JP3844923B2 - 画像読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置の用紙搬送装置の駆動装置に関し、特に、用紙搬送装置の負荷変動が読取用ローラの搬送作用に大きく影響しないようにする画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動原稿搬送装置(ADF)等の装置に設ける用紙搬送装置においては、原稿トレイにセットした原稿を1枚ずつ分離して読取部に向けて搬送し、前記読取部のプラテンに対して画像読取装置を固定し、搬送される原稿の画像を読み取るように構成している。前記ADFを構成する用紙搬送装置においては、原稿トレイから用紙を取り込むためのピックアップローラと、用紙を1枚ずつ分離して読取部に向けて送り出す用紙さばき装置、および、読取部で用紙を一定の速度で搬送する読取ローラ装置とを設けている。前記ADFをフラツトベッドスキャナー機構(FBS)と組み合わせて、画像形成装置の上部に配置する場合には、前記画像読取装置の用紙搬送路を横向きの略U字状に形成し、用紙を非常に小さい半径で湾曲させて送るように構成して設けることが必要となる。
【0003】
上記のように構成した場合、U字状の搬送路の内側に大径の搬送ローラを配置して、搬送路の曲り部分を形成し、前記大径搬送ローラに対向する位置に読取部を配置して、読取ローラ装置を構成することが望ましいとされる。前記読取ローラ装置を大径搬送ローラを用いて構成する場合には、読取部での用紙搬送速度を一定に維持するために、前記読取部の上下流部で大径搬送ローラに対してピンチローラを配置し、用紙の搬送速度を一定に維持できるようにする。また、前記読取ローラの上流側では、セパレートローラとリタードローラとを対向させて配置する用紙さばき装置と、読取ローラに向けて用紙を送り込む搬送ローラ装置が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記ADFの搬送路の入口部分に設ける用紙さばき装置は、リタードローラとセパレートローラとを対向させて配置したリタードローラ方式の装置として構成され、用紙を1枚ずつ分離してから、読取ローラ装置に向けて送り込んでいる。ところが、リタードローラが正転している際には、トルクリミッタによる負荷がないが、前記リタードローラが逆転すると、トルクリミッタが作動してリタードローラの軸にも負荷がかかる。そして、この負荷がギヤ等の駆動伝達手段を伝わり、読取ローラ装置にも影響を及ぼすので、読取ローラ装置による原稿の搬送速度が変動することがあり、読み取った画像情報の品質に影響が生じるという問題がある。
【0005】
本発明は、前述したようなリタードローラの負荷変動が、読取ローラ装置の駆動系に与える影響を小さくできるような用紙搬送装置を設けた画像読取装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿トレイから搬送路に向けて送り込まれた原稿が、用紙さばき装置により1枚ずつ分離された後、搬送ローラ装置へ向けて送り込まれ、さらに読取ローラ装置により読取り部へ向けて搬送され、原稿の画像を読み取り、読取後の原稿を排紙路を介して排出トレイへ排出する用紙搬送装置を備えた画像読取装置に関する。
請求項1の発明は、前記画像読取装置の用紙搬送路に配置される各ローラ装置に対し、1つの駆動モータのモータ軸に設けた2つの小径のプーリと、前記プーリからの出力を伝達する2つのタイミングベルトを介して駆動伝達する2つの駆動伝達系を設け、
前記駆動伝達系においては、搬送ローラ装置の軸を介して用紙さばき装置のリタードローラに駆動伝達する、ギヤ伝導系による駆動手段を備えた第1の駆動系と、
前記読取部で原稿を定速搬送する大径の読取ローラ装置に対して、中間の軸に設けた大小のプーリを介してタイミングベルトによる駆動伝達を行う第2の駆動系との、2つの駆動系に分けて駆動伝達系統をそれぞれ設け、
