JP3348690B2 - 多気筒内燃機関の気筒判別装置 - Google Patents

多気筒内燃機関の気筒判別装置

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多気筒内燃機関(以
下、「内燃機関」を「エンジン」ということがある)の
始動燃料制御方法等に用いて好適の、多気筒内燃機関の
気筒判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、多気筒内燃機関では、各気筒
の特定クランク位置に対応した信号を検出するクランク
位置検出手段(クランクセンサ)からの検出信号に基づ
いて、各気筒毎に設けられた燃料噴射弁(インジェク
タ)から各気筒に順次燃料を供給するシーケンシャル燃
料噴射方法が採用されているが、かかるシーケンシャル
燃料噴射方法は、各気筒に最適なタイミングで、燃料を
供給できる半面、気筒を識別する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の場合、1つの気
筒(特定気筒)だけを識別すれば、気筒の点火順序が決
まっているので、その他の気筒も識別できる。しかしな
がら、エンジン始動時においては、直ぐには、上記の特
定気筒を識別できないので、特定気筒を識別するまでの
間は燃料制御の開始が遅れることになる。
【0004】このため、多気筒内燃機関の始動時の燃料
制御においては、特定気筒のみならず各気筒を判別でき
るようにしてより迅速に燃料制御を開始できるようにす
ることが求められていた。本発明は、このような課題に
鑑み創案されたもので、多気筒内燃機関の始動時におい
て、迅速且つ確実に気筒判別を行なえるようにした、多
気筒内燃機関の気筒判別装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の多気筒内燃機関の気筒判別装置では、多気筒
内燃機関のクランク位置を検出し、各気筒の特定クラン
ク位置に対応した第一の所定パターンで発生する第一の
矩形パルス信号と、上記第一の所定パターンとは異なる
第二の所定パターンで発生する第二の矩形パルス信号と
を出力するクランク位置検出手段と、上記第一の矩形パ
ルス信号の第一のレベル反転時点での上記第二の矩形パ
ルス信号の信号レベルと、上記第一の矩形パルス信号の
第一のレベル反転に続く第二のレベル反転時点での上記
第二の矩形パルス信号の信号レベルとを検出し、これら
の検出された2つの時点での上記第二の矩形パルス信号
信号レベルのみに基づいて特定クランク位置にある気
筒を判別する気筒判別手段とをそなえているので、気筒
判別を迅速且つ確実に行なうことができる。
【0006】また、請求項2記載の本発明の多気筒内燃
機関の気筒判別装置では、上記クランク位置検出手段
は、上記多気筒内燃機関のクランクシャフトの回転に同
期して回転する円盤状の回転子と、上記回転子に形成さ
れ、上記回転子の回転方向に第一の所定間隔に穿設され
た第一の所定数のスリットからなる第一スリット部と、
上記回転子に形成され、上記回転子の回転方向に上記第
一の所定間隔とは異なる第二の所定間隔に穿設された第
二の所定数のスリットからなる第二スリット部と、上記
回転子を挟んで上記第一スリット部に対向する第一セン
サ部と、上記回転子を挟んで上記第二スリット部に対向
する第二センサ部とをそなえ、上記第一センサ部により
上記第一の矩形パルス信号を出力すると共に上記第二セ
ンサ部により上記第二の矩形パルス信号を出力するよう
にしているので、簡素な構成でクランク角を検出するこ
とができる。
【0007】
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態としての多気筒内燃機関の気筒判別装置について
説明すると、図1〜図8は本気筒判別装置を適用した多
気筒内燃機関の始動燃料制御方法を示すもので、図1は
その制御系を示すブロック図、図2はその制御系のハー
ドブロック図、図3は本方法を実施されるエンジンシス
テムの全体構成図、図4は本気筒判別装置にかかる気筒
識別ロジックを説明するための信号波形図、図5〜図7
はそれぞれその制御要領を説明するフローチャート、図
