JP2003238204A - 高滑水性被膜及びその製造方法 - Google Patents

高滑水性被膜及びその製造方法

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JP2003238204A JP2002037626A JP2002037626A JP2003238204A JP 2003238204 A JP2003238204 A JP 2003238204A JP 2002037626 A JP2002037626 A JP 2002037626A JP 2002037626 A JP2002037626 A JP 2002037626A JP 2003238204 A JP2003238204 A JP 2003238204A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐酸性および対摩耗性に優れた高い撥水耐久
性と優れた滑水性(水滴滑落性)を有する高滑水性被膜
を得ること。 【解決手段】 被膜のマトリックスとしてのシリカ中
に、アルコキシ末端ジメチルシリコーンとフルオロアル
キルシランとの混合物を滑水成分として分散させ、アル
コキシ基が結合するケイ素原子とジメチルシロキサン鎖
末端のケイ素原子が酸素またはメチレン基を介して結合
するジメチルシリコーンによりマトリックス中の滑水成
分の保持性を向上させるとともに、該マトリックス中に
耐久性に優れたフルオロアルキルシランを導入すること
によりさらに耐久性の優れた高滑水性被膜を形成するこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に建築用窓ガラ
ス、車両用窓ガラス、鏡、その他産業用ガラス等に用い
ることが可能な、極めて優れた滑水性(水滴滑落性)を
示す高滑水性被膜およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水滴滑落性を改善する試みとしては、シ
リコーン系ワックス、オルガノポリシロキサン、界面活
性剤などを含む組成物について提案されており、例え
ば、特公昭50-15473号公報では、アルキルポリ
シロキサンおよび酸よりなる組成物、特開平5-301
742号公報では、アミノ変性シリコーンオイルと界面
活性剤とを含有する組成物が開示されており、30゜傾
斜において約15μl程度の水滴量で滑落するものが得
られている。また、特開平11-181412号公報で
は、−(CH23(CF27CH3等の基がオルガノシ
ロキサン単位を形成するケイ素原子に直接結合した単
位、および−(CH23SiCl3等の基がオルガノシ
ロキサン単位を形成するケイ素原子に直接結合した単位
を必須とする含フッ素シリコーン化合物および/または
該化合物の部分加水分解物生成物、を含むことを特徴と
する表面処理剤が開示されており、50μlの水滴が約
10°の傾斜で滑落するものが得られている。また、特
開2000-144056号公報では、末端に加水分解
可能な官能基を有するシリコーン化合物、または末端に
加水分解可能な官能基を有し他端にフルオロアルキル基
を併せ持つシリコーン化合物と、酸と水とを溶剤に溶解
後、混合撹拌によって得られた混合液を、基材表面に塗
布し、ついで乾燥させることにより得られる機能層が、
基材表面とシロキサン結合により化学的に結合されてな
ることを特徴とする水滴滑落性に優れた表面処理基材が
開示されており、50μlの水滴が約1°の傾斜で滑落
するものが得られている。なお、これらの表面処理剤
は、滑水成分を基材上に直接処理して滑水層を形成させ
ており、本願発明のように、滑水成分とマトリックス成
分をハイブリッド化した透明被膜を基材上に形成させる
というものではない。
【0003】滑水成分とマトリックス成分からなる透明
被膜を基材上に形成させる方法としては、特開平8-1
2375号公報にフルオロアルキル基含有シラン化合物
と、ジメチルシリコーンおよび/またはその誘導体の混
合物を溶媒中で加水分解して得られた溶液と、アルコキ
シシラン化合物を溶媒中で加水分解して得られた溶液と
を混合し、この混合液を基材表面に塗布することにより
形成された、フルオロアルキル基およびメチル基が塗膜
の内層よりも外側表面層において高い濃度で存在する撥
水性物品が開示されている。また、特開2000-26
758号公報には、滑水性被膜を形成可能な被覆組成物
として、水酸基含有ビニルポリマー、エポキシ末端シロ
キサンポリマー、スルホン酸化合物およびブロックされ
ていてもよいポリイソシアネート化合物及びメラミン樹
脂から選ばれる少なくとも1種の架橋剤成分および特定
のジアルキルスルホコハク酸塩及びアルキレンオキシド
