JP3853016B2 - ナフタレン化合物、液晶組成物および液晶素子 - Google Patents

ナフタレン化合物、液晶組成物および液晶素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なナフタレン化合物に関する。さらに詳しくは、液晶表示素子などに用いる液晶組成物の成分として有用な新規なナフタレン化合物、該化合物を含有する液晶組成物および該液晶組成物を使用した液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、液晶表示素子としては、TN(ツイステッド・ネマチック)型表示方式が最も広汎に使用されている。このTN型表示方式は、応答時間の点において、発光型素子(陰極管、エレクトロルミネッセンス、プラズマディスプレイ等)と比較して劣っている。ねじれ角を180〜270゜にしたSTN(スーパー・ツイステッド・ネマチック)型表示素子も開発されているが、応答時間はやはり劣っている。この様に種々の改善の努力が行われているが、応答時間の短いTN型表示素子は実現には到っていない。
しかしながら、近年、盛んに研究が進められている強誘電性液晶を用いる新しい表示方式に於いては、著しい応答時間の改善の可能性がある〔 N. A. Clarkら ;Applied Phys.lett., 36,899(1980)〕。
【0003】
この方式は、強誘電性を示すカイラルスメクチックC相等のカイラルスメクチック相を利用する方法である。強誘電性を示す相はカイラルスメクチックC相のみではなく、カイラルスメクチックF、G、H、I等の相が強誘電性を示す強誘電性液晶相であることが知られている。これらのスメクチック液晶相は、チルト系のカイラルスメクチック相に属するものであるが、実用的には、その中で低粘性であるカイラルスメクチックC相が好ましい。
カイラルスメクチックC相を示す液晶化合物は、これまでにも種々検討されており、既に数多くの化合物が探索、製造されてきた。しかしながら、実際に使用する強誘電性液晶表示素子に応用する際に求められる数多くの特性(高速応答性、配向性、高いコントラスト比、メモリー安定性、さらにこれらの諸特性の温度依存性等)を最適化するためには、現在のところ、1つの化合物では応じられず、いくつかの液晶化合物を混合して得られる強誘電性液晶組成物を使用している。
【0004】
また、強誘電性液晶組成物としては、強誘電性液晶相を示す化合物のみからなる強誘電性液晶組成物ばかりでなく、特開昭61ー195187号公報には非カイラルなスメクチックC相を示す化合物または組成物を基本物質として、これに強誘電性液晶相を示す一種または複数の化合物を混合して全体を強誘電性液晶組成物として得ることが報告されている。さらにスメクチックC相等の相を示す化合物または組成物を基本物質として、光学活性ではあるが、強誘電性液晶相は示さない一種または複数の化合物を混合して全体を強誘電性液晶組成物とする報告も見受けられる(Mol.Cryst.Liq.Cryst., 89, 327(1982))。
これらのことをまとめると強誘電性液晶相を示すか否かに係わらず光学活性である化合物の一種または複数と、非カイラルな、スメクチックC相等の相を示す化合物を混合することにより強誘電性液晶組成物を構成できることが判る。
【0005】
このように液晶組成物の構成成分としては、種々の化合物を使用することが可能であるが、実用的には室温を含む広い温度範囲でスメクチックC相またはカイラルスメクチックC相を呈する液晶化合物もしくは混合物が望ましい。これらのスメクチックC液晶組成物の成分としては、フェニルベンゾエート系液晶化合物、ビフェニル系液晶化合物、フェニルピリミジン系液晶化合物およびトラン系液晶化合物などが知られている。しかし、これらの化合物を構成成分とする液晶組成物も、まだ充分な特性を備えているとは言いがたい。
従って、現状ではスメクチックC相またはカイラルスメクチックC相を示す材料等を種々試験し、応答時間、メモリー安定性、スメクチックC相での層構造、チルト角、配向膜上での配向特性等を最適化することが必要となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、強誘電性液晶素子の実用化のために、強誘電性液晶組成物に配合した際に、高速応答性、配向性、高いコントラスト比等の諸特性を改善するに適した化合物および該化合物を含有してなる液晶組成物、該組成物を使用した液晶素子を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ある種のナフタレン化合物を見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、一般式(1)(化2)で表されるナフタレン化合物に関するものである。また、一般式(1)で表されるナフタレン化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶組成物、該組成物を使用することを特徴とする液晶素子に関するものである。
【0008】
【化2】
Figure 0003853016
〔式中、Y1 は単結合、−O−基、−COO−基または−OCOO−基を表し、Y2 は単結合、−O−基、−OCO−基または−OCOO−基を表し、Y1 およびY2 の少なくとも一方は−COO−基、−OCO−基または−OCOO−基であり、Zは−C≡C−基または−CH2 CH2 −基を表し、R1 およびR2 はそれぞれハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖の不飽和アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルコキシアルキル基、あるいはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖の不飽和アルコキシアルキル基を表し、R1 およびR2 は不斉炭素を有していてもよく、該不斉炭素は光学活性であってもよく、X1 およびX2 はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、メチル基またはメトキシ基を表す〕
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関し詳細に説明する。
本発明の一般式(1)で表されるナフタレン化合物は、Zが−C≡C−基または−CH2 CH2 −基である場合に以下の(1−A)または(1−B)の2種類の構造(化3)をとる。また、Y1 が単結合、−O−基、−COO−基または−OCOO−基、Y2 が単結合、−O−基、−OCO−基または−OCOO−基である場合に以下の(1−A1)〜(1−A12)(化4)、(1−B1)〜(1−B12)(化5)の24種類の構造をとる。好ましいナフタレン化合物は、(1−A2)、(1−A6)、(1−A10)、(1−A12)、(1−B2)、(1−B6)、(1−B10)または(1−B12)である。
【0010】
【化3】
Figure 0003853016
【0011】
【化4】
Figure 0003853016
【0012】
【化5】
Figure 0003853016
【0013】
本発明の一般式(1)で表されるナフタレン化合物において、R1 およびR2 はそれぞれ、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖の不飽和アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルコキシアルキル基、あるいはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の不飽和アルコキシアルキル基を表し、R1 およびR2 は不斉炭素を有していてもよく、該不斉炭素は光学活性であってもよい。
1 およびR2 の炭素数は、好ましくは、5〜20であり、より好ましくは、6〜18である。
【0014】
1 およびR2 で表される基の具体例としては、例えば、
n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基、n−ヘネイコシル基、n−ドコシル基、n−トリコシル基、n−テトラコシル基、1−メチルエチル基、1,1−ジメチルエチル基、1−メチルプロピル基、1−エチルプロピル基、1−n−プロピルプロピル基、1−メチルブチル基、1−エチルブチル基、1−n−プロピルブチル基、1−n−ブチルブチル基、1−メチルペンチル基、1−エチルペンチル基、1−n−プロピルペンチル基、1−n−ブチルペンチル基、1−n−ペンチルペンチル基、1−メチルヘキシル基、1−エチルヘキシル基、1−n−プロピルヘキシル基、1−n−ブチルヘキシル基、1−n−ペンチルヘキシル基、1−n−ヘキシルヘキシル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルヘプチル基、1−n−プロピルヘプチル基、1−n−ブチルヘプチル基、1−n−ペンチルヘプチル基、1−n−ヘプチルヘプチル基、1−メチルオクチル基、1−エチルオクチル基、1−n−プロピルオクチル基、1−n−ブチルオクチル基、1−n−ペンチルオクチル基、1−n−ヘキシルオクチル基、1−n−ヘプチルオクチル基、1−n−オクチルオクチル基、1−メチルノニル基、1−エチルノニル基、1−n−プロピルノニル基、1−n−ブチルノニル基、1−n−ペンチルノニル基、1−n−ヘキシルノニル基、1−n−ヘプチルノニル基、1−n−オクチルノニル基、1−n−ノニルノニル基、1−メチルデシル基、2−メチルプロピル基、2−メチルブチル基、2−エチルブチル基、2−メチルペンチル基、2−エチルペンチル基、2−n−プロピルペンチル基、2−メチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−n−プロピルヘキシル基、2−n−ブチルヘキシル基、2−メチルヘプチル基、2−エチルヘプチル基、2−n−プロピルヘプチル基、2−n−ブチルヘプチル基、2−n−ペンチルヘプチル基、2−メチルオクチル基、2−エチルオクチル基、2−n−プロピルオクチル基、2−n−ブチルオクチル基、2−n−ペンチルオクチル基、2−n−ヘキシルオクチル基、2−メチルノニル基、2−エチルノニル基、2−n−プロピルノニル基、2−n−ブチルノニル基、2−n−ペンチルノニル基、2−n−ヘキシルノニル基、2−n−ヘプチルノニル基、2−メチルデシル基、2,3−ジメチルブチル基、2,3,3−トリメチルブチル基、3−メチルブチル基、3−メチルペンチル基、3−エチルペンチル基、4−メチルペンチル基、4−エチルヘキシル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、2,3,3,4−テトラメチルペンチル基、3−メチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、3,5,5,−トリメチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、6−メチルヘプチル基、3,7−ジメチルオクチル基、6−メチルオクチル基等のアルキル基、
【0015】
2−フルオロ−n−プロピル基、3−フルオロ−n−プロピル基、1,3−ジフルオロ−n−プロピル基、2,3−ジフルオロ−n−プロピル基、
2−フルオロ−n−ブチル基、3−フルオロ−n−ブチル基、4−フルオロ−n−ブチル基、1−フルオロ−2−メチルプロピル基、3−フルオロ−2−メチルプロピル基、2,3−ジフルオロ−n−ブチル基、2,4−ジフルオロ−n−ブチル基、3,4−ジフルオロ−n−ブチル基、
2−フルオロ−n−ペンチル基、3−フルオロ−n−ペンチル基、5−フルオロ−n−ペンチル基、2,4−ジフルオロ−n−ペンチル基、2,5−ジフルオロ−n−ペンチル基、2−フルオロ−3−メチルブチル基、1−フルオロ−2−メチルブチル基、1−フルオロ−3−メチルブチル基、
2−フルオロ−n−ヘキシル基、3−フルオロ−n−ヘキシル基、4−フルオロ−n−ヘキシル基、5−フルオロ−n−ヘキシル基、6−フルオロ−n−ヘキシル基、
2−フルオロ−n−ヘプチル基、4−フルオロ−n−ヘプチル基、5−フルオロ−n−ヘプチル基、
2−フルオロ−n−オクチル基、3−フルオロ−n−オクチル基、6−フルオロ−n−オクチル基、
4−フルオロ−n−ノニル基、7−フルオロ−n−ノニル基、
3−フルオロ−n−デシル基、6−フルオロ−n−デシル基、
4−フルオロ−n−ドデシル基、8−フルオロ−n−ドデシル基、
5−フルオロ−n−テトラデシル基、9−フルオロ−n−テトラデシル基、
【0016】
2−クロロエチル基、3−クロロ−n−プロピル基、2−クロロ−n−ブチル基、4−クロロ−n−ブチル基、2−クロロ−n−ペンチル基、5−クロロ−n−ペンチル基、5−クロロ−n−ヘキシル基、4−クロロ−n−ヘプチル基、6−クロロ−n−オクチル基、7−クロロ−n−ノニル基、3−クロロ−n−デシル基、8−クロロ−n−ドデシル基、1−クロロ−2−メチルプロピル基、1−クロロ−2−メチルブチル基、1−クロロ−3−メチルブチル基、
パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、パーフルオロ−n−ヘキシル基、パーフルオロ−n−ヘプチル基、パーフルオロ−n−オクチル基、パーフルオロ−n−ノニル基、パーフルオロ−n−デシル基、パーフルオロ−n−ウンデシル基、パーフルオロ−n−ドデシル基、パーフルオロ−n−テトラデシル基、
1−ヒドロパーフルオロ−n−プロピル基、1−ヒドロパーフルオロ−n−ブチル基、1−ヒドロパーフルオロ−n−ペンチル基、1−ヒドロパーフルオロ−n−ヘキシル基、1−ヒドロパーフルオロ−n−ヘプチル基、1−ヒドロパーフルオロ−n−オクチル基、1−ヒドロパーフルオロ−n−ノニル基、1−ヒドロパーフルオロ−n−デシル基、1−ヒドロパーフルオロ−n−ウンデシル基、1−ヒドロパーフルオロ−n−ドデシル基、1−ヒドロパーフルオロ−n−テトラデシル基、
