JP3311202B2 - 吸入式投薬器 - Google Patents

吸入式投薬器

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JP3311202B2
JP3311202B2 JP15233395A JP15233395A JP3311202B2 JP 3311202 B2 JP3311202 B2 JP 3311202B2 JP 15233395 A JP15233395 A JP 15233395A JP 15233395 A JP15233395 A JP 15233395A JP 3311202 B2 JP3311202 B2 JP 3311202B2
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久朝 大木
茂巳 中村
一則 石関
明 柳川
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、患者の息の吸
込みによって顆粒状の薬品を肺内に投与するのに用いて
好適な吸入式投薬器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、喘息患者等の肺に薬品を投与す
る方法には、薬液を注射する方法、液体エアゾール噴霧
器で吸引させる方法、カプセル内に充填された微細な顆
粒(例えば、粒径5〜10μm)を当該カプセルを破断
することによって吸引する方法等が用いられている。
【0003】これら喘息患者用の薬品投与方法のうち、
カプセルに充填された顆粒状薬品を吸引する方法は、喘
息患者が顆粒状薬品を吸引する吸入器を有し、薬品が充
填されたカプセルを該吸入器内に装着した後、穴あけ針
を用いて該カプセルを破断し、吸入口をくわえて息を吸
込むことにより破断穴から放出されるカプセル内の顆粒
状薬品を肺内に吸入するというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるカプセル用の吸入器では、薬品を吸入する
ときにカプセルを破断したときの破片が薬品と共に吸入
されるから、この破片の吸込みによって患者が咳込んで
しまい、薬品を肺内に良好に吸入することができないと
いう問題がある。
【0005】また、カプセルから放出される薬品には複
数の粒が固着して粒径が大きくなったものがあり、この
ように粒径の大きな薬品は肺内に達する前に落下してし
まうから、規定量の薬品を肺内に投与することができな
いという問題がある。
【0006】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、カプセルの破片の吸入を確実に防止する
と共に、薬品を分散して微細化し吸入効率を向上できる
ようにした吸入式投薬器を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明が採用する吸入式投薬器は、軸
方向の一側カプセル収容穴を有し軸方向の他側が吸
入口となった投薬器本体と、前記カプセル収容穴と連通
するように該カプセル収容穴の軸方向に離間して該投薬
器本体の径方向に延びて穿設された一対のピン挿入穴
、前記カプセル収容穴よりも径方向外側となる位置
前記投薬器本体の軸方向に延びて前記投薬器本体に穿設
され、該一対のピン挿入穴のうち軸方向一側のピン挿入
穴を前記投薬器本体の外部に連通させる流入側の通気路
と、前記カプセル収容穴よりも径方向外側となる位置を
前記投薬器本体の軸方向に延びて前記投薬器本体に穿設
され、前記一対のピン挿入穴のうち軸方向他側のピン挿
入穴を前記吸入口に連通させる流出側の通気路と、前記
カプセル収容穴に収容したカプセルに対して該カプセル
の径方向に穴をあけるため、前記各ピン挿入穴からカプ
セルに向けて挿入されるピンを有する穴あけ具と、前記
流出側の通気路よりも下流側に位置して前記吸入口の内
周に設けられ、該穴あけ具によるカプセルの穴あけ時に
発生した破片を捕捉する破片捕捉手段とから構成して
る。
【0008】請求項2の発明は、前記破片捕捉手段は、
網目状のメッシュによって形成したことにある。
【0009】請求項3の発明は、前記吸入口を前記投薬