前記2つの駆動伝達系統においては、駆動源側に小径のプーリを、被駆動側には大径のプーリをそれぞれ設けて、タイミングベルトにより駆動伝達する機構を構成したことを特徴とする。
【0007】
したがって、リタードローラの正逆回転の切換や、リタードローラとセパレートローラのニップ部から用紙の後端が抜け出た際の負荷変動が、駆動系を伝わって読取ローラ装置に与える影響を小さくできる。
【0008】
本発明の装置は、前述したように構成したものであるから、1つの駆動モータを用い、用紙さばき手段に駆動伝達するための第1の駆動系と、リタードローラ等に駆動伝達するための第2の駆動系とを備え、前記第1の駆動系と第2の駆動系とを、駆動モータ軸より別個に駆動伝達されるように構成したので、リタードローラの正逆回転や、リタードローラとセパレートローラのニップ部から用紙の後端が抜け出た際の負荷変動が、駆動系を伝わって読取ローラ装置に影響を与えることが防止される。また、前記駆動系は、駆動モータ軸からベルトにより駆動伝達されるので、ギヤによる駆動伝達に比較して、負荷変動の少ない駆動系を得ることができる。さらに、前記用紙さばき手段とモータ軸の間に搬送ローラ装置の駆動軸を設け、前記第1の駆動系のベルトが駆動モータ軸と搬送ローラ装置の駆動軸に掛け渡されていることで、読取ローラ装置への負荷変動の影響が生じることを、さらに減少させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図示される例にしたがって、本発明の用紙搬送装置を説明する。図1においては、ファクシミリ装置や画像形成装置と組み合わせて使用し、原稿の画像の読取りに用いられるADF(自動原稿搬送装置)1を例にして説明している。前記自動原稿搬送装置1においては、横向きの略U字状に構成した搬送路を通して用紙の搬送を行うもので、前記搬送路としては、原稿トレイ91に接続される挿入口14aに連通する搬送路14と、湾曲路19、および、排出トレイ92に接続される排出路24からなり、湾曲路19の下部に配置しているプラテン23の位置で、読取装置により原稿の画像の読取りを行うように構成している。前記自動原稿搬送装置1においては、画像形成装置の上部に配置する基部フレーム2に対して、中間フレーム30と上部フレーム3とをそれぞれ組み合わせて設けており、前記上部フレーム3は支軸4を中心に揺動可能に設け、中間フレーム30を搬送ローラ装置15の駆動ローラ17の軸18を中心に揺動可能に設けている。
【0010】
前記図1に示す例において、用紙搬送路内で用紙の搬送を行うために、用紙挿入口14aに位置させるピックアップローラ5と、用紙さばき装置10、搬送ローラ装置15、読取ローラ装置としての大径駆動ローラ21と複数のピンチローラ22、22aを配置した読取ローラ装置20、および、排出ローラ装置25とを配置している。前記各ローラのうち、前記上部フレーム3には、トレイから用紙を取り込むためのピックアップローラ5と、用紙さばき装置10のセパレートローラ11、搬送ローラ装置15のピンチローラ16と、大径駆動ローラ21に対するピンチローラ22を設けている。また、前記2つのピンチローラ16、22は、上部フレーム3に設けたステイ7に支持されるローラ支持フレーム7aに対して、図示しない付勢手段と支持アーム部材とを介して装着され、対応する駆動ローラに対して一定の押圧力で押圧される。さらに、前記上部フレーム3には、湾曲路19の内側ガイドとしての大径駆動ローラ21に対向させて外側ガイド板8を配置し、外側ガイド板8に対向させてガイド部材9とガイドフィルム9aとを、軸18に支持させる支持部材9bを介して配置し、大径駆動ローラ21に向けて用紙の案内を行わせる。
【0011】
