JP3888800B2 - アセチレン化合物、液晶組成物および液晶素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なアセチレン化合物に関する。さらに詳しくは、液晶表示素子などに用いる液晶組成物の成分として有用な新規なアセチレン化合物、該化合物を含有する液晶組成物および該液晶組成物を使用した液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は薄型軽量で消費電力が低いため、種々の用途のディスプレイとして利用されている。
現在、液晶表示素子としては、TN(ツイステッド・ネマチック)型表示方式が最も広汎に使用されている。しかしながら、このTN型表示方式は、応答時間が10〜50m秒と低速なため、応答時間の点において、発光型素子(陰極管、エレクトロルミネッセンス、プラズマディスプレイ等)と比較して劣っている。また、ねじれ角を180〜270゜にしたSTN(スーパー・ツイステッド・ネマチック)型表示素子も開発されているが、応答時間はやはり劣っている。この様に種々の改善の努力が行われているが、応答時間の短いTN型表示素子は実現には到っていない。
しかしながら、近年、盛んに研究が進められているスメクチック液晶(強誘電性液晶)を用いる新しい表示方式に於いては、著しい応答時間の改善の可能性がある〔N.A.Clarkら;Applied Phys.lett.,36,899(1980)〕。
【0003】
この方式は、強誘電性を示すカイラルスメクチックC相等のカイラルスメクチック相を利用する方式である。強誘電性を示す相はカイラルスメクチックC相のみではなく、カイラルスメクチックF、G、H、I等の相が強誘電性を示す強誘電性液晶相であることが知られている。これらのスメクチック液晶相は、チルト系のカイラルスメクチック相に属するものであるが、実用的には、その中で低粘性であり、高速応答性が期待されるカイラルスメクチックC相の利用が検討されている。
また、カイラルスメクチックC相の高次の相である、カイラルスメクチックCA相(反強誘電性相)を利用した表示方式に関しても近年盛んに研究が行われている〔L.Chandaniら;Jpn.J.Appl.Phys.,27,L729(1988)〕。
【0004】
さらには、反強誘電性の液晶化合物または液晶組成物において、閾値の無いV字特性の応答を示すスメクチック液晶(TLAFLC)も見出されており、これを応用した表示方式に関しても盛んに研究が行われている〔S.Inuiら;J.Mater.Chem.,6,71(1996)〕。
【0005】
これらチルト系のカイラルスメクチック相を示す液晶化合物は、これまでにも種々検討されており、既に数多くの化合物が探索、製造されている。しかしながら、高速応答性の液晶素子として、実際に使用するためには、
(a)室温を含む幅広い温度範囲でチルト系のカイラルスメクチック相を示すこと、
(b)粘性が低いこと、
(c)適当なチルト角を有すること、
(d)自発分極がある程度大きいこと、
(e)配向性が良好なこと、
等の条件を満たす必要があり、これらを単独で満足する化合物は得られていない。
【0006】
このため、チルト系のカイラルスメクチック相を示す液晶化合物は、他のチルト系のカイラルスメクチック相またはチルト系のスメクチック相を示す幾つかの液晶化合物と混合してチルト系のカイラルスメクチック相を示す液晶組成物として用いられるが、いずれにせよチルト系のカイラルスメクチック相を示す液晶化合物としては、温度範囲が幅広いこと、粘性が小さいことと、ある程度以上大きな自発分極を有することが必要である。
【0007】
チルト系のカイラルスメクチック相を示す化合物としては、例えば、下記の化合物(化7)が知られている〔特開昭59−219251号公報(米国特許第4596667号、米国特許第4820444号)〕。
【0008】
【化7】
〔上記式に於いて、mは0,1または2であり、R*は光学活性アルキル基を示し、環Aは1,4−フェニレン基または1,4−トランスシクロヘキシレン基を示し、Xは炭素数1〜18の直鎖または分岐鎖アルキル基、またはアルコキシ基を表す〕
しかしながら、本発明者等が、該化合物に関して検討を行ったところ、Xがアルコキシ基である化合物は、カイラルスメクチック相(カイラルスメクチックC相)の上限温度が高いものの、粘性が高く、また、Xがアルキル基である化合物は、粘性は低いが、カイラルスメクチック相の上限温度が低いという問題点があった。
【0009】
また、下記の化合物(化8)〔特開昭60−32748号公報(米国特許第4576732号)、特開平03−83951号公報(米国特許第5116531号)〕に関しても、光学活性基と反対側の長鎖部位(化8中のR)がアルコキシ基であると、上限温度が高いが、粘性も高く、アルキル基であると、粘性は低いが、上限温度も低いという問題点があった。
【0010】
【化8】
〔式中、Rは炭素数が20以下のアルキル基もしくはアルコキシ基であり、R*は光学活性基で、不斉炭素を含むものである。また、m、nは自然数である。但し、m=n=1のときRは炭素数7以上である〕
【0011】
さらには、下記骨格を有する化合物(化9)(例えば、特開平4−103560号公報)の場合にも、本発明者等が、下記Rで表される末端基をアルキル基の化合物とアルコキシ基の化合物とで比較したところ、アルコキシ基の化合物は上限温度は高いが、粘性が高く、アルキル基の化合物は粘性が低いが、上限温度が低いという問題点があることが判明した。
【0012】
【化9】
【0013】
以上のように従来より知られている化合物は、光学活性でない末端基が−O−結合(アルコキシ)または単結合(アルキル)で結合しているものが多く、これらの化合物の場合、高い上限温度と、低い粘性を兼ね備えることは不可能であった。
【0014】
また、アセチレン結合を結合基として導入した化合物も知られている(特開平8−81417号公報)。しかしながら、該化合物に関する明細書中には、直鎖末端基をアセチレン結合で連結した化合物に関しては何ら言及されておらず、不斉炭素を有する基をアセチレン結合で結合させた化合物のみが記されている。また、アセチレン結合を介して光学活性基を導入した化合物の場合、液晶分子の光学活性部位と中心骨格の間がアセチレン結合であるため、この間に大きな双極子を導入することが不可能となり、大きな自発分極を示す化合物が得られないという問題があった。
【0015】
以上のように、従来のチルト系のカイラルスメクチック相を示す液晶化合物および液晶組成物は、その液晶温度範囲、粘性、自発分極等の物性において、まだ不十分であり、その改善が望まれている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、スメクチック液晶素子の実用化のために、スメクチック液晶組成物に配合した際に、高速応答性、広いスメクチック液晶温度範囲、高いコントラスト比等の諸特性を改善するに適した化合物および該化合物を含有してなる液晶組成物、該組成物を使用した液晶素子を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ある種のアセチレン化合物を見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は一般式(1)(化10)で表されるアセチレン化合物に関するものであり、さらに、一般式 (1)で表されるアセチレン化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物、該組成物を一対の電極基板間に配置してなる液晶素子に関するものである。
【0018】
【化10】
〔式中、mは2〜24の整数を表し、R1はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数2〜24の直鎖または分岐鎖のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数2〜24の直鎖または分岐鎖のアルコキシアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルケニル基、あるいは、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数4〜24の直鎖または分岐鎖のアルケニルオキシアルキル基を表し、R1は不斉炭素を有していてもよく、該不斉炭素は光学活性であってもよく、Aは
【0019】
【化11】
より選ばれる基を表し、
Bは
【0020】
【化12】
より選ばれる基を表し、X1、X2、X3およびX4は各々独立に水素原子またはハロゲン原子を表し、Z1は−COO−基または−CH2O−基を表し、Y1は
−O−基、−COO−基または−OCO−基を表し、Y2は−CH2O−基、
−OCH2−基、−COO−基または−OCO−基を表す〕。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関し詳細に説明する。
本発明の一般式(1)で表されるアセチレン化合物はY1の構造に応じて、以下に示す(1−A)、(1−B)および(1−C)の3種の構造に大別される。
n−CmH2m+1−C≡C−A−Z1−B−COO−R1 (1−A)
n−CmH2m+1−C≡C−A−Z1−B−OCO−R1 (1−B)
n−CmH2m+1−C≡C−A−Z1−B−O−R1 (1−C)
【0022】
また、Z1の構造によって以下に示す(1−A1)、(1−A2)、(1−B1)、(1−B2)、(1−C1)および(1−C2)の6種に大別される。
n−CmH2m+1−C≡C−A−COO−B−COO−R1 (1−A1)
n−CmH2m+1−C≡C−A−CH2O−B−COO−R1 (1−A2)
n−CmH2m+1−C≡C−A−COO−B−OCO−R1 (1−B1)
n−CmH2m+1−C≡C−A−CH2O−B−OCO−R1 (1−B2)
n−CmH2m+1−C≡C−A−COO−B−O−R1 (1−C1)
n−CmH2m+1−C≡C−A−CH2O−B−O−R1 (1−C2)
【0023】
これらの化合物はいずれも液晶組成物の構成成分として有用である。
本発明の一般式(1)で表されるアセチレン化合物において、Y1およびZ1の組み合わせは、好ましくは、上記一般式(1−A1)または一般式(1−A2)で表されるY1が−COO−基であり、Z1が−COO−基または−CH2O−基である組み合わせ、および、上記一般式(1−C1)および一般式(1−C2)で表されるY1が−O−基であり、Z1が−COO−基または−CH2O−基で表される組み合わせである。また、液晶組成物として反強誘電性を発現する液晶組成物を目的とする際には、上記一般式(1−A1)および一般式(1−A2)で表される化合物がより好ましい。
【0024】
さらに、本発明の一般式(1)で表されるアセチレン化合物において、AおよびBで表される基の組み合わせは、
【0025】
【化13】
【0026】
【化14】
【0027】
【化15】
【0028】
【化16】
【0029】
【化17】
【0030】
【化18】
【0031】
の20通りの組み合わせがある。AとBの組み合わせにおいて、好ましい組み合わせは、芳香族の数が合計で3個以内である上記(1)〜(6)および(9)〜(20)で表される組み合わせであり(ナフタレン環、テトラヒドロナフタレン環も1つの芳香環として数える)、Aが、
【0032】
【化19】
である上記(1)〜(6)で表される組み合わせが好ましい。
【0033】
本発明の一般式(1)で表されるアセチレン化合物において、mは2〜24の整数を表す。好ましくは、2〜20であり、より好ましくは、4〜15であり、さらに好ましくは、4〜12である。
【0034】
また、本発明の一般式(1)で表されるアセチレン化合物において、R1はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数2〜24の直鎖または分岐鎖のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数2〜24の直鎖または分岐鎖のアルコキシアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルケニル基、あるいは、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数4〜24の直鎖または分岐鎖のアルケニルオキシアルキル基を表し、R1は不斉炭素を有していてもよく、該不斉炭素は光学活性であってもよい。R1の炭素数は好ましくは、3〜20であり、より好ましくは、4〜15であり、さらに好ましくは、4〜12である。
【0035】
R1は好ましくは、ハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖または分岐鎖のアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖または分岐鎖のアルコキシアルキル基を表し、より好ましくは、ハロゲン原子で置換されていてもよい分岐鎖のアルキル基、または、直鎖または分岐鎖のアルコキシアルキル基を表し、さらに好ましくは、ハロゲン原子で置換されていてもよい不斉炭素を有する分岐鎖のアルキル基、直鎖のアルコキシアルキル基、または、不斉炭素を有する分岐鎖のアルコキシアルキル基を表す。また、R1が不斉炭素を有する基である場合、好ましくは、R1は光学活性な不斉炭素を有する基である。
【0036】
R1で表される基の具体例としては、例えば、
エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基、n−ヘネイコシル基、n−ドコシル基、n−トリコシル基、n−テトラコシル基等の直鎖アルキル基、
【0037】
1−メチルエチル基、1−メチルプロピル基、1−エチルプロピル基、1−n−プロピルプロピル基、1−メチルブチル基、1−エチルブチル基、1−n−プロピルブチル基、1−n−ブチルブチル基、1−メチルペンチル基、1−エチルペンチル基、1−n−プロピルペンチル基、1−n−ブチルペンチル基、1−n−ペンチルペンチル基、1−メチルヘキシル基、1−エチルヘキシル基、1−n−プロピルヘキシル基、1−n−ブチルヘキシル基、1−n−ペンチルヘキシル基、1−n−ヘキシルヘキシル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルヘプチル基、1−n−プロピルヘプチル基、1−n−ブチルヘプチル基、1−n−ペンチルヘプチル基、1−n−ヘキシルヘプチル基、1−n−ヘプチルヘプチル基、1−メチルオクチル基、1−エチルオクチル基、1−n−プロピルオクチル基、1−n−ブチルオクチル基、1−n−ペンチルオクチル基、1−n−ヘキシルオクチル基、1−n−ヘプチルオクチル基、1−n−オクチルオクチル基、1−メチルノニル基、1−エチルノニル基、1−n−プロピルノニル基、1−n−ブチルノニル基、1−n−ペンチルノニル基、1−n−ヘキシルノニル基、1−n−ヘプチルノニル基、1−n−オクチルノニル基、1−n−ノニルノニル基、1−メチルデシル基、2−メチルプロピル基、2−メチルブチル基、2−エチルブチル基、2−メチルペンチル基、2−エチルペンチル基、2−n−プロピルペンチル基、2−メチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−n−プロピルヘキシル基、2−n−ブチルヘキシル基、2−メチルヘプチル基、2−エチルヘプチル基、2−n−プロピルヘプチル基、2−n−ブチルヘプチル基、2−n−ペンチルヘプチル基、2−メチルオクチル基、2−エチルオクチル基、2−n−プロピルオクチル基、2−n−ブチルオクチル基、2−n−ペンチルオクチル基、2−n−ヘキシルオクチル基、2−メチルノニル基、2−エチルノニル基、2−n−プロピルノニル基、2−n−ブチルノニル基、2−n−ペンチルノニル基、2−n−ヘキシルノニル基、2−n−ヘプチルノニル基、2−メチルデシル基、2,3−ジメチルブチル基、2,3,3−トリメチルブチル基、3−メチルブチル基、3−メチルペンチル基、3−エチルペンチル基、4−メチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、2,3,3,4−テトラメチルペンチル基、3−メチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、3,5,5,−トリメチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、6−メチルヘプチル基、3,7−ジメチルオクチル基、6−メチルオクチル基等の分岐アルキル基、
【0038】
2−フルオロ−n−ペンチル基、3−フルオロ−n−ペンチル基、5−フルオロ−n−ペンチル基、2,4−ジフルオロ−n−ペンチル基、2,5−ジフルオロ−n−ペンチル基、2−フルオロ−3−メチルブチル基、2−フルオロ−n−ヘキシル基、3−フルオロ−n−ヘキシル基、4−フルオロ−n−ヘキシル基、5−フルオロ−n−ヘキシル基、6−フルオロ−n−ヘキシル基、2−フルオロ−n−ヘプチル基、4−フルオロ−n−ヘプチル基、5−フルオロ−n−ヘプチル基、2−フルオロ−n−オクチル基、3−フルオロ−n−オクチル基、6−フルオロ−n−オクチル基、4−フルオロ−n−ノニル基、7−フルオロ−n−ノニル基、3−フルオロ−n−デシル基、6−フルオロ−n−デシル基、4−フルオロ−n−ドデシル基、8−フルオロ−n−ドデシル基、5−フルオロ−n−テトラデシル基、9−フルオロ−n−テトラデシル基、2−クロロ−n−ペンチル基、5−クロロ−n−ペンチル基、5−クロロ−n−ヘキシル基、4−クロロ−n−ヘプチル基、6−クロロ−n−オクチル基、7−クロロ−n−ノニル基、3−クロロ−n−デシル基、8−クロロ−n−ドデシル基、n−パーフルオロペンチル基、n−パーフルオロヘキシル基、n−パーフルオロヘプチル基、n−パーフルオロオクチル基、n−パーフルオロノニル基、n−パーフルオロデシル基、n−パーフルオロウンデシル基、n−パーフルオロドデシル基、n−パーフルオロテトラデシル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロペンチル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロヘキシル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロヘプチル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロオクチル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロノニル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロデシル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロウンデシル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロドデシル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロテトラデシル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロペンチル基、1,1−ジヒドロ−3−ペンタフルオロエチルパーフルオロペンチル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロヘキシル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロヘプチル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロオクチル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロノニル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロデシル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロウンデシル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロドデシル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロテトラデシル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロペンタデシル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロヘキサデシル基、1,1,4−トリヒドロ−n−パーフルオロブチル基、1,1,4−トリヒドロ−n−パーフルオロペンチル基、1,1,5−トリヒドロ−n−パーフルオロペンチル基、1,1,3−トリヒドロ−n−パーフルオロヘキシル基、1,1,6−トリヒドロ−n−パーフルオロヘキシル基、1,1,5−トリヒドロ−n−パーフルオロヘプチル基、1,1,7−トリヒドロ−n−パーフルオロヘプチル基、1,1,8−トリヒドロ−n−パーフルオロオクチル基、1,1,9−トリヒドロ−n−パーフルオロノニル基、1,1,11−トリヒドロ−n−パーフルオロウンデシル基、
【0039】
2−(n−パーフルオロプロピル)エチル基、2−(n−パーフルオロブチル)エチル基、2−(n−パーフルオロペンチル)エチル基、2−(n−パーフルオロヘキシル)エチル基、2−(n−パーフルオロヘプチル)エチル基、2−(n−パーフルオロオクチル)エチル基、2−(n−パーフルオロデシル)エチル基、2−(n−パーフルオロノニル)エチル基、2−(n−パーフルオロドデシル)エチル基、2−(パーフルオロ−9’−メチルデシル)エチル基、3−(パーフルオロエチル)プロピル基、3−(n−パーフルオロプロピル)プロピル基、3−(n−パーフルオロブチル)プロピル基、3−(n−パーフルオロヘキシル)プロピル基、3−(n−パーフルオロヘプチル)プロピル基、3−(n−パーフルオロオクチル)プロピル基、3−(n−パーフルオロデシル)プロピル基、3−(n−パーフルオロドデシル)プロピル基、4−(パーフルオロエチル)ブチル基、4−(n−パーフルオロプロピル)ブチル基、4−(n−パーフルオロブチル)ブチル基、4−(n−パーフルオロペンチル)ブチル基、4−(n−パーフルオロヘキシル)ブチル基、4−(n−パーフルオロヘプチル)ブチル基、4−(n−パーフルオロオクチル)ブチル基、4−(n−パーフルオロデシル)ブチル基、4−(パーフルオロイソプロピル)ブチル基、5−(n−パーフルオロプロピル)ペンチル基、5−(n−パーフルオロブチル)ペンチル基、5−(n−パーフルオロペンチル)ペンチル基、5−(n−パーフルオロヘキシル)ペンチル基、5−(n−パーフルオロヘプチル)ペンチル基、5−(n−パーフルオロオクチル)ペンチル基、6−(パーフルオロエチル)ヘキシル基、6−(n−パーフルオロプロピル)ヘキシル基、6−(n−パーフルオロブチル)ヘキシル基、6−(n−パーフルオロヘキシル)ヘキシル基、6−(n−パーフルオロヘプチル)ヘキシル基、6−(n−パーフルオロオクチル)ヘキシル基、6−(パーフルオロイソプロピル)ヘキシル基、6−(パーフルオロ−7’−メチルオクチル)ヘキシル基、7−(パーフルオロエチル)ヘプチル基、7−(n−パーフルオロプロピル)ヘプチル基、7−(n−パーフルオロブチル)ヘプチル基、7−(n−パーフルオロペンチル)ヘプチル基、1−(トリフルオロメチル)エチル基、1−(トリフルオロメチル)プロピル基、1−(トリフルオロメチル)ブチル基、1−(トリフルオロメチル)ペンチル基、1−(トリフルオロメチル)ヘキシル基、1−(トリフルオロメチル)ヘプチル基、1−(トリフルオロメチル)オクチル基、1−(トリフルオロメチル)ノニル基、1−(トリフルオロメチル)デシル基等のハロゲン原子で置換されたアルキル基、
【0040】
