JP3847106B2 - パーフルオロコンパウンドの低温精製によるリサイクル方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造プロセス等から排出される各種のPFC(パーフルオロコンパウンド)を含有するガス混合物より、有用な成分としてのCF4 (四フッ化メタン)及びC2 6 (六フッ化エタン)を効率的に単離してリサイクルPFCとして供給可能とする、低温精製システムによるPFCのリサイクル方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
半導体等の製造に際してのエッチング工程におけるエッチング剤、あるいはCVD工程等におけるプラズマ洗浄剤として、各種のPFCが使用されている。このような工程から排出される排ガスは、一般に、多量の窒素又はその他の不活性ガスと、使用済みの未反応ガス、反応により生じる酸性ガス(HF、SiF4 、COF2 等)及び酸化性ガス(O3 、F2 等)とを含んだガス混合物である。酸性ガスが大気中に放出されることで酸性雨等の大気汚染、フロン等によるオゾン層破壊、いわゆるパーフルオロカーボンやハイドロフルオロカーボン類(HFC)、SF6 等による地球温暖化等の観点から、これらの排ガスを処理する必要性がある。
【0003】
従来、上記のような排出混合ガスのうち酸性ガス及び酸化性ガスについては、所定の薬剤を用いた方法、所定の装置による方法等により処理が行われている。しかしながら、酸性ガス及び酸化性ガスを除去した後の排ガスは、PFCやHFCが大量の窒素等に希釈されている状態であり、該排ガスから有用なPFC成分を単離して再利用に供することは困難である。上記排ガスからPFCやHFCと窒素とを回収・濃縮する方法として、膜分離や吸着分離といった技術が報告されており、これらの従来技術では、PFC及びHFCと窒素とを分離し、濃縮することはできるが、単一成分ガスまでの分離は困難であり、半導体製造工程で再利用するには必ずしも満足できるものではないのが実情である。
【0004】
最近、低温でPFC、HFCを洗浄液に吸収させ、それらから精留を行うという技術が報告されている(特開平11−142053号公報を参照)。この技術は高い回収率、濃縮率を示しているが、半導体工場に隣接して設置するには装置が大きく、コスト面からも問題が多いと予想される。
PFC及びHFCの混合ガスを、それぞれのガス成分について高純度な状態まで分離するには低温による精留が公知の事実であるが、精留は各成分の沸点差を利用するものであり、沸点が接近する成分を単離するには非常に大きな設備が必要となる。PFC及びHFCには沸点が低いものが多く、PFCの精留において通常は冷凍機や液体窒素による冷却を必要とするが、設備が大きくなれば、それだけコストが大きくなり実用化は困難となる。
【0005】
従って、本発明の目的は、上記のような従来技術に関する諸問題に鑑み、不活性低沸点成分を含むPFC混合物を、エネルギー負荷を抑えた高効率な低温精製システムにより処理することにより、上記PFC混合物中の有用なPFC成分を効率的に単離してリサイクルPFCとして供給可能とする、PFCの低温精製によるリサイクル方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の目的を達成するために、従来より行われてきた精留法を発展させるとともに、その他の手法を効果的に組み合わせ、多岐にわたる試験、研究、検討を展開し、本発明を完成した。
【0007】
即ち、本発明は、下記のPFCのリサイクル方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
凝縮部、分離部、加熱部、及び凝縮部と分離部とを結ぶ連結部を有する精製システムにより、PFC(パーフルオロコンパウンド)混合物から特定のPFC成分を単離して再使用に供給可能とするPFCのリサイクル方法であって、
1)上記精製システムに高沸点フッ化物を導入し、上記精製システムを予冷却する工程、
