JP4827302B2 - ピリジン化合物、液晶組成物および液晶素子 - Google Patents

ピリジン化合物、液晶組成物および液晶素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なピリジン化合物に関する。さらに詳しくは、液晶表示素子などに用いる液晶組成物の成分として有用な新規なピリジン化合物、該化合物を含有する液晶組成物および該液晶組成物を使用した液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は薄型軽量で消費電力が低いため、種々の用途のディスプレイとして使用されている。
【0003】
現在、液晶表示素子としては、TN(ツイステッド・ネマチック)型表示方式が最も広汎に使用されている。このTN型表示方式は、応答時間の点において、発光型素子(陰極管、エレクトロルミネッセンス、プラズマディスプレイ等)と比較して劣っている。ねじれ角を180〜270゜にしたSTN(スーパー・ツイステッド・ネマチック)型表示素子も開発されているが、応答時間はやはり劣っている。この様に種々の改善の努力が行われているが、応答時間の短いTN型表示素子は実現には到っていない。
【0004】
しかしながら、近年、盛んに研究が進められている強誘電性液晶を用いる新しい表示方式に於いては、著しい応答時間の改善の可能性がある〔N.A.Clarkら;Applied Phys.lett.,36,899(1980)〕。
この方式は、強誘電性を示すカイラルスメクチックC相等のカイラルスメクチック相を利用する方法である。強誘電性を示す相はカイラルスメクチックC相のみではなく、カイラルスメクチックF、G、H、I等の相が強誘電性を示す強誘電性液晶相であることが知られている。これらのスメクチック液晶相はチルト系のカイラルスメクチック相に属するものであるが、実用的には、その中で低粘性であり、高速応答性が期待されるカイラルスメクチックC相の利用が検討されている。
また、カイラルスメクチックC相の高次の相である、カイラルスメクチックCA相(反強誘電性相)を利用した表示方式に関しても近年盛んに研究が行われている。
〔L.Chandaniら、;Jpn.J.App.Phys.,27.L719(1988)〕
【0005】
これらチルト系のスメクチック相を示す液晶化合物は、これまでにも種々検討されており、既に数多くの化合物が探索、製造されてきた。しかしながら、実際に使用する強誘電性液晶表示素子に応用する際に求められる数多くの特性(高速応答性、配向性、高いコントラスト比、閾値特性、メモリー安定性、さらにこれらの諸特性の温度依存性等)を最適化するためには、現在のところ、1つの化合物では応じられず、いくつかの液晶化合物を混合して得られる強誘電性液晶組成物を使用している。
【0006】
また、チルト系のカイラルスメクチック組成物としては、チルト系カイラルスメクチック液晶相を示す化合物のみからなる液晶組成物ばかりでなく、非カイラルなチルト系スメクチック相を示す化合物または組成物を基本物質として、これにチルト系カイラルスメクチック相を示す1種または複数の化合物を混合して全体をチルト系カイラルスメクチック液晶組成物として得ることができる。さらにチルト系スメクチック相を示す化合物または組成物を基本物質として、光学活性ではあるが、チルト系カイラルスメクチック液晶相は示さない1種または複数の化合物を混合して全体をチルト系カイラルスメクチック液晶組成物とする報告も見受けられる〔Mol.Cryst.Liq.Cryst.,89,327(1982)〕。
【0007】
これらのことをまとめるとチルト系カイラルスメクチック液晶相を示すか否かに係わらず光学活性である化合物の一種または複数と、非カイラルな、チルト系スメクチック液晶相を示す化合物を混合することによりチルト系スメクチック液晶組成物を構成できることが判る。
【0008】
このように液晶組成物の構成成分としては、種々の化合物を使用することが可能であるが、実用的には室温を含む広い温度範囲でチルト系のスメクチック相またはカイラルスメクチック相を呈する液晶化合物もしくは混合物が望ましい。これらの液晶組成物の成分としては、フェニルベンゾエート系液晶化合物、ビフェニル系液晶化合物、フェニルピリミジン系液晶化合物およびエステル系液晶化合物などが知られている。しかし、これらの化合物を構成成分とする液晶組成物も、スメクチック相での層構造(理想的にはブックシェルフ構造)、粘性およびその温度依存性、閾値特性、相溶性等において、まだ充分な特性を備えているとは言いがたい。
【0009】
例えば、チルト系のスメクチック液晶は、非チルト系のスメクチック液晶相からチルト系のスメクチック液晶相に転移するにあたり、体積収縮が起こり、層構造がシェブロン状態になるという欠点があった。シェブロン構造を有するチルト系のスメクチック液晶材料はその層構造故にチルト角(θ)とメモリー角(θm)が等しくならず、そのため、実駆動時に光透過率の「漏れ」が生じるという問題があった(1999年日本液晶学会討論会講演予稿集、p418、2D12)このため、θ−θmを低下させた、ブックシェルフ構造の液晶組成物が望まれている。ブックシェル化を目的としてナフタレン系液晶材料を使用する(特開平6−122875号公報)等の技術が開示されているが、まだ尚、層構造の温度依存性(特に、低温履歴後の層構造変化)等の問題が残っている。
また、一般にスメクチック液晶は、応答特性の温度依存性が大きく、そのため、低温域での応答特性が低下するという問題点があった。
このように現状ではスメクチック液晶材料として、ブックシェルフ構造化(低θ―θm化)、低粘性化(高速応答化、低閾値電圧化)および、それらの温度依存性の低減等が望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、スメクチック液晶素子の実用化のために、スメクチック液晶組成物に配合した際に、閾値特性、層構造、配向性、コントラスト比等の諸特性およびその温度依存性を改善するに適した化合物および該化合物を含有してなる液晶組成物、該組成物を使用した液晶素子を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ある種のピリジン化合物を見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は一般式(1)(化3)で表されるピリジン化合物に関するものである。また、一般式(1)で表されるピリジン化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶組成物、該組成物を使用することを特徴とする液晶素子に関するものである。
【0012】
【化3】
【0013】
〔式中、R1およびR2はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルケニル基を表し、R1およびR2の少なくとも一方はハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖または分岐鎖のアルケニル基であり、Y1は単結合、−O−基、−COO−基、−OCOO−基または−C≡C−基を表し、nは0〜4の整数を表し、X1はハロゲン原子を表す〕
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関し詳細に説明する。
