JP3848527B2 - 滑雪氷性被覆物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は積雪寒冷地域の着雪、着氷を防止する滑雪氷性被覆物に関するもので、例えば構造用、構築用材料の表面に広く適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
積雪寒冷地域において発生する着雪氷は一般生活や産業活動に様々な被害、障害をもたらす。例えば電線に着雪することにより電線の断裂や鉄塔が倒壊することにより広い地域において停電事故が生じたり、列車が走行中に巻き上げる雪がパンタグラフや車両下面に付着して列車の運行に障害を起こす等である。その他橋桁、鉄塔、車両、航空機、電気通信施設、道路交通標識、遮音壁、建築物の屋根、側壁、信号機の着雪氷、流雪溝の内壁や投雪口の着氷による閉塞等による事故や障害は人命に関わることもあり、着雪氷防止が各方面から望まれている。
【0003】
着雪氷防止の対策としてヒーター等の発熱体を用いるのは有効な手段ではあるが、設備の付加は決して安価なものとは言えず、電力等のエネルギー及び設備の維持に要する費用や手間は極めて大きいものとなる。更に融雪により発生する水が氷柱を形成し、その氷柱に雪が付着する等で、必要箇所のみならず構造物周辺に亘り発熱体を設置しないことには十分な効果が期待できないことから、かような手段を用いることは設置及び維持が非常に煩瑣であるという問題があった。
【0004】
そこで着雪、着氷を防止する方法として基材をフッ素樹脂等を主成分とする撥水塗料により被覆する発明が種々提案されており、例えば、特開平7−331122、特開平9−279056、特開平10−88061、特開平11−29722等においては塗料の撥水性能を極限まで向上させる手法にて基材の外面に超撥水膜を形成する着雪防止被覆物が提案されている。これらは雪及び氷と被覆層外面との間に発生し、着雪氷の原因となっている水素結合やファンデルワールス力等をできる限り小さくすること、すなわち被覆層の外面を超撥水性とすることで着雪氷を防止しようとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記の如き着雪防止被覆物は、屋外に設置すると設置当初は良好な着雪防止効果が得られるものの、おおよそ数週間後には被覆層外面への汚染物質の付着及び塗膜自体の劣化等によりその撥水性能が低下し着雪防止効果は失われる。
【0006】
また特開平10−237431については撥水性を有する被覆層に光触媒微粒子を配合し、その酸化還元反応により被覆層外面に付着した汚染物を分解することで超撥水性を維持し着雪防止効果を維持する方法が提案されている。しかしながら、光触媒粒子の酸化還元反応により汚染物と同時に撥水性被覆層自体も分解されることから塗膜自身の早期の劣化を招き、更には被覆層外面に露出した光触媒微粒子は親水化し、逆に着雪に繋がる。
【0007】
また被覆層外面がある程度の平滑性を有していれば、着雪氷が融雪し始めた際に雪氷と被覆層外面との間に水膜が形成され雪氷が被覆層外面を滑り落ちること、すなわち滑雪氷により付着した雪氷が被覆層表面から除かれることが期待できるが、超撥水膜ではその撥水性により表面に水膜が形成されず、且つ表面に多数の微小凹凸を有する不連続な膜であるため滑雪氷が円滑に行われない。更にかような表面を形成するために微細粒子等を使用する必要があることから塗装時の取り扱いが難しく、また塗料のポットライフも短い等の問題があり、工程が煩雑でコストも非常に高いものとなる。
【0008】
そこで本発明は安価且つ簡便な方法で、付着した雪氷を速やかに滑落させ、雪氷の付着している時間を極力短時間として雪氷の付着を抑制する、滑雪氷性被覆層を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
発明者らは鋭意研究の結果、基材上にシラン化合物をベースとしたシリコーンコーティング剤からなる塗布液を塗布して形成された親水性シリカ系薄膜を形成し、該親水性シリカ系薄膜上にフッ素含有シラン化合物、フッ素非含有シラン化合物、フルオロカーボン基を有するフッ素含有化合物から選ばれた1種あるいは2種以上の撥水性を発現させる物質の混合物を主成分とする塗布液を塗布し、乾燥硬化させ、撥水性物質を分布させると共に、撥水性物質が分布する部分以外に微視的に親水性物質を分布させることで、水との濡れ性が接触角で70度以上の撥水性を有し、且つ水滴の滑落角度が40度以下の滑水性を有する被覆層を形成することで被覆層の外面に滑雪氷性を具備させ、着雪氷を軽減し且つ付着した雪氷を滑落させられることを知得し、本発明を完成するに至ったのである。
【0010】
すなわち本発明は、水との濡れ性は接触角で70度以上であり、且つ水滴の滑落角度が約40度以下の滑水性を有していると滑雪氷性が発現することを見いだしたものである。
【0011】
滑雪氷性とは、雪氷の被覆層外面に接触している部分が一定に保持された状態で滑落する、すなわち橇が雪面を滑走するが如き状態で雪氷が滑落する性質である。滑雪氷性を有する表面に付着した雪氷は、雪氷に含有される微量の水分が表面と雪氷との間に介在することによって自重により表面から滑落する。本発明において、被覆層外面の水との濡れ性が接触角で70度以上とすることで雪氷が被覆層外面に付着しようとする力、すなわち雪氷に含有される微量な水分に起因する水素結合力、ファンデルワールス力等を抑制し、且つ水滴の滑落角度、すなわち被覆層表面に水滴を落とし水滴を静止させた後に被覆物を徐々に傾斜させ、水滴が動き出した時の傾斜角度を40度以下とすることで雪氷はそれ自体に含有される微量の水分により自重で滑落することができる。
【0012】
本発明により、着雪氷した際においても被覆層外面の滑雪氷性により被覆物外面に付着した雪氷を速やかに滑落させることができる。従って着雪氷の防止に超撥水レベルの撥水性を必要とせず、安価且つ簡便な方法で付着した雪氷を速やかに滑落させ雪氷の付着している時間を極力短時間として雪氷の付着を抑制することが可能となる。
【0013】
更に汚染物質が被覆物外面に付着したとしても、汚染物質の粒子が被覆層外面の全体に均一に分布することはありえず、微視的に見て滑氷雪性を有する部分は露出した状態にあるため滑氷雪性はそれ程損なわれるものではない。また塗膜が劣化したとしても、塗膜性能の低下は超撥水性の塗膜より緩やかであり、超撥水性塗膜等と較べはるかに長い期間着雪氷の防止効果を維持することができる。
【0014】
本発明に係わる被覆層外面において、水との濡れ性は接触角で70度以上であり、より好ましくは90度以上である。水との濡れ性が接触角で70度を下回ると雪氷に含有される微量の水が被覆層外面に付着しようとする力を滑雪氷性を発現するレベルにまで低下させることができない。また水滴の滑落角度は40度以上が好ましく、より好ましくは30度以下である。水滴の滑落角度が40度を超えると被覆層外面に付着した着雪氷が自重により滑落することが困難となる。更に被覆物外面は滑水性、すなわち水滴が被覆層外面を動く際に水滴と被覆物外面が接触している部分が一定に保持された状態で水滴が動く、いわば滑落する性質を有することが必要であり、転落すなわち表面上を転がる状態で水滴が動く表面においては、雪氷に含有される水分は非常に微量で水滴状態とはなり得ず、雪氷から独立して動くことができないために滑雪氷性は期待できない。
【0015】
本発明に係わる被覆層外面の最大表面粗さは10μm以下であることが好ましい。外面に凹凸が存在することで、雪氷の滑りが円滑でなくなることや、凹部に空気が滞留することで滑雪氷性は阻害されるが、最大表面粗さが10μm以下となればそのような滑雪氷性への影響はほとんどなくなる。
【0016】
また基材の外面に形成する被覆層は、−2℃から−5℃の温度域で凍着させた氷の滑雪氷性が優れるものとするのが好ましい。実際の設置環境下において着雪氷する場合、前記温度域より低い外気温では雪氷に含有される微量の水分に由来する水素結合力、ファンデルワールス力等が小さくなり化学的な付着力が生じにくいことから着雪氷しても風、振動等により被覆層外面より容易に脱落する。前記温度域より高い外気温では雪氷の状態ではない。