1,1−ジヒドロパーフルオロ−n−プロピル基、1,1−ジヒドロパーフルオロ−n−ブチル基、1,1−ジヒドロパーフルオロ−n−ペンチル基、1,1−ジヒドロパーフルオロ−n−ヘキシル基、1,1−ジヒドロパーフルオロ−n−ヘプチル基、1,1−ジヒドロパーフルオロ−n−オクチル基、1,1−ジヒドロパーフルオロ−n−ノニル基、1,1−ジヒドロパーフルオロ−n−デシル基、1,1−ジヒドロパーフルオロ−n−ウンデシル基、1,1−ジヒドロパーフルオロ−n−ドデシル基、1,1−ジヒドロパーフルオロ−n−テトラデシル基、1,1−ジヒドロパーフルオロ−n−ペンタデシル基、1,1−ジヒドロパーフルオロ−n−ヘキサデシル基、
1,1,3−トリヒドロパーフルオロ−n−プロピル基、1,1,3−トリヒドロパーフルオロ−n−ブチル基、1,1,4−トリヒドロパーフルオロ−n−ブチル基、1,1,4−トリヒドロパーフルオロ−n−ペンチル基、1,1,5−トリヒドロパーフルオロ−n−ペンチル基、1,1,3−トリヒドロパーフルオロ−n−ヘキシル基、1,1,6−トリヒドロパーフルオロ−n−ヘキシル基、1,1,5−トリヒドロパーフルオロ−n−ヘプチル基、1,1,7−トリヒドロパーフルオロ−n−ヘプチル基、1,1,8−トリヒドロパーフルオロ−n−オクチル基、1,1,9−トリヒドロパーフルオロ−n−ノニル基、1,1,11−トリヒドロパーフルオロ−n−ウンデシル基、
【0017】
2−(パーフルオロエチル)エチル基、2−(パーフルオロ−n−プロピル)エチル基、2−(パーフルオロ−n−ブチル)エチル基、2−(パーフルオロ−n−ペンチル)エチル基、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチル基、2−(パーフルオロ−n−ヘプチル)エチル基、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル基、2−(パーフルオロ−n−デシル)エチル基、2−(パーフルオロ−n−ノニル)エチル基、2−(パーフルオロ−n−ドデシル)エチル基、
2−トリフルオロメチルプロピル基、3−(パーフルオロ−n−プロピル)プロピル基、3−(パーフルオロ−n−ブチル)プロピル基、3−(パーフルオロ−n−ヘキシル)プロピル基、3−(パーフルオロ−n−ヘプチル)プロピル基、3−(パーフルオロ−n−オクチル)プロピル基、3−(パーフルオロ−n−デシル)プロピル基、3−(パーフルオロ−n−ドデシル)プロピル基、
4−(パーフルオロエチル)ブチル基、4−(パーフルオロ−n−プロピル)ブチル基、4−(パーフルオロ−n−ブチル)ブチル基、4−(パーフルオロ−n−ペンチル)ブチル基、4−(パーフルオロ−n−ヘキシル)ブチル基、4−(パーフルオロ−n−ヘプチル)ブチル基、4−(パーフルオロ−n−オクチル)ブチル基、4−(パーフルオロ−n−デシル)ブチル基、
5−(パーフルオロ−n−プロピル)ペンチル基、5−(パーフルオロ−n−ブチル)ペンチル基、5−(パーフルオロ−n−ペンチル)ペンチル基、5−(パーフルオロ−n−ヘキシル)ペンチル基、5−(パーフルオロ−n−ヘプチル)ペンチル基、5−(パーフルオロ−n−オクチル)ペンチル基、
6−(パーフルオロエチル)ヘキシル基、6−(パーフルオロ−n−プロピル)ヘキシル基、6−(パーフルオロ−n−ブチル)ヘキシル基、6−(パーフルオロ−n−ヘキシル)ヘキシル基、6−(パーフルオロ−n−ヘプチル)ヘキシル基、6−(パーフルオロ−n−オクチル)ヘキシル基、
7−(パーフルオロエチル)ヘプチル基、7−(パーフルオロ−n−プロピル)ヘプチル基、7−(パーフルオロ−n−ブチル)ヘプチル基、7−(パーフルオロ−n−ペンチル)ヘプチル基等のハロゲン原子で置換されたアルキル基、
【0018】
2−メトキシエチル基、3−メトキシプロピル基、4−メトキシブチル基、5−メトキシペンチル基、6−メトキシヘキシル基、7−メトキシヘプチル基、8−メトキシオクチル基、9−メトキシノニル基、10−メトキシデシル基、エトキシメチル基、2−エトキシエチル基、3−エトキシプロピル基、4−エトキシブチル基、5−エトキシペンチル基、6−エトキシヘキシル基、7−エトキシヘプ
【0019】
チル基、8−エトキシオクチル基、9−エトキシノニル基、10−エトキシデシル基、n−プロピルオキシメチル基、2−n−プロピルオキシエチル基、3−n−プロピルオキシプロピル基、4−n−プロピルオキシブチル基、5−n−プロピルオキシペンチル基、6−n−プロピルオキシヘキシル基、7−n−プロピルオキシヘプチル基、8−n−プロピルオキシオクチル基、9−n−プロピルオキシノニル基、10−n−プロピルオキシデシル基、n−ブチルオキシメチル基、2−n−ブチルオキシエチル基、3−n−ブチルオキシプロピル基、4−n−ブチルオキシブチル基、5−n−ブチルオキシペンチル基、6−n−ブチルオキシヘキシル基、7−n−ブチルオキシヘプチル基、8−n−ブチルオキシオクチル基、9−n−ブチルオキシノニル基、10−n−ブチルオキシデシル基、n−ペンチルオキシメチル基、2−n−ペンチルオキシエチル基、3−n−ペンチルオキシプロピル基、4−n−ペンチルオキシブチル基、5−n−ペンチルオキシペンチル基、6−n−ペンチルオキシヘキシル基、7−n−ペンチルオキシヘプチル基、8−n−ペンチルオキシオクチル基、9−n−ペンチルオキシノニル基、10−n−ペンチルオキシデシル基、n−ヘキシルオキシメチル基、2−n−ヘキシルオキシエチル基、3−n−ヘキシルオキシプロピル基、4−n−ヘキシルオキシブチル基、5−n−ヘキシルオキシペンチル基、6−n−ヘキシルオキシヘキシル基、7−n−ヘキシルオキシヘプチル基、8−n−ヘキシルオキシオクチル基、9−n−ヘキシルオキシノニル基、10−n−ヘキシルオキシデシル基、n−ヘプチルオキシメチル基、2−n−ヘプチルオキシエチル基、3−n−ヘプチルオキシプロピル基、4−n−ヘプチルオキシブチル基、5−n−ヘプチルオキシペンチル基、6−n−ヘプチルオキシヘキシル基、7−n−ヘプチルオキシヘプチル基、8−n−ヘプチルオキシオクチル基、9−n−ヘプチルオキシノニル基、10−n−ヘプチルオキシデシル基、オクチルオキシメチル基、
【0020】
2−n−オクチルオキシエチル基、3−n−オクチルオキシプロピル基、4−n−オクチルオキシブチル基、5−n−オクチルオキシペンチル基、6−n−オクチルオキシヘキシル基、7−n−オクチルオキシヘプチル基、8−n−オクチルオキシオクチル基、9−n−オクチルオキシノニル基、10−n−オクチルオキシデシル基、n−ノニルオキシメチル基、2−n−ノニルオキシエチル基、3−n−ノニルオキシプロピル基、4−n−ノニルオキシブチル基、5−n−ノニルオキシペンチル基、6−n−ノニルオキシヘキシル基、7−n−ノニルオキシヘプチル基、8−n−ノニルオキシオクチル基、9−n−ノニルオキシノニル基、10−n−ノニルオキシデシル基、n−デシルオキシメチル基、2−n−デシルオキシエチル基、3−n−デシルオキシプロピル基、4−n−デシルオキシブチル基、5−n−デシルオキシペンチル基、6−n−デシルオキシヘキシル基、7−n−デシルオキシヘプチル基、8−n−デシルオキシオクチル基、9−n−デシルオキシノニル基、10−n−デシルオキシデシル基、2−n−ウンデシルオキシエチル基、4−n−ウンデシルオキシブチル基、6−n−ウンデシルオキシヘキシル基、8−n−ウンデシルオキシオクチル基、10−n−ウンデシルオキシデシル基、2−n−ドデシルオキシエチル基、4−n−ドデシルオキシブチル基、6−n−ドデシルオキシヘキシル基、8−n−ドデシルオキシオクチル基、10−n−ドデシルオキシデシル基、1−メチル−2−メトキシエチル基、1−メチル−2−エトキシエチル基、1−メチル−2−n−プロピルオキシエチル基、1−メチル−2−n−ブチルオキシエチル基、1−メチル−2−n−ペンチルオキシエチル基、1−メチル−2−n−ヘキシルオキシエチル基、1−メチル−2−n−ヘプチルオキシエチル基、1−メチル−2−n−オクチルオキシエチル基、1−メチル−2−n−ノニルオキシエチル基、1−メチル−2−n−デシルオキシエチル基、1−メチル−2−n−ウンデシルオキシエチル基、1−メチル−2−n−ドデシルオキシエチル基、2−メトキシプロピル基、2−2−エトキシプロピル基、2−n−プロピルオキシプロピル基、2−n−ブチルオキシプロピル基、2−n−ペンチルオキシプロピル基、2−n−ヘキシルオキシプロピル基、2−n−ヘプチルオキシプロピル基、2−n−オクチルオキシプロピル基、2−n−ノニルオキシプロピル基、2−n−デシルオキシプロピル基、2−n−ウンデシルオキシプロピル基、2−n−ドデシルオキシプロピル基、
【0021】
1−メチル−3−メトキシプロピル基、1−メチル−3−エトキシプロピル基、1−メチル−3−n−プロピルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−ブチルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−ペンチルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−ヘキシルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−ヘプチルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−オクチルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−ノニルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−デシルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−ウンデシルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−ドデシルオキシプロピル基、3−メトキシブチル基、3−エトキシブチル基、3−n−プロピルオキシブチル基、3−n−ブチルオキシブチル基、3−n−ペンチルオキシブチル基、3−n−ヘキシルオキシブチル基、3−n−ヘプチルオキシブチル基、3−n−オクチルオキシブチル基、3−n−ノニルオキシブチル基、3−n−デシルオキシブチル基、3−n−ウンデシルオキシブチル基、3−n−ドデシルオキシブチル基、
イソプロピルオキシメチル基、2−イソプロピルオキシエチル基、3−イソプロピルオキシプロピル基、4−イソプロピルオキシブチル基、5−イソプロピルオキシペンチル基、6−イソプロピルオキシヘキシル基、7−イソプロピルオキシヘプチル基、8−イソプロピルオキシオクチル基、9−イソプロピルオキシノニル基、10−イソプロピルオキシデシル基、イソブチルオキシメチル基、2−イソブチルオキシエチル基、3−イソブチルオキシプロピル基、4−イソブチルオキシブチル基、5−イソブチルオキシペンチル基、6−イソブチルオキシヘキシル基、7−イソブチルオキシヘプチル基、8−イソブチルオキシオクチル基、9−イソブチルオキシノニル基、10−イソブチルオキシデシル基、
tert−ブチルオキシメチル基、2−tert−ブチルオキシエチル基、3−tert−ブチルオキシプロピル基、4−tert−ブチルオキシブチル基、5−tert−ブチルオキシペンチル基、6−tert−ブチルオキシヘキシル基、7−tert−ブチルオキシヘプチル基、8−tert−ブチルオキシオクチル基、9−tert−ブチルオキシノニル基、10−tert−ブチルオキシデシル基、
【0022】
(2−エチルブチルオキシ)メチル基、2−(2’−エチルブチルオキシ)エチル基、3−(2’−エチルブチルオキシ)プロピル基、4−(2’−エチルブチルオキシ)ブチル基、5−(2’−エチルブチルオキシ)ペンチル基、6−(2’−エチルブチルオキシ)ヘキシル基、7−(2’−エチルブチルオキシ)ヘプチル基、8−(2’−エチルブチルオキシ)オクチル基、9−(2’−エチルブチルオキシ)ノニル基、10−(2’−エチルブチルオキシ)デシル基、
(3−エチルペンチルオキシ)メチル基、2−(3’−エチルペンチルオキシ)エチル基、3−(3’−エチルペンチルオキシ)プロピル基、4−(3’−エチルペンチルオキシ)ブチル基、5−(3’−エチルペンチルオキシ)ペンチル基、6−(3’−エチルペンチルオキシ)ヘキシル基、7−(3’−エチルペンチルオキシ)ヘプチル基、8−(3’−エチルペンチルオキシ)オクチル基、9−(3’−エチルペンチルオキシ)ノニル基、10−(3’−エチルペンチルオキシ)デシル基、6−(1’−メチル−n−ヘプチルオキシ)ヘキシル基、4−(1’−メチル−n−ヘプチルオキシ)ブチル基、
2−(2’−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2’−エトキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−プロピルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−イソプロピルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−ブチルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−イソブチルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−tert−ブチルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−ペンチルオキシエトキシ)エチル基、2−〔2’−(2”−エチルブチルオキシ)エトキシ〕エチル基、2−(2’−n−ヘキシルオキシエトキシ)エチル基、2−〔2’−(3”−エチルペンチルオキシ)エトキシ〕エチル基、2−(2’−n−ヘプチルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−オクチルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−ノニルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−デシルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−ウンデシルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−ドデシルオキシエトキシ)エチル基、
