JP3851203B2 - 自動変速機の変速制御装置および変速制御方法 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置および変速制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の自動変速機の制御装置に関し、特に、自動変速機の作動油の温度に基づいて自動変速機を制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車に備えられる自動変速機として、ポンプ、タービンおよびステータ等から構成されるトルクコンバータと、このトルクコンバータのタービンに接続される多段歯車式の変速機構とを組合せて構成されたものが汎用されている。かかる自動変速機には、通常、油圧回路部と主要な構成部とする油圧制御装置が付設され、この油圧制御装置により、変速機構におけるクラッチ、ブレーキ等の油圧作動式の摩擦締結要素の締結および解放が行なわれ、それによって自動変速機の変速動作が行なわれる。このような油圧制御装置が付設された自動変速機においては、その変速動作が行なわれる際、摩擦締結要素を作動させる油圧回路部において、それに供給する作動油圧が形成される。その場合、油圧回路部に含まれる油圧制御バルブの開弁時間あるいは開度等が、コントロールユニットから油圧制御バルブに供給される駆動パルス信号のパルス占有率等に応じて変化せしめられ、それにより、かかる作動油圧が制御される。その場合、摩擦締結要素が解放状態から急激に締結状態に移行すると、変速ショックが生じるおそれがあるので、摩擦締結要素に供給される油圧が調圧され、摩擦締結要素が解放状態から半締結状態さらに締結状態に移行する。このようにすることにより、変速ショックを生じさせることなく、摩擦締結要素を係合状態から締結状態に移行させることができる。
【0003】
このように、自動変速機における変速動作を、摩擦締結要素に供給される作動油圧を予め定められた特性にしたがって変化させる場合、作動油の温度が低いときには、油温が高いときに比較してその作動油の粘度が高くなり、応答性が低くなる。そのため、油温が比較的高いときには摩擦締結要素の締結タイミングが適切であっても、油温が比較的低くなると摩擦締結要素に対する作動油の供給または排除が遅れて、摩擦締結要素を適切なタイミングで解放および締結させることができない場合がある。その結果、変速ショックが生じるおそれがある。
【0004】
特開昭64−35154号公報は、このような課題を解決する自動変速機の油圧制御装置を開示する。この公報に開示された制御装置は、自動変速機における変速動作を行なう油圧作動式の摩擦係合要素と、その摩擦係合要素に変速動作を行なわせるために、予め定められた制御特性にしたがって作動油圧を供給する油圧制御回路と、作動油圧を生じさせる作動油の温度を検知する油温検知回路と、油温検知回路により検知された作動油の温度に応じて、油圧制御回路に摩擦係合要素に対する作動油圧の供給制御における制御特性を変更させる制御特性変更回路とを含む。
【0005】
この制御装置によると、自動変速機の作動油の温度に応じた制御特性に基づいて、摩擦係合要素に供給される作動油圧が変化する。そのため、たとえば作動油の温度が低いときにおける摩擦係合要素の作動遅れ等が解消されて、摩擦係合要素の係合タイミング等を適切に制御できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
自動変速機の作動油の油温を検知するセンサは、センサの取付け場所の制約等により、通常、発熱量が多く高温領域になりやすいトルクコンバータの出口付近に設置されている。そのため、センサにより、実際に変速制御を行なうアクチュエータやバルブ近傍の作動油の油温が直接測定されるわけではない。さらに、作動油の油温は、その自動変速機の油圧回路の構造上の複雑さにより、温度分布が著しい。そのため、センサにより検知された油温と、実際に変速制御を行なうアクチュエータやバルブ近傍の作動油の油温とが大きく相違する場合がある。特に、低温領域においては、油圧回路そのものが冷えているため、作動油が油圧回路を循環中に冷却されたり、冷却された作動油が滞留し続けることにより、センサにより検知される油温よりも作動部位であるアクチュエータやバルブ近傍の油温が低くなる。
【0007】
このような状況のもとで、上述の公報に開示された制御装置を適用しても、実際の作動部位の油温に基づいて変速制御できないので、変速ショックが生じるおそれがある。
【0008】
また、上述の公報とは別に、自動変速機の作動油の油温が低い場合には、作動油の粘度が上昇するために直接圧を用いたクラッチtoクラッチによる応答性が悪くなるため、作動油の油温が予め定められたしきい値を下回ると特定の変速段への変速を禁止する制御を行なう制御装置がある。このような制御装置においても、実際の作動部位の油温に基づいて変速禁止を制御できないので、以下のような問題が生じる。測定油温が高く、作動部位の油温が低い場合であっても、特定の変速段への変速を禁止させるためには、しきい値を予め高く設定する必要がある。このようなしきい値を設定した場合、測定油温と作動部位の油温との差が小さいと、変速禁止の解除が遅れ、高変速段への変速が遅れ、ドライバビリティの悪化、燃費の悪化を生じさせる。
【0009】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、多数の油温センサを自動変速機の油圧回路の構成に対応させて取付けることなく、車両に搭載された自動変速機の作動油の油温に基づいて、自動変速機の変速を制御する変速制御装置および変速制御方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る制御装置は、車両に搭載された自動変速機を制御する。この制御装置は、車両のエンジンを始動させるタイミングを検知するための検知手段と、自動変速機の作動油の油温を検知するための油温検知手段と、エンジンの始動時の作動油の油温に対応させた、油温しきい値を記憶するための記憶手段と、検知手段により検知されたタイミングにおいて油温検知手段により検知された油温に基づいて、油温しきい値を算出するための算出手段と、車両の走行中に、油温検知手段により検知された油温が、算出手段により算出された油温しきい値以下であると、特定の変速段への変速を禁止するように、自動変速機を制御するための制御手段とを含む。
【0011】
第1の発明によると、自動変速機において、特定段への変速(たとえば、5速自動変速機の場合、4速から5速への変速)は、直接圧を用いてクラッチtoクラッチで行なわれるため、クラッチ付近の作動油の温度が低いと応答性が悪く、変速ショックが生じる。油温検知手段は、たとえば、自動変速機のトルクコンバータ近傍であって、このクラッチ付近とは異なる場所に設置される。エンジン始動時に検知された自動変速機の作動油の油温が低いと、たとえば車両が停止していた時間が長くて自動変速機自体およびその作動油が冷えているため、油温検知手段により検知された油温が高くても、クラッチ付近の温度が十分に上昇していない可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を高く設定する。エンジン始動時に検知された自動変速機の作動油の油温が高いと、たとえば車両が停止していた時間が短くて自動変速機自体およびその作動油が温まっているため、油温検知手段により検知された油温が多少低くても、クラッチ付近の温度が上昇している可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を低く設定する。これにより、複雑な構造のために、自動変速機の摩擦締結要素付近の油温を正確に測定できない場合であっても、特定段への変速禁止のための油温しきい値を正確に算出できる。その結果、多数の油温センサを自動変速機の油圧回路の構成に対応させて取付けることなく、車両に搭載された自動変速機の作動油の油温に基づいて、自動変速機の変速を制御する変速制御装置を提供することができる。
【0012】
第2の発明に係る制御装置は、車両に搭載された自動変速機を制御する。この制御装置は、車両のエンジンを始動させるタイミングを検知するための検知手段と、自動変速機の作動油の油温を検知するための油温検知手段と、エンジンの冷却水の水温を検知するための水温検知手段と、エンジンの始動時の冷却水の水温に対応させた、油温しきい値を記憶するための記憶手段と、検知手段により検知されたタイミングにおいて水温検知手段により検知された水温に基づいて、油温しきい値を算出するための算出手段と、車両の走行中に、油温検知手段により検知された油温が、算出手段により算出された油温しきい値以下であると、特定の変速段への変速を禁止するように、自動変速機を制御するための制御手段とを含む。
【0013】
第2の発明によると、エンジン始動時に検知されたエンジンの冷却水の水温が低いと、たとえば車両が停止していた時間が長くて自動変速機自体およびその作動油が冷えているため、油温検知手段により検知された油温が高くても、クラッチ付近の温度が十分に上昇していない可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を高く設定する。エンジン始動時に検知されたエンジンの冷却水の水温が高いと、たとえば車両が停止していた時間が短くて自動変速機自体およびその作動油が温まっているため、油温検知手段により検知された油温が多少低くても、クラッチ付近の温度が上昇している可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を低く設定する。これにより、複雑な構造のために、自動変速機の摩擦締結要素付近の油温を正確に測定できない場合であっても、特定段への変速禁止のための油温しきい値を正確に算出できる。