【0017】
本発明に係わる被覆層の外面は、撥水性物質を全体の30%〜95%を有する面積に均一に分布させ、その他の部分に微視的に撥水性物質以外の部分を残すことが滑雪氷性を高めるのに好ましい。この理由は明確ではないが、水は分子間に微小な結合力を有しその場に留まろうとする性質を持つが、撥水性物質が分布している部分とその他の部分とで雪氷に含まれる微量の水分に起因して発生する雪氷と被覆層外面との間の水素結合力、ファンデルワールス力等に差が発生し、その差が雪氷と被覆層外面との間の付着しようとする力のバランスを崩し、水分を動かす発端となることで滑雪氷を助長していると考えられる。撥水性物質の分布が30%以下では水との接触角を70度以上とするのが困難であり着雪氷が軽減できず、95%以上では着雪氷の付着しようとする力のバランスを崩すまでには至らず前記の如き効果が発現されない。
【0018】
更に前記の撥水性物質が分布する部分以外に親水性物質を分布させることで、より大きな水素結合力、ファンデルワールス力等の差を発生させることができ、滑雪氷性を向上させることができる。更に前記の親水性により被覆層外面に付着する汚染物質等が降雨等により容易に洗い流され汚染物質が除去されるようになり、着雪氷の防止効果の低下を防ぐことにも繋がる。
【0019】
本発明に係わる撥水性を発現させる物質は任意の撥水剤により形成できるが、基材が高分子からなる場合には、高分子基材に悪影響を与えない100℃以下の低温下で成膜できる撥水剤を用いるのが好ましく、また以下に挙げる例より選ばれた1種あるいは2種以上の混合物を主成分として用いるのがよい。例えばフッ化ピッチ、或いはフッ素樹脂、具体的にはポリテトラフルオロエチレン、テトラエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリフッ化ビニル等、それらをベースとしたフッ素樹脂コーティング剤などが、フルオロカーボン基を有するフッ素含有化合物、またはそれらをベースとしたフッ素樹脂コーティング剤を用いることができる。
【0020】
また例えば、フルオロカーボン基を有するフッ素含有シラン化合物を用いることができる。更に例えばメチル基を有するフッ素非含有シラン化合物を用いることができる。
【0021】
被覆層の形成に係わる塗布方法としては、前記の如き撥水性物質を塗布液とし、例えば、ディッピング法、スピンコート法、ノズルフローコート法、スプレー法、フローコート法、刷毛塗り法、ローラーコート法、ワイピングコート法等またはこれらの併用法等により塗布できるが、膜の均一性、膜厚の制御等が容易であり、且つ滑水性を発現するために平滑性が得られるディッピング法が好適である。
【0022】
また撥水性物質を分布させた部分の他の部分に分布させる物質は、前記の理由から親水性のものが好ましく親水化の発現させる物質も任意の親水化剤により形成してよい。また基材自体がガラス、金属酸化物等のように親水性であればそれを親水性物質として用いてもよい。
【0023】
前記の親水化を発現させる物質を形成する親水化剤としては、例えばR1aR2bR3cSiX4−a−b−c〔R1,R2,R3:脂肪族炭化水素基および/あるいは芳香族炭化水素基。A,b,c:0〜3。a+b+c:0〜3。X:水酸基または加水分解性官能基(ハロゲン元素、アルコキシ基、イソシアネート基)〕で表される化合物であり、例えばa+b+c=0の4官能性シランの場合は、室温及び/又は焼成によりシリカ系薄膜となり、また例えばa+b+c=1,2,3(Rがメチル基、エチル基、フェニル基等)の場合は膜を高温で焼成することにより炭化水素基:Rを焼成・酸化させることで、シリカ系薄膜とすることができる。
【0024】
さらに例えば、上記のシラン化合物をベースとしたシリコーンコーティング剤からなる塗布液により塗布することで、親水性シリカ系薄膜とすることができる。
