JP3840903B2 - ジグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、及びアルカリ金属塩を含有する乳化安定剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲料用乳化安定剤に関するものである。詳しくはジグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド及びアルカリ金属塩を含有する乳化安定剤、および該乳化安定剤を含有した加熱殺菌を施した際の熱安定性および長期間の保存安定性に優れた乳飲料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に乳飲料は長期保存のために加熱殺菌処理を経て製造されるが、生残する耐熱性の強い高温芽胞菌の増殖による変敗を防止するために、ポリグリセリン脂肪酸エステル、特にグリセリンの重合度が2であるジグリセリン脂肪酸エステルを添加する方法が提案されている(特開平8−228676号公報)。
【0003】
また、保存中における乳化破壊による脂肪の遊離や蛋白質の凝集の発生を抑制し、乳化安定性を長期間保持するために、ジグリセリン脂肪酸エステルと有機酸モノグリセリドを併用する方法が提案されている(特開平10−165151号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これらの方法では、ジグリセリン脂肪酸エステルが高温芽胞菌と相互作用し、変敗防止の目的に使われるため、乳化目的に使用される乳化剤量が減少する。従って、良好な乳化状態を維持するためにはジグリセリン脂肪酸エステルまたは有機酸モノグリセリドの添加量を増加する必要がある。
【0005】
ところが、ジグリセリン脂肪酸エステル及び有機酸モノグリセリドは水分散性に優れないことから、飲料中に均一に分散する可能性が極めて低く、保存中良好な乳化状態を保つことが困難である。さらに、有機酸モノグリセリドは添加量が増加した場合、乳飲料調製中に完全に分散、溶解せずに「ままこ」の状態になってしまうことがあり、均質化した場合に均質化圧力が急激に上昇するなど工程上の問題点が生じることもある。
【0006】
一方、近年、消費者の嗜好を反映してコーヒー豆本来の味を強調したコーヒー飲料が数多く製造、販売されており、使用される豆の量も増加する傾向にある。このようなコーヒー豆量の多いコーヒーにジグリセリン脂肪酸エステルを添加後加熱殺菌すると、乳成分が飲料中の上方にまとまって浮上し、乳成分が集まった白い乳成分相と、乳成分を含まないコーヒー相の2相に分離する現象が観察される。特に最近では、缶入り飲料に代わり、PETボトル入り飲料が普及してきているため、PETボトル飲料において乳成分の分離が起こった場合には、消費者に不快な印象を与え、商品価値が低下したり、クレームの原因につながる可能性がある。
【0007】
そこで、水分散性に優れ、乳成分相とコーヒー相が相分離せず、且つ長期間保存しても乳成分の凝集が起こらないコーヒーの開発が望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この様な問題点を解決すべく本発明者らは鋭意検討した結果、ジグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグセリド、及びアルカリ金属塩を水と混合して乳飲料を調製すると、有機酸モノグセリドの水分散性が向上し、乳飲料調製時に「ままこ」が生じることもなく、更にコーヒー含量が多い飲料でも、良好な乳化安定性を長時間持続できることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
すなわち、本発明の要旨は、ジグリセリン脂肪酸エステル、下記一般式(1)で表される有機酸モノグリセリド、及び水と混合して乳化安定剤水溶液としたときに有機酸モノグリセリドを当量中和できる量のアルカリ金属塩(有機酸モノグリセリドのアルカリ金属塩を除く)を含有する粉体状乳化安定剤に存する。
【0010】
CH2 −O−CO−R1
|
CH−OH ・・・(1)
|
CH2 −O−CO−R2
【0011】
(式中のR1 CO−は脂肪酸残基、R2 は2つ以上のカルボキシル基を有する多価カルボン酸からエステル結合した1個のカルボキシル基を除いた残基を表す。)
また、本発明の別の要旨は、ジグリセリン脂肪酸エステルと、アルカリ金属塩で当量中和された有機酸モノグリセリドのアルカリ金属塩を含有した乳飲料に存する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、前記一般式(1)で表されるジグリセリン脂肪酸エステルと有機酸モノグリセリド及びアルカリ金属塩(有機酸モノグリセリドのアルカリ金属塩を除く)を含有する粉体状乳化安定剤に関するものである。
【0013】