シランから選ばれる界面活性剤を含有する滑水性被膜を
形成可能な被覆組成物により、水滴量10μlでの転落
角が5°以下と非常に優れた性能を示すことが開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記特開平8
-12375号公報記載の撥水性物品は、水滴滑落性が
50μlの水滴が約16°の傾斜で滑落するレベルであ
り、自動車用ウィンドウとして良好な雨滴除去を目的と
する場合には、十分とは言い難いレベルである。また、
前記特開2000-26758号公報記載の撥水性物品
は、透明性が低く、塗料としての用途に限られている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
に鑑みてなされたものであり、アルコキシ基が結合した
ケイ素原子とジメチルシロキサン鎖末端のケイ素原子が
酸素またはメチレン基を介して結合したジメチルシリコ
ーン組成物を滑水成分として用いると、マトリックス中
の滑水成分の保持性が向上し、さらに、該マトリックス
中に耐久性に優れたフルオロアルキルシランを導入すれ
ば、高耐久性の高滑水性被膜が形成できることを見出し
た。
【0006】すなわち、本発明の高滑水性被膜は、シリ
カマトリックス中に、一般式[1]で表されるアルコキ
シ末端ジメチルシリコーンと一般式[2]で表されるフ
ルオロアルキルシランとの混合物が滑水成分として分散
されてなることを特徴とする。
【0007】
【化3】
【0008】ここで、Xは−ORまたは−R'Si(O
R)r(CH3)3-r(Rは1価のアルキル基、R'は2価の
アルキレン基、rは1〜3の整数)で表されるアルコキ
シ基またはアルコキシ基含有基、p、qは1〜3の整
数、nは2000以下の整数を示す。
【0009】
【化4】
【0010】ここで、sは0〜11の整数、tは1〜3
の整数、Zは加水分解性基を示す。また、本発明の高滑
水性被膜は、前記一般式[1]で表されるアルコキシ末
端ジメチルシリコーンのアルコキシ基の数が3個以上で
あることを特徴とする。
【0011】さらに、本発明の高滑水性被膜は、前記一
般式[1]で表されるアルコキシ末端ジメチルシリコー
ンの平均重合度nが5〜1000であることを特徴とす
る。
【0012】またさらに、本発明の高滑水性被膜は、前
記一般式[1]で表されるアルコキシ末端ジメチルシリ
コーンは、マトリックスとしてのシリカに対して1〜2
00重量%の範囲で存在してなることを特徴とする。
【0013】さらにまた、本発明の高滑水性被膜は、前
記一般式[2]で表されるフルオロアルキルシランは、
前記一般式[1]で表されるアルコキシ末端ジメチルシ
リコーンに対して10〜2000モル%の範囲で存在し
てなることを特徴とする。
【0014】さらに、本発明の高滑水性被膜は、シリカ
マトリックス中に、前記一般式[1]で表されるアルコ
キシ末端ジメチルシリコーンと前記一般式[2]で表さ
れるフルオロアルキルシランが結合してなる成分が分散
していることを特徴とする。
【0015】また、本発明の高滑水性被膜の製造方法
は、下記の工程により行うことを特徴とする。 (1)アルコキシシランを加水分解および重縮合させる
ことによってマトリックス成分としてのシリカゾルを調
製する工程、(2)前記一般式[1]式で表されるアル
コキシ末端ジメチルシリコーンと前記一般式[2]式で
表されるフルオロアルキルシランと上記(1)で調製し
たシリカゾルを混合して塗布液を調製する工程、(3)
基材表面に前記塗布液を塗布したのち熱処理を行う工
程。
【0016】さらに、本発明の高滑水性被膜の製造方法
は、前記熱処理は、600℃以下の温度で行うことを特
徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の高滑水性被膜は、シリカ
マトリックス中に、一般式[1]で表されるアルコキシ
末端ジメチルシリコーンと一般式[2]で表されるフル
オロアルキルシランとの混合物が滑水成分として分散さ
れてなることを特徴とする。
【0018】
【化5】
【0019】ここで、Xは−ORまたは−R'Si(O
R)r(CH3)3-r(Rは1価のアルキル基、R'は2価の
アルキレン基、rは1〜3の整数)で表されるアルコキ
シ基またはアルコキシ基含有基、p、qは1〜3の整
数、nは2000以下の整数を示す。
【0020】
【化6】
【0021】ここで、sは0〜11の整数、tは1〜3
の整数、Zは加水分解性基を示す。高滑水性被膜の膜構
成成分であるマトリックスとしてのシリカは、例えば、
アルコキシシランの加水分解および重縮合反応を進める
ことにより形成されるシリカゾルを調製したものを用い