2)予冷却された上記精製システムに四フッ化メタン及び/又は六フッ化エタンと不活性低沸点成分とを含むPFC混合物を送入する工程、
3)上記凝縮部からガス状の不活性低沸点成分を排出する工程、
4)上記凝縮部により特定のPFC成分として四フッ化メタン及び/又は六フッ化エタンを単離する工程、及び
5)単離したPFC成分ごとに、容器に充填し、リサイクルPFCとして供給可能とする工程、
を有することを特徴とするPFCのリサイクル方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のPFCのリサイクル方法を図面を参照しながら説明する。
本発明のPFCのリサイクル方法を実施するための精製システムとしては、具体的には、例えば図1に示すような、凝縮器(9) 、分離槽(4) 、該分離槽(4) を加熱する加熱器(6) 、及び凝縮器(9) と分離槽(4) とを結ぶ連結管(7) から構成される精留塔が用いられる。
【0009】
精製システムとして上記精留塔を用いて本発明のPFCのリサイクル方法を実施するに際しては、まず、上記精留塔に高沸点フッ化物(5) を導入し、上記精留塔内を予冷却する。
【0010】
精留塔に排ガス(PFC混合物)を直接送入すると、ガス状態であるものが液化するまでに必要とするエネルギーが大きいため、精留塔を冷却するために凝縮器(9) に使用する液体窒素が大量に必要となる。そこで、精留塔内に、液体状態で存在する温度範囲が広い高沸点フッ化物(5) を事前に導入し、該高沸点フッ化物(5) を液体状態で分離槽(4) 内に貯蔵することにより、精留塔内の予冷却を行うものである。このように精留塔内を予冷却することにより、精留塔内に導入した高沸点フッ化物(5) によって排ガスの顕熱を小さくすることができ、冷却に要する液体窒素の使用量を、高沸点フッ化物を導入しないで実施した場合の半分以下に削減することができる。
精留塔に導入する高沸点フッ化物(5) としては、八フッ化プロパン(C3 8 )、八フッ化シクロブタン(C4 8 )、二フッ化塩化エチレン(C2 HClF2 )等が用いられ、これらの中でも八フッ化プロパン(C3 8 )が好ましい。
【0011】
而して、予冷却された上記精留塔に、PFC混合物を送入する。該PFC混合物は、流量調節器(2) を備えた導入管(1) を介して精留塔の連結管(7) 内に送入される。
【0012】
上記PFC混合物としては、半導体製造プロセス(エッチング工程やCVD工程等)等から排出された排ガスより回収された各種のPFCを含有するガス混合物が用いられる。該ガス混合物は、半導体製造プロセスにおいてパージガス、キャリアガスとして窒素等の不活性低沸点成分が用いられていることから、斯かる不活性低沸点成分を含有している。
【0013】
上記PFC混合物は、上記精留塔に送入する前に、該混合物中に含まれている酸性ガス(HF、SiF4 、COF2 等)や酸化性ガス(O3 、F2 等)を除去し、さらにPFCの濃縮を行い、ある程度濃縮された状態(PFCの濃度が好ましくは50〜100%、さらに好ましくは90〜100%)で上記精留塔に送入することが好ましい。これらの酸性ガスや酸化性ガスの除去方法としては、薬液を使用したスクラバー法、固形吸着剤による除去法、加熱酸化除去法、熱分解除去法等があり、特に固形吸着剤による除去法が好ましい。また、PFCの濃縮方法としては、膜分離による濃縮法、吸着による濃縮法等があり、中でも膜分離による濃縮法が好ましい。
【0014】
また、半導体製造プロセスから排出された排ガスより回収された各種のPFCを含有するガス混合物は、CF4 、C2 6 の他にCHF3 、SF6 、NF3 、C2 4 等のガスを含んでいる。CF4 とNF3 とは互いに沸点が接近しており、また、C2 6 とCHF3 、SF6 、C2 4 も沸点が接近している。主なPFCの沸点を下記表1に示す。上記ガス混合物は、CF4 、C2 6 及び不活性低沸点成分(N2 )が大部分を占めており、その他のPFCガスは少量である。しかし、これらの少量のPFCが不純物となってリサイクルの妨げになるため、精留塔に送入する前に除去することが好ましい。