【0014】
第3の発明に係る制御装置は、車両に搭載された自動変速機を制御する。この制御装置は、車両のエンジンを始動させるタイミングを検知するための検知手段と、自動変速機の作動油の油温を検知するための油温検知手段と、エンジンへ吸入される空気の吸気温を検知するための吸気温検知手段と、エンジンの始動時の空気の吸気温に対応させた、油温しきい値を記憶するための記憶手段と、検知手段により検知されたタイミングにおいて吸気温検知手段により検知された吸気温に基づいて、油温しきい値を算出するための算出手段と、車両の走行中に、油温検知手段により検知された油温が、算出手段により算出された油温しきい値以下であると、特定の変速段への変速を禁止するように、自動変速機を制御するための制御手段とを含む。
【0015】
第3の発明によると、エンジン始動時に検知されたエンジンへ吸入される空気の吸気温が低いと、たとえば車両の周辺の雰囲気の気温が低くて自動変速機の作動油が温まりにくいため、油温検知手段により検知された油温が高くても、クラッチ付近の温度が十分に上昇していない可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を高く設定する。エンジン始動時に検知されたエンジンへ吸入される空気の吸気温が高いと、たとえば車両の周辺の雰囲気の気温が高くて自動変速機の作動油が温まりやすいため、油温検知手段により検知された油温が多少低くても、クラッチ付近の温度が上昇している可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を低く設定する。これにより、複雑な構造のために、自動変速機の摩擦締結要素付近の油温を正確に測定できない場合であっても、特定段への変速禁止のための油温しきい値を正確に算出できる。
【0016】
第4の発明に係る制御装置は、車両に搭載された自動変速機を制御する。この制御装置は、車両のエンジンを停止させた第1のタイミングおよび第1のタイミング後であって、次に車両のエンジンを始動させる第2のタイミングを検知するための検知手段と、自動変速機の作動油の油温を検知するための油温検知手段と、第1のタイミングから第2のタイミングまでの時間を計測するための計測手段と、時間に対応させた、油温しきい値を記憶するための記憶手段と、検知手段により検知された第2のタイミングにおいて計測手段により計測された時間に基づいて、油温しきい値を算出するための算出手段と、車両の走行中に、油温検知手段により検知された油温が、算出手段により算出された油温しきい値以下であると、特定の変速段への変速を禁止するように、自動変速機を制御するための制御手段とを含む。
【0017】
第4の発明によると、エンジン始動時に検知された前回エンジンが停止してから今回始動されるまでの時間が長いと、自動変速機自体およびその作動油が冷えていて温まりにくいため、油温検知手段により検知された油温が高くても、クラッチ付近の温度が十分に上昇していない可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を高く設定する。エンジン始動時に検知された前回エンジンが停止してから今回始動されるまでの時間が短いと、自動変速機自体およびその作動油が温まりやすいため、油温検知手段により検知された油温が多少低くても、クラッチ付近の温度が上昇している可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を低く設定する。これにより、複雑な構造のために、自動変速機の摩擦締結要素付近の油温を正確に測定できない場合であっても、特定段への変速禁止のための油温しきい値を正確に算出できる。
【0018】
第5の発明に係る制御装置は、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、検知手段は、車両のイグニッションキーの動作に基づいて、エンジンを始動させるタイミングを検知するための手段を含む。
【0019】
第5の発明によると、エンジン始動のタイミングを、ユーザによるイグニッションスイッチの動作に基づいて検知できる。
【0020】
第6の発明に係る制御装置は、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、油温検知手段は、自動変速機の作動油の油温を検知するための2以上のセンサと、各センサの異常を検知するための手段と、異常が検知されなかったセンサにより検知された油温を、作動油の油温として検知するための手段とを含む。
【0021】
第6の発明によると、作動油の油温を検知するセンサを2以上設けて、異常が検知されなかったセンサにより検知された油温を、作動油の油温として検知させる。これにより、センサの異常に対するバックアップシステムを構築できる。
【0022】
第7の発明に係る制御装置は、車両に搭載された自動変速機を制御する。この制御装置は、車両のエンジンを始動させるタイミングを検知するための検知手段と、自動変速機の作動油の油温を検知するための油温検知手段と、エンジンの冷却水の水温を検知するための水温検知手段と、エンジンへ吸入される空気の吸気温を検知するための吸気温検知手段と、エンジンの始動時の作動油の油温に対応させた油温しきい値、エンジンの始動時の冷却水の水温に対応させた油温しきい値およびエンジンの始動時の空気の吸気温に対応させた油温しきい値を、それぞれ記憶するための記憶手段と、検知手段により検知されたタイミングにおいて、油温検知手段により検知された油温、水温検知手段により検知された水温および吸気温検知手段により検知された吸気温のいずれかに基づいて、油温しきい値を算出するための算出手段と、車両の走行中に、油温検知手段により検知された油温が、算出手段により算出された油温しきい値以下であると、特定の変速段への変速を禁止するように、自動変速機を制御するための制御手段とを含む。
【0023】
第7の発明によると、エンジンの始動時に、油温検知手段により検知された油温、水温検知手段により検知された水温および吸気温検知手段により検知された吸気温のいずれかに基づいて、油温しきい値が算出される。水温検知手段が異常であると、油温検知手段により検知された油温または吸気温検知手段により検知された吸気温に基づいて、油温しきい値が算出される。吸気温検知手段が異常であると、油温検知手段により検知された油温または水温検知手段により検知された水温に基づいて、油温しきい値が算出される。水温検知手段および吸気温検知手段が異常であると、油温検知手段により検知された油温に基づいて、油温しきい値が算出される。これにより、検知手段の異常に対するバックアップシステムを構築できる。
【0024】
第8の発明に係る制御装置は、第7の発明の構成に加えて、水温検知手段は、エンジン冷却水の水温を検知する水温センサと、水温センサの異常を検知するための手段とを含む。吸気温検知手段は、エンジンへ吸入される空気の吸気温を検知する吸気温センサと、吸気温センサの異常を検知するための手段とを含む。算出手段は、水温センサおよび吸気温センサの異常状態に基づいて、検知手段により検知されたタイミングにおいて、油温検知手段により検知された油温、水温検知手段により検知された水温および吸気温検知手段により検知された吸気温のいずれかに基づいて、油温しきい値を算出するための手段を含む。
【0025】
第8の発明によると、たとえば、水温センサが異常であると、油温検知手段により検知された油温または吸気温センサにより検知された吸気温に基づいて、油温しきい値が算出される。吸気温センサが異常であると、油温検知手段により検知された油温または水温センサにより検知された水温に基づいて、油温しきい値が算出される。水温センサおよび吸気温センサが異常であると、油温検知手段により検知された油温に基づいて、油温しきい値が算出される。これにより、センサの異常に対するバックアップシステムを構築できる。
【0026】
第9の発明に係る制御装置は、第8の発明の構成に加えて、算出手段は、水温センサが異常である場合には、油温検知手段により検知された油温および吸気温検知手段により検知された吸気温のいずれかに基づいて、吸気温センサが異常である場合には、油温検知手段により検知された油温および水温検知手段により検知された水温のいずれかに基づいて、水温センサおよび吸気温センサが異常である場合には、油温検知手段により検知された油温に基づいて、油温しきい値を算出するための手段を含む。
【0027】
第9の発明によると、水温センサが異常であると、油温検知手段により検知された油温または吸気温センサにより検知された吸気温に基づいて、油温しきい値が算出される。吸気温センサが異常であると、油温検知手段により検知された油温または水温センサにより検知された水温に基づいて、油温しきい値が算出される。水温センサおよび吸気温センサが異常であると、油温検知手段により検知された油温に基づいて、油温しきい値が算出される。これにより、センサの異常に対するバックアップシステムを構築できる。
【0028】
第10の発明に係る制御装置は、第1〜9のいずれかの発明の構成に加えて、。特定段への変速は、直接圧により、クラッチを係合している状態からそのクラッチとは異なるクラッチを係合することにより行なわれるものである。
【0029】
第10の発明によると、直接圧を用いて係合されるクラッチを切換える特定段へのクラッチtoクラッチによる変速は、自動変速機の作動油の油温が低下することによる応答性の悪化の影響を大きく受け、変速ショックを生じやすい。そのため、エンジン始動時の作動油の油温、エンジン水温、エンジン吸気温およびエンジン停止時間などに基づいて算出された油温しきい値を、検知された油温が上回るまでは、その特定段への変速は禁止される。その結果、変速ショックの発生を抑制できる制御装置を実現できる。
【0030】