8はその作用説明図である。
【0009】さて、本気筒判別装置を適用したエンジン
システムは、図3のようになるが、この図3において、
エンジン(内燃機関)EGはその燃焼室1に通じる吸気
通路2および排気通路3を有しており、吸気通路2と燃
焼室1とは吸気弁4によって連通制御されるとともに、
排気通路3と燃焼室1とは排気弁5によって連通制御さ
れるようになっている。
【0010】また、吸気通路2には、上流側から順にエ
アクリーナ6,スロットル弁7および電磁式燃料噴射弁
(インジェクタ)8が設けられており、排気通路3に
は、その上流側から順に排ガス浄化用の触媒コンバータ
(三元触媒)9および図示しないマフラ (消音器)が設
けられている。なお、吸気通路2には、サージタンク2
aが設けられている。
【0011】さらに、インジェクタ8は吸気マニホルド
部分に気筒数だけ設けられている。今、本実施例のエン
ジンEGが直列4気筒エンジンであるとすると、インジ
ェクタ8は4個設けられていることになる。即ちいわゆ
るマルチポイント燃料噴射(MPI)方式の多気筒エン
ジンであるということができる。また、スロットル弁7
はワイヤケーブルを介してアクセルペダルに連結されて
おり、これによりアクセルペダルの踏込み量に応じて開
度が変わるようになっているが、更にアイドルスピード
コントロール用モータ(ISCモータ)によっても開閉
駆動されるようになっており、これによりアイドリング
時にアクセルペダルを踏まなくても、スロットル弁7の
開度を変えることができるようにもなっている。
【0012】このような構成により、スロットル弁7の
開度に応じエアクリーナ6を通じて吸入された空気が吸
気マニホルド部分でインジェクタ8からの燃料と適宜の
空燃比となるように混合され、燃焼室1内で点火プラグ
を適宜のタイミングで点火させることにより、燃焼せし
められて、エンジントルクを発生させたのち、混合気
は、排ガスとして排気通路3へ排出され、触媒コンバー
タ9で排ガス中のCO,HC,NOxの3つの有害成分
を浄化されてから、マフラで消音されて大気側へ放出さ
れるようになっている。
【0013】さらに、このエンジンEGを制御するため
に、種々のセンサが設けられている。まず吸気通路2側
には、そのエアクリーナ配設部分に、吸入空気量をカル
マン渦情報から検出するエアフローセンサ11,吸入空
気温度を検出する吸気温センサ12および大気圧を検出
する大気圧センサ13が設けられており、そのスロット
ル弁配設部分に、スロットル弁7の開度を検出するポテ
ンショメータ式のスロットルセンサ14,アイドリング
状態を検出するアイドルスイッチ15等が設けられてい
る。
【0014】また、排気通路3側には、触媒コンバータ
9の上流側部分に、排ガス中の酸素濃度(O2 濃度)を
検出する酸素濃度センサ(空燃比センサ)17(以下、
単にO2 センサ17という)が設けられている。なお、
このO2 センサ17としては、ヒータ付きのものを使用
しても、ヒータ無しのものを使用してもよい。さらに、
その他のセンサとして、エンジン冷却水温を検出する水
温センサ19や、図2に示すごとく、各気筒の特定クラ
ンク位置に対応した信号を出力するクランク角センサ
(第一センサ部)21(このクランク角センサ21はエ
ンジン回転数を検出する回転数センサも兼ねている)お
よび気筒を識別するための信号を出力するTDCセンサ
(第二センサ部)22がそれぞれディストリビュータに
設けられている。なお、クランク角センサ21,TDC
センサ22は、クランクシャフトの回転に同期して回転
するスリット板(回転子)100を発光素子と受光素子
で挟むようにして構成したもので、スリット板100の
クランク角センサ用のスリットは第一の所定間隔、即ち
90°おきに4つ穿設されて第一スリット部を形成し、
スリット板100のTDCセンサ用のスリットは第二の
所定間隔に3つ穿設されて第二スリット部を形成してい
る(図2参照)。これらのクランク角センサ21,TD
Cセンサ22及びスリット板100からクランク位置検
出手段が構成されている。
【0015】そして、これらのセンサからの検出信号
は、電子制御ユニット7ECU)23へ入力されるよう