前記中間フレーム30には、原稿トレイ91に接続される用紙挿入口14aの下ガイド板としての上カバー35と、用紙さばき装置10のリタードローラ12、搬送ローラ装置15の駆動ローラ17および、排出ローラ装置25の駆動ローラ27とを設けている。また、前記基部フレーム2には、用紙搬送路の湾曲部19で搬送作用を行うための大径駆動ローラ21とピンチローラ22aおよび、排出ローラ装置25のピンチローラ26とを配置し、前記基部フレーム4には読取部と排出側の搬送路のガイド板部材を配置している。そして、前述したような構成を有する装置では、用紙搬送路内での用紙のジャム処理や搬送ローラ装置15のニップ部のニップ圧力の調整、その他のメンテナンスを行う際に、上部のフレームから順次開放することにより用紙搬送路を開放したり、各構成部材を露出させるようにして、作業を行うことができるようにする。
【0012】
前記自動原稿搬送装置1においては、用紙搬送路に沿って用紙の搬送を行うために、用紙挿入口14aのトレイ91に対応させて配置するピックアップローラ5により用紙を取り込んで、搬送路14に向けて送り込むようにする。そして、用紙さばき装置10のセパレートローラ11とリタードローラ12との間で用紙に対するさばき作用を付与し、1枚の用紙のみを搬送ローラ装置15に向けて送り込む。前記搬送ローラ装置15により搬送される用紙は、用紙搬送路の湾曲部19で、読取ローラ装置20としての大径駆動ローラ21とピンチローラ22の間でニップされて、プラテン23の読取部を通過する。
【0013】
前記読取ローラ装置20においては、定速で駆動される大径駆動ローラ21と、2つのピンチローラの間で、用紙の搬送速度が一定に維持されるので、プラテン23の部分を通過する原稿は、その画像面の移動速度が変化しないようになっている。前述したようにして画像の読取りが終了した原稿は、大径駆動ローラ21とピンチローラ22aのニップ部を離れて、排出路24を通り駆動ローラ27とピンチローラ26を対向させて設けた排出ローラ装置25により、排出トレイ92に向けて送り出される。また、前記用紙さばき装置10のリタードローラ12に対しては、セパレートローラ11との間でのニップ圧力の調整を行うために、押圧力調整機構45を配置しており、給紙装置における用紙さばき作用の実施状態に応じて、両ローラの間でのニップ圧力を調整できるようにしている。前記自動原稿搬送装置1においては、上部フレーム3と中間フレーム30とを順次開放して、装置のメンテナンス等に対処させることができる。
【0014】
図2には、前記自動原稿搬送装置1に配置する中間フレーム30の構成を示しているもので、中間フレーム30を板金で構成したフレーム枠体31とプラスチック部材で構成した上カバー35とを組み合わせて構成しており、前記上カバー35は、搬送路14と挿入口14aでの下ガイド板として用いるようにする。前記中間フレーム30は、搬送ローラ装置15の駆動ローラ17の軸18を中心にして揺動可能に設けている。前記中間フレーム30に配置するリタードローラ12に対する駆動を行うために、伝導用リンク40に支持される伝導ギヤ群41を配置しており、搬送ローラ装置の駆動ローラ17の軸18に設けたギヤから、前記ギヤ群41を介して駆動伝達を行う。そして、搬送ローラ装置15の駆動ローラ17の軸に伝達される駆動力を、前記伝導ギヤ群41を介して、リタードローラ12の軸13に設けたギヤを駆動し、用紙さばき作用を行う際に、セパレートローラ11による用紙搬送方向に対して、リタードローラ12を逆方向に搬送するように回転させる。
【0015】