メトキシメチル基、2−メトキシエチル基、3−メトキシプロピル基、4−メトキシブチル基、5−メトキシペンチル基、6−メトキシヘキシル基、7−メトキシヘプチル基、8−メトキシオクチル基、9−メトキシノニル基、10−メトキシデシル基、エトキシメチル基、2−エトキシエチル基、3−エトキシプロピル基、4−エトキシブチル基、5−エトキシペンチル基、6−エトキシヘキシル基、7−エトキシヘプチル基、8−エトキシオクチル基、9−エトキシノニル基、10−エトキシデシル基、n−プロピルオキシメチル基、2−n−プロピルオキシエチル基、3−n−プロピルオキシプロピル基、4−n−プロピルオキシブチル基、5−n−プロピルオキシペンチル基、6−n−プロピルオキシヘキシル基、7−n−プロピルオキシヘプチル基、8−n−プロピルオキシオクチル基、9−n−プロピルオキシノニル基、10−n−プロピルオキシデシル基、n−ブチルオキシメチル基、2−n−ブチルオキシエチル基、3−n−ブチルオキシプロピル基、4−n−ブチルオキシブチル基、5−n−ブチルオキシペンチル基、6−n−ブチルオキシヘキシル基、7−n−ブチルオキシヘプチル基、8−n−ブチルオキシオクチル基、9−n−ブチルオキシノニル基、10−n−ブチルオキシデシル基、n−ペンチルオキシメチル基、2−n−ペンチルオキシエチル基、3−n−ペンチルオキシプロピル基、4−n−ペンチルオキシブチル基、5−n−ペンチルオキシペンチル基、6−n−ペンチルオキシヘキシル基、7−n−ペンチルオキシヘプチル基、8−n−ペンチルオキシオクチル基、9−n−ペンチルオキシノニル基、10−n−ペンチルオキシデシル基、n−ヘキシルオキシメチル基、2−n−ヘキシルオキシエチル基、3−n−ヘキシルオキシプロピル基、4−n−ヘキシルオキシブチル基、5−n−ヘキシルオキシペンチル基、6−n−ヘキシルオキシヘキシル基、7−n−ヘキシルオキシヘプチル基、8−n−ヘキシルオキシオクチル基、9−n−ヘキシルオキシノニル基、10−n−ヘキシルオキシデシル基、n−ヘプチルオキシメチル基、2−n−ヘプチルオキシエチル基、3−n−ヘプチルオキシプロピル基、4−n−ヘプチルオキシブチル基、5−n−ヘプチルオキシペンチル基、6−n−ヘプチルオキシヘキシル基、7−n−ヘプチルオキシヘプチル基、8−n−ヘプチルオキシオクチル基、9−n−ヘプチルオキシノニル基、10−n−ヘプチルオキシデシル基、n−オクチルオキシメチル基、2−n−オクチルオキシエチル基、3−n−オクチルオキシプロピル基、4−n−オクチルオキシブチル基、5−n−オクチルオキシペンチル基、6−n−オクチルオキシヘキシル基、7−n−オクチルオキシヘプチル基、8−n−オクチルオキシオクチル基、9−n−オクチルオキシノニル基、10−n−オクチルオキシデシル基、n−ノニルオキシメチル基、2−n−ノニルオキシエチル基、3−n−ノニルオキシプロピル基、4−n−ノニルオキシブチル基、5−n−ノニルオキシペンチル基、6−n−ノニルオキシヘキシル基、7−n−ノニルオキシヘプチル基、8−n−ノニルオキシオクチル基、9−n−ノニルオキシノニル基、10−n−ノニルオキシデシル基、n−デシルオキシメチル基、2−n−デシルオキシエチル基、3−n−デシルオキシプロピル基、4−n−デシルオキシブチル基、5−n−デシルオキシペンチル基、6−n−デシルオキシヘキシル基、7−n−デシルオキシヘプチル基、8−n−デシルオキシオクチル基、9−n−デシルオキシノニル基、10−n−デシルオキシデシル基、2−n−ウンデシルオキシエチル基、4−n−ウンデシルオキシブチル基、6−n−ウンデシルオキシヘキシル基、8−n−ウンデシルオキシオクチル基、10−n−ウンデシルオキシデシル基、2−n−ドデシルオキシエチル基、4−n−ドデシルオキシブチル基、6−n−ドデシルオキシヘキシル基、8−n−ドデシルオキシオクチル基、10−n−ドデシルオキシデシル基、1−メチル−2−エトキシエチル基、1−メチル−2−n−プロピルオキシエチル基、1−メチル−2−n−ブチルオキシエチル基、1−メチル−2−n−ペンチルオキシエチル基、1−メチル−2−n−ヘキシルオキシエチル基、1−メチル−2−n−ヘプチルオキシエチル基、1−メチル−2−n−オクチルオキシエチル基、1−メチル−2−n−ノニルオキシエチル基、1−メチル−2−n−デシルオキシエチル基、1−メチル−2−n−ウンデシルオキシエチル基、1−メチル−2−n−ドデシルオキシエチル基、2−エトキシプロピル基、2−n−プロピルオキシプロピル基、2−n−ブチルオキシプロピル基、2−n−ペンチルオキシプロピル基、2−n−ヘキシルオキシプロピル基、2−n−ヘプチルオキシプロピル基、2−n−オクチルオキシプロピル基、2−n−ノニルオキシプロピル基、2−n−デシルオキシプロピル基、2−n−ウンデシルオキシプロピル基、2−n−ドデシルオキシプロピル基、
【0041】
1−メチル−3−メトキシプロピル基、1−メチル−3−エトキシプロピル基、1−メチル−3−n−プロピルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−ブチルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−ペンチルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−ヘキシルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−ヘプチルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−オクチルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−ノニルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−デシルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−ウンデシルオキシプロピル基、1−メチル−3−n−ドデシルオキシプロピル基、3−メトキシブチル基、3−エトキシブチル基、3−n−プロピルオキシブチル基、3−n−ブチルオキシブチル基、3−n−ペンチルオキシブチル基、3−n−ヘキシルオキシブチル基、3−n−ヘプチルオキシブチル基、3−n−オクチルオキシブチル基、3−n−ノニルオキシブチル基、3−n−デシルオキシブチル基、3−n−ウンデシルオキシブチル基、3−n−ドデシルオキシブチル基、2−イソプロピルオキシエチル基、3−イソプロピルオキシプロピル基、4−イソプロピルオキシブチル基、5−イソプロピルオキシペンチル基、6−イソプロピルオキシヘキシル基、7−イソプロピルオキシヘプチル基、8−イソプロピルオキシオクチル基、9−イソプロピルオキシノニル基、10−イソプロピルオキシデシル基、イソブチルオキシメチル基、2−イソブチルオキシエチル基、3−イソブチルオキシプロピル基、4−イソブチルオキシブチル基、5−イソブチルオキシペンチル基、6−イソブチルオキシヘキシル基、7−イソブチルオキシヘプチル基、8−イソブチルオキシオクチル基、9−イソブチルオキシノニル基、10−イソブチルオキシデシル基、tert−ブチルオキシメチル基、2−tert−ブチルオキシエチル基、3−tert−ブチルオキシプロピル基、4−tert−ブチルオキシブチル基、5−tert−ブチルオキシペンチル基、6−tert−ブチルオキシヘキシル基、7−tert−ブチルオキシヘプチル基、8−tert−ブチルオキシオクチル基、9−tert−ブチルオキシノニル基、10−tert−ブチルオキシデシル基、
【0042】
(2−エチルブチルオキシ)メチル基、2−(2’−エチルブチルオキシ)エチル基、3−(2’−エチルブチルオキシ)プロピル基、4−(2’−エチルブチルオキシ)ブチル基、5−(2’−エチルブチルオキシ)ペンチル基、6−(2’−エチルブチルオキシ)ヘキシル基、7−(2’−エチルブチルオキシ)ヘプチル基、8−(2’−エチルブチルオキシ)オクチル基、9−(2’−エチルブチルオキシ)ノニル基、10−(2’−エチルブチルオキシ)デシル基、(3−エチルペンチルオキシ)メチル基、2−(3’−エチルペンチルオキシ)エチル基、3−(3’−エチルペンチルオキシ)プロピル基、4−(3’−エチルペンチルオキシ)ブチル基、5−(3’−エチルペンチルオキシ)ペンチル基、6−(3’−エチルペンチルオキシ)ヘキシル基、7−(3’−エチルペンチルオキシ)ヘプチル基、8−(3’−エチルペンチルオキシ)オクチル基、9−(3’−エチルペンチルオキシ)ノニル基、10−(3’−エチルペンチルオキシ)デシル基、6−(1’−メチル−n−ヘプチルオキシ)ヘキシル基、4−(1’−メチル−n−ヘプチルオキシ)ブチル基、
【0043】
2−(2’−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2’−エトキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−プロピルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−イソプロピルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−ブチルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−イソブチルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−tert−ブチルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−ペンチルオキシエトキシ)エチル基、2−〔2’−(2”−エチルブチルオキシ)エトキシ〕エチル基、2−(2’−n−ヘキシルオキシエトキシ)エチル基、2−〔2’−(3”−エチルペンチルオキシ)エトキシ〕エチル基、2−(2’−n−ヘプチルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−オクチルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−ノニルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−デシルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−ウンデシルオキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−ドデシルオキシエトキシ)エチル基、
【0044】
2−〔2’−(2”−メトキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−エトキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−プロピルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−イソプロピルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−ブチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−イソブチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−tert−ブチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−{2’−〔2”−(2”’−エチルブチルオキシ)エトキシ〕エトキシ}エチル基、2−〔2’−(2”−n−ペンチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−ヘキシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−{2’−〔2”−(3”’−エチルペンチルオキシ)エトキシ〕エトキシ}エチル基、2−〔2’−(2”−n−ヘプチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−オクチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−ノニルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−デシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−ウンデシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、2−〔2’−(2”−n−ドデシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、
【0045】
2−{2’−〔2”−(2”’−メトキシエトキシ)エトキシ〕エトキシ}エチル基、2−{2’−〔2”−(2”’−n−ドデシルオキシエトキシ)エトキシ〕エトキシ}エチル基、2−{2’−{2”−〔2”’−(2−メトキシエトキシ)エトキシ〕エトキシ}エトキシ}エチル基、
2−{2’−{2”−{2”’−〔2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ〕エトキシ}エトキシ}エトキシ}エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−メトキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−エトキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−プロピルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−イソプロピルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−ブチルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−イソブチルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−tert−ブチルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−ペンチルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−ヘキシルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−ヘプチルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−オクチルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−ノニルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−デシルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−ウンデシルオキシエトキシ)エチル基、1−メチル−2−(1’−メチル−2’−n−ドデシルオキシエトキシ)エチル基、
【0046】
1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−メトキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−エトキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−プロピルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−イソプロピルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−ブチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−イソブチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−tert−ブチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−ペンチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−ヘキシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−ヘプチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−オクチルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−ノニルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−デシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−ウンデシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、1−メチル−2−〔1’−メチル−2’−(1”−メチル−2”−n−ドデシルオキシエトキシ)エトキシ〕エチル基、
【0047】
2−エトキシエトキシメチル基、2−n−ブチルオキシエトキシメチル基,2−n−ヘキシルオキシエトキシメチル基、3−エトキシプロピルオキシメチル基、3−n−プロピルオキシプロピルオキシメチル基、3−n−ペンチルオキシプロピルオキシメチル基、3−n−ヘキシルオキシプロピルオキシメチル基、2−メトキシ−1−メチルエトキシメチル基、2−エトキシ−1−メチルエトキシメチル基、2−n−ブチルオキシ−1−メチルエトキシメチル基、4−メトキシブチルオキシメチル基、4−エトキシブチルオキシメチル基、4−n−ブチルオキシブチルオキシメチル基、2−(3’−メトキシプロピルオキシ)エチル基、2−(3’−エトキシプロピルオキシ)エチル基、2−(1’−メチル−2’−メトキシエトキシ)エチル基、2−(1’−メチル−2’−エトキシエトキシ)エチル基、2−(1’−メチル−2’−n−ブチルオキシエトキシ)エチル基、2−(4’−メトキシブチルオキシ)エチル基、2−(4’−エトキシブチルオキシ)エチル基、2−〔4’−(2”−エチルブチルオキシ)ブチルオキシ〕エチル基、2−〔4’−(3”−エチルペンチルオキシ)ブチルオキシ〕エチル基、3−(2’−メトキシエトキシ)プロピル基、3−(2’−エトキシエトキシ)プロピル基、3−(2’−n−ペンチルオキシエトキシ)プロピル基、3−(2’−n−ヘキシルオキシエトキシ)プロピル基、3−(3’−エトキシプロピルオキシ)プロピル基、3−(3’−n−プロピルオキシプロピルオキシ)プロピル基、3−(3’−n−ブチルオキシプロピルオキシ)プロピル基、3−(4’−エトキシブチルオキシ)プロピル基、3−(5’−エトキシペンチルオキシ)プロピル基、4−(2’−メトキシエトキシ)ブチル基、4−(2’−エトキシエトキシ)ブチル基、4−(2’−イソプロピルオキシエトキシ)ブチル基、4−(2’−イソブチルオキシエトキシ)ブチル基、4−(2’−n−ブチルオキシエトキシ)ブチル基、4−(2’−n−ヘキシルオキシエトキシ)ブチル基、4−(3’−n−プロピルオキシプロピルオキシ)ブチル基、4−(2’−n−プロピルオキシ−1’−メチルエトキシ)ブチル基、4−〔2’−(2”−メトキシエトキシ)エトキシ〕ブチル基、4−〔2’−(2”−n−ブチルオキシエトキシ)エトキシ〕ブチル基、4−〔2’−(2”−n−ヘキシルオキシエトキシ)エトキシ〕ブチル基、5−(2’−n−ヘキシルオキシエトキシ)ペンチル基、2−[2’−(2”−n−ブチルオキシエトキシ)エトキシ]エチル基、
【0048】
(2−エチルヘキシルオキシ)メチル基、(3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ)メチル基、(3,7−ジメチルオクチルオキシ)メチル基、2−(2’−エチルヘキシルオキシ)エチル基、2−(3’,5’,5’−トリメチルヘキシルオキシ)エチル基、2−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)エチル基、3−(2’−エチルヘキシルオキシ)プロピル基、3−(3’,5’,5’−トリメチルヘキシルオキシ)プロピル基、3−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)プロピル基、4−(2’−エチルヘキシルオキシ)ブチル基、4−(3’,5’,5’−トリメチルヘキシルオキシ)ブチル基、4−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)ブチル基、5−(2’−エチルヘキシルオキシ)ペンチル基、5−(3’,5’,5’−トリメチルヘキシルオキシ)ペンチル基、5−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)ペンチル基、6−(2’−エチルヘキシルオキシ)ヘキシル基、6−(3’,5’,5’−トリメチルヘキシルオキシ)ヘキシル基、6−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)ヘキシル基等のアルコキシアルキル基、
【0049】
2−(2’−トリフルオロメチルプロピルオキシ)エチル基、4−(2’−トリフルオロメチルプロピルオキシ)ブチル基、6−(2’−トリフルオロメチルプロピルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−トリフルオロメチルプロピルオキシ)オクチル基、2−(2’−トリフルオロメチルブチルオキシ)エチル基、4−(2’−トリフルオロメチルブチルオキシ)ブチル基、6−(2’−トリフルオロメチルブチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−トリフルオロメチルブチルオキシ)オクチル基、2−(2’−トリフルオロメチルヘプチルオキシ)エチル基、4−(2’−トリフルオロメチルヘプチルオキシ)ブチル基、6−(2’−トリフルオロメチルヘプチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−トリフルオロメチルヘプチルオキシ)オクチル基、4−(2’−フルオロエトキシ)ブチル基、6−(2’−フルオロエトキシ)ヘキシル基、8−(2’−フルオロエトキシ)オクチル基、2−(2’−フルオロ−n−プロピルオキシ)エチル基、4−(2’−フルオロ−n−プロピルオキシ)ブチル基、6−(2’−フルオロ−n−プロピルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−フルオロ−n−プロピルオキシ)オクチル基、2−(3’−フルオロ−n−プロピルオキシ)エチル基、4−(3’−フルオロ−n−プロピルオキシ)ブチル基、6−(3’−フルオロ−n−プロピルオキシ)ヘキシル基、8−(3’−フルオロ−n−プロピルオキシ)オクチル基、2−(3’−フルオロ−2’−メチルプロピルオキシ)エチル基、4−(3’−フルオロ−2’−メチルプロピルオキシ)ブチル基、6−(3’−フルオロ−2’−メチルプロピルオキシ)ヘキシル基、8−(3’−フルオロ−2’−メチルプロピルオキシ)オクチル基、2−(2’,3’−ジフルオロ−n−プロピルオキシ)エチル基、4−(2’,3’−ジフルオロ−n−プロピルオキシ)ブチル基、6−(2’,3’−ジフルオロ−n−プロピルオキシ)ヘキシル基、8−(2’,3’−ジフルオロ−n−プロピルオキシ)オクチル基、2−(2’−フルオロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(2’−フルオロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(2’−フルオロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−フルオロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、2−(3’−フルオロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(3’−フルオロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(3’−フルオロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(3’−フルオロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、2−(4’−フルオロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(4’−フルオロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(4’−フルオロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(4’−フルオロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、2−(2’,3’−ジフルオロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(2’,3’−ジフルオロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(2’,3’−ジフルオロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’,3’−ジフルオロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、
【0050】
