JP3856372B2 - コンベア装置における作業者の検知方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体の搬送に用いられるコンベア装置における作業者の検知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の組立工程では、車体をコンベア装置によって搬送し、ロボットによる部品の組み付けや、溶接を自動で行うことがある。このような自動組立工程では、ロボットの稼動領域の外周を安全柵で囲うと共に、安全柵内に点検等のために入った作業者を検知する安全装置が設けられている。
ここで、作業者を検知する安全装置の従来技術としては、特開平11−301835号公報に記載されているものがあげられる。この安全装置は、コンベアの搬送方向に配列した複数の検知手段が、バケット等の物体の通過に伴って、その物体を順次検知する際の時間差に基づいて物体が作業者であるか否かを判断している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、物品が作業者に対して充分に大きい自動車の車体の場合は、作業者がいた場合の時間差の変化量が誤差範囲内になってしまい、車体と作業者との識別が困難になることがあった。
また、車体の組み立てラインには、形状が異なる複数の車体が搬送されることがある。車体形状の違いにより検知時間に差がでると、車体と作業者との識別がさらに困難になるという問題もあった。
従って、本発明は、自動車の車体であっても作業者との識別を確実に行い、作業者を検知し、その安全を確保することを主たる目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決する本発明の請求項1に係る発明は、車体のノーズ部分よりも搬送方向上流側に位置し、かつ車体のテール部分よりも搬送方向下流側に位置する車体受け部を介して、前記ノーズ部分を搬送方向下流側に向けて車体を持ち上げて支持するパレットを備え、このパレットを移動させることにより車体を所定の領域内において搬送するコンベア装置に関し、前記所定の領域内には、前記コンベア装置の側部に設置され、搬送方向と直交する方向に前記コンベア装置に向けて光を照射し、光が遮られることにより少なくとも前記車体の通過を検知する第一センサと、前記第一センサよりも搬送方向上流側で車体の長さよりも短い距離をおいて位置し、前記コンベア装置の側部に設置され、搬送方向と直交する方向に前記コンベア装置に向けて光を照射し、光が遮られることにより少なくとも前記車体の通過を検知する第二センサと、搬送方向における前記第一センサと前記第二センサとの間で、前記ノーズ部分の最先端と前記テール部分の最後端の高さと同じ高さに位置し、前記コンベア装置の側部に設置され、搬送方向と直交する方向に前記コンベア装置に向けて光を水平に照射し、光が遮られることにより作業者を検知する上側センサと、搬送方向における前記第一センサと前記第二センサとの間で、前記車体受け部の高さ範囲に位置し、前記コンベア装置の側部に設置され、搬送方向と直交する方向に前記コンベア装置に向けて光を水平に照射し、光が遮られることにより作業者を検知する下側センサと、を備え、前記第一センサと前記第二センサの光がともに遮られていない状態で、前記上側センサを作動させるとともに前記下側センサを作動停止させ、(A)前記上側センサの光が遮られた場合、作業者が所定の領域内にいるものと判断する工程、(B)前記上側センサの光が遮られていない場合、前記パレットを前記所定の領域内に搬入する工程を備えることを特徴とするコンベア装置における作業者の検知方法である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記(B)の工程後において、前記第二センサの光が少なくとも車体によって遮られ、かつ前記第一センサの光が遮られていない状態のとき、前記上側センサを作動停止させるとともに前記下側センサを作動させ、(C)前記下側センサの光が遮られた場合、作業者が所定の領域内にいるものと判断する工程、(D)前記下側センサの光が遮られていない場合、前記所定領域内において前記パレットの搬入を続ける工程を備えることを特徴とするコンベア装置における作業者の検知方法である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記(D)の工程後において、前記上側センサが作動停止し、かつ前記下側センサが作動している状態で、前記第一センサの光が少なくとも車体によって遮られ、かつ前記第二センサの光が遮られていない状態となったとき、(E)前記下側センサの光が遮られた場合、作業者が所定の領域内にいるものと判断する工程を備えることを特徴とするコンベア装置における作業者の検知方法である。
