JP3838324B2 - 給湯機のリモコン装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯機のリモコン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例として、浴槽に自動給湯を行ったり、浴槽の湯を追焚する自動給湯機能付き給湯機のリモコン装置がある。このものでは、リモコンの自動スイッチをON状態にすると、自動スイッチに設けられたLEDが点灯し、あらかじめ設定されている水位になるまで浴槽へ自動給湯を行う。また、追焚スイッチをON状態にすると追焚スイッチに設けられたLEDが点灯し、あらかじめ設定されている温度まで浴槽の湯を追焚するようになっている。また、自動スイッチがON状態で浴槽へ自動給湯を行っている時に追焚スイッチを操作すると浴槽への自動給湯を優先して実行するようになっており、追焚スイッチを受け付けないようにプログラムされている。その場合、追焚スイッチを受け付けなかったことを追焚スイッチに設けられたLEDを点滅させるなどして追焚スイッチが受け付けられなかったことを報知していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来例では、使用者が追焚スイッチを受け付けなかったことが容易に理解できず、また、追焚スイッチを受け付けなかった理由や追焚スイッチを受け付けるようにするための方法が判らないという問題点があった。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、使用者が初めてリモコン装置を使用する場合でも、スイッチの操作方法が簡単に理解できる給湯機のリモコン装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及びその作用・効果】
上記目的を達成するために請求項1は、操作スイッチと操作スイッチの受付の可否を判断する判断部を具備した給湯機のリモコン装置において、前記判断部の操作スイッチの受付の可否は、前記操作スイッチのスイッチ操作信号と、給湯機の運転を制御するための給湯機制御部の給湯機動作状態信号から判断され、前記判断部の判断結果に基づき報知情報を選択する報知情報選択手段を設けた。よって、操作スイッチを受けた場合と受け付けなかった場合とで報知情報を変えることができ、操作スイッチを付けたかどうかを使用者が明確に理解できる。
【0006】
請求項2は、操作スイッチと操作スイッチの受付の可否を判断する判断部を具備した給湯機のリモコン装置において、前記判断部の操作スイッチの受付の可否は、前記操作スイッチのスイッチ操作信号と、給湯機の運転を制御するための給湯機制御部の給湯機動作状態信号から判断され、前記判断部が操作スイッチの受付を否と判断した時には、その理由または受付可とするための操作方法を報知する報知手段を設けた。よって、操作スイッチが操作された時に操作スイッチが受け付けