JP3848412B2 - アリ類の忌避剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアリ類の忌避剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ゴキブリ等の衛生害虫の忌避剤としては、ピレスロイド系殺虫剤、有機リン系殺虫剤を始めとする多くの殺虫剤が知られているが、N,N−ジエチル−m−トルアミド(以下、DEETと略記する)と比較すると効力的に劣るものが多い。
また、近年、アリのような、衛生害虫の範疇に入らない生物が不快害虫として駆除の対象となってきている。そのため、これらの不快害虫の忌避剤としても前記殺虫剤を利用しているが、満足できる忌避効果を示すものは見うけられない。さらに、ゴキブリ類やアリ類などの害虫は主として家屋内が駆除対象区域となるため、食器棚、家具類、流し台など人が直接触れる物に対しても前記した殺虫剤が適用されるため、その毒性や環境汚染が問題となっている。
【0003】
上記のような問題から、最近、天然精油又はその成分による忌避剤が提案されている。しかしながら、天然精油については、前記害虫に対する忌避剤としての提案は数多くなされているが、アリ類に対してその有効性が確認されている物質ははるかに少なく、しかも効力的に満足できる忌避剤は見うけられない。
リ類の忌避剤としては、例えば、特開平1−294601号公報及び特開平4−288003号公報には天然テルペノイドモノマー、これらの低重合オリゴマー又は低共重合オリゴマーがゴキブリやイエシロアリに対して忌避効果を示すことが開示されており、特開平4−321613号公報にはカヤツリグサ科植物からの抽出物がアズマオオズアカアリに対して忌避効果を示すことが開示されている。また、特開平5−255007号公報にはボルネオール又はイソボルネオールがアリの方向感覚を狂わす効果を有することが記載されている。
これらの化合物は安全性の点では評価できるが、忌避効力の点においては未だ満足すべきものではなかった。
【0004】
ところで、害虫忌避剤としては一般にDEETが多用されており、アリに対しても同様に忌避剤として有効に用いることができる。
しかしながら、DEETは合成品であり、安定供給といった面からは天然精油の方が供給し易く、安全性の面からも天然精油の方が有利なものが多い。またエアゾール剤に製剤されて、噴霧され微粒子化された場合に、鼻粘膜への刺激が認められる場合もあるといった問題もある。
さらに、DEETには空間での忌避効果はなく、害虫との接触による忌避効果のみであり、接触面以外からの害虫侵入を阻止できないという問題がある。従って、一定空間内での害虫忌避を有効かつ確実に達成できる害虫忌避剤が強く求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の基本的な目的は、安全性が高く、しかもアリ類に対してDEETと同等もしくはそれ以上に高い忌避効果を有し、忌避効果の持続性や低濃度でも高い忌避効果を示すことができる効力的に満足できるアリ類の忌避剤を提供することにある。
特に本発明の目的は、一定空間内においてアリ類の侵入を有効に阻止できる空間的忌避効果に優れると共に、接触的忌避効果にも優れ、強い忌避作用を示し、しかもその効力の持続性に優れたアリ類の忌避剤を提供することにある。
さらに本発明の目的は、上記のような高い忌避効果や安全性に優れると共に、人の臭覚に対してはマイルドな芳香を示すことにより、屋内においても問題なく使用できるアリ類の忌避剤を提供することにある。
0006
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明によれば、天然精油であるオークモス、サンダルウッド油、スペアミント油、タイムホワイト油、パチョウリ油、ガーリック油、シナモンリーフ油、タイムレッド油、ペルーバルサムの1種又は2種以上を有効成分として含有することを特徴とするアリ類の忌避剤が提供される。
特に好適な態様によれば、天然精油であるオークモス、サンダルウッド油、スペアミント油、タイムホワイト油、パチョウリ油の1種又は2種以上を有効成分として含有することを特徴とするアリ類の忌避剤が提供される。
さらに本発明の別の態様によれば、前記いずれの態様においても、有効成分として含有する天然精油に加えて、さらにピレスロイド系殺虫剤,有機リン系殺虫剤,カーバメート系殺虫剤の1種又は2種以上を有効成分として含有することを特徴とするアリ類の忌避剤が提供される。
0007
【発明の実施の形態】
本発明者らは、前記課題を解決すべく、安全性が高く、生態系のバランスをくずさないアリ類の忌避剤について鋭意検討した結果、天然精油であるオークモス、サンダルウッド油、スペアミント油、タイムホワイト油、パチョウリ油、ガーリック油、シナモンリーフ油、タイムレッド油、ペルーバルサムがアリ類に対して卓越した忌避効果を有することを見い出した。