ることができ、該シリカゾルの調製は、例えば、アルコ
キシシラン(例えば、テトラエトキシシラン〔Si(O
25)4〕)と溶媒を所定量混合、攪拌(例えば、約3
0分程度)し溶液Aを得る。なお、溶媒としては、エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコールなどの低級アル
コールや、それらの混合溶媒が望ましいが、その他にも
エーテル類やケトン類を用いることができる。一方、酸
性水溶液と前記溶媒を混合、攪拌(例えば、約30分程
度)して溶液Bを得る。次いで、溶液Aと溶液Bを混合
後、長時間(例えば、約15時間程度)室温で攪拌して
アルコキシシランの加水分解および重縮合反応を進めシ
リカゾルを得る。以上のようにアルコキシシランの加水
分解は、前記アルコキシシランを出発原料として、少量
の水と塩酸、硝酸、酢酸などの酸触媒を添加し行うこと
ができ、その加水分解物を室温または加熱しながら攪拌
することにより重縮合させ、シリカゾルを得ることがで
きる。なお、シリカゾルの調製法としては、上記の方法
に限定されるものではないが、上記のようなアルコキシ
シランを溶媒で希釈したものに、溶媒で希釈した酸性水
溶液を徐々に混合する方法は、急激な反応を避けること
ができ、より均質な反応が得られるので、好ましい。
【0022】なお、アルコキシシランとしては、例え
ば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテト
ラアルコキシシラン類、メチルトリエトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、
エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラ
ン、プロピルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシ
ラン類、またはジアルコキシシラン類等を用いることが
できる。なお上記アルコキシシランの中でもテトラメト
キシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメト
キシシラン、エチルトリエトキシシラン等のトリアルコ
キシシランが好ましい。
【0023】次に、前記一般式[1]で表されるアルコ
キシ末端ジメチルシリコーンのRは炭素数1〜6の1価
のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、シクロヘキシル基等のものを用いることができる。
なお、これらの中でもメチル基またはエチル基が好まし
い。また、R'は炭素数2〜4の2価のアルキレン基で
あり、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、
ブチレン基等のものを用いることができるが中でもエチ
レン基が好ましい。なお、前記の一般式[1]で表され
るアルコキシ末端ジメチルシリコーンの平均重合度nは
2000以下であり、特に5〜1000の範囲が好まし
い。2000以上であるとシリカゾルとの相溶性が低下
して、透明な被膜の形成が困難となる。
【0024】また、前記一般式[1]で表されるアルコ
キシ末端ジメチルシリコーンは、シリカマトリックスや
一般式[2]で表されるフルオロアルキルシランと結合
できるアルコキシ基を各末端に少なくとも1個以上持っ
ているものを用いることができる。なお、該アルコキシ
末端ジメチルシリコーンが持つアルコキシ基の数は3個
以上が好ましく、2個以下であると、シリカゾルとの相
溶性が低下して成膜性が低下したり、シリカ膜中のシリ
コーンの保持量が減少して高滑水性被膜の耐久性が低下
する。
【0025】さらに、前記一般式[1]で表されるアル
コキシ末端ジメチルシリコーンは、塗布液中において、
シリカに対して1〜200重量%の範囲で存在させるこ
とが好ましい。1重量%以下であると、シリカ膜中のシ
リコーンの存在量が少なくなり高滑水性被膜の滑水性が
低下する。また、200重量%以上であると、シリカゾ
ルとの相溶性が低下して透明な被膜の形成が困難とな
る。
【0026】次に、前記一般式[2]で表されるフルオ
ロアルキルシランとしては、例えばCF3(CF211
2CH2SiCl3、CF3(CF211CH2CH2Si
CH3Cl2、CF3(CF211CH2CH2Si(C
32Cl、CF3(CF29CH 2CH2SiCl3、C
3(CF29CH2CH2SiCH3Cl2、CF3(CF
2 9CH2CH2Si(CH32Cl、CF3(CF27
CH2CH2SiCl3、CF3(CF27CH2CH2Si
CH3Cl2、CF3(CF27CH2CH2Si(CH3