第11の発明に係る制御方法は、車両に搭載された自動変速機を制御する。この制御方法は、車両のエンジンを始動させるタイミングを検知する検知ステップと、自動変速機の作動油の油温を検知する油温検知ステップと、エンジンの始動時の作動油の油温に対応させた、油温しきい値を予め準備する準備ステップと、検知ステップにて検知されたタイミングにおいて油温検知ステップで検知された油温に基づいて、油温しきい値を算出する算出ステップと、車両の走行中に、油温検知ステップにて検知された油温が、算出ステップにて算出された油温しきい値以下であると、特定の変速段への変速を禁止するように、自動変速機を制御する制御ステップとを含む。
【0031】
第11の発明によると、自動変速機において、特定段への変速(たとえば、5速自動変速機の場合、4速から5速への変速)は、直接圧を用いてクラッチtoクラッチで行なわれるため、クラッチ付近の作動油の温度が低いと応答性が悪く、変速ショックが生じる。油温検知ステップにおいては、たとえば、自動変速機のトルクコンバータ近傍であって、このクラッチ付近とは異なる場所に設置された油温センサにより油温が検知される。エンジン始動時に検知された自動変速機の作動油の油温が低いと、たとえば車両が停止していた時間が長くて自動変速機自体およびその作動油が冷えているため、油温検知ステップにて検知された油温が高くても、クラッチ付近の温度が十分に上昇していない可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を高く設定する。エンジン始動時に検知された自動変速機の作動油の油温が高いと、たとえば車両が停止していた時間が短くて自動変速機自体およびその作動油が温まっているため、油温検知ステップにて検知された油温が多少低くても、クラッチ付近の温度が上昇している可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を低く設定する。これにより、複雑な構造のために、自動変速機の摩擦締結要素付近の油温を正確に測定できない場合であっても、特定段への変速禁止のための油温しきい値を正確に算出できる。その結果、多数の油温センサを自動変速機の油圧回路の構成に対応させて取付けることなく、車両に搭載された自動変速機の作動油の油温に基づいて、自動変速機の変速を制御する変速制御方法を提供することができる。
【0032】
第12の発明に係る制御方法は、車両に搭載された自動変速機を制御する。この制御方法は、車両のエンジンを始動させるタイミングを検知する検知ステップと、自動変速機の作動油の油温を検知する油温検知ステップと、エンジンの冷却水の水温を検知する水温検知ステップと、エンジンの始動時の冷却水の水温に対応させた、油温しきい値を予め準備する準備ステップと、検知ステップにて検知されたタイミングにおいて水温検知ステップで検知された水温に基づいて、油温しきい値を算出する算出ステップと、車両の走行中に、油温検知ステップにて検知された油温が、算出ステップにて算出された油温しきい値以下であると、特定の変速段への変速を禁止するように、自動変速機を制御する制御ステップとを含む。
【0033】
第12の発明によると、エンジン始動時に検知されたエンジンの冷却水の水温が低いと、たとえば車両が停止していた時間が長くて自動変速機自体およびその作動油が冷えているため、油温検知ステップにて検知された油温が高くても、クラッチ付近の温度が十分に上昇していない可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を高く設定する。エンジン始動時に検知されたエンジンの冷却水の水温が高いと、たとえば車両が停止していた時間が短くて自動変速機自体およびその作動油が温まっているため、油温検知ステップにて検知された油温が多少低くても、クラッチ付近の温度が上昇している可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を低く設定する。これにより、複雑な構造のために、自動変速機の摩擦締結要素付近の油温を正確に測定できない場合であっても、特定段への変速禁止のための油温しきい値を正確に算出できる。
【0034】
第13の発明に係る制御方法は、車両に搭載された自動変速機を制御する。この制御方法であって、車両のエンジンを始動させるタイミングを検知する検知ステップと、自動変速機の作動油の油温を検知する油温検知ステップと、エンジンへ吸入される空気の吸気温を検知する吸気温検知ステップと、エンジンの始動時の空気の吸気温に対応させた、油温しきい値を予め準備する準備ステップと、検知ステップにて検知されたタイミングにおいて吸気温検知ステップて検知された吸気温に基づいて、油温しきい値を算出する算出ステップと、車両の走行中に、油温検知ステップにて検知された油温が、算出ステップにて算出された油温しきい値以下であると、特定の変速段への変速を禁止するように、自動変速機を制御する制御ステップとを含む。
【0035】
第13の発明によると、エンジン始動時に検知されたエンジンへ吸入される空気の吸気温が低いと、たとえば車両の周辺の雰囲気の気温が低くて自動変速機の作動油が温まりにくいため、油温検知ステップにて検知された油温が高くても、クラッチ付近の温度が十分に上昇していない可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を高く設定する。エンジン始動時に検知されたエンジンへ吸入される空気の吸気温が高いと、たとえば車両の周辺の雰囲気の気温が高くて自動変速機の作動油が温まりやすいため、油温検知ステップにて検知された油温が多少低くても、クラッチ付近の温度が上昇している可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を低く設定する。これにより、複雑な構造のために、自動変速機の摩擦締結要素付近の油温を正確に測定できない場合であっても、特定段への変速禁止のための油温しきい値を正確に算出できる。
【0036】
第14の発明に係る制御方法は、車両に搭載された自動変速機を制御する。この制御方法は、車両のエンジンを停止させた第1のタイミングおよび第1のタイミング後であって、次に車両のエンジンを始動させる第2のタイミングを検知する検知ステップと、自動変速機の作動油の油温を検知する油温検知ステップと、第1のタイミングから第2のタイミングまでの時間を計測する計測ステップと、時間に対応させた、油温しきい値を予め準備する準備ステップと、検知ステップにて検知された第2のタイミングにおいて計測ステップで計測された時間に基づいて、油温しきい値を算出する算出ステップと、車両の走行中に、油温検知ステップにて検知された油温が、算出ステップにて算出された油温しきい値以下であると、特定の変速段への変速を禁止するように、自動変速機を制御する制御ステップとを含む。
【0037】
第14の発明によると、エンジン始動時に検知された前回エンジンが停止してから今回始動されるまでの時間が長いと、自動変速機自体およびその作動油が冷えていて温まりにくいため、油温検知ステップにて検知された油温が高くても、クラッチ付近の温度が十分に上昇していない可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を高く設定する。エンジン始動時に検知された前回エンジンが停止してから今回始動されるまでの時間が短いと、自動変速機自体およびその作動油が温まっていることが多いため、油温検知ステップにて検知された油温が多少低くても、クラッチ付近の温度が上昇している可能性が高いので、特定段への変速の禁止する油温しきい値を低く設定する。これにより、複雑な構造のために、自動変速機の摩擦締結要素付近の油温を正確に測定できない場合であっても、特定段への変速禁止のための油温しきい値を正確に算出できる。
【0038】
第15の発明に係る制御方法は、第11〜14のいずれかの発明の構成に加えて、検知ステップは、車両のイグニッションキーの動作に基づいて、エンジンを始動させるタイミングを検知するステップを含む。
【0039】
第15の発明によると、エンジン始動のタイミングを、ユーザによるイグニッションスイッチの動作に基づいて検知できる。
【0040】
第16の発明に係る制御方法は、第11〜14のいずれかの発明の構成に加えて、油温検知ステップは、自動変速機の作動油の油温を検知する2以上のセンサの異常を検知するステップと、異常が検知されなかったセンサにより検知された油温を、作動油の油温として検知するステップとを含む。
【0041】
第16の発明によると、作動油の油温を検知するセンサを2以上設けて、異常が検知されなかったセンサにより検知された油温を、作動油の油温として検知させる。これにより、センサの異常に対するバックアップシステムを構築できる。
【0042】
第17の発明に係る制御方法は、車両に搭載された自動変速機を制御する。この制御方法は、車両のエンジンを始動させるタイミングを検知する検知ステップと、自動変速機の作動油の油温を検知する油温検知ステップと、エンジンの冷却水の水温を検知する水温検知ステップと、エンジンへ吸入される空気の吸気温を検知する吸気温検知ステップと、エンジンの始動時の作動油の油温に対応させた油温しきい値、エンジンの始動時の冷却水の水温に対応させた油温しきい値およびエンジンの始動時の空気の吸気温に対応させた油温しきい値を、それぞれ予め準備する準備ステップと、検知ステップにより検知されたタイミングにおいて、油温検知ステップで検知された油温、水温検知ステップで検知された水温および吸気温検知ステップで検知された吸気温のいずれかに基づいて、油温しきい値を算出する算出ステップと、車両の走行中に、油温検知ステップにて検知された油温が、算出ステップにて算出された油温しきい値以下であると、特定の変速段への変速を禁止するように、自動変速機を制御する制御ステップとを含む。
【0043】