具体的には例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−iso−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシランなど。またテトラクロロシラン、テトライソシアネートシラン、エトキシシラントリイソシアネートなどが挙げられる。さらに例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリクロロシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリクロロシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリクロロシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリクロロシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、メチルシリルトリイソシアネート、ジメチルシリルジイソシアネート、ビニルシリルトリイソシアネートなどが挙げられる。
【0025】
さらに例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルビニルメトキシシラン、ジメチルビニルクロロシランなど。また3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等。さらにポリシラザンおよびシラザン系等が挙げられる。さらに上記のシラン化合物をベースとしたシリコーンコーティング剤等が挙げられる。
【0026】
親水性を発現する物質の形成に係わる塗布方法としては、前記の如き親水性物質を塗布液とし、例えば、ディッピング法、スピンコート法、ノズルフローコート法、スプレー法、フローコート法、刷毛塗り法、ローラーコート法、ワイピングコート法等またはこれらの併用法等により塗布できるが、こちらも膜の均一性、膜厚の制御等が容易であり、平滑性が得られるディッピング法が好適である。
【0027】
基材の材質は特に限定されるものではなく、鉄鋼、アルミ等の金属、ガラス等の無機材料を用いてもよく、前記の如き撥水剤を用いるのであればポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリレート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂等の合成樹脂を用いてもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、以下の実施例により具体的に説明する。
【0029】
実施例8、比較例3及び6については100mm×100mm、厚さ1.5mmのガラス板を被膜用基材または測定材としたが、他の実施例、比較例については、100mm×100mm、厚さ3.0mmのシリコン系ベース膜被覆ポリカーボネート板を充分にコロナ放電処理し、表面を活性化状態(親水化)にし、基材とした。
【0030】
(実施例1)
フッ素シリコーンコーティング剤X−24−7890(信越化学工業(株)製)を固形分比率を約2.0%になるように希釈し、撥水膜用塗布液を得た。そしてポリカーボネート板を、この撥水膜用塗布液槽内に浸漬し、約5mm/分で引き上げ、室温で乾燥後、約80℃で約30分熱処理して、実施例1の本発明に係る被覆物を得た。
【0031】
(実施例2)
実施例1と異なり、フッ素シリコーンコーティング剤X−24−9270(信越化学工業(株)製)を固形分比率を約1.0%になるように希釈し、撥水膜用塗布液を得た以外は実施例1と同様にして、実施例2の本発明に係る被覆物を得た。
【0032】
(実施例3)
次に前記と異なり、撥水膜用塗布液として、オクタデシルトリエトキシシラン〔ODTES〕であるLS6970(信越化学工業(株)製)を主成分とする塗布液を用い、その撥水膜用塗布液の混合割合として、 C1837Si(OC:エチルアルコール〔EtOH〕:水〔0.01N HNO〕=1:150:8前後とし、室温で5時間攪拌し、撥水膜用塗布液とした。そして相対湿度が約10%程度以下の雰囲気で、撥水膜用塗布液槽内に、ポリカーボネート板を浸漬し、引き上げスピード約10mm/分で引き上げ、室温で乾燥後、約60℃で約30分熱処理して、実施例3の本発明に係る被覆物を得た。