前記セパレートローラ11の軸に対してリタードローラ12の軸芯を一致させるように位置決めするために、前記リタードローラ12の軸13に設け、ハンドル53を有する中間リンク43を軸支部44aを介して配置している。前記伝導用リンク40の端部にはピン部材42を設けておき、前記ピン部材42に対して前記中間リンク43の下端部の軸支部44を着脱可能に係止し、前記中間リンク43と伝導用リンク40とを、前記伝導用リンク40の軸支部40aを介してローラ軸18を中心にして揺動可能に設けている。そして、前記中間リンク43と伝導用リンク40とをピン部材42を用いて相互に位置決めすることにより、伝導ギヤ群41の出力ギヤとリタードローラ12のギヤとの噛み合い位置を維持し、リタードローラ12に対する駆動伝達を良好に行い得るようにする。また、前記中間リンク43を介してリタードローラ12の軸13を支持させる手段を用いることによって、リタードローラ12とセパレートローラ11の接する押圧位置を、常に一定の位置に設定可能となり、両ローラが用紙をニップする位置が変化することがない。
【0016】
前記駆動伝導機構に加えて、リタードローラ12のセパレートローラ11に対する押圧力を設定するために、図2に示すような押圧力調整部材45を設けており、調整用リンク46と押圧板47とを組み合わせて、ねじ部材48とスプリング49とにより押圧力の調整を行うようにする。前記調整用リンク46は伝導用リンク40の揺動支点としての軸支部40aに対して、リタードローラ12の軸13を介して反対側に配置されるもので、排出ローラ装置25の駆動ローラ27の軸28に設けた軸支部46aを支点として、中間フレーム30のトレイ側に突出させて配置する。前記軸支部46aを支点として揺動可能な調整用リンク46の一端部は、リタードローラ12の軸13に設けた対応部材の下面に接する押圧部52として構成され、他端部に固定した押圧板47を設けており、前記押圧板からのスプリング49による押圧作用により、押圧部52がリタードローラ12の軸13を下側から押圧する作用を行う。
【0017】
前記図2に示すように調整用リンク46と押圧板47とを組み合わせ、スプリング49を配置した押圧力調整部材45に対して、上カバー35に設けた調整孔36からドライバーのような工具を挿入し、ねじ部材48を押圧板47のねじ孔47aに挿入して高さを調整する。そして、前記フレームの上の水平部材33aに対して、ねじ部材48の高さを調整することにより、スプリング49を伸縮させ、前記スプリング49による押圧力を調整し、押圧板47を介して調整用リンク46の押上部52によるリタードローラ12の軸13に対する押圧作用を行わせる。したがって、前記押圧力調整部材45のねじ部材48の高さを適宜調整することにより、セパレートローラ11とリタードローラ12との間でのニップ圧力が一定の値に設定され、用紙さばき作用が良好に行われる。
【0018】
前記押圧力調整部材45が中間フレーム30に対して、トレイ側の端部にまで突出された位置に配置されていることで、図1に示すような自動原稿搬送装置1においては、上部フレーム3を支軸4を中心に揺動させて開放すると、中間フレーム30の上面が開放されて、調整孔36から工具を挿入することができる。ところが、前記中間フレーム30のトレイ側の端部に押圧力調整部材45を設けたことにより、ねじ部材48が排出路の上面に突出するという問題が生じる。この問題は、中間フレーム30を薄いものとして構成し、フレーム枠体1の高さをできるだけ低く(薄く)形成しようとする場合には特に顕著に発生し、排出ローラ装置25により排出トレイ92に向けて送り出される用紙に対して、ねじ部材48の突出端部が邪魔することが想定される。そこで、本実施例においては、前記ねじ部材がフレーム枠体31の下面に突出する凹部に対して、図示されるように、カバー部材37をフレーム枠体31の凹部としての切欠部32に位置させ、ねじ部材48の下端部が排出路に突出しないようにしている。
【0019】
図3には中間フレーム30の上カバー35を外した状態の平面図を示しており、この図に示されるように、上カバー35を取り外すことにより、中間フレーム30のフレーム枠体31に支持されるローラ部材とその支持機構が、全て露出される状態となる。前記中間フレーム30に支持される搬送ローラ装置15の駆動ローラ17の軸18と、排出ローラ装置25の駆動ローラ27の駆動軸28とを、前記フレーム枠体31の巾方向の両側に設けているフレーム立上り部50を介してそれぞれ支持する。前記フレーム枠体31の内部の一方の側には、伝導用リンク40と駆動伝達ギヤ群41とを配置し、前記伝導ギヤ群41からリタードローラ12に伝達される駆動力は、トルクリミッター52を介してリタードローラ12の軸13に伝達される。