これらの天然精油は、本発明において確認されたように各種アリ類に対する忌避効果を有すると共に、低濃度でも高い忌避効果を示す。さらに、人畜に対する安全性が極めて高く、しかもマイルドな芳香を示すので、屋外においては勿論のこと、屋内においても全く問題なく使用できる。
0008
これらの天然精油の中でも、アリ類に対してはオークモス、サンダルウッド油、スペアミント油、タイムホワイト油、パチョウリ油が、接触的忌避効果に加えて空間的忌避効果にも優れ、一定空間内でのアリ類に対する忌避作用を有効かつ確実に長期間に亘って発揮できることが見い出された。
0009
さらに本発明者らの研究によれば、上記天然精油と共に殺虫剤を併用することにより、アリ類に対する忌避効果をさらに増強できることを見い出した。上記天然精油と混合して用いることができる殺虫剤としては、従来より害虫駆除剤として用いられる各種殺虫剤を用いることができ、ピレスロイド系殺虫剤、カーバメート系殺虫剤、有機リン系殺虫剤等を挙げることができるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
0010
本発明の忌避剤による忌避対象のアリ類としては、アミメアリ、トビイロケアリ、ルリアリ、クロヤマアリ、クロオオアリ、イエヒメアリ、その他すべてのアリ類が挙げられる。
0011
ピレスロイド系殺虫剤としては、例えばアレスリン、dl,d−T80−アレスリン、d−T80−アレスリン、d,d−T80−プラレトリン、フタルスリン、d−T80−フタルスリン、d−T80−レスメトリン、d−T80−フラメトリン、ペルメトリン、エムペントリン、テラレスリン、エトフェンプロックス、フェノトリン、サイフェノトリン、トラロメスリン等が挙げられ、カーバメート系殺虫剤としては、例えばカルバリル、プロポクサー等が挙げられる。
また、有機リン系殺虫剤としては、例えばクロルピリホス、クロルピリホスメチル、ピリダフェンチオン、ダイアジノン、フェニトロチオン、フェンチオン、ジクロルボス、プロチオホス、プロペンタホス等が挙げられる。
0012
本発明のアリ忌避剤は、上記有効成分をそのままアリの忌避を要求される区域等に適用することもできるが、通常好ましくは適当な担体その他の配合剤を用いて適用区域、適用方法等に適した各種の形態、例えばエアゾール剤、油剤、乳剤等の液剤、粉剤、粒剤、シート剤、マット剤等の固剤などに調製して利用される。液剤の形態に調製するに当り用いられる担体としては、例えば水、メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、ケロシン、ノルマルパラフィン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類などが挙げられる。
0013
液剤形態の本発明のアリ忌避剤は、さらに通常使用される塗膜形成剤、乳化剤、分散剤、展着剤、湿潤剤、安定剤、噴射剤等の添加剤、例えばポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の非イオン系界面活性剤、カルボキシメチルセルローズ等の陰イオン系界面活性剤、第四級アンモニウム塩等の陽イオン系界面活性剤などの界面活性剤、ニトロセルロース、アセチルロース、アセチルブチリルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、酢酸ビニル樹脂等のビニル系樹脂、アルキッド系樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、ユリア系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ゴム、ポリビニルアルコール等の塗膜形成剤、液化石油ガス、ジメチルエーテル、炭酸ガス、窒素ガス等の噴射剤、カゼイン、ゼラチン、アルギン酸等を配合することによって、塗料形態、接着剤形態、乳剤、分散剤、懸濁剤、噴霧剤、エアゾール剤等の各種形態で利用することができる。
0014
また、固剤の形態に調製するに当り用いられる担体としては、例えばクレー、タルク、カオリン、ケイソウ土、石こう、パーライト、ベントナイト、酸性白土、火山岩、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、炭酸カルシウム、セピオライト等の鉱物性粉末や、木粉、大豆粉、小麦粉、デンプン、コーヒー抽出粕等の植物性粉末等を用いることができ、粒剤や粉剤等の剤型で利用することができる。
また、上記担体や前記した塗膜形成剤等を用いてシート状の剤型に調製することもでき、パルプ、リンター、不織布等の担体を用いてマット状の剤型に調製することもできる。