【0033】
(実施例4)
さらに前記と異なり、撥水膜用塗布液として、ペプタデカフロロデシルトリエトキシシラン〔FAS〕であるTSL8233(東芝シリコーン(株)製)を主成分とする塗布液を用い、その撥水膜用塗布液の混合割合として、C17Si(OC:エチルアルコール〔EtOH〕:水〔0.01N,HNO〕=1:30:2前後とし、室温で5時間攪拌し、撥水膜用塗布液とした。そして相対湿度が約10%程度以下の雰囲気で、撥水膜用塗布液槽内に、ポリカーボネート板を浸漬し、引き上げスピード約10mm/分で引き上げ、室温で乾燥後、約80℃で約30分熱処理して、実施例4の本発明に係る被覆物を得た。
【0034】
(実施例5)
さらに前記と異なり、撥水膜用塗布液として、ペプタデカフロロデシルトリクロロシラン〔HDFDTCS〕であるKBM7803(信越化学工業(株)製)を主成分とする塗布液を用い、その撥水膜用塗布液の混合割合は、C17SiCl:シリコーンオイル(KF994 信越化学工業(株)製)=1:99前後とした。そして相対湿度が約10%程度以下の雰囲気で、撥水膜用塗布液槽内に、ポリカーボネート板を約45分浸漬し、室温で乾燥後、約60℃で約30分熱処理して、実施例5の本発明に係る被覆物を得た。
【0035】
(実施例6)
撥水膜用塗布液槽内に、ポリカーボネート板を約20分浸漬する以外は実施例5と同様にして、実施例6の本発明に係る被覆物を得た。
【0036】
(実施例7)
撥水膜用塗布液槽内に、ポリカーボネート板を約10分浸漬する以外は実施例5と同様にして、実施例7の本発明に係る被覆物を得た。
【0037】
(実施例8)
100mm×100mm、厚さ1.5mmのガラス板を被膜用基材とし、ガラス板は撥水膜用塗布液槽内に浸漬する前に十分に超音波洗浄を行う以外は実施例5と同様にして、実施例8の本発明に係る被覆物を得た。
【0038】
(実施例9)
親水膜用塗布液でとして、テトラエトキシシラン〔TEOS〕であるLS2340(信越化学工業(株)製)を主成分とする塗布液を用い、その親水膜用塗布液の混合割合として、Si(OC:エチルアルコール〔EtOH〕:水〔0.01N,HCl〕=1:20:8前後とし、室温で5時間攪拌し、親水膜用塗布液とした。そして相対湿度約10%程度以下の雰囲気で、この親水膜用塗布液槽内に、前記ポリカーボネート板を浸漬し、引き上げスピード約10mm/分で引き上げ、室温で乾燥後、約60℃で約30分熱処理して親水膜被覆ポリカーボネート板を得た。さらに次に、撥水膜用塗布液として、ペプタデカフロロデシルトリクロロシラン〔HDFDTCS〕であるKBM7803(信越化学工業(株)製)を主成分とする塗布液を用い、その撥水膜用塗布液の混合割合は、C17SiCl:シリコーンオイル(KF994 信越化学工業(株)製)=1:99前後とした。そして相対湿度が約10%程度以下の雰囲気で、撥水膜用塗布液槽内に、前記親水膜被覆ポリカーボネート板を実施例6と同様に約20分浸漬し、室温で乾燥後、約60℃で約30分熱処理して、実施例9の本発明に係る被覆物を得た。
【0039】
(実施例10)
クロロトリフルオロエチレン系フッ素樹脂(東亞合成社製 ザフロンFC110)40重量部を、キシレン:トルエン:酢酸エチル:メチルイソブチルケトンを3:1:1:1で配合した混合溶剤に溶解後、室温で20分間撹拌した。その後イソシアネート硬化剤(東亞合成社製 コロネート2515)を5重量部添加し、さらに10分間撹拌し、撥水膜用塗布液を得た。そしてポリカーボネート板を、この撥水膜用塗布液槽内に浸漬し、約5mm/分で引き上げ、室温で乾燥後、約100℃で約30分熱処理して、実施例10の本発明に係る被覆物を得た。
【0040】
(比較例1)