【0020】
前記中間フレーム30のフレーム枠体31のフレーム立上り部50には、駆動ローラ17の軸18と排出ローラ装置の駆動ローラ27の軸28との間に、伝導ギヤ群57を配置している。そして、前記伝導ギヤ群57を介して、排出ローラ装置25の駆動ローラ27の駆動軸28に対する駆動伝達を行い、前記排出ローラ装置25により読取りが終了した用紙を排出トレイ92に向けて送り出すようにする。したがって、前記上カバー35を取り外してフレーム枠体31の内部の機構を露出させた状態で、中間フレーム30に配置されるローラ部材や駆動伝達機構に対するメンテナンス等を容易に行うことができる。
【0021】
前記図3に示す例において、リタードローラ12を伝導用リンク40との係止部に対して着脱するために、中間リンク45と一体のハンドル53を仮想線で示すように配置している。そして、前記ハンドル53を手で持って所定の高さまで引き上げるようにすることにより、リタードローラ12の軸13の両端部を支持している軸支部材55から軸受部材54を抜き出すようにする。前記軸支部材55は、中間フレーム30のフレーム枠体31から突出させて設けているもので、略U字状の軸受け開口をリタードローラ12の上下動の範囲に亘って長い溝として形成し、用紙さばき装置10で固定位置に設けられているセパレートローラ11に対して、リタードローラ12の軸芯を一致させて用紙をニップさせる作用を行う。また、前記ハンドル53を持ってリタードローラ12を持ち上げる動作により、図2に示すように、伝導用ギヤ群41を配置する伝導用リンク40も軸支部40aを介して反時計方向に揺動される。前記伝導用リンク40が所定の高さまで上昇された状態では、前記伝導用リンク40のピン部材42から、中間リンク43の軸支部44を抜き出して、リタードローラ12を中間フレーム30から取り外すことができる。
【0022】
前記中間フレーム30に配置する複数の駆動ローラ部材と、読取ローラ装置20としての大径駆動ローラ21に対する駆動を行うために、図4の平面図と図5の側面図の各々に示すような構成を有する駆動装置を設けており、1つの駆動モータ71により各ローラ部材に対する駆動手段を構成している。前記駆動装置70は、画像読取装置の本体リヤフレーム60の裏面側に設けているもので、前記駆動装置70のリヤ側には駆動装置全体を支持するフレーム水平部材62と、モータブラケット63を取付けるためのブラケット61、61aとをそれぞれ一体に設けている。そして、駆動モータ71を装着して支持するモータブラケット63を、前記ブラケット61、61aと、フレーム水平部材62に対して位置決めしてねじ止めすることで、前記本体リヤフレーム60にモータブラケット63を保持させるようにする。
【0023】
前記駆動装置70は、ベルト伝導手段を用いているもので、前記ベルト78、79、79aの各々をタイミングベルトで構成し、駆動モータ71の駆動を搬送ローラ装置15の軸18と、大径駆動ローラ21の軸21aの各々に伝達する。そして、前記軸18を介して排出ローラ装置25の駆動軸28と、リタードローラ12の軸13とに駆動力を伝達するが、前記図1に示すセパレートローラ11とピックアップローラ5に対する駆動伝達系統の説明を省略している。また、前記本体リヤフレーム60とモータブラケット63に囲まれる内部には、前記両フレームに軸の一方または両端部がそれぞれ軸支される複数の軸が平行に配置されており、モータ軸72、中間シャフト73およびローラ軸18、21aが各々設けられている。前記駆動装置70において、駆動モータ71の出力軸72には2つのプーリ74、74aを、中間シャフト73には大小2つのプーリ76、76aを、搬送ローラ装置15の駆動軸18にはプーリ75を、また、大径駆動ローラ21の軸21aにはプーリ77をそれぞれ設けている。
