JP3845530B2 - 吸入式投薬器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、患者の息の吸込みによって粉体状の薬品(薬粉)を肺内に投与するのに用いて好適な吸入式投薬器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、喘息患者用の薬品投与方法のうち、カプセル内に充填された薬粉を吸入する方法に用いる吸入式投薬器としては、特開平10−216204号公報等に示すものが知られている。そして、これらの従来技術による吸入式投薬器は、軸方向の一側が薬粉収容室となり、他側が薬粉を吸入する吸入口となった投薬器本体と、該投薬器本体の薬粉収容室内の薬粉を含んだ薬粉空気流を前記吸入口側に向けて供給するため、該薬粉収容室を経由して大気側と吸入口とを連通する通気路とを備えており、前記薬粉収容室には、カプセル等を用いて薬粉を充填する構成となっている。
【0003】
この吸入式投薬器では、薬粉収容室にカプセルを装着し、穴あけ具を用いて該カプセルに通気路に連通する穴を形成する。この状態で吸入口をくわえて息を吸込むことにより、大気側から吸込まれた空気を通気路を介して薬粉収容室内のカプセルに流入させ、該カプセル内の薬粉を吸入口内に放出し、該吸入口から患者の肺内に吸入させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術による吸入式投薬器は、通気路を経由して薬粉収容室内のカプセルに流入する空気流により、該カプセル内の薬粉を拡散させている。しかし、薬粉が凝縮性の強い造粒体、静電気を帯び易い粉体等のような場合には、薬粉が分散されずに塊のまま吸入口側に流出してしまう。この結果、塊状をした薬粉が吸入途中で口内等に落下することとなり、規定量の薬粉を肺内に吸入することができず、薬粉の効能が低下するという問題がある。
【0005】
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、分散性の悪い薬粉を微粒化すると共に、薬粉が通路内面に付着するのを防止でき、規定量の薬粉を患者に投与できるようにした吸入式投薬器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による吸入式投薬器は、軸方向の一側が薬粉収容室となり、他側が薬粉を吸入する吸入口となった投薬器本体と、該投薬器本体の薬粉収容室内の薬粉を含んだ薬粉空気流を前記吸入口側に向けて供給するため、前記薬粉収容室を経由して大気側と吸入口との間を連通する通気路とを備えている。
【0007】
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記投薬器本体の吸入口を、軸方向の一側が開口し径方向に複数の大気導入穴が形成された筒部と、該筒部の他側を閉塞するように形成され中央部に薬粉を吸出するための流出開口が設けられた吸口部とにより構成し、前記吸入口の筒部内には、前記薬粉収容室との間に位置して前記吸入口とは別体の旋回流発生体を設け、該旋回流発生体には、その中央部を軸方向に延び前記通気路から供給される前記薬粉空気流を前記吸口部の流出開口に流通させる軸方向通路と、該軸方向通路を前記筒部の大気導入穴に連通させるように前記旋回流発生体の径方向に延び前記大気導入穴から吸込んだ空気によって該軸方向通路内に旋回流を発生させる複数の径方向通路とを設けたことにある。
【0008】
このように構成したことにより、吸入口から息を吸い込んだときには、薬粉収容室内の薬粉を含んだ薬粉空気流が、通気路を経由して軸方向通路を流通する。このときに、大気側の空気は、吸入口の筒部に形成した径方向の各大気導入穴から径方向通路内に吸込まれ、軸方向通路内で旋回流を発生するから、この旋回流によって軸方向通路を流通する薬粉を拡散して微粒化することができる。また、軸方向通路で旋回流を発生するための空気は、薬粉空気流が流通する通気路と別個に設けられた複数の大気導入穴、径方向通路を介して軸方向通路内へと旋回流となって流入するから、この軸方向通路内では薬粉を含んでいない空気によって旋回流を形成することができ、軸方向通路の内面等に薬粉が衝突して付着するのを防止することができる。
【0009】