【0023】
2−〔2’−(2”−メトキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−エトキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−プロピルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−イソプロピルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−ブチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−イソブチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−tert−ブチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−{2’−〔2”−(2”’−エチルブチルオキシ)エトキシ〕エトキシ}エチル基、2−〔2’−(2”−n−ペンチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−ヘキシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−{2’−〔2”−(3”’−エチルペンチルオキシ)エトキシ〕エトキシ}エチル基、2−〔2’−(2”−n−ヘプチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−オクチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−ノニルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−デシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−ウンデシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−ドデシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、
2−{2’−〔2”−(2”’−メトキシエトキシ)エトキシ〕エトキシ}エチル基、2−{2’−〔2”−(2”’−n−ドデシルオキシエトキシ)エトキシ〕エトキシ}エチル基、
2−{2’−{2”−〔2”’−(2−メトキシエトキシ)エトキシ〕エトキシ}エトキシ}エチル基、
2−{2’−{2”−{2”’−〔2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ〕エトキシ}エトキシ}エトキシ}エチル基、
【0024】
1−メチル−2−(1’−メチル−2’−メトキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−エトキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−プロピルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−イソプロピルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−ブチルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−イソブチルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−tert−ブチルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−ペンチルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−ヘキシルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−ヘプチルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−オクチルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−ノニルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−デシルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−ウンデシルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−ドデシルオキシエトキシ)エチル基、
1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−メトキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−エトキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−プロピルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−イソプロピルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−ブチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−イソブチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−tert−ブチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−ペンチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−ヘキシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−ヘプチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−オクチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−ノニルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−デシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−ウンデシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−ドデシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、
【0025】
2−エトキシエトキシメチル基、2−n−ブチルオキシエトキシメチル基,2−n−ヘキシルオキシエトキシメチル基、3−エトキシプロピルオキシメチル基、3−n−プロピルオキシプロピルオキシメチル基、3−n−ペンチルオキシプロピルオキシメチル基、3−n−ヘキシルオキシプロピルオキシメチル基、2−メトキシ−1−メチルエトキシメチル基、2−エトキシ−1−メチルエトキシメチル基、2−n−ブチルオキシ−1−メチルエトキシメチル基、4−メトキシブチルオキシメチル基、4−エトキシブチルオキシメチル基、4−n−ブチルオキシブチルオキシメチル基、2−(3’−メトキシプロピルオキシ)エチル基、2−(3’−エトキシプロピルオキシ)エチル基、2−(1’−メチル−2’−メトキシエトキシ)エチル基、2−(1’−メチル−2’−エトキシエトキシ)エチル基、2−(1’−メチル−2’−n−ブチルオキシエトキシ)エチル基、2−(4’−メトキシブチルオキシ)エチル基、2−(4’−エトキシブチルオキシ)エチル基、2−〔4’−(2”−エチルブチルオキシ)ブチルオキシ〕エチル基、2−〔4’−(3”−エチルペンチルオキシ)ブチルオキシ〕エチル基、3−(2’−メトキシエトキシ)プロピル基、3−(2’−エトキシエトキシ)プロピル基、3−(2’−n−ペンチルオキシエトキシ)プロピル基、3−(2’−n−ヘキシルオキシエトキシ)プロピル基、3−(3’−エトキシプロピルオキシ)プロピル基、3−(3’−n−プロピルオキシプロピルオキシ)プロピル基、3−(3’−n−ブチルオキシプロピルオキシ)プロピル基、3−(4’−エトキシブチルオキシ)プロピル基、3−(5’−エトキシペンチルオキシ)プロピル基、4−(2’−メトキシエトキシ)ブチル基、4−(2’−エトキシエトキシ)ブチル基、4−(2’−イソプロピルオキシエトキシ)ブチル基、4−(2’−イソブチルオキシエトキシ)ブチル基、4−(2’−n−ブチルオキシエトキシ)ブチル基、4−(2’−n−ヘキシルオキシエトキシ)ブチル基、4−(3’−n−プロピルオキシプロピルオキシ)ブチル基、4−(2’−n−プロピルオキシ−1’−メチルエトキシ)ブチル基、4−〔2’−(2”−メトキシエトキシ)エトキシ〕ブチル基、4−〔2’−(2”−n−ブチルオキシエトキシ)エトキシ〕ブチル基、4−〔2’−(2”−n−ヘキシルオキシエトキシ)エトキシ〕ブチル基、5−(2’−n−ヘキシルオキシエトキシ)ペンチル基、2−[2’−(2”−n−ブチルオキシエトキシ)エトキシ]エチル基、
【0026】
(2−エチルヘキシルオキシ)メチル基、(3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ)メチル基、(3,7−ジメチルオクチルオキシ)メチル基、2−(2’−エチルヘキシルオキシ)エチル基、2−(3’,5’,5’−トリメチルヘキシルオキシ)エチル基、2−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)エチル基、3−(2’−エチルヘキシルオキシ)プロピル基、3−(3’,5’,5’−トリメチルヘキシルオキシ)プロピル基、3−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)プロピル基、4−(2’−エチルヘキシルオキシ)ブチル基、4−(3’,5’,5’−トリメチルヘキシルオキシ)ブチル基、4−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)ブチル基、5−(2’−エチルヘキシルオキシ)ペンチル基、5−(3’,5’,5’−トリメチルヘキシルオキシ)ペンチル基、5−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)ペンチル基、6−(2’−エチルヘキシルオキシ)ヘキシル基、6−(3’,5’,5’−トリメチルヘキシルオキシ)ヘキシル基、6−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)ヘキシル基等のアルコキシアルキル基、
2−プロペニルオキシメチル基、2−(2’−プロペニルオキシ)エチル基、2−〔2’−(2”−プロペニルオキシ)エトキシ〕エチル基、3−(2’−プロペニルオキシ)プロピル基、4−(2’−プロペニルオキシ)ブチル基、5−(2’−プロペニルオキシ)ペンチル基、6−(2’−プロペニルオキシ)ヘキシル基、7−(2’−プロペニルオキシ)ヘプチル基、8−(2’−プロペニルオキシ)オクチル基、9−(2’−プロペニルオキシ)ノニル基、10−(2’−プロペニルオキシ)デシル基等の不飽和アルコキシアルキル基、
【0027】