【0005】
このように構成したコンベア装置における作業者の検知方法は、上下方向に配置される上側センサと下側センサで作業者を確実に検知するものである。この作業者の検知方法において上側センサと下側センサの切り替えは、搬送方向における車体の位置を第一センサ、及び、第二センサで検知することにより行われる。すなわち、第一、第二センサが車体を検知していない場合は、パレット等の障害物を作業者と誤認しないように、上側に位置する上側センサで作業者検知を行う。第一、第二センサの一方が車体を検知した場合には、車体を作業者と誤認しないように、下側に位置する下側センサで作業者検知を行う。
【0008】
【発明の実施の形態】
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施形態における安全装置が設置されている組立ラインの一部を示した側面図であり、図2は組立ラインの平面図である。
図1及び図2に示すように、組立ラインLは、車体WをパレットPに載置して搬送するフロアコンベア(コンベア装置)1と、フロアコンベア1に接続され、自動化エリアの構成要素となる昇降装置2と、自動化エリアを区画するために設けられた安全柵3と、安全柵3の入口開口部3aの近傍に設置されたセンサPS1,PS2,PS3,PS4,LC1,LC2を含む安全装置4とから構成されている。本実施形態における安全装置4は、自動化エリア内に作業者がいる状態で車体Wが昇降装置2に受け渡されることを防止するために設けられている。
【0009】
フロアコンベア1は、工場の床面に敷設されており、車体Wを搭載したパレットPがチェーンの駆動により回転する多数のローラ(共に不図示)により順次押し出される構成を有している。このパレットPには、タイヤを未装着の車体Wが、車体受け部5a,5b,5cに持ち上げられるようにして支持されている。
【0010】
本実施形態における自動化エリアの構成要素である昇降装置2は、フロアコンベア1のパレットPに搭載されている車体Wのサイドシルを保持するサイドシル保持部21を備えた保持部22をスライダ24に進退自在に設けられており、スライダ24は、ポスト23に沿って上下移動可能に構成されている。このような昇降装置2は、フロアコンベア1からリフトコンベア(不図示)への移載のために用いられる。また、自動化エリアは、昇降装置2にロボットを組み合わせて、車体Wの下部への部品の組み付けや、溶接を行う作業領域とすることもできるし、ロボットのみが稼動する作業領域であっても良い。
【0011】
安全装置4は、図3に示すように、車体検知用の第一センサであるセンサPS1及びセンサPS2、第二センサであるセンサPS3及びPS4と、作業者検知用のセンサである上側センサLC1及び下側センサLC2、並びに、リミットスイッチLSと、制御装置6と、警告手段7とを有し、必要に応じて、フロアコンベア1や、昇降装置2に停止信号を出力する構成になっている。このうち制御装置6は、CPU(Central Processing Unit)やメモリ等で構成されており、所定のプログラムが展開・起動されることにより、後に説明する所定の処理を実現する。また、警告手段7としては、警告灯や、警告音を発生する音源など、作業者に注意を喚起するための公知の手段からなっている。
【0012】
以下に、センサPS1〜PS4,LC1,LC2、及び、リミットスイッチLSについて、それぞれ説明する。なお、本実施形態において、センサPS1〜PS4,LC1,LC2は光学式センサである。リミットスイッチLSは接触式のセンサであるが、リミットスイッチLSを光学式センサとしても良い。
【0013】
まず、車体検知用のセンサPS1〜PS4は、自動化エリア内において昇降装置2から安全柵3の入口開口部3aに向かって順番に、第一センサであるセンサPS1、センサPS2と、第二センサであるセンサPS3、センサPS4とが配置されている。
図4(a),(b)に示すように、センサPS1は、光源を含む発光部PS11と、受光した光を電気信号に変換して制御装置6に出力する受光部PS12とを有している。発光部PS11はパレットPの幅方向に所定距離だけ離れて床面から立設する支柱41の上部に固定されており、受光部PS12は、パレットPを挟んで支柱41に対向する位置に立設する支柱42の下部に固定されている。発光部PS11からの光は上方から下方に向けて所定の傾斜角度を持って照射される。
センサPS2は、支柱41の下部に固定されている発光部PS21と、支柱42の上部に固定されている受光部PS22とを有し、発光部PS21からの光は下方から上方に向けて所定の傾斜角度を持って照射される。
【0014】