請求項2の発明によると、前記複数の径方向通路は、前記軸方向通路の接線方向に偏心した位置で該軸方向通路に開口する構成としている。
【0010】
このように構成したことにより、径方向通路から軸方向通路に流入した空気は、該軸方向通路の内面に沿って旋回流となり、薬粉を拡散して微粒化する。
【0011】
請求項3の発明によると、前記通気路と軸方向通路との間には、前記通気路から流出した薬粉を拡散させた状態で前記軸方向通路内に供給するための薬粉拡散室を設ける構成としている。
【0012】
このように構成したことにより、通気路から流出した薬粉は薬粉拡散室に流入し、該薬粉拡散室で拡散して微粒化された状態で吸入口から吸入される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による吸入式投薬器を添付図面に従って詳細に説明する。
【0014】
まず、図1ないし図6は本発明の第1の実施の形態を示している。1は吸入式投薬器の本体をなす投薬器本体で、該投薬器本体1は、後述のアウタボディ2、インナボディ4、カプセルホルダ6、吸入口13、旋回流発生体14等によって大略構成されている。
【0015】
2は投薬器本体1の一側に位置して設けられたアウタボディで、該アウタボディ2は、略円筒状に形成され、その外周側には後述する穴あけ具20の支持部21を可動に支持する穴あけ具ガイド3が設けられている。また、アウタボディ2には、一端部に位置して後述のインナボディ4を軸方向に位置決めする位置決め段部2Aが縮径して形成され、他端部には後述の吸入口13が螺着される雄ねじ2Bが刻設されている。
【0016】
4はアウタボディ2内に設けられたインナボディで、該インナボディ4は、アウタボディ2内に挿嵌される円柱状に形成されている。また、インナボディ4のほぼ中央部には、後述するカプセルホルダ6のカプセル保持部7を出入れ可能に収容するホルダ収容部5が設けられている。ここで、ホルダ収容部5は、インナボディ4の軸方向に伸長したほぼ四角形状の有底穴として形成され、その上側には後述するカプセル保持部7のカプセル保持凹部7Aと協働してカプセル収容穴9をなすカプセル嵌合凹部5Aが形成されている。
【0017】
6はアウタボディ2とインナボディ4に対して着脱可能に設けられたカプセルホルダで、該カプセルホルダ6は、図1、図2に示す如く、インナボディ4のホルダ収容部5に出入れ可能に嵌合されるカプセル保持部7と、該カプセル保持部7を出入れするときに把持するキャップ8とによって大略構成されている。
【0018】
ここで、カプセル保持部7には、カプセルKを保持するカプセル保持凹部7Aが形成されている。そして、カプセル保持凹部7Aは、カプセル保持部7をホルダ収容部5に挿入した状態で、該ホルダ収容部5のカプセル嵌合凹部5Aとの間に薬粉収容室をなすカプセル収容穴9を形成するものである。また、キャップ8には、投薬時の咳込み等による薬粉の逆流を防止するチェック弁10が内蔵されている。さらに、カプセルホルダ6には、後述する流入側通気路11、流出側通気路12の一部が形成されている。
【0019】
11,11はインナボディ4とカプセルホルダ6に設けられた流入側通気路で、該流入側通気路11は、外部の空気をカプセル収容穴9に向け流通させるものである。そして、流入側通気路11は、カプセル収容穴9の外周側に位置して軸方向に伸長し、一端側が大気側に開口した流入通路11Aと、該流入通路11Aの他端側に連通し、カプセル収容穴9を径方向に貫通するように同軸に延びたピン挿通穴11Bとによって構成され、ピン挿通穴11Bには穴あけ具20のピン22が挿通される。
【0020】
ここで、ピン挿通穴11Bは、図2に示す如く、インナボディ4の軸方向に伸長する長穴として形成されている。これにより、ピン挿通穴11Bは、図6に示すように、カプセルKに穴をあけたときに形成されるバリがカプセルKに付いたままの状態で折れ曲がるのを許すための空間を確保している。
【0021】
12,12はインナボディ4とカプセルホルダ6に設けられた流出側通気路で、該流出側通気路12は、カプセルK内の薬粉を後述の軸方向通路16側に流出させるものである。そして、流出側通気路12は、カプセル収容穴9を径方向に貫通するように同軸に延びたピン挿通穴12Aと、カプセル収容穴9の外周側に位置して軸方向に伸長し、一端側が前記ピン挿通穴12Aに連通し他端側が後述の連通路17に連通した流出通路12Bとによって構成されている。ここで、流出側通気路12のピン挿通穴12Aは、流入側通気路11のピン挿通穴11Bと同様に、長穴として形成されている。