第17の発明によると、エンジンの始動時に、油温検知ステップにて検知された油温、水温検知ステップにて検知された水温および吸気温検知ステップにて検知された吸気温のいずれかに基づいて、油温しきい値が算出される。水温検知ステップにて検知された水温が測定レンジを外れているなどの異常であると、油温検知ステップにて検知された油温または吸気温検知ステップにて検知された吸気温に基づいて、油温しきい値が算出される。吸気温検知ステップにて検知された吸気温が測定レンジを外れているなどの異常であると、油温検知ステップにて検知された油温または水温検知ステップにて検知された水温に基づいて、油温しきい値が算出される。水温検知ステップにて検知された水温が測定レンジを外れているなどの異常および吸気温検知ステップにて検知された吸気温が測定レンジを外れているなどの異常であると、油温検知ステップにて検知された油温に基づいて、油温しきい値が算出される。これにより、検知ステップにおける異常に対するバックアップシステムを構築できる。
【0044】
第18の発明に係る制御方法は、第17の発明の構成に加えて、水温検知ステップは、エンジン冷却水の水温を検知する水温センサの異常を検知するステップを含む。吸気温検知ステップは、エンジンへ吸入される空気の吸気温を検知する吸気温センサの異常を検知するステップを含む。算出ステップは、水温センサおよび吸気温センサの異常状態に基づいて、検知ステップにて検知されたタイミングにおいて、油温検知ステップで検知された油温、水温検知ステップで検知された水温および吸気温検知ステップで検知された吸気温のいずれかに基づいて、油温しきい値を算出するステップを含む。
【0045】
第18の発明によると、たとえば、水温センサが異常であると、油温検知ステップにて検知された油温または吸気温センサにより検知された吸気温に基づいて、油温しきい値が算出される。吸気温センサが異常であると、油温検知ステップにて検知された油温または水温センサにより検知された水温に基づいて、油温しきい値が算出される。水温センサおよび吸気温センサが異常であると、油温検知ステップにて検知された油温に基づいて、油温しきい値が算出される。これにより、センサの異常に対するバックアップシステムを構築できる。
【0046】
第19の発明に係る制御方法は、第18の発明の構成に加えて、算出ステップは、水温センサが異常である場合には、油温検知ステップにて検知された油温および吸気温検知ステップにて検知された吸気温のいずれかに基づいて、吸気温センサが異常である場合には、油温検知ステップにて検知された油温および水温検知ステップにて検知された水温のいずれかに基づいて、水温センサおよび吸気温センサが異常である場合には、油温検知ステップにて検知された油温に基づいて、油温しきい値を算出するステップを含む。
【0047】
第19の発明によると、水温センサが異常であると、油温検知ステップにて検知された油温または吸気温センサにより検知された吸気温に基づいて、油温しきい値が算出される。吸気温センサが異常であると、油温検知ステップにて検知された油温または水温センサにより検知された水温に基づいて、油温しきい値が算出される。水温センサおよび吸気温センサが異常であると、油温検知ステップにて検知された油温に基づいて、油温しきい値が算出される。これにより、センサの異常に対するバックアップシステムを構築できる。
【0048】
第20の発明に係る制御方法は、第11〜19の発明の構成に加えて、特定段への変速は、直接圧により、クラッチを係合している状態からクラッチとは異なるクラッチを係合することにより行なわれるものである。
【0049】
第20の発明によると、直接圧を用いて係合されるクラッチを切換える特定段へのクラッチtoクラッチによる変速は、自動変速機の作動油の油温が低下することによる応答性の悪化の影響を大きく受け、変速ショックを生じやすい。そのため、エンジン始動時の作動油の油温、エンジン水温、エンジン吸気温およびエンジン停止時間などに基づいて算出された油温しきい値を、検知された油温が上回るまでは、その特定段への変速は禁止される。その結果、変速ショックの発生を抑制できる制御方法を実現できる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0051】
<第1の実施の形態>
図1に、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECU(Electronically Controlled Automatic Transmission_Electronic Control Unit)100を含む自動変速システムの制御ブロック図を示す。図1に示すように、このシステムのECT_ECU100は、自動変速機を制御するコントローラである。このECT_ECU100には、プログラム、各種データを記憶するメモリ、メモリに記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing
Unit)、基本動作周波数を発生させるクロックなどを含む。
【0052】
ECT_ECU100には、イグニッションスイッチ200、エンジンの冷却水の水温を検知するエンジン冷却水温度センサ300、エンジンへの吸気の温度を検知するエンジン吸気温度センサ400、自動変速機の作動油の油温を検知するAT作動油温度センサ500からの入力信号線が接続されている。また、ECT_ECU100からの出力信号線が、ATオンオフソレノイド600およびATリニアソレノイド700に接続されている。
【0053】
本実施の形態に係るECT_ECU100は、イグニッションスイッチ200からの入力信号に基づいてエンジンの始動を検知し、そのときの自動変速機の油温を検知して、メモリに初期油温として記憶する。ECT_ECU100は、この初期油温と、メモリに記憶された初期油温および油温しきい値の関係とに基づいて、油温しきい値を算出する。メモリに記憶される初期油温に対する油温しきい値の関係は、図2に示すように、初期油温が低いほど油温しきい値は高く、初期油温が高いほど油温しきい値は低くなるような関係である。なお、図2においては、初期油温と油温しきい値とは、直線により表わされる関係があるとしたが、これに限定されない。
【0054】
ECT_ECU100は、油温しきい値の算出後、車両が走行を開始すると、自動変速機の作動油の油温をAT作動油温度センサ500からの入力信号に基づいて検知する。本実施の形態においては、検知された油温が、油温しきい値よりも低ければ、自動変速機の4速から5速への変速を禁止する。検知された油温が、(油温しきい値+α)以上になると、禁止した自動変速機の4速から5速への変速を解除する。なお、本実施の形態における自動変速機は、5速自動変速機として、4速から5速への変速は、直接圧によるクラッチtoクラッチにより行なわれる。この変速は、自動変速機の作動油の油温が低いことにより応答性が悪化すると、最も顕著に変速ショックが発生しやすい。
【0055】
ECT_ECU100は、5速への変速を禁止する場合には、5速禁止指令を作成して、5速禁止フラグをオン状態に設定する。ECT_ECU100は、その他の5速変速条件を満足していても、5速禁止指令が作成されている場合には、ATオン/オフソレノイド600およびATリニアソレノイド700へ5速変速指示信号を出力しない。
【0056】
図3を参照して、本実施の形態に係るECT_ECU100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
【0057】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、ECT_ECU100は、イグニッションスイッチがオンにされたか否かを判断する。この判断は、イグニッションスイッチ200からECT_ECU100に入力される入力信号に基づいて行なわれる。イグニッションスイッチがオンにされると(S100にてYES)、処理はS102へ移される。もしそうでないと(S100にてNO)、処理はS100へ戻される。
【0058】
S102にて、ECT_ECU100は、AT作動油温度センサ500から入力された信号に基づいて、AT作動油温を検知して、初期油温としてメモリに記憶する。S104にて、ECT_ECU100は、記憶した初期油温に基づいて、油温しきい値を算出する。このとき、検知した初期油温と、メモリに記憶された初期油温に対する油温しきい値の関係(図2)とに基づいて、油温しきい値が算出される。
【0059】
S110にて、ECT_ECU100は、サンプリングタイムに到達したか否かを判断する。この判断は、ECT_ECU100に内蔵されたクロックからの出力信号に基づいて行なわれる。サンプリングタイムになると(S110にてYES)、処理はS112へ移される。もしそうでないと(S110にてNO)、処理はS110へ戻される。
【0060】
S112にて、ECT_ECU100は、AT作動油温度センサ500からの入力信号に基づいて、AT作動油温を検知して、現在油温としてメモリに記憶する。S114にて、ECT_ECU100は、5速禁止フラグがオン状態であるか否かを判断する。5速禁止フラグがオン状態であると(S114にてYES)、処理はS120へ移される。もしそうでないと(S114にてNO)、処理はS116へ移される。
【0061】
S116にて、ECT_ECU100は、メモリに記憶した現在油温が油温しきい値よりも低いか否かを判断する。現在油温が油温しきい値よりも低い場合には(S116にてYES)、処理はS118へ移される。もしそうでないと(S116にてNO)、処理はS110へ戻される。
【0062】
S118にて、ECT_ECU100は、5速禁止指令を作成し、5速禁止フラグをオン状態に設定する。その後、処理はS110へ戻される。
【0063】
