JPH09140794A - 投薬器 - Google Patents

投薬器

Info

Publication number
JPH09140794A
JPH09140794A JP33112495A JP33112495A JPH09140794A JP H09140794 A JPH09140794 A JP H09140794A JP 33112495 A JP33112495 A JP 33112495A JP 33112495 A JP33112495 A JP 33112495A JP H09140794 A JPH09140794 A JP H09140794A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
passage
capsule
drug
side air
female screw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33112495A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisatomo Oki
久朝 大木
Shigemi Nakamura
茂巳 中村
Kazunori Ishizeki
一則 石関
Yoshiyuki Tanizawa
嘉行 谷澤
Akira Yanagawa
明 柳川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DOT KK
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
DOT KK
Unisia Jecs Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DOT KK, Unisia Jecs Corp filed Critical DOT KK
Priority to JP33112495A priority Critical patent/JPH09140794A/ja
Publication of JPH09140794A publication Critical patent/JPH09140794A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nozzles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬粉収容室内の薬粉や吸入口側に流出する薬
粉を効果的に攪拌して薬粉の分散性や排出性を高め、規
定量の薬粉を患者の肺内に確実に投与できるようにす
る。 【解決手段】 各流入側通気路12のピン挿通穴14内
周面にねじ山状の凹凸面としてなる雌ねじ穴15,16
を形成する。従って、各流入通路13から流入する空気
を雌ねじ穴15,16によって旋回空気流とすることが
でき、この旋回空気流をカプセル内に流入させることに
よって、カプセル内の薬粉を積極的に攪拌できる。ま
た、雌ねじ穴15で右旋回の旋回空気流を形成し、雌ね
じ穴16で左旋回の旋回空気流を形成することにより、
カプセル内で同一方向の旋回空気流を形成でき、この旋
回空気流によってカプセル内の薬粉を巻上げるように攪
拌できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、患者の息
の吸込みによって粉体状の薬品(薬粉)を肺内に投与す
るのに用いて好適な投薬器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、喘息患者等の肺に薬品を投与す
る方法には、薬液を注射する方法、液体エアゾール噴霧
器で吸引させる方法、薬粉収容室やカプセル内に充填さ
れた粉体状の薬品(以下、薬粉という)を吸入する方法
等が用いられている。
【0003】これら喘息患者用の薬品投与方法のうち、
カプセルに充填された薬粉を吸引する方法は、喘息患者
が薬粉を吸引する吸入器にカプセルを装着し、穴あけ針
を用いて該カプセルを破断することにより、吸入口から
カプセル内の薬粉を空気と共に吸入するというものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来技術に
よるカプセル方式を用いた吸入器では、患者が吸入口か
ら空気を吸込むときに吸入器内に生じる空気流を利用す
ることにより、カプセル内に充填された薬粉を吸入口か
ら肺内に吸引する構成としている。このため、吸引口か
らの吸込み力が弱い場合には、吸入器内で十分な空気流
を発生させることができないから、カプセル内の薬粉や
該カプセルから流出した薬粉を効果的に攪拌することが