図4(a)、(b)に示すように、センサPS3は、支柱43の上部に固定されている発光部PS31と、支柱43に対向する支柱44の下部に固定されている受光部PS32とを有している。発光部PS31からの光は、前記のセンサPS1の発光部PS11と同様に、上方から下方に向けて所定の傾斜角度を持って照射される。
センサPS4は、支柱43の下部に固定されている発光部PS41(図4(a)参照)と、支柱43に対向する支柱44の上部に固定されている受光部PS42(図4(b)参照)とを有している。センサPS4の発光部PS41も、前記のセンサPS2の発光部PS21と同様に、下方から上方に向けて所定の傾斜角度を持って照射される。
【0015】
センサPS1〜PS4は、車体Wが安全柵3内に搬入されると、その光路が入口開口部3a側の第二センサ(センサPS3及びセンサPS4)、昇降装置2側の第一センサ(センサPS1及びセンサPS2)の順番に遮られるようになっている。光路が遮られ、受光部PS12,PS22,PS32,PS42が光を受光しない場合は、受光部PS12,PS22,PS32,PS42からの出力がゼロになるので、制御装置6は対応するセンサPS1〜PS4の配置位置に車体Wが搬入されたものと判断する。
なお、センサPS1とセンサPS2は、実質的に同一位置において車体Wを検知するが、それぞれの光路が異なるために、車体Wを検知する順番や、タイミングにより車体形状の違いを検知することが可能である。
同様に、センサPS3とセンサPS4は、入口開口部3a側の実質的に同一位置において車体Wを検知するが、それぞれの光路が異なるために、車体Wを検知する順番や、タイミングにより車体形状の違いを検知することが可能である。
【0016】
また、作業者を検知する上側センサLC1は、図4(a)において円形状を有する光源が水平方向に配列された構成を有する発光部LC11と、発光部LC11のそれぞれの光源に対応する複数の受光素子(不図示)からなる受光部LC12とを有している。図4(b)に示すように発光部LC11は、パレットPの幅方向に所定距離だけ離れて床面から立設する保持部材45の上部に配置されている。受光部LC12は、パレットPを挟んで立設する保持部材46の上部に配置されている。
同様に、下側センサLC2は、発光部LC21と受光部LC22とを有している。発光部LC21は、図4(a)において円形状を有する光源が保持部材45の下部に配列されている構成を有し、図4(b)に示す受光部LC22は、保持部材46の下部において、光源に対応して配列されている複数の受光素子から構成されている。なお、この下側センサLC2は、パレットPの搬送方向において、上側センサLC1よりも入口開口部3a側に位置をずらして配置されている(図4(a)参照)。
【0017】
上側センサLC1と下側センサLC2は、それぞれ光源と受光素子が上下方向に平行に配列された構成を有しているので、二条の平行な幅広(カーテン状)の光束が形成される。図4(b)に示すように、上側センサLC1による光束は、パレットPの車体受け部5a(及び車体受け部5b.5c)よりも上方に形成されるので、車体Wを搭載していない空のパレットPが通過しても光束が遮られることはない。一方、下側センサLC2による光束は、車体受け部5aの通過により、遮られる。上側センサLC1、下側センサLC2が稼動状態で、かつ、光路が遮られた場合には、受光部LC12,LC22からの出力がゼロになるので、制御装置6は、作業者が安全柵3内に存在(在籍)すると判断する。
【0018】
また、リミットスイッチLSは、各センサPS1〜PS4,LC1,LC2のセルフチェック(動作確認)を行うためのトリガーとして用いられている。図1に示すようにリミットスイッチLSは、安全柵3の手前においてフロアコンベア1の底面に固定されており、パレットPの下面に突設されたロッド8に押圧されると接点が繋がり、ロッド8が通過すると再び接点が離れるようになっている。リミットスイッチLSの接点が繋がると、制御装置6は、各センサPS1〜PS4,LC1,LC2を順番に、又は、これらを同時に作動させて、光源の破損や、光軸ずれの有無の確認、すなわち、セルフチェックを行う。このようなセルフチェックは、車体Wの有無に関らず、パレットPの到来ごとに行われ、受光部PS12,PS22,PS32,PS42がそれぞれ適正な光量の光を受光できない場合には、制御装置6が異常状態と判断する。同様に、受光部LC12,LC22がそれぞれ適正な光量の光を受光できない場合には、制御装置6が異常状態と判断する。異常状態と判断した場合の制御装置6は、警告手段7を作動させて、作業者に各センサPS1〜PS4,LC1,LC2の保守・点検を促す。
【0019】