S120にて、ECT_ECU100は、メモリに記憶した現在油温が、(油温しきい値+α)以上であるか否かを判断する。ここで、αは正の定数である。現在油温が、(油温しきい値+α)以上である場合には(S120にてYES)、処理はS122へ移される。もしそうでないと(S120にてNO)、処理はS110へ戻される。
【0064】
S122にて、ECT_ECU100は、5速許可指令を作成し、5速禁止フラグをオフに設定する。その後、処理はS110へ戻される。
【0065】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECU100の動作について説明する。
【0066】
車両のユーザがイグニッションスイッチをオンにすると(S100にてYES)、ECT_ECU100は、AT作動油温度センサ500から入力された信号に基づいて、AT作動油温を検知して、初期油温としてメモリに記憶する(S102)。検知された初期油温と初期油温に対する油温しきい値の関係とに基づいて、油温しきい値が算出される(S104)。
【0067】
車両が走行を開始し、サンプリングタイムになると(S110にてYES)、ECT_ECU100は、AT作動油温度センサ500から入力された信号に基づいて、AT作動油温を検知して、現在油温としてメモリに記憶する(S112)。5速禁止フラグがオン状態でない場合であって(S114にてNO)、現在油温が、初期油温に基づいて算出された油温しきい値よりも低い場合には(S116にてYES)、5速禁止指令が作成され、5速禁止フラグがオンに設定される(S118)。
【0068】
車両が継続して走行することにより、自動変速機の作動油の温度が上昇すると、5速禁止フラグがオン状態であって(S114にてYES)、現在油温が(油温しきい値+α)以上になると(S120にてYES)、5速許可指令が作成され、5速禁止フラグがオフに設定される(S122)。
【0069】
このようにして、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置によると、エンジン始動時の自動変速機の作動油の油温に基づいて、油温しきい値が算出され、その油温しきい値に基づいて、5速禁止制御が実行される。
【0070】
以上のような動作が行なわれる場合に、油温しきい値は、エンジン始動時の初期油温に基づいて算出されたしきい値である。そのしきい値は、図2に示すように、エンジン始動時の油温(初期油温)が低いほど油温しきい値が高くなるように、初期油温が高くなるほど油温しきい値が低くなるように設定されている。エンジン始動時に検知された自動変速機の作動油の油温が低いと、自動変速機自体およびその作動油が冷えているため、AT作動油温度センサ500により検知された油温が高くても、4速から5速へ変速するためのクラッチ付近の温度が十分に上昇していない可能性が高いので、5速への変速を禁止する油温しきい値が高く設定されている。一方、エンジン始動時に検知された自動変速機の作動油の油温が高いと、自動変速機自体およびその作動油が温まっているため、AT作動油温度センサ500により検知された油温が多少低くても、4速から5速へ変速するためのクラッチ付近の温度が上昇している可能性が高いので、5速への変速を禁止する油温しきい値を低く設定している。
【0071】
以上のようにして、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置によると、複雑な構造のために、自動変速機の摩擦締結要素付近の油温を正確に測定できない場合であっても、4速から5速への変速を禁止するための油温しきい値を、エンジン始動時の自動変速機の作動油の油温に基づいて算出することができる。その結果、多数の油温センサを自動変速機の油圧回路の構成に対応させて取付ける必要がなく、車両に搭載された自動変速機の作動油の油温に基づいて、自動変速機の変速を制御することができる。
【0072】
<第2の実施の形態>
本実施の形態に係るECT_ECU100は、イグニッションスイッチ200からの入力信号に基づいてエンジン始動時を検知し、そのときのエンジンの冷却水の水温を検知して、メモリに初期水温として記憶する。ECT_ECU100は、この初期水温と、メモリに記憶された初期水温に対する油温しきい値の関係とに基づいて、油温しきい値を算出する。メモリに記憶される初期水温に対する油温しきい値の関係は、図4に示すように、初期水温が低いほど油温しきい値は高く、初期水温が高いほど油温しきい値は低くなるような関係である。なお、図4においては、初期水温と油温しきい値とは、直線により表わされる関係があるとしたが、これに限定されない。また、本実施の形態に係る自動変速機のシステムの構成は、前述の第1の実施の形態にかかるシステムの構成と同じである。したがって、それらについての詳細な説明は、ここでは繰返さない。
【0073】
図5を参照して、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECU100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、図5に示すフローチャートの中で、前述の図3に示したフローチャートと同じ処理については、同じステップ番号を付してある。それらのついての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0074】
S202にて、ECT_ECU100は、エンジン冷却水温度センサ300から入力された入力信号に基づいて、エンジン冷却水温を検知して、初期水温としてメモリに記憶する。S204にて、ECT_ECU100は、メモリに記憶した初期水温に基づいて、油温しきい値を算出する。このとき、検知した初期水温と、初期水温に対する油温しきい値の関係(図4)とに基づいて、油温しきい値が算出される。その後、S110〜S112の処理がサンプリングタイム間隔で繰返し実行される。
【0075】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECU100の動作について説明する。
【0076】
車両のユーザがイグニッションスイッチをオンにすると(S100にてYES)、ECT_ECU100は、エンジン冷却水温度センサ300から入力された入力信号に基づいて、エンジン冷却水温を検知して、初期水温としてメモリに記憶する(S202)。検知された初期水温と、初期水温に対する油温しきい値の関係とに基づいて、油温しきい値が算出される(S204)。
【0077】
車両の走行中において、サンプリングタイムになると(S110にてYES)、AT作動油温度センサ500から入力された入力信号に基づいて検知された現在油温が、初期水温に基づいて算出された油温しきい値よりも低い場合には(S116にてYES)、5速禁止指令が作成され、5速禁止フラグがオンに設定される(S118)。
【0078】
車両が走行を継続し、自動変速機の作動油の油温が上昇すると、現在油温が(油温しきい値+α)以上になり(S120にてYES)、5速許可指令が作成され、5速禁止フラグがオフに設定される(S122)。
【0079】
このようにして、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置によると、エンジン始動時のエンジン冷却水の水温に基づいて、油温しきい値が算出され、その油温しきい値に基づいて、5速禁止制御が実行される。
【0080】
以上のような動作が実行される場合に、油温しきい値は、エンジン始動時の初期水温に基づいて算出されたしきい値である。そのしきい値は、図4に示すように、エンジン始動時に検知されたエンジン冷却水の水温が低いと、車両が停止した時間が長くて自動変速機自体およびその作動油が冷えているため、AT作動油温度センサにより検知された油温が高くても、4速から5速に変速する際に使用されるクラッチ付近の温度が十分に上昇していない可能性が高いので、4速から5速の変速を禁止する油温しきい値を高く設定する。一方、エンジン始動時に検知されたエンジンの冷却水の水温が高いと、車両が停止していた時間が短くて自動変速機自体およびその作動油が温まっているため、AT作動油温度センサにより検知された油温が多少低くても、4速から5速に変速する際に使用されるクラッチ付近の温度が上昇している可能性が高いので、4速から5速への変速を禁止する油温しきい値を低く設定している。
【0081】
以上のようにして、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置によると、複雑な構造のために、自動変速機の摩擦締結要素付近の油温を正確に測定できない場合であっても、4速から5速への変速を禁止するための油温しきい値を、エンジン始動時のエンジンの冷却水の水温に基づいて算出することができる。その結果、多数の油温センサを自動変速機の油圧回路の構成に対応させて取付ける必要がなく、車両に搭載された自動変速機の作動油の油温に基づいて、自動変速機の変速を制御することができる。
【0082】
<第3の実施の形態>
本実施の形態に係るECT_ECU100は、イグニッションスイッチ200からの入力信号に基づいてエンジンの始動を検知し、そのときのエンジンへの吸気の気温を検知して、初期吸気温としてメモリに記憶する。ECT_ECU100は、この初期吸気温と、メモリに記憶された初期吸気温に対する油温しきい値の関係とに基づいて、油温しきい値を算出する。図6に示すように、メモリに記憶される初期吸気温に対する油温しきい値の関係は、図6に示すように、初期吸気温が低いほど油温しきい値は高く、初期吸気温が高いほど油温しきい値は低くなるような関係である。なお、図6においては、初期吸気温と油温しきい値とは、直線により表わされる関係があるとしたが、これに限定されない。また、本実施の形態に係る自動変速機のシステムの構成は、前述の第1の実施の形態にかかるシステムの構成と同じである。したがって、それらについての詳細な説明は、ここでは繰返さない。