アルミニウム−sec−ブトキシド〔Al(O−sec−Bu)〕とイソプロピルアルコール〔IPA〕とを、室温で約1時間攪拌した後、アセト酢酸エチル〔EAcAc〕を添加し、約1時間攪拌した後、水〔0.01N,HNO〕とイソプロピルアルコール〔IPA〕を加え、モル比で、Al(O−sec−Bu):IPA:EAcAc:0.01N,HNO=1:30:1:2の割合とし、約5時間攪拌してアルミナゾル液である透明アルミナ膜形成用の塗布液を調整した。
次いで、この調整した透明アルミナ膜形成用の塗布液に、前記ポリカーボネート板を浸漬した後、約300mm/minのスピードで引き上げ、ポリカーボネート板に塗布膜を形成した。そしてこれを室温で約30分養生した後、約80℃の温水に、約30分浸漬し、浸漬漕から引き上げ後、約60分室温で乾燥させ、透明アルミナ薄膜付きポリカーボネート板を得た。次に、フッ素シリコーンコーティング剤KP−801M(信越化学工業(株)製)を固形分比率を約0.5%になるように希釈し、撥水膜用塗布液を得た。そして前記透明アルミナ薄膜付きポリカーボネート板を十分にコロナ放電処理し、水への接触角が約3度となった時点で、この撥水膜用塗布液槽内に浸漬し、約5mm/分で引き上げ、室温で乾燥後、約60℃で約30分熱処理して花弁状透明アルミナ膜上に撥水膜を形成し、比較例1の被覆物を得た。
【0041】
(比較例2)
フッ素シリコーンコーティング剤KP−801M(信越化学工業(株)製)を固形分比率を約0.5%になるように希釈し、撥水膜用塗布液を得た。そして前記ポリカーボネート板を、この撥水膜用塗布液槽内に浸漬し、約5mm/分で引き上げ、室温で乾燥後、約60℃で約30分熱処理して、比較例2の被覆物を得た。
【0042】
(比較例3)
被膜用基材を100mm×100mm、厚さ1.5mmのガラス板とし、ガラス板は、撥水膜用塗布液槽内に浸漬する前に充分に超音波洗浄を行う以外は比較例2と同様にして、比較例3の被覆物を得た。
【0043】
(比較例4)
撥水膜用塗布液として、フッ化ピッチ(C)1gに対し、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(ClFCCClF)66gを加え、室温で24時間攪拌し、撥水膜用塗布液とした。そして前記ポリカーボネート板を浸漬し、約1mm/秒で引き上げ、室温で乾燥して比較例4の被覆物を得た。
【0044】
(比較例5)
撥水膜用塗布液として、未結合フッ素含有量が3重量%以下で且つ平均粒径が5μmのフッ化グラファイト粉末を、揮発成分揮発後の体積分率が60%となるようにアクリルシリコン樹脂と混合し、スプレーにより塗布が適正となるよう好適な有機溶剤により希釈し、撥水膜用塗布液とした。そして前記ポリカーボネート板にスプレーにより塗布し、室温で乾燥して比較例5の被覆物を得た。
【0045】
(比較例6)
特に処理を施さないガラス板を用いる。
【0046】
前記にて得られた実施例及び比較例のそれぞれについて撥水性物質の面積占有率を、XPSを用いてモル比を測定し、その数値を基に算出した。
【0047】
また前記にて得られた実施例及び比較例のそれぞれについて撥水性、滑水性を測定した。撥水性は接触角計を用いて各被覆物の大気中での水滴に対する接触角θを測定することで行った。また滑水性の測定は、各被覆物の外面に水滴を落とし、水滴を静止させた後に該被覆物を徐々に傾斜させ、その被覆物の傾斜角度より滑落角θを測定することで行った。水滴が斜面上を動く際に、水滴の被覆層外面に接触している部分が一定に保持された状態で水滴が動く場合を滑落、表面上を転がる状態で水滴が動く場合を転落として表す。
【0048】
また前記にて得られた実施例及び比較例のそれぞれについて滑氷に要する荷重の測定及び滑氷の状態の確認を行った。前記試験の横方向から見た状況を図1に示す。恒温槽内において被覆物1を水平試験台3上に固定して設置し、テフロンリング2を被覆物1上に置きテフロンリング2内に水を満たした状態で恒温槽内を試験を行う温度に冷却し被覆物1上に氷21を凍着させる。一定時間放置したのち、被覆物1上の氷21をテフロンリング2ごと被覆物1外面と平行の方向4に引っ張り、荷重及びその変化を確認する。荷重の変化については、図2のa)に示すような着氷が動き出した時点5に一気に荷重がなくなる場合を破断的剥離、図2のb)に示すような着氷が動き出した時点の荷重51が以後も同程度以下で推移する場合を粘弾性的剥離として表す。