次に、このような安全装置4による作業者の検知を図5のフローチャートに従って説明する。なお、以下においては、理解を容易にするために、各センサPS1〜PS4,LC1,LC2が車体Wや、作業者を検知したときの出力をon、検知しないときの出力をoffとして説明する。また、以下の各工程において、安全装置4による作業停止命令が出力されるまでは、フロアコンベア1、昇降装置2は稼動し続けるものとする。
【0020】
組立ラインが稼動して、車体Wの組立作業が開始されると、車体WがパレットPに搭載され、搬送されてくる。このとき、安全装置4は、セルフチェックのためのトリガーがかけられたか否かを判断する(ステップS51)。パレットPのロッド8がリミットスイッチLSを押圧した場合、つまり、トリガーがかかった場合(YES)はステップS52に進み、各センサPS1〜PS4,LC1,LC2のセルフチェックを行う。一方、トリガーがかからない場合は、そのままステップS54に進み、車体検知、及び、作業者検知を行う。
【0021】
ステップS52のセルフチェックは、前記したように各センサPS1〜PS4,LC1,LC2の光源の破損や、光軸ずれの有無を確認する工程である。セルフチェックの結果、異常状態と判断された場合(NO)には、ステップS53に進み、警告を発令して作業者等に知らせ、フロアコンベア1や、昇降装置2を停止させ、処理を終了する。このときは、必要なメンテナンスを行った後に、再度、フロアコンベア1、昇降装置2を稼動させることになる。
一方、セルフチェックの結果、正常状態と判断された場合(YES)には、ステップS54に進み、車体検知を開始する。
【0022】
ステップS54からステップS56までは、センサPS1〜PS4を用いて、車体Wの位置を検知する工程である。また、これに続くステップS57からステップS61までは、車体位置の検知結果に基づいて作業者の検知を行う工程である。なお、ステップS54からステップS61までの処理については後に詳細を説明するので、ここでは概略のみを説明する。また、制御装置6がセンサPS1〜PS4をチェックする順番に序列はないので、実際にはステップS54、ステップS55、ステップS56の処理は、ほぼ同時に行われている。
【0023】
ステップS54からステップS56において行われた車体Wの位置の検知結果を受けて、制御装置6は、上側センサLC1、下側センサLC2の作動状態の切り替えを行う(ステップS57、ステップS58、ステップS59)。そして、ステップS57、又は、ステップS58の処理を行った場合で、かつ、所定のセンサLC1,LC2が作業者を検知した場合(上側センサLC1=on、又は、下側センサLC2=on)は、警告を発し(ステップS53)、作業を停止させる。一方、上側センサLC1、下側センサLC2がともに作動停止状態の場合(ステップS59)、又は、作動中の上側センサLC1又は下側センサLC2が作業者を検知しない場合(上側センサLC1=off、又は、下側センサLC2=off)は、それぞれステップS51に戻る。
【0024】
ここで、ステップS54からステップS61までの処理を、車体Wの位置ごとに場合分けして、図6から図9を参照しながら説明する。
まず、図6(a)のように、安全柵3内に車体Wがない場合、つまり、制御装置6が、車体検知用のセンサPS1〜PS4から、図6(b)に示すような検知結果を取得している場合は、図5のステップS54からステップS55を経て、ステップS57に進む。これにより下側センサLC2が作動停止になり、上側センサLC1のみが作動状態となる。これは、下側センサLC2が空のパレットPの車体受け部5a,5b,5cが下側センサLC2の光束を遮ったときに作業者が居ると誤認することを防止するためである。
【0025】
この状態において、図6(c)のケースC1に示すように、上側センサLC1がonとなった場合(図5のステップS60でYES)、つまり、光束が遮られた場合には、制御装置6は、安全柵3内に作業者が在籍していると判断して、パトランプの点灯、フロアコンベア1の停止、昇降装置2の停止といった、必要な措置を講じる。
一方、図6(c)のケースC2に示すように上側センサLC1がoffのままである場合(図のステップS60でNO)、つまり、光束が遮られていない場合は、制御装置6は、安全柵3内に作業者が在籍していないと判断して、次のパレットPを安全柵3内に搬入する。
【0026】
パレットPが前進して、車体Wのフロント部分W1が安全柵3内に入った場合、つまり、車体検知用のセンサPS1〜PS4が図7(b)に示すような出力をしている場合は、ステップS54からステップS55を経てステップS58に進み、上側センサLC1が作動停止になり、下側センサLC2のみが作動状態となる。これは、車体Wのフロント部分W1の搬入に伴い、車体Wの最先端であるノーズ部分が上側センサLC1の光束を遮ったときに、ノーズ部分を作業者と誤検知することを防止するためである。