になっている。なお、ECU23へは、バッテリ24の
電圧を検出するバッテリセンサ25からの電圧信号や始
動時を検出するクランキングスイッチ26あるいは車速
センサ20からの信号も入力されるようになっている。
【0016】ところで、ECU23のハードウエア構成
は、図2のようになるが、このECU23はその主要部
としてCPU27をそなえており、このCPU27へ
は、吸気温センサ12,大気圧センサ13,スロットル
センサ14,O2 センサ17,水温センサ19およびバ
ッテリセンサ25からの検出信号が入力インタフェイス
28およびA/Dコンバータ30を介して入力されると
ともに、アイドルスイッチ15,クランキングスイッチ
26,車速センサ20からの検出信号が入力インタフェ
イス29を介して入力されるようになっている。また、
エアフローセンサ11,クランク角センサ21,TDC
センサ22からの検出信号はCPU27の入力ポートに
直接入力されるようになっている。
【0017】さらに、CPU27は、バスラインを介し
て、プログラムデータや固定値データを記憶するROM
31,更新して順次書き替えられるRAM32およびバ
ッテリ24が接続されている間はその記憶内容が保持さ
れることによってバックアップされたバッテリバックア
ップRAM33との間でデータの授受を行なうようにな
っている。
【0018】なお、RAM32内データはイグニッショ
ンスイッチをオフすると消えてリセットされるようにな
っている。また、CPU27で演算結果に基づく燃料噴
射制御信号は、噴射ドライバ34を介して、4つのイン
ジェクタ8(正確には、インジェクタソレノイド用のト
ランジスタ)へ出力されるようになっている。
【0019】今、燃料噴射制御(空燃比制御)に着目す
ると、CPU27からは後述の手法で演算された燃料噴
射用制御信号がドライバ34を介しインジェクタソレノ
イドへ出力されて、4つのインジェクタ8を順次駆動さ
せてゆくようになっているが、かかる燃料噴射制御(イ
ンジェクタ駆動時間制御)のために、ECU23は、図
1に示すように、まずインジェクタ8のための基本駆動
時間TB を決定する基本駆動時間決定手段51を有して
おり、この基本駆動時間決定手段51はエアフローセン
サ11からの吸入空気量A情報とクランク角センサ21
からのエンジン回転数N情報とからエンジン1回転あた
りの吸入空気量A/N情報を求め、この情報に基づき基
本駆動時間TB を決定するものである。
【0020】また、O2 センサ17の出力と判定電圧
(基準電圧)との比較結果,エンジン回転数Nとエンジ
ン負荷A/N,水温センサ19で検出されたエンジン冷
却水温,吸気温センサ12で検出された吸気温,大気圧
センサ13で検出された大気圧等に応じた補正係数Kを
設定する補正手段52が設けられており、更にはバッテ
リ電圧に応じて駆動時間を補正するためデッドタイム
(無効時間)TD を設定するデッドタイム補正手段53
も設けられている。
【0021】したがって、上記の基本駆動時間TB ,補
正係数K,デッドタイムTD によって、通常時燃料噴射
時間TB ×K+TD (=Tinj )が設定されるようにな
っている。さらには、エンジン冷却水温等に応じた始動
時燃料噴射時間Ts(=Tinj )を設定する始動時噴射
時間設定手段54も設けられている。
【0022】そして、通常時燃料噴射時間または始動時
燃料噴射時間を選択的に出力する切替手段55が設けら
れており、更には、この切替手段55の切替制御を行な
う制御手段61も設けられている。ここで、この制御手
段61による切替手段55の切替制御について説明す
る。すなわち、この制御手段61は、エンジンEGが始
動してから、全気筒識別手段(気筒判別手段)63によ
って、いずれかの気筒が識別されると、このとき燃料噴
射を行なわれるべき先頭燃料供給気筒(この場合、最初
に識別される気筒によって、先頭燃料供給気筒は変わ
る。即ち、気筒が識別されたときに排気行程にある気筒
が先頭燃料供給気筒となる。従って、最初に識別される
気筒が第1気筒の場合は、先頭燃料供給気筒は第2気筒
となり、最初に識別される気筒が第3気筒の場合は、先