【0015】
本発明の一般式(1)で表されるピリジン化合物においてY1は単結合、−O−基、−COO−基、−OCOO−基または−C≡C−基を表す。本発明の一般式(1)で表されるピリジン化合物はY1の構造により以下の5種の構造(化4)を取る。
【0016】
【化4】
【0017】
好ましくは、(1−A)、(1−B)、(1−C)または(1−E)であり、より好ましくは、(1−A)、(1−B)または(1−C)である
本発明の一般式(1)で表されるピリジン化合物において、R1およびR2はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルケニル基を表し、R1およびR2の少なくとも一方はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルケニル基を表す。
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐のアルケニル基をR3およびR4とすると、本発明の一般式(1)で表されるピリジン化合物は、以下の15種の構造(化5)を取る。
【0018】
【化5】
【0019】
好ましくは、(1−A1)、(1−A2)、(1−B1)、(1−B2)、(1−C1)、(1−C2)、(1−D2)および(1−E2)である。
1およびR2がアルキル基またはアルケニル基である場合、好ましい炭素数は4〜18であり、より好ましい炭素数は5〜16である。
1およびR2は、好ましくは、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルケニル基を表す。
【0020】
1およびR2で表される基の具体例としては、例えば、
n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基、n−ヘネイコシル基、n−ドコシル基、n−トリコシル基、n−テトラコシル基、1−メチルエチル基、1,1−ジメチルエチル基、1−メチルプロピル基、1−エチルプロピル基、1−n−プロピルプロピル基、1−メチルブチル基、1−エチルブチル基、1−n−プロピルブチル基、1−n−ブチルブチル基、1−メチルペンチル基、1−エチルペンチル基、1−n−プロピルペンチル基、1−n−ブチルペンチル基、1−n−ペンチルペンチル基、1−メチルヘキシル基、1−エチルヘキシル基、1−n−プロピルヘキシル基、1−n−ブチルヘキシル基、1−n−ペンチルヘキシル基、1−n−ヘキシルヘキシル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルヘプチル基、1−n−プロピルヘプチル基、1−n−ブチルヘプチル基、1−n−ペンチルヘプチル基、1−n−ヘプチルヘプチル基、1−メチルオクチル基、1−エチルオクチル基、1−n−プロピルオクチル基、1−n−ブチルオクチル基、1−n−ペンチルオクチル基、1−n−ヘキシルオクチル基、1−n−ヘプチルオクチル基、1−n−オクチルオクチル基、1−メチルノニル基、1−エチルノニル基、1−n−プロピルノニル基、1−n−ブチルノニル基、1−n−ペンチルノニル基、1−n−ヘキシルノニル基、1−n−ヘプチルノニル基、1−n−オクチルノニル基、1−n−ノニルノニル基、1−メチルデシル基、2−メチルプロピル基、2−メチルブチル基、2−エチルブチル基、2−メチルペンチル基、2−エチルペンチル基、2−n−プロピルペンチル基、2−メチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−n−プロピルヘキシル基、2−n−ブチルヘキシル基、2−メチルヘプチル基、2−エチルヘプチル基、2−n−プロピルヘプチル基、2−n−ブチルヘプチル基、2−n−ペンチルヘプチル基、2−メチルオクチル基、2−エチルオクチル基、2−n−プロピルオクチル基、2−n−ブチルオクチル基、2−n−ペンチルオクチル基、2−n−ヘキシルオクチル基、2−メチルノニル基、2−エチルノニル基、2−n−プロピルノニル基、2−n−ブチルノニル基、2−n−ペンチルノニル基、2−n−ヘキシルノニル基、2−n−ヘプチルノニル基、2−メチルデシル基、2,3−ジメチルブチル基、2,3,3−トリメチルブチル基、3−メチルブチル基、3−メチルペンチル基、3−エチルペンチル基、4−メチルペンチル基、4−エチルヘキシル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、2,3,3,4−テトラメチルペンチル基、3−メチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、3,5,5,−トリメチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、6−メチルヘプチル基、3,7−ジメチルオクチル基、6−メチルオクチル基等のアルキル基、
2−フルオロ−n−プロピル基、3−フルオロ−n−プロピル基、1,3−ジフルオロ−n−プロピル基、2,3−ジフルオロ−n−プロピル基、
2−フルオロ−n−ブチル基、3−フルオロ−n−ブチル基、4−フルオロ−n−ブチル基、3−フルオロ−2−メチルプロピル基、2,3−ジフルオロ−n−ブチル基、2,4−ジフルオロ−n−ブチル基、3,4−ジフルオロ−n−ブチル基、
2−フルオロ−n−ペンチル基、3−フルオロ−n−ペンチル基、5−フルオロ−n−ペンチル基、2,4−ジフルオロ−n−ペンチル基、2,5−ジフルオロ−n−ペンチル基、2−フルオロ−3−メチルブチル基、
2−フルオロ−n−ヘキシル基、3−フルオロ−n−ヘキシル基、4−フルオロ−n−ヘキシル基、5−フルオロ−n−ヘキシル基、6−フルオロ−n−ヘキシル基、
2−フルオロ−n−ヘプチル基、4−フルオロ−n−ヘプチル基、5−フルオロ−n−ヘプチル基、
2−フルオロ−n−オクチル基、3−フルオロ−n−オクチル基、6−フルオロ−n−オクチル基、
4−フルオロ−n−ノニル基、7−フルオロ−n−ノニル基、
3−フルオロ−n−デシル基、6−フルオロ−n−デシル基、
4−フルオロ−n−ドデシル基、8−フルオロ−n−ドデシル基、
5−フルオロ−n−テトラデシル基、9−フルオロ−n−テトラデシル基、
3−クロロ−n−プロピル基、2−クロロ−n−ブチル基、4−クロロ−n−ブチル基、2−クロロ−n−ペンチル基、5−クロロ−n−ペンチル基、5−クロロ−n−ヘキシル基、4−クロロ−n−ヘプチル基、6−クロロ−n−オクチル基、7−クロロ−n−ノニル基、3−クロロ−n−デシル基、8−クロロ−n−ドデシル基、
n−パーフルオロプロピル基、n−パーフルオロブチル基、n−パーフルオロペンチル基、n−パーフルオロヘキシル基、n−パーフルオロヘプチル基、n−パーフルオロオクチル基、n−パーフルオロノニル基、n−パーフルオロデシル基、n−パーフルオロウンデシル基、n−パーフルオロドデシル基、n−パーフルオロテトラデシル基、