【0027】
この状態において、図7(c)のケースC3に示すように、下側センサLC2の出力がONとなった場合(ステップS61でYES)、つまり、光束が遮られた場合には、制御装置6は、安全柵3内に作業者が在籍していると判断して、パトランプの点灯、フロアコンベアの停止、リフト装置の停止といった、必要な措置を講じる。
一方、ケースC4に示すように下側センサLC2がOFFのままである場合(ステップS61でNO)、つまり、光束が遮られていない間は、制御装置6は、安全柵3内に作業者が在籍していないと判断して、車体Wの安全柵3内への搬入を続ける。
【0028】
さらに、パレットPが前進して、車体検知用のセンサPS1〜PS4が図8(b)に示すような出力をしている場合は、ステップS54からステップS56を経てステップS59に進む。この場合は、図8(c)のケースC5に示すように上側センサLC1及び下側センサLC2が共に作動停止になり、作業者の検知は行わない。これは、上側センサLC1が車体Wを作業者と誤認したり、下側センサLC2がパレットPの車体受け部5a,5b,5cを作業者と誤検知したりすることを防止するためである。
【0029】
さらにパレットPが前進して、車体Wのリア部W2のみが車体検知用のセンサPS1,PS2の領域にある場合は、車体検知用のセンサPS1〜PS4は図9(b)に示すような出力をする。この場合は、ステップS54からステップS56を経てステップS58に進み、車体Wの最後端であるテール部分の影響を避けるために、下側センサLC2のみが作動する。
このとき制御装置6は、図9(c)のケースC6に示すように、下側センサLC2がonとなった場合(ステップS61でYES)は、安全柵3内に作業者が在籍していると判断し、必要な措置を講じ、ケースC7のように下側のLC2がoffのままである場合(ステップS61でNO)は、安全柵3内に作業者が在籍していないと判断し、作業を継続させる。
【0030】
このような安全装置4は、車体Wの位置によって作業者を検知する上側センサLC1、下側センサLC2の作動状態を切り代えることで、作業者と車体Wの識別を確実なものとすることができ、作業者の安全を確保することができる。また、パレットPの到来ごとに各センサPS1〜PS4,LC1,LC2のセルフチェックを行う構成にしたので、安定した作業者検知や、車体検知を行うことが可能になる。
【0031】
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態について、図5、図10を参照しながら詳細に説明する。なお、第一実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0032】
図10(a),(b)に示すように、本実施形態における安全装置4は、自動化エリアから搬出される出口開口部3bにおいて作業者検知や、車体検知をするために設けられており、その構成は、制御装置6に各センサPS1〜PS4,LC1,LC2、リミットスイッチLS(図10(a),(b)には不図示)が接続され、フロアコンベア1や、昇降装置2、警告手段に必要な情報を出力可能な構成になっている。なお、セルフチェック用のリミットスイッチLSは、自動化エリアの手前側に設けることが望ましいが、出口開口部3bの外側に設け、パレットPの通過を確認することで次のパレットPのためにセルフチェックを行う構成にしても良い。
【0033】
車体検知のためのセンサPS1〜PS4は、光学式センサであり、昇降装置2側から出口開口部3bにかけて第二センサであるセンサPS4及びセンサPS3、第一センサであるセンサPS2及びセンサPS1の順番に配列されている。図10(b)に示すように昇降装置2側のセンサPS4は、降下してくる車体Wのフロント部分W1を検知するために、高い位置からの検知が可能になるように、長尺の支柱61の上部から対向する支柱62の下部に向けて光路が形成されるように配置されている。センサPS3は、支柱62の上部から支柱61の下部に向けて車体Wの形状を検知するためにセンサPS4とは異なる傾斜角度の光路を形成するように配置されている。出口開口部3b側のセンサPS1は、支柱63の上部から対向する支柱64の下部に向けて光路が形成されるように配置されている。センサPS2は、支柱63の下部から支柱64の上部に向けて光路が形成されるように配置されている。
【0034】
作業者検知用の上側センサLC1は、搬送方向でセンサPS3,PS4とセンサPS1,PS2との間において、保持部材65の上部から、対向する保持部材66の上部に水平な光束を形成するように配置されている。下側センサLC2は、保持部材65の下部から保持部材66の下部に水平な光束を形成するように配置されている。なお、図10(a)に示すように、下側センサLC2は、搬送方向において、上側センサLC1よりも出口開口部3b側に位置をずらして配置されている。