できず、薬粉の分散性、排出性等が低下して投薬効率が
低下するという問題がある。
【0005】特に、患者が吸込み力の弱い老人や子供等
であった場合には、カプセル内の内壁面等に薬粉が残存
(付着)してしまうから、薬粉の噴出量(患者の投薬
量)にバラツキが生じてしまい、患者に規定量の薬粉を
投与することができず、薬粉の効能が低下するという問
題がある。
【0006】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、薬粉収容室内の薬粉や吸入口側に流出す
る薬粉を効果的に攪拌して薬粉の分散性や排出性を高
め、規定量の薬粉を患者の肺内に確実に投与できるよう
にした投薬器を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明が採用する投薬器は、患者に投
薬する吸入口を有する投薬器本体と、該投薬器本体内に
位置する薬粉収容室と、該薬粉収容室と大気側とを連通
する流入側通気路と、前記薬粉収容室と前記吸入口とを
連通する流出側通気路と、前記流入側通気路と流出側通
気路のうち少なくとも一方の通気路に設けられ、旋回空
気流を形成する旋回流形成部とから構成してなる。
【0008】このように構成することにより、旋回流形
成部を流入側通気路に設けた場合には、患者が吸入口か
ら空気を吸入すると、流入側通気路内を流通する空気が
旋回流形成部で旋回空気流となるから、この旋回空気流
を薬粉収容室に流入させることにより、該薬粉収容室内
で乱流やタンブル流を発生させて薬粉収容室内の薬粉を
確実に攪拌できる。
【0009】また、旋回流形成部を流出側通気路に設け
た場合には、患者が吸入口から空気を吸入すると、流出
側通気路内で旋回流形成部によって旋回空気流が形成さ
れるから、この旋回空気流によって薬粉収容室から流出
した薬粉を空気流全体に均一に拡散した状態で吸入口側
に供給できる。
【0010】請求項2の発明は、前記流入側通気路は前
記投薬器本体の軸方向に設けられ大気側に開口した軸方
向通路と、前記投薬器本体の径方向に設けられ前記薬粉
収容室内に開口した径方向通路とから構成し、前記旋回
流形成部は該流入側通気路の径方向通路に形成してな
る。
【0011】このように構成することにより、吸入口か
ら空気を吸引すると、空気が軸方向通路から径方向通路
を介して薬品収容室内へと流通し、該径方向通路内を流
通するときに旋回流形成部により旋回空気流となるか
ら、この旋回空気流を径方向通路から直接的に薬品収容
室内に流入させ、該薬品収容室内で積極的に乱流やタン
ブル流を形成し、薬粉収容室内で薬粉を巻上げるように
攪拌できる。
【0012】請求項3の発明は、前記流出側通気路は前
記投薬器本体の軸方向に設けられ吸入口側に開口した軸
方向通路と、前記投薬器本体の径方向に設けられ前記薬
粉収容室内に開口した径方向通路とから構成し、前記旋
回流形成部は該流出側通気路の軸方向通路に形成してな
る。
【0013】このように構成することにより、吸入口か
ら空気を吸引すると、流入側通気路を介して薬粉収容室
内に空気が流入し、該薬粉収容室内の薬粉を攪拌する。
そして、攪拌されて空気中に混入した薬粉は、径方向通
路から軸方向通路を介して吸入口側へと流出し、該軸方
向通路内を流通するときに旋回流形成部により旋回空気
流となるから、この旋回空気流によって薬粉を空気中全
体に確実に拡散(分散)した状態で吸入口側に供給でき
る。
【0014】請求項4の発明は、前記流入側通気路の内
周面または流出側通気路の内周面を雌ねじ状穴として形
成し、前記旋回流形成部は該雌ねじ状穴により構成した
ことにあり、該旋回流形成部で空気を流通させることに
よって、雌ねじ状穴の形状に応じた旋回空気流を容易に
形成することができる。
【0015】請求項5の発明は、前記流入側通気路また
は流出側通気路をスパイラル状に巻回することにより形
成し、前記旋回流形成部は該スパイラル状通路により構
成したことにあり、該旋回流形成部で空気をスパイラル
状に流通させることによって、薬粉を吸入口側に拡散し
て供給できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳細に説明する。
【0017】まず、図1ないし図3に本発明の第1の実
施例を示す。
【0018】図中、1は筒体状に形成され、後述するカ
プセルホルダ8と共に投薬器本体をなす吸引ピースを示
し、該吸引ピース1は、軸方向の一側(流入側)に位置
してカプセルホルダ8を挿入保持するホルダ収容部2
と、他側(流出側)に向けて漸次縮径するテーパ状に形
成された吸入口3と、該吸入口3とホルダ収容部2との
間に位置して外周側に形成された鍔部4とからなり、前
記吸入口3の内周側は吸込通路5となっている。また、
