを識別する。その後、同期噴射実施手段44は非同期噴射実施手段43によって非同期噴射が吸気行程で実施された気筒、つまり、#6気筒から順にこの#6気筒の排気行程でインジェクタ28により同期噴射を開始する。そのため、非同期噴射終了後から同期噴射開始前までの#2、#3、#4、#5気筒の排気行程における燃料噴射は行わないこととなる。
【0029】
そして、図7に示すように、#3気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあるときに、エンジン10が始動すると、まず、始動検出手段42がエンジン10の始動を検出し、非同期噴射実施手段43は各気筒#1〜#6に対して各インジェクタ28から非同期噴射を実施する。一方、気筒識別手段41は#2気筒のSGT信号を検出してSGC信号の出力を得るので、各インジェクタ28からの非同期噴射から一番遅れてSGC信号の出力(H−H)を受け、#2気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあることを識別する。その後、同期噴射実施手段44は非同期噴射実施手段43によって非同期噴射が吸気行程で実施された気筒、つまり、#5気筒から順にこの#5気筒の排気行程でインジェクタ28により同期噴射を開始しようとするが、このときはまだ#2気筒のSGT信号を検出していないので気筒識別が完了せず、#5気筒の排気行程では同期噴射を行わない。従って、非同期噴射終了後から気筒識別完了前までの#1、#2、#3、#4、#5気筒の排気行程における燃料噴射は行わず、#6気筒から順にこの#6気筒の排気行程でインジェクタ28により同期噴射を開始する。
【0030】
このように非同期噴射と同期噴射が行われ、その間の4行程間で燃料噴射が禁止されることで、1回の吸気行程で1回の燃料噴射が行われることとなり、燃焼室19内には適量の燃料が供給されることとなり、燃料の過剰供給や不足がなくなって失火することなく、始動性が良くなる。
【0031】
なお、前述した図7に示すように、#3気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあるときに、気筒識別手段41は#2気筒のSGT信号を検出してSGC信号の出力を得るが、非同期噴射から一番遅れてSGC信号の出力(H−H)を検出するので、#5気筒の排気行程で同期噴射を開始するときには気筒識別が完了していないので、#5気筒の排気行程ではなく、#6気筒の排気行程で同期噴射を開始することとなり、同期噴射禁止気筒が#1、#2、#3、#4、#5気筒の5つとなってしまい、#5気筒については一回分の燃料が噴射されないこととなるが、失火する虞のある気筒が従来のように連続しないために始動性の悪化は小さいものである。しかしながら、この一回分の失火の虞を防止するのであれば、気筒識別手段41が#2気筒と#5気筒のSGT信号を検出してSGC信号の出力を得るようにするとよい。即ち、気筒識別手段41が#2気筒と#5気筒のSGT信号からSGC信号の出力を得るようにすると、図7に示す場合には、#5気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあることを識別することができ、同期噴射実施手段44は非同期噴射実施手段43によって非同期噴射が吸気行程で実施された気筒、つまり、#5気筒から順にこの#5気筒の排気行程でインジェクタ28により同期噴射を開始することができる。従って、この#5気筒の排気行程での同期噴射時に#5気筒が圧縮上死点位置で気筒識別が完了しており、非同期噴射終了後から同期噴射前までの#1、#2、#3、#4気筒の排気行程における燃料噴射を禁止すればよくなる。
【0032】
上述の実施形態では、本発明のエンジンの燃料噴射制御装置を6気筒エンジンに適用して説明したが、4気筒エンジンや8気筒エンジンにも適用することができる。
【0033】
図9に4気筒エンジンにおけるエンジンの燃料噴射制御装置による噴射時期を表す説明、図10に8気筒エンジンにおけるエンジンの燃料噴射制御装置による噴射時期を表す説明を示す。
【0034】
4気筒エンジンにおけるエンジンの燃料噴射制御装置について説明する。図9に示すように、4気筒エンジンの気筒識別方法において、4気筒エンジンでは、クランクシャフトの2回転(720°)で1サイクル(吸気行程、圧縮行程、爆発行程、排気行程)実施されるものであり、前述の6気筒と同様に、SGT信号の信号の立ち上がり及び立下がりに対するSGC信号の状態よって気筒を判別する。即ち、2番気筒#1のSGT信号の立ち上がりにSGC信号はL(LOW)、SGT信号の立下がりにもSGC信号はL(LOW)であるため、このときの1番気筒#1のSGC信号の出力は、L−Lとなる。また、1番気筒#1のSGT信号の立ち上がりにSGC信号はH(HIGH)、SGT信号の立下がりにもSGC信号はH(HIGH)であるため、このときの1番気筒#1のSGC信号の出力は、H−Hとなる。このようにして各気筒におけるSGC信号の出力が設定されており、気筒識別手段はSGT信号に対するSGC信号の出力レベルから該当する気筒を判別することができる。即ち、SGC信号出力がL−Lであれば#2気筒であり、SGC信号出力がH−Hであれば#1気筒、SGC信号出力がL−Hであれば#3気筒、SGC信号出力がH−Lであれば#4気筒である。