【0083】
図7を参照して、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECU100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、図7に示すフローチャートの中で、前述の図3に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらのついての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0084】
S302にて、ECT_ECU100は、エンジン吸気温度センサ400から入力された入力信号に基づいて、エンジン吸気温を検知して、初期吸気温としてメモリに記憶する。S304にて、ECT_ECU100は、メモリに記憶された初期吸気温に基づいて、油温しきい値を算出する。このとき、検知した初期吸気温と、初期吸気温に対する油温しきい値との関係に基づいて、油温しきい値が算出される。その後、S110〜S122の処理が、サンプリングタイム間隔で繰返し実行される。
【0085】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECU100の動作について説明する。
【0086】
車両の運転者がイグニッションスイッチをオンにすると(S100にてYES)、ECT_ECU100は、エンジン吸気温度センサ400から入力される入力信号に基づいて、エンジン吸気温を検知して、初期吸気温としてメモリに記憶する(S302)。メモリに記憶された初期吸気温と、初期吸気温に対する油温しきい値の関係とに基づいて、油温しきい値が算出される(S304)。
【0087】
車両が走行を開始し、サンプリングタイムになると(S110にてYES)、ECT_ECU100は、AT作動油温度センサ500から入力された信号に基づいて、AT作動油温を検知して、現在油温としてメモリに記憶する(S112)。5速禁止フラグがオン状態でない場合であって(S114にてNO)、現在油温が、初期吸気温に基づいて算出された油温しきい値よりも低い場合には(S116にてYES)、5速禁止指令が作成され、5速禁止フラグがオンに設定される(S118)。
【0088】
車両が走行を継続し、自動変速機の作動油の油温が上昇すると、現在油温が(油温しきい値+α)以上になり(S120にてYES)、5速許可指令が作成され、5速禁止フラグがオフに設定される(S122)。
【0089】
このようにして、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置によると、エンジン始動時のエンジンへの吸気の気温に基づいて、油温しきい値が算出され、その油温しきい値に基づいて、5速禁止制御が実行される。
【0090】
以上のような動作が実行される場合に、油温しきい値は、エンジン始動時の初期吸気温に基づいて算出されたしきい値である。そのしきい値は、図6に示すように、エンジン始動時に検知されたエンジンへ吸入される空気の吸気温が低いと、車両の周辺の雰囲気の気温が低くて自動変速機自体およびその作動油が温まりにくいため、AT作動油温度センサにより検知された油温が高くても、4速から5速へ変速するために使用されるクラッチ付近の温度が十分に上昇していない可能性が高いので、4速から5速への変速を禁止する油温しきい値を高く設定する。一方、エンジン始動時に検知されたエンジンへ吸入される空気の吸気温が高いと、車両の周辺の雰囲気の気温が高くて自動変速機自体およびその作動油が温まりやすいため、AT作動油温度センサにより検知された油温が多少低くても、4速から5速に変速するときに使用されるクラッチ付近の温度が上昇している可能性が高いので、4速から5速への変速を禁止する油温しきい値を低く設定している。
【0091】
以上のようにして、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置によると、複雑な構造のために、自動変速機の摩擦締結要素付近の油温を正確に測定できない場合であっても、4速から5速への変速を禁止するための油温しきい値を、エンジン始動時のエンジンへの吸気の気温に基づいて算出することができる。その結果、多数の油温センサを自動変速機の油圧回路の構成に対応させて取付ける必要がなく、車両に搭載された自動変速機の作動油の油温に基づいて、自動変速機の変速を制御することができる。
【0092】
<第4の実施の形態>
本実施の形態に係るECT_ECU100は、イグニッションスイッチ200からの入力信号に基づいてエンジンの始動を検知し、前回エンジンが停止されてから今回エンジンが始動されるまでの時間を検知して、メモリにエンジン休止時間として記憶する。ECT_ECU100は、このエンジン休止時間と、メモリに記憶されたエンジン休止時間および油温しきい値の関係とに基づいて、油温しきい値を算出する。メモリに記憶されるエンジン休止時間に対する油温しきい値の関係は、図8に示すように、エンジン休止時間が長いほど油温しきい値は高く、エンジン休止時間が短いほど油温しきい値は低くなるような関係である。なお、図8においては、エンジン休止時間と油温しきい値とは、直線により表わされる関係があるとしたが、これに限定されない。また、本実施の形態に係る自動変速機のシステムの構成は、前述の第1の実施の形態にかかるシステムの構成と同じである。したがって、それらについての詳細な説明は、ここでは繰返さない。
【0093】
図9を参照して、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECU100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、図9に示すフローチャートの中で、前述の図3に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それ以外についての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0094】
S402にて、ECT_ECU100は、前回のイグニッションスイッチのオフから、今回のイグニッションスイッチのオンまでの経過時間を算出して、エンジン休止時間としてメモリに記憶する。S404にて、ECT_ECU100は、メモリに記憶したエンジン休止時間に基づいて、油温しきい値を算出する。このとき、検知した休止時間と、エンジン休止時間に対する油温しきい値の関係(図8)とに基づいて、油温しきい値が算出される。その後、S110〜S122の処理が、サンプリングタイム間隔で繰返し実行される。
【0095】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECU100の動作について説明する。
【0096】
車両のユーザがイグニッションスイッチをオンにすると(S100にてYES)、ECT_ECU100は、前回のイグニッションスイッチのオフから今回のイグニッションスイッチのオンまでの経過時間を算出して、エンジン休止時間としてメモリに記憶する(S402)。ECT_ECU100は、算出されたエンジン休止時間に基づいて、油温しきい値を算出する。このとき、算出されたエンジン休止時間と、エンジン休止時間に対する油温しきい値の関係とに基づいて、油温しきい値が算出される。
【0097】
車両が走行を開始し、サンプリングタイムになると(S110にてYES)、ECT_ECU100は、AT作動油温度センサ500から入力された信号に基づいて、AT作動油温を検知して、現在油温としてメモリに記憶する(S112)。5速禁止フラグがオン状態でない場合であって(S114にてNO)、現在油温が、エンジン休止時間に基づいて算出された油温しきい値よりも低い場合には(S116にてYES)、5速禁止指令が作成され、5速禁止フラグがオンに設定される(S118)。
【0098】
車両が走行を継続し、自動変速機の作動油の油温が上昇すると、現在油温が(油温しきい値+α)以上になり(S120にてYES)、5速許可指令が作成され、5速禁止フラグがオフに設定される(S122)。
【0099】
このようにして、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置によると、エンジン休止時間に基づいて、油温しきい値が算出され、その油温しきい値に基づいて、5速禁止制御が実行される。
【0100】
以上のような動作が実行される場合に、油温しきい値は、エンジン始動時のエンジン休止時間に基づいて算出されたしきい値である。そのしきい値は、図8に示すように、エンジン始動時に検知された前回エンジンが停止してから今回始動されるまでの時間が長いと、自動変速機自体およびその作動油が冷えて温まりにくいため、AT作動油温度センサにより検知された油温が高くても、4速から5速に変速する際に使用されるクラッチ付近の温度が十分に上昇していない可能性が高いので、4速から5速への変速を禁止する油温しきい値を高く設定する。一方、エンジン始動時に検知された前回エンジンが停止してから今回始動されるまでの時間が短いと、自動変速機自体およびその作動油が温まりやすいため、AT作動油温度センサにより検知された油温が多少低くても、4速から5速に変速する際に使用されるクラッチ付近の温度が上昇している可能性が高いので、4速から5速への変速を禁止する油温しきい値を低く設定している。
【0101】
以上のようにして、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置によると、複雑な構造のために、自動変速機の摩擦締結要素付近の油温を正確に測定できない場合であっても、4速から5速への変速を禁止するための油温しきい値を、エンジン始動時のエンジン休止時間に基づいて算出することができる。その結果、多数の油温センサを自動変速機の油圧回路の構成に対応させて取付ける必要がなく、車両に搭載された自動変速機の作動油の油温に基づいて、自動変速機の変速を制御することができる。