頭燃料供給気筒は第1気筒となり、最初に識別される気
筒が第4気筒の場合は、先頭燃料供給気筒は第3気筒と
なり、最初に識別される気筒が第2気筒の場合は、先頭
燃料供給気筒は第4気筒となる)から順次燃料が供給さ
れていくようにするとともに、この間に、完爆判定手段
62によって、完爆が判定されても、上記の先頭燃料供
給気筒から始めて全ての気筒に対しては、少なくとも1
回は始動時燃料が順次供給されていくようにし、その後
は、通常時燃料が各気筒に順次供給されるように、切替
手段55を制御するのである。
【0023】なお、全気筒識別手段63は、クランク角
センサ21,TDCセンサ22からの信号を受けて、各
気筒が特定クランク位置にあることをそれぞれ検出する
ものであるが、以下に、クランク角センサ21,TDC
センサ22からの信号に基づいて、各気筒が特定クラン
ク位置にあることをそれぞれ識別できることについて説
明する。
【0024】すなわち、スリット板100の各センサ用
のスリットを図2に示すように形成しておくことによ
り、TDCセンサ22からの信号(気筒識別信号),ク
ランク角センサ21からの信号(TDC信号)は、図4
(a),(b)に示すように矩形パルス信号となるが、
TDC信号の立ち上がり時,立ち上がり後の立ち下がり
時における気筒識別信号の状態、具体的には、信号レベ
ルを示すと、次の表1のようになり、この表1の関係か
ら各気筒の識別が行なえるのである。すなわち、TDC
信号の立ち上がり時,立ち上がり後の立ち下がり時にお
ける気筒識別信号の信号レベルの組み合わせが、各気筒
毎に異なるので、いずれの気筒であるかを識別すること
ができるのである。
【0025】
【表1】
【0026】また、完爆判定手段62は、エンジン回転
数センサ21で検出されたエンジン回転数が所定値(2
00〜300rpm程度)を越えると、完爆と判定する
ものである。以下に、かかる燃料噴射制御について、図
5〜図7に示すフローチャートを用いて説明する。
【0027】まず、図5に示すメインルーチンから説明
すると、このメインルーチンはキーオンでスタートする
が、ステップA1で、5°確認フラグをリセットする。
これはBTDC5°を通ってから本制御を開始するとい
う趣旨である。そして、その後は、ステップA2で、カ
ウンタ値(後述)を0にし、更にステップA3で、始動
モードフラグをセットする。
【0028】その後は、ステップA4で、始動完了判定
回転数以上かどうかを判定し、もしそうでなければ、ま
だ完爆していないと判定して、ステップA5で、始動モ
ードフラグをセットする。その後、ステップA4で、始
動完了判定回転数以上になると、完爆したと判定して、
ステップA6で、クランキングスイッチ26がオン状態
であるかどうかを判定するが、もし、クランキングスイ
ッチ26がまだオン状態のときは、スタータモータが作
動している最中であるので、上記のステップA5の始動
時処理を行なう。
【0029】そして、クランキングスイッチ26がオフ
状態になると、次のステップA7で、始動モードフラグ
がリセット状態になったかどうかの判定を行なうが、最
初は始動モードフラグはセット状態であるので、ステッ
プA8で、カウンタ値が4であるかどうかを判定する。
ここで、クランク角センサ21で各気筒の上死点位置が
検出される毎に、カウンタ値は1ずつインクリメントさ
れるものとする。なお、クランク角センサ21で各気筒
の上死点位置が検出されたことを示す信号をTOP信号
という。
【0030】そして、この場合、カウンタ値が4でない
場合は、ステップA8でNOルートをとって、依然とし
て、上記のステップA5の始動時処理を行なう。その
後、カウンタ値が4になると、今度はステップA9で、
始動モードフラグをリセット状態にする。そして、その
後は、ステップA10で、各種パラメータから補正計数
K等を算出してから、ステップA4以降の処理を行な
う。
【0031】すなわち、通常、その後は、エンジン回転
数は始動完了判定回転数以上になっており、クランキン
グスイッチ26もオフ状態となっているので、ステップ
A4でYESルート、ステップA6でNOルートをと
り、更にはステップA7では、始動モードフラグがリセ