本発明の乳化安定剤に使用されるジグリセリン脂肪酸エステルは、通常、モノエステル含量が50重量%以上であり、70重量%以上であることが好ましい。ジグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸の炭素数は、通常8〜22、好ましくは14〜18である。構成脂肪酸は、飽和または不飽和のいずれでも良いが、好ましくは飽和脂肪酸である。具体的には、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸等が例示されるが、中でもパルミチン酸が好ましい。構成脂肪酸は2種以上組み合わせて使用してもよい。モノエステル含量が70重量%以上であり、かつパルミチン酸を主成分(好ましくは80重量%以上)とするものは、高温芽胞菌の増殖を抑制する効果が高く好ましい。
【0014】
本発明の乳化安定剤に使用される有機酸モノグリセリドは、前記一般式(1)で表され、式中、R1CO−は脂肪酸残基であり、脂肪酸(R1COOH)の具体例としては、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸などの炭素数8〜22の飽和または不飽和の脂肪酸が挙げられる。中でも、炭素数16〜20の飽和脂肪酸が好ましい。脂肪酸は2種以上組み合わせて使用してもよい。飲料の風味の点からは、ステアリン酸を主成分(好ましくは80重量%以上)とするものが好ましい。
【0015】
R2は、2つ以上のカルボキシル基を有する多価カルボン酸から1個のカルボキシル基を除いた残基である。この多価カルボン酸としては、例えばコハク酸、クエン酸、酒石酸、ジアセチル酒石酸、リンゴ酸、アジピン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸などが挙げられるが、中でも通常食品用途に使用されるコハク酸、クエン酸、ジアセチル酒石酸を好ましく用いることができ、特にコハク酸が好ましい。
【0016】
なお、R2 が予め多価カルボン酸の部分塩若しくは完全塩になったものは、保存中にエステル部分が分解する恐れがあり好ましくない。
このような有機酸モノグリセリドは、本来、水への分散性に優れていないが、アルカリ金属塩などの無機塩により中和することで、炭素数の長い脂肪酸モノグリセリドも加熱攪拌により簡単に水に分散することが可能となる。この場合、有機酸モノグリセリドを予め中和せず、有機酸モノグリセリドとアルカリ金属塩を粉体の状態で混合し、この混合物を水と混合することが有機酸モノグリセリドの分解を押さえることからも好ましい。
【0017】
本発明の乳化安定剤に含有されるアルカリ金属塩としては、例えば炭酸水素カリウム、炭酸カリウムなどのようなカリウム塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムのようなナトリウム塩を用いることができるが、中でも炭酸カリウムを用いると有機酸モノグリセリド水溶液の粘度を低下させることができ、好ましい。尚、本願でいうアルカリ金属塩には、有機酸モノグリセリドのアルカリ金属塩は含まれない。
【0018】
アルカリ金属塩は有機酸モノグリセリドに対して当量中和できる量だけ添加するのが好ましい。添加量が少なすぎる場合は、有機酸モノグリセリドのカルボン酸部分のイオン化が不十分であるために水中で上手く分散せず、添加量が多すぎる場合は、水中に分散した時に系全体のpHに悪影響をおよぼすことがある。
本発明の乳化安定剤には、ジグリセリン脂肪酸エステルの水分散性が良好ではないことから、より優れた抗菌効果を発揮するために、抗菌剤としてショ糖脂肪酸エステルを併用することが好ましい。ショ糖脂肪酸エステルのモノエステル含量は、好ましくは50%以上であり、更に好ましくは70%以上である。構成脂肪酸の炭素数は、通常10〜22であるが、好ましくは、14〜20である。飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸のいずれでもよいが、好ましくは飽和脂肪酸である。中でもパルミチン酸とステアリン酸が好ましく、パルミチン酸が特に好ましい。構成脂肪酸中のパルミチン酸、ステアリン酸の含量は、好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上である。モノエステル含量が70%以上であり、かつ構成脂肪酸の80%以上がパルミチン酸であるショ糖脂肪酸エステルが、抗菌性の点で最も好ましい。また、ショ糖脂肪酸エステルのHLB値としては、15以上、22以下のものを好ましく用いることができる。
【0019】
本発明の乳化安定剤は、ジグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド及びアルカリ金属塩(有機酸モノグリセリドのアルカリ金属塩を除く)、の3成分を必須成分とするが、その混合順序は特に限定されず、これらを一度に混合することが工程上都合がよい。この場合は、混合粉体の均一性を保つために、ジグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド及びアルカリ金属塩の粒径、嵩密度などを揃えるのが好ましい。ショ糖脂肪酸エステル等の他の成分を入れる場合にも、必須の3成分と同時に混合することが工程上都合がよい。
【0020】
本発明の乳化安定剤におけるジグリセリン脂肪酸エステルと有機酸モノグリセリドの配合比は、一般に、25〜300:1〜300(重量比)であり、アルカリ金属塩は、通常、有機酸モノグリセリドを中和できる量である。