【0022】
13はアウタボディ2の他側に着脱可能に取付けられた吸入口で、該吸入口13は、外周側が段付状に形成された円筒状の筒部13Aと、該筒部13Aの他端側を閉塞するように一体的に形成された半球状の吸口部13Bとによって大略構成されている。また、筒部13Aには、その大径部13A1 に位置して大気導入穴13Cが形成されている。また、筒部13Aの一端側には、アウタボディ2の雄ねじ2Bに螺着される雌ねじ13Dが刻設されている。さらに、吸口部13Bの中央部には、薬粉が吸出される流出開口13Eが軸方向通路16と同軸、かつ同径に形成されている。
【0023】
ここで、大気導入穴13Cは、図3に示す如く、周方向の4箇所に設けられ、筒部13Aの大径部13A1 を径方向に貫通している。これにより、大気導入穴13Cは、後述の環状空間15を大気側に連通している。また、大気導入穴13Cは、大径部13A1 に配置されることにより、吸入口13をくわえたときに大気導入穴13Cが唇によって塞がれるような事態を防止している。
【0024】
14は吸入口13の筒部13A内周側に配設された旋回流発生体で、該旋回流発生体14は、吸入口13の筒部13Aよりも小径でインナボディ4とほぼ同じ径寸法の円柱体として形成されている。そして、旋回流発生体14は、その一端側がアウタボディ2内に嵌合して径方向に位置決めされ、吸入口13とほぼ同軸に配置されている。これにより、旋回流発生体14は、吸入口13の筒部13Aとの間に環状空間15を画成している。
【0025】
また、旋回流発生体14は、吸入口13の雌ねじ13Dをアウタボディ2の雄ねじ2Bに螺着することにより、インナボディ4と一緒にアウタボディ2の位置決め段部2Aと吸口部13Bとの間で軸方向に位置決めされている。
【0026】
16は旋回流発生体14の中央部を軸方向に延びて設けられた軸方向通路で、該軸方向通路16は、その一端側がV字状に延びた2本の連通路17,17を介して流出側通気路12に連通し、他端側が吸入口13の流出開口13Eに接続されている。
【0027】
18,18,…は旋回流発生体14の軸方向のほぼ中間部に設けられた第1の径方向通路で、該径方向通路18は、図3、図4に示す如く、周方向の3箇所に配置され、環状空間15と軸方向通路16とを連通するように径方向に延びて設けられている。ここで、各径方向通路18は、それぞれが同一方向に僅かな傾きをもって形成され、軸方向通路16の接線方向に偏心した位置で該軸方向通路16に開口している。これにより、径方向通路18から軸方向通路16に流入した空気流は、軸方向通路16の内面に沿って流通し、該軸方向通路16内で旋回流を発生する。
【0028】
19,19,…は第1の径方向通路18よりも他側(下流側)に位置して旋回流発生体14に設けられた第2の径方向通路(2本のみ図示)で、該径方向通路19は、第1の径方向通路18と同様に形成されている。
【0029】
一方、20はカプセルKに穴あけを施すための穴あけ具で、該穴あけ具20は、穴あけ具ガイド3内に可動に支持された支持部21と、基端側が該支持部21に取付けられ、先端側がピン挿通穴11B,12A内に進入されるピン22,22と、前記支持部21とアウタボディ2との間に設けられた戻しばね23とによって大略構成されている。
【0030】
ここで、穴あけ具20は、支持部21を戻しばね23に抗して穴あけ具ガイド3内に押込み、ピン22,22をピン挿通穴11B,12A内に挿入することにより、該ピン22,22の先端をカプセル収容穴9内のカプセルKに貫通させ、該カプセルKに径方向に貫通する4個の穴Hをあけるものである。また、支持部21への押圧力を取除くと、戻しばね23の付勢力によって支持部21、ピン22,22が初期位置まで後退する。
【0031】
本実施の形態による吸入式投薬器は上述の如き構成を有するもので、次に、患者が薬粉を吸入するまでの準備動作および吸入時の空気と薬粉の流れについて説明する。
【0032】