器本体に着脱可能に取付けたことにある。
【0010】さらに、請求項4の発明は、前記投薬器本
体は、軸方向の一側がホルダ収容部となり他側が吸入口
となった吸引ピースと、該吸引ピースのホルダ収容部内
に設けられ内部に前記カプセル収容穴が軸方向の一側に
開口して形成されたカプセルホルダとにより構成し、前
記破片捕捉手段は前記吸引ピースの吸入口内周に設け
構成としている。
【0011】
【作用】請求項1の発明の構成によれば、投薬器本体の
カプセル収容穴内にカプセルを嵌合し、穴あけ具のピン
でカプセルに穴をあける。次に、この状態で吸入口から
息を吸込むと、空気は流入側の通気路から軸方向一側の
ピン挿入穴を通ってカプセル収容穴のカプセル内に流入
する。そして、カプセル内に流入した空気は、カプセル
内の薬品を強制的に拡散し、薬品を空気中に混入させた
状態で、カプセル内から流出側の通気路、軸方向他側の
ピン挿入穴、吸入口を介して肺内に吸引される。このと
き、穴あけ時に発生したカプセルの破片は、薬品と共に
通気路を介して吸引されるものの、破片捕捉手段によっ
て捕捉されるから、患者は吸入口から薬品だけを吸引す
ることができる。
【0012】請求項2の発明の構成によれば、カプセル
の破片はメッシュに引っ掛かるから、患者は薬品のみを
吸入口から吸引できる。しかも、薬品がメッシュを通過
するときに該メッシュに衝突するから、薬品を分散して
微細化することができる。
【0013】請求項3の発明の構成によれば、投薬後に
吸入口を洗浄する場合に、吸入口を投薬器本体から取外
すことにより該吸入口を簡単に洗浄でき、かつ破片捕捉
手段に捕捉されたカプセルの破片を容易に除去できる。
しかも、複数の患者に吸入口を持たせることにより、該
吸入口以外の投薬器本体等を共有することができる。
【0014】さらに、請求項4の発明の構成によれば、
吸引ピースのホルダ収容部からカプセルホルダを取外す
ことにより、カプセルホルダ、吸引ピース、破片捕捉手
段を容易に洗浄することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例による吸入式投薬器を
図1ないし図4に基づいて説明する。
【0016】図において、1は吸入式投薬器の基部をな
す投薬器本体を示し、該投薬器本体1は、後述する吸引
ピース2とカプセルホルダ5とから構成されている。
【0017】2は略円筒状に形成された吸引ピースを示
し、該吸引ピース2は、一側に位置して内部にカプセル
ホルダ5を挿入保持するホルダ収容部3と、該ホルダ収
容部3の他側に配設された吸入口4とから大略構成さ
れ、前記ホルダ収容部3の外周側には後述する穴あけ具
15の支持部16を可動に支持するガイド筒部3Aが径
方向外向きに突設されている。また、前記ホルダ収容部
3の一端側にはカプセルホルダ5のストッパ部5Aが嵌
合される環状段部3Bが形成され、他端側には吸入口4
の嵌合筒部4Aが着脱可能に嵌合される嵌合穴部3Cが
形成されている。さらに、ホルダ収容部3には、前記ガ
イド筒部3A内に位置して後述する外側ピン挿入穴9
A,10Aが軸方向に離間して半径方向に穿設され、該
外側ピン挿入穴9A,10A間には後述の戻しばね18
が挿嵌される凹部3Dが形成されている。
【0018】また、前記吸入口4の一端側にはホルダ収
容部3の嵌合穴部3Cに着脱可能に嵌合する嵌合筒部4
Aが一体的に設けられ、他端側外周は患者がくわえ易い
ように他側に向けて漸次縮径している。さらに、吸入口
4の内周側には軸方向中間部に位置して環状の取付段部
4Bが形成され、該取付段部4Bには後述するメッシュ
部材19が位置決め状態で固着されている。そして、吸
入口4はホルダ収容部3に着脱可能で容易に交換できる
ようになっている。
【0019】5はホルダ収容部3内に装着されたカプセ
ルホルダを示し、該カプセルホルダ5は略円柱状に形成
され、一端側外周にはホルダ収容部3の環状段部3Bに
嵌合することによって当該カプセルホルダ5をホルダ収
容部3内に位置決めする環状のストッパ部5Aが形成さ
れている。また、カプセルホルダ5の一端側には他側に
向けて漸次縮径するテーパ状の吸入側凹部6が形成さ
れ、カプセルホルダ5の他側外周面は他側に向けて漸次