これらの物質を除去する方法は、公知の方法として熱分解による除去、触媒反応を利用した除去、吸着による除去等があるが、主成分であるCF4 、C2 6 は分解せずに選択的に除去する点を考慮して、熱分解による除去が好ましく、さらに熱効率を高め分解生成物を除去するために内部に薬剤を充填することが好ましく、該薬剤としては活性炭やソーダライムを用いることが望ましい。薬剤として活性炭を用いる場合は、好ましくは500〜800℃、さらに好ましくは600〜700℃でガス混合物と活性炭とを接触させるのがよく、また薬剤としてソーダライムを用いる場合は、好ましくは300〜600℃、さらに好ましくは400〜500℃でガス混合物とソーダライムとを接触させるのがよい。
上記不純物としてのPFCを除去すると、CF4 、C2 6 及び不活性低沸点成分(N2 )の3種類のガスになり、これらを精留塔に送入する。
【0015】
【表1】
Figure 0003847106
【0016】
精留操作は沸点差を利用した気液平衡状態を用いるため、上記PFC混合物中のリサイクルの目的成分であるPFC成分(CF4 、C2 6 )は分離槽(4) 内に液化され、上記PFC混合物中の窒素等の不活性低沸点成分は系外に排出される。即ち、精留塔の連結管(7) 内に送入された上記PFC混合物は、連結管(7) を通って凝縮器(9) に達し、該PFC混合物中のリサイクルの目的成分であるPFC成分(CF4 、C2 6 )が、凝縮器(9) で液化され、分離槽(4) 内に貯蔵され、該PFC混合物中の不活性低沸点成分(N2 )は、凝縮器(9) で液化されることなく系外に排出される。
【0017】
連結管(7) には、気液接触を高めるための充填材(8) を詰めることが好ましく、それにより、精留効率を向上でき、エネルギー効率も良くすることができる。該充填材(8) としては、通常の精留工程で使用されているような充填材を用いることができるが、耐腐食性及び気液の接触効率(充填高さ、塔の内径等)を考慮して、金属製の規則充填物を用いることが好ましく、さらに、材質はSUS316Lが特に好ましく、形状は内部が金網状のような規則的な空間を有する構造になっており、円筒状の塔径に合わせて外見としては円筒状になっているようなものが望ましい。
【0018】
不活性低沸点成分の排出は、PFC混合物中の不活性低沸点成分が少ない状態であれば、すべてのPFC混合物を受け入れた後に実施することが可能であるが、回収されたPFC混合物中には、かなりの不活性低沸点成分が含まれているため、PFC混合物を精留塔に受け入れながら、不活性低沸点成分を排出することが好ましい。その際、不活性低沸点成分に同伴して系外に排出されるPFC成分も存在するため、そのようなPFC成分を、例えば膜分離装置(3) により分離、回収して、精留塔に再び送入することが好ましい。上記膜分離装置(3) としては、高分子膜及び/又はカーボン膜を使用して構成されたものが効率的にPFC成分を分離、回収することができるので好ましい。該高分子膜及びカーボン膜としては、公知の高分子膜及びカーボン膜を用いることができる。
【0019】
分離槽(4) 内に貯槽されたPFC成分(CF4 、C2 6 )は、凝縮器(9) により単離される。
【0020】
さらに単離した特定成分ごとに、例えば、四フッ化メタンはCF4 用貯槽(10)に、六フッ化エタンはC2 6 用貯槽(12)に、それぞれ充填して、半導体製造プロセス用のリサイクルPFCとして供給可能とする。
CF4 とC2 6 の切り替え点では、CF4 とC2 6 とが混合された状態で留出してくるので、該混合ガスを専用に用意した混合ガス用貯槽(11)に貯蔵する。
そして、貯槽に貯蔵されたCF4 、C2 6 は、半導体製造用プロセスに供給可能な純度で、それぞれ専用の容器(14)にポンプ(13)により充填される。
【0021】
【実施例】
本発明の方法のエネルギー効果及び精留効果を明らかにする実施例を以下に示すが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
【0022】
実施例1