1−ヒドロ−n−パーフルオロプロピル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロブチル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロペンチル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロヘキシル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロヘプチル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロオクチル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロノニル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロデシル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロウンデシル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロドデシル基、1−ヒドロ−n−パーフルオロテトラデシル基、
1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロプロピル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロブチル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロペンチル基、1,1−ジヒドロ−3−ペンタフルオロエチルパーフルオロペンチル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロヘキシル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロヘプチル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロオクチル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロノニル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロデシル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロウンデシル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロドデシル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロテトラデシル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロペンタデシル基、1,1−ジヒドロ−n−パーフルオロヘキサデシル基、
1,1,3−トリヒドロ−n−パーフルオロプロピル基、1,1,3−トリヒドロ−n−パーフルオロブチル基、1,1,4−トリヒドロ−n−パーフルオロブチル基、1,1,4−トリヒドロ−n−パーフルオロペンチル基、1,1,5−トリヒドロ−n−パーフルオロペンチル基、1,1,3−トリヒドロ−n−パーフルオロヘキシル基、1,1,6−トリヒドロ−n−パーフルオロヘキシル基、1,1,5−トリヒドロ−n−パーフルオロヘプチル基、1,1,7−トリヒドロ−n−パーフルオロヘプチル基、1,1,8−トリヒドロ−n−パーフルオロオクチル基、1,1,9−トリヒドロ−n−パーフルオロノニル基、1,1,11−トリヒドロ−n−パーフルオロウンデシル基、
2−(パーフルオロエチル)エチル基、2−(n−パーフルオロプロピル)エチル基、2−(n−パーフルオロブチル)エチル基、2−(n−パーフルオロペンチル)エチル基、2−(n−パーフルオロヘキシル)エチル基、2−(n−パーフルオロヘプチル)エチル基、2−(n−パーフルオロオクチル)エチル基、2−(n−パーフルオロデシル)エチル基、2−(n−パーフルオロノニル)エチル基、2−(n−パーフルオロドデシル)エチル基、2−(パーフルオロ−9’−メチルデシル)エチル基、
2−トリフルオロメチルプロピル基、3−(n−パーフルオロプロピル)プロピル基、3−(n−パーフルオロブチル)プロピル基、3−(n−パーフルオロヘキシル)プロピル基、3−(n−パーフルオロヘプチル)プロピル基、3−(n−パーフルオロオクチル)プロピル基、3−(n−パーフルオロデシル)プロピル基、3−(n−パーフルオロドデシル)プロピル基、
4−(パーフルオロエチル)ブチル基、4−(n−パーフルオロプロピル)ブチル基、4−(n−パーフルオロブチル)ブチル基、4−(n−パーフルオロペンチル)ブチル基、4−(n−パーフルオロヘキシル)ブチル基、4−(n−パーフルオロヘプチル)ブチル基、4−(n−パーフルオロオクチル)ブチル基、4−(n−パーフルオロデシル)ブチル基、4−(パーフルオロイソプロピル)ブチル基、
5−(n−パーフルオロプロピル)ペンチル基、5−(n−パーフルオロブチル)ペンチル基、5−(n−パーフルオロペンチル)ペンチル基、5−(n−パーフルオロヘキシル)ペンチル基、5−(n−パーフルオロヘプチル)ペンチル基、5−(n−パーフルオロオクチル)ペンチル基、
6−(パーフルオロエチル)ヘキシル基、6−(n−パーフルオロプロピル)ヘキシル基、6−(n−パーフルオロブチル)ヘキシル基、6−(n−パーフルオロヘキシル)ヘキシル基、6−(n−パーフルオロヘプチル)ヘキシル基、6−(n−パーフルオロオクチル)ヘキシル基、6−(パーフルオロイソプロピル)ヘキシル基、6−(パーフルオロ−7’−メチルオクチル)ヘキシル基、
7−(パーフルオロエチル)ヘプチル基、7−(n−パーフルオロプロピル)ヘプチル基、7−(n−パーフルオロブチル)ヘプチル基、7−(n−パーフルオロペンチル)ヘプチル基等のハロゲン原子で置換されたアルキル基、
2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、2−ヘプテニル基、3−ヘプテニル基、4−ヘプテニル基、5−ヘプテニル基、6−ヘプテニル基、2−オクテニル基、3−オクテニル基、4−オクテニル基、5−オクテニル基、6−オクテニル基、7−オクテニル基、2−ノネニル基、3−ノネニル基、4−ノネニル基、5−ノネニル基、6−ノネニル基、7−ノネニル基、8−ノネニル基、2−デセニル基,3−デセニル基、4−デセニル基、5−デセニル基、6−デセニル基、7−デセニル基、8−デセニル基、9−デセニル基、3,7−ジメチル−6−オクテニル基等のアルケニル基、
3−n−パーフルオロプロピル−2−プロペニル基、3−n−パーフルオロブチル−2−プロペニル基、3−n−パーフルオロペンチル−2−プロペニル基、3−n−パーフルオロヘキシル−2−プロペニル基、3−n−パーフルオロヘプチル−2−プロペニル基、3−n−パーフルオロオクチル−2−プロペニル基等のハロゲン原子で置換されたアルケニル基を挙げることができる。
【0021】
1はハロゲン原子を表し、好ましくは、フッ素原子または塩素原子である。また、その置換位置は、好ましくは、X1が酸素原子に対してオルト位である。nは、0〜4の整数を表し、好ましくは0または1であり、より好ましくは1である。
【0022】
本発明の一般式(1)で表されるピリジン化合物の具体例としては、以下の表−1〔(表1)〜(表4)〕に示すような化合物を挙げることができる。尚、表中、X1の置換位置は酸素原子に対してオルト位であり、Citro、HCitro、Citro'、HCitro'およびGeraは以下の基を表す。
【0023】
Citro (CH3)2C=CH(CH2)2CH(CH3)CH2CH2-
HCitro (CH3)2CH(CH2)3CH(CH3)CH2CH2-