【0024】
前記駆動装置70においては、モータ軸72のプーリ74と駆動軸18のプーリ75との間で、ベルト78を設けた第1の駆動系を用いて直接駆動伝達を行い、中間フレーム30に設ける各ローラ部材に対して、前記図3に示す駆動伝達系を介して駆動する。また、大径駆動ローラ21に対する駆動伝達を行う第2の駆動系においては、モータ軸72のプーリ74aと中間シャフト73の大径プーリ76に掛け渡したベルト79と、前記中間シャフト73の小径プーリ76aと駆動軸21aのプーリ77とに掛け渡したベルト79aとにより、モータの回転を大きく減速する状態で駆動伝達し、読取部での原稿の搬送速度を一定に維持できるようにする。
【0025】
前記図4、5に示すように、1つの駆動モータ71を用いて、中間フレーム30と基部フレーム2に各々配置する各ローラに対して、それぞれ駆動伝達する手段を構成することで、リタードローラ12から搬送ローラ装置15の駆動ローラ17に付加される負荷の変動の影響を、他の駆動ローラが受けないようにすることができる。例えば、用紙が用紙さばき装置10にニップされている場合に、2枚または複数枚の用紙がリタードローラ12とセパレートローラ11との間にあると、トルクリミッタ52(図3参照)が作動することにより、リタードローラ12は用紙搬送方向と反対方向に回転される。これに対して、重送状態にある用紙がニップ部から排除されて1枚の用紙のみを搬送する状態になると、トルクリミッタ52が作動しないのでリタードローラは用紙につれ回りし、リタードローラ12からの負荷がなくなる。したがって、前記リタードローラ12から駆動装置に伝達される負荷変動は、用紙のさばき状態に応じて随時変動するものであり、その負荷の変動がギヤ等の駆動系により読取ローラ装置20の大径駆動ローラ21の回転に影響を及ぼすと、プラテン23の位置での原稿の移動速度が変動するという問題につながる。また、同様な問題は、搬送ローラ装置15や用紙さばき機構10から用紙の後端部が抜け出した瞬間にも発生する。
【0026】
前述したような負荷変動がギヤ等の駆動伝達系を介して、読取ローラ装置に伝達されるという不都合が発生することを防止するために、本実施例では、1つの駆動モータ71のモータ軸72に対して2つのプーリ74、74aを配置し、前記2つのプーリ74、74aを用いて、2系統の駆動軸18、21aに対する駆動伝達系統を設けている。そして、読取ローラ装置20に配置する大径駆動ローラ21に対しては、第2の駆動系としての大きな減速比を設定したベルト伝導手段を用いて駆動伝達を行うことで、駆動軸21aを一定の速度で回転させ得るようにしている。また、中間フレーム30に配置する各駆動ローラに対しては、第1の駆動系の駆動手段を介して駆動伝達することによって、用紙さばき装置10の負荷変動の影響が第2の駆動系に及ばない装置として構成できる。
【0027】
図6に示す例は、上部フレーム3を支軸4を中心に開放させた状態を示しているもので、前記上部フレーム3を開いた状態では、中間フレーム30の上面が開放されて、調整孔36から工具を挿入してニップ圧力の調整等の作業を行うことができる。また、前記中間フレーム30は、搬送ローラ装置15の駆動ローラ17の軸18を介して揺動可能に設けられていることから、中間フレーム30の下部の用紙搬送路を容易に開放して、ジャム処理の作業等を容易に行うことができる。そして、前記上部フレーム3と中間フレーム30を各々開放した後で、前記各揺動フレーム30、3を再び閉じた時に、開放した各フレーム3、30を閉じた位置に固定することにより、用紙搬送路に配置する各ローラ装置の駆動ローラとピンチローラの間の位置決めと、ローラ装置におけるニップ圧力の設定をも容易に行うことができる。