ット状態であるので、YESルートをとって、ステップ
A10の処理を行なうのである。
【0032】ところで、TDC信号の立ち上がりタイミ
ングはBTDC5°であり、立ち下がりタイミングはB
TDC75°であり、しかも、燃料噴射タイミングもB
TDC75°に設定されているので、BTDC5°毎に
割込み実行されるルーチンで、TDC信号の立ち上がり
時の気筒識別信号レベルを判定し、BTDC75°毎に
割込み実行されるルーチンで、TDC信号の立ち下がり
時の気筒識別信号レベルを判定するとともに、燃料噴射
制御を行なうようになっている。
【0033】まず、BTDC5°毎に割込み実行される
ルーチン(BTDC5°割込みルーチン)から説明す
る。このBTDC5°割込みルーチンは、図6に示すよ
うになっており、そのステップB1で、5°確認フラグ
がセットされているかどうかが判定される。もし、5°
確認フラグがセットされていなければ、ステップB2
で、5°確認フラグをセットしてから、一方、セットさ
れていれば、その次に、ステップB3で、気筒識別信号
がHかどうかを判定する。そして、もし、このとき、気
筒識別信号がHであれば、フラグCDを1にし(ステッ
プB4)、気筒識別信号がLであれば、フラグCDを0
にする(ステップB5)。その後は、かかる処理をBT
DC5°毎に繰り返す。
【0034】つぎに、BTDC75°毎に割込み実行さ
れるルーチン(BTDC75°割込みルーチン)につい
て説明する。このBTDC75°割込みルーチンは、図
7に示すようになっており、そのステップC1で、5°
確認フラグがセットされているかどうかが判定される。
もし、5°確認フラグがセットされていなければ、リタ
ーン処理を施すが、もし、5°確認フラグがセットされ
ていれば、ステップC2でTOP信号の入力数を計数す
るカウンタ値(前述)が4かどうかを判定し、カウンタ
値が4でない場合は、ステップC4で、カウンタ値を1
だけインクリメントする。なお、カウンタ値が4の場合
は、ステップC3で、カウンタ値を0にクリヤしてか
ら、ステップC4のカウンタ値インクリメント処理を施
す。
【0035】その後は、ステップC5で、始動モードフ
ラグがセットされているかどうかを判定し、もし始動モ
ードフラグがセットされている場合は、始動時であると
して、ステップC6で、エンジン冷却水温等に応じた始
動時燃料噴射時間Ts(=T inj )を設定する。一方、
始動モードフラグがセットされていない場合は、始動時
ではなく、通常時であるとして、エンジン1回転当たり
の吸入空気量(A/N)を算出し(ステップC7)、こ
のA/Nから基本駆動時間TB を求め(ステップC
8)、更に上記の基本駆動時間TB のほか、補正係数
K,デッドタイムTDによって、通常時燃料噴射時間T
B ×K+TD (=Tinj )を設定する(ステップC
9)。
【0036】その後は、ステップC10で、気筒識別信
号がHかどうかが判定される。即ち、BTDC75°で
の気筒識別信号レベル(TDC信号立ち下がり時の気筒
識別信号レベル)がHかどうかが判定される。もし、T
DC信号立ち下がり時の気筒識別信号レベルがHであれ
ば、ステップC11で、フラグCDが1かどうかが判定
される一方、TDC信号立ち下がり時の気筒識別信号レ
ベルがLであれば、ステップC12で、フラグCDが1
かどうかが判定される。
【0037】そして、ステップC11で、YESの場
合、即ちTDC信号立ち上がり時の気筒識別信号レベル
がHで、TDC信号立ち下がり時の気筒識別信号レベル
がHの場合は、前記の表1から識別気筒は第1気筒であ
るから、ステップC13で、このとき燃料噴射を行なわ
れるべき先頭燃料供給気筒(第2気筒)のインジェクタ
駆動用ドライバD2にTinj のデータをセットしたあ
と、ドライバD2をトリガする(ステップC14)。
【0038】また、ステップC11で、NOの場合、即
ちTDC信号立ち上がり時の気筒識別信号レベルがL
で、TDC信号立ち下がり時の気筒識別信号レベルがH
の場合は、前記の表1から識別気筒は第4気筒であるか
ら、ステップC15で、このとき燃料噴射を行なわれる
べき先頭燃料供給気筒(第3気筒)のインジェクタ駆動