まず、図5に示す如く、カプセルホルダ6をインナボディ4のホルダ収容部5から引出し、カプセル保持部7のカプセル保持凹部7AにカプセルKを挿入し、カプセルホルダ6をホルダ収容部5内に収容する。この状態で、穴あけ具20の支持部21を穴あけ具ガイド3に沿って押込むことにより、各ピン22の先端をピン挿通穴11B,12Aに挿入してカプセルKに貫通させ、図6に示すように、カプセルKに4個の穴Hを形成する。
【0033】
次に、患者が吸入口13を口にくわえ、この状態で息を吸込むと、空気は流入側通気路11、穴Hを通ってカプセルKに流入し、該カプセルK内の薬粉を拡散する。そして、薬粉を含んだ薬粉空気流はカプセルKから穴Hを通って流出側通気路12側に流出する。
【0034】
そして、流出側通気路12に流出した薬粉空気流は、連通路17を通って軸方向通路16に流入し、該軸方向通路16を流通した後に吸口部13Bに設けられた流出開口13Eから流出する。
【0035】
また、吸入口13をくわえて息を吸込んだときには、通気路11,12とは別個に、吸入口13の大気導入穴13Cから環状空間15内に大気側の空気が流入し、この空気は第1の径方向通路18と第2の径方向通路19からそれぞれ軸方向通路16に供給される。これにより、軸方向通路16内では旋回流が発生し、この旋回流によって薬粉空気流中の薬粉を拡散して微粒化する。
【0036】
ここで、カプセルK側から供給される薬粉は、緩やかに屈曲した連通路17を通って軸方向通路16に流入し、該軸方向通路16から流出開口13Eまで軸方向に流通するから、通路の内面への薬粉の衝突を抑えることができる。しかも、軸方向通路16内に旋回流を発生する径方向通路18,19は、薬粉を含んでいない空気流だけを軸方向通路16に供給しているから、径方向通路18,19による旋回流は、軸方向通路16の内面に薬粉が付着するのを防止することができる。
【0037】
これらのことにより、凝縮性が強く、分散性が悪い薬粉であっても、軸方向通路16内の旋回流によって塊状の薬粉を細かく崩して微粒化することができる上に、薬粉が連通路17、軸方向通路16等の内面に付着するのを防止することができ、規定量の薬粉を患者の口内、気管を介して肺内に吸込ませることができる。
【0038】
以上のように、本実施の形態によれば、カプセルK内の薬粉を含んだ薬粉空気流を軸方向通路16で流通させると共に、径方向通路18,19により薬粉が含まれていない空気流を用いて軸方向通路16内で旋回流を発生しているから、凝縮性の強い造粒体、静電気を帯び易い粉体等のように、分散性が悪い薬粉でも、軸方向通路16内の旋回流によって薬粉を拡散して微粒化することができる。しかも、薬粉を含まない空気流によって旋回流を発生することにより、薬粉が軸方向通路16等の内面に付着するのを防止することができる。この結果、規定量の薬粉を患者に投与することができ、薬粉の効能を高めて吸入式投薬器に対する信頼性を向上することができる。
【0039】
また、流出側通気路12,12と軸方向通路16とを連通する連通路17,17は、緩やかに屈曲するようにV字状に配設しているから、流出側通気路12,12から軸方向通路16までの間で通路内面に薬粉が衝突するのを抑制することができ、これによっても薬粉の付着を防止することができる。
【0040】
また、軸方向通路16内に旋回流を形成するのに、第1の径方向通路18と第2の径方向通路19とを設けているから、各径方向通路18,19によって軸方向通路16内で効果的に旋回流を形成することができ、薬粉の微粒化を促進することができる。
【0041】
一方、第1の径方向通路18と第2の径方向通路19は、環状空間15、吸入口13の大気導入穴13Cを介して大気側に連通させているから、各径方向通路18,19の両方を、環状空間15、大気導入穴13Cを介して大気側に連通させることができる。これにより、吸入口13をアウタボディ2にねじ込んだときにも、径方向通路18,19を大気側に確実に連通させることができる。しかも、環状空間15の範囲内であれば、第3、第4、…の径方向通路を形成することができ、薬粉の特性に合せた旋回流を発生することができる。
【0042】
次に、図7は本発明の第2の実施の形態を示すに、本発明の特徴は、通気路と軸方向通路との間には通気路から流出した薬粉を拡散する薬粉拡散室を設ける構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0043】