Citro' (CH3)2C=CH(CH2)2CH(CH3)CH2-
HCitro' (CH3)2CH(CH2)3CH(CH3)CH2-
Gera (CH3)2C=CH(CH2)2C(CH3)=CHCH2-
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
本発明の一般式(1)で表されるピリジン化合物は、例えば、以下に示す工程を経て製造することができる。
−ピリジン化合物の製造(化6)−
【0029】
【化6】
【0030】
すなわち、一般式(5)で表されるピリジン化合物(Xは臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子またはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基等の脱離基を表す)と、一般式(6)で表されるフェニルボロン酸誘導体をパラジウム触媒(例えば、パラジウム/炭素、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム)と塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン等の有機塩基)の存在下、室温もしくは室温以上の温度で反応させることにより製造することができる。
尚、一般式(6)で表されるフェニルボロン酸誘導体は、一般式(7)で表されるハロゲン化ベンゼン誘導体(Xは臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を表す)からグリニャール試薬を調製した後、ホウ酸トリメチル等のホウ酸エステル作用させ、酸性条件下で加水分解することにより製造することができる。
また、保護基を使用して、以下の工程(化7)により同様に一般式(1)で表される化合物を製造することができる。
【0031】
【化7】
【0032】
すなわち、一般式(5)で表される化合物(Xは、ヨウ素原子、臭素原子等のハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等の脱離基を表す)と、一般式(6’)で表される化合物(Pは、テトラヒドロピラニル基、ベンジル等の保護基を表す)をパラジウム触媒および塩基の存在下に反応させ、一般式(8)で表される化合物を得る。次に、一般式(8)で表される化合物から、保護基を除去(例えば、テトラヒドロピラニルオキシ基の場合は、塩酸、p−トルエンスルホン酸等の酸性条件での処理、ベンジル基の場合は接触水素化分解)し、一般式(9)で表されるフェノール化合物とし、次いで、一般式(9)で表される化合物にR2−L(Lは−OH基、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基を表す)で表されるアルキル化剤を作用させ、一般式(1)で表される化合物を製造することができる。尚、一般式(9)で表される化合物と、R2−Lで表されるアルキル化剤の反応は、例えば、▲1▼(Lがハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基またはp−トルエンスルホニルオキシ基の場合)一般式(9)で表される化合物と、R2−Lで表されるアルキル化剤を塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)の存在下、極性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,−メチル−2−ピロリドン)中の反応させる方法、▲2▼(Lが−OH基である場合)一般式(9)で表される化合物とR2−Lで表されるアルキル化剤をジエチルアゾジカルボン酸(以下、DEADと略記する)およびトリフェニルホスフィンの存在下反応させる方法により実施することができる。
本発明のピリジン化合物には、それ自体で液晶性を示す化合物および液晶性を示さない化合物がある。また、液晶性を示す化合物には、カイラルスメクチックC相(以下、S *相と略記する)を示す化合物と、液晶性は示すが、S *相を示さない化合物がある。これらの化合物は、それぞれ液晶組成物の構成成分として有効に使用することができる。
【0033】
次に、本発明の液晶組成物について説明する。液晶組成物は、一般に2種以上の成分からなるが、本発明の液晶組成物は、必須成分として、本発明のピリジン化合物を少なくとも1種含有するものである。
本発明の液晶組成物としては、好ましくは、カイラルスメクチックC、CA、F、G、H、I等の相を示す液晶組成物が挙げられ、より好ましくは、S 相またはカイラルスメクチックCA *相を示す液晶組成物である。
本発明の液晶組成物は、本発明のピリジン化合物、本発明のピリジン化合物以外のカイラルスメクチック相を示す液晶化合物、スメクチック相を示す液晶化合物および光学活性化合物から選ばれる化合物を複数組み合わせることにより調製される組成物であり、本発明のピリジン化合物を少なくとも一種含有する。
本発明のピリジン化合物以外のカイラルスメクチック相を示す液晶化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、光学活性フェニルベンゾエート系液晶化合物、光学活性ビフェニルベンゾエート系液晶化合物、光学活性ナフタレン系液晶化合物、光学活性フェニルナフタレン系液晶化合物、光学活性トラン系液晶化合物、光学活性フェニルピリミジン系液晶化合物、光学活性ナフチルピリミジン系液晶化合物、光学活性テトラリン系液晶化合物を挙げることができる。スメクチック相を示す液晶化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、非光学活性フェニルベンゾエート系液晶化合物、非光学活性ビフェニルベンゾエート系液晶化合物、非光学活性ナフタレン系液晶化合物、非光学活性フェニルナフタレン系液晶化合物、非光学活性トラン系液晶化合物、非行学活性フェニルピリミジン系液晶化合物、非光学活性ナフチルピリミジン系液晶化合物、非光学活性テトラリン系液晶化合物を挙げることができる。
これらのカイラルスメクチック相またはスメクチック相を示す化合物の具体例としては、例えば、一般式(2)、(3)または(4)で表される化合物(化8)を挙げることができる。
【0034】
【化8】
【0035】
〔式中、式中、R11、R12、R21、R22、R31およびR32はそれぞれ独立に、光学活性な不斉炭素を有していてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルキル基、炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルケニル基または炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルコキシアルキル基を表し、Y11、Y12、Y21、Y22、Y31およびY32はそれぞれ独立に、単結合、−COO−基または−O−基より選ばれる結合基を表す〕
一般式(2)および(4)で表される化合物は、例えば、特開昭62−10045号公報または特開昭63−233932号公報に記載の方法に従い製造することができる。
一般式(3)で表される化合物は、例えば、特開昭60−32748号公報に記載の操作に従い製造することができる。