2−(2’−トリフルオロメチルプロピルオキシ)エチル基、4−(2’−トリフルオロメチルプロピルオキシ)ブチル基、6−(2’−トリフルオロメチルプロピルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−トリフルオロメチルプロピルオキシ)オクチル基、2−(2’−トリフルオロメチルブチルオキシ)エチル基、4−(2’−トリフルオロメチルブチルオキシ)ブチル基、6−(2’−トリフルオロメチルブチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−トリフルオロメチルブチルオキシ)オクチル基、2−(2’−トリフルオロメチルヘプチルオキシ)エチル基、4−(2’−トリフルオロメチルヘプチルオキシ)ブチル基、6−(2’−トリフルオロメチルヘプチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−トリフルオロメチルヘプチルオキシ)オクチル基、2−(2’−フルオロエチルオキシ)エチル基、4−(2’ーフルオロエチルオキシ)ブチル基、6−(2’−フルオロエチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−フルオロエチルオキシ)オクチル基、2−(2’−フルオロ−n−プロピルオキシ)エチル基、4−(2’−フルオロ−n−プロピルオキシ)ブチル基、6−(2’−フルオロ−n−プロピルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−フルオロ−n−プロピルオキシ)オクチル基、2−(3’−フルオロ−n−プロピルオキシ)エチル基、4−(3’−フルオロ−n−プロピルオキシ)ブチル基、6−(3’−フルオロ−n−プロピルオキシ)ヘキシル基、8−(3’−フルオロ−n−プロピルオキシ)オクチル基、2−(3’−フルオロ−2’−メチルプロピルオキシ)エチル基、4−(3’−フルオロ−2’−メチルプロピルオキシ)ブチル基、6−(3’−フルオロ−2’−メチルプロピルオキシ)ヘキシル基、8−(3’−フルオロ−2’−メチルプロピルオキシ)オクチル基、2−(2’,3’−ジフルオロ−n−プロピルオキシ)エチル基、4−(2’,3’−ジフルオロ−n−プロピルオキシ)ブチル基、6−(2’,3’−ジフルオロ−n−プロピルオキシ)ヘキシル基、8−(2’,3’−ジフルオロ−n−プロピルオキシ)オクチル基、2−(2’−フルオロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(2’−フルオロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(2’−フルオロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−フルオロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、2−(3’−フルオロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(3’−フルオロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(3’−フルオロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(3’−フルオロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、2−(4’−フルオロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(4’−フルオロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(4’−フルオロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(4’−フルオロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、2−(2’,3’−ジフルオロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(2’,3’−ジフルオロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(2’,3’−ジフルオロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’,3’−ジフルオロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、
【0028】
2−(2’−トリクロロメチルプロピルオキシ)エチル基、4−(2’−トリクロロメチルプロピルオキシ)ブチル基、6−(2’−トリクロロメチルプロピルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−トリクロロメチルプロピルオキシ)オクチル基、2−(2’−トリクロロメチルブチルオキシ)エチル基、4−(2’−トリクロロメチルブチルオキシ)ブチル基、6−(2’−トリクロロメチルブチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−トリクロロメチルブチルオキシ)オクチル基、2−(2’−トリクロロメチルヘプチルオキシ)エチル基、4−(2’−トリクロロメチルヘプチルオキシ)ブチル基、6−(2’−トリクロロメチルヘプチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−トリクロロメチルヘプチルオキシ)オクチル基、2−(2’−クロロエトキシ)エチル基、4−(2’ークロロエトキシ)ブチル基、6−(2’−クロロエトキシ)ヘキシル基、8−(2’−クロロエトキシ)オクチル基、2−(2’−クロロ−n−プロピルオキシ)エチル基、4−(2’−クロロ−n−プロピルオキシ)ブチル基、6−(2’−クロロ−n−プロピルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−クロロ−n−プロピルオキシ)オクチル基、2−(3’−クロロ−n−プロピルオキシ)エチル基、4−(3’−クロロ−n−プロピルオキシ)ブチル基、6−(3’−クロロ−n−プロピルオキシ)ヘキシル基、8−(3’−クロロ−n−プロピルオキシ)オクチル基、2−(3’−クロロ−2’−メチルプロピルオキシ)エチル基、4−(3’−クロロ−2’−メチルプロピルオキシ)ブチル基、6−(3’−クロロ−2’−メチルプロピルオキシ)ヘキシル基、8−(3’−クロロ−2’−メチルプロピルオキシ)オクチル基、2−(2’,3’−ジクロロ−n−プロピルオキシ)エチル基、4−(2’,3’−ジクロロ−n−プロピルオキシ)ブチル基、6−(2’,3’−ジクロロ−n−プロピルオキシ)ヘキシル基、8−(2’,3’−ジクロロ−n−プロピルオキシ)オクチル基、2−(2’−クロロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(2’−クロロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(2’−クロロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−クロロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、2−(3’−クロロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(3’−クロロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(3’−クロロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(3’−クロロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、2−(4’−クロロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(4’−クロロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(4’−クロロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(4’−クロロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、2−(2’,3’−ジクロロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(2’,3’−ジクロロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(2’,3’−ジクロロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’,3’−ジクロロ−n−ブチルオキシ)オクチル基等のハロゲン原子で置換されたアルコキシアルキル基、
【0029】
2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、2−ヘプテニル基、3−ヘプテニル基、4−ヘプテニル基、5−ヘプテニル基、6−ヘプテニル基、2−オクテニル基、3−オクテニル基、4−オクテニル基、5−オクテニル基、6−オクテニル基、7−オクテニル基、2−ノネニル基、3−ノネニル基、4−ノネニル基、5−ノネニル基、6−ノネニル基、7−ノネニル基、8−ノネニル基、2−デセニル基,3−デセニル基、4−デセニル基、5−デセニル基、6−デセニル基、7−デセニル基、8−デセニル基、9−デセニル基、2−ブチニル基、3−ヘキシニル基、3−ヘプチニル基、4−ヘプチニル基、5−ヘプチニル基、7−オクチニル基、3,7−ジメチル−6−オクテニル基等の不飽和アルキル基を挙げることができる。
【0030】
1 およびR2 が不斉炭素を有する場合、該不斉炭素は光学活性であってもよく、また非光学活性であってもよい。不斉炭素が光学活性である場合、その絶対配置はS配置であってもよく、R配置であってもよい。また、不斉炭素が光学活性である場合、その光学純度は、2〜100%eeの範囲の任意の純度であり、好ましくは、50〜100%eeの純度である。
また、R1 およびR2 の両方が光学活性な不斉炭素を有する基である場合も本発明に包含される。この場合、R1 およびR2 の光学活性基の絶対配置は、それぞれが同一の絶対配置であってもよく、また、相反する絶対配置であってもよい。
【0031】
本発明の一般式(1)で表されるナフタレン化合物において、Y1 は単結合、−O−基、−COO−基または−OCOO−基を表し、Y2 は単結合、−O−基、−OCO−基または−OCOO−基を表し、Y1 およびY2 の少なくとも一方は−COO−基、−OCO−基または−OCOO−基であり、好ましくは、Y1 は−O−基、−COO−基または−OCOO−基を表し、Y2 は−O−基、−OCO−基または−OCOO−基を表す。
1 およびY2 の組み合わせは、以下の (1)から(12)の12種類の組み合わせであり、好ましい組み合わせは、(1) 、(2) 、(5) 、(6) 、(9) 、(10)、(11)および(12)であり、より好ましい組み合わせは (2)、(6) 、(10)および(12)である。
【0032】
すなわち、 (1):Y1 が単結合であり、Y2 が−OCO−基
(2):Y1 が−O−基であり、Y2 が−OCO−基
(3):Y1 が−COO−基であり、Y2 が−OCO−基
(4):Y1 が−OCOO−基であり、Y2 が−OCO−基
(5):Y1 が単結合であり、Y2 が−OCOO−基
(6):Y1 が−O−基であり、Y2 が−OCOO−基
(7):Y1 が−COO−基であり、Y2 が−OCOO−基
(8):Y1 が−OCOO−基であり、Y2 が−OCOO−基
(9):Y1 が−COO−基であり、Y2 が単結合
(10):Y1 が−COO−基であり、Y2 が−O−基
(11):Y1 が−OCOO−基であり、Y2 が単結合
(12):Y1 が−OCOO−基であり、Y2 が−O−基、の組み合せである。
【0033】
1 およびX2 はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、メチル基またはメトキシ基を表し、好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基またはシアノ基を表し、より好ましくは、水素原子、フッ素原子またはシアノ基を表す。
本発明の一般式(1)で表されるナフタレン化合物の具体例としては、以下の(表1)〜(表24)に示すような化合物を挙げることができる。
尚、表中の「↑」は「同上」を表す。
【0034】
【表1】
Figure 0003853016
【0035】
【表2】
Figure 0003853016
【0036】
【表3】
Figure 0003853016
【0037】
【表4】
Figure 0003853016
【0038】
【表5】
Figure 0003853016
【0039】
【表6】
Figure 0003853016
【0040】
【表7】
Figure 0003853016
【0041】
【表8】
Figure 0003853016
【0042】
【表9】
Figure 0003853016
【0043】
【表10】
Figure 0003853016
【0044】
【表11】
Figure 0003853016
【0045】
【表12】
Figure 0003853016
【0046】
【表13】
Figure 0003853016
【0047】
【表14】
Figure 0003853016
【0048】
【表15】
Figure 0003853016
【0049】
【表16】
Figure 0003853016
【0050】
【表17】
Figure 0003853016
【0051】
【表18】
Figure 0003853016
【0052】
【表19】
Figure 0003853016
【0053】
【表20】
Figure 0003853016
【0054】
【表21】
Figure 0003853016
【0055】
【表22】
Figure 0003853016
【0056】
【表23】
Figure 0003853016
【0057】
【表24】
Figure 0003853016
本発明の一般式(1)で表されるナフタレン化合物は、例えば、以下に示す工程を経て製造することができる。
−(1−A1)〜(1−A4)で表される化合物の製造(化6)−
【0058】
【化6】
Figure 0003853016
▲1▼一般式(2)(化6)で表される化合物とカルボン酸を、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(以下、DCCと略記する)等の脱水縮合剤と触媒(例えば、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリジン)の存在下に縮合させて製造する方法、
▲2▼一般式(2)で表される化合物とカルボン酸クロライドを、塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)等の存在下に反応させる方法等により製造することができる。