縮径する流出側テーパ面部7となっている。
【0020】8はカプセルホルダ5の中央部に位置して
軸方向に形成されたカプセル収容穴で、該カプセル収容
穴8はその一端側が吸入側凹部6に開口している。そし
て、カプセル収容穴8内には、図2に示す如く、一端側
開口からカプセルKが嵌合されるようになっている。こ
こで、カプセルKは長円筒状に形成され、内部には顆粒
状薬品が充填されている。
【0021】9はカプセル収容穴8の一端側に位置して
ホルダ収容部3とカプセルホルダ5に亘って径方向に穿
設された流入側のピン挿入穴、10はカプセル収容穴8
の他端側に位置して該流入側のピン挿入穴9と平行に穿
設された流出側のピン挿入穴をそれぞれ示し、該ピン挿
入穴9,10は、ホルダ収容部3に形成された外側ピン
挿入穴9A,10Aと、該外側ピン挿入穴9A,10A
と一直線上で連通すると共にカプセル収容穴8を直径方
向に貫通した内側ピン挿入穴9B,10Bとからなって
いる。
【0022】11,11はカプセル収容穴8よりも径方
向外側に位置してカプセルホルダ5の一側に形成された
流入側の通気路としての流入側通路で、該各流入側通路
11は一端側が吸入側凹部6に開口し、他端側が流入側
の内側ピン挿入穴9Bと連通するように軸方向に穿設さ
れ、これにより内側ピン挿入穴9Bを介してカプセル収
容穴8に連通している。
【0023】12,12はカプセル収容穴8よりも径方
向外側に位置してカプセルホルダ5の他側に形成された
流出側の通気路としての流出側通路で、該各流出側通路
12は、一端側が流出側の内側ピン挿入穴10Bと連通
し、他端側がカプセルホルダ5の他端面に開口するよう
に流出側テーパ面部7を切欠くことにより凹溝状に形成
されている。そして、各流出側通路12は内側ピン挿入
穴10Bを介してカプセル収容穴8に連通している。
【0024】13,13はピン挿入穴9,10と90度
ずらした位置でカプセルホルダ5を軸方向に貫通するよ
うに穿設された2本の補助用通気路(1本のみ図示)
で、該補助用通気路13は、息を吸込むときに流通する
空気の流量を増やすことで、このときの息苦しさを解消
している。
【0025】14はカプセルホルダ5の他端中央にカプ
セル収容穴8と連通するように軸方向に穿設された小径
孔で、該小径孔14は患者が薬を服用した後にカプセル
収容穴8内に残ったカプセルKを治具を使って除去する
ためのものである。
【0026】次に、15はカプセル収容穴8内に収容さ
れたカプセルKに穴をあけるための穴あけ具を示し、該
穴あけ具15は、ガイド筒部3A内に可動に支持された
支持部16と、ピン挿入穴9,10と同軸となるように
配設され、基端側が該支持部16に固着され、先端が鋭
利な針先17Aとなったピン17,17とから大略構成
され、前記支持部16にはホルダ収容部3の凹部3Dに
対向して凹部16Aが形成されている。また、穴あけ具
15には、ホルダ収容部3と支持部16との間に位置し
て両端側が前記凹部3D,16Aに挿嵌された戻しばね
18が設けられ、該戻しばね18は、カプセルKの穴あ
け後に各ピン17の針先17Aが僅かに内側ピン挿入穴
9B,10Bに進入した状態となる初期位置まで支持部
16、各ピン17を戻すものである。
【0027】そして、穴あけ具15は、支持部16を戻
しばね18に抗してガイド筒部3A内に押込んで各ピン
17をピン挿入穴9,10に挿通させることにより、そ
の針先17Aを内側ピン挿入穴9B,10Bを介してカ
プセル収容穴8内のカプセルKを貫通させ、該カプセル
Kの軸方向両端側に径方向に貫通する貫通穴H,H,…
(図3参照)をあけるようになっている。また、支持部
16への押圧力を取除くと、戻しばね18の付勢力によ
って支持部16、各ピン17が初期位置まで後退する。
【0028】一方、19は吸入口4内に設けられた破片
捕捉手段としてのメッシュ部材を示し、該メッシュ部材
19は、細い線材を網目状に編み込んでなる円形状に形
成され、その外周側が吸入口4の取付段部4Bに位置決
めされた状態で接着、溶着等の固着手段によって固着さ
れている。
【0029】そして、メッシュ部材19は、図3に示す
ように、穴あけ具15によってカプセルKに貫通穴H,