2−n−ヘキシルオキシパーフルオロエチル基、3−n−プロピルオキシ−1,1−ジヒドロパーフルオロプロピル基、2−n−ペンチルオキシ−1,1−ジヒドロパーフルオロエチル基、2−(2’−n−パーフルオロブチルオキシエトキシ)エチル基、3−(n−パーフルオロブチルオキシ)−3,3−ジフルオロプロピル基、4−(1’,1’,7’−トリヒドロ−n−パーフルオロヘプチルオキシ)ブチル基、2−(n−パーフルオロプロピルオキシ)−2−トリフルオロメチル−2−フルオロエチル基、
【0051】
2−(2’−トリクロロメチルプロピルオキシ)エチル基、4−(2’−トリクロロメチルプロピルオキシ)ブチル基、6−(2’−トリクロロメチルプロピルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−トリクロロメチルプロピルオキシ)オクチル基、2−(2’−トリクロロメチルブチルオキシ)エチル基、4−(2’−トリクロロメチルブチルオキシ)ブチル基、6−(2’−トリクロロメチルブチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−トリクロロメチルブチルオキシ)オクチル基、2−(2’−トリクロロメチルヘプチルオキシ)エチル基、4−(2’−トリクロロメチルヘプチルオキシ)ブチル基、6−(2’−トリクロロメチルヘプチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−トリクロロメチルヘプチルオキシ)オクチル基、4−(2’ークロロエトキシ)ブチル基、6−(2’−クロロエトキシ)ヘキシル基、8−(2’−クロロエトキシ)オクチル基、2−(2’−クロロ−n−プロピルオキシ)エチル基、4−(2’−クロロ−n−プロピルオキシ)ブチル基、6−(2’−クロロ−n−プロピルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−クロロ−n−プロピルオキシ)オクチル基、2−(3’−クロロ−n−プロピルオキシ)エチル基、4−(3’−クロロ−n−プロピルオキシ)ブチル基、6−(3’−クロロ−n−プロピルオキシ)ヘキシル基、8−(3’−クロロ−n−プロピルオキシ)オクチル基、2−(3’−クロロ−2’−メチルプロピルオキシ)エチル基、4−(3’−クロロ−2’−メチルプロピルオキシ)ブチル基、6−(3’−クロロ−2’−メチルプロピルオキシ)ヘキシル基、8−(3’−クロロ−2’−メチルプロピルオキシ)オクチル基、2−(2’,3’−ジクロロ−n−プロピルオキシ)エチル基、4−(2’,3’−ジクロロ−n−プロピルオキシ)ブチル基、6−(2’,3’−ジクロロ−n−プロピルオキシ)ヘキシル基、8−(2’,3’−ジクロロ−n−プロピルオキシ)オクチル基、2−(2’−クロロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(2’−クロロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(2’−クロロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’−クロロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、2−(3’−クロロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(3’−クロロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(3’−クロロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(3’−クロロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、2−(4’−クロロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(4’−クロロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(4’−クロロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(4’−クロロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、2−(2’,3’−ジクロロ−n−ブチルオキシ)エチル基、4−(2’,3’−ジクロロ−n−ブチルオキシ)ブチル基、6−(2’,3’−ジクロロ−n−ブチルオキシ)ヘキシル基、8−(2’,3’−ジクロロ−n−ブチルオキシ)オクチル基、
【0052】
1−(トリフルオロメチル)−2−メトキシエチル基、1−(トリフルオロメチル)−2−エトキシエチル基、1−(トリフルオロメチル)−2−n−プロピルオキシエチル基、1−(トリフルオロメチル)−2−n−ブチルオキシエチル基、1−(トリフルオロメチル)−2−n−ペンチルオキシエチル基、1−(トリフルオロメチル)−2−n−ヘキシルオキシエチル基、1−(トリフルオロメチル)−2−n−ヘプチルオキシエチル基、1−(トリフルオロメチル)−2−n−オクチルオキシエチル基、1−(トリフルオロメチル)−2−n−ノニルオキシエチル基、1−(トリフルオロメチル)−2−n−デシルオキシエチル基、1−(トリフルオロメチル)−3−メトキシプロピル基、1−(トリフルオロメチル)−3−エトキシプロピル基、1−(トリフルオロメチル)−3−n−プロピルオキシプロピル基、1−(トリフルオロメチル)−3−n−ブチルオキシプロピル基、1−(トリフルオロメチル)−3−n−ペンチルオキシプロピル基、1−(トリフルオロメチル)−3−n−ヘキシルオキシプロピル基、1−(トリフルオロメチル)−3−n−ヘプチルオキシプロピル基、1−(トリフルオロメチル)−3−n−オクチルオキシプロピル基、1−(トリフルオロメチル)−3−n−ノニルオキシプロピル基、1−(トリフルオロメチル)−3−n−デシルオキシプロピル基、1−(トリフルオロメチル)−4−メトキシブチル基、1−(トリフルオロメチル)−4−エトキシブチル基、1−(トリフルオロメチル)−4−n−プロピルオキシブチル基、1−(トリフルオロメチル)−4−n−ブチルオキシブチル基、1−(トリフルオロメチル)−4−n−ペンチルオキシブチル基、1−(トリフルオロメチル)−4−n−ヘキシルオキシブチル基、1−(トリフルオロメチル)−4−n−ヘプチルオキシブチル基、1−(トリフルオロメチル)−4−n−オクチルオキシブチル基、1−(トリフルオロメチル)−4−n−ノニルオキシブチル基、1−(トリフルオロメチル)−4−n−デシルオキシブチル基等のハロゲン原子で置換されたアルコキシアルキル基、
【0053】
2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、2−ヘプテニル基、3−ヘプテニル基、4−ヘプテニル基、5−ヘプテニル基、6−ヘプテニル基、2−オクテニル基、3−オクテニル基、4−オクテニル基、5−オクテニル基、6−オクテニル基、7−オクテニル基、2−ノネニル基、3−ノネニル基、4−ノネニル基、5−ノネニル基、6−ノネニル基、7−ノネニル基、8−ノネニル基、2−デセニル基,3−デセニル基、4−デセニル基、5−デセニル基、6−デセニル基、7−デセニル基、8−デセニル基、9−デセニル基、3,7−ジメチル−6−オクテニル基等のアルケニル基、
【0054】
3−n−パーフルオロプロピル−2−プロペニル基、3−n−パーフルオロブチル−2−プロペニル基、3−n−パーフルオロペンチル−2−プロペニル基、3−n−パーフルオロヘキシル−2−プロペニル基、3−n−パーフルオロヘプチル−2−プロペニル基、3−n−パーフルオロオクチル−2−プロペニル基等のハロゲン原子で置換されたアルケニル基、
【0055】
2−(2’−プロペニルオキシ)エチル基、2−〔2’−(2”−プロペニルオキシ)エトキシ〕エチル基、3−(2’−プロペニルオキシ)プロピル基、4−(2’−プロペニルオキシ)ブチル基、5−(2’−プロペニルオキシ)ペンチル基、6−(2’−プロペニルオキシ)ヘキシル基、7−(2’−プロペニルオキシ)ヘプチル基、8−(2’−プロペニルオキシ)オクチル基、9−(2’−プロペニルオキシ)ノニル基、10−(2’−プロペニルオキシ)デシル基等のアルケニルオキシアルキル基、
【0056】
2−(2’−プロペニルオキシ)−パーフルオロエチル基、3−(2’−プロペニルオキシ)−パーフルオロプロピル基、4−(2’−プロペニルオキシ)−パーフルオロブチル基、5−(2’−プロペニルオキシ)−パーフルオロペンチル基、6−(2’−プロペニルオキシ)−パーフルオロヘキシル基、7−(2’−プロペニルオキシ)−パーフルオロヘプチル基、8−(2’−プロペニルオキシ)−パーフルオロオクチル基等のハロゲン原子で置換されたアルケニルオキシアルキル基を挙げることができる。
【0057】
本発明の一般式(1)で表されるアセチレン化合物のR1が光学活性な不斉炭素を有する場合、該光学活性な不斉炭素の絶対配置は特に限定されるものではなく、(R)−配置であっても、(S)−配置であってもよい。また、光学活性な不斉炭素の光学純度は、(R)体と(S)体の比として、0:100(100%ee)〜45:55(10%ee)または55:45(10%ee)〜100:0(100%ee)までのものが有効に使用できる。R1が光学活性な不斉炭素を有する基である場合、R1の構造としては、好ましくは、下記一般式(3)の構造を挙げることができる。
【0058】
−(CH2)s−C*H(CX'3)−(CH2)t−(O)u−ClH2l+1 (3)一般式(3)において、sおよびtは0〜10の整数を表し、lは1〜10の整数を表し、uは0または1を表し、X’は水素原子またはハロゲン原子を表し、*が付された炭素原子は光学活性な炭素原子を表す。sは好ましくは、0〜8の整数を表し、より好ましくは、0〜6の整数を表す。また、tは好ましくは、0〜6の整数を表し、より好ましくは、0〜4の整数を表す。lは好ましくは、1〜8の整数を表し、より好ましくは1〜6の整数を表す。また、uが0の場合、t+lは好ましくは、1〜14の整数を表し、より好ましくは、2〜10の整数を表す。
【0059】
本発明の一般式(1)で表されるアセチレン化合物において、Y1は−O−基、−COO−基および−OCO−基を表す。
Y1は好ましくは、−O−基または−COO−基である。また、Y1が−O−基であって、液晶化合物の融点を低下させる必要がある場合には、R1が分岐鎖のアルキル基または、直鎖または分岐鎖のアルコキシアルキル基であることが好ましく、R1が光学活性なアルキル基またはアルコキシアルキル基であることが、より好ましい。
【0060】
本発明の一般式(1)で表されるアセチレン化合物において、Z1 は−COO−基または−CH2O−基を表す。
本発明の一般式(1)で表されるアセチレン化合物において、Aは以下に示す基より選ばれる環状基を表す。
【0061】
【化20】
【0062】
尚、ここでX1およびX2は各々独立に水素原子またはハロゲン原子を表し、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。好ましくは、水素原子またはフッ素原子である。
また、X1およびX2がハロゲン原子である場合、Aは、例えば、以下に示す構造を取る。
【0063】
【化21】
【0064】
Aは好ましくは、
【化22】
である(ここでX1はハロゲン原子を表す)。
【0065】
本発明の一般式(1)で表されるアセチレン化合物において、Bは以下に示す基より選ばれる環状基を表す。
【化23】
【0066】
尚、ここでX3およびX4は各々独立に水素原子またはハロゲン原子を表し、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。好ましくは、水素原子またはフッ素原子である。Y2は−CH2O−基、−OCH2−基、−COO−基および−OCO−基を表し、好ましくは、−CH2O−基、−COO−基および−OCO−基を表す。
【0067】
また、Bが、一般式(2)、
【化24】
で表される基である場合は、Y2の構造により以下の4種の構造を取る。
【0068】
【化25】
【0069】
さらに、BはX3およびX4がハロゲン原子である場合に、例えば、以下の構造を取る。
【化26】
【0070】
【化27】
【0071】
Bは好ましくは、
【化28】
である(ここでX3およびX4はハロゲン原子を表す)。
【0072】
本発明の一般式(1)で表されるアセチレン化合物の具体例としては、以下の表1〜表12に示すような化合物を挙げることができる。
尚、表中の、Ph、(F)Ph、Ph(F)、(Cl)Ph、Ph(Cl)、BiPh、(F)BiPh、BiPh(F)、Ph(F)−Ph、Ph−(F)Ph、Ph−COO−Ph、Ph−OCO−Ph、Ph−CH2O−Ph、Ph−OCH2−Ph、Ph−CH2O−Ph(F)、Nap、Tetraは以下に示す基を表す。
【0073】
【化29】
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】
【表6】
【0080】
【表7】
【0081】
【表8】
【0082】
【表9】
【0083】
【表10】
【0084】
【表11】
【0085】
【表12】
【0086】
【表13】
【0087】
【表14】
【0088】
【表15】
【0089】
【表16】
【0090】
【表17】
【0091】
【表18】
【0092】
【表19】
【0093】
【表20】
【0094】
【表21】
【0095】
【表22】
【0096】
【表23】
【0097】
【表24】
【0098】
【表25】
【0099】
【表26】
【0100】
【表27】
【0101】
【表28】
【0102】
【表29】
【0103】
【表30】
【0104】
【表31】
【0105】
【表32】
【0106】
本発明の一般式(1)で表されるアセチレン化合物の製造方法に関して以下に述べる。
本発明の一般式(1)で表されるアセチレン化合物は、例えば、以下に示す工程を経て製造することができる。
【0107】
−Z1が−COO−基である場合−
一般式(4)で表されるカルボン酸と、一般式(5)で表される化合物をエステル化することで一般式(1)で表されるアセチレン化合物を製造することができる。尚、一般式(4)で表されるカルボン酸と一般式(5)で表される化合物とのエステル化反応は、例えば、
1)一般式(4)で表されるカルボン酸をハロゲン化剤(例えば、チオニルクロライド、オギザリルクロライド)によりカルボン酸ハロゲン化物とし、その後、塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)の存在下に一般式(5)で表される化合物と反応させる方法、
2)一般式(4)で表されるカルボン酸と、一般式(5)で表される化合物をN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(以下、DCCと略記する)等の脱水縮合剤と、触媒(例えば、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリジン)の存在下に反応させる方法により実施できる。
【0108】
【0109】
−Z1が−CH2O−基である場合−
一般式(6)で表される化合物(式中、Z2は−OH基、ハロゲン原子、p−トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基を表す)と、一般式(5)で表される化合物をエーテル化することで一般式(1)で表されるアセチレン化合物を製造することができる。尚、一般式(6)で表される化合物と一般式(5)で表される化合物とのエーテル化反応は、例えば、
1)一般式(6)において、Z2がハロゲン原子またはp−トルエンスルホニルオキシ基等の化合物と、一般式(5)で表される化合物とを塩基(例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム)等の存在下、溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アルコール類)中で、室温または室温以上の温度で反応させる方法、
2)一般式(6)で表される化合物と、一般式(5)で表される化合物をジエチルアゾジカルボン酸(以下、DEADと略記する)等の脱水縮合剤と、トリフェニルホスフィンの存在下に反応させる方法により実施できる。
【0110】
【0111】
また、一般式(4)で表されるカルボン酸は、例えば、以下に示す製造方法に従い製造することができる。
すなわち、一般式(7)で表されるカルボン酸エステル(式中、R2はメチル基、エチル基等の低級アルキル基を表し、X5は塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子またはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基を表す)と、一般式(8)で表されるアルキンを塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)等のパラジウム触媒およびヨウ化銅等のハロゲ化銅の存在下に反応させ、一般式(9)で表されるカルボン酸エステルを得る。その後、一般式(9)で表されるカルボン酸エステルを塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)の存在下、加水分解することで、一般式(4)で表されるカルボン酸を製造することができる。
【0112】
【0113】
また、一般式(6)で表される化合物は、例えば、以下に示す製造方法に従い製造することができる。
すなわち、一般式(6)において、Z2が−OH基である化合物は、一般式(9)で表されるカルボン酸エステルまたは一般式(4)で表されるカルボン酸を溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル)中で、水素化リチウムアルミニウム等の還元剤により還元することで製造できる。
【0114】
尚、一般式(6)においてZ2がハロゲン原子である化合物は、
1)一般式(6)において、Z2が−OHである化合物に、DEADおよびトリフェニルホスフィンの存在下、ハロゲン化水素(例えば、塩化水素、臭化水素)等を作用させる方法、
2)一般式(6)において、Z2が−OH基である化合物とハロゲン化剤(例えば、臭化水素、チオニルクロライド、三臭化燐)を作用させる方法により製造することができる。
また、一般式(6)においてZ2がp−トルエンスルホニルオキシ基である化合物は、一般式(6)において、Z2が−OH基である化合物に塩基(例えば、トリエチルアミン、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム)の存在下、p−トルエンスルホニルクロライドを反応させることで製造できる。
【0115】
また、一般式(5)で表される化合物は、例えば、一般式(10)で表される化合物(式中、Z3はベンジル基、テトラヒドロピラニル基等の保護基を表す)を、定法に従い脱保護させる方法により製造することができる。
【0116】
本発明のアセチレン化合物には、それ自体で液晶性を示す化合物および液晶性を示さない化合物がある。液晶性を示す化合物には、チルト系のスメクチック相{例えば、強誘電性相〔例えば、カイラルスメクチックC相(以下、SC*相と略記する)〕、スメクチックC相(以下、SC相と略記する)、反強誘電性相〔例えば、カイラルスメクチックCA相(以下SCA*相と略記する)〕およびフェリ誘電性相〔例えば、カイラルスメクチックCα相〕}を示す化合物と、液晶性は示すが、チルト系のスメクチック相を示さない化合物がある。これらの化合物は、それぞれ液晶組成物の構成成分として有効に使用することができる。
【0117】
次に、本発明の液晶組成物について説明する。液晶組成物は、一般に2種以上の成分からなるが、本発明の液晶組成物は、必須成分として、本発明のアセチレン化合物を少なくとも1種含有するものである。
【0118】
本発明の液晶組成物に用いる本発明のアセチレン化合物としては、液晶性を示さないアセチレン化合物、チルト系のスメクチック相を示すアセチレン化合物および液晶性を示すがチルト系のスメクチック相を示さないアセチレン化合物である。
本発明の液晶組成物としては、好ましくは、カイラルスメクチックC、CA、F、G、H、I等の相またはフェリ誘電性相を示す液晶組成物が挙げられ、より好ましくは、SC*相、SCA*相またはフェリ誘電性相を示す液晶組成物である。
【0119】
SC*相を示す液晶組成物は、強誘電性液晶組成物であり、SCA*相を示す液晶組成物は反強誘電性液晶組成物である。本発明の液晶組成物は、強誘電性液晶であっても良く、反強誘電性液晶組成物であっても良い。また、無閾値反強誘電性液晶(TLAFLC)組成物であっても良い。
本発明の液晶組成物は、本発明のアセチレン化合物、本発明のアセチレン化合物以外の光学活性液晶化合物、本発明のアセチレン化合物以外の非光学活性液晶化合物および本発明のアセチレン化合物以外の光学活性化合物から選ばれる化合物を複数組み合わせることにより調製される組成物であり、本発明のアセチレン化合物を少なくとも一種含有する。
【0120】
本発明のアセチレン化合物以外の光学活性液晶化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、光学活性フェニルベンゾエート系液晶化合物、光学活性ビフェニルベンゾエート系液晶化合物、光学活性ナフタレン系液晶化合物、光学活性フェニルナフタレン系液晶化合物、光学活性トラン系液晶化合物、光学活性フェニルピリミジン系液晶化合物、光学活性ナフチルピリミジン系液晶化合物および光学活性テトラリン系液晶化合物を挙げることができる。
【0121】
本発明のアセチレン化合物以外の非光学活性液晶化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、非光学活性フェニルベンゾエート系液晶化合物、非光学活性ビフェニルベンゾエート系液晶化合物、非光学活性ナフタレン系液晶化合物、非光学活性フェニルナフタレン系液晶化合物、非光学活性トラン系液晶化合物、非光学活性フェニルピリミジン系液晶化合物、非光学活性ナフチルピリミジン系液晶化合物および非光学活性テトラリン系液晶化合物を挙げることができる。
【0122】
また、光学活性化合物とは、それ自体では液晶性を示さないが、チルト系のスメクチック相を示す液晶化合物または液晶組成物と混合することにより、カイラルなチルト系のスメクチック相を発現する能力を有する化合物であり、本発明のアセチレン化合物以外の光学活性化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、光学活性フェニルベンゾエート系非液晶化合物、光学活性ビフェニルベンゾエート系非液晶化合物、光学活性ナフタレン系非液晶化合物、光学活性フェニルナフタレン系非液晶化合物、光学活性トラン系非液晶化合物、光学活性フェニルピリミジン系非液晶化合物、光学活性ナフチルピリミジン系非液晶化合物および光学活性テトラリン系非液晶化合物を挙げることができる。
【0123】
本発明の液晶組成物には、上記の必須成分の他に、本発明のアセチレン化合物以外の液晶性を示さない化合物(例えば、アントラキノン系色素、アゾ系色素等の2色性色素、および導電性付与剤、寿命向上剤等)を含有していてもよい。本発明の液晶組成物中、本発明のアセチレン化合物の含有量は特に限定されるものではなく、本発明の液晶組成物は本発明のアセチレン化合物のみからなる液晶組成物であってもよい。
本発明の液晶組成物に於ける本発明のアセチレン化合物の含有量としては、通常1〜100重量%であり、好ましくは3〜90重量%であり、より好ましくは5〜80重量%である。
【0124】
本発明のアセチレン化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物は、従来より知られている液晶組成物と比較して高速応答性、閾値特性、液晶領域の温度範囲、配向特性等の点で優れている。
【0125】
次に、本発明の液晶素子に関して説明する。
本発明の液晶素子は、本発明の液晶組成物を1対の電極基板間に配置してなる。図1は強誘電性または反強誘電性を利用した液晶素子の構成を説明するためのカイラルスメクチック相を有する液晶素子の一例を示す断面概略図である。
【0126】
液晶素子は、それぞれ透明電極3および絶縁性配向制御層4を設けた1対の基板2間にカイラルスメクチック相を示す液晶層1を配置し、かつ、その層厚をスペーサー5で設定してなるものであり、1対の透明電極3間にリード線6を介して電源7より電圧を印加可能なように接続する。また、1対の基板2は、1対のクロスニコル状態に配置された偏光板8により挟持され、その一方の外側には光源9が配置される。
基板2の材質としては、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス等のガラスおよびポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート等の透明性高分子が挙げられる。
【0127】