【0049】
また前記にて得られた実施例及び比較例のそれぞれについて表面粗さ測定器を用いて最大表面粗さ、すなわち平滑性を測定した。
【0050】
また前記にて得られた実施例及び比較例のそれぞれの被覆物を北海道にて設置し、実際の着雪の度合いを着雪率にて表す。着雪率は、それぞれの測定材の着雪時間を総降雪時間にて商して算出しており、数値の小さいもの程優れた滑雪氷性を有していると判断できる。今回の設置における総降雪時間は約30000時間である。
【0051】
実施例及び比較例のそれぞれについての試験結果を表1に示す
【0052】
【表1】
Figure 0003848527
【0053】
表1において、本発明の水との濡れ性が接触角で70度以上、好ましくは90度以上であり、水滴が滑落し且つ滑落角度が40度以下、好ましくは30度以下である被覆層外面は優れた滑雪氷性を有し、着雪氷の防止効果を有していることが表されている。比較例1は超撥水レベルの撥水性を有しているが、実際の設置における着雪氷率は実施例のいずれより高くなっており、汚染物質の付着等により撥水性による着雪氷の防止効果が維持できていないことが表されている。
【0054】
また最大表面粗さが12μmである比較例5の着雪氷率は35%と高く、被覆層外面の最大表面粗さ10μm以下、好ましくは1μm以下である平滑性を有することで更に優れた着雪氷の防止効果を発現することが判る。表1においては−5℃において凍着させた氷にて評価試験を行ったが、評価試験における結果は実際の設置状況における着氷雪性と整合しており、雰囲気温度が−2℃から−5℃、好ましくは−5℃で凍着した雪氷に対する滑雪氷性により、被覆層の着雪氷の防止効果を判断できることが判る。
【0055】
【発明の効果】
本発明により、着雪氷した際においても被覆層外面の滑雪氷性により被覆物外面に付着した雪氷を速やかに滑落させることができる。従って着雪氷の防止に超撥水レベルの撥水性を必要とせず、屋外に設置して被覆物外面に汚染物質の付着等が起こったとしても、それらの現象は被覆層外面を微視的に捉えたときには滑雪氷性を発現する表面にそれほど影響を与えるものではないことから着雪氷の防止効果を維持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる滑雪氷性試験の一例を示すものである。
【図2】滑雪氷性試験の荷重の推移による剥離状態の違いを示すものである。
【符号の説明】
1 被覆物
2 テフロンリング
21 氷
3 水平試験台
4 引っ張り方向
5 着氷の動き出した時点
51 着氷の動き出した時点の荷重

Claims (3)

  1. 基材の外面に、シラン化合物をベースとしたシリコーンコーティング剤からなる塗布液を塗布して形成された親水性シリカ系薄膜を形成し、該親水性シリカ系薄膜上にフッ素含有シラン化合物、フッ素非含有シラン化合物、フルオロカーボン基を有するフッ素含有化合物から選ばれた1種あるいは2種以上の撥水性を発現させる物質の混合物を主成分とする塗布液を塗布し、乾燥硬化させ、撥水性物質を分布させると共に、撥水性物質が分布する部分以外に微視的に親水性物質を分布させることで、水との濡れ性が接触角で70度以上で且つ水滴の滑落角度が40度以下であり、滑氷雪性を有する被覆層を形成したことを特徴とする滑雪氷性被覆物。
  2. 被覆層は−2℃から−5℃の温度領域で凍着した雪氷について滑雪氷性を有することを特徴とする請求項1に記載の滑雪氷性被覆物。
  3. フッ素非含有シラン化合物は、メチル基を有するフッ素非含有シラン化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の滑雪氷性被覆物。
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