−(1−A5)〜(1−A8)で表される化合物の製造(化7)−
【0059】
【化7】
Figure 0003853016
一般式(2)で表される化合物とクロロホーメートを、塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)の存在下に反応させる方法等により製造することができる。
−(1−A3)、(1−A4)、(1−A9)および(1−A10)で表される化合物の製造(化8)−
【0060】
【化8】
Figure 0003853016
▲1▼一般式(3)(化8)で表される化合物とカルボン酸を、DCC等の脱水縮合剤と触媒(例えば、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリジン)の存在下に縮合させて製造する方法、
▲2▼一般式(3)で表される化合物とカルボン酸クロライドを、塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)等の存在下に反応させる方法等により製造することができる。
−(1−A7)、(1−A8)、(1−A11)および(1−A12)で表される化合物の製造(化9)−
【0061】
【化9】
Figure 0003853016
一般式(3)で表される化合物とクロロホーメートを、塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)の存在下に反応させる方法等により製造することができる。
−(1−B1)〜(1−B4)で表される化合物の製造(化10)−
【0062】
【化10】
Figure 0003853016
▲1▼一般式(2’)(化10)で表される化合物とカルボン酸を、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(以下、DCCと略記する)等の脱水縮合剤と触媒(例えば、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリジン)の存在下に縮合させて製造する方法、
▲2▼一般式(2’)で表される化合物とカルボン酸クロライドを、塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)等の存在下に反応させる方法、
▲3▼一般式(1−A1)〜(1−A4)で表される化合物を接触水素添加する方法等により製造することができる。
−(1−B5)〜(1−B8)で表される化合物の製造(化11)−
【0063】
【化11】
Figure 0003853016
▲1▼一般式(2’)で表される化合物とクロロホーメートを、塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)の存在下に反応させる方法、
▲2▼一般式(1−A5)〜(1−A8)で表される化合物を接触水素添加する方法等により製造することができる。
−(1−B3)、(1−B4)、(1−B9)および(1−B10)で表される化合物の製造(化12)−
【0064】
【化12】
Figure 0003853016
▲1▼一般式(3’)(化12)で表される化合物とカルボン酸を、DCC等の脱水縮合剤と触媒(例えば、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリジン)の存在下に縮合させて製造する方法、
▲2▼一般式(3)で表される化合物とカルボン酸クロライドを、塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)等の存在下に反応させる方法、
▲3▼一般式(1−A3)、(1−A4)、(1−A9)および(1−A10)で表される化合物を接触水素添加する方法等により製造することができる。
−(1−B7)、(1−B8)、(1−B11)および(1−B12)で表される化合物の製造(化13)−
【0065】
【化13】
Figure 0003853016
▲1▼一般式(3’)で表される化合物とクロロホーメートを、塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)の存在下に反応させる方法、
▲2▼一般式(1−A7)、(1−A8)、(1−A11)および(1−A12)で表される化合物を接触水素添加する方法等により製造することができる。
尚、一般式(2)で表される化合物および一般式(3)で表される化合物は、以下に示す方法(化14)に従い製造することができる。
【0066】
【化14】
Figure 0003853016
【0067】
すなわち、例えば、一般式(4)(化14)で表されるハロゲン化芳香族化合物に、3−メチル−1−ブチン−3−オールを、パラジウム触媒〔例えば、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)〕および塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン)の存在下、不活性ガス中で反応させ、得られた一般式(5)(化14)で表される化合物を水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムで処理し、一般式(6)(化14)で表されるアセチレン化合物を製造する。次に一般式(6)で表されるアセチレン化合物と一般式(7)(化14)で表される化合物をパラジウム触媒および塩基の存在下に反応させて一般式(8)(化14)で表される化合物とし、その後、保護基を除去することで一般式(2)および/または(3)で表される化合物を製造することができる。また、一般式(7)で表される化合物と3−メチル−1−ブチン−3−オールとをパラジウム触媒および塩基の存在下に不活性ガス中で反応させ、得られた一般式(9)(化14)で表される化合物を、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムで処理し、一般式(10)(化14)で表されるアセチレン化合物を製造し、一般式(10)で表されるアセチレン化合物と一般式(4)で表されるハロゲン化芳香族化合物をパラジウム触媒および塩基の存在下に反応させ、その後、得られた一般式(11)(化14)で表される化合物の保護基を除去する方法によっても製造することができる。
また、一般式(2’)で表される化合物および一般式(3’)で表される化合物は、以下に示す方法(化15)に従い製造することができる。
【0068】
【化15】
Figure 0003853016
すなわち、一般式(2)または(3)で表される化合物を水素雰囲気下、触媒(例えば、パラジウム/炭素、パラジウム/アルミナ)の存在下に接触水素添加する方法により製造することができる。
【0069】
本発明のナフタレン化合物には、それ自体で液晶性を示す化合物および液晶性を示さない化合物がある。また、液晶性を示す化合物には、スメクチックC(以下、Sc相と略記する)またはカイラルスメクチックC(以下、Sc*相と略記する)を示す化合物と、液晶性は示すが、Sc相およびSc*相を示さない化合物がある。これらの化合物は、それぞれ液晶組成物の構成成分として有効に使用することができる。
【0070】
次に、本発明の液晶組成物について説明する。
液晶組成物は、一般に2種以上の成分からなるが、本発明の液晶組成物は、必須成分として、本発明のナフタレン化合物を少なくとも1種含有するものである。本発明の液晶組成物に用いる本発明のナフタレン化合物としては、液晶性を示さないナフタレン化合物、Sc相を示すナフタレン化合物、Sc*相を示すナフタレン化合物、および、液晶性を示すがSc相およびSc*相を示さないナフタレン化合物である。
本発明の液晶組成物としては、好ましくは、カイラルスメクチックC、F、G、H、I等の相を示す液晶組成物が挙げられ、より好ましくは、Sc*相を示す液晶組成物である。
【0071】
本発明のSc*相を示す液晶組成物は、本発明のナフタレン化合物、本発明のナフタレン化合物以外のSc*相を示す液晶化合物、本発明のナフタレン化合物以外のSc相を示す液晶化合物および光学活性化合物から選ばれる化合物を複数組み合わせることにより調製される組成物であり、本発明のナフタレン化合物を少なくとも一種含有する。
本発明のナフタレン化合物以外のSc*相を示す液晶化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、光学活性フェニルベンゾエート系液晶化合物、光学活性ビフェニルベンゾエート系液晶化合物、光学活性ナフタレン系液晶化合物、光学活性フェニルナフタレン系液晶化合物、光学活性トラン系液晶化合物、光学活性フェニルピリミジン系液晶化合物、光学活性ナフチルピリミジン系液晶化合物、光学活性テトラリン系液晶化合物を挙げることができる。
【0072】
本発明のナフタレン化合物以外のSc相を示す液晶化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェニルベンゾエート系液晶化合物、ビフェニルベンゾエート系液晶化合物、ナフタレン系液晶化合物、フェニルナフタレン系液晶化合物、トラン系液晶化合物、フェニルピリミジン系液晶化合物、ナフチルピリミジン系液晶化合物、テトラリン系液晶化合物を挙げることができる。
また、光学活性化合物とは、それ自体では液晶性を示さないが、Sc相を示す液晶化合物またはSc相を示す液晶組成物と混合することにより、Sc*相を発現する能力を有する化合物を示し、光学活性化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、光学活性フェニルベンゾエート系非液晶化合物、光学活性ビフェニルベンゾエート系非液晶化合物、光学活性ナフタレン系非液晶化合物、光学活性フェニルナフタレン系非液晶化合物、光学活性トラン系非液晶化合物、光学活性フェニルピリミジン系非液晶化合物、光学活性ナフチルピリミジン系非液晶化合物、光学活性テトラリン系非液晶化合物を挙げることができる。
【0073】
また、本発明の液晶組成物には、上記の必須成分の他に、任意成分として、Sc相を示さないスメクチックおよびネマチック液晶化合物、本発明のナフタレン化合物以外の液晶性を示さない化合物(例えば、アントラキノン系色素、アゾ系色素等の2色性色素、および導電性付与剤、寿命向上剤等)を含有していてもよい。
本発明の液晶組成物中の本発明のナフタレン化合物の含有量は特に限定されるものではないが、通常、5〜99重量%であり、好ましくは、10〜90重量%である。
【0074】
本発明の液晶組成物において、カイラルスメクチックC、F、G、H、I相を示す液晶組成物は強誘電性を示す液晶組成物である。
強誘電性を示す液晶組成物は、電圧印加によりスイッチング現象を起こし、これを利用した応答時間の短い液晶表示素子を作製することができる。
本発明のナフタレン化合物を少なくとも1種含有するする液晶組成物は、従来より知られている液晶組成物と比較して応答時間、メモリー安定性、Sc相での層構造、チルト角、配向膜上での配向特性および液晶化合物間の相溶性の点で優れている。
【0075】
次ぎに、本発明の液晶素子に関して説明する。
本発明の液晶素子は、本発明の液晶組成物を1対の電極基板間に配置してなる。(図1)は強誘電性を利用した液晶素子の構成を説明するためのカイラルスメクチック相を有する液晶素子の一例を示す断面概略図である。
液晶素子は、それぞれ透明電極3および絶縁性配向制御層4を設けた1対の基板2間にカイラルスメクチック相を示す液晶層1を配置し、かつ、その層厚をスペーサー5で設定してなるものであり、1対の透明電極3間にリード線6を介して電源7より電圧を印加可能なように接続する。また、1対の基板2は、1対のクロスニコル状態に配置された偏光板8により挟持され、その一方の外側には光源9が配置される。
【0076】
基板2の材質としては、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス等のガラスおよびポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート等の透明性高分子が挙げられる。
2枚の基板2に設けられる透明電極3としては、例えば、In2 3 、SnO2 またはITO(インジウム・チン・オキサイド;Indium Tin Oxide)の薄膜からなる透明電極が挙げられる。
【0077】
絶縁性配向制御層4は、ポリイミド等の高分子の薄膜をナイロン、アセテート、レーヨン等の植毛布等でラビングし、液晶を配向させるためのものである。絶縁性配向制御層4の材質としては、例えば、シリコン窒化物、水素を含有するシリコン窒化物、シリコン炭化物、水素を含有するシリコン炭化物、シリコン酸化物、ホウ素窒化物、水素を含有するホウ素窒化物、セリウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、チタン酸化物やフッ化マグネシウムなどの無機物質絶縁層、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリパラキシレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリスチレン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アクリル樹脂などの有機絶縁層が挙げられ、無機絶縁層の上に有機絶縁層を形成した2層構造の絶縁性配向制御層であってもよく、無機絶縁層または有機絶縁層のみからなる絶縁性配向制御層であってもよい。
【0078】