2枚の基板2に設けられる透明電極3としては、例えば、In2O3、SnO2またはITO(インジウム・チン・オキサイド;Indium Tin Oxide)の薄膜からなる透明電極が挙げられる。
絶縁性配向制御層4は、ポリイミド等の高分子の薄膜をナイロン、アセテート、レーヨン等の植毛布等でラビングし、液晶を配向させるためのものである。絶縁性配向制御層4の材質としては、例えば、シリコン窒化物、水素を含有するシリコン窒化物、シリコン炭化物、水素を含有するシリコン炭化物、シリコン酸化物、ホウ素窒化物、水素を含有するホウ素窒化物、セリウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、チタン酸化物やフッ化マグネシウムなどの無機物質絶縁層、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリパラキシレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリスチレン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アクリル樹脂などの有機絶縁層が挙げられ、無機絶縁層の上に有機絶縁層を形成した2層構造の絶縁性配向制御層であってもよく、無機絶縁層または有機絶縁層のみからなる絶縁性配向制御層であってもよい。
【0128】
絶縁性配向制御層が無機絶縁層である場合には、蒸着法などで形成することができる。また、有機絶縁層である場合には、有機絶縁層材料またはその前駆体の溶液をスピンナー塗布法、浸透塗布法、スクリーン印刷法、スプレー塗布法、ロール塗布法等で塗布し、所定の条件下(例えば、加熱下)で溶媒を除去し、所望により焼成させて形成することができる。
なお、有機絶縁層を形成する際に、必要に応じ、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤等を使用して透明電極の設けられた基板の表面処理を行い、その後、有機絶縁層材料またはその前駆体を塗布してもよい。絶縁性配向制御層4の層厚は、通常10オングストローム〜1μm、好ましくは10〜3000オングストローム、さらに好ましくは10〜2000オングストロームである。
【0129】
2枚の基板2は、スペーサ5により任意の間隔に保たれている。例えば、所定の直径を持つシリカビーズ、アルミナビーズをスペーサとして基板2で挟み、2枚の基板2の周囲をシール剤(例えば、エポキシ系接着剤)を用いて密封することにより、任意の間隔に保つことができる。また、スペーサーとして高分子フィルムやガラスファイバーを使用してもよい。
この2枚の基板の間にカイラルスメクチック相を示す液晶を封入する。液晶層1は、一般的には0.5〜20μm、好ましくは1〜5μm、より好ましくは1〜3μmの厚さに設定する。
透明電極3はリード線6によって外部の電源7に接続されている。
【0130】
基板2の外側には、互いの偏光軸を、例えば、クロスニコル状態とした1対の偏光板8が配置されている。図1の例は透過型であり、光源9を備えている。
本発明の液晶組成物を使用した液晶素子は、図1に示した透過型の素子としてだけではなく、反射型の素子としても応用可能である。
【0131】
本発明の液晶組成物を使用する液晶素子の表示方式に関しては、特に限定されるものではないが、例えば、(a)ヘリカル変歪型、(b)SSFLC(サーフェス・スタビライズド・フェロエレクトリック・リキッド・クリスタル)型、 (c)TSM(トランジェント・スキャッタリング・モード)型、(d)G−H(ゲスト−ホスト)型、(e)フィールドシーケンシャルカラー型の表示方式を使用することができる。
【0132】
本発明の液晶組成物を使用する液晶素子の駆動方法は、セグメント型、単純マトリックス型等のパッシブ駆動型であってもよく、TFT(薄膜トランジスタ)型、MIM(メタル−インスレーター−メタル)型等のアクティブ駆動型であってもよい。
【0133】
本発明のアセチレン化合物および該化合物を含有してなる液晶組成物は、表示用液晶素子以外の分野(例えば、▲1▼非線形光機能素子、▲2▼コンデンサー材料等のエレクトロニクス材料、▲3▼リミッター、メモリー、増幅器、変調器などのエレクトロニクス素子、▲4▼熱、光、圧力、機械変形などと電圧の変換素子やセンサー、▲5▼熱電発電素子等の発電素子、▲6▼空間光変調素子、▲7▼光導電性材料)への応用が可能である。
【0134】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
尚、各実施例および表中の記号I、N、Ch、SA、SC*、SC、SCA*、Ferri、SXおよびCは以下の意味を表す。
【0135】
I:等方性液体
N:ネマチック相
Ch:コレステリック相(カイラルネマチック相)
SA:スメクチックA相
SC*:カイラルスメクチックC相
SC:スメクチックC相
SCA*:カイラルスメクチックCA相
Ferri:フェリ誘電性相(未同定)
SX:未同定のスメクチック相
C:結晶相
また、各製造例、実施例中の相転移温度は温度制御装置を備えた偏光顕微鏡または示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した。
【0136】
製造例1:4−(1’−n−オクチニル)安息香酸の製造
4−ブロモ安息香酸エチル22.9g、1−n−オクチン11.0g、トリフェニルホスフィン0.5g、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)0.1gおよびヨウ化銅0.1gをトリエチルアミン50gに添加し、窒素気流下、40℃で1時間、続いて、80℃で2時間加熱撹拌を行った。その後、反応混合物からトリエチルアミンを留去し、得られた残渣をトルエンに溶解し、このトルエン溶液を希塩酸、飽和食塩水で洗浄した。トルエン溶液からトルエンを減圧下に留去し、4−(1’−n−オクチニル)安息香酸エチルを褐色油状物として得た。次に、得られた4−(1’−n−オクチニル)安息香酸エチル25g、水酸化ナトリウム11.6g、エタノール50gおよび水30gよりなる混合物を60℃で5時間加熱撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、反応混合物が酸性になるまで濃塩酸を添加し、析出した固体をろ別した。得られた固体を酢酸エチルに溶解し、酢酸エチル溶液を飽和食塩水により洗浄し、水相との分離を行った後、溶液より酢酸エチルを減圧下に留去した。得られた残渣をヘキサンより再結晶し、4−(1’−n−オクチニル)安息香酸を無色の結晶として18.5g得た。
融点:127〜129℃
【0137】
製造例2:4−(1’−n−デシニル)安息香酸の製造
製造例1において1−n−オクチン11.0gを使用する代わりに、1−n−デシン13.8gを使用した以外は、製造例1に記載の操作に従い4−(1’−n−デシニル)安息香酸を無色の結晶として19.2g得た。この化合物の融点は112〜113℃であり、降温過程において、106〜102℃の間でネマチック相を示した。
【0138】
製造例3:4−(1’−n−ヘプチニル)安息香酸の製造
製造例1において1−n−オクチン11.0gを使用する代わりに、1−n−ヘプチン9.6gを使用した以外は、製造例1に記載の操作に従い4−(1’−n−ヘプチニル)安息香酸を無色の結晶として17.9g得た。
融点:144〜145℃
【0139】
製造例4:4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコールの製造
テトラヒドロフラン125gに水素化リチウムアルミニウム1.69gを添加し、水素化リチウムアルミニウムの懸濁液を調製した。この懸濁液に4−(1’−オクチニル)安息香酸エチル9.06gをテトラヒドロフラン50gに溶解させた溶液を1時間かけて滴下した。その後、反応混合物を3時間加熱還流し、室温に冷却した後、氷冷下に水20gをゆっくりと滴下した。さらに、1/2規定塩酸を添加し、反応混合物を酸性とした。反応混合物に酢酸エチルを添加し、水洗した後、酢酸エチルを減圧下に留去して、4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコールを褐色の油状物として7.8g得た。
【0140】
製造例5:4−(4’−(1”−n−オクチニル)フェニル)安息香酸の製造
▲1▼:1,4−ジブロモベンゼン23.6g、1−n−オクチン11g、トリフェニルホスフィン0.1g、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)0.05g、ヨウ化銅0.05gおよびトリエチルアミン80gよりなる混合物を、窒素気流下、室温で1時間攪拌し、その後、40℃で30分、60℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却した後、生成したトリエチルアミンの塩をろ別し、ろ液よりトリエチルアミンを留去した。残渣にトルエンを添加し、トルエン溶液とし、この溶液を1/2規定塩酸により中和し、水洗した。トルエン溶液よりトルエンを減圧下に留去し、残渣を減圧蒸留し、4−(1’−n−オクチニル)ブロモベンゼンを無色の油状物として18.1g得た。
沸点:145〜148℃/5mmHg
【0141】
▲2▼:削状マグネシウム0.95gをテトラヒドロフラン8gに添加し、ここに4−(1’−n−オクチニル)ブロモベンゼン10.5gとテトラヒドロフラン47gよりなる混合物を緩やかな還流を維持する程度の滴下速度で滴下した。滴下終了後、反応混合物を、さらに2時間加熱還流した後、室温に冷却した。この溶液を、−70℃に冷却したホウ酸トリメチル6.5gとテトラヒドロフラン20gよりなる溶液に滴下し、同温度で1時間、室温で1時間攪拌した。その後、反応混合物に塩酸を添加し、酸性とし、酢酸エチルを添加した。酢酸エチル溶液を水洗した後、溶液から酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をヘキサンで再結晶して、4−(1’−n−オクチニル)フェニルホウ酸6.38gを無色の結晶として得た。
融点:122〜123℃
【0142】
▲3▼:4−(1’−n−オクチニル)フェニルホウ酸3.45g、4−ブロモ安息香酸エチル3.43g、炭酸ナトリウム3.18g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.174g、トルエン20gおよび水20gよりなる混合物を、窒素気流下、70℃で3時間加熱攪拌した。その後、室温に冷却し、トルエン相を分離して、1/2規定塩酸による中和、水洗を行い、トルエン相よりトルエンを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、得られた固体をエタノールより再結晶し、4−(4’−(1”−n−オクチニル)フェニル)安息香酸エチルを無色の結晶として4.51gを得た。
【0143】
▲4▼:4−(4’−(1”−n−オクチニル)フェニル)安息香酸エチル3.0g、水酸化ナトリウム2.5g、エタノール20gおよび水10gよりなる混合物を60℃で4時間加熱攪拌した。その後、反応混合物に濃塩酸を添加し酸性とした後、酢酸エチルを添加した。酢酸エチル溶液を水洗し、酢酸エチルを減圧下に留去した後、残渣をトルエンより再結晶し、4−(4’−(1”−n−オクチニル)フェニル)安息香酸2.7gを無色の結晶として得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
【0144】
製造例6:4−(3’−フルオロ−4’−(1”−n−オクチニル)フェニル)安息香酸の製造
▲1▼:4−ヨード−3−フルオロブロモベンゼン21.1g、1−n−オクチン9.7g、トリフェニルホスフィン0.25g、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)0.07g、ヨウ化銅0.07gおよびトリエチルアミン60gよりなる混合物を、窒素気流下、室温で1時間攪拌し、その後、40℃で30分、60℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却した後、生成したトリエチルアミンの塩をろ別し、ろ液よりトリエチルアミンを留去した。残渣にトルエンを添加し、トルエン溶液とし、この溶液を1/2規定塩酸により中和し、水洗した。トルエン溶液よりトルエンを減圧下に留去し、残渣を減圧蒸留し、4−(1’−n−オクチニル)−3−フルオロブロモベンゼンを無色の油状物として17.8g得た。
沸点:151〜154℃/5mmHg
【0145】
▲2▼:削状マグネシウム0.78gをテトラヒドロフラン7gに添加し、ここに4−(1’−n−オクチニル)−3−フルオロブロモベンゼン10.0gとテトラヒドロフラン38gよりなる混合物を緩やかな還流を維持する程度の滴下速度で滴下した。滴下終了後、反応混合物を、さらに2時間加熱還流した後、室温に冷却した。この溶液を、−70℃に冷却したホウ酸トリメチル5.25gとテトラヒドロフラン20gよりなる溶液に滴下し、同温度で1時間、室温で1時間攪拌した。その後、反応混合物に塩酸を添加し、酸性とし、酢酸エチルを添加した。酢酸エチル溶液を水洗した後、溶液から酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をヘキサンで再結晶して、4−(1’−n−オクチニル)−3−フルオロフェニルホウ酸7.8gを無色の結晶として得た。
【0146】
▲3▼:4−(1’−n−オクチニル)−3−フルオロフェニルホウ酸5g、4−ブロモ安息香酸エチル4.15g、炭酸ナトリウム3.82g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.209g、トルエン20gおよび水20gよりなる混合物を、窒素気流下、70℃で3時間加熱攪拌した。その後、室温に冷却し、トルエン相を分離して、1/2規定塩酸による中和後、水洗を行い、トルエン相よりトルエンを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、得られた固体をエタノールより再結晶し、4−(4’−(1”−n−オクチニル)−3’−フルオロフェニル)安息香酸エチルを無色の結晶として6.3gを得た。
【0147】
▲4▼:4−(4’−(1”−n−オクチニル)フェニル)安息香酸エチル6.0g、水酸化ナトリウム5.0g、エタノール20gおよび水10gよりなる混合物を60℃で4時間加熱攪拌した。その後、反応混合物に濃塩酸を添加し酸性とした後、酢酸エチルを添加した。酢酸エチル溶液を水洗し、酢酸エチルを減圧下に留去した後、残渣をトルエンより再結晶し、4−(4’−(1”−n−オクチニル)−3’−フルオロフェニル)安息香酸5.6gを無色の結晶として得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
【0148】
製造例7:4−(3’−フルオロ−4’−(1”−n−デシニル)フェニル)安息香酸の製造
▲1▼:4−(3’−フルオロ−4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸エチル7.1gおよびピリジン13gよりなる混合物を0℃に冷却し、その後、トリフルオロメタンスルホン酸無水物8.2gを1時間かけて滴下した。その後室温で12時間攪拌し、反応混合物より過剰のピリジンを減圧下に留去した後、トルエンを添加した。トルエン溶液を1/2規定塩酸で中和後、水洗し、溶液からトルエンを減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、4−(3’−フルオロ−4’−トリフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)安息香酸エチル8.0gを得た。
【0149】
▲2▼:4−(3’−フルオロ−4’−トリフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)安息香酸エチル2.74g、1−n−デシン0.97g、トリフェニルホスフィン35mg、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)30mg、ヨウ化銅7mgおよびトリエチルアミン8gよりなる混合物を窒素気流下、室温で1時間、40℃で1時間、60℃で3時間加熱攪拌した。室温に冷却した後、トリエチルアミンを減圧下に留去し、残渣にトルエンを添加した。トルエン溶液を1/2規定塩酸で中和後、水洗し、溶液からトルエンを減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、4−(3’−フルオロ−4’−(1”−n−デシニル)フェニル)安息香酸エチル2.02gを得た。
【0150】
▲3▼:4−(3’−フルオロ−4’−(1”−n−デシニル)フェニル)安息香酸エチル2.0g、水酸化ナトリウム3.0g、エタノール10gおよび水5gよりなる混合物を60℃で6時間加熱攪拌した。その後、反応混合物を室温に冷却し、濃塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルを添加して水洗を行った。酢酸エチル溶液より酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をヘキサンで再結晶し、4−(3’−フルオロ−4’−(1”−n−デシニル)フェニル)安息香酸1.6を無色の結晶として得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
【0151】
製造例8:4−(4’−(1”−n−オクチニル)フェニル)ベンジルアルコールの製造
テトラヒドロフラン20gに水素化リチウムアルミニウム0.3gを添加し、水素化リチウムアルミニウムの懸濁液を調製した。この懸濁液に、4−(4’−(1”−n−オクチニル)フェニル)安息香酸エチル2.0gとテトラヒドロフラン10gよりなる混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応混合物を60℃で3時間加熱攪拌した。その後、反応混合物を室温に冷却して、氷冷下に水20gを滴下した。さらに、1/2規定塩酸を添加し、酸性とし、酢酸エチルを添加した。酢酸エチル溶液を水洗し、溶液より酢酸エチルを減圧下に留去し、得られた残渣をヘキサンから再結晶し、4−(4’−(1”−n−オクチニル)フェニル)ベンジルアルコール1.8gを無色の結晶として得た。
融点:113〜114℃
【0152】
製造例9:6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−カルボン酸の製造
▲1▼:6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸エチル5.4gとピリジン25gよりなる混合物に氷冷下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物7.5gを滴下した。反応混合物を室温で12時間攪拌し、その後、過剰のピリジンを減圧下に留去した。残渣にトルエンおよび1/2規定塩酸を添加し、中和後、水洗を行い、トルエン相を分離した後、トルエンを減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、6−トリフルオロメタンスルホニルオキシナフタレン−2−カルボン酸エチル6.3gを無色の結晶として得た。
【0153】
▲2▼:6−トリフルオロメタンスルホニルオキシナフタレン−2−カルボン酸エチル5.22g、1−n−デシン3.11g、トリフェニルホスフィン45mg、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)40mg、ヨウ化銅17mgおよびトリエチルアミン15gよりなる混合物を、窒素気流下、室温で1時間、40℃で2時間、60℃で4時間加熱攪拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、過剰のトリエチルアミンを減圧下に留去し、残渣にトルエンを添加した。トルエン溶液に1/2規定塩酸を添加し、中和後、水洗を行い、トルエンを減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−カルボン酸エチル5.2gを得た。
【0154】
▲3▼:6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−カルボン酸エチル2.47g 、水酸化ナトリウム2.06g、エタノール10g、水5gよりなる混合物を60℃で6時間加熱攪拌した。その後、反応混合物に濃塩酸を添加し、酸性とし、酢酸エチルを添加して酢酸エチル溶液を水洗した。酢酸エチル溶液より酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をヘキサンより再結晶して、6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−カルボン酸2.0gを無色の結晶として得た。
融点:171〜172℃
【0155】
製造例10:6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−メタノールの製造
テトラヒドロフラン20gに水素化リチウムアルミニウム0.4gを添加し、水素化リチウムアルミニウムの懸濁液を調製した。この懸濁液に、6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−カルボン安息香酸エチル2.7gとテトラヒドロフラン10gよりなる混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応混合物を60℃で3時間加熱攪拌した。その後、反応混合物を室温に冷却して、氷冷下に水20gを滴下した。さらに、1/2規定塩酸を添加し、酸性とし、酢酸エチルを添加した。酢酸エチル溶液を水洗し、溶液より酢酸エチルを減圧下に留去し、得られた残渣をヘキサンから再結晶し、6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−メタノール2.4gを無色の結晶として得た。
融点:68〜69℃
【0156】
製造例11:6−(1’−n−デシニル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸の製造
▲1▼:6−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸エチル5.5gとピリジン25gよりなる混合物に氷冷下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物7.5gを滴下した。反応混合物を室温で12時間攪拌し、その後、過剰のピリジンを減圧下に留去した。残渣にトルエンおよび1/2規定塩酸を添加し、中和後、水洗を行い、トルエン相を分離した後、トルエンを減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、6−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸エチル5.1gを無色の油状物として得た。
【0157】
▲2▼:6−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸エチル4.72g、1−n−デシン2.7g、トリフェニルホスフィン40mg、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)30mg、ヨウ化銅15mgおよびトリエチルアミン13gよりなる混合物を、窒素気流下、室温で1時間、40℃で2時間、60℃で4時間加熱攪拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、過剰のトリエチルアミンを減圧下に留去し、残渣にトルエンを添加した。トルエン溶液に1/2規定塩酸を添加し、中和後、水洗を行い、トルエンを減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、6−(1’−n−デシニル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸エチル5.3gを得た。
【0158】
▲3▼:6−(1’−n−デシニル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸エチル2.04g 、水酸化ナトリウム1.7g、エタノール10g、水5gよりなる混合物を60℃で6時間加熱攪拌した。その後、反応混合物に濃塩酸を添加し、酸性とし、酢酸エチルを添加して酢酸エチル溶液を水洗した。酢酸エチル溶液より酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をヘキサンより再結晶して、6−(1’−n−デシニル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸1.5gを無色の結晶として得た。