ホルダ収容部2の一側には、後述する各流入側通気路1
2のピン挿通穴14に対応するピン穴6,6が形成さ
れ、他側には後述する各流出側通気路17のピン挿通穴
19に対応するピン穴7,7が形成されている。
【0019】8は吸引ピース1と共に投薬器本体を構成
するカプセルホルダで、該カプセルホルダ8は円柱状に
形成され、一端側外周には環状のストッパ部9が形成さ
れ、該ストッパ部9によって当該カプセルホルダ8は前
記ホルダ収容部2内に位置決めされる。また、カプセル
ホルダ8の一端側には、一端外周から後述するカプセル
収容室11に向けて縮径されたカプセル挿入ガイド10
が形成されている。
【0020】11はカプセルホルダ8の中央部に軸方向
に伸長して形成された薬粉収容室としてのカプセル収容
室で、該カプセル収容室11は一端に開口する有底穴と
して形成され、その内部には粉体状の薬品(以下、薬粉
という)が充填されたカプセルK(図2,図3に図示)
を挿入するようになっている。また、カプセル収容室1
1には、その内周面11Aに開口するように各流入側通
気路12、流出側通気路17が連通し、該各通気路1
2,17を介してカプセル収容室11のカプセルK内に
空気を流通させる。
【0021】12,12はカプセルホルダ8の一側に設
けられた2本の流入側通気路を示し、該各流入側通気路
12は図3に示す如く、カプセル収容室11の外周側に
位置してカプセル挿入ガイド10に開口するようにカプ
セルホルダ8の軸方向に形成された軸方向通路としての
流入通路13,13と、該各流入通路13と連通しカプ
セル収容室11に開口するように径方向に形成された径
方向通路としてのピン挿通穴14,14とから構成さ
れ、該ピン挿通穴14,14の内周は後述する雌ねじ穴
15,16となっている。
【0022】15,16は各流入側通気路12のピン挿
通穴14に形成された旋回流形成部としての雌ねじ穴を
示し、該雌ねじ穴15,16は、前記各ピン挿通穴14
の内周面にねじ山状の凹凸面として形成されている。ま
た、雌ねじ穴15,16のうち、雌ねじ穴15は、流入
側通気路12の流入通路13から矢示A方向に流入する
空気流がカプセルK内に向けて右旋回の旋回空気流(矢
示B方向)となるように右ねじ状に形成されている。一
方、雌ねじ穴16は、流入通路13から矢示A方向に流
入する空気流がカプセルK内に向けて左旋回の旋回空気
流(矢示C方向)となるように左ねじ状に形成されてい
る。
【0023】ここで、前記雌ねじ穴15,16は、雌ね
じ穴15で右旋回の旋回空気流を形成し、雌ねじ穴16
で左旋回の旋回空気流を形成するようになっており、ま
た、該雌ねじ穴15,16は互いに対向して配置されて
いるから、雌ねじ穴15からの右旋回の旋回空気流と雌
ねじ穴16からの左旋回の旋回気流とは、カプセルKに
同一の旋回方向をもった旋回空気流として流入する。こ
れにより、この旋回空気流によってカプセルK内の薬粉
を巻上げるように積極的に攪拌できる。
【0024】17,17はカプセルホルダ8の他側に設
けられた2本の流出側通気路を示し、該各流出側通気路
17は、カプセル収容室11の外周側に位置してカプセ
ルホルダ8の他端に開口するように、該カプセルホルダ
8の軸方向に形成された軸方向通路としての流出通路1
8,18と、該各流出通路18と連通しカプセル収容室
11の内周に開口するように径方向に形成された径方向
通路としてのピン挿通穴19,19とから構成されてい
る。そして、各流出側通気路17は、カプセルK内で攪
拌された薬粉を空気と共に各ピン挿通穴19を介して流
出通路18から吸込通路5側に供給(噴出)するもので
ある。
【0025】20,20はカプセルホルダ8のカプセル
収容室11の外周側に設けられた2本の補助通気路(一
本のみ図示)で、該各補助通気路20は、各通気路1
2,17から90度ずらした位置でカプセルホルダ8を
軸方向に貫通するように形成され、息を吸い込むときに
流通する空気量を増やすことで、このときの息苦しさを
解消するものである。
【0026】一方、21,21はカプセルKに穴H,
H,…をあけるためにホルダ収容部2の外周側に設けら
れた2個の穴あけ具で、該各穴あけ具21は、支持部2
2と、基端側が該支持部22に固着され、先端側がピン
穴6,7に挿入されたピン23,23とから大略構成さ
れ、該各ピン23の先端はカプセルKに穴Hをあけるた
めの鋭利な針先23Aとなっている。また、前記各支持
部22とホルダ収容部2との間には、該支持部22を介
して各ピン23を初期位置に戻すスプリング24,24
がそれぞれ配設されている。そして、各穴あけ具21
は、支持部22をホルダ収容部2に向けて押動すること
により、各ピン23の針先23Aをピン穴6,7からピ