【0028】
したがって、前述したようにして、上部フレーム3を開いて中間フレーム30の上面を露出させ、上カバー35を取り外した状態で、前記図3に示したように、リタードローラ等の部材に対するメンテナンスを行うことができる。また、前記上部フレーム3を開いた後で、中間フレーム30を開いて、基部フレーム2の上面を開放する動作を行う際に、中間フレーム30に設ける駆動伝達機構に対しては、前記本体の駆動装置との間で、ギヤの噛み合いが維持されたままとなる。そして、前記中間フレーム30を動作位置に閉じると、中間フレーム30に設けている各駆動ローラに対しては、駆動装置70からの駆動が直ちに再開され、読取装置の動作に支障が生じることがない。なお、前記上部フレーム3と中間フレーム30とそれぞれ開閉する場合でも、図3〜5に示す駆動伝達系統では、モータに対する各被駆動軸との間でのベルト伝導関係には変化が生じることはなく、前記各フレームを閉じることにより、正常な駆動関係を自動的に設定できる。
【0029】
図7に示す例は、画像形成装置と一体に設けた読取装置80の構成を示すもので、走査部フレーム81には、走査装置83を設けている。前記走査装置83は、従来より一般に知られている複写機の走査装置に用いられている装置と同様に、ランプ84aと1つのミラーm1を設けたフルレートキャリッジ84と、2つの対向するミラーm2、m3を配置するハーフレートキャリッジ85とを組み合わせて設けている。そして、原稿の読取り情報をレンズ装置88を介してCCD89に伝達し、光信号を電気信号に変換して画像形成装置の画像情報処理部に伝達するように構成している。前記走査装置83においては、フルレートキャリッジ84とハーフレートキャリッジ85とを駆動するために、径が2:1に設定された駆動プーリ86、86aを同軸に配置し、各々の駆動プーリに巻き掛けたワイヤ87、87aを介して、2つのキャリッジ84、85を各々連動させて移動させる機構を設けている。
【0030】
前記フレーム81の上部には、ブックものの原稿を載置し、FBS(フラットベッドスキャナー)としての動作に対応させるプラテン82と、ADF(自動原稿搬送装置)に対応させて、原稿搬送部の下部に配置するプラテン23とを設けている。前記プラテン82に対しては、上部開閉フレーム90を開いて原稿をセットし、上部開閉フレーム90を閉じることにより、プラテンカバー93がプラテン82の上面に原稿の画像面を押圧し、セットした原稿の走査を行う。そして、前記プラテン82にセットした原稿に対しては、図示を省略したセンサの検知情報に応じて、走査装置83のフルレートキャリッジ84が原稿の走査方向の長さだけ往復移動し、ハーフレートキャリッジ85が前記フルレートキャリッジの半分の速度で移動しながら画像情報の読取りを行い、CCD89を介して画像信号を出力する。
【0031】
前記読取装置80を用いて、原稿トレイ91にセットした原稿の走査を行う際には、原稿を原稿トレイ91にセットしたことを、図示を省略した検知手段の検知信号により制御装置を作動させること、またはコントロールパネルに原稿搬送部を用いた走査を行う指令を入力することにより行う。そして、前記読取り指令の信号に応じて、走査装置83のフルレートキャリッジ84をプラテン23に対応する位置に停止させ、ハーフレートキャリッジ85を走査部フレーム81の左側の端部にまで移動させ、原稿トレイ91から原稿を1枚ずつU型搬送路内へ搬送し、プラテン23の部分で原稿の画像の読取りを行う。