2Cl、CF3(CF25CH2CH2SiCl3、CF
3(CF25CH2CH2SiCH3Cl2、CF3(C
25CH2CH2Si(CH32Cl、CF3CH2CH
2SiCl3、CF3CH2CH2SiCH3Cl2、CF3
2CH2Si(CH32Cl、CF3(CF211CH2
CH2Si(OCH33、CF3(CF211CH2CH2
SiCH3(OCH32、CF3(CF211CH2CH2
Si(CH32(OCH3)、CF3(CF29CH2
2Si(OCH33、CF3(CF29CH2CH2Si
CH3(OCH32、CF3(CF29CH2CH2Si
(CH32(OCH3)、CF3(CF27CH2CH2
i(OCH33、CF3(CF27CH2CH2SiCH3
(OCH32、CF3(CF27CH2CH2Si(C
32(OCH3)、CF3(CF25CH2CH2Si
(OCH33、CF3(CF25CH2CH2SiCH
3(OCH32、CF3(CF25CH2CH2Si(CH
32(OCH3)、CF3CH2CH2Si(OCH33
CF3CH2CH2SiCH3(OCH32、CF3CH2
2Si(CH32(OCH3)、等をはじめ、フルオロ
アルキルエトキシシラン類、フルオロアルキルプロポキ
シシラン類、フルオロアルキルイソシアネートシラン類
なども用いることができる。また、前記一般式[2]の
Zで表される加水分解性基としては、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基
などのアルコキシ基、または、クロロ基やイソシアネー
ト基等のものを用いることができる。
【0027】また、前記一般式[2]で表されるフルオ
ロアルキルシランは、塗布液中においてアルコキシ末端
ジメチルシリコーンに対して10〜2000モル%の範
囲で存在させることが好ましい。10モル%以下である
と、シリカ膜中のフルオロアルキルシランの存在量が少
なく高滑水性被膜の耐久性が低下する。また、2000
モル%以上であると、シリカゾルとの相溶性が低下して
透明な被膜の形成が困難となる。
【0028】次に、本発明の高滑水性被膜の製造方法に
ついて説明する。
【0029】本発明の高滑水性被膜は下記の工程により
製造することができる。 (1)アルコキシシランを加水分解および重縮合させる
ことによってマトリックス成分としてのシリカゾルを調
製する工程、(2)前記一般式[1]式で表されるアル
コキシ末端ジメチルシリコーンと前記一般式[2]式で
表されるフルオロアルキルシランと上記(1)で調製し
たシリカゾルを混合して塗布液を調製する工程、(3)
基材表面に前記塗布液を塗布したのち熱処理を行う工
程。すなわち、高滑水性被膜用の塗布液は、一般式
[1]で表されるアルコキシ末端ジメチルシリコーンと
一般式[2]で表されるフルオロアルキルシランを前記
シリカゾルに添加、混合することにより得ることができ
る。
【0030】上記で用いる溶媒としては、エチルアルコ
ール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエ
ン、ベンゼン、キシレン等の芳香族系炭化水素溶媒類、
ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテ
ル類、クロロホルム、四塩化炭素等の塩素系溶媒やそれ
らの混合物を用いることが好ましい。
【0031】次に、上記で得られた塗布液を基材表面に
塗布する。塗布方法としては、手塗り、ノズルフローコ
ート法、ディッピング法、スプレー法、リバースコート
法、フレキソ法、印刷法、フローコート法あるいはスピ
ンコート法、ならびにそれらの併用等既知の被覆手段な
ど各種被覆法が適宜採用し得る。また、簡易なタイプの
スプレー式撥水処理剤などとしても使用することができ
る。
【0032】次に、基材表面に塗布した塗布液を熱処理
し基材表面に被膜を固着させる。熱処理は、風乾により
自然乾燥させてもよいし、乾燥後または乾燥と同時に室
温を越え600℃以下の温度で熱処理を行うことも出来
る。なお、600℃を越えると滑水成分が熱分解して滑
水性が著しく低下するので好ましくない。
【0033】基材としては、ガラス、プラスチック等特
に限定されるものではないが、例えば、ガラス基板の場
合には、建築用窓ガラスや自動車用窓ガラス等に通常使
用されているフロ−トガラスあるいはロ−ルアウト法で
製造されたガラス等無機質の透明性がある板ガラスが好
ましく、無色または着色、ならびにその種類あるいは色
調、他の機能性膜との組み合わせ、ガラスの形状等に特
に限定されるものではなく、さらに曲げ板ガラスとして
はもちろん各種強化ガラスや強度アップガラス、平板や
単板で使用できるとともに、複層ガラスあるいは合わせ