絶縁性配向制御層が無機絶縁層である場合には、蒸着法などで形成することができる。また、有機絶縁層である場合には、有機絶縁層材料または、その前駆体の溶液をスピンナー塗布法、浸透塗布法、スクリーン印刷法、スプレー塗布法、ロール塗布法等で塗布し、所定の条件下(例えば、加熱下)で溶媒を除去し、所望により焼成させて形成することができる。なお、有機絶縁層を形成する際に、必要に応じ、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤等を使用して表面処理を行い、その後、有機絶縁層材料または、その前駆体を塗布してもよい。絶縁性配向制御層4の層厚は、通常、10オングストローム〜1μm、好ましくは、10〜3000オングストローム、さらに好ましくは、10〜1000オングストロームである。
【0079】
2枚の基板2は、スペーサ5により任意の間隔に保たれている。例えば、所定の直径を持つシリカビーズ、アルミナビーズをスペーサとして基板2で挟み、2枚の基板2の周囲をシール剤(例えば、エポキシ系接着剤)を用いて密封することにより、任意の間隔に保つことができる。また、スペーサーとして高分子フィルムやガラスファイバーを使用してもよい。この2枚の基板の間にカイラルスメクチック相を示す液晶を封入する。液晶層1は、一般的には0.5〜20μm、好ましくは、1〜5μm、より好ましくは、1〜3μmの厚さに設定する。
透明電極3はリード線によって外部の電源7に接続されている。
また、基板2の外側には、互いの偏光軸を、例えば、クロスニコル状態とした1対の偏光板8が配置されている。(図1)の例は透過型であり、光源9を備えている。
また、本発明の液晶組成物を使用した液晶素子は、(図1)に示した透過型の素子としてだけではなく、反射型の素子としても応用可能である。
【0080】
本発明の液晶組成物を使用する液晶素子の表示方式に関しては、特に限定されるものではないが、例えば、(a)ヘリカル変歪型、(b)SSFLC(サーフェス・スタビライズド・フェロエレクトリック・リキッド・クリスタル)型、(c)TSM(トランジェント・スキャッタリング・モード)型、(d)G−H(ゲスト−ホスト)型の表示方式を使用することができる。
また、本発明のナフタレン化合物および該化合物を含有してなる液晶組成物は、表示用液晶素子以外の分野(例えば、▲1▼非線形光機能素子、▲2▼コンデンサー材料等のエレクトロニクス材料、▲3▼リミッター、メモリー、増幅器、変調器などのエレクトロニクス素子、▲4▼熱、光、圧力、機械変形などと電圧の変換素子やセンサー、▲5▼熱電発電素子等の発電素子)への応用が可能である。
【0081】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
尚、各実施例および表中の記号I、N、Ch、SA 、Sc、Sc*、SxおよびCは以下の意味を表す。
I:等方性液体
N:ネマチック相
Ch:コレステリック相
SA :スメクチックA相
Sc:スメクチックC相
Sc*:カイラルスメクチックC相
Sx:未同定のスメクチック相
C:結晶相
また、各製造例、実施例中の相転移温度は温度制御装置を備えた偏光顕微鏡を用いて測定した。
【0082】
製造例1:2−ブロモ−6−テトラヒドロピラニルオキシナフタレンの製造
2−ブロモ−6−ヒドロキシナフタレン66.9g(0.3mol)、2,3−ジヒドロピラン30.2g(0.36mol)およびクロロホルム120gよりなる混合物を、氷浴を用いて3℃に冷却し、ここにp−トルエンスルホン酸一水和物0.03gを添加し、同温度で15分撹拌した。その後、反応混合物に炭酸水素ナトリウム2gおよび水30gを添加し、反応を停止し、クロロホルム相を分離した。クロロホルムを減圧下に留去し、油状の残渣にn−ヘキサンを添加し、2−ブロモ−6−テトラヒドロピラニルオキシナフタレンを無色の結晶として85.6g得た(融点69−70℃)。
【0083】
製造例2:2−エチニル−6−テトラヒドロピラニルオキシナフタレンの製造2−ブロモ−6−テトラヒドロピラニルオキシナフタレン61.4g(0.2mol)、3−メチル−1−ブチン−3−オール25.2g(0.3mol)、トリフェニルホスフィン2.0g、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.4gおよびジイソプロピルアミン100gよりなる混合物に、窒素雰囲気下、ヨウ化銅0.8gおよびテトラヒドロフラン10mlよりなる懸濁液を添加し、1時間かけて75℃まで昇温した。同温度で3時間加熱撹拌した後、ジイソプロピルアミンを留去し、残渣にトルエンを添加し、析出した無機塩をろ別した。ろ液よりトルエンを留去し、残渣にn−ヘキサンを添加し、2−(3’−ヒドロキシ−3’−メチルブチニル)−6−テトラヒドロピラニルオキシナフタレンを淡褐色の結晶として52.7g得た(融点101℃)。
次に、2−(3’−ヒドロキシ−3’−メチルブテニル)−6−テトラヒドロピラニルオキシナフタレン52.7g(0.17mol)および微粉砕した水酸化カリウム3.4gをトルエン170mlに添加し、110℃まで昇温し、3時間加熱撹拌を行った。その後、反応混合物をセライトろ過し、無機物を除去した後、トルエンを留去し、残渣にn−ヘキサンを添加し、2−エチニル−6−テトラヒドロピラニルオキシナフタレンを淡黄色結晶として37.3g得た(融点93−94℃)。
【0084】
製造例3:4−テトラヒドロピラニルオキシブロモベンゼンの製造
製造例1において、2−ブロモ−6−ヒドロキシナフタレンを使用する代わりに、4−ブロモフェノール51.9g(0.3mol)を使用した以外は、製造例1と同様の操作に従い4−テトラヒドロピラニルオキシブロモベンゼンを無色の結晶として70.2g得た(融点57℃)。
【0085】
製造例4:4−テトラヒドロピラニルオキシエチニルベンゼンの製造
製造例2において、2−ブロモ−6−テトラヒドロピラニルオキシナフタレンを使用する代わりに、4−テトラヒドロピラニルオキシブロモベンゼン51.4g(0.2mol)を使用した以外は、製造例2と同様の操作に従い4−テトラヒドロピラニルオキシエチニルベンゼンを淡褐色結晶として28.8g得た(融点66℃)。
【0086】
製造例5:2−ブロモ−6−n−デシルオキシナフタレンの製造
2−ブロモ−6−ヒドロキシナフタレン22.3g(0.1mol)、n−デシルブロマイド22.1g、炭酸カリウム13.8gおよびN,N−ジメチルホルムアミド30gよりなる混合物を80℃に昇温し、同温度で6時間加熱撹拌を行った。冷却後、希塩酸およびトルエンを添加し、トルエン相を中和、水洗した後トルエンを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン)により精製し、2−ブロモ−6−n−デシルオキシナフタレンを無色の結晶として27.2g得た(融点60−61℃)。
【0087】
製造例6:2−ブロモ−6−n−ドデシルオキシナフタレンの製造
製造例5において、n−デシルブロマイドを使用する代わりに、n−ドデシルブロマイド24.9gを使用した以外は、製造例5と同様の操作に従い、2−ブロモ−6−n−ドデシルオキシナフタレンを無色の結晶として29.7g得た(融点65℃)。
【0088】
製造例7:4−n−デシルオキシブロモベンゼンの製造
製造例5において、2−ブロモ−6−ヒドロキシナフタレンを使用する代わりに、4−ブロモフェノール17.3gを使用した以外は、製造例5と同様の操作に従い、4−n−デシルオキシブロモベンゼンを無色の結晶として25.0g得た(融点20−22℃)。
【0089】
製造例8:4−n−デシルオキシ−3−フルオロブロモベンゼンの製造
製造例5において、2−ブロモ−6−ヒドロキシナフタレンを使用する代わりに、2−フルオロ−4−ブロモフェノール19.1gを使用した以外は、製造例5と同様の操作に従い4−n−デシルオキシ−3−フルオロブロモベンゼンを無色の液体として29.5g得た。
【0090】
製造例9:4−n−ドデシルオキシ−3−フルオロブロモベンゼンの製造
製造例5において、2−ブロモ−6−ヒドロキシナフタレンおよびn−デシルブロマイドを使用する代わりに、2−フルオロ−4−ブロモフェノール19.1gおよびn−ドデシルブロマイド24.9gを使用した以外は、製造例5と同様の操作に従い、4−n−ドデシルオキシ−3−フルオロブロモベンゼンを無色の液体として32.7g得た。
【0091】
製造例10:4−メトキシカルボニルオキシ−3−シアノブロモベンゼンの製造
4−ブロモ−2−シアノフェノール19.8g(0.1mol)、メチルクロロホーメート9.5gおよびトルエン30gよりなる混合物を氷浴により2℃に冷却し、トリエチルアミン11.0gおよびトルエン10gよりなる溶液を20分かけて滴下した。滴下終了後、反応混合物を室温まで昇温し、同温度で2時間撹拌を行った。その後、希塩酸を添加し、トルエン相を中和、水洗した後トルエンを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン)により精製し、4−メトキシカルボニル−3−シアノブロモベンゼンを無色の結晶として22.0g得た(融点103−105℃)。
【0092】
製造例11:1−(4’−テトラヒドロピラニルオキシフェニル)−2−(6"−n−デシルオキシ−2"−ナフチル)アセチレンの製造
4−テトラヒドロピラニルオキシエチニルベンゼン4.04g(0.02mol)、2−ブロモ−6−n−デシルオキシナフタレン7.26g、トリフェニルホスフィン0.20g、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム40mgおよびトリエチルアミン10gよりなる混合物に、窒素雰囲気下、ヨウ化銅80mgおよびテトラヒドロフラン3mlよりなる懸濁液を添加し、1時間かけて75℃まで昇温した。同温度で3時間加熱撹拌した後、トリエチルアミンを留去し、残渣にトルエンを添加し、析出した無機塩をろ別した。ろ液よりトルエンを留去し、残渣にn−ヘキサンを添加し、1−(4’−テトラヒドロピラニルオキシフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンを淡褐色の結晶として6.40g得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0093】
製造例12:1−(4’−テトラヒドロピラニルオキシフェニル)−2−(6"−n−ドデシルオキシ−2"−ナフチル)アセチレンの製造
製造例11において、2−ブロモ−6−n−デシルオキシナフタレンを使用する代わりに、2−ブロモ−6−n−ドデシルオキシナフタレン7.82gを使用した以外は、製造例11と同様の操作に従い、1−(4’−テトラヒドロピラニルオキシフェニル)−2−(6”−n−ドデシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンを淡褐色の結晶として6.04g得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。尚、( )内の数字は降温過程での相転移温度を示す。
Figure 0003853016
【0094】
製造例13:1−(4’−n−デシルオキシフェニル)−2−(6”−テトラヒドロピラニルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンの製造
製造例11において、4−テトラヒドロピラニルオキシエチニルベンゼンおよび2−ブロモ−6−n−デシルオキシナフタレンを使用する代わりに、4−デシルオキシブロモベンゼン6.26gおよび2−エチニル−6−テトラヒドロピラニルオキシナフタレン5.04gを使用した以外は、製造例11と同様の操作に従い、1−(4’−n−デシルオキシフェニル)−2−(6”−テトラヒドロピラニルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンを淡褐色の結晶として7.35g得た。この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0095】
製造例14:1−(4’−n−デシルオキシ−3’−フルオロフェニル)−2−(6”−テトラヒドロピラニルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンの製造
製造例11において、4−テトラヒドロピラニルオキシエチニルベンゼンおよび2−ブロモ−6−n−デシルオキシナフタレンを使用する代わりに、4−n−デシルオキシ−3−フルオロブロモベンゼン6.62gおよび2−エチニル−6−テトラヒドロピラニルオキシナフタレン5.04gを使用した以外は、製造例11と同様の操作に従い、1−(4’−n−デシルオキシ−3’−フルオロフェニル)−2−(6”−テトラヒドロピラニルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンを淡褐色の結晶として7.93g得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0096】
製造例15:1−(4’−メトキシカルボニルオキシ−3’−シアノフェニル)−2−(6”−テトラヒドロピラニルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンの製造
製造例11において、4−テトラヒドロピラニルオキシエチニルベンゼンおよび2−ブロモ−6−n−デシルオキシナフタレンを使用する代わりに、4−メトキシカルボニルオキシ−3−シアノブロモベンゼン5.12gおよび2−エチニル−6−テトラヒドロピラニルオキシナフタレン5.04gを使用した以外は、製造例11と同様の操作に従い、1−(4’−メトキシカルボニルオキシ−3’−シアノフェニル)−2−(6”−テトラヒドロピラニルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンを淡褐色の油状物として7.00g得た。
【0097】
製造例16:1−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンの製造