また、光学活性化合物とは、それ自体では液晶性を示さないが、スメクチック相を示す液晶化合物またはスメクチック相を示す液晶組成物と混合することにより、カイラルスメクチック相を発現する能力を有する化合物を示し、光学活性化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、光学活性フェニルベンゾエート系非液晶化合物、光学活性ビフェニルベンゾエート系非液晶化合物、光学活性ナフタレン系非液晶化合物、光学活性フェニルナフタレン系非液晶化合物、光学活性トラン系非液晶化合物、光学活性フェニルピリミジン系非液晶化合物、光学活性ナフチルピリミジン系非液晶化合物、光学活性テトラリン系非液晶化合物を挙げることができる。
【0036】
また、本発明の液晶組成物には、上記の必須成分の他に、任意成分としてネマチック液晶化合物、本発明のピリジン化合物以外の液晶性を示さない化合物(例えば、アントラキノン系色素、アゾ系色素等の2色性色素、および導電性付与剤、寿命向上剤等)を含有していてもよい。本発明の液晶組成物中の、本発明のピリジン化合物の含有量は特に限定されるものではないが、通常、1〜90重量%であり、好ましくは、1〜60重量%である。また、本発明のピリジン化合物は、上記の液晶組成物用構成成分と所望の配合比で混合することができ、また、相溶性も高い。
【0037】
本発明のピリジン化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物は、従来の液晶組成物と比較して、、閾値特性、応答時間、スメクチック相での層構造、配向膜上での配向特性および液晶材料としての相溶性の点で優れている。
【0038】
次に、本発明の液晶素子に関して説明する。
本発明の液晶素子は、本発明の液晶組成物を1対の電極基板間に配置してなる。(図1)は強誘電性を利用した液晶素子の構成を説明するためのカイラルスメクチック相を有する液晶素子の一例を示す断面概略図である。
液晶素子は、それぞれ透明電極3および絶縁性配向制御層4を設けた1対の基板2間にカイラルスメクチック相を示す液晶層1を配置し、かつ、その層厚をスペーサー5で設定してなるものであり、1対の透明電極3間にリード線6を介して電源7より電圧を印加可能なように接続する。また、1対の基板2は、1対のクロスニコル状態に配置された偏光板8により挟持され、その一方の外側には光源9が配置される。
【0039】
基板2の材質としては、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス等のガラスおよびポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート等の透明性高分子が挙げられる。
2枚の基板2に設けられる透明電極3としては、例えば、In2O3、SnO2またはITO(インジウム・チン・オキサイド;Indium Tin Oxide)の薄膜からなる透明電極が挙げられる。
【0040】
絶縁性配向制御層4は、ポリイミド等の高分子の薄膜をナイロン、アセテート、レーヨン等の植毛布等でラビングし、液晶を配向させるためのものである。絶縁性配向制御層4の材質としては、例えば、シリコン窒化物、水素を含有するシリコン窒化物、シリコン炭化物、水素を含有するシリコン炭化物、シリコン酸化物、ホウ素窒化物、水素を含有するホウ素窒化物、セリウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、チタン酸化物やフッ化マグネシウムなどの無機物質絶縁層、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリパラキシレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリスチレン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アクリル樹脂などの有機絶縁層が挙げられ、無機絶縁層の上に有機絶縁層を形成した2層構造の絶縁性配向制御層であってもよく、無機絶縁層または有機絶縁層のみからなる絶縁性配向制御層であってもよい。
【0041】
絶縁性配向制御層が無機絶縁層である場合には、蒸着法などで形成することができる。また、有機絶縁層である場合には、有機絶縁層材料または、その前駆体の溶液をスピンナー塗布法、浸透塗布法、スクリーン印刷法、スプレー塗布法、ロール塗布法等で塗布し、所定の条件下(例えば、加熱下)で溶媒を除去し、所望により焼成させて形成することができる。なお、有機絶縁層を形成する際に、必要に応じ、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤等を使用して表面処理を行い、その後、有機絶縁層材料または、その前駆体を塗布してもよい。絶縁性配向制御層4の層厚は、通常、10オングストローム〜1μm、好ましくは、10〜3000オングストローム、さらに好ましくは、10〜1000オングストロームである。
【0042】
2枚の基板2は、スペーサ5により任意の間隔に保たれている。例えば、所定の直径を持つシリカビーズ、アルミナビーズをスペーサとして基板2で挟み、2枚の基板2の周囲をシール剤(例えば、エポキシ系接着剤)を用いて密封することにより、任意の間隔に保つことができる。また、スペーサーとして高分子フィルムやガラスファイバーを使用してもよい。この2枚の基板の間にカイラルスメクチック相を示す液晶を封入する。液晶層1は、一般的には0.5〜20μm、好ましくは、1〜5μm、より好ましくは、1〜3μmの厚さに設定する。
透明電極3はリード線によって外部の電源7に接続されている。
また、基板2の外側には、互いの偏光軸を、例えば、クロスニコル状態とした1対の偏光板8が配置されている。(図1)の例は透過型であり、光源9を備えている。
また、本発明の液晶組成物を使用した液晶素子は、(図1)に示した透過型の素子としてだけではなく、反射型の素子としても応用可能である。
【0043】
本発明の液晶組成物を使用する液晶素子の表示方式に関しては、特に限定されるものではないが、例えば、(a)ヘリカル変歪型、(b)SSFLC(サーフェス・スタビライズド・フェロエレクトリック・リキッド・クリスタル)型、(c)TSM(トランジェント・スキャッタリング・モード)型、(d)G−H(ゲスト−ホスト)型、(e)フィールドシーケンシャルカラー型の表示方式を使用することができる。
【0044】
本発明の液晶組成物を使用する液晶素子の駆動方法は、セグメント型、単純マトリックス型等のパッシブ駆動型であってもよく、TFT(薄膜トランジスタ)型、MIM(メタル−インスレーター−メタル)型等のアクティブ駆動型であってもよい。
また、本発明のピリジン化合物および該化合物を含有してなる液晶組成物は、表示用液晶素子以外の分野(例えば、▲1▼非線形光機能素子、▲2▼コンデンサー材料等のエレクトロニクス材料、▲3▼リミッター、メモリー、増幅器、変調器などのエレクトロニクス素子、▲4▼熱、光、圧力、機械変形などと電圧の変換素子やセンサー、▲5▼熱電発電素子等の発電素子、▲6▼空間光変調素子、▲7▼光導電性材料)への応用が可能である。
【0045】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
尚、各実施例および表中の記号I、N、S、SCおよびS は以下の意味を表す。
I:等方性液体
N:ネマチック相