ガラスとしても使用できる。また、被膜はガラス基板の
両面に成膜しても構わない。
【0034】なお、滑水液が塗布される基材表面は、金
属酸化物よりなる下地層が設けられていてもよい。例え
ば、ガラス基板の場合には、下地層は、ケイ素酸化物等
の金属酸化物を主成分とする酸化物薄膜が好ましく、そ
の上に前記塗布液を塗布して高滑水性被膜を被覆するこ
とにより、高耐久性を有する高滑水性ガラスを得ること
が出来る。
【0035】以上に述べたように、本発明の高滑水性被
膜は、シリカマトリックスと結合することができるアル
コキシ基が結合したケイ素原子とジメチルシロキサン鎖
末端のケイ素原子が酸素またはメチレン基を介して結合
したアルコキシ末端ジメチルシリコーンを使用している
ため、シリカマトリックス中の該成分の保持性が向上
し、耐久性を向上させることができる。さらに、該被膜
中に耐久性に優れたフルオロアルキル基を導入すること
によって、耐久性を向上させることができる。
【0036】なお、本発明における滑水性とは、後述の
実施例の評価方法で述べるような方法、すなわち、サン
プル表面上に50μlの純水を滴下した後、該サンプル
を徐々に傾けていき、水滴が動き始める時点の傾斜角度
を測定することで評価した。なお、該傾斜角度を転落角
(°)とし、転落角は協和界面科学製CA−A型を用い
て大気中(約25℃)で測定した。なお、本発明の高滑
水性とは、転落角が10°以下のものをいう。
【0037】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。な
お、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、高滑水性被膜の評価方法を以下に示す。
【0038】〔高滑水性被膜の評価〕高滑水性被膜の評
価方法を以下に記す。 (1)接触角 高滑水性被膜を有するサンプル表面に、純水約2μlを
置いたときの水滴とサンプル表面とのなす角を接触角計
で測定した。なお、接触角計には協和界面科学製CA−
X型を用い、大気中(約25℃)で測定した。 (2)転落角 サンプルを水平に保持した状態で、サンプル表面上に5
0μlの純水を滴下した後、サンプルを徐々に傾けてい
き、水滴が動き始める時点の傾斜角度を転落角(°)と
した。なお、転落角は協和界面科学製CA−A型を用い
て大気中(約25℃)で測定した。なお、転落角が10
°以下を合格とした。 (3)耐酸性試験 サンプル表面上に1mlの25%硫酸水溶液を滴下し、
約25℃で24h放置した。次いで、水道水で表面を洗
浄し、風乾させた後、接触角および転落角を評価した。 (4)セリア研摩試験 10wt%のガラス用研摩剤ミレークE(三井金属鉱業
製)を水道水に分散させた懸濁液を染み込ませた綿布
で、サンプル表面を約1.5kg/cm2の強さで研摩し
た。研摩範囲の70%が親水化するまでの研摩回数(往
復)を評価した。
【0039】実施例1 (1)フルオロアルキルシランとアルコキシ末端ジメチ
ルシリコーンの混合溶液の調製 フルオロアルキルシラン(CF3(CF2)7CH2CH2SiCl3、C8
FASCと略す)とアルコキシ末端ジメチルシリコーン
の混合溶液は、フルオロアルキルシランとアルコキシ末
端ジメチルシリコーンを混合することによって得た。図
1に、フルオロアルキルシラン(C8FASC)とアル
コキシ末端ジメチルシリコーンの混合溶液の調製手順と
各成分の混合割合(重量比)を示す。先ず、酢酸エチル
で10wt%に希釈した平均重合度nが150のアルコ
キシ末端ジメチルシリコーン〔(CH3O)3SiO[Si(CH3)2O]
150Si(OCH3)3〕溶液;3.70gと酢酸エチル;20.0
0gおよび0.1mol/lの硝酸水溶液;0.02gを
混合し、約5時間室温で攪拌後、モレキュラーシーブ
(ユニオン昭和製、4AXH−5 8×12);4.0
0gを添加した後、室温で約20h静置して反応溶液中
の水分を除去した溶液Aを得た。次いで、溶液A;2
2.20gとヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラ
ン〔CF3(CF2)7CH2CH2SiCl3:C8FASC、信越化学工
業製、HFTCS〕;0.04gを混合し、室温で約2
4h攪拌することによってフルオロアルキルシランとア
ルコキシ末端ジメチルシリコーンからなる混合溶液Xを
得た。
【0040】(2)シリカゾルの調製 シリカゾルは、テトラエトキシシラン〔Si(OC2H5)4:T
EOS〕の加水分解および重縮合反応を進めることによ
り調製した。図2に、シリカゾルの調製手順と各成分の
混合割合(重量比)を示す。先ず、TEOS;312.