31は第1の実施の形態による旋回流発生体14に代えて用いられた本実施の形態による旋回流発生体で、該旋回流発生体31には、前記第1の実施の形態による旋回流発生体14とほぼ同様に、その中央部を軸方向に延びた軸方向通路32と、該軸方向通路32と環状空間15とを連通するように径方向に延びた第1の径方向通路33および第2の径方向通路34とが設けられている。
【0044】
しかし、本実施の形態による旋回流発生体31は、流出側通気路12と軸方向通路32との間に位置して後述の薬粉拡散室35が形成されている点で第1の実施の形態による旋回流発生体14と相違している。
【0045】
35は旋回流発生体33の一端側に形成された薬粉拡散室で、該薬粉拡散室35は、インナボディ4との間に半球状の空間として形成され、流出側通気路12と軸方向通路32とに連通している。そして、薬粉拡散室35は、薬粉を含んだ薬粉空気流が流出側通気路12から流入すると、この薬粉空気流に含まれた薬粉を拡散して空気中に均等に分散させた状態で軸方向通路32に供給する。
【0046】
かくして、このように構成された本実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができるが、特に、本実施の形態によれば、流出側通気路12と軸方向通路32との間に薬粉拡散室35を設けているから、薬粉拡散室35によって薬粉の微粒化をより一層促進することができ、薬粉の吸入効率を高めることができる。
【0047】
なお、第1の実施の形態では、大気導入穴13Cは吸入口13の周方向に4箇所設けるものとして述べたが、本発明はこれに限るものではなく、大気導入穴13Cを吸入口13に1箇所、2箇所、3箇所または5箇所以上設けてもよい。この構成は第2の実施の形態にも適用することができる。
【0048】
また、第1の実施の形態では、第1の径方向通路18と第2の径方向通路19は、旋回流発生体14の周方向に3箇所ずつ設けるものとして述べたが、本発明はこれに限らず、径方向通路18,19を旋回流発生体14の周方向に1箇所、2箇所または4箇所以上設ける構成としてもよい。この構成は第2の実施の形態にも適用することができる。
【0049】
また、第1の実施の形態では、旋回流発生体14の軸方向に離間して第1の径方向通路18と第2の径方向通路19を設けるものとして述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、第1の径方向通路18、第2の径方向通路19のいずれか一方だけ設ける構成としてもよく、また径方向通路は、旋回流発生体14の軸方向に離間して3箇所以上に設ける構成としてもよい。この構成は第2の実施の形態にも適用することができる。
【0051】
また、第2の実施の形態では、薬粉拡散室35は半球状の空間として形成した場合を例に挙げて説明したが、これに替えて、例えば薬粉拡散室35を円錐状空間等の他の形状の空間として形成してもよい。
【0052】
さらに、各実施の形態では、インナボディ4のホルダ収容部5に対してカプセルホルダ6を出入れ可能とし、該カプセルホルダ6に薬粉が充填されたカプセルKを収容する構成としたが、本発明はこれに限らず、例えば、投薬器本体に薬粉収容室を設け、該薬粉収容室に薬粉を直接的に充填し、この薬粉を吸入する構成としてもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述した如く、請求項1の発明によれば、投薬器本体の吸入口を、軸方向の一側が開口し径方向に複数の大気導入穴が形成された筒部と、該筒部の他側を閉塞するように形成され中央部に薬粉を吸出するための流出開口が設けられた吸口部とにより構成し、前記吸入口の筒部内には、薬粉収容室との間に位置して前記吸入口とは別体の旋回流発生体を設け、該旋回流発生体には、その中央部を軸方向に延び通気路から供給される薬粉空気流を前記吸口部の流出開口に流通させる軸方向通路と、該軸方向通路を前記筒部の大気導入穴に連通させるように前記旋回流発生体の径方向に延び前記大気導入穴から吸込んだ空気によって該軸方向通路内に旋回流を発生させる複数の径方向通路とを設ける構成としているので、吸入口の吸口部(流出開口)から息を吸い込んだときには、薬粉収容室内の薬粉を含んだ薬粉空気流は、通気路を経由して軸方向通路を流通する。このときに、大気側の空気は、前記吸入口の筒部に形成した径方向の各大気導入穴から径方向通路内に吸込まれ、軸方向通路内で旋回流を発生するから、この旋回流によって軸方向通路を流通する薬粉を拡散して微粒化することができる。また、軸方向通路で旋回流を発生するための空気は、薬粉空気流が流通する通路と別個に設けられた複数の大気導入穴、径方向通路を介して軸方向通路内へと旋回流となって流入するから、この軸方向通路内では薬粉を含んでいない空気によって旋回流を形成することができ、軸方向通路の内面等に薬粉が衝突して付着するのを防止することができる。