【0035】
そして、この4気筒エンジンでは、#1気筒のSGT信号のみを検出してSGC信号の出力を得るようになっている。従って、#2気筒が圧縮上死点位置にあるときに、エンジンが始動すると、まず、各気筒#1〜#4に対して非同期噴射が実施される一方、#1気筒のSGT信号を検出してSGC信号の出力を得るので、非同期噴射から遅れてSGC信号の出力(H−H)を受け、#1気筒が圧縮上死点位置にあることを識別する。その後、非同期噴射が吸気行程で実施された#3気筒から順にこの#3気筒の排気行程で同期噴射を開始する。そのため、気筒識別が完了しても、非同期噴射終了後から同期噴射開始前までの#2、#1気筒の排気行程における燃料噴射は行わないこととなる。
【0036】
また、8気筒エンジンにおけるエンジンの燃料噴射制御装置について説明する。なお、8気筒エンジンの気筒識別方法も前述した4気筒エンジンや6気筒エンジンと同様であるため、説明は省略する。この8気筒エンジンでは、全気筒をSGC信号によって識別しているため、SGT信号の立ち上がり及び立下がりを少なくとも3回(エンジンが逆転する可能性を考慮すると4回)検出すれば、気筒識別が可能であるため、図10に示す場合では、#7気筒が最初に気筒識別されることとなる。従って、#1気筒が圧縮上死点位置にあるときに、エンジンが始動すると、まず、各気筒#1〜#8に対して非同期噴射が実施される一方、#7気筒のSGT信号を検出してSGC信号の出力を得るので、非同期噴射から遅れてSGC信号の出力を受け、#7気筒が圧縮上死点位置にあることを識別する。その後、非同期噴射が吸気行程で実施された#8気筒から順にこの#8気筒の排気行程で同期噴射を開始する。そのため、気筒識別が完了しても、非同期噴射終了後から同期噴射開始前までの#3、#1、#2、#7気筒の排気行程における燃料噴射は行わないこととなる。
【0037】
なお、上述の各実施形態において、気筒識別手段41は特定の気筒のSGT信号に基づくSGC信号の出力レベルから気筒を識別するようにしたが、気筒識別方法はこの方法に限定されるものではない。
【0038】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように本発明のエンジンの燃料噴射制御装置によれば、始動検出手段によって多気筒エンジンの始動が検出されると、非同期噴射実施手段がこのエンジンの各気筒に対して燃料噴射手段によって非同期噴射を実施する一方、気筒識別手段がクランク角センサの検出結果に基づいて多気筒エンジンの気筒を識別すると、同期噴射実施手段は非同期噴射実施手段によって非同期噴射が吸気行程で実施された気筒から順に、非同期噴射に連続して、この気筒の排気行程で燃料噴射手段によって同期噴射を開始するようにしたので、特定の気筒への過剰な燃料の供給や燃料の不足がなくなって始動性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例形態に係るエンジンの燃料噴射制御装置を表す概略構成図である。
【図2】エンジンの燃料噴射制御装置による気筒識別及び噴射時期を表す説明図である。
【図3】エンジンの燃料噴射制御装置による気筒識別及び噴射時期を表す説明図である。
【図4】エンジンの燃料噴射制御装置による気筒識別及び噴射時期を表す説明図である。
【図5】エンジンの燃料噴射制御装置による気筒識別及び噴射時期を表す説明図である。
【図6】エンジンの燃料噴射制御装置による気筒識別及び噴射時期を表す説明図である。
【図7】エンジンの燃料噴射制御装置による気筒識別及び噴射時期を表す説明図である。
【図8】6気筒エンジンの気筒判別方法を表す説明図である。
【図9】4気筒エンジンにおけるエンジンの燃料噴射制御装置による噴射時期を表す説明図である。
【図10】8気筒エンジンにおけるエンジンの燃料噴射制御装置による噴射時期を表す説明図である。
【符号の説明】
10 エンジン
11 吸気ポート
12 排気ポート
15 クランクシャフト
19 燃焼室
20 点火プラグ
22 エンジンコントロールユニット(ECU)
23 イグニッションキースイッチ
28 インジェクタ(燃料噴射手段)
32 クランク角センサ
41 気筒判別手段
42 始動検出手段
43 非同期噴射実施手段
44 同期噴射実施手段

Claims (1)

  1. 多気筒エンジンの特定のクランク角度位置を検出するクランク角センサと、
    該クランク角センサの検出結果に基づいて前記多気筒エンジンの気筒を識別する気筒識別手段と、
    前記多気筒エンジンの始動を検出する始動検出手段と、
    前記多気筒エンジンの各気筒ごとに設けられた燃料噴射手段と、
    前記始動検出手段によって前記多気筒エンジンの始動が検出されると該多気筒エンジンの各気筒に対して前記燃料噴射手段により非同期噴射を実施する非同期噴射実施手段と、
    前記非同期噴射に連続して実施されると共に、前記気筒識別手段によって前記多気筒エンジンの気筒が識別されると前記非同期噴射実施手段によって非同期噴射が吸気行程で実施された気筒から順に該気筒の排気行程で前記燃料噴射手段により同期噴射を開始する同期噴射実施手段とを具えたことを特徴とするエンジンの燃料噴射制御装置。
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