1−(4’−テトラヒドロピラニルオキシフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレン6.29g(0.013mol)、クロロホルム15gおよびメタノール15gよりなる混合物に、撹拌下、p−トルエンスルホン酸0.10gを添加し、室温で1時間撹拌した。その後、クロロホルムおよびメタノールを減圧下に留去し、残渣に酢酸エチルおよび水を添加し水洗、分液を行った。有機相より酢酸エチルを留去した後、n−ヘキサンを添加し、1−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンを淡褐色の結晶として5.10g得た〔融点104℃(分解)〕。
【0098】
製造例17:1−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−(6”−n−ドデシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンの製造
製造例16において1−(4’−テトラヒドロピラニルオキシフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンを使用する代わりに、1−(4’−テトラヒドロピラニルオキシフェニル)−2−(6”−n−ドデシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレン6.00g(0.012mol)を使用した以外は、実施例16と同様の操作に従い、1−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−(6”−n−ドデシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンを淡褐色の結晶として4.87g得た〔融点122℃(分解)〕。
【0099】
製造例18:1−(4’−n−デシルオキシフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレンの製造
製造例16において、1−(4’−テトラヒドロピラニルオキシフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンを使用する代わりに、1−(4’−n−デシルオキシフェニル)−2−(6”−テトラヒドロピラニルオキシ−2”−ナフチル)アセチレン7.30g(0.015mol)を使用した以外は、実施例16と同様の操作に従い、1−(4’−n−デシルオキシフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレンを淡褐色の結晶として4.98g得た(融点137℃)。
【0100】
製造例19:1−(4’−n−デシルオキシ−3’−フルオロフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレンの製造
製造例16において、1−(4’−テトラヒドロピラニルオキシフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンを使用する代わりに、1−(4’−n−デシルオキシ−3’−フルオロフェニル)−2−(6”−テトラヒドロピラニルオキシ−2”−ナフチル)アセチレン7.53g(0.015mol)を使用した以外は、実施例16と同様の操作に従い1−(4’−n−デシルオキシ−3’−フルオロフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレンを淡褐色の結晶として4.98g得た(融点122℃)。
【0101】
製造例20:1−(4’−メトキシカルボニルオキシ−3’−シアノフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレンの製造
製造例16において、1−(4’−テトラヒドロピラニルオキシフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンを使用する代わりに、1−(4’−メトキシカルボニルオキシ−3’−シアノフェニル)−2−(6”−テトラヒドロピラニルオキシ−2”−ナフチル)アセチレン6.40g(0.015mol)を使用した以外は、実施例16と同様の操作に従い、1−(4’−メトキシカルボニルオキシ−3’−シアノフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレンを淡褐色の結晶として4.26g得た(融点136−138℃)。
【0102】
製造例21:1−(4’−メトキシカルボニル−3’−シアノフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンの製造
1−(4’−メトキシカルボニル−3−シアノフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレン3.43g(0.01mol)、n−デシルブロマイド2.21g、炭酸カリウム1.38gおよびN,N−ジメチルホルムアミド5gよりなる混合物を、80℃に昇温し、同温度で6時間加熱撹拌を行った。冷却後、希塩酸およびトルエンを添加し、トルエン相を中和、水洗した後トルエンを留去し、残渣をエタノールより再結晶し、1−(4’−メトキシカルボニル−3’−シアノフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンを淡褐色の油状物として3.96g得た。
【0103】
製造例22:1−(4’−ヒドロキシ−3’−シアノフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンの製造
1−(4’−メトキシカルボニル−3’−シアノフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレン3.38g(0.007mol)、エタノール10mlおよび28重量%アンモニア水溶液2mlからなる混合物を、室温で3時間撹拌した。その後、減圧下にエタノールおよびアンモニア水を留去し、残渣にn−ヘキサンを添加し、1−(4’−ヒドロキシ−3’−シアノフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンを淡褐色の結晶として4.26g得た(融点87℃)。
【0104】
実施例1:例示化合物16の製造
1−(4’−n−デシルオキシフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレン400mg、n−ウンデカン酸185mgおよびDCC206mgを5mlのクロロホルムに溶解し、氷冷下に、4−ピロリジノピリジン20mgを添加し、室温で12時間撹拌を行った。その後、反応混合物より不溶物をろ別し、ろ液よりクロロホルムを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン/ヘキサン=2/1vol /vol )により精製し、得られた固体をエタノールより2回再結晶して例示化合物16を無色の結晶として378mg得た。この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0105】
実施例2:例示化合物23の製造
実施例1において、n−ウンデカン酸を使用する代わりに、n−カプリル酸144mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い、例示化合物23を無色の結晶として369mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。尚、( )内の数字は降温過程での相転移温度を示す。
Figure 0003853016
【0106】
実施例3:例示化合物25の製造
実施例1において、1−(4’−n−デシルオキシフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレンおよびn−ウンデカン酸を使用する代わりに、1−(4’−n−デシルオキシ−3’−フルオロフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレン418mgおよびペラルゴン酸158mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い、例示化合物25を無色の結晶として402mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0107】
実施例4:例示化合物29の製造
実施例1において、1−(4’−n−デシルオキシフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレンおよびn−ウンデカン酸を使用する代わりに、1−(4’−n−デシルオキシ−3’−フルオロフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレン418mgおよび1−クロロ−3−メチルブタンカルボン酸151mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い、例示化合物29を無色の結晶として386mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。尚、( )内の数字は降温過程での相転移温度を示す。
Figure 0003853016
【0108】
実施例5:例示化合物81の製造
1−(4’−n−デシルオキシフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレン400mgおよびn−デシルクロロホーメート221mgを5mlのトルエンに溶解し、氷冷下に、トリエチルアミン101mgおよびトルエン5mlからなる溶液を5分間で滴下し、その後、室温まで昇温し、室温で2時間撹拌を行った。その後、反応混合物に希塩酸を添加し、中和、水洗を行い、有機相からトルエンを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン/ヘキサン=2/1vol /vol )により精製し、得られた固体をエタノールより2回再結晶して例示化合物81を無色の結晶として519mg得た。この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0109】
実施例6:例示化合物87の製造
実施例5において、n−デシルクロロホーメートを使用する代わりに、n−オクチルクロロホーメート193mgを使用した以外は、実施例5に記載の操作に従い、例示化合物87を無色の結晶として462mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0110】
実施例7:例示化合物93の製造
実施例5において、1−(4’−n−デシルオキシフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレンを使用する代わりに、1−(4’−n−デシルオキシ−3’−フルオロフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレン418mgを使用した以外は、実施例5に記載の操作に従い、例示化合物93を無色の結晶として420mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0111】
実施例8:例示化合物99の製造
実施例5において、1−(4’−n−デシルオキシフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレンおよびn−デシルクロロホーメートを使用する代わりに、1−(4’−n−デシルオキシ−3’−フルオロフェニル)−2−(6”−ヒドロキシ−2”−ナフチル)アセチレン418mgおよびn−オクチルクロロホーメート221mgを使用した以外は、実施例5に記載の操作に従い、例示化合物99を無色の結晶として446mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。尚、( )内の数字は降温過程での相転移温度を示す。
Figure 0003853016
【0112】
実施例9:例示化合物151の製造
1−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレン400mg、n−ウンデカン酸185mgおよびDCC206mgを5mlのクロロホルムに溶解し、氷冷下に、4−ピロリジノピリジン20mgを添加し、室温で12時間撹拌を行った。その後、反応混合物より不溶物をろ別し、ろ液よりクロロホルムを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン/ヘキサン=2/1vol /vol )により精製し、得られた固体をエタノールより2回再結晶して例示化合物151を無色の結晶として351mg得た。この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0113】
実施例10:例示化合物152の製造
実施例9において、1−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンおよびn−ウンデカン酸を使用する代わりに、1−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−(6”−n−ドデシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレン428mgおよびペラルゴン酸158mgを使用した以外は、実施例9に記載の操作に従い、例示化合物152を無色の結晶として375mg得た。この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0114】