用ドライバD3にTinj のデータをセットしたあと、ド
ライバD3をトリガする(ステップC16)。
【0039】さらに、ステップC12で、YESの場
合、即ちTDC信号立ち上がり時の気筒識別信号レベル
がHで、TDC信号立ち下がり時の気筒識別信号レベル
がLの場合は、前記の表1から識別気筒は第3気筒であ
るから、ステップC17で、このとき燃料噴射を行なわ
れるべき先頭燃料供給気筒(第1気筒)のインジェクタ
駆動用ドライバD1にTinj のデータをセットしたあ
と、ドライバD1をトリガする(ステップC18)。
【0040】また、ステップC12で、NOの場合、即
ちTDC信号立ち上がり時の気筒識別信号レベルがL
で、TDC信号立ち下がり時の気筒識別信号レベルがL
の場合は、前記の表1から識別気筒は第2気筒であるか
ら、ステップC19で、このとき燃料噴射を行なわれる
べき先頭燃料供給気筒(第4気筒)のインジェクタ駆動
用ドライバD4にTinj のデータをセットしたあと、ド
ライバD4をトリガする(ステップC20)。
【0041】これにより、エンジン始動時において、全
気筒識別手段63によって、第1〜4気筒のいずれかの
気筒が識別されると、このとき燃料噴射を行なわれるべ
き先頭燃料供給気筒から順次燃料が供給されていく。そ
して、この間に、完爆が判定されても、図5のステップ
A8からステップA5に到る処理によって、この先頭燃
料供給気筒から始めて全ての気筒に対しては、少なくと
も1回は始動時燃料が順次供給される(図8の区間A参
照)。
【0042】これにより、第1気筒のような特定気筒を
識別すると、始動時燃料を各気筒に順次供給していき、
途中で、エンジン回転数が所定値を越えると、即座に通
常時燃料に切り替える従来の手段に比べ、一部の気筒に
おいて、1回も始動時燃料が供給されないということが
なくなり、従ってその気筒で供給燃料不足による失火を
生じるおそれもなくなって、その結果、やはり排気中に
HC成分が増大することを防止できる。
【0043】さらに、第1気筒のような特定気筒が識別
されるまでは、燃料噴射を行なわず、この特定気筒が識
別されると、このとき燃料噴射を行なわれるべき先頭燃
料供給気筒から順次燃料を供給していくような手段に比
べても、本実施例によれば、いずれの気筒も識別できる
ので、始動が最大4行程遅れるようなことがなくなり、
これにより、始動に要する遅れを生じることもない。
【0044】そして、上記のように完爆が判定されて
も、対応する先頭燃料供給気筒から始めて全ての気筒に
対して、少なくとも1回は始動時燃料を順次供給したあ
とは、通常時燃料に切り替えることが行なわれる(図8
の区間B参照)。なお、始動時燃料は、通常時燃料に比
べ十分にリッチな空燃比となるような燃料として設定さ
れている。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の多気筒内
燃機関の気筒判別装置によれば、多気筒内燃機関の各気
筒のうち特定クランク位置にある気筒を迅速且つ確実に
識別できるので、例えば、始動燃料噴射制御等の気筒判
別が不可欠な内燃機関の制御に用いた場合には、迅速且
つ確実に気筒判別を行なうことができ、制御開始が遅れ
ることがなく、きわめて良好な制御システムとすること
ができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての多気筒内燃機関の
気筒判別装置を適用した始動燃料制御方法の制御系を示
すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態としての多気筒内燃機関の
気筒判別装置を適用した始動燃料制御方法の制御系を示
すハードブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態としての多気筒内燃機関の
気筒判別装置を適用したエンジンシステムの全体構成図
である。
【図4】本発明の一実施形態としての多気筒内燃機関の
気筒判別装置にかかる気筒識別ロジックを説明するため
の信号波形図である。
【図5】本発明の一実施形態としての多気筒内燃機関の
気筒判別装置を適用した始動燃料制御方法にかかる制御