5gとエキネンF1(90重量%のエタノールと10重
量%のイソプロピルアルコールからなる低級アルコール
の混合物);450.0gを混合し、約30分間攪拌し
溶液Bを得た。また、0.1mol/lの硝酸水溶液;
7.5g、H2O;210.0gおよびエキネンF1;2
0.0gを混合し、約30分間攪拌し溶液Cを得た。次
いで、溶液Bと溶液Cを混合後、約15時間室温で攪拌
することによってシリカゾルYを得た。
【0041】(3)塗布液の調製 塗布液は、上記フルオロアルキルシランとアルコキシ末
端ジメチルシリコーンからなる混合溶液Xと上記シリカ
ゾルYを混合することによって得た。図3に塗布液の調
製手順と各薬液の混合割合(重量比)を示す。先ず、上
記フルオロアルキルシランとアルコキシ末端ジメチルシ
リコーンからなる混合溶液X;2.5gとメチルエチル
ケトン;7.00gとイソプロピルアルコール;7.00
gを混合し、約5分間攪拌した。次いで、上記シリカゾ
ルY;0.78gを添加し、約15時間室温で攪拌し
た。次いで、メチルエチルケトン;26.5gとイソプ
ロピルアルコール;26.5gを添加し、30分間攪拌
した。以上の方法により、シリカ濃度が0.1重量%、
シリカに対するアルコキシ末端ジメチルシリコーンの重
量比(以降、「シリコーン濃度」と記載する)が37.
5重量%、アルコキシ末端ジメチルシリコーンに対する
フルオロアルキルシランのモル比(以降、「FAS濃
度」と記載する)が250モル%の塗布液を得た。
【0042】(4)ガラス基板の洗浄 300mm×300mm×2mm(板厚)サイズのフロ
ートガラスの表面を研摩液を用いて研摩し、ガラス洗浄
機(当所製作品)にて水洗および乾燥した。なお、ここ
で用いた研摩液は、約1%のガラス用研摩剤ミレークE
(三井金属鉱業製)を水に混合した懸濁液を用いた。
【0043】(5)高滑水性被膜の被覆 上記(3)で調製した塗布液をスピンコート法により上
記(4)で準備したガラス基板上に塗布した。先ず、ス
ピンコーター上に塗膜用ガラス基板である上記ガラス基
板を設置し、回転速度が100rpmの速度で回転させ
ながら約25〜30mlの塗布液を滴下し、30秒間回
転速度を維持して塗膜の乾燥を行い、良好な成膜性の透
明ゲル膜を得た。次いで、280℃で10分間熱処理を
行い、室温まで冷却させた後、流水中、ネル(綿300
番)で水洗後、風乾して高滑水性被膜付きガラスサンプ
ルを得た。
【0044】上記[滑水性被膜の評価]に記載した要領
により得られた高滑水性被膜付きガラスサンプルの初期
性能および耐久性を評価した結果、初期接触角は104
°、初期転落角は8°と良好な水滴転落性を示し、耐酸
性試験後の接触角は99°と高い撥水性を維持してい
た。さらに、セリア研摩試験においても、70%を親水
化させるのに35往復を要し、良好な耐久性を示した。
なお、実施例および比較例で作製したサンプルの作製条
件を表1に、また初期性能、耐久性試験結果を表2に示
す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】実施例2 平均重合度nが200のアルコキシ末端ジメチルシリコ
ーン〔(CH3O)3SiCH2CH 2Si(CH3)2O[Si(CH3)2O]200Si(C
H3)2CH2CH2Si(OCH3)3〕を用い、シリコーン濃度を50
重量%、FAS濃度を200モル%とした以外はすべて
実施例1と同じとした。結果、初期接触角は103°、
初期転落角は8°と良好な水滴転落性を示し、耐酸性試
験後の接触角は93°と高い撥水性を維持していた。さ
らに、セリア研摩試験においても、70%を親水化させ
るのに35往復要し、良好な耐久性を示した。
【0048】実施例3 平均重合度nが250のアルコキシ末端ジメチルシリコ
ーン〔(CH3O)3SiO[Si(CH3)2O]250Si(OCH3)3〕を用いた
以外はすべて実施例2と同じとした。結果、初期接触角
は106°、初期転落角は8°と良好な水滴転落性を示
し、耐酸性試験後の接触角は89°と高い撥水性を維持
していた。さらに、セリア研摩試験においても、70%
を親水化させるのに35往復要し、良好な耐久性を示し
た。
【0049】実施例4 平均重合度nが300のアルコキシ末端ジメチルシリコ
ーン〔(C2H5O)3SiCH2CH2Si(CH3)2O[Si(CH3)2O]300Si(CH
3)2CH2CH2Si(OC2H5)3〕を用いた以外はすべて実施例2
と同じとした。結果、初期接触角は105°、初期転落
角は7°と良好な水滴転落性を示し、耐酸性試験後の接