本発明の乳化安定剤においてショ糖脂肪酸エステルを併用する場合の配合比は、通常、ジグリセリン脂肪酸エステル:有機酸モノグリセリド:ショ糖脂肪酸エステル=25〜300:1〜300:30〜300(重量比)である。
【0021】
本発明の乳化安定剤は、直接飲料に添加することも出来るが、一般的には、この乳化安定剤を水と混合して乳化安定剤水溶液とし、これを飲料に添加する。
乳化安定剤水溶液の製造法としては、例えば、ジグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、及びアルカリ金属塩の3成分を一度に混合して乳化安定剤を製造し、これに水を添加し、50〜60℃で攪拌することが工程上都合がよい。
【0022】
しかし、有機酸モノグリセリドを速やかに水中に分散させるために、ジグリセリン脂肪酸エステルを予め水に分散させ、続いてこれに有機酸モノグリセリドとアルカリ金属塩の粉体混合物を加えて乳化安定剤水溶液を作ることがより好ましい。
また、アルカリ金属塩を予め水に溶解しておき、この水溶液にジグリセリン脂肪酸エステル及び有機酸モノグリセリドを添加して乳化安定剤水溶液を調製してもよい。
【0023】
また、本発明の乳化安定剤水溶液中への各成分の配合比は、ジグリセリン脂肪酸エステル:有機酸モノグリセリド=25〜300:1〜300、アルカリ金属塩は有機酸モノグリセリドを当量中和できる量である場合が飲料殺菌後の乳化安定性を長期間保つことから好ましい。
尚、本発明においては、有機酸モノグリセリドを水に分散させた乳化安定剤の分散液を調製するにあたり、アルカリ金属塩を同時に混合し、水中で有機酸モノグリセリドをアルカリ金属塩と反応させ、有機酸モノグリセリドのアルカリ金属塩とすることが特徴である。従って、ジグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、及びアルカリ金属塩の3成分を含有する乳化安定剤を水と混合すると、有機酸モノグリセリドのアルカリ金属塩、及びジグリセリン脂肪酸エステルの2成分を含有する水溶液になる。
【0024】
本発明の乳化安定剤より調製される飲料は、牛乳、ミルクコーヒー、ミルクティー、豆乳など、乳脂肪、乳蛋白質等の乳成分を含有する乳飲料である。乳成分としては、牛乳、全脂粉乳、スキンミルクパウダー、フレッシュクリーム等が挙げられるが、脱脂粉乳などの蛋白質とバターやミルクオイル等の乳脂とを個別に加えて調整してもよい。乳飲料中の乳成分の含量は、牛乳換算で5〜60重量%、好ましくは10〜25重量%である。乳飲料のpHとしては、通常、5.5〜7.0の中性または弱酸性であることが好ましい。勿論、この他、砂糖、香料、ビタミンなどの公知の配合剤や本発明の乳化安定剤以外の乳化剤、安定剤を加えてもよい。その他の乳化安定剤として、レシチン、リゾレシチン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等を例示できる。
【0025】
本発明の乳化安定剤はこれらの乳飲料のうち、コーヒー豆含量の多いコーヒーに対して特に顕著な効果がある。該コーヒーは、コーヒー焙煎豆より得られるコーヒー抽出液、乳成分、および乳化安定剤を含有する。コーヒー豆は特に限定されず、同一の種類のコーヒー豆を使用しても、2種類以上のコーヒー豆を混合して用いてもよい。また、焙煎の方法、抽出方法も特に限定されず一般的に実施されている方法を用いて構わない。コーヒー抽出液の含有量としては生豆換算で5〜10重量%であることが好ましく、乳成分の含有量は牛乳換算で4〜25重量%であることが好ましい。
【0026】
本発明の乳化安定剤を添加した乳飲料は、コーヒーを例にとると、コーヒー抽出液、砂糖および牛乳等の乳成分を混合した後、乳化安定剤または乳化安定剤の水溶液を混合し、さらに重曹を加えてpHを調整した後にホモジナイザーを用いて均質化処理を行ない、さらに加熱殺菌処理を行なうことにより調製される。
本発明の乳化安定剤を添加した乳飲料は、UHT殺菌のような殺菌温度130〜150℃で121℃の殺菌価(F0)が10〜50に相当するような超高温殺菌を施しても殺菌直後の乳化物の耐熱性が高く、さらに長期間の乳化安定性を保持することができる。このため、通常121℃、20〜40分でレトルト殺菌される缶飲料はもちろんのこと、UHT殺菌後に無菌充填されるPETボトル用飲料なども含まれる。特にPETボトルコーヒーではコーヒー相と乳成分相の2相に分離する現象が観察される場合があるが、本発明の乳化安定剤を用いることにより、分離が抑制されるのみならず、長期間良好な乳化状態を保つことができる。
【0027】
乳飲料中における本発明の乳化安定剤の添加量は、一般に0.026〜0.9重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%である。
通常、乳飲料中における各成分の添加量は、ジグリセリン脂肪酸エステルは0.025〜0.3重量%、有機酸モノグリセリドは0.001〜0.3重量%、ショ糖脂肪酸エステルは0.03〜0.3重量%、アルカリ金属塩は有機酸モノグセリドを当量中和出来る量である。