【0054】
この結果、凝縮性が強く、分散性が悪い薬粉であっても、軸方向通路内の旋回流によって薬粉を拡散して微粒化することができる。しかも、薬粉が軸方向通路等の内面に付着するのを防止することができるから、規定量の薬粉を患者に投与することができ、薬粉の効能を高めて吸入式投薬器に対する信頼性を向上することができる。
【0055】
請求項2の発明によれば、複数の径方向通路は、軸方向通路の接線方向に偏心した位置で該軸方向通路に開口する構成としているので、各径方向通路から軸方向通路に流入した空気を該軸方向通路の内面に沿って旋回流とすることができ、通路を特殊な形状とすることなく、旋回流を発生して薬粉を拡散し微粒化することができる。
【0056】
請求項3の発明によれば、通気路と軸方向通路との間には、前記通気路から流出した薬粉を拡散させた状態で軸方向通路内に供給するための薬粉拡散室を設ける構成としているから、前記通気路から流出した薬粉を薬粉拡散室で拡散し、微粒化した状態で軸方向通路に供給することができ、薬粉をより一層微粒化した状態で患者に吸入させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態による吸入式投薬器を示す縦断面図である。
【図2】 図1中の吸入式投薬器を矢示II−II方向からみた断面図である。
【図3】 径方向通路を図1中の矢示 III−III 方向からみた吸入口の横断面図である。
【図4】 旋回流発生体を示す外観斜視図である。
【図5】 インナボディからカプセルホルダを引出した状態の吸入式投薬器を示す縦断面図である。
【図6】 カプセル内の薬粉を吸入している状態の吸入式投薬器を示す縦断面図である。
【図7】 本発明の第2の実施の形態による吸入式投薬器を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 投薬器本体
9 カプセル収容穴(薬粉収容室)
11 流入側通気路(通気路)
12 流出側通気路(通気路)
13 吸入口
13A 筒部
13B 吸口部
13C 大気導入穴
13E 流出開口
14,31 旋回流発生体
16,32 軸方向通路
18,33 第1の径方向通路
19,34 第2の径方向通路
35 薬粉拡散室
Claims (3)
- 軸方向の一側が薬粉収容室となり、他側が薬粉を吸入する吸入口となった投薬器本体と、該投薬器本体の前記薬粉収容室内の薬粉を含んだ薬粉空気流を前記吸入口側に向けて供給するため、前記薬粉収容室を経由して大気側と前記吸入口との間を連通する通気路とを備えてなる吸入式投薬器において、
前記投薬器本体の吸入口は、軸方向の一側が開口し径方向に複数の大気導入穴が形成された筒部と、該筒部の他側を閉塞するように形成され中央部に薬粉を吸出するための流出開口が設けられた吸口部とにより構成し、
前記吸入口の筒部内には、前記薬粉収容室との間に位置して前記吸入口とは別体の旋回流発生体を設け、
該旋回流発生体には、その中央部を軸方向に延び前記通気路から供給される前記薬粉空気流を前記吸口部の流出開口に流通させる軸方向通路と、該軸方向通路を前記筒部の大気導入穴に連通させるように前記旋回流発生体の径方向に延び前記大気導入穴から吸込んだ空気によって該軸方向通路内に旋回流を発生させる複数の径方向通路とを設けたことを特徴とする吸入式投薬器。 - 前記複数の径方向通路は、前記軸方向通路の接線方向に偏心した位置で該軸方向通路に開口する構成としてなる請求項1に記載の吸入式投薬器。
- 前記通気路と軸方向通路との間には、前記通気路から流出した薬粉を拡散させた状態で前記軸方向通路内に供給するための薬粉拡散室を設ける構成としてなる請求項1または2に記載の吸入式投薬器。
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