:スメクチックA相
C:スメクチックC相
:カイラルスメクチックC相
実施例中の相転移温度は温度制御装置(メトラー社製:FP90&FP82HT)を備えた偏光顕微鏡(オリンパス社製:BX−50)、および、DSC(示差走査熱量計:パーキンエルマー社製:Pyris 1)を用いて測定した。
【0046】
製造例1:4−ベンジルオキシ−3−フルオロブロモベンゼンの製造
4−ブロモ−2−フルオロフェノール57.3g(0.3mol)、ベンジルクロライド41.7g(0.33mol)、炭酸カリウム41.4gおよびN,N−ジメチルホルムアミド100gよりなる混合物を80℃に加熱し、同温度で4時間加熱攪拌した。その後、反応液を室温まで冷却し、トルエン100gを添加した後に、不溶物をろ別した。ろ液を1/2規定塩酸で中和、水洗し、トルエン相を分離した後、トルエンを減圧下に留去した。残渣にメタノールより再結晶して、目的物とする4−ベンジルオキシ−3−フルオロブロモベンゼン73.3gを無色の結晶として得た。
【0047】
製造例2:4−ベンジルオキシブロモベンゼンの製造
製造例1において、4−ブロモ−2−フルオロフェノール57.3gを使用する代わりに、4−ブロモフェノール51.9gを使用した以外は、製造例1に記載の操作に従い4−ベンジルオキシブロモベンゼンを無色の結晶として71.8g得た。
【0048】
製造例3:4−ベンジルオキシ−3−フルオロフェニルボロン酸の製造
削状マグネシウム2.4gおよびテトラヒドロフラン20gよりなる混合物に4−ベンジルオキシ−3−フルオロブロモベンゼン28.1g(0.1mol)およびテトラヒドロフラン150gよりなる溶液を滴下し、4−ベンジルオキシ−3−フルオロフェニルマグネシウムブロマイドのテトラヒドロフラン溶液を調製した。次に、ほう酸トリメチル12.4gおよびテトラヒドロフラン50gよりなる混合物を−30℃に冷却し、ここに、4−ベンジルオキシ−3−フルオロフェニルマグネシウムブロマイドのテトラヒドロフラン溶液を滴下した。同温度で2時間攪拌した後、混合物を室温まで昇温し、室温でさらに2時間攪拌した。その後、混合物に塩酸を添加し、酸性とし、さらに1時間室温で攪拌した。その後、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル相を水洗した後、酢酸エチルを減圧下に留去した。残渣をヘキサンでスラッジし、目的とする4−ベンジルオキシ−3−フルオロフェニルボロン酸21.1gを無色の結晶として得た。
【0049】
製造例5:4−ベンジルオキシフェニルボロン酸の製造
製造例3において、4−ベンジルオキシ−3−フルオロブロモベンゼン28.1gを使用する代わりに、4−ベンジルオキシブロモベンゼン26.3gを使用した以外は、製造例3に記載の操作に従い、4−ベンジルオキシフェニルボロン酸を無色の結晶として19.6g得た。
製造例4:2−n−デシルオキシ−5−ブロモピリジンの製造
n−デシルアルコール47.4g(0.3mol)、水素化ナトリウム(60重量%ミネラルオイル懸濁液)12.5gおよびN,N−ジメチルホルムアミド100gを100℃に加熱攪拌し、同温度で1時間攪拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、2,5−ジブロモピリジン71.1gおよびN,N−ジメチルホルムアミド80gよりなる混合物を1時間かけて滴下した。その後、反応混合物を80℃に昇温し、同温度で6時間加熱攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、不溶物をろ別した後、ろ液にトルエンおよび、水を添加し、水洗し、トルエン相を分離し、トルエン相よりトルエンを減圧下に留去しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、2−n−デシルオキシ−5−ブロモピリジンを無色油状物として68.8g得た。
【0050】
製造例6:4−(2’−n−デシルオキシピリジン−5’−イル)−3−フルオロフェノールの製造
2−n−デシルオキシ−5−ブロモピリジン6.28g(0.02mol)、4−ベンジルオキシ−3−フルオロフェニルボロン酸4.92g(0.02mol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム200mg、炭酸ナトリウム3.36g、水40gおよびトルエン40gよりなる混合物を窒素気流下で80℃に加熱し、5時間加熱攪拌した。その後、トルエン相を分離し、水洗した後、トルエンを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、4−(2’−n−デシルオキシピリジンー5’−イル)−3−フルオロ−1−ベンジルオキシベンゼンを無色の結晶として5.22g得た。
次に、4−(2’−n−デシルオキシピリジン−5’イル)−3−フルオロ−1−ベンジルオキシベンゼン5.2g、5%Pd/カーボン(50重量%含水)0.5gおよび酢酸エチル100gよりなる混合物を水素雰囲気下、室温で12時間加熱攪拌した。その後、Pd/カーボンをろ別し、ろ液より酢酸エチルを減圧下に留去して、4−(2’−n−デシルオキシピリジン−5’−イル)−3−フルオロフェノールを無色の結晶として3.4g得た。
【0051】
製造例7:2−n−オクチル−5−ブロモピリジンの製造
2,5−ジブロモピリジン47.4g(0.2mol)、1−オクチン24.2g、トリフェニルホスフィン1.5g、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム1.0g、ヨウ化銅160mgおよびトリエチルアミン300gよりなる混合物を窒素気流下、40℃で1時間、50℃で30分、70℃で加熱攪拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、トリエチルアミン塩酸塩をろ別し、トリエチルアミンを減圧下に留去した。残渣にトルエンおよび水を添加し、水洗し、トルエン相を分離後、トルエンを減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、2−(1’−オクテニル)−5−ブロモピリジンを淡褐色の油状物として46.3g得た。
2−(1’−オクテニル)−5−ブロモピリジン40g、酸化白金1.0gおよびエタノール300gよりなる混合物を水素雰囲気下、室温で8時間攪拌した。その後、酸化白金をろ別し、エタノールを減圧下に留去し、残渣を減圧蒸留し、178−179℃/5mmHgの留分として2−(n−オクチル)−5−ブロモピリジン36gを無色の油状物として得た。
【0052】
製造例8:4−(2’−n−オクチルピリジン−5’−イル)フェノールの製造
製造例5において、2−n−デシルオキシ−5−ブロモピリジン6.28gおよび4−ベンジルオキシ−3−フルオロフェニルボロン酸4.92gを使用する代わりに、2−n−オクチル−5−ブロモピリジン5.4gおよび4−ベンジルオキシフェニルボロン酸4.56gを使用した以外は、製造例5に記載の操作に従い4−(2’−n−デシルオキシピリジン−5’−イル)フェノールを無色の結晶として3.2g得た。
【0053】
実施例1:例示化合物62の製造