0015
本発明のアリ忌避剤中の有効成分の配合量及び該忌避剤の適用量は、その剤型や適用方法、適用場所に応じて適宜に決定すればよく、限定的でないが、一般に、本発明の天然精油の含有量は、エアゾール剤では0.001重量%〜10重量%、好ましくは0.001重量%〜5重量%、油剤では0.001重量%〜95重量%、好ましくは0.01重量%〜50重量%、乳剤では0.001重量%〜80重量%、好ましくは0.01重量%〜50重量%、粉剤では0.001重量%〜90重量%、好ましくは0.01重量%〜50重量%、粒剤では0.001重量%〜90重量%、好ましくは0.01重量%〜50重量%、シート剤では0.0001g/m〜10g/m、好ましくは0.001g/m〜1g/m、マット剤では0.001重量%〜50重量%、好ましくは0.01重量%〜30重量%である。
0016
さらに、本発明のアリ忌避剤には、先に列挙したもの以外の公知の害虫忌避剤、効力増強剤、酸化防止剤、げっ歯類動物駆除及び忌避剤、殺菌剤、防黴剤、除草剤、肥料、着香料、着色料等を配合することができる。配合可能な他の害虫忌避剤としては、DEET、2,3,4,5−ビス(△−ブチレン)−テトラヒドロフルフラール、ジ−n−プロピルイソシンコメロネート、ジ−n−ブチルサクシネート、2−ヒドロキシエチルオクチルサルファイド、2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,2−ジメチル−3−(2´,2´−ジクロルビニル)−シクロプロパン−1−カルボキシレート、N−ヘキシル−3,4−ジクロルマレイミド等が挙げられる。
0017
また効力増強剤としては、N−(2−エチルヘキシル)−ビシクロ−[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシイミド、6−(プロピルピペロニル)−ブチルカルビチルエーテル、N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ[2,2,2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、オクタクロロジプロピルエーテル等を、酸化防止剤としてはブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、γ−オリザノール等を、げっ歯動物駆除及び忌避剤としてはα−ナフチルチオウレア、シクロヘキシミド等を、防菌防黴剤としてはサリチル酸、安息香酸、ソルビン酸、p−クロロ−m−キシレノール、2−(4´−チアゾイル)ベンズイミダゾール等を、防黴剤としてはα−ブロモシンナミックアルデヒド、N−ジメチル−N−フェニル−N´−(フルオロジクロロメチル)チオスルファミド等を挙げることができる。
0018
【実施例】
以下、処方例及び試験例を示して本発明について具体的に説明する。
処方例1(エアゾール剤)
天然精油 0.1重量%
溶剤 49.9重量%
噴射剤 50.0重量%
0019
処方例2(液剤)
天然精油 20.0重量%
溶剤 80.0重量%
0020
処方例3(粉剤)
殺虫剤 5.0重量%
天然精油 5.0重量%
鉱物質粉体 90.0重量%
0021
処方例4(マット剤)
天然精油 30.0重量%
パルプ製マット 70.0重量%
0022
試験例
本発明の天然精油によるアリ類に対する初期の忌避効果及び経時的な忌避効果(接触的忌避効果)について、以下のようにして試験を行った。
(1)オークモス、サンダルウッド油、スペアミント油、タイムホワイト油、パチョウリ油、ガーリック油、シナモンリーフ油、タイムレッド油、ペルーバルサム、比較としてオリーブ油、ペッパー油、マンダリン油、ルー油、レモン油、ワサビ油及び対照薬剤としてDEETを用いた。
(2)供試虫
恒温(25℃)、長日条件下(14L10D)で飼育中のアミメアリ(Pristomymex pungens)を供試虫として用いた。
(3)試験方法:濾紙接触忌避試験法
直径9cmの東洋濾紙No.5Aに、供試剤の塗布量が1g/mとなるように、所定濃度に調整した各供試剤のアセトン溶液を各1ml塗布し、1時間風乾した。これを半円状に2枚に切り、その1枚を、同様に半円形に切った無処理の濾紙とならべてガラス板上に置き、その上に内壁に粉末タルクを塗布した内径7cmのガラスリングを置いた。その中に供試虫10個体を放飼し、処理後60分目までは10分間隔で、その後は30分間隔で180分後まで各エリアに存在する個体数を数えて、下記の式によって忌避率を算出した。試験は3反復とした。
また、効果の持続性を調べるために、上記と同様に供試剤を塗布した新たな濾紙を室温条件下に3日間放置し、その後同様の試験を行った。