ン挿通穴14,19を介してカプセル収容室11内のカ
プセルKに突き刺し、該カプセルKに穴H,H,…を形
成するものである。なお、カプセルKに穴H,H,…を
形成した後に、支持部22への外力を取り除くと、スプ
リング24の付勢力によって各ピン23がカプセルK、
ピン挿通穴14,19から抜き取られて初期位置に戻さ
れる。
【0027】本実施例による投薬器は上述の如き構成を
有するもので、次に、患者が薬粉を吸入するまでの準備
動作および吸入時の投薬器内の空気の流れについて図2
および図3に基づいて説明する。
【0028】まず、吸引ピース1のホルダ収容部2内に
カプセルホルダ8を一端側から挿入し、該カプセルホル
ダ8のストッパ部9がホルダ収容部2の一端面に当接す
るまで挿入する。この場合には、ホルダ収容部2に形成
された各ピン穴6と各流入側通気路12のピン挿通穴1
4、各ピン穴7と各流出側通気路17のピン挿通穴19
とを連通するようにする。
【0029】次に、カプセルKをカプセル収容室11内
に一側から挿入する。なお、カプセルホルダ8の一端面
はカプセル挿入ガイド10となっているから、容易にカ
プセルKをカプセル収容室11内に誘導できる。
【0030】そして、カプセルKに穴H,H,…をあけ
るには、各穴あけ具21の支持部22をホルダ収容部2
に向けて押動し、各ピン23の針先23Aをピン穴6,
7からピン挿通穴14,19を介してカプセル収容室1
1に向けて移動させ、該カプセル収容室11内のカプセ
ルKに突き刺すことにより該カプセルKに穴H,H,…
を形成する。また、カプセルKに穴H,H,…を形成し
た後には、支持部22への外力を取り除くことにより、
スプリング24の付勢力によって各ピン23がカプセル
K、各ピン挿通穴14,19から抜き取られて初期位置
に戻される。
【0031】ここで、本実施例ではカプセルKの両側か
ら穴H,H,…を形成しているから、穴あけ時に発生す
るカプセルKの破断片等をカプセルK内に収容して、該
各破断片が外部に飛散するのを防止できる。
【0032】次に、患者が薬粉を吸込むときの吸入式投
薬器内の空気の流れと薬粉の移動について述べる。
【0033】まず、患者が口で吸入口3をくわえ息を吸
込むと、空気はカプセル挿入ガイド10から吸入式投薬
器内に流れ込む。そして、各流入側通気路12の空気の
流れにおいては、該各流入側通気路12の流入通路13
からピン挿通穴14、穴Hを介してカプセルK内に流入
する。このとき、各ピン挿通穴14の内周面は雌ねじ穴
15,16となっているからから、矢示A方向から各流
入通路13内へと流入した空気は、各ピン挿通穴14内
で雌ねじ穴15,16によって矢示B、C方向の旋回空
気流となりカプセルK内に流入する。そして、カプセル
K内に流入した旋回空気流は、カプセルK内で同一の旋
回方向をもって旋回するから、該カプセルK内の薬粉を
巻上げるように矢示D方向に向けて大きな乱流やタンブ
ル流を発生でき、薬粉を積極的に攪拌して空気中に確実
に混入することができる。
【0034】かくして、本実施例によれば、各流入側通
気路12のピン挿通穴14は雌ねじ穴15,16として
形成したから、各流入通路13から流入する空気を該雌
ねじ穴15,16によって旋回空気流とすることがで
き、この旋回空気流をカプセルK内に流入させることに
よって該カプセルK内の薬粉を積極的に攪拌することが
できる。
【0035】従って、吸引力が弱く、流入する空気流が
少ない場合でも、旋回空気流によってカプセルK内の薬
粉を効率よく攪拌(拡散)できるから、吸引力が弱い老
人や子供でもカプセルK内の薬粉を残さず吸入すること
ができ、規定量の薬粉を確実に吸入して薬粉の効能を高
めることができる。
【0036】しかも、本実施例では、雌ねじ穴15で右
旋回の旋回空気流を形成し、雌ねじ穴16で左旋回の旋
回空気流を形成することにより、カプセルK内で同一方
向に旋回する旋回空気流を形成することができるから、
この旋回空気流によってカプセルK内の薬粉を巻上げる
ように効率よく攪拌することができ、薬粉の分散性、排
出性をより一層高めることができる。
【0037】次に、図4は本発明の第2の実施例を示す
に、本実施例の特徴は、雌ねじ穴の旋回方向を同一にし
てカプセル内で旋回空気流同士を衝突させる構成とした
ことにある。なお、本実施例では、前述した第1の実施
例と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を
省略するものとする。
【0038】図中、31,31はカプセルホルダ8の一
側に形成された本実施例による2本の流入側通気路で、
該流入側通気路31,31は、前記第1の実施例で述べ
た流入側通気路12とほぼ同様に、軸方向通路としての