【0028】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、比、%および部はいずれも重量比、重量%および重量部を表す。
[実施例]
ジグリセリンモノパルミチン酸エステル31.2重量部、コハク酸モノグリセリド62.5重量部、炭酸カリウム6.3重量部を混合して粉体混合物からなる乳化安定剤を調製し、このうち7.5gに脱塩水を加え、50℃で攪拌して乳化安定剤水溶液を調製した。
【0029】
次に、焙煎コーヒー豆(コロンビアEX、L値26)500gを95℃の脱塩水5000gで抽出し、コーヒー抽出液を得た。
コーヒー抽出液2917g、牛乳600g、グラニュー糖300g、及び先に製造した乳化安定剤水溶液を加えて全量を5000gとした。この溶液に重曹を加えて殺菌後のpHが6.3となるように調整し、これを高圧ホモジナイザーを用いて60〜70℃の温度で150kg/50kgの圧力で均質化後、プレート式UHT殺菌装置(日阪製作所STS-100)により殺菌温度137℃、殺菌時間(ホールド時間)60秒の条件で殺菌し(F0=40)、無菌状態で350mLPETボトルに充填し冷却することによりコーヒーを得た。
【0030】
次に、得られたミルクコーヒーを5℃で1ヶ月間保存し、再分散後にFormalAction社製、TurbiscanMA2000によりクリームオフ量を測定した。評価結果を表1に示した。
<TurbiscanMA2000によるクリームオフ量の測定>
光源を一定時間間隔でサンプル管の上下方向にスキャンすることにより、サンプルからの後方散乱光を検出し、測定時間に対して後方散乱光強度の変化率を観測することにより、クリームオフの状態を把握することができる。サンプル管上部の測定により、クリームオフ量の情報が得られる。時間とともに後方散乱光強度の変化率が正に大きくなるほどクリームオフ量が多く、乳化安定性は劣る。そこで、表1における乳化安定性(クリーミング)を次のように評価した。
*乳化安定性評価基準
◎:12時間での後方散乱光強度の変化率が2%未満
○:12時間での後方散乱光強度の変化率が2%以上3%未満
△:12時間での後方散乱光強度の変化率が3%以上
[比較例]
乳化安定剤に炭酸カリウムを含有させず、ジグリセリンモノパルミチン酸エステル、及びコハク酸モノグリセリドからなる乳化安定剤を使用した以外は実施例と同様に行った。その結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】
本発明により、有機酸モノグリセリドの水分散性が改良され、且つ加熱殺菌を施しても長期間の乳化安定性を保持することができる乳飲料が提供される。
Claims (10)
- ジグリセリン脂肪酸エステルと下記一般式(1)で表される有機酸モノグリセリド及び、水と混合して乳化安定剤水溶液としたときに有機酸モノグリセリドを当量中和できる量のアルカリ金属塩(有機酸モノグリセリドのアルカリ金属塩を除く)を含有する粉体状乳化安定剤。
CH2 −O−CO−R1
|
CH−OH ・・・(1)
|
CH2 −O−CO−R2
(式中のR1 CO−は脂肪酸残基、R2 は2つ以上のカルボキシル基を有する多価カルボン酸からエステル結合した1個のカルボキシル基を除いた残基を表す。) - ジグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の炭素数が8〜22であり、かつ、ジグリセリン脂肪酸エステルのモノエステル含量が50%以上であることを特徴とする請求項1に記載の粉体状乳化安定剤。
- 有機酸モノグリセリドがコハク酸モノグリセリドであることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉体状乳化安定剤。
- ショ糖脂肪酸エステルを含有する請求項1乃至3のいずれかに記載の粉体状乳化安定剤。
- 乳飲料用である請求項1乃至4のいずれかに記載の粉体状乳化安定剤。
- ジグリセリン脂肪酸エステルと、アルカリ金属塩で当量中和された有機酸モノグリセリドのアルカリ金属塩を含有した乳飲料。
- ジグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の炭素数が8〜22であり、かつ、ジグリセリン脂肪酸エステルのモノエステル含量が50%以上であることを特徴とする請求項6に記載の乳飲料。
- 有機酸モノグリセリドがコハク酸モノグリセリドであることを特徴とする請求項6または7に記載の乳飲料。
- 乳飲料中におけるジグリセリン脂肪酸モノエステルの含量が0.025〜0.3重量%、有機酸モノグリセリドのアルカリ金属塩の含量が、有機酸モノグリセリド換算で0.001〜0.3重量%であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の乳飲料。
- コーヒー抽出液を生豆換算で5〜10重量%含有するミルクコーヒーであることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の乳飲料。
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