融点:124〜135℃
【0159】
製造例12:6−(1’−n−デシニル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−メタノールの製造
テトラヒドロフラン20gに水素化リチウムアルミニウム0.5gを添加し、水素化リチウムアルミニウムの懸濁液を調製した。この懸濁液に、6−(1’−n−デシニル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン安息香酸エチル2.35gとテトラヒドロフラン10gよりなる混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応混合物を60℃で3時間加熱攪拌した。その後、反応混合物を室温に冷却して、氷冷下に水20gを滴下した。さらに、1/2規定塩酸を添加し、酸性とし、酢酸エチルを添加した。酢酸エチル溶液を水洗し、溶液より酢酸エチルを減圧下に留去し、得られた残渣をヘキサンから再結晶し、6−(1’−n−デシニル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−メタノール1.6gを無色の結晶として得た。
融点:148〜150℃
【0160】
製造例13:4−(1’−n−デシニル)−3−フルオロ安息香酸の製造
▲1▼:4−ヨード−3−フルオロブロモベンゼン21.1g、1−n−デシン10.2g、トリフェニルホスフィン0.25g、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)0.07g、ヨウ化銅0.07gおよびトリエチルアミン60gよりなる混合物を、窒素気流下、室温で1時間攪拌し、その後、40℃で30分、60℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却した後、生成したトリエチルアミンの塩をろ別し、ろ液よりトリエチルアミンを留去した。残渣にトルエンを添加し、トルエン溶液とし、この溶液を1/2規定塩酸により中和し、水洗した。トルエン溶液よりトルエンを減圧下に留去し、残渣を減圧蒸留し、4−(1’−n−デシニル)−3−フルオロブロモベンゼンを無色の油状物として19.2g得た。
沸点:163〜165℃/5mmHg
【0161】
▲2▼:削状マグネシウム0.135gをテトラヒドロフラン3gに添加し、ここに4−(1’−n−デシニル)−3−フルオロブロモベンゼン4.7gとテトラヒドロフラン18gよりなる混合物を緩やかな還流を維持する程度の滴下速度で滴下した。滴下終了後、反応混合物を、さらに2時間加熱還流した後、室温に冷却した。その後、反応混合物にドライアイス2gを3回に分けて添加し、さらに室温で1時間攪拌した。その後、反応混合物に濃塩酸を添加し、酸性とし、酢酸エチルを添加した。酢酸エチル溶液を水洗した後、溶液から酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をヘキサンで再結晶して、4−(1’−n−デシニル)−3−フルオロ安息香酸2.0gを無色の結晶として得た。
融点:131〜132℃
【0162】
実施例1:例示化合物31の製造
(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mg、4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mg、DCC206mgおよびジクロロメタン5gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、室温で5時間攪拌した。 反応混合物から不溶物をろ別し、ジクロロメタンを留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。選られた固体をエタノール/酢酸エチル混合溶媒(10:1Vol/Vol)により2回再結晶し、例示化合物31を無色の結晶として487mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
尚、表13において「・」はその液晶相が存在することを表し、「−」はその液晶相が存在しないことを表す。また、表13の数字の単位は℃であり、()内の数字は降温過程での相転移温度を表す。
【0163】
実施例2:例示化合物45の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用する代わりに、4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−2”−n−ブチルオキシエチル314mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物45を無色の結晶として465mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0164】
実施例3:例示化合物51の製造
(R)−4−ヒドロキシ安息香酸−1’−メチルヘプチル250mg、4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mg、DCC206mgおよびジクロロメタン5gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、室温で5時間攪拌した。反応混合物から不溶物をろ別し、ジクロロメタンを留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより2回精製し、例示化合物51を無色の油状物として296mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0165】
実施例4:例示化合物54の製造
実施例3において4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例3に記載の操作に従い例示化合物54を無色の油状物として341mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0166】
実施例5:例示化合物56の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(R)−6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸−1’−メチルヘプチル300mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物56を無色の結晶として443mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0167】
実施例6:例示化合物59の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸−1’,1’,3’−トリヒドロ−n−パーフルオロブチル352mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物59を無色の結晶として440mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0168】
実施例7:例示化合物68の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−ヒドロキシ安息香酸−2’−メチルブチル208mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物68を無色の結晶として193mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0169】
実施例8:例示化合物76の製造
▲1▼:4−ベンジルオキシ安息香酸2.28g、(S)−4−ヒドロキシ安息香酸−2’−メチルブチル2.08g、DCC2.06gおよびジクロロメタン20gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、この混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加して、さらに室温で12時間攪拌した。反応終了後、析出した不溶物をろ別し、ろ液よりジクロロメタンを留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、(S)−4−(4’−ベンジルオキシフェニルカルボニルオキシ)安息香酸−2”−メチルブチル4.05g得た。
【0170】
▲2▼:(S)−4−(4’−ベンジルオキシフェニルカルボニルオキシ)安息香酸−2”−メチルブチル4.0g、パラジウム/炭素0.4gおよび酢酸エチル20gよりなる混合物を水素雰囲気下、6時間攪拌した。その後、パラジウム/炭素をろ別し、ろ液より酢酸エチルを留去し、得られた残渣をトルエンから再結晶して、(S)−4−(4’−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)安息香酸−2”−メチルブチルを無色の結晶として2.79g得た。
【0171】
▲3▼:(S)−4−(4’−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)安息香酸−2”−メチルブチル328mg、4−(1’−n−ヘプチニル)安息香酸216mg、DCC206mgおよびジクロロメタン5gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、室温で5時間攪拌した。反応混合物から不溶物をろ別し、ジクロロメタンを留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた固体をエタノール/酢酸エチル混合溶媒(10:1Vol/Vol)により2回再結晶し、例示化合物76を無色の結晶として426mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0172】
実施例9:例示化合物87の製造
実施例8の▲1▼において、(S)−4−ヒドロキシ安息香酸−2’−メチルブチル2.08gを使用する代わりに、(R)−4−ヒドロキシ安息香酸−1’−メチルヘプチル2.50gを使用した以外は実施例8の▲1▼および▲2▼に記載の操作に従い、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)安息香酸−1”−メチルヘプチルを無色の結晶として2.45g得た。
得られた(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)安息香酸−1”−メチルヘプチル370mg、4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mg、DCC206mgおよびジクロロメタン5gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、室温で5時間攪拌した。反応混合物から不溶物をろ別し、ジクロロメタンを留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた固体をエタノール/酢酸エチル混合溶媒(10:1Vol/Vol)により2回再結晶し、例示化合物87を無色の結晶として426mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0173】
この化合物を、ITO電極およびラビング処理したポリイミド(住友ベークライト社製:CRD8616)の配向膜を有する、厚さ2μmのガラス製のテストセルに注入し、電界印加時の駆動特性を測定した。測定は、この化合物のSC*相転移点である70℃から5℃低い65℃で行い、印加電圧は±20Vで行った。測定結果を以下に示す。
応答時間:38μ秒 チルト角:12.5°
後述の比較例6および7との比較より、本発明のアセチレン化合物が比較例7の化合物と比較して高い上限温度(SC*相転移温度)を有しており、比較例6の化合物と比較して高速応答性(低粘性)を有していることが判る。
【0174】
実施例10:例示化合物93の製造
実施例1において4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、4−(1’−n−デシニル)−3−フルオロ安息香酸276mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物93を無色の結晶として517mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0175】
実施例11:例示化合物107の製造
実施例1において4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物107を無色の結晶として410mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
この化合物を、ITO電極およびラビング処理したポリイミド(住友ベークライト社製:CRD8616)の配向膜を有する、厚さ2μmのガラス製のテストセルに注入し、電界印加時の駆動特性を測定した。測定は、この化合物のSC*相転移点である78℃から2℃低い76℃で行い、印加電圧は±20Vで行った。測定結果を以下に示す。
応答時間:43μ秒 チルト角:12.5°
後述の比較例4および5と比較して、本発明のアセチレン化合物が比較例5の化合物と比較して高い上限温度(SC*相転移温度)を有しており、比較例4の化合物と比較して高速応答性(低粘性)を有していることが判る。
【0176】
実施例12:例示化合物111の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−2”−メチルブチル284mgおよび4−(1’−n−デシニル)−3−フルオロ安息香酸276mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物111を無色の結晶として461mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0177】
実施例13: 例示化合物122の製造
(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mg、4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mg、トリフェニルホスフィン288mgおよびテトラヒドロフラン5gよりなる混合物を室温で10分間攪拌した。その後、この混合物にDEADの40%トルエン溶液478.5mgを添加し、室温で3時間攪拌した。反応終了後、テトラヒドロフランを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた固体をエタノール/酢酸エチル混合溶媒(10:1Vol/Vol)により2回再結晶し、例示化合物122を無色の結晶として372mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0178】
実施例14:例示化合物126の製造
▲1▼:4−ベンジルオキシ安息香酸クロライド(この化合物は、4−ベンジルオキシ安息香酸とオギザリルクロライドより調製した)2.47g、2−n−パーフルオロブチルエタノール2.64gおよびトルエン10gよりなる混合物に、トリエチルアミン1.1gおよびトルエン5gよりなる溶液を30分間かけて滴下した。滴下終了後、混合物を室温で6時間攪拌した。析出した塩をろ別し、ろ液を1/2規定塩酸で中和し、水洗した後、トルエンを減圧下に留去した。残渣をメタノールより再結晶し、4−ベンジルオキシ安息香酸−2’−n−パーフルオロブチルエチルを無色の結晶として3.3g得た。
【0179】
▲2▼:4−ベンジルオキシ安息香酸−2’−n−パーフルオロブチルエチル3.0g、パラジウム/炭素0.3gおよび酢酸エチル20gよりなる混合物を水素雰囲気下、6時間攪拌した。その後、パラジウム/炭素をろ別し、ろ液より酢酸エチルを留去し、得られた残渣をトルエンから再結晶して、4−ヒドロキシ安息香酸−2’−パーフルオロブチルエチルを無色の結晶として2.0g得た。
【0180】
▲3▼:4−ヒドロキシ安息香酸−2’−パーフルオロブチルエチル384mg、4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mg、DCC206mgおよびジクロロメタン5gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、室温で5時間攪拌した。反応混合物から不溶物をろ別し、ジクロロメタンを留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた固体をエタノール/酢酸エチル混合溶媒(10:1Vol/Vol)により2回再結晶し、例示化合物126を無色の結晶として453mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0181】
実施例15:例示化合物131の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用する代わりに、(R)−6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸−1’−メチルヘプチル300mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物131を無色の結晶として309mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0182】
実施例16:例示化合物144の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−2”−メチルブチル284mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物144を無色の結晶として363mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0183】
実施例17:例示化合物148の製造
実施例14の▲1▼において2−n−パーフルオロブチルエタノール2.64gを使用する代わりに、2−n−パーフルオロオクチルエタノール4.64gを使用した以外は、実施例14の▲1▼および▲2▼に記載の操作に従い、4−ヒドロキシ安息香酸−2’−n−パーフルオロオクチルエチル3.3gを得た。
得られた4−ヒドロキシ安息香酸−2’−n−パーフルオロオクチルエチル584mg、4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mg、トリフェニルホスフィン288mgおよびテトラヒドロフラン5gよりなる混合物を室温で10分間攪拌した。その後、この混合物にDEADの40%トルエン溶液478.5mgを添加し、室温で3時間攪拌した。反応終了後、テトラヒドロフランを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた固体をエタノール/酢酸エチル混合溶媒(10:1Vol/Vol)により2回再結晶し、例示化合物148を無色の結晶として508mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0184】
実施例18:例示化合物174の製造
▲1▼:4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール3.02g、4−ヒドロキシ安息香酸エチル2.32g、トリフェニルホスフィン4.03gおよびテトラヒドロフラン20gよりなる混合物を室温で10分間攪拌した。その後、この混合物に氷冷下、DEADの40%トルエン溶液6.70gを1時間かけて滴下し、さらに、室温で12時間攪拌した。反応終了後、テトラヒドロフランを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、得られた固体をメタノールより再結晶して、4−〔4’−(1”−n−オクチニル)ベンジルオキシ〕安息香酸エチルを無色の結晶として4.9g得た。
【0185】
▲2▼:テトラヒドロフラン35gに水素化リチウムアルミニウム0.5gを添加し、水素化リチウムアルミニウムの懸濁液を調製した。この懸濁液に、4−〔4’−(1”−n−オクチニル)ベンジルオキシ〕安息香酸エチル3.6gとテトラヒドロフラン10gよりなる混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応混合物を60℃で3時間加熱攪拌した。その後、反応混合物を室温に冷却して、氷冷下に水20gを滴下した。さらに、1/2規定塩酸を添加し、酸性とし、酢酸エチルを添加した。酢酸エチル溶液を水洗し、溶液より酢酸エチルを減圧下に留去し、得られた残渣をヘキサンから再結晶し、4−〔4’−(1”−n−オクチニル)ベンジルオキシ〕ベンジルアルコール2.7gを無色の結晶として得た。
融点:82〜83℃
【0186】
▲3▼(R)−4−ヒドロキシ−2−フルオロ安息香酸−1’−トリフルオロメチル−6’−エチルオキシヘキシル335mg、4−〔4’−(1”−n−オクチニル)ベンジルオキシ〕ベンジルアルコール322mg、トリフェニルホスフィン288mgおよびテトラヒドロフラン5gよりなる混合物を室温で10分間攪拌した。その後、この混合物にDEADの40%トルエン溶液478.5mgを添加し、室温で3時間攪拌した。反応終了後、テトラヒドロフランを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた固体をエタノール/酢酸エチル混合溶媒(10:1Vol/Vol)により2回再結晶し、例示化合物174を無色の結晶として377mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0187】
実施例19:例示化合物183の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、(S)−4−ヒドロキシ安息香酸−2’−メチルブチル208mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)ベンジルオキシ〕ベンジルアルコール322mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物183を無色の結晶として343mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0188】
実施例20:例示化合物190の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用する代わりに、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)安息香酸−1”−メチルヘプチル370mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物190を無色の結晶として403mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0189】
実施例21:例示化合物196の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用する代わりに、4−ヒドロキシ安息香酸−2’−n−パーフルオロブチルエチル384mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物196を無色の結晶として396mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0190】
実施例22:例示化合物217の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、4−(4’−n−ヘキシルカルボニルフェニル)フェノール298mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物217を無色の結晶として388mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0191】
実施例23:例示化合物231の製造
▲1▼:4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル2.28g、n−トリデカン酸クロライド2.33gおよびトルエン15gよりなる混合物に、氷冷下、トリエチルアミン1.1gおよびトルエン5gよりなる溶液を30分間かけて滴下した。滴下終了後、混合物を室温で3時間攪拌した。反応終了後、析出した塩をろ別し、ろ液を1/2規定塩酸により中和し、水洗し、トルエンを減圧下に留去した。残渣をエタノールより再結晶して、4−n−ドデシルカルボニルオキシ安息香酸ベンジルを無色の結晶として3.52g得た。