流入通路32,32と、径方向通路としてのピン挿通穴
33,33とから構成されている。しかし、本実施例の
各流入側通気路31は、そのピン挿通穴33,33に形
成された後述の雌ねじ穴34,35の形状の点で相違し
ている。
【0039】34,35は各流入側通気路31のピン挿
通穴33に形成された旋回流形成部としての雌ねじ穴を
示し、該雌ねじ穴34,35は、前記各ピン挿通穴33
の内周面にねじ山状の凹凸面として形成されている。ま
た、雌ねじ穴34,35は、それぞれ流入側通気路31
の流入通路32から矢示A方向に流入する空気流がカプ
セルK内に向けて右旋回の旋回空気流(矢示G方向)と
なるように右ねじ状に形成されている。
【0040】ここで、前記雌ねじ穴34,35は、それ
ぞれが右旋回の旋回空気流を形成するようになってお
り、また、該雌ねじ穴34,35は互いに対向して配置
されているから、雌ねじ穴34からの右旋回の旋回空気
流と雌ねじ穴35からの右旋回の旋回気流とは、カプセ
ルKに異なった旋回方向をもった旋回空気流として流入
する。これにより、この旋回空気流同士をカプセルK内
で衝突させて該カプセルK内に矢示G方向の激しい乱流
を形成でき、薬粉を積極的に攪拌できる。
【0041】かくして、このように構成された本実施例
においても、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を
得ることができるが、特に本実施例では、雌ねじ穴3
4,35で右旋回の旋回空気流を形成するとにより、カ
プセルK内で旋回空気流を衝突させることができるか
ら、この旋回空気流の衝突によって激しい乱流を形成で
き、カプセルK内の薬粉を効率よく攪拌することができ
る。
【0042】次に、図5は本発明の第3の実施例を示す
に、本実施例の特徴は、各流出側通気路の各流出通路に
螺旋状の凹凸面を設けたことにある。なお、本実施例で
は、前述した第1の実施例と同一の構成要素に同一の符
号を付し、その説明を省略するものとする。
【0043】図中、41,41はカプセルホルダ8の他
側に形成された本実施例による流出側通気路で、該流出
側通気路41,41は、前記第1の実施例で述べた流出
側通気路17とほぼ同様に、軸方向通路としての流出通
路42,42と、径方向通路としてのピン挿通穴43,
43とから構成されている。しかし、本実施例の各流出
側通気路41はその流出通路42,42に後述する雌ね
じ穴44,45がそれぞれ設けられている点で相違して
いる。
【0044】44,45は各流出側通気路41の流出通
路42に形成された旋回流形成部としての雌ねじ穴を示
し、該雌ねじ穴44,45は、前記各流出通路42の内
周面に螺旋状(ねじ山状)の凹凸面として形成されてい
る。また、雌ねじ穴44,45のうち、雌ねじ穴44
は、流出側通気路41のピン挿通穴43に矢示E方向に
流入する薬粉が混入した空気流が、吸込通路5側に向け
て右旋回の旋回空気流(矢示M方向)となるように右ね
じ状に形成されている。一方、雌ねじ穴45は、ピン挿
通穴43に矢示E方向に流入する薬粉が混入した空気流
が、吸込通路カプセルK内に向けて左旋回の旋回空気流
(矢示N方向)となるように左ねじ状に形成されてい
る。
【0045】これにより、雌ねじ穴44,45から吸込
通路5側に流出する薬粉が混入した空気を該吸込通路5
に異なる方向(矢示M,N方向)に旋回させつつ流出さ
せることにより、旋回空気流を衝突させて拡散を促進さ
せるようになっている。 かくして、本実施例によれ
ば、雌ねじ穴44,45によって形成される旋回空気流
によって空気中の薬粉を吸込通路5内で効果的に拡散
(分散)することができ、薬粉の吸込み効率を向上する
ことができる。
【0046】次に、図6は本発明の第4の実施例を示す
に、本実施例の特徴は、各流出側通気路の各流出通路を
スパイラル状に巻回したことにある。なお、本実施例で
は、前述した第1の実施例と同一の構成要素に同一の符
号を付し、その説明を省略するものとする。
【0047】図中、51,51はカプセルホルダ8の他
側に形成された本実施例による流出側通気路で、該流出
側通気路51,51は、軸方向通路としての流出通路を
なす後述のスパイラル状通路53,54と、径方向通路
としてのピン挿通穴52,52とから構成されている。
【0048】53,54は各流出側通気路51の流出を
兼ねた旋回流形成部としてのスパイラル状通路を示し、
該各スパイラル状通路53,54はコイルばねのように
巻回された通路として形成され、スパイラル状通路53
は右巻きに、スパイラル状通路54は左巻きとなってい
る。
【0049】そして、スパイラル状通路53,54は、
その内部でカプセルKからの薬粉が混入した空気を矢示