実施例11:例示化合物153の製造
実施例9において、1−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンを使用する代わりに、1−(4’−ヒドロキシ−3’−シアノフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレン425mgを使用した以外は、実施例9に記載の操作に従い例示化合物153を無色の結晶として433mg得た。
この化合物の融点は90℃であった。
【0115】
実施例12:例示化合物154の製造
実施例9において、1−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンおよびn−ウンデカン酸を使用する代わりに、1−(4’−ヒドロキシ−3’−シアノフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレン425mgおよびペラルゴン酸158mgを使用した以外は、実施例9に記載の操作に従い、例示化合物154を無色の結晶として396mg得た。この化合物の融点は86℃であった。
【0116】
実施例13:例示化合物160の製造
実施例9において、n−ウンデカン酸を使用する代わりに、1−クロロ−3−メチルブタンカルボン酸151mgを使用した以外は、実施例9に記載の操作に従い、例示化合物160を無色の結晶として298mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0117】
実施例14:例示化合物162の製造
実施例9において、1−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−(6”−n−デシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレンおよびn−ウンデカン酸を使用する代わりに、1−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−(6”−n−ドデシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレン428mgおよび1−クロロ−3−メチルブタンカルボン酸151mgを使用した以外は、実施例9に記載の操作に従い、例示化合物162を無色の結晶として313mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0118】
実施例15:例示化合物178の製造
1−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−(6”−n−ドデシルオキシ−2”−ナフチル)アセチレン428mgおよびn−デシルクロロホーメート221mgを5mlのトルエンに溶解し、氷冷下に、トリエチルアミン101mgおよびトルエン5mlからなる溶液を5分間で滴下し、その後、室温まで昇温し、室温で2時間撹拌を行った。その後、反応混合物に希塩酸を添加し、中和、水洗を行い、有機相からトルエンを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン/ヘキサン=2/1vol /vol )により精製し、得られた固体をエタノールより2回再結晶して例示化合物178を無色の結晶として496mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。尚、( )内の数字は降温過程での相転移温度を示す。
Figure 0003853016
【0119】
実施例16:例示化合物186の製造
実施例15においてn−デシルクロロホーメートを使用する代わりに、n−オクチルクロロホーメート193mgを使用した以外は、実施例15に記載の操作に従い例示化合物186を無色の結晶として477mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0120】
実施例17:例示化合物211の製造
実施例3で製造した例示化合物25の化合物110mg、パラジウム/炭素(50重量%含水)11mgおよび酢酸エチル5gよりなる混合物を、水素雰囲気下、15時間撹拌した。その後、パラジウム/炭素をろ別し、ろ液より酢酸エチルを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン/ヘキサン=2/1vol /vol )により精製し、得られた固体をエタノールより2回再結晶して例示化合物211を無色の結晶として88mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。尚、( )内の数字は降温過程での相転移温度を示す。
Figure 0003853016
【0121】
実施例18:例示化合物296の製造
実施例17において、例示化合物25の化合物を使用する代わりに、例示化合物81の化合物110mgを使用した以外は、実施例17に記載の操作に従い、例示化合物296を無色の結晶として98mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。尚、( )内の数字は降温過程での相転移温度を示す。
Figure 0003853016
【0122】
実施例19:例示化合物301の製造
実施例17において、例示化合物25の化合物を使用する代わりに、例示化合物93の化合物110mgを使用した以外は、実施例17に記載の操作に従い、例示化合物301を無色の結晶として98mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。尚、( )内の数字は降温過程での相転移温度を示す。
Figure 0003853016
【0123】
実施例20:例示化合物381の製造
実施例17において、例示化合物25の化合物を使用する代わりに、例示化合物178の化合物110mgを使用した以外は、実施例17に記載の操作に従い例示化合物381を無色の結晶として98mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0124】
実施例21:液晶組成物の調製
下記の化合物(化16)を、下記に示した割合で混合し、120℃で加熱溶融し、液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
この液晶組成物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0125】
【化16】
Figure 0003853016
【0126】
実施例22:液晶素子の作製
2枚の1.1mm厚のガラス板を用意し、それぞれのガラス板上に、ITO膜を形成し、さらに表面処理を行った。このITO膜付きのガラス板に絶縁性配向制御層(ポリビニルアルコール)をスピンコートし、成膜後、120℃で30分間焼成した。この配向膜にラビング処理を行い、平均粒径1.9μmのシリカビーズを一方のガラス板上に散布した。その後、それぞれのラビング処理軸が互いに反平行となるよう、シール剤を用いてガラス板を張り合わせセルを作製した。このセルを120℃に加熱し、加熱(120℃)した実施例21で調製した液晶組成物を注入し、その後、3℃/分の速度で93℃まで冷却し、液晶素子を作製した。この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板に挟持し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では良好な均一配向状態が観察され、ジグザグ欠陥等の配向欠陥は観察されなかった。尚、Sc*転移温度より20℃低い温度(73℃)での光学的な応答時間は35μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は18.5°であった。
【0127】
実施例23:液晶組成物の調製
下記の化合物群(化17)を、下記に示した割合で混合し、100℃で加熱溶融し、液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
この液晶組成物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0128】
【化17】
Figure 0003853016
【0129】
実施例24:液晶素子の作製
2枚の1.1mm厚のガラス板を用意し、それぞれのガラス板上に、ITO膜を形成し、さらに表面処理を行った。このITO膜付きのガラス板に絶縁性配向制御層(ポリビニルアルコール)をスピンコートし、成膜後、120℃で30分間焼成した。この配向膜にラビング処理を行い、平均粒径1.9μmのシリカビーズを一方のガラス板上に散布した。その後、それぞれのラビング処理軸が互いに反平行となるよう、シール剤を用いてガラス板を張り合わせセルを作製した。このセルを100℃に加熱し、加熱(100℃)した実施例23で調製した液晶組成物を注入し、その後、3℃/分の速度で冷却し、液晶素子を作製した。この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板に挟持し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では良好な均一配向状態が観察され、ジグザグ欠陥等の配向欠陥は観察されなかった。尚、室温(25℃)における光学的な応答時間は90μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は18.0°であった。
【0130】
比較例
比較のため、本発明のナフタレン化合物を含有しない液晶組成物を調製し、液晶素子を作製した。
すなわち、下記の化合物群(化18)を、下記に示した割合で混合して用い、100℃で加熱溶融し、液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
この液晶組成物の相転移温度(℃)を以下に示した。
Figure 0003853016
【0131】
【化18】
Figure 0003853016
【0132】
次に、2枚の1.1mm厚のガラス板を用意し、それぞれのガラス板上に、ITO膜を形成し、さらに表面処理を行った。このITO膜付きのガラス板に絶縁性配向制御層(ポリビニルアルコール)をスピンコートし、成膜後、120℃で30分間焼成した。この配向膜にラビング処理を行い、平均粒径1.9μmのシリカビーズを一方のガラス板上に散布した。その後、それぞれのラビング処理軸が互いに反平行となるよう、シール剤を用いてガラス板を張り合わせセルを作製した。このセルを100℃に加熱し、加熱(100℃)した上記の液晶組成物を注入し、その後、3℃/分の速度で冷却し、液晶素子を作製した。この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板に挟持し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では良好な均一配向状態が観察され、ジグザグ欠陥等の配向欠陥は観察されなかった。尚、室温(25℃)における光学的な応答時間は140μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は17.0°であった。
実施例24と比較例との比較より、本発明のナフタレン化合物を液晶組成物の構成成分として使用することにより液晶組成物の応答時間およびチルト角を改善することが可能になることが判る。
【0133】
【発明の効果】
本発明により液晶組成物の構成成分として有用なナフタレン化合物を提供することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】カイラルスメクチック相を示す液晶を用いた液晶素子の一例の断面概略図
【符号の説明】
1:カイラルスメクチック相を有する液晶層
2:基板
3:透明電極
4:絶縁性配向制御層
5:スペーサー
6:リード線
7:電源
8:偏光板
9:光源
Io :入射光
I:透過光

Claims (3)

  1. 一般式(1)(化1)で表されるナフタレン化合物。
    Figure 0003853016
    〔式中、Y1 は単結合、−O−基、−COO−基または−OCOO−基を表し、Y2 は単結合、−O−基、−OCO−基または−OCOO−基を表し、Y1 およびY2 の少なくとも一方は−COO−基、−OCO−基または−OCOO−基であり、Zは−C≡C−基または−CH2 CH2 −基を表し、R1 およびR2 はそれぞれハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖の不飽和アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルコキシアルキル基、あるいはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖の不飽和アルコキシアルキル基を表し、R1 およびR2 は不斉炭素を有していてもよく、該不斉炭素は光学活性であってもよく、X1 およびX2 はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、メチル基またはメトキシ基を表す〕
  2. 請求項1記載のナフタレン化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶組成物。
  3. 請求項2記載の液晶組成物を使用することを特徴とする液晶素子。
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