H,…をあけたときに発生したカプセルの破片C,C,
…が薬品と共に吸引されると、該各破片Cを捕捉し薬品
だけ通過させて患者に吸入させると共に、この薬品の通
過時に薬品を衝突させることにより互いに固着した薬品
を分散して微細化するものである。
【0030】本実施例による吸入式投薬器は上述の如き
構成を有するもので、次に、患者が薬品を吸入するまで
の準備動作および吸入時の空気と薬品の流れについて説
明する。
【0031】まず、図1に示す如く、ホルダ収容部3内
にカプセルホルダ5を一端側から挿入し、該カプセルホ
ルダ5のストッパ部5Aをホルダ収容部3の環状段部3
Bに嵌合させる。この場合には、ホルダ収容部3に形成
された外側ピン挿入穴9A,10Aとカプセルホルダ5
に形成された内側ピン挿入穴9B,10Bとをそれぞれ
一直線上に位置するように配置し、流入側のピン挿入穴
9と流出側のピン挿入穴10を形成する。
【0032】この状態において、図2に示すように、カ
プセルKを一端からカプセル収容穴8内に嵌合する。な
お、カプセルホルダ5の一端面はテーパ状の吸入側凹部
6となっているから、容易にカプセルKをカプセル収容
穴8内に誘導できる。
【0033】さらに、カプセルKをカプセル収容穴8内
に収容した状態で、穴あけ具15の支持部16をガイド
筒部3Aに沿って押込むことにより、各ピン17をピン
挿入穴9,10に沿って挿入し、該各ピン17の針先1
7Aでカプセル収容穴8内に収容されたカプセルKに4
個の貫通穴H,H,…を形成する。
【0034】一方、カプセルKに4個の貫通穴H,H,
…を形成した後には、戻しばね18の付勢力によって支
持部16、各ピン17が初期位置まで戻される。
【0035】次に、患者が薬品を吸込むときの吸入式投
薬器内の空気と薬品の流れについて図3を参照しつつ述
べる。
【0036】まず、患者は吸入口4の他端側をくわえ、
この状態で息を吸込む。これにより、空気は、図3中の
矢示の如く、各流入側通路11から流入側の内側ピン挿
入穴9Bを通ってカプセル収容穴8側に流通し、一側の
貫通穴H,Hを介してカプセルK内に流入する。そし
て、カプセルK内に流入した空気はカプセルK内の顆粒
状薬品を強制的に拡散させ、薬品を空気中に混入させ
る。
【0037】このようにしてカプセルK内の薬品を含ん
だ空気は、他側の貫通穴H,Hから流出側の内側ピン挿
入穴10B、各流出側通路12を介して吸入口4側に放
出され、該吸入口4から患者の口内、気管を介して肺内
に到達するから、空気中の薬品を患者の肺に投与でき
る。
【0038】また、上述した薬品の吸入時には、カプセ
ルKに各貫通穴Hをあけるときに発生した破片C,C,
…が薬品と共に吸引されるが、この破片C,C,…はメ
ッシュ部材19によって捕捉されるから、患者は薬品だ
けを吸込むことができる。しかも、薬品はメッシュ部材
19を通過するときに該メッシュ部材19に衝突して分
散するから、薬品を微細化して吸入途中での落下を防ぐ
ことができ、確実に肺内に投与することができる。
【0039】かくして、本実施例では、吸入口4の内周
にメッシュ部材19を設けることにより、カプセルKに
貫通穴H,H,…をあけるときに発生した破片C,C,
…を該メッシュ部材19で捕捉することができるから、
薬品の吸入時に薬品と共に破片C,C,…を吸込んで患
者が咳込むのを防止し、患者は薬品だけを吸入すること
ができ、当該吸入式投薬器に対する信頼性を向上するこ
とができる。
【0040】しかも、吸入する薬品をメッシュ部材19
に衝突させることにより、薬品を分散して微細化するこ
とができるから、薬品が気管等の吸入途中で落下するの
を防止でき、規定量の薬品を肺内まで確実に供給して、
投薬効率を向上し効能を高めることができる。
【0041】また、吸入口4をホルダ収容部3に着脱可
能に取付けているから、薬品の吸入後に吸入口4を洗浄
する場合に該吸入口4を取外すことにより、吸入口の洗
浄やメッシュ部材19に捕捉されたカプセルKの破片
C,C,…や付着した薬品の洗浄を容易に行うことがで
き、洗浄時の作業性を向上することができる上に、吸入
口4は、一側を把持した状態で軸方向に引張ることによ
り患者がくわえる部分に触れることなく短時間で取外す