触角は88°と高い撥水性を維持していた。さらに、セ
リア研摩試験においても、70%を親水化させるのに3
5往復要し、良好な耐久性を示した。
【0050】実施例5 平均重合度nが100のアルコキシ末端ジメチルシリコ
ーン〔(CH3O)3SiCH2CH 2Si(CH3)2O[Si(CH3)2O]100Si(C
H3)2CH2CH2Si(OCH3)3〕を用い、シリコーン濃度を25
重量%、FAS濃度を150モル%とした以外はすべて
実施例1と同じとした。結果、初期接触角は105°、
初期転落角は8°と良好な水滴転落性を示し、耐酸性試
験後の接触角は97°と高い撥水性を維持していた。さ
らに、セリア研摩試験においても、70%を親水化させ
るのに35往復要し、良好な耐久性を示した。
【0051】実施例6 平均重合度nが50のアルコキシ末端ジメチルシリコー
ン〔(CH3O)3SiCH2CH2Si(CH3)2O[Si(CH3)2O]50Si(CH3)2C
H2CH2Si(OCH3)3〕を用いた以外はすべて実施例5と同じ
とした。結果、初期接触角は105°、初期転落角は9
°と良好な水滴転落性を示し、耐酸性試験後の接触角は
93°と高い撥水性を維持していた。さらに、セリア研
摩試験においても、70%を親水化させるのに40往復
要し、良好な耐久性を示した。
【0052】比較例1 上記「実施例1(1)フルオロアルキルシランとアルコ
キシ末端ジメチルシリコーンの混合溶液の調製」の図1
において、C8FASCの添加量を0gとした以外は全
て実施例1と同じとした。すなわち、塗布液中にフルオ
ロアルキルシランが含まれていないことを示す。結果、
初期接触角は105°、初期転落角は7°と高い水滴転
落性を示したが、耐酸性試験後の接触角は76°と耐久
性は悪かった。さらに、セリア研摩試験においても、1
0往復の研摩で70%が親水化し、耐久性は悪かった。
【0053】比較例2 上記「実施例1(1)フルオロアルキルシランとアルコ
キシ末端ジメチルシリコーンの混合溶液の調製」で得た
混合溶液X;4.0mlをガラス基板上に滴下し、綿布
(商品名;ベンコット)でガラス全面に十分引き伸ばし
た後、5分程度風乾した。その後、マッフル炉で80
℃、10分間の熱処理を行い、白濁して残った余剰な滑
水剤をiPAで拭き上げて透明なサンプルを得た。すな
わち、本比較例では、シリカマトリックスのない被膜を
作製した。結果、初期接触角は105°と高い撥水性を
示したが、初期転落角は19°と悪く、耐酸性試験後の
接触角も35°と耐久性も悪かった。さらに、セリア研
摩試験においても、5往復以下の研摩で70%が親水化
した。
【0054】比較例3 上記「実施例1(1)フルオロアルキルシランとアルコ
キシ末端ジメチルシリコーンの混合溶液の調製」の図1
において、アルコキシ末端ジメチルシリコーンの添加量
を0gとした以外は全て実施例1と同じとした。すなわ
ち、塗布液中にアルコキシ末端ジメチルシリコーンが含
まれていないことを示す。結果、初期接触角は88°、
初期転落角は13°と悪く、耐酸性試験後の接触角も7
0°と耐久性も悪かった。さらに、セリア研摩試験にお
いても、10往復の研摩で70%が親水化した。
【0055】比較例4 平均重合度nが2500のアルコキシ末端ジメチルシリ
コーン〔(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2Si(CH3)2O[Si(CH3)2O]
2500Si(CH3)2CH2CH2Si(CH3)(OCH3)2〕を用いた以外はす
べて実施例1と同じとした。結果、透明な被膜は得られ
なかった。
【0056】
【発明の効果】本発明の高滑水性被膜は、高い撥水耐久
性と優れた滑水性を兼ね備えているので、例えば、車両
用の窓ガラス等に用いた場合には、雨天時に前方、側
方、後方の視界確保が容易となりドライビングの安全性
が向上し、さらにこの効果が長期間にわたり維持できる
等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1におけるフルオロアルキルシランとア
ルコキシ末端ジメチルシリコーンの混合溶液Xの調製手
順を示す図である。
【図2】実施例1におけるシリカゾルYの調製手順を示
す図である。