【0035】
このような安全装置4は、第一実施形態と同様に図5に示すフローチャートに従って、上側センサLC1、及び、下側センサLC2の作動状態を制御して作業者の検知を行う。具体的には、第一センサPS1,PS2、及び、第二センサPS3,PS4が共に車体Wを検知している場合には作業者検知は行なわず、車体Wを検知していない場合は上側センサLC1により作業者検知を行う。一方、第一センサPS1,PS2、又は、第二センサPS3,PS4の一方が車体W(前方部分W1や後方部分W2)を検知している場合には、下側センサLC2で作業者検知を行う。
また、ステップS54、ステップS55、及び、ステップS56の処理はほぼ同時に行われ、センサPS1とセンサPS2の検知タイミング等や、センサPS3とセンサPS4の検知タイミング等により車体形状を識別して車種を判断している。
【0036】
(第三実施形態)
さらに、本発明の第三実施形態について図5、図11を参照しながら詳細に説明する。なお、第一,第二実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0037】
図11(a),(b)に示すように本実施形態における安全装置4は、タイヤTが組み付けられた後の車体Wを搬送するフロアコンベア71において、自動化エリアに搬出される入口開口部3aで作業者検知や、車体検知をするために設けられている。その構成は、制御装置6に各センサPS1〜PS4,LC1,LC2、リミットスイッチLSが接続され、フロアコンベア71や、昇降装置2、警告手段に必要な情報を出力可能な構成になっている。本実施形態におけるパレットPは、車止め5d,5eによってタイヤTを固定することで車体Wを載置している。
【0038】
この安全装置4における車体検知用のセンサPS1〜PS4は、光学式センサであり、昇降装置2側から入口開口部3aにかけて配列されている。図11(b)に示すようにセンサPS1は、支柱71の上部から、対向する支柱72の下部に向けて傾斜する光路を形成するように配置されている。センサPS2は、支柱71の下部から支柱72の上部に向けて傾斜する光路を形成するように配置されている。また、センサPS3は、支柱73の上部から、対向する支柱74の下部に向けて傾斜する光路を形成し、センサPS4は、支柱73の下部から支柱74の上部に向けて傾斜する光路を形成している。
【0039】
作業者検知用の上側センサLC1は、搬送方向でセンサPS3,PS4とセンサPS1,PS2との間において、保持部材75の上部から、対向する保持部材76の上部に水平な光束を形成するように配置されている。下側センサLC2は、保持部材75の下部から保持部材76の下部に水平な光束を形成するように配置されている。図11(a)に示すように下側センサLC2は、搬送方向において、上側センサLC1よりも入口開口部3a側に位置をずらして配置されている。本実施形態における上側センサLC1、及び、下側センサLC2は、前記した第一実施形態よりも低い位置にそれぞれ配置されている。これは、パレットPに車体Wが低い位置で載置されているからであり、特に下側センサLC2は、その光束が車体Wにより遮られない(ただし、タイヤTは光束を遮る)ように低くしてある。
【0040】
このような安全装置4は、第一実施形態と同様に図5に示すフローチャートに従って、上側センサLC1、及び、下側センサLC2の作動状態を制御して作業者の検知を行う。具体的には、第一センサPS1,PS2、及び、第二センサPS3,PS4が共に車体Wを検知している場合には作業者検知は行なわず、車体Wを検知していない場合は上側センサLC1により作業者検知を行う。一方、第一センサPS1,PS2、又は、第二センサPS3,PS4の一方が車体W(前方部分W1や後方部分W2)を検知している場合には、下側センサLC2で作業者検知を行う。
また、ステップS54、ステップS55、及び、ステップS56の処理はほぼ同時に行われ、センサPS1とセンサPS2の検知タイミング等や、センサPS3とセンサPS4の検知タイミング等により車体形状を識別して車種を判断している。
【0041】
なお、本発明は前記の各実施形態に限定されずに広く応用することができる。例えば、第一センサPS1,PS2や第二センサPS3,PS4の数は、車体Wの車種検知に必要な数だけ設けることができる。その一方で、車種検知を行わない場合は、それぞれ一つずつのセンサとすることもできる。
また、センサPS1〜PS4は、光路が床面に平行になるように配置されても良い。上側センサLC1、下側センサLC2は、その光路が傾斜角度を有するように配置されても良い。
