JP3842388B2 - インクジェット印刷用紙の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は紙の表面改質法に関するものであり、特にインクジェットプリンターによる印刷物の耐水性および発色性が向上する表面改質法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット印刷用紙の耐水化剤としてはカチオン性の重合体が一般的に使用されている。用紙には専用紙と共用紙とよばれる種類があり、専用紙は微粉末シリカ、ポリビニルアルコールおよび耐水化剤が主要薬品であり、共用紙はポリビニルアルコールや塗工用デンプンに耐水化剤を配合したものを塗布し表面処理を行なう。
【0003】
耐水性を向上させるための一般的な方法としては耐水化剤のカチオン当量値を増加させることであるが、副作用として印刷後の発色の品位が低下してしまう。発色の低下を抑えるため非イオンあるいはカチオン性のゲルあるいは不溶性微粒子、または微粒子とともにカチオン性重合体を塗布する方法など存在するが、この方法は耐水性が不十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は発色性と耐水性を同時に満足させる耐水化剤を開発するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の発明は、下記式(1)あるいは下記式(2)で表されるアミジン基を3〜50モル%、および下記式(3)で表されるジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド誘導体構造単位25〜75モル%を含有する高分子を紙の表面に塗布することを特徴とするインクジェット印刷用紙の製造方法である
【化4】
Figure 0003842388
【化5】
Figure 0003842388
(式中、X- は対アニオン、R1 ,R2 は水素またはメチル基を表す。)
【化6】
Figure 0003842388
(式中、X- は対アニオン、R1 ,R2 は水素またはメチル基を表す。)
【0006】
本発明の請求項2の発明は、上記式(3)で表される構造単位がジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド塩であることを特徴とする請求項1記載の紙の表面改質法である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の限定の第一は、下記式(1)あるいは下記式(2)で表されるアミジン基を3〜50モル%、および下記式(3)で表されるジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド誘導体構造単位25〜75モル%を含有する高分子を紙の表面に塗布することを特徴とするインクジェット印刷用紙の製造方法である。本発明の限定の第ニは、請求項1記載のインクジェット印刷用紙の製造方法において、下記式(3)で表される構造単位がジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド塩であることを特徴とする。
【化7】
Figure 0003842388
【化8】
Figure 0003842388
(式中、X- は対アニオン、R1 ,R2 は水素またはメチル基を表す。)
【化9】
Figure 0003842388
(式中、X- は対アニオン、R1 ,R2 は水素またはメチル基を表す。)
【0008】
本発明で使用する重合体の原料として、N−ビニルホルムアミド等のN−ビニルカルボン酸アミド、アクリロニトリルおよびジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの塩または四級化物を用いて共重合したのち、塩酸酸性によりN−ビニルカルボン酸アミド単位の加水分解とアクリロニトリルとの閉環反応によりアミジン基を生成させ、同一高分子内にアミジン基とジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド構造単位を有する本発明の高分子を得ることができる。
【0009】
重合体の製造法としては、上記単量体を一般の重合法、すなわち水溶液重合、逆相乳化重合、分散重合などにより重合体を得た後、N−ビニルホルムアミドに対し30モル%〜150モル%の塩酸を加え30〜100℃で加水分解反応およびアミジン化反応を行なうことにより製造することが可能である。
【0010】
重合体の仕込みモル比としては、N−ビニルホルムアミドとアクリロミトリルは等モルに仕込むのが最も効率が良い。つまりN−ビニルホルムアミド単位の加水分解によって生成した一級アミノ基とアクリロニトリルのシアノ基が一対一に反応してアミジン基が生成するからである。しかし要求される紙の機能によって両者のモル比は任意に決めることは可能である。したがってN−ビニルホルムアミドは10〜70モル%、アクリロニトリルは10〜40モル%である。重合体中にしめるアクリロニトリルのモル比が高過ぎると重合体が不溶化するので好ましくない。
【0011】
式(3)で表される構造単位のジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド誘導体構造の含有割合は20〜80モル%である。20モル%以下ではこれらの官能基の機能が十分発揮されず、また80モル%より高いと式(1)あるいは式(2)で表されるアミジン基の機能が発現しにくくなる。したがって高分子中のアミジン基のモル比として3〜50モル%、式(3)の構造単位のモル比として25〜75モル%であることが好ましい。
【0012】