<回収ガスの適用>
PFC混合物としては、実際に稼働している半導体製造プロセスから回収したものを用意した。下記表2に、そのPFC混合物の組成を示す。
【0023】
【表2】
Figure 0003847106
【0024】
<精製前処理>
上記表2に示したガスにおいて、C3 8 は精留塔内に導入するものであり、不純物となりえないが、SF6 、CHF3 及びC2 4 は大部分を占めるC2 6 と沸点が近傍しているため不純物となり得る。従って、SF6 、CHF3 及びC2 4 を、精留塔に送入する前に除去した。除去は、熱分解法で実施した。分解器内部に薬剤としてソーダライムを充填し、温度を500℃まで加熱することにより、選択的にSF6 、CHF3 及びC2 4 を分解した。除去の確認は、ガスクロマトグラフ質量分析計(HEWLETT PACKARD社製 HP5973)及びフーリエ変換赤外分光光度計(MIDAC社製 IGA2000) により確認した。下記表3に精製前処理されたPFC混合物の組成を示す(分析確認は同一の装置を使用)。
【0025】
【表3】
Figure 0003847106
【0026】
<精留塔の予冷却>
精留塔には導入管を通じてC3 8 を送入した。該送入前は、精留塔は常温なので、凝縮器を液体窒素で−50℃まで冷却し、C3 8 を液化させ分離槽に張り込んだ。
【0027】
<精留塔への受け入れ>
凝縮器を−140℃まで液体窒素で冷却し、精製前処理されたPFC混合物を精留塔に送入した。N2 の組成をガスクロマトグラフにより確認して、N2 の存在量のみを精製装置上部の凝縮器で液化させずに系外へ排出した。目的成分であるCF4 、C2 6 は、充填材を通って凝縮器に達し、そこで液化して、分離槽に貯蔵した。処理するPFC混合物は、容器より精製前処理を経由して精留塔へ送入されるので、容器内のガス残量が0.05MPaを下回った段階で次の容器へと切り替え、同様の操作を実施した。本実施例において、用意した全ての容器内のガス残量が0.05MPaを下回った段階をもって、精留塔へのPFC混合物の受け入れを終了した。下記表4に、C3 8 による予冷却を行った場合と、予冷却を行わずにガスを送入した時の液体窒素使用量の推移を示す。
【0028】
【表4】
Figure 0003847106
【0029】
<排出PFCの回収>
精製装置上部より排出されるN2 に同伴して系外に出ていくPFCの濃度は4%ほど存在した。これを回収するためにカーボン膜を用いた膜分離装置を使用して、PFCの回収を行った。カーボン膜への送入圧力を0.1MPa、0.3MPa、0.5MPaと変化させると、圧力が高いほどPFCはカーボン膜を透過し、N2 とともに系外に排出されるPFCが増加するため、回収率は低下した。カーボン膜への送入圧力が0.1MPa、送入流量が30SLM(Standard Liter Minute) 、送入するガス中に10%のPFCが同伴している状態で、97.5%のPFC回収が行えた。結果を下記表5に示す。回収したPFCは、導入管を通じて精製装置に再び送入した。
【0030】
【表5】
Figure 0003847106
【0031】
<PFCの精製>
精製は、50kPaの運転圧力で行った。分離槽に受け入れられたCF4 、C2 6 は加熱器によりガス化され、充填材が詰められている連絡管を通り凝縮器に到達させた。凝縮器の設定温度は−140℃であり、ガスは凝縮器で液化し連絡管を通じて分離槽に戻る。これを繰り返して沸点の低いCF4 を貯槽に送り、続いて凝縮器の設定温度を−100℃に上げてC2 6 の留出を行った。CF4 が分離槽にほとんどなくなると、C2 6 が混在してくるので、これを混合ガス用貯槽に受け入れた。それぞれの貯槽に貯蔵されたCF4 、C2 6 は、47L型及び10L型の容器に充填した。
【0032】
<ガス組成の確認>
下記表6に、容器に充填されたガスをガスクロマトグラフ質量分析計、フーリエ変換赤外分光光度計を用いてガス組成の確認を行った結果を示す。CF4 、C2 6 ともに不純物量が少なく高純度品を得ることができ、市販されているガスに対しても遜色なく、半導体製造プロセスに再利用が可能な製品となっていることがわかった。また、誘導結合プラズマ質量分析装置によってガス中の金属成分についても分析を行ったが、金属成分は検出されなかった。