【図3】実施例1における塗布液の調製手順を示す図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱口 滋生 三重県松阪市大口町1510 セントラル硝子 株式会社硝子研究所内 (72)発明者 荒井 宏明 三重県松阪市大口町1510 セントラル硝子 株式会社硝子研究所内 Fターム(参考) 4G059 AA01 AC22 AC30 FA05 FA22 FB06 4J038 DL071 GA12 HA446 KA08 NA07 PA19 PB05 PB07 PC03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリカマトリックス中に、一般式[1]で
    表されるアルコキシ末端ジメチルシリコーンと一般式
    [2]で表されるフルオロアルキルシランとの混合物が
    滑水成分として分散されてなることを特徴とする高滑水
    性被膜。 【化1】 ここで、Xは−ORまたは−R'Si(OR)r(CH3)3-r
    (Rは1価のアルキル基、R'は2価のアルキレン基、
    rは1〜3の整数)で表されるアルコキシ基またはアル
    コキシ基含有基、p、qは1〜3の整数、nは2000
    以下の整数を示す。 【化2】 ここで、sは0〜11の整数、tは1〜3の整数、Zは
    加水分解性基を示す。
  2. 【請求項2】前記一般式[1]で表されるアルコキシ末
    端ジメチルシリコーンのアルコキシ基の数が3個以上で
    あることを特徴とする請求項1記載の高滑水性被膜。
  3. 【請求項3】前記一般式[1]で表されるアルコキシ末
    端ジメチルシリコーンの平均重合度nが5〜1000で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の高滑水性被
    膜。
  4. 【請求項4】前記一般式[1]で表されるアルコキシ末
    端ジメチルシリコーンは、マトリックスとしてのシリカ
    に対して1〜200重量%の範囲で存在してなることを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の高滑水性被
    膜。
  5. 【請求項5】前記一般式[2]で表されるフルオロアル
    キルシランは、前記一般式[1]で表されるアルコキシ
    末端ジメチルシリコーンに対して10〜2000モル%
    の範囲で存在してなることを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれか記載の高滑水性被膜。
  6. 【請求項6】シリカマトリックス中に、前記一般式
    [1]で表されるアルコキシ末端ジメチルシリコーンと
    前記一般式[2]で表されるフルオロアルキルシランが
    結合してなる成分が分散していることを特徴とする請求
    項1乃至5のいずれか記載の高滑水性被膜。
  7. 【請求項7】下記の工程により行うことを特徴とする高
    滑水性被膜の製造方法。 (1)アルコキシシランを加水分解および重縮合させる
    ことによってマトリックス成分としてのシリカゾルを調
    製する工程、(2)前記一般式[1]式で表されるアル
    コキシ末端ジメチルシリコーンと前記一般式[2]式で
    表されるフルオロアルキルシランと上記(1)で調製し
    たシリカゾルを混合して塗布液を調製する工程、(3)
    基材表面に前記塗布液を塗布したのち熱処理を行う工
    程。
  8. 【請求項8】前記熱処理は、600℃以下の温度で行う
    ことを特徴とする請求項7記載の高滑水性被膜の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006144019A (ja) * 2004-08-27 2006-06-08 Central Glass Co Ltd 滑水性被膜を得るための処理剤及び滑水性被膜の作製法
JP2006290923A (ja) * 2005-04-06 2006-10-26 Central Glass Co Ltd 滑水性物品の製法
JP2009138091A (ja) * 2007-12-06 2009-06-25 Kazufumi Ogawa 撥水撥油防汚処理剤とその製造方法、およびそれらを用いて製造された物品とその製造法、およびそれら物品を装着した製品
JP2013173939A (ja) * 2013-04-11 2013-09-05 Kazufumi Ogawa 表面に微細な凸凹を有する撥水撥油防汚膜が形成された物品および製品とそれらの製造方法

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