したがって、前記走査部フレーム81に配置する走査装置83においては、2つのプラテン82、23に対応させて走査装置をセットし、任意の原稿に対する読取りの動作を行うことができ、ファクシミリ装置の送信機能を利用して画像情報を送信すること、または、複写機の機能を利用して記録紙に印字することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明の装置は、前述したように構成したものであるから、1つの駆動モータを用い、用紙さばき手段に駆動伝達するための第1の駆動系と、リタードローラ等に駆動伝達するための第2の駆動系とを備え、前記第1の駆動系と第2の駆動系とを、駆動モータ軸より別個に駆動伝達されるように構成したので、リタードローラの正逆回転や、リタードローラとセパレートローラのニップ部から用紙の後端が抜け出た際の負荷変動が、駆動系を伝わって読取ローラ装置での搬送作用に大きな影響を与えることが防止される。つまり、前記用紙さばき手段とモータ軸の間に搬送ローラ装置の駆動軸を設け、前記第1の駆動系のベルトが駆動モータ軸と搬送ローラ装置の駆動軸に掛け渡されていることで、読取ローラ装置への負荷変動の影響が生じることを、減少させることができる。また、前記駆動系では、駆動モータ軸からベルトにより駆動伝達されるので、ギヤによる駆動伝達に比較して負荷変動の少ない駆動系を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動原稿搬送装置の構造を示す説明図である。
【図2】 図1に配置する中間フレームの構成の説明図である。
【図3】 中間フレームに配置するローラ部材と、本体駆動装置の関係を示す説明図である。
【図4】 自動原稿搬送装置に配置する駆動装置の平面図である。
【図5】 図4の側面図である。
【図6】 自動原稿搬送装置の上部フレームを開いた状態の説明図である。
【図7】 図1の機構を組み込んだ画像読取装置の説明図である。
【符号の説明】
1 自動原稿搬送装置、 2 基部フレーム、 3 上部フレーム、
5 ピックアップローラ、 10 用紙さばき装置、
11 セパレートローラ、 12 リタードローラ、 13 軸、
15 搬送ローラ装置、 19 湾曲路、 20 読取ローラ装置、
21 大径駆動ローラ、 23 プラテン、 25 排出ローラ装置、
27 駆動ローラ、 30 中間フレーム、 31 フレーム枠体、
35 上カバー、 40 伝導用リンク、 41 伝導ギヤ群、
42 ピン部材、 43 中間フレーム、 52 トルクリミッター、
53 ハンドル、 57 伝導ギヤ群、 60 本体リヤフレーム、
63 モータブラケット、 70 駆動装置、 71 駆動モータ、
72 モータ軸、 73 中間シャフト、 74〜77 プーリ、
78・79・79a ベルト、 80 画像読取装置、
82 プラテン、 83 走査装置、 84 フルレートキャリッジ、
85 ハーフレートキャリッジ、 88 レンズ、 89 CCD。
Claims (1)
- 原稿トレイから搬送路に向けて送り込まれた原稿が、用紙さばき装置により1枚ずつ分離された後、搬送ローラ装置へ向けて送り込まれ、さらに読取ローラ装置により読取り部へ向けて搬送され、原稿の画像を読み取り、読取後の原稿を排紙路を介して排出トレイへ排出する用紙搬送装置を備えた画像読取装置において、
前記画像読取装置の用紙搬送路に配置される各ローラ装置に対し、1つの駆動モータのモータ軸に設けた2つの小径のプーリと、前記プーリからの出力を伝達する2つのタイミングベルトを介して駆動伝達する2つの駆動伝達系を設け、
前記駆動伝達系においては、搬送ローラ装置の軸を介して用紙さばき装置のリタードローラに駆動伝達する、ギヤ伝導系による駆動手段を備えた第1の駆動系と、
前記読取部で原稿を定速搬送する大径の読取ローラ装置に対して、中間の軸に設けた大小のプーリを介してタイミングベルトによる駆動伝達を行う第2の駆動系との、2つの駆動系に分けて駆動伝達系統をそれぞれ設け、
前記2つの駆動伝達系統においては、駆動源側に小径のプーリを、被駆動側には大径のプーリをそれぞれ設けて、タイミングベルトにより駆動伝達する機構を構成したことを特徴とする画像読取装置。
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