P,Q方向に旋回流通させて、吸込通路5側に流出させ
ることにより、該吸込通路5内で矢示R,S方向の旋回
空気流を形成し、空気中全体に薬粉を拡散するようにな
っている。
【0050】かくして、このように構成される本実施例
においても、前記第3の実施例とほぼ同様の作用効果を
得ることができる。
【0051】なお、前記第1,第2の実施例では、ピン
挿通穴14,33の内周面に旋回流形成部として雌ねじ
穴15,16,34,35を形成したが、これに替え
て、旋回流形成部を前記第4の実施例と同様に、スパイ
ラル状に巻回することによって構成してもよい。
【0052】また、前記第1,第2の実施例では、ピン
挿通穴14,33にのみ雌ねじ穴15,16,34,3
5を設けたが、本発明はこれに限らず、流入通路13,
32に雌ねじ穴を設けてもよい。また、前記第3の実施
例では、流出通路42,42にのみ雌ねじ穴44,45
を設けたが、各ピン挿通穴43にこのような雌ねじ穴を
設けてもよい。
【0053】この場合、流入側通気路、流出側通気路に
設ける雌ねじ状穴は、内周面を連続したねじ切り状のね
じ穴とした場合に限らず、内周面を凸部と凹部とが交互
に形成された蛇腹状穴として形成してもよく、雌ねじ状
をなした穴形状であればよい。
【0054】また、前記各実施例では、各流入側通気路
12,31および各流出側通気路41,51をそれぞれ
2本ずつ設けるものとして述べたが、本発明はこれに限
らず、患者の吸引力等の吸引条件に応じてその本数を1
本にしてもよく、また3本以上設るようにしてもよい。
【0055】さらに、本実施例では2個の穴あけ具2
1,21を設けるものとしての述べたが、1個の穴あけ
具によってカプセルKに4個の穴Hを同時に穿設するよ
うにしてもよい。
【0056】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、旋回流形成部を流入側通気路に設けた場合には、
患者が吸入口から空気を吸入することにより、流入側通
気路内を流通する空気を旋回流形成部で旋回空気流とす
ることができ、この旋回空気流を薬粉収容室に流入させ
ることにより、該薬粉収容室内で乱流やタンブル流を発
生させて薬粉収容室内の薬粉を確実に攪拌することがで
きる。
【0057】また、旋回流形成部を流出側通気路に設け
た場合には、患者が吸入口から空気を吸入することによ
り、流出側通気路内で旋回流形成部によって旋回空気流
を形成でき、この旋回空気流によって薬粉収容室から流
出した薬粉を空気流全体に均一に拡散した状態で吸入口
側に供給できる。
【0058】従って、老人や子供のように吸引力が弱い
場合でも、薬粉収容室内の薬粉を残さず吸入することが
でき、規定量の薬粉を確実に吸入できる上に、吸入口か
ら吸引される薬粉を空気中に均一に拡散できるから、薬
粉の吸入効率を向上でき、薬粉の効能を高めることがで
きる。
【0059】請求項2の発明によれば、吸入口から空気
を吸引することにより、空気を軸方向通路から径方向通
路を介して薬品収容室内へと流通させ、該径方向通路内
を流通するときに旋回流形成部に形成した旋回空気流を
径方向通路から直接的に薬品収容室内に流入させること
ができるから、該薬品収容室内で積極的に乱流やタンブ
ル流を形成でき、薬粉収容室内で薬粉を巻上げるように
攪拌して、薬粉の分散性を向上できる。
【0060】請求項3の発明は、吸入口から空気を吸引
することにより、流入側通気路を介して薬粉収容室内に
空気が流入し、攪拌された薬粉を径方向通路から軸方向
通路を介して吸入口側へと流出させ、該軸方向通路内を
流通するときに旋回流形成部により旋回空気流とするこ
とができるから、この旋回空気流によって薬粉を空気中
全体に確実に拡散(分散)した状態で吸入口側に供給で
き、薬粉の排出性を向上できる。
【0061】請求項4の発明によれば、旋回流形成部を
流入側通気路の内周面または流出側通気路の内周面を雌
ねじ状穴として形成したから、該旋回流形成部で空気を
流通させることにより、簡単な構造で雌ねじ状穴の形状
に応じた旋回空気流を容易に形成することができ、コス
トの上昇を抑制することができる。
【0062】請求項5の発明は、旋回流形成部を流入側
通気路または流出側通気路をスパイラル状に巻回して設
けたから、該旋回流形成部で空気をスパイラル状に流通
させることによって、薬粉を吸入口側に拡散して供給で
き薬粉の分散性、排出性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による吸入式投薬器を示
す断面図である。
【図2】カプセル内の薬粉を吸引している状態を示す図
1と同様位置からみた断面図である。
【図3】図2中のカプセルホルダ等を示す拡大断面図で