本発明で使用する重合体の分子量を回転粘度計で表現した場合、重合体濃度20%、25℃において一般的には5〜100、000mpa・sであるが、好ましくは10〜50、000mpa・s、さらに好ましくは20〜5、000mpa・sである。一般的に言って粘度が高くなると塗工工程における操業上の問題、あるいは塗工後の印刷適性の点などトラブルが起きる可能性が高く好ましくない。
【0013】
本発明で使用する重合体は共用紙の処方であれば、重合体単独で0.5〜5%の重合体濃度で、塗工用デンプンやポリビニルアルコールと配合して使用するなら塗工液中に10〜50%添加する。また専用紙の処方であるならば微粉末シリカ、ポリビニルアルコール、重合体の合計重量に対して1から10%ていど配合する。塗工操作はサイズプレスやゲートロールコーターを用いて行なう一般の塗工と同様であるが、通常使用している表面サイズ剤、各種填料類、表面強度剤、染料類、消泡剤類などと同時に配合しても問題ない。
【0014】
【実施例】
以下実施例によって発明を更に具体的に説明する。
【0015】
(高分子の合成)単量体濃度25%、pH5.5において各種組成の単量体溶液を調製し、重合度調節のため2−メルカプトエタノールを表1に示す量添加し、2、2アゾビスアミジノプロパン二塩化物を対単量体当たり0.2%添加し50℃において8時間重合した。その後N−ビニルホルムアミドに対し等モルの塩酸を加え90℃で4時間加水分解およびアミジン化反応を行なった。反応後溶液を80%アセトン水溶液に析出させ、さらに80%アセトンで2回洗浄を繰り返し、30℃において減圧下、18時間乾燥させた。また重合体7、8は加水分解は行なわずそのまま評価試験に用いた。反応後の組成分析は13C−NMRを用い各単量体単位に対応した吸収スペクトルのピークを積分法で算出した。結果を表1にしめす。
【0016】
【表1】
Figure 0003842388
2−ME;2−メルカプトエタノール、添加量は対単量体当り重量%
NVF;N−ビニルホルムアミド、AN;アクリロニトリル
DMP;ジメチルアミノプロピルアクリルアミド
DMPQ;N−(3−アクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウム塩化物
AMN;アミジン化単位、VAM;ビニルアミン単位、AAC;アクリル酸単位
単量体の配合比はモル比%、粘度は25℃、濃度20%で測定、
単位はmPa・s
【0017】
(実施例1〜6)合成した各種高分子No.1〜6につき坪量70g/m2 ,ステキヒトサイズ度約25秒の上質紙を原紙として用い、下記のような塗工、印刷、耐水性の試験を行なった。塗工用酸化デンプンとして敷島スターチ製、M−200を5%に加熱溶解し、各重合体の5%溶液とともに重量比でデンプン対重合体を4:1に混合し、コーテイングロッドで固形分が片面1.0g/m2 塗布した後、100℃、5分間乾燥し塗工紙を得た。3時間放置後、キャノン製バブルジェット式プリンターBJC−600Jで印字およびベタ印刷した。その後以下のような性能評価試験を行なった。
(1)ベタ印刷部均一性目視による観察(2)印刷後のベタ部発色状態日本電色製比色計NR−3000を用いて測定(3)流水による耐水性の試験5ml/secで流れる水中に10分間浸し、試験前後の変化を比色計で測定。変化量をΔEで表す。 ここでΔE={(L* 2−L* 1)2 +(a* 2−a* 1)2 +(b* 2−b* 1)21/2* 2,a* 2,b* 2は試験後の測定値、L* 1、a* 1、b* 1は試験前の測定値である。L* 、a* 、b* は規格化されたハンターの色空間座標パラメーターを表す。以上の結果は表2に示す。
【0018】
(比較例1〜3)合成した高分子No.7〜8および一級アミノ化率68%のp−(ビニルホルムアミド−ビニルアミン)塩化物、25℃における20%溶液粘度117mpa・s(比較品1)を用い、実施例と同様に性能評価を行なった。結果を表2に示す。
【0019】
【表2】
Figure 0003842388
【0020】
(実施例7〜12)実施例1〜6と同様の原紙、試験条件で重合体No.1〜6につき以下の組成の塗工液を固形分20%に調製し片面5g/m2 塗布し、各試験を行ない表3のような結果を得た。
・微粉末シリカ(アエロジル380、日本アエロジル製);50% ・ポリビニルアルコール117(クラレ製) ;46% ・本発明重合体 ; 4%上記組成にて混合しホモジナイザーで10000rpm,3分間攪拌する。
【0021】
(比較例4〜6)比較例1〜3と同様の比較品を用いて実施例7〜12の塗工液の組成で塗布、印刷、性能評価試験を行なった。結果を表3に示す。
【0022】
【表3】
Figure 0003842388
【0023】
【発明の効果】
本発明品を表面に塗布した紙はインクジェット印刷用紙として使用した場合、比較品に対し耐水性・発色性に優れた特性を示す。

Claims (2)

  1. 下記式(1)あるいは下記式(2)で表されるアミジン基を3〜50モル%、および下記式(3)で表されるジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド誘導体構造単位25〜75モル%を含有する高分子を紙の表面に塗布することを特徴とするインクジェット印刷用紙の製造方法
    Figure 0003842388
    Figure 0003842388
    (式中、X- は対アニオン、R1 ,R2 は水素またはメチル基を表す。)
    Figure 0003842388
    (式中、X- は対アニオン、R1 ,R2 は水素またはメチル基を表す。)
  2. 上記式(3)で表される構造単位がジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド塩であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット印刷用紙の製造方法
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