【0192】
▲2▼:4−n−ドデシルカルボニルオキシ安息香酸ベンジル3.5g、パラジウム/炭素0.4gおよび酢酸エチル20gよりなる混合物を水素雰囲気下、6時間攪拌した。その後、パラジウム/炭素をろ別し、ろ液より酢酸エチルを留去し、得られた残渣をトルエンから再結晶して、4−n−ドデシルカルボニルオキシ安息香酸を無色の結晶として2.40g得た。
【0193】
▲3▼:4−n−ドデシルカルボニルオキシ安息香酸2.14g、4−ベンジルオキシフェノール1.40g、DCC1.44gおよびジクロロメタン20gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、さらに室温で12時間攪拌した。反応終了後、不溶物をろ別し、ろ液からジクロロメタンを減圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、4−(4’−n−ドデシルカルボニルオキシフェニルカルボニルオキシ)−1−ベンジルオキシベンゼンを無色の結晶として3.3g得た。
【0194】
▲4▼:4−(4’−n−ドデシルカルボニルオキシフェニルカルボニルオキシ)−1−ベンジルオキシベンゼン3.3g、パラジウム/炭素0.3gおよび酢酸エチル20gよりなる混合物を水素雰囲気下、6時間攪拌した。その後、パラジウム/炭素をろ別し、ろ液より酢酸エチルを留去し、得られた残渣をトルエンから再結晶して、4−(4’−n−ドデシルカルボニルオキシフェニルカルボニルオキシ)フェノールを無色の結晶として2.5g得た。
4−(4’−n−ドデシルカルボニルオキシフェニルカルボニルオキシ)フェノール426mg、4−(1’−n−ヘプチニル)安息香酸216mg、DCC206mgおよびジクロロメタン5gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、さらに室温で3時間攪拌した。反応終了後、不溶物をろ別し、ろ液よりジクロロメタンを留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、その後、エタノール/酢酸エチル混合溶媒(10:1Vol/Vol)により2回再結晶し、例示化合物231を無色の結晶として499mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0195】
実施例24:例示化合物287の製造
▲1▼:4−ベンジルオキシフェノール2.00g、(S)−1−メチルノニルカルボン酸1.86g、DCC2.06gおよびジクロロメタン20gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、さらに室温で12時間攪拌した。反応終了後、不溶物をろ別し、ろ液よりジクロロメタンを留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、(S)−4−(1’−メチルノニルカルボニルオキシ)−1−ベンジルオキシベンゼンを無色の結晶として3.2g得た。
【0196】
▲2▼:(S)−4−(1’−メチルノニルカルボニルオキシ)−1−ベンジルオキシベンゼン3.0g、パラジウム/炭素0.3gおよび酢酸エチル20gよりなる混合物を水素雰囲気下、6時間攪拌した。その後、パラジウム/炭素をろ別し、ろ液より酢酸エチルを留去し、(S)−4−(1’−メチルノニルカルボニルオキシ)フェノールを無色の油状物として2.0得た。
【0197】
▲3▼:(S)−4−(1’−メチルノニルカルボニルオキシ)フェノール1.66g、4−ベンジルオキシ安息香酸1.37g、DCC1.24gおよびジクロロメタン10gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、さらに、室温で12時間攪拌した。反応終了後、不溶物をろ別し、ろ液よりジクロロメタンを減圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、(S)−4−〔4’−(1”−メチルノニルカルボニルオキシ)フェニルオキシカルボニル〕−1−ベンジルオキシベンゼンを無色の結晶として2.0g得た。
【0198】
▲4▼:(S)−4−〔4’−(1”−メチルノニルカルボニルオキシ)フェニルオキシカルボニル〕−1−ベンジルオキシベンゼン2.0g、パラジウム/炭素0.2gおよび酢酸エチル10gよりなる混合物を水素雰囲気下、6時間攪拌した。その後、パラジウム/炭素をろ別し、ろ液より酢酸エチルを留去し、得られた残渣をヘキサンから再結晶して、(S)−4−〔4’−(1”−メチルノニルカルボニルオキシ)フェニルオキシカルボニル〕フェノールを無色の結晶として1.4g得た。
【0199】
▲5▼:(S)−4−〔4’−(1”−メチルノニルカルボニルオキシ)フェニルオキシカルボニル〕フェノール398mg、4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mg、DCC206mgおよびジクロロメタン5gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、さらに室温で3時間攪拌した。反応終了後、不溶物をろ別し、ろ液よりジクロロメタンを減圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、その後、エタノール/酢酸エチル混合溶媒(10:1Vol/Vol)により2回再結晶し、例示化合物287を無色の結晶として464mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0200】
実施例25:例示化合物300の製造
▲1▼4−(4’−ベンジルオキシフェニル)フェノール2.8g、(S)−2−メチルブチルカルボン酸1.2g、DCC3.09gおよびジクロロメタン15gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、さらに室温で12時間攪拌した。反応終了後、不溶物をろ別し、ろ液よりジクロロメタンを減圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、(S)−4−〔4’−(2”−メチルブチルカルボニルオキシフェニル〕−1−ベンジルオキシベンゼンを無色の結晶として3.5g得た。
【0201】
▲2▼:(S)−4−〔4’−(2”−メチルブチルカルボニルオキシ)フェニル〕−1−ベンジルオキシベンゼン3.5g、パラジウム/炭素0.4gおよび酢酸エチル20gよりなる混合物を水素雰囲気下、6時間攪拌した。その後、パラジウム/炭素をろ別し、ろ液より酢酸エチルを留去し、得られた残渣をヘキサンから再結晶して、(S)−4−〔4’−(2”−メチルブチルカルボニルオキシ)フェニル〕フェノールを無色の結晶として1.6g得た。
【0202】
▲3▼:(S)−4−〔4’−(2”−メチルブチルカルボニルオキシ)フェニル〕フェノール284mg、4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mg、DCC206mgおよびジクロロメタン5gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、さらに室温で3時間攪拌した。反応終了後、不溶物をろ別し、ろ液よりジクロロメタンを減圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、その後、エタノール/酢酸エチル混合溶媒(10:1Vol/Vol)により2回再結晶し、例示化合物300を無色の結晶として383mg得た。この化合物の相転移温度は13に示した。
【0203】
実施例26:例示化合物382の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニル〕フェノール298mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物382を無色の結晶として423mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
この化合物を、ITO電極およびラビング処理したポリイミド(住友ベークライト社製:CRD8616)の配向膜を有する、厚さ2μmのガラス製のテストセルに注入し、電界印加時の駆動特性を測定した。測定は、この化合物のSC*相転移点である74℃から10℃低い64℃で行い、印加電圧は±20Vで行った。測定結果を以下に示す。
応答時間:18μ秒 チルト角:38° 自発分極:76nC/cm2後述の比較例2と比較して、本発明のアセチレン化合物が高い上限温度(SC*相転移温度)を有していることが判る。また、比較例1および3の化合物と比較して高速応答性(低粘性)を有していることが判る。さらには、比較例1、2および3の化合物と比較して、広いチルト角、高い自発分極を有していることが判る。
【0204】
実施例27:例示化合物387の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用する代わりに、4−〔4’−(2”−n−ヘキシルオキシエチルオキシ)−3’−フルオロフェニル〕フェノール332mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物387を無色の結晶として389mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0205】
実施例28:例示化合物390の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、4−〔4’−(2”−n−ヘキシルオキシエチルオキシ)−3’−フルオロフェニル〕フェノール332mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物390を無色の結晶として393mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0206】
実施例29:例示化合物426の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、4−〔4’−(2”−n−ブチルオキシエチルオキシ)フェニル〕フェノール286mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物426を無色の結晶として343mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0207】
実施例30:例示化合物433の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、4−〔4’−(2”−n−ヘキシルオキシエチルオキシ)フェニル〕フェノール314mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物433を無色の結晶として321mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0208】
実施例31:例示化合物434の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)−3’−フルオロフェニル〕フェノール316mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物434を無色の結晶として422mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0209】
実施例32:例示化合物440の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)−3’−フルオロフェニル〕フェノール316mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物440を無色の結晶として380mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0210】
実施例33:例示化合物452の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニル〕フェノール298mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物452を無色の結晶として317mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0211】
実施例34:例示化合物457の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用する代わりに、4−〔4’−(2”−n−ヘキシルオキシエチルオキシ)フェニル〕フェノール314mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物457を無色の結晶として378mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0212】
実施例35:例示化合物468の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニル〕−2−フルオロフェノール316mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物468を無色の結晶として409mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0213】
実施例36:例示化合物474の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−(2’−メチルブチルオキシ)フェノール180mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物474を無色の結晶として178mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0214】
実施例37:例示化合物483の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用する代わりに、(S)−4−(4’−メチルヘキシルオキシ)フェノール208mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物483を無色の結晶として224mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0215】
実施例38:例示化合物491の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(2”−メチルブチルオキシ)フェニルオキシカルボニル〕フェノール300mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物491を無色の結晶として399mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0216】
実施例39:例示化合物501の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(2”−メチルブチルオキシ)フェニル〕フェノール256mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物501を無色の結晶として286mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0217】
実施例40:例示化合物506の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニル〕フェノール298mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物506を無色の結晶として360mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0218】
実施例41:例示化合物521の製造
▲1▼:(S)−4−(1’−メチルヘプチルオキシ)安息香酸1.25g、4−ベンジルオキシフェノール1.0g、DCC1.03gおよびジクロロメタン10gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、さらに室温で12時間攪拌した。反応終了後、不溶物をろ別し、ろ液よりジクロロメタンを減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニルカルボニルオキシ〕−1−ベンジルオキシベンゼン2.21gを得た。
【0219】
▲2▼:(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニルカルボニルオキシ〕−1−ベンジルオキシベンゼン2.2g、パラジウム/炭素0.2gおよび酢酸エチル10gよりなる混合物を水素雰囲気下、6時間攪拌した。その後、パラジウム/炭素をろ別し、ろ液より酢酸エチルを留去し、得られた残渣をヘキサンから再結晶して、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニルカルボニルオキシ〕フェノールを無色の結晶として1.1g得た。
【0220】
▲3▼(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニルカルボニルオキシ〕フェノール342mg、4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール322mg、トリフェニルホスフィン288mgおよびテトラヒドロフラン5gよりなる混合物を室温で10分間攪拌した。その後、この混合物にDEADの40%トルエン溶液478.5mgを添加し、室温で3時間攪拌した。反応終了後、テトラヒドロフランを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた固体をエタノール/酢酸エチル混合溶媒(10:1Vol/Vol)により2回再結晶し、例示化合物521を無色の結晶として383mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0221】
実施例42:例示化合物526の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(2”−メチルブチルオキシ)フェニル〕フェノール256mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物526を無色の結晶として346mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0222】
実施例43:例示化合物530の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニルカルボニルオキシ〕フェノール342mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物530を無色の結晶として421mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0223】
実施例44:例示化合物531の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(ラセミ)−4−〔4’−(1”−メチルノニルオキシ)フェニル〕フェノール326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物531を無色の結晶として409mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0224】
実施例45:例示化合物536の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用する代わりに、(S)−4−(2’−メチルブチルオキシ)フェノール180mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物536を無色の結晶として249mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0225】
実施例46:例示化合物554の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用する代わりに、(S)−6−(2’−メチルブチルオキシ)−2−ナフトール230mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物554を無色の結晶として312mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0226】
実施例47:例示化合物563の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−6−(2’−メチルブチルオキシ)−2−ナフトール230mgおよび4−(1’−n−オクチニル)安息香酸230mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物563を無色の結晶として345mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0227】
実施例48:例示化合物570の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニルオキシカルボニル〕フェノール342mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物570を無色の結晶として394mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0228】
実施例49:例示化合物576の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、(S)−4−(1’−メチルヘプチルオキシ)フェノール222mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)ベンジルオキシ〕ベンジルアルコール322mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物576を無色の結晶として368mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0229】
実施例50:例示化合物601の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(R)−6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸−1’−メチルヘプチル300mgおよび4−〔4’−(1”−n−デシニル)−3’−フルオロフェニル〕安息香酸352mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物601を無色の結晶として513mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0230】
実施例51:例示化合物606の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸−4’−メチルヘキシル286mgおよび4−〔4’−(1”−n−デシニル)−3’−フルオロフェニル〕安息香酸352mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物606を無色の結晶として459mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0231】
実施例52:例示化合物616の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(R)−4−ヒドロキシ安息香酸−1’−メチルヘプチル250mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)フェニル〕安息香酸306mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物616を無色の結晶として409mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0232】
実施例53:例示化合物626の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸−2’−メチルブチル258mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)−3’−フルオロフェニル〕安息香酸324mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物626を無色の結晶として457mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0233】