ことができるから、雑菌等が付着するのを防止すること
ができ、衛生面を向上することができる。
【0042】また、吸入口4内にメッシュ部材19を設
けることにより、吸入口4内を流通する空気を該メッシ
ュ部材19で整流することができるから、薬品を含んだ
空気を吸入口4から気管に向けて供給することができ、
薬品の吸入効率を向上することができる。
【0043】さらに、吸入口4をホルダ収容部3に容易
に着脱できようにしているから、吸入口4を複数人の患
者にそれぞれ持たせ、ホルダ収容部3、カプセルホルダ
5、穴あけ具15からなる基本部分を共有することがで
き、コストの低減を図ることができる。
【0044】なお、本発明は前記実施例に限らず、図4
に示す変形例の如く、カプセルホルダ5に各流入側通路
11と各流出側通路12とを連通するように絞り通路2
1,21を形成するようにしてもよく、この場合には、
前記実施例によるものに比較して、前記各絞り通路21
を形成した分だけ吸引時に流通する空気量を増大するこ
とができるから、肺活量の多い患者に適している。
【0045】また、前記実施例では、破片捕捉手段とし
て細い線材を網目状に編み込んだメッシュ部材19を例
示したが、例えば破片捕捉手段として薄板に無数の穴を
穿設したハニカム板、多孔板等を用いてもよい。
【0046】さらに、前記実施例では、ホルダ収容部3
に嵌合穴部3Cを設けると共に吸入口4に嵌合筒部4A
を設け、該嵌合穴部3C、嵌合筒部4Aを介してホルダ
収容部3に吸入口4を着脱可能に嵌合するものとして述
べたが、ホルダ収容部と吸入口とを螺合により着脱可能
としてもよく、ピンと溝とを係合させることにより着脱
するようにしてもよい。
【0047】また、前記実施例では、薬品を搬送するた
めの通路(流入側通路11,11と流出側通路12,1
2)および補助用通気路13,13をそれぞれ2本ずつ
形成するようにしたが、本発明においては、流入側通路
11、流出側通路12および補助用通気路13は2本に
限らず、患者の吸引力(肺活量)に応じてその本数を1
本、4本等に調整してもよく、または、補助用通気路1
3は廃止するようにしてもよいものである。
【0048】一方、前記実施例では、投薬器本体1をホ
ルダ収容部3、吸入口4およびカプセルホルダ5の3部
材から構成したが、これに替えて、投薬器本体を1部材
から構成するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、投薬器本体のカプセル収容穴内にカプセルを嵌合
し、穴あけ具のピンでカプセルに穴をあける。この状態
吸入口から息を吸込むことにより、空気は流入側の
通気路から軸方向一側のピン挿入穴を通ってカプセル収
容穴のカプセル内に流入するので、カプセル内に流入し
た空気によってカプセル内の薬品を強制的に拡散でき、
薬品を空気中に混入させることができると共に、空気中
に混入した薬品を、カプセル内から流出側の通気路、軸
方向他側のピン挿入穴、吸入口を介して肺内に吸引でき
る。そして、穴あけ時に発生したカプセルの破片が
品と共に流出側の通気路、軸方向他側のピン挿入穴を介
して吸入口側に吸引されるときには前記流出側の通気
路よりも下流側に位置した破片捕捉手段によって破片を
捕捉でき、患者は薬品だけを吸入することができるか
ら、当該吸入式投薬器に対する信頼性を向上することが
できる。
【0050】請求項2の発明の構成によれば、カプセル
の破片はメッシュに引っ掛かるから、患者は薬品のみを
吸入口から吸引できる。しかも、吸入する薬品を薬品捕
捉手段に衝突させることにより、薬品を分散して微細化
することができるから、薬品が気管等の吸入途中で落下
するのを防止でき、規定量の薬品を肺内まで確実に供給
して、投薬効率を向上し効能を高めることができる。
【0051】請求項3の発明の構成によれば、投薬後に
吸入口を洗浄する場合に、吸入口を投薬器本体から取外
すことにより該吸入口を簡単に洗浄でき、かつ破片捕捉
手段に捕捉されたカプセルの破片を容易に除去でき、取
扱い性や衛生面を向上することができる。しかも、複数
の患者に吸入口を持たせることにより、該吸入口以外の
投薬器本体等を共有することができるから、コストの低