【0042】
【発明の効果】
本発明のコンベア装置における作業者の検知方法によれば、上下方向に配置される上側センサと下側センサとを車体位置によって切り替える構成にしたので、車体等と作業者の区別を明確にでき、作業者の検知を確実に行い、作業者の安全を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における安全装置、及び、安全装置が設置される組立ラインの構成を示す側面図である。
【図2】本発明の実施形態における安全装置、及び、これが適用されるコンベア装置の構成を示す平面図である。
【図3】安全装置の構成を示すブロック図である。
【図4】安全装置におけるセンサの配置を説明する(a)側面図、(b)正面図である。
【図5】安全装置による車体検知、及び、作業者検知の処理のフローチャートである。
【図6】車体を検知していない場合の(a)側面図、(b)車体検知用センサの出力を示す図、(c)作業者検知用センサの出力を示す図である。
【図7】車体の前方部分のみを検知している場合の(a)側面図、(b)車体検知用センサの出力を示す図、(c)作業者検知用センサの出力を示す図である。
【図8】車体の全体を検知している場合の(a)側面図、(b)車体検知用センサの出力を示す図、(c)作業者検知用センサの出力を示す図である。
【図9】車体の後方部分のみを検知している場合の(a)側面図、(b)車体検知用センサの出力を示す図、(c)作業者検知用センサの出力を示す図である。
【図10】自動化エリアの出口部分に設けられる安全装置の(a)側面図、(b)正面図である。
【図11】自動化エリアの入口部分に設けられる安全装置の(a)側面図、(b)正面図である。
Claims (3)
- 車体のノーズ部分よりも搬送方向上流側に位置し、かつ車体のテール部分よりも搬送方向下流側に位置する車体受け部を介して、前記ノーズ部分を搬送方向下流側に向けて車体を持ち上げて支持するパレットを備え、このパレットを移動させることにより車体を所定の領域内において搬送するコンベア装置に関し、
前記所定の領域内には、
前記コンベア装置の側部に設置され、搬送方向と直交する方向に前記コンベア装置に向けて光を照射し、光が遮られることにより少なくとも前記車体の通過を検知する第一センサと、
前記第一センサよりも搬送方向上流側で車体の長さよりも短い距離をおいて位置し、前記コンベア装置の側部に設置され、搬送方向と直交する方向に前記コンベア装置に向けて光を照射し、光が遮られることにより少なくとも前記車体の通過を検知する第二センサと、
搬送方向における前記第一センサと前記第二センサとの間で、前記ノーズ部分の最先端と前記テール部分の最後端の高さと同じ高さに位置し、前記コンベア装置の側部に設置され、搬送方向と直交する方向に前記コンベア装置に向けて光を水平に照射し、光が遮られることにより作業者を検知する上側センサと、
搬送方向における前記第一センサと前記第二センサとの間で、前記車体受け部の高さ範囲に位置し、前記コンベア装置の側部に設置され、搬送方向と直交する方向に前記コンベア装置に向けて光を水平に照射し、光が遮られることにより作業者を検知する下側センサと、
を備え、
前記第一センサと前記第二センサの光がともに遮られていない状態で、前記上側センサを作動させるとともに前記下側センサを作動停止させ、
(A)前記上側センサの光が遮られた場合、作業者が所定の領域内にいるものと判断する工程、
(B)前記上側センサの光が遮られていない場合、前記パレットを前記所定の領域内に搬入する工程
を備えることを特徴とするコンベア装置における作業者の検知方法。 - 請求項1に記載の(B)の工程後において、
前記第二センサの光が少なくとも車体によって遮られ、かつ前記第一センサの光が遮られていない状態のとき、前記上側センサを作動停止させるとともに前記下側センサを作動させ、
(C)前記下側センサの光が遮られた場合、作業者が所定の領域内にいるものと判断する工程、
(D)前記下側センサの光が遮られていない場合、前記所定領域内において前記パレットの搬入を続ける工程
を備えることを特徴とするコンベア装置における作業者の検知方法。 - 請求項2に記載の(D)の工程後において、
前記上側センサが作動停止し、かつ前記下側センサが作動している状態で、前記第一センサの光が少なくとも車体によって遮られ、かつ前記第二センサの光が遮られていない状態となったとき、
(E)前記下側センサの光が遮られた場合、作業者が所定の領域内にいるものと判断する工程
を備えることを特徴とするコンベア装置における作業者の検知方法。
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