4−(2’−n−デシルオキシピリジン−5’−イル)−3−フルオロフェノール345mg、9−デセン−1−オール172mg、トリフェニルホスフィン288mgおよびテトラヒドロフラン5gよりなる混合物に、DEAD(40%トルエン溶液)478.5mgを添加し、室温で6時間攪拌した。その後、テトラヒドロフランを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、選られた固体をエタノールより2回再結晶して例示化合物62を無色の結晶として320mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)以下に示した。尚、()内の数字は降温過程での相転移温度を表す。
【0054】
実施例2:例示化合物86の製造
4−(2’−n−デシルオキシピリジン−5’−イル)−3−フルオロフェノール345mg、シトロネロール172mg、トリフェニルホスフィン288mgおよびテトラヒドロフラン5gよりなる混合物に、DEAD(40%トルエン溶液)478.5mgを添加し、室温で6時間攪拌した。その後、テトラヒドロフランを減圧下に留去し、残渣を2回シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、例示化合物86を無色の油状物として392mg得た。
【0055】
実施例3:例示化合物105の製造
実施例1において、4−(2’−n−デシルオキシピリジン−5−イル)−3−フルオロフェノール345mgおよび9−デセン−1−オール172mgを使用する代わりに、4−(2’−n−オクチルピリジン−5−イル)フェノール283mgおよびトランス−2−デセン−1−オール172mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い、例示化合物105を無色の結晶として315mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)以下に示した。尚、()内の数字は降温過程での相転移温度を表す。
【0056】
実施例4:例示化合物113の製造
実施例1において、4−(2’−n−デシルオキシピリジン−5−イル)−3−フルオロフェノール345mgおよび9−デセン−1−オール172mgを使用する代わりに、4−(2’−n−オクチルピリジン−5−イル)フェノール283mgおよびトランス−2−トリデセン−1−オール219mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い、例示化合物113を無色の結晶として322mg得た。
この化合物の融点は88℃であった。
【0057】
実施例5:例示化合物128の製造
実施例1において、4−(2’−n−デシルオキシピリジン−5−イル)−3−フルオロフェノール345mgおよび9−デセン−1−オール172mgを使用する代わりに、4−(2’−n−オクチルピリジン−5−イル)フェノール283mgおよび9−デセン−1−オール172mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い、例示化合物128を無色の結晶として291mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)を以下に示した。
【0058】
実施例6:例示化合物134の製造
実施例1において9−デセン−1−オール172mgを使用する代わりに、トランス−2−トリデセン-1-オール219mgを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い、例示化合物134を無色の結晶として290mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)以下に示した。尚、()内の数字は降温過程での相転移温度を表す。
【0059】
実施例7:例示化合物137の製造
実施例1において、9−デセン−1−オール172mgを使用する代わりに、トランス−2−ヘプテン−1−オール125mgを使用した以外は、実施例2に記載の操作に従い、例示化合物137を無色の結晶として210mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)以下に示した。
【0060】
実施例8:例示化合物140の製造
実施例1において、9−デセン−1−オール172mgを使用する代わりに、トランス−2−ノネン−1−オール156mgを使用した以外は実施例1に記載の操作に従い、例示化合物140を無色の結晶として243mg得た。
この化合物の相転移温度(℃)以下に示した。尚、()内の数字は降温過程での相転移温度を表す。
【0061】
参考例1:液晶組成物の調製
下記の化合物群(化9)を、下記に示した割合で混合し、100℃で加熱溶融し、液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
【0062】
【化9】
【0063】
実施例9:液晶組成物の調製
参考例1で調製した液晶組成物に実施例1で製造した例示化合物62を10重量%添加して液晶組成物を調製した。
【0064】
実施例10:液晶素子の作製
2枚の1.1mm厚のガラス板を用意し、それぞれのガラス板上に、ITO膜を形成し、さらに表面処理を行った。このITO膜付きのガラス板に絶縁性配向制御層(住友ベークライト社製CRD−8616)をスピンコートし、成膜後、90℃で5分間、200℃で30分間焼成した。この配向膜にラビング処理を行い、平均粒径1.9μmのシリカビーズを一方のガラス板上に散布した。その後、それぞれのラビング処理軸が互いに反平行となるよう、シール剤を用いてガラス板を張り合わせセルを作製した。このセルを120℃に加熱し、加熱(120℃)した実施例9で調製した液晶組成物を注入し、その後、3℃/分の速度で冷却し、液晶素子を作製した。この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板に挟持し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では良好な均一配向状態が観察され、ジグザグ欠陥等の配向欠陥は観察されなかった。25℃、15℃および5℃での駆動特性を第2表(表5)にまとめた。また、層構造の安定性の目安として0℃履歴後の25℃におけるθ-θmと、初期状態の25でのθ−θmの差を求め、Δθ−θmとして第3表(表6)に示した。尚、各駆動特性は以下の方法により測定した。
【0065】
応答時間(τ10−90):液晶素子に±20V、10Hzの矩形波を印加し、偏光顕微鏡下での応答を光り電子倍増管により検出し、デジタルオシロスコープでその応答時間(透過光量10%−90%)を求めた。
チルト角:液晶素子に±20V、1Hzの矩形波を印加し、偏光顕微鏡下で、目視により2点の消光位の角度(2θ)を求め、これより算出(2θ/2)した。
自発分極:液晶素子に±20V、120Hzの三角波を印加し、三角波法により求めた。すなわち、分極反転に伴う電流を電流−電圧変換器により電圧変化とし、デジタルオシロスコープより分極反転電流の積分値を求めた。
閾値電圧:液晶素子に180Hzの矩形波を印加し、電圧を±20Vから0Vまで変化させ、透過光量が±20Vの時の95%以下になる値を閾値電圧とした。
θ―θm:チルト角で求めたθと無電界印加時のメモリー角(θm)の差より求めた。この値が小さいほど、層構造がブックシェルフ構造に近いことを表す。