減を図ることができ、患者の負担を軽減することができ
る。
【0052】さらに、請求項4の発明の構成によれば、
吸引ピースのホルダ収容部からカプセルホルダを取外す
ことにより、カプセルホルダ、吸引ピース、破片捕捉手
段を容易に洗浄することができるから、当該吸入式投薬
器全体を洗浄する場合に、隅々まで洗浄することがで
き、衛生面をより一層向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による吸入式投薬器を示す断面
図である。
【図2】カプセル収容穴内にカプセルを嵌合した状態を
示す図1と同様位置からみた断面図である。
【図3】薬品の吸引時に薬品と共に吸引されるカプセル
の破片をメッシュ部材で捕捉した状態を示す図1と同様
位置からみた断面図である。
【図4】本発明の変形例による吸入式投薬器を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 投薬器本体 2 吸引ピース 3 ホルダ収容部 4 吸入口 5 カプセルホルダ 8 カプセル収容穴 9,10 ピン挿入穴 11 流入側通路(流入側の通気路) 12 流出側通路(流出側の通気路) 15 穴あけ具 17 ピン 19 メッシュ部材(破片捕捉手段) K カプセル H 貫通穴 C 破片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石関 一則 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社 ユニシアジェックス内 (72)発明者 柳川 明 神奈川県横浜市都筑区富士見が丘5−3 (56)参考文献 特開 昭60−185564(JP,A) 特開 昭50−56789(JP,A) 特開 平5−192403(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 15/00 A61M 13/00 A61M 11/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向の一側カプセル収容穴を有し
    軸方向の他側が吸入口となった投薬器本体と 記カプセル収容穴と連通するように該カプセル収容穴
    の軸方向に離間して該投薬器本体の径方向に延びて穿設
    された一対のピン挿入穴と 記カプセル収容穴よりも径方向外側となる位置前記
    投薬器本体の軸方向に延びて前記投薬器本体に穿設さ
    、該一対のピン挿入穴のうち軸方向一側のピン挿入穴
    を前記投薬器本体の外部に連通させる流入側の通気路
    と、 前記カプセル収容穴よりも径方向外側となる位置を前記
    投薬器本体の軸方向に延びて前記投薬器本体に穿設さ
    れ、前記一対のピン挿入穴のうち軸方向他側のピン挿入
    穴を前記吸入口に連通させる 流出側の通気路と 記カプセル収容穴に収容したカプセルに対して該カプ
    セルの径方向に穴をあけるため、前記各ピン挿入穴から
    カプセルに向けて挿入されるピンを有する穴あけ具と 前記流出側の通気路よりも下流側に位置して 前記吸入口
    の内周に設けられ、該穴あけ具によるカプセルの穴あけ
    時に発生した破片を捕捉する破片捕捉手段とから構成し
    てなる吸入式投薬器。
  2. 【請求項2】 前記破片捕捉手段は、網目状のメッシュ
    によって形成してなる請求項1に記載の吸入式投薬器。
  3. 【請求項3】 前記吸入口を前記投薬器本体に着脱可能
    に取付ける構成としてなる請求項1または2に記載の吸
    入式投薬器。
  4. 【請求項4】 前記投薬器本体は、軸方向の一側がホル
    ダ収容部となり他側が吸入口となった吸引ピースと、該
    吸引ピースのホルダ収容部内に設けられ内部に前記カプ
    セル収容穴が軸方向の一側に開口して形成されたカプセ
    ルホルダとにより構成し、前記破片捕捉手段は前記吸引
    ピースの吸入口内周に設けてなる請求項1,2または3
    に記載の吸入式投薬器。
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