忌避率(%)=(無処理区個体数−処理区個体数)/無処理区個体数×100
0023
各供試剤の忌避効果を表1に示す。
表1
Figure 0003848412
表1に示す結果から明らかなように、本発明で用いる天然精油は、施用初期からアミメアリに対してDEET以上の高い接触的忌避効果を有することがわかる。上記天然精油の中でも特にサンダルウッド油、シナモンリーフ油、スペアミント油、ペルーバルサム油は初期忌避効果及び忌避効果の持続性共に優れている。
0024
試験例
本発明の天然精油によるアリ類に対する初期の忌避効果及び経時的な忌避効果(空間的忌避効果)について、以下のようにして試験を行った。
(1)供試剤
オークモス、サンダルウッド油、スペアミント油、タイムホワイト油、パチョウリ油、ガーリック油、シナモンリーフ油、タイムレッド油、ペルーバルサム、比較としてオリーブ油、ペッパー油、マンダリン油、ルー油、レモン油、ワサビ油及び対照薬剤としてDEETを用いた。
(2)供試虫
恒温(25℃)、長日条件下(14L10D)で飼育中のアミメアリ(Pristomymex pungens)を供試虫として用いた。
(3)試験方法:空間忌避試験法
アクリルボックス内にシェルター、固形飼料及び水を設置し、その上にポリカップをかぶせた。ポリカップの上面には6cm径の孔を開けてガラス板を置き、側面下部には幅2cm、高さ1cmの出入り口を設けた。直径5.5cmの東洋濾紙No.5Aに、供試剤の塗布量が5.0g/mとなるように、所定濃度に調整した各供試剤のアセトン溶液を各0.5ml塗布し、1時間風乾したものを供試剤とした。供試虫の逃亡及び供試剤への接触を防止するため、アクリルボックスの内壁及びポリカップの内外にはワセリンを塗布した。
供試剤及びポリカップ外のシェルターを未設置の状態で、供試虫50個体を放飼して一昼夜放置した後、ポリカップ上のガラス板を、供試剤を固定したガラス板と取り替えて供試剤がポリカップの内側に向くようにセットし、同時にポリカップ外にシェルターを設置した。その後、供試虫の存在位置と個体数を経時的に観察した。試験は3反復とした。
0025
各供試剤の空間的忌避効果を表に示す。
表2
Figure 0003848412
に示す結果から明らかなように、DEETがアミメアリに対して空間的忌避効果がないのに対し、本発明で用いる天然精油はアミメアリに対して高い空間的忌避効果を有することがわかる。上記天然精油の中でも特にオークモス油、サンダルウッド油、スペアミント油、タイムホワイト油、パチョウリ油は初期忌避効果及び忌避効果の持続性共に優れている。
0026
【発明の効果】
以上のように、本発明のアリ類の忌避剤は、天然精油であるオークモス、サンダルウッド油、スペアミント油、タイムホワイト油、パチョウリ油、ガーリック油、シナモンリーフ油、タイムレッド油、ペルーバルサムの1種又は2種以上を有効成分として含有しているため、安全性が高く、しかもアリ類に対してDEET以上の高い忌避効果を有し、忌避効果の持続性や低濃度でも高い忌避効果を示す。特に、アリ類の忌避剤の有効成分としてオークモス、サンダルウッド油、スペアミント油、タイムホワイト油、パチョウリ油を含有することにより、接触的忌避効果に加えて空間的忌避効果にも優れ、一定空間内でアリ類に対する忌避作用を有効かつ確実に長期間に亘って発揮できる。
また、本発明の忌避剤は、上記のような高い忌避効果や安全性に優れると共に、人の臭覚に対しては天然精油特有のマイルドな芳香を示すことにより、屋外のみならず屋内においても問題なく使用できる。
さらに、上記天然精油と共にピレスロイド系殺虫剤,有機リン系殺虫剤,カーバメート系殺虫剤の1種又は2種以上を併用することにより、アリ類に対する忌避効果をさらに増強できるという利点が得られる。

Claims (4)

  1. 天然精油であるオークモス、サンダルウッド油、スペアミント油、タイムホワイト油、パチョウリ油、ガーリック油、シナモンリーフ油、タイムレッド油、ペルーバルサムの1種又は2種以上を有効成分として含有することを特徴とするアリ類の忌避剤。
  2. 天然精油であるオークモス、サンダルウッド油、スペアミント油、タイムホワイト油、パチョウリ油の1種又は2種以上を有効成分として含有することを特徴とするアリ類の忌避剤。
  3. さらにピレスロイド系殺虫剤、有機リン系殺虫剤、カーバメート系殺虫剤の1種又は2種以上を有効成分として含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の忌避剤。
  4. 前記忌避剤の剤型がエアゾール剤、油剤、乳剤、粉剤、粒剤、シート剤、又はマット剤である請求項1乃至のいずれか一項に記載の忌避剤。
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