Δθ-θm:初期配向状態、25℃でのθ−θmと、0℃履歴後の25℃でのθ-θmの差より求めた。この値が小さいほど、低温履歴による層構造変化が小さいことを表す。
【0066】
【0067】
【0068】
実施例11:液晶組成物の調製
参考例1で調製した液晶組成物に実施例3で製造した例示化合物105を10重量%添加して液晶組成物を調製した。
【0069】
実施例12:液晶素子の作製
実施例10において、実施例9で調製した液晶組成物を使用する代わりに、実施例11で調製した液晶組成物を使用した以外は実施例10に記載の操作に従い液晶素子を作製した。この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板に挟持し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では、良好な均一配向状態が観察され、ジグザグ欠陥等の配向欠陥は観察されなかった。25℃、15℃および5℃での駆動特性を表2にまとめた。また、低温履歴による層構造変化の指標としてΔθ−θmを表3に示した。
【0070】
参考例2液晶組成物の調製
下記の化合物群(化10)を、下記に示した割合で混合し、100℃で加熱溶融し、液晶組成物(強誘電性液晶組成物)を調製した。
【0071】
【化10】
【0072】
実施例13:液晶組成物の調製
参考例2で調製した液晶組成物に実施例7で製造した例示化合物137を10重量%添加して液晶組成物を調製した。
【0073】
実施例14:液晶素子の作製
実施例10において、実施例9で調製した液晶組成物を使用する代わりに、実施例13で調製した液晶組成物を使用した以外は実施例10に記載の操作に従い液晶素子を作製した。この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板に挟持し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では、良好な均一配向状態が観察され、ジグザグ欠陥等の配向欠陥は観察されなかった。尚、25℃、15℃および5℃での駆動特性を表2にまとめた。また、低温履歴による層構造変化の指標としてΔθ−θmを表3に示した。
【0074】
実施例15:液晶組成物の調製
参考例2で調製した液晶組成物に実施例8で製造した例示化合物140を10重量%添加して液晶組成物を調製した。
【0075】
実施例16:液晶素子の作製
実施例10において、実施例9で調製した液晶組成物を使用する代わりに、実施例15で調製した液晶組成物を使用した以外は実施例10に記載の操作に従い液晶素子を作製した。この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板に挟持し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では、良好な均一配向状態が観察され、ジグザグ欠陥等の配向欠陥は観察されなかった。尚、25℃、15℃および5℃での駆動特性を表2にまとめた。また、低温履歴による層構造変化の指標としてΔθ−θmを表3に示した。
【0076】
比較例1:
参考例1で調製した液晶組成物を実施例10と同様の操作により作製した液晶セルに注入し、液晶素子を作製した。この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板に挟持し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では、ほぼ均一な配向状態が観察され、ジグザグ欠陥等の配向欠陥は観察されなかった。25℃、15℃および5℃での駆動特性を表2にまとめた。また、低温履歴による層構造変化の指標としてΔθ−θmを表3に示した。
【0077】
比較例2:
参考例2で調製した液晶組成物を実施例10と同様の操作により作製した液晶セルに注入し、液晶素子を作製した。この液晶素子をクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板に挟持し、±20V、10Hzの矩形波を印加したところ、明瞭なスイッチング現象が観察された。また、偏光顕微鏡観察では、ほぼ均一な配向状態が観察され、ジグザグ欠陥等の配向欠陥は観察されなかった。25℃、15℃および5℃での駆動特性を表2にまとめた。また、低温履歴による層構造変化の指標としてΔθ−θmを表3に示した。
【表5】
【表6】
表2に示した実施例10、実施例12、実施例14、実施例16と、比較例1および比較例2との比較より、本発明のピリジン化合物を液晶組成物の構成成分として使用することにより液晶組成物の応答速度を向上させ、なお且つθ―θmを低減させ、閾値電圧を低電圧化することが可能になることがわかる。また、低温(5℃)での駆動特性(応答速度、閾値電圧)にも大きな改善が確認できる。
また、表3より本発明のピリジン化合物を使用することで、低温履歴後の層構造変化を大きく抑制できることが判る。
【0078】
【発明の効果】
本発明により液晶組成物の構成成分として有用なピリジン化合物を提供することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】カイラルスメクチック相を示す液晶を用いた液晶素子の一例の断面概略図である。
【符号の説明】
1 カイラルスメクチック相を有する液晶層
2 基板
3 透明電極
4 絶縁性配向制御層
5 スペーサー
6 リード線
7 電源
8 偏光板
9 光源
I0 入射光
I 透過光

Claims (4)

  1. 一般式(1)(化1)で表されるピリジン化合物。
    〔式中、RおよびRはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルケニル基を表し、RおよびRの少なくとも一方はハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖または分岐鎖のアルケニル基であり、Yは単結合、−O−基、−COO−基、−OCOO−基または−C≡C−基を表し、nは0〜4の整数を表し、Xはハロゲン原子を表す。但し、前記アルケニル基は1−アルケニル基を除く。
  2. 請求項1記載のピリジン化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶組成物。
  3. 請求項1記載のピリジン化合物を少なくとも1種と、下記一般式(2)、(3)および(4)(化2)で表される化合物の少なくとも1種とを含有することを特徴とする液晶組成物。
    (式中、R11、R12、R21、R22、R31およびR32はそれぞれ独立に、光学活性な不斉炭素を有していてもよい炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルキル基、炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルケニル基、または、炭素数3〜24の直鎖または分岐鎖のアルコキシアルキル基を表し、Y11、Y12、Y21、Y22、Y31およびY32はそれぞれ独立に、単結合、−COO−基または−O−基より選ばれる結合基を表す)
  4. 請求項2または3記載の液晶組成物を使用することを特徴とする液晶素子。
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