実施例54:例示化合物628の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(R)−4−ヒドロキシ安息香酸−1’−メチルヘプチル250mgおよび4−〔4’−(1”−n−デシニル)−3’−フルオロフェニル〕安息香酸352mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物628を無色の結晶として496mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0234】
実施例55:例示化合物635の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(R)−6−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸−1’−(トリフルオロメチル)ヘプチル357mgおよび4−〔4’−(1”−n−デシニル)−3’−フルオロフェニル〕安息香酸352mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物635を無色の結晶として329mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0235】
実施例56:例示化合物639の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(R)−6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸−1’−(トリフルオロメチル)プロピル298mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)−3’−フルオロフェニル〕安息香酸324mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物639を無色の結晶として465mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0236】
実施例57:例示化合物647の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、(R)−4−ヒドロキシ安息香酸−1’−メチルヘプチル250mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)フェニル〕ベンジルアルコール292mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物647を無色の結晶として367mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0237】
実施例58:例示化合物668の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(R)−6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸−1’−メチルヘプチル300mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)フェニル〕安息香酸306mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物668を無色の結晶として323mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0238】
実施例59:例示化合物673の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、(R)−6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸−1’−(トリフルオロメチル)ヘキシル340mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)フェニル〕ベンジルアルコール292mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物673を無色の結晶として374mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0239】
実施例60:例示化合物759の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、(R)−4−ヒドロキシ−2−フルオロ安息香酸−1’−(トリフルオロメチル)−6’−エチルオキシヘキシル335mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)フェニル〕ベンジルアルコール292mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物759を無色の結晶として359mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0240】
実施例61:例示化合物788の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、(R)−6−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸−1’−(トリフルオロメチル)−3’−エチルオキシプロピル345mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)フェニル〕ベンジルアルコール292mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物788を無色の結晶として362mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0241】
実施例62:例示化合物801の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−(1’−メチルノニルカルボニルオキシ)フェノール250mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)−3’−フルオロフェニル〕安息香酸324mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物801を無色の結晶として411mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0242】
実施例63:例示化合物904の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−6−(2’−メチルブチルオキシ)−2−ナフトール230mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)フェニル〕安息香酸306mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物904を無色の結晶として352mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0243】
実施例64:例示化合物913の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、(S)−4−(2’−メチルブチルオキシ)フェノール180mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)フェニル〕ベンジルアルコール292mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物913を無色の結晶として263mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0244】
実施例65:例示化合物948の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−(1’−メチルヘプチルオキシ)フェノール222mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)フェニル〕安息香酸306mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物948を無色の結晶として342mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0245】
実施例66:例示化合物960の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニルオキシカルボニル〕フェノール342mgおよび4−〔4’−(1”−n−オクチニル)フェニル〕安息香酸306mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物960を無色の結晶として473mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0246】
実施例67:例示化合物973の製造
実施例1において4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−カルボン酸308mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物973を無色の結晶として499mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0247】
実施例68:例示化合物983の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)安息香酸−1”−メチルヘプチル370mgおよび6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−カルボン酸308mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物983を無色の結晶として429mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0248】
実施例69:例示化合物989の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸−2’−メチルブチル258mgおよび6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−カルボン酸308mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物989を無色の結晶として422mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0249】
実施例70:例示化合物992の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、(S)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−2’−メチルブチル284mgおよび6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−メタノール294mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物992を無色の結晶として370mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0250】
実施例71:例示化合物996の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、4−ヒドロキシ安息香酸−2’−n−パーフルオロブチルエチル384mgおよび6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−カルボン酸308mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物996を無色の結晶として357mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0251】
実施例72:例示化合物1004の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、(R)−4−ヒドロキシ安息香酸−1’−メチルヘプチル250mgおよび6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−メタノール294mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物1004を無色の結晶として268mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0252】
実施例73:例示化合物1012の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、(S)−6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸−2’−メチルブチル258mgおよび6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−メタノール294mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物1012を無色の結晶として352mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0253】
実施例74:例示化合物1045の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、(R)−4−ヒドロキシ−2−フルオロ安息香酸−1’−(トリフルオロメチル)−6’−エチルオキシヘキシル335mgおよび6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−メタノール294mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物1045を無色の結晶として322mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0254】
実施例75:例示化合物1083の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(1”−メチルノニルカルボニルオキシ)フェニルオキシカルボニル〕フェノール398mgよび6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−メタノール294mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物1083を無色の結晶として404mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0255】
実施例76:例示化合物1114の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−(1’−メチルヘプチルオキシ)フェノール222mgおよび6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−カルボン酸308mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物1114を無色の結晶として254mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0256】
実施例77:例示化合物1130の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニル〕フェノール298mgおよび6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−カルボン酸308mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物1130を無色の結晶として447mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0257】
実施例78:例示化合物1135の製造
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニルオキシカルボニル〕フェノール342mgおよび6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−カルボン酸308mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物1135を無色の結晶として423mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0258】
実施例79:例示化合物1144の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニルオキシカルボニル〕フェノール342mgよび6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−メタノール294mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物1144を無色の結晶として389mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0259】
実施例80:例示化合物1153の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(2”−メチルブチルオキシ)フェニルオキシカルボニル〕フェノール300mgよび6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−メタノール294mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物1153を無色の結晶として328mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0260】
実施例81:例示化合物1170の合成
実施例1において(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−デシニル)安息香酸258mgを使用する代わりに、(S)−6−(2’−メチルブチルオキシ)−2−ナフトール230mgおよび6−(1’−n−デシニル)ナフタレン−2−カルボン酸308mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い例示化合物1170を無色の結晶として340mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0261】
実施例82:例示化合物1260の合成
(S)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−2”−メチルブチル284mg、6−(1’−n−デシニル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸311mg、DCC206mgおよびジクロロメタン5gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、さらに室温で5時間攪拌した。反応混合物から不溶物をろ別し、ろ液よりジクロロメタンを留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより2回精製し、例示化合物1260を無色の結晶として595mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0262】
実施例83:例示化合物1280の製造
実施例13において、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−(1’−n−オクチニル)ベンジルアルコール216mgを使用する代わりに、4−ヒドロキシ安息香酸−2’−n−パーフルオロブチルエチル384mgよび6−(1’−n−デシニル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−メタノール297mgを使用した以外は、実施例13に記載の操作に従い、例示化合物1280を無色の結晶として385mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0263】
実施例84:例示化合物1373の製造
実施例82において、(S)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−2”−メチルブチル284mgを使用する代わりに、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)−3’−フルオロフェニル〕フェノール316mgを使用した以外は、実施例82に記載の操作に従い例示化合物1373を無色の結晶として365mg得た。この化合物の相転移温度は表13に示した。
【0264】
【表33】
【0265】
【表34】
【0266】
【表35】
【0267】
【表36】
【0268】
【表37】
【0269】
【表38】
【0270】
【表39】
【0271】
【表40】
【0272】
【表41】
【0273】
【表42】
【0274】
【表43】
【0275】
【表44】
【0276】
【表45】
【0277】
【表46】
【0278】
【表47】
【0279】
【表48】
【0280】
【表49】
【0281】
比較例1
4−n−ヘプチルオキシ安息香酸236mg、(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニル〕フェノール298mg、DCC206mgおよびジクロロメタン5gよりなる混合物を室温で30分間攪拌した。その後、混合物に触媒量の4−N,N−ジメチルアミノピリジンを添加し、さらに室温で6時間攪拌した。反応終了後、混合物中の不溶物をろ別し、ろ液よりジクロロメタンを減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、得られた固体をエタノール/酢酸エチル混合溶媒(10:1Vol/Vol)により2回再結晶し、下記化合物を無色の結晶として402mg得た。
【0282】
【化30】
【0283】
この化合物の相転移温度(℃)は以下に示した。
この化合物を、ITO電極およびラビング処理したポリイミド(住友ベークライト社製:CRD8616)の配向膜を有する、厚さ2μmのガラス製のテストセルに注入し、電界印加時の駆動特性を測定した。測定は、この化合物のSC*相転移点である92℃から10℃低い82℃で行い、印加電圧は±20Vで行った。測定結果を以下に示す。
応答時間:33μ秒 チルト角:33° 自発分極:54nC/cm2
実施例26との比較より、この化合物は高い上限温度(SC*相転移温度)を有するが、応答時間が遅く、粘性が高いことが判る。また、自発分極、チルト角の値も本発明のアセチレン化合物と比較して小さいことが判る。
【0284】
比較例2
比較例1において4−n−ヘプチルオキシ安息香酸236mgを使用する代わりに、4−n−オクチル安息香酸234mgを使用した以外は、比較例1に記載の操作に従い、下記化合物を無色の結晶とし354mg得た。
【0285】
【化31】
【0286】
この化合物の相転移温度(℃)は以下に示した。
この化合物を、ITO電極およびラビング処理したポリイミド(住友ベークライト社製:CRD8616)の配向膜を有する、厚さ2μmのガラス製のテストセルに注入し、電界印加時の駆動特性を測定した。測定は、この化合物のSC*相転移点である67℃から10℃低い57℃で行い、印加電圧は±20Vで行った。測定結果を以下に示す。
応答時間:24μ秒 チルト角:35° 自発分極:46nC/cm2
実施例26との比較から、この化合物は、上限温度(SC*相転移温度)が低く、また、自発分極、チルト角も本発明のアセチレン化合物と比較して小さいことが判る。また、比較例1との比較よりこの化合物は応答時間が速いが、上限温度(SC*相転移温度)が低い。
【0287】
比較例3