【0033】
【表6】
Figure 0003847106
【0034】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、不活性低沸点成分を含むPFC混合物を、エネルギー負荷を抑えた高効率な低温精製システムにより処理することができ、上記PFC混合物中の有用なPFC成分を効率的に単離してリサイクルPFCとして供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の方法を実施するための精製システムの一例を示した説明図である。
【符号の説明】
1 導入管
2 流量調節器
3 膜分離装置
4 分離槽
5 高沸点フッ化物
6 加熱器
7 連絡管
8 充填材
9 凝縮器
10 CF4 用貯槽
11 混合ガス用貯槽
12 C2 6 用貯槽
13 充填ポンプ
14 充填容器

Claims (9)

  1. 凝縮部、分離部、加熱部、及び凝縮部と分離部とを結ぶ連結部を有する精製システムにより、PFC(パーフルオロコンパウンド)混合物から特定のPFC成分を単離して再使用に供給可能とするPFCのリサイクル方法であって、
    1)上記精製システムに高沸点フッ化物を導入し、上記精製システムを予冷却する工程、
    2)予冷却された上記精製システムに四フッ化メタン及び/又は六フッ化エタンと不活性低沸点成分とを含むPFC混合物を送入する工程、
    3)上記凝縮部からガス状の不活性低沸点成分を排出する工程、
    4)上記凝縮部により特定のPFC成分として四フッ化メタン及び/又は六フッ化エタンを単離する工程、及び
    5)単離したPFC成分ごとに、容器に充填し、リサイクルPFCとして供給可能とする工程、
    を有することを特徴とするPFCのリサイクル方法。
  2. 上記高沸点フッ化物が、八フッ化プロパン、八フッ化シクロブタン、又は二フッ化塩化エチレンである請求項1記載のリサイクル方法。
  3. 上記不活性低沸点成分が、窒素である請求項1記載のリサイクル方法。
  4. 上記凝縮部からガス状の不活性低沸点成分を排出する工程において、該排出されるガス状の不活性低沸点成分を膜分離装置に送入し、該不活性低沸点成分中に存在するPFC成分を分離、回収して、上記精製システムに再び送入する請求項1記載のリサイクル方法。
  5. 上記膜分離装置が、高分子膜及び/又はカーボン膜を使用して構成されたものである請求項記載のリサイクル方法。
  6. 上記PFC混合物を、上記精製システムに送入する前に、活性炭又はソーダライムと接触させる請求項1〜5の何れかに記載のリサイクル方法。
  7. 上記連結部に、気液接触を高める充填材が充填されている請求項1〜の何れかに記載のリサイクル方法。
  8. 上記充填材が、金属製の規則充填物である請求項記載のリサイクル方法。
  9. 凝縮器、分離槽、加熱器、及び凝縮器と分離槽とを結ぶ連結管から構成される精留塔により、PFC混合物から特定のPFC成分を単離して再使用に供給可能とするPFCのリサイクル方法であって、
    1)上記精留塔に八フッ化プロパン、八フッ化シクロブタン、又は二フッ化塩化エチレンを導入し、上記精留塔を予冷却する工程、
    2)予冷却された上記精留塔に四フッ化メタン及び/又は六フッ化エタンと不活性低沸点成分とを含むPFC混合物を送入する工程、
    3)上記凝縮器からガス状の不活性低沸点成分を排出する工程、
    4)上記凝縮器により特定のPFC成分として四フッ化メタン及び/又は六フッ化エタンを単離する工程、及び
    5)単離したPFC成分ごとに、容器に充填し、リサイクルPFCとして供給可能とする工程、
    を有することを特徴とするPFCのリサイクル方法。
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