ある。
【図4】本発明の第2の実施例によるカプセルホルダ等
を示す拡大断面図である。
【図5】本発明の第3の実施例によるカプセルホルダ等
を示す拡大断面図である。
【図6】本発明の第4の実施例によるカプセルホルダ等
を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 吸引ピース(投薬器本体) 3 吸入口 5 吸込通路 8 カプセルホルダ(投薬器本体) 11 カプセル収容室(薬粉収容室) 12,31 流入側通気路 13,32 流入通路(軸方向通路) 14,19,33,43,52 ピン挿通穴(径方向通
路) 15,16,34,35,44,45 雌ねじ穴(旋回
流形成部) 17,41,51 流出側通気路 18,42 流出通路(軸方向通路) 53,54 スパイラル状通路(旋回流形成部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石関 一則 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 谷澤 嘉行 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 柳川 明 神奈川県横浜市都筑区富士見が丘5−3

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者に投薬する吸入口を有する投薬器本
    体と、該投薬器本体内に位置する薬粉収容室と、該薬粉
    収容室と大気側とを連通する流入側通気路と、前記薬粉
    収容室と前記吸入口とを連通する流出側通気路と、前記
    流入側通気路と流出側通気路のうち少なくとも一方の通
    気路に設けられ、旋回空気流を形成する旋回流形成部と
    から構成してなる投薬器。
  2. 【請求項2】 前記流入側通気路は前記投薬器本体の軸
    方向に設けられ大気側に開口した軸方向通路と、前記投
    薬器本体の径方向に設けられ前記薬粉収容室内に開口し
    た径方向通路とから構成し、前記旋回流形成部は該流入
    側通気路の径方向通路に形成してなる請求項1に記載の
    投薬器。
  3. 【請求項3】 前記流出側通気路は前記投薬器本体の軸
    方向に設けられ吸入口側に開口した軸方向通路と、前記
    投薬器本体の径方向に設けられ前記薬粉収容室内に開口
    した径方向通路とから構成し、前記旋回流形成部は該流
    出側通気路の軸方向通路に形成してなる請求項1に記載
    の投薬器。
  4. 【請求項4】 前記流入側通気路の内周面または流出側
    通気路の内周面を雌ねじ状穴として形成し、前記旋回流
    形成部は該雌ねじ状穴により構成してなる請求項1,2
    または3に記載の投薬器。
  5. 【請求項5】 前記流入側通気路または流出側通気路を
    スパイラル状に巻回し、前記旋回流形成部は該スパイラ
    ル状通路により構成してなる請求項1,2または3に記
    載の投薬器。
JP33112495A 1995-11-27 1995-11-27 投薬器 Pending JPH09140794A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33112495A JPH09140794A (ja) 1995-11-27 1995-11-27 投薬器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33112495A JPH09140794A (ja) 1995-11-27 1995-11-27 投薬器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09140794A true JPH09140794A (ja) 1997-06-03

Family

ID=18240145

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33112495A Pending JPH09140794A (ja) 1995-11-27 1995-11-27 投薬器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09140794A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005525393A (ja) * 2002-04-09 2005-08-25 ベーリンガー インゲルハイム ファルマ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト チオトロピウムの吸入性散剤を含有する吸入用キット