要領を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態としての多気筒内燃機関の
気筒判別装置を適用した始動燃料制御方法にかかる制御
要領を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態としての多気筒内燃機関の
気筒判別装置を適用した始動燃料制御方法にかかる制御
要領を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態としての多気筒内燃機関の
気筒判別装置を適用した始動燃料制御方法の作用説明図
である。
【符号の説明】
1 燃焼室 2 吸気通路 2a サージタンク 3 排気通路 4 吸気弁 5 排気弁 6 エアクリーナ 7 スロットル弁 8 インジェクタ 9 触媒コンバータ 11 エアフローセンサ 12 吸気温センサ 13 大気圧センサ 14 スロットルセンサ 15 アイドルスイッチ 17 O2 センサ 19 水温センサ 20 車速センサ 26 クランキングスイッチ 21 クランク位置検出手段を構成するクランク角セン
サ(第一センサ部) 22 クランク位置検出手段を構成するTDCセンサ
(第二センサ部) 23 電子制御ユニット(ECU) 24 バッテリ 25 バッテリセンサ 27 CPU 28,29 入力インタフェイス 30 A/Dコンバータ 31 ROM 32 RAM 33 バッテリバックアップRAM 34 噴射ドライバ 51 基本駆動時間決定手段 52 補正手段 53 デッドタイム補正手段 54 始動時噴射時間設定手段 55 切替手段 61 制御手段 62 完爆判定手段 63 全気筒識別手段(気筒判別手段) 100 クランク位置検出手段を構成するスリット板
(回転子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−53502(JP,A) 特開 平3−121237(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 45/00 F02P 7/067 303

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多気筒内燃機関のクランク位置を検出
    し、各気筒の特定クランク位置に対応した第一の所定パ
    ターンで発生する第一の矩形パルス信号と、上記第一の
    所定パターンとは異なる第二の所定パターンで発生する
    第二の矩形パルス信号とを出力するクランク位置検出手
    段と、 上記第一の矩形パルス信号の第一のレベル反転時点での
    上記第二の矩形パルス信号の信号レベルと、上記第一の
    矩形パルス信号の第一のレベル反転に続く第二のレベル
    反転時点での上記第二の矩形パルス信号の信号レベル
    を検出し、これらの検出された2つの時点での上記第二
    の矩形パルス信号の信号レベルのみに基づいて特定クラ
    ンク位置にある気筒を判別する気筒判別手段とをそなえ
    たことを特徴とする、多気筒内燃機関の気筒判別装置。
  2. 【請求項2】 上記クランク位置検出手段は、 上記多気筒内燃機関のクランクシャフトの回転に同期し
    て回転する円盤状の回転子と、 上記回転子に形成され、上記回転子の回転方向に第一の
    所定間隔に穿設された第一の所定数のスリットからなる
    第一スリット部と、 上記回転子に形成され、上記回転子の回転方向に上記第
    一の所定間隔とは異なる第二の所定間隔に穿設された第
    二の所定数のスリットからなる第二スリット部と、 上記回転子を挟んで上記第一スリット部に対向する第一
    センサ部と、 上記回転子を挟んで上記第二スリット部に対向する第二
    センサ部とをそなえ、 上記第一センサ部により上記第一の矩形パルス信号を出
    力すると共に上記第二センサ部により上記第二の矩形パ
    ルス信号を出力することを特徴とする、請求項1記載の
    多気筒内燃機関の気筒判別装置。
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