【0102】
<第5の実施の形態>
本実施の形態に係るECT_ECU100は、イグニッションスイッチ200からの入力信号に基づいてエンジンの始動を検知し、自動変速機の作動油の油温(初期油温)、エンジンの冷却水の水温(初期水温)、エンジンへの吸気の気温(初期吸気温)のいずれかと、メモリに記憶された、初期油温に対する油温しきい値の関係、初期水温に対する油温しきい値の関係および初期吸気温に対する油温しきい値の関係のいずれかとに基づいて、油温しきい値を算出する。
【0103】
ECT_ECU100は、エンジン冷却温度センサ300、エンジン吸気温度センサ400およびAT作動油温度センサ500から入力された信号に基づいて、それぞれのセンサに発生した異常を判断する。たとえば、センサからECT_ECU100に入力された信号が測定レンジを外れていると、そのセンサからの信号線が短絡または断線したと判断する。また、ECT_ECU100に入力された信号が測定レンジに含まれるが、入力された信号が長時間変化しない場合にも、センサが異常であると判断する。ECT_ECU100は、この判断に基づいて、正常なセンサを選択して、自動変速機の作動油の油温(初期油温)、エンジンの冷却水の水温(初期水温)、エンジンへの吸気の気温(初期吸気温)のいずれかに基づいて、油温しきい値を算出する。
【0104】
また、本実施の形態に係る自動変速機のシステムの構成は、前述の第1の実施の形態にかかるシステムの構成と同じである。したがって、それらについての詳細な説明は、ここでは繰返さない。
【0105】
図10を参照して、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECU100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、図10に示すフローチャートの中で、前述の図3に示したフローチャートと同じ処理については、同じステップ番号を付してある。それらのついての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0106】
S502にて、ECT_ECU100は、エンジン冷却水温度センサ300、エンジン吸気温度センサ400からの入力信号に基づいて、各センサの異常を検知する。このとき、入力された入力信号が、予め定められた測定レンジを外れている場合、そのセンサが異常であると判断されたり、入力信号が、予め定められた時間変化しない場合、そのセンサが異常であることを検知する。
【0107】
S504にて、ECT_ECU100は、エンジン冷却水温度センサ300のセンサが異常であるか否かを判断する。エンジン冷却水温度センサ300が異常である場合には(S504にてYES)、処理はS506へ移される。もしそうでないと(S504にてNO)、処理はS508へ移される。
【0108】
S506にて、ECT_ECU100は、エンジン吸気温度センサ400が異常であるか否かを判断する。エンジン吸気温度センサ400が異常である場合には(S506にてYES)、処理はS516へ移される。もしそうでないと(S506にてNO)、処理はS512へ移される。
【0109】
S508にて、ECT_ECU100は、エンジン冷却水温を検知して、初期水温としてメモリに記憶する。S510にて、ECT_ECU100は、初期水温に基づいて、油温しきい値を算出する。このとき、初期水温に対する油温しきい値の関係(図4)が用いられる。
【0110】
S512にて、ECT_ECU100は、エンジン吸気温を検知して、初期吸気温としてメモリに記憶する。S514にて、ECT_ECU100は、初期吸気温に基づいて、油温しきい値を算出する。このとき、初期吸気温に対する油温しきい値の関係(図6)が用いられる。
【0111】
S516にて、ECT_ECU100は、AT作動油温を検知して、初期油温としてメモリに記憶する。S518にて、ECT_ECU100は、初期油温に基づいて、油温しきい値を算出する。このとき、初期油温に対する油温しきい値の関係(図2)が用いられる。
【0112】
S510、S514およびS518の処理の後、S110〜S122の処理が、サンプリングタイム間隔で繰返し実行される。
【0113】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECU100の動作について説明する。
【0114】
車両のユーザがイグニッションスイッチをオンにすると(S100にてNO)、エンジン冷却水温度センサ300、エンジン吸気温度センサ400からの入力信号に基づいて、各センサの異常が検知される(S502)。
【0115】
エンジン冷却水温度センサ300が異常でなければ(S504にてYES)、エンジン冷却水温が検知されて初期水温としてメモリに記憶されて、その初期水温に基づいて油温しきい値が算出される(S508、S510)。
【0116】
エンジン冷却水温度センサ300が異常で(S504にてYES)、エンジン吸気温度センサ400が異常でない場合には(S506にてNO)、エンジン吸気温が検知されて初期吸気温としてメモリに記憶されて、その初期吸気温に基づいて油温しきい値が算出される(S512、S514)。
【0117】
エンジン冷却水温度センサ300が異常で(S504にてYES)、エンジン吸気温度センサ400が異常である場合には(S506にてYES)、AT作動油温が検知されて、初期油温としてメモリに記憶されて、初期油温に基づいて油温しきい値が算出される(S516、S518)。
【0118】
このように、エンジン冷却水温度センサ300およびエンジン吸気温度センサ400の状態に基づいて、エンジン冷却水温、エンジン吸気水温およびAT作動油温のいずれかに基づいて算出された油温しきい値に基づいて、4速から5速への変速を禁止する制御が実行される。
【0119】
以上のようにして、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECUによると、エンジン冷却水温度センサが異常であってエンジン吸気温度センサが異常でない場合には、エンジン吸気温に基づいて油温しきい値が算出され、エンジン冷却水温度センサが異常でない場合にはエンジン冷却水温に基づいて油温しきい値が算出され、エンジン冷却水温度センサおよびエンジン吸気温度センサが異常である場合には、AT作動油温に基づいて油温しきい値が算出される。その結果、エンジン冷却水温度センサおよびエンジン吸気温度センサの一方または双方が異常であっても、バックアップできるシステムを構築できる。
【0120】
<第6の実施の形態>
本実施の形態に係るECT_ECU100が接続されるAT作動油温度センサ500として、第1のAT油温センサと第2のAT油温センサとを有する。これらの第1のAT油温センサおよび第2のAT油温センサは、同じ部位に設けられていてもよいし、異なる部位に設けられていてもよい。また、センサの数は2つに限定されない。
【0121】
ECT_ECU100は、第1のAT油温センサと第2のAT油温センサから入力された信号に基づいて、それぞれのセンサに発生した異常を判断する。たとえば、ECT_ECU100に入力された信号が測定レンジを外れていると、センサからの信号線が短絡または断線したと判断する。また、ECT_ECU100に入力された信号が測定レンジに含まれるが、入力された信号が長時間変化しない場合にも、センサが異常であると判断する。ECT_ECU100は、この判断に基づいて、正常なセンサを選択して、自動変速機の作動油の油温を検知する。
【0122】
また、本実施の形態に係る自動変速機のシステムの構成は、油温センサの数を除いて、前述の第1の実施の形態にかかるシステムの構成と同じである。したがって、それらについての詳細な説明は、ここでは繰返さない。
【0123】
図11を参照して、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECU100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、図11に示すフローチャートの中で、前述の図3に示したフローチャートと同じ処理については、同じステップ番号を付してある。それらについての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0124】
S602にて、ECT_ECU100は、第1のAT油温センサ、第2のAT油温センサからの入力値に基づいて、各センサの異常を検知する。S604にて、ECT_ECU100は、第1のAT油温センサが異常であるか否かを判断する。第1のAT油温センサが異常である場合には(S604にてYES)、処理はS606へ移される。もしそうでないと(S604にてNO)、処理はS608へ移される。
【0125】
S606にて、ECT_ECU100は、第2のAT油温センサが異常であるか否かを判断する。第2のAT油温センサが異常である場合には(S606にてYES)、処理はS612へ移される。もしそうでないと(S606にてNO)、処理はS610へ移される。
【0126】
S608にて、ECT_ECU100は、第1のAT油温センサにより検知した油温を初期油温としてメモリに記憶する。S610にて、ECT_ECU100は、第2のAT油温センサにより検知した油温を、初期油温としてメモリに記憶する。
【0127】
S612にて、ECT_ECU100は、エラー処理を行なう。このS612におけるエラー処理においては、ECT_ECU100は、自動変速機の油温を測定できないことに基づく警報を発生する。
【0128】