JP2008523858A (ja) * 2004-12-20 2008-07-10 グラクソ グループ リミテッド 薬剤ディスペンサで使用するためのマニホールド
JP2011062545A (ja) * 2004-12-09 2011-03-31 Cambridge Consultants Ltd 乾燥粉体用の吸入器
US8022082B2 (en) 2002-04-09 2011-09-20 Boehringer Ingelheim Pharma Gmbh & Co., Kg Method for the administration of an anticholinergic by inhalation
US8066002B2 (en) 2004-12-20 2011-11-29 Glaxo Group Limited Manifold for use in medicament dispenser
US8534281B2 (en) 2005-12-12 2013-09-17 Glaxo Group Limited Manifold for use in medicament dispenser

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005525393A (ja) * 2002-04-09 2005-08-25 ベーリンガー インゲルハイム ファルマ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト チオトロピウムの吸入性散剤を含有する吸入用キット
US8022082B2 (en) 2002-04-09 2011-09-20 Boehringer Ingelheim Pharma Gmbh & Co., Kg Method for the administration of an anticholinergic by inhalation
JP2011062545A (ja) * 2004-12-09 2011-03-31 Cambridge Consultants Ltd 乾燥粉体用の吸入器
JP2008523858A (ja) * 2004-12-20 2008-07-10 グラクソ グループ リミテッド 薬剤ディスペンサで使用するためのマニホールド
US8066002B2 (en) 2004-12-20 2011-11-29 Glaxo Group Limited Manifold for use in medicament dispenser
US8590531B2 (en) 2004-12-20 2013-11-26 Glaxo Group Limited Manifold for use in medicament dispenser
US8534281B2 (en) 2005-12-12 2013-09-17 Glaxo Group Limited Manifold for use in medicament dispenser

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3320261B2 (ja) 吸入式投薬器
JP3530004B2 (ja) 吸入式投薬器
JP3388896B2 (ja) 吸入式投薬器
WO1995032751A1 (fr) Dispositif d'inhalation de medicaments et sa methode d'utilisation
JP3739955B2 (ja) 吸入式投薬器
JP2000217917A (ja) 吸入式投薬器
JPS6155978B2 (ja)
JP2015037613A (ja) デリバリー装置及び関連方法
JP3488620B2 (ja) 吸入式投薬器
JP3328131B2 (ja) 吸入式投薬器
JPH09140794A (ja) 投薬器
JP4963084B2 (ja) 吸引式投薬器
JP3315031B2 (ja) 投薬器
JP3845530B2 (ja) 吸入式投薬器
JP2000217920A (ja) 吸入式投薬器
JP2000217919A (ja) 吸入式投薬器
JPH09140796A (ja) 投薬器
JPH0871152A (ja) 吸入式投薬器
JP2000217918A (ja) 吸入式投薬器
JPH0889576A (ja) 吸入式投薬器
JP3311202B2 (ja) 吸入式投薬器
JPH09140792A (ja) 投薬器
JPH09206378A (ja) 吸入式投薬器
JP3291215B2 (ja) 吸入式投薬器
JP2004344505A (ja) 吸入式投薬器