比較例1において4−n−ヘプチルオキシ安息香酸236mgを使用する代わりに、4−n−デシルオキシ安息香酸278mgを使用した以外は、比較例1に記載の操作に従い、下記化合物を無色の結晶とし333mg得た。
【0288】
【化32】
【0289】
この化合物の相転移温度(℃)は以下に示した。
この化合物を、ITO電極およびラビング処理したポリイミド(住友ベークライト社製:CRD8616)の配向膜を有する、厚さ2μmのガラス製のテストセルに注入し、電界印加時の駆動特性を測定した。測定は、この化合物のSC*相転移点である104℃から10℃低い94℃で行い、印加電圧は±20Vで行った。測定結果を以下に示す。
応答時間:34μ秒 チルト角:32° 自発分極:57nC/cm2
実施例26との比較から、この化合物は、上限温度(SC*相転移温度)は高いが、応答時間が遅く、粘性が高いことが判る。また、自発分極、チルト角も本発明のアセチレン化合物と比較して小さいことが判る。
【0290】
比較例4
比較例1において(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニル〕フェノール298mgを使用する代わりに、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgを使用した以外は、比較例1に記載の操作に従い、下記化合物を無色の結晶として386mg得た。
【0291】
【化33】
【0292】
この化合物の相転移温度(℃)は以下に示した。なお、()内の数字は降温過程での相転移温度を示す(以下の実施例、比較例においても同じ)。
この化合物を、ITO電極およびラビング処理したポリイミド(住友ベークライト社製:CRD8616)の配向膜を有する、厚さ2μmのガラス製のテストセルに注入し、電界印加時の駆動特性を測定した。測定は、この化合物のSC*相転移点である75℃から2℃低い73℃で行い、印加電圧は±20Vで行った。測定結果を以下に示す。
応答時間:61μ秒 チルト角:12.5°
実施例11との比較よりこの化合物が遅い応答時間を有しており、粘性が高いことが判る。
【0293】
比較例5
比較例1において(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニル〕フェノール298mgおよび4−n−ヘプチルオキシ安息香酸236mgを使用する代わりに、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニル)安息香酸−1”−メチルヘプチル326mgおよび4−n−オクチル安息香酸234mgを使用した以外は、比較例1に記載の操作に従い、下記化合物を無色の結晶として358mg得た。
【0294】
【化34】
【0295】
この化合物の相転移温度(℃)は以下に示した。
この化合物を、ITO電極およびラビング処理したポリイミド(住友ベークライト社製:CRD8616)の配向膜を有する、厚さ2μmのガラス製のテストセルに注入し、電界印加時の駆動特性を測定した。測定は、この化合物のSC*相転移点である46℃から2℃低い44℃で行い、印加電圧は±20Vで行った。測定結果を以下に示す。
応答時間:45μ秒 チルト角:7°
実施例11との比較より、この化合物が低い上限温度(SC*相転移温度)を有していることが判る。また、チルト角も本発明のアセチレン化合物と比較して小さいことが判る。
【0296】
比較例6
比較例1において(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニル〕フェノール298mgを使用する代わりに、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)安息香酸−1”−メチルヘプチル370mgを使用した以外は、比較例1に記載の操作に従い、下記化合物を無色の結晶として389mg得た。
【0297】
【化35】
【0298】
この化合物の相転移温度(℃)は以下に示した。
この化合物を、ITO電極およびラビング処理したポリイミド(住友ベークライト社製:CRD8616)の配向膜を有する、厚さ2μmのガラス製のテストセルに注入し、電界印加時の駆動特性を測定した。測定は、この化合物のSC*相転移点である73℃から5℃低い68℃で行い、印加電圧は±20Vで行った。測定結果を以下に示す。
応答時間:70μ秒 チルト角:12°
実施例9との比較より、この化合物は、応答時間が遅く、粘性が高いことが判る。
【0299】
比較例7
比較例1において(S)−4−〔4’−(1”−メチルヘプチルオキシ)フェニル〕フェノール298mgおよび4−n−ヘプチルオキシ安息香酸236mgを使用する代わりに、(R)−4−(4’−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)安息香酸−1”−メチルヘプチル370mgおよび4−n−オクチル安息香酸234を使用した以外は、比較例1に記載の操作に従い、下記化合物を無色の結晶として326mg得た。
【0300】
【化36】
【0301】
この化合物の相転移温度(℃)は以下に示した。
この化合物を、ITO電極およびラビング処理したポリイミド(住友ベークライト社製:CRD8616)の配向膜を有する、厚さ2μmのガラス製のテストセルに注入し、電界印加時の駆動特性を測定した。測定は、この化合物のSC*相転移点である56℃から5℃低い51℃で行い、印加電圧は±20Vで行った。測定結果を以下に示す。
応答時間:43μ秒 チルト角:11°
実施例9との比較よりこの化合物は、本発明のアセチレン化合物と比較して低い上限温度(SC*相転移温度)を有していることが判る。
【0302】
実施例85:液晶組成物の調製
本発明のアセチレン化合物を含む液晶組成物を調製した。すなわち、下記の化合物群を、下記に示した割合で混合し、100℃で加熱溶融し、液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
【0303】
【化37】
この液晶組成物の相転移温度(℃)を以下に示した。
【0304】
実施例86:液晶素子の作製
2枚の1.1mm厚のITO膜付きのガラス板に絶縁性配向制御層〔ポリイミド(住友ベークライト社製:CRD−8616)〕をスピンコートし、成膜後、90℃で5分間、200℃で30分間焼成した。この配向膜にラビング処理を行い、平均粒径1.9μmのシリカビーズを一方のガラス板上に散布した。その後、それぞれのラビング処理軸が互いに反平行となるよう、シール剤を用いてガラス板を張り合わせ、セルを作製した。このセルを100℃に加熱し、加熱(100℃)した実施例85で調製した液晶組成物を注入し、その後、3℃/分の速度で室温まで冷却し、液晶素子を作製した。この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では良好な均一配向状態が観察された。尚、30℃での光学的な応答時間は48μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は、27.5°であり、コントラストは良好であった。また、この液晶組成物の自発分極は108nC/cm2であり、また、±10Vでの応答時間は92μ秒であった。
【0305】
実施例87:液晶組成物の調製
本発明のアセチレンの化合物を含む液晶組成物を調製した。すなわち、下記の化合物群を、下記に示した割合で混合し、120℃で加熱溶融し、液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
【0306】
【化38】
この液晶組成物の相転移温度(℃)は以下に示した。
【0307】
実施例88:液晶素子の作製
実施例86において、実施例85で調製した液晶組成物を使用する代わりに、実施例87で調製した液晶組成物を使用した以外は実施例86に記載の操作に従い、液晶素子を作製した。
この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では良好な均一配向状態が観察された。尚、30℃での光学的な応答時間は46μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は、31.0°であり、コントラストは良好であった。また、この液晶組成物の自発分極は、65nC/cm2であり、±10Vでの応答時間は68μ秒であった。
【0308】
実施例89:液晶組成物の調製
本発明のアセチレンの化合物を含む液晶組成物を調製した。すなわち、下記の化合物群を、下記に示した割合で混合し、120℃で加熱溶融し、液晶組成物(反強誘電性液晶組成物)を調製した。
【0309】
【化39】
この液晶組成物の相転移温度(℃)は以下に示した。
【0310】
実施例90:液晶素子の作製
実施例86において、実施例85で調製した液晶組成物を使用する代わりに、実施例89で調製した液晶組成物を使用した以外は実施例86に記載の操作に従い、液晶素子を作製した。
この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では良好な均一配向状態が観察された。尚、30℃での光学的な応答時間は28μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は 22.5°であり、コントラストは良好であった。また、この液晶組成物の自発分極は、107nC/cm2であり、±10V駆動時の応答時間は62μ秒であった。
【0311】
実施例91:液晶組成物の調製
本発明のアセチレンの化合物を含む液晶組成物を調製した。すなわち、下記の化合物群を、下記に示した割合で混合し、120℃で加熱溶融し、液晶組成物(反強誘電性液晶組成物)を調製した。
【0312】
【化40】
この液晶組成物の相転移温度(℃)は以下に示した。
【0313】
実施例92:液晶素子の作製
実施例86において、実施例85で調製した液晶組成物を使用する代わりに、実施例91で調製した液晶組成物を使用した以外は実施例86に記載の操作に従い、液晶素子を作製した。
この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では良好な均一配向状態が観察された。尚、30℃での光学的な応答時間は89μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は、21.5°であり、コントラストは良好であった。また、この液晶組成物の自発分極は、101nC/cm2であった。また、±10v駆動時の応答時間は160μ秒であった。
【0314】
実施例93:液晶組成物の調製
本発明のアセチレンの化合物を含む液晶組成物を調製した。すなわち、下記の化合物群を、下記に示した割合で混合し、120℃で加熱溶融し、液晶組成物(反強誘電性液晶組成物)を調製した。
【0315】
【化41】
この液晶組成物の相転移温度(℃)は以下に示した。
【0316】
実施例94:液晶素子の作製
実施例86において、実施例85で調製した液晶組成物を使用する代わりに、実施例93で調製した液晶組成物を使用した以外は実施例86に記載の操作に従い、液晶素子を作製した。
この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では良好な均一配向状態が観察された。尚、30℃での光学的な応答時間は42μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は、22.0°であり、コントラストは良好であった。また、この液晶組成物の自発分極は、96nC/cm2であった。また、±10V駆動時の応答時間は82μ秒であった。
【0317】
実施例95:液晶組成物の調製
本発明のアセチレンの化合物を含む液晶組成物を調製した。すなわち、下記の化合物群を、下記に示した割合で混合し、100℃で加熱溶融し、液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
【0318】
【化42】
この液晶組成物の相転移温度(℃)は以下に示した。
【0319】
実施例96:液晶素子の作製
実施例86において、実施例85で調製した液晶組成物を使用する代わりに、実施例95で調製した液晶組成物を使用した以外は実施例86に記載の操作に従い、液晶素子を作製した。
この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では良好な均一配向状態が観察された。尚、室温(25℃)での光学的な応答時間は48μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は、15.0°であり、コントラストは良好であった。
【0320】
比較例8:液晶組成物の調製
実施例95との比較のため、本発明のアセチレン化合物を含有しない液晶組成物を調製し、液晶素子を作製した。
すなわち、下記の化合物群を、下記に示した割合で混合し、100℃で加熱溶融し、液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
【0321】
【化43】
【0322】
この液晶組成物の相転移温度(℃)は以下に示した。
次に、実施例86と同様の操作に従い作製したセルを100℃に加熱し、加熱(100℃)した上記の液晶組成物を注入し、その後、3℃/分の速度で冷却し、液晶素子を作製した。
この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。尚、室温(25℃)における光学的な応答時間は141μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は17.0°であった。
【0323】
実施例97:液晶組成物の調製
本発明のアセチレンの化合物を含む液晶組成物を調製した。すなわち、下記の化合物群を、下記に示した割合で混合し、130℃で加熱溶融し、液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
【0324】
【化44】
この液晶組成物の相転移温度(℃)を以下に示した。
【0325】
実施例98:液晶素子の作製
実施例86において、実施例85で調製した液晶組成物を使用する代わりに、実施例97で調製した液晶組成物を使用した以外は実施例86に記載の操作に従い、液晶素子を作製した。
この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では良好な均一配向状態が観察された。尚、室温(25℃)での光学的な応答時間は163μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は、19.5°であり、コントラストは良好であった。
【0326】
比較例9
実施例97との比較のため、本発明のアセチレン化合物を含有しない液晶組成物を調製し、液晶素子を作製した。
すなわち、下記の化合物群を書きに示した割合で混合し、130℃で加熱溶融し、液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
【0327】
【化45】
【0328】
この液晶組成物の相転移温度(℃)を以下に示した。
次に、実施例86と同様の操作に従い作製したセルを120℃に加熱し、加熱(120℃)した上記の液晶組成物を注入し、その後、3℃/分の速度で冷却し、液晶素子を作製した。
この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。尚、室温(25℃)における光学的な応答時間は226μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は、19.5°であった。
【0329】
比較例10:ホスト液晶の調製
本発明のアセチレン化合物を含有しない液晶組成物を調製した。
すなわち、下記の化合物群を、下記に示した割合で混合し、100℃で加熱溶融し、液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
【0330】
【化46】
【0331】
この液晶組成物の相転移温度(℃)は以下に示した。
次に、実施例86と同様の操作に従い作製したセルを100℃に加熱し、加熱(100℃)した上記の液晶組成物を注入し、その後、3℃/分の速度で冷却し、液晶素子を作製した。
この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。尚、室温(25℃)における光学的な応答時間は118μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は、17.5°であった。また、この液晶組成物の自発分極は18nC/cm2であった。
【0332】
実施例99:液晶組成物の調製
比較例10で調製した液晶組成物に、実施例26で製造した本発明のアセチレン化合物を10重量%添加して液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
この液晶組成物の相転移温度(℃)は以下に示した。
【0333】
実施例100:液晶素子の作製
実施例86において、実施例85で調製した液晶組成物を使用する代わりに、実施例99で調製した液晶組成物を使用した以外は実施例86に記載の操作に従い、液晶素子を作製した。
この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では良好な均一配向状態が観察された。尚、室温(25℃)での光学的な応答時間は74μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は、17.5°であり、コントラストは良好であった。また、この液晶組成物の自発分極は、22nC/cm2であった。 後述の比較例11との比較より本発明のアセチレン化合物を含有する液晶組成物が、高い上限温度(SC*相転移温度)と、大きなチルト角、大きな自発分極を有していることが判る。また、比較例12との比較より本発明のアセチレン化合物を含有する液晶組成物が速い応答時間(低粘性)を有していることが判る。
【0334】
比較例11
実施例99との比較のため、比較例10で調製した液晶組成物に比較例2で製造した化合物を10重量%添加し、液晶組成物を調製し、液晶素子を作製した。
この液晶組成物の相転移温度(℃)は以下に示した。
次に、実施例86と同様の操作に従い作製したセルを100℃に加熱し、加熱(100℃)した上記の液晶組成物を注入し、その後、3℃/分の速度で冷却し、液晶素子を作製した。
この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。尚、室温(25℃)における光学的な応答時間は74μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は、15.5°であった。また、この液晶組成物の自発分極は18nC/cm2であった。
【0335】
比較例12
実施例99との比較のため、比較例10で調製した液晶組成物に比較例3で製造した化合物を10重量%添加し、液晶組成物を調製し、液晶素子を作製した。
この液晶組成物の相転移温度(℃)は以下に示した。
次に、実施例86と同様の操作に従い作製したセルを100℃に加熱し、加熱(100℃)した上記の液晶組成物を注入し、その後、3℃/分の速度で冷却し、液晶素子を作製した。
この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。尚、室温(25℃)における光学的な応答時間は120μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は、17.5°であった。また、この液晶組成物の自発分極は20nC/cm2であった。
【0336】
実施例101:液晶組成物の調製
比較例10で調製した液晶組成物に、実施例30で製造した本発明のアセチレン化合物を10重量%添加して液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
この液晶組成物の相転移温度(℃)は以下に示した。
【0337】
実施例102:液晶素子の作製
実施例86において、実施例85で調製した液晶組成物を使用する代わりに、実施例101で調製した液晶組成物を使用した以外は実施例86に記載の操作に従い、液晶素子を作製した。
この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では良好な均一配向状態が観察された。尚、室温(25℃)での光学的な応答時間は102μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は、19.0°であり、コントラストは良好であった。また、この液晶組成物の自発分極は、16nC/cm2であった。比較例10との比較より本発明のアセチレン化合物を液晶組成物の構成成分として使用することで、粘性を増加(応答時間を増加)させること無く、上限温度(SC*相転移温度)を上げることが可能であることが判る。
【0338】
実施例103:液晶組成物の調製
比較例10で調製した液晶組成物に、実施例33で製造した本発明のアセチレン化合物を10重量%添加して液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
この液晶組成物の相転移温度(℃)は以下に示した。
【0339】
実施例104:液晶素子の作製
実施例86において、実施例85で調製した液晶組成物を使用する代わりに、実施例103で調製した液晶組成物を使用した以外は実施例86に記載の操作に従い、液晶素子を作製した。
この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板間に挿入し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では良好な均一配向状態が観察された。尚、室温(25℃)での光学的な応答時間は86μ秒であり、矩形波駆動時のスイッチングにおける2点の消光位より求めたチルト角は、19.0°であり、コントラストは良好であった。また、この液晶組成物の自発分極は、19nC/cm2であった。
【0340】
実施例9、11および26と比較例1、2、3、4、5、6および7との比較より、本発明のアセチレン化合物は、末端アルキル基が単結合で結合している化合物と比較して、液晶相の上限温度(SC*転移温度)が高く、また、応答速度は同等であることが判る。また、末端アルキル基が−O−基により結合した化合物と比較して、上限温度は同等であり、且つ応答速度が速いことが判る。また、実施例96と比較例8の比較より、本発明のアセチレン化合物を使用することで液晶組成物の応答時間を改善することができることが判る。また、実施例98と比較例9との比較より、本発明のアセチレン化合物は、液晶組成物の上限温度を維持しつつ応答時間を向上させる効果を有することが判る。さらに実施例100と比較例10との比較からも、本発明のアセチレン化合物を液晶組成物の構成成分として使用することにより、液晶組成物の上限温度を向上させ、さらに応答時間を改善することが可能になることが判る。実施例100と比較例11および12からも本発明のアセチレン化合物を液晶組成物の構成成分として使用することにより、液晶組成物の上限温度を維持・向上させ、応答時間を改善することが可能になることが判る。
【0341】
【発明の効果】
本発明により液晶組成物の構成成分として有用なアセチレン化合物、特に、液晶組成物に添加した際に、液晶組成物の上限温度を上げつつ、粘度を下げる(応答時間を早める)化合物を提供することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】カイラルスメクチック相を示す液晶を用いた液晶素子の一例の断面概略図である。
【符号の説明】
1 カイラルスメクチック相を有する液晶層
2 基板
3 透明電極
4 絶縁性配向制御層
5 スペーサー
6 リード線
7 電源
8 偏光板
9 光源
I0 入射光
I 透過光
Claims (13)
- 一般式(1)(化1)で表されるアセチレン化合物。
Bは
−O−基、−COO−基または−OCO−基を表し、Y2は−CH2O−基、
−OCH2−基、−COO−基または−OCO−基を表す〕 - Y1が−COO−基または−OCO−基である請求項1記載のアセチレン化合物。
- Z1が−COO−基である請求項2記載のアセチレン化合物。
- Z1が−CH2O−基である請求項2記載のアセチレン化合物。
- Y1が−O−基である請求項1記載のアセチレン化合物。
- Z1が−COO−基である請求項6記載のアセチレン化合物。
- R2が光学活性なアルキル基である請求項6記載のアセチレン化合物。
- Z1が−CH2O−基である請求項6記載のアセチレン化合物。
- 請求項1記載のアセチレン化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物。
- 請求項12記載の液晶組成物を一対の電極基板間に配置してなる液晶素子。
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