S614にて、ECT_ECU100は、第1のAT油温センサまたは第2のAT油温センサにより検知した初期油温に基づいて、油温しきい値を算出する。このとき、初期油温に対する油温しきい値の関係(図2)が用いられる。その後、S110〜S122の処理が、サンプリングタイム間隔で繰返し実行される。
【0129】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECU100の動作について説明する。
【0130】
車両のユーザがイグニッションスイッチをオンにすると(S100にてYES)、第1のAT油温センサ、第2のAT油温センサからの入力値に基づいて、各センサの異常が検知される(S602)。第1のAT油温センサが異常でないと(S604にてNO)、第1のAT油温センサにより検知した油温が初期油温としてメモリに記憶される(S608)。第1のAT油温センサが異常であって(S604にてYES)、第2のAT油温センサが異常でない場合には(S606にてNO)、第2のAT油温センサにより検知した油温が初期油温としてメモリに記憶される(S610)。第1のAT油温センサが異常であって(S604にてYES)、第2のAT油温センサが異常である場合には(S606にてYES)、エラー処理が行なわれる(S612)。
【0131】
このように、第1のAT油温センサまたは第2のAT油温センサにより検知した初期油温に基づいて、油温しきい値が算出され(S614)、算出された油温しきい値に基づいて、4速から5速への変速を禁止する制御が実行される(S110〜S122)。
【0132】
以上のようにして、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECUによると、自動変速機の作動油の油温を検知するセンサを2つ設けて、異常が検知されなかったセンサにより検出された油温を、作動油の油温として検知させる。これにより、センサの異常に対するバックアップシステムを構築できる。
【0133】
<その他の変形例>
図10に示した、第5の実施の形態におけるS516〜S518の処理は、これに限定されるものではない。S516〜S518の処理に代えて、エンジン休止時間を算出し、エンジン休止時間に基づいて、油温しきい値を算出するようにしてもよい。また、S516〜S518の処理に加えて、エンジン休止時間を算出し、エンジン休止時間に基づいて、油温しきい値を算出するようにしてもよい。
【0134】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る自動変速機の制御装置を実現するECT_ECUを含むシステムの制御ブロック図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態に係るECT_ECUのメモリに記憶される、初期油温に対する油温しきい値の関係を示す図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態に係るECT_ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の第2の実施の形態に係るECT_ECUのメモリに記憶される、初期水温に対する油温しきい値の関係を示す図である。
【図5】 本発明の第2の実施の形態に係るECT_ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図6】 本発明の第3の実施の形態に係るECT_ECUのメモリに記憶される、初期吸気温に対する油温しきい値の関係を示す図である。
【図7】 本発明の第3の実施の形態に係るECT_ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図8】 本発明の第4の実施の形態に係るECT_ECUのメモリに記憶される、エンジン休止時間に対する油温しきい値の関係を示す図である。
【図9】 本発明の第4の実施の形態に係るECT_ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図10】 本発明の第5の実施の形態に係るECT_ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図11】 本発明の第6の実施の形態に係るECT_ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 ECT_ECU、200 イグニッションスイッチ、300 エンジン冷却水温度センサ、400 エンジン吸気温度センサ、500 AT作動油温度センサ、600 ATオン/オフソレノイド、700 ATリニアソレノイド。

Claims (2)

  1. 車両に搭載された自動変速機の制御装置であって、
    前記車両のエンジンを停止させた第1のタイミングおよび前記第1のタイミング後であって、次に前記車両のエンジンを始動させる第2のタイミングを検知するための検知手段と、
    前記自動変速機の作動油の油温を検知するための油温検知手段と、
    前記エンジンの冷却水の水温を検知するための水温検知手段と、
    前記エンジンへ吸入される空気の吸気温を検知するための吸気温検知手段と、
    前記第1のタイミングから前記第2のタイミングまでの時間を計測するための計測手段と、
    前記時間に対応させた、油温しきい値を記憶するための記憶手段と、
    前記エンジンの始動時の作動油の油温に対応させた油温しきい値、前記エンジンの始動時の冷却水の水温に対応させた油温しきい値および前記エンジンの始動時の空気の吸気温に対応させた油温しきい値を、それぞれ記憶するための手段と、
    前記検知手段により検知された第2のタイミングにおいて前記計測手段により計測された時間が長いほど高くなるように、油温しきい値を算出するための算出手段と、
    前記車両の走行中に、前記油温検知手段により検知された油温が、前記算出手段により算出された油温しきい値以下であると、特定の変速段への変速を禁止するように、前記自動変速機を制御するための制御手段とを含み、
    前記水温検知手段は、エンジン冷却水の水温を検知する水温センサと、前記水温センサの異常を検知するための手段とを含み、
    前記吸気温検知手段は、エンジンへ吸入される空気の吸気温を検知する吸気温センサと、前記吸気温センサの異常を検知するための手段とを含み、
    前記算出手段は、
    前記水温センサが正常であると、前記検知手段により検知された第2のタイミングにおいて、前記検知された水温が低いほど高くなるように、前記エンジンの始動時の冷却水の水温に対応させた油温しきい値を算出し、
    前記水温センサが異常であって前記吸気温センサが正常であると、前記検知手段により検知された第2のタイミングにおいて、前記検知された吸気温が低いほど高くなるように、前記エンジンの始動時の空気の吸気温に対応させた油温しきい値を算出し、
    前記水温センサおよび前記吸気温センサが異常であると、前記エンジンの始動時の作動油の油温が低いほど高くなるように、前記油温に対応させた油温しきい値を算出するとともに、前記計測手段により計測された時間が長いほど高くなるように、前記時間に対応させた油温しきい値を算出するための手段を含む、制御装置。
  2. 車両に搭載された自動変速機の制御方法であって、
    前記車両のエンジンを停止させた第1のタイミングおよび前記第1のタイミング後であって、次に前記車両のエンジンを始動させる第2のタイミングを検知する検知ステップと、
    前記自動変速機の作動油の油温を検知する油温検知ステップと、
    前記エンジンの冷却水の水温を検知する水温検知ステップと、
    前記エンジンへ吸入される空気の吸気温を検知する吸気温検知ステップと、
    前記第1のタイミングから前記第2のタイミングまでの時間を計測する計測ステップと、
    前記時間に対応させた、油温しきい値を予め準備する準備ステップと、
    前記エンジンの始動時の作動油の油温に対応させた油温しきい値、前記エンジンの始動時の冷却水の水温に対応させた油温しきい値および前記エンジンの始動時の空気の吸気温に対応させた油温しきい値を、それぞれ予め準備するステップと、
    前記検知ステップにて検知された第2のタイミングにおいて前記計測ステップで計測された時間が長いほど高くなるように、油温しきい値を算出する算出ステップと、
    前記車両の走行中に、前記油温検知ステップにて検知された油温が、前記算出ステップ にて算出された油温しきい値以下であると、特定の変速段への変速を禁止するように、前記自動変速機を制御する制御ステップとを含み、
    前記水温検知ステップは、エンジン冷却水の水温を検知する水温センサの異常を検知するステップを含み、
    前記吸気温検知ステップは、エンジンへ吸入される空気の吸気温を検知する吸気温センサの異常を検知するステップを含み、
    前記算出ステップは、
    前記水温センサが正常であると、前記検知手段により検知された第2のタイミングにおいて、前記検知された水温が低いほど高くなるように、前記エンジンの始動時の冷却水の水温に対応させた油温しきい値を算出し、
    前記水温センサが異常であって前記吸気温センサが正常であると、前記検知手段により検知された第2のタイミングにおいて、前記検知された吸気温が低いほど高くなるように、前記エンジンの始動時の空気の吸気温に対応させた油温しきい値を算出し、
    前記水温センサおよび前記吸気温センサが異常であると、前記エンジンの始動時の作動油の油温が低いほど高くなるように、前記油温に対応させた油温しきい値を算出するとともに、前記計測手段により計測された時間が長いほど高くなるように、前記時間に対応させた油温しきい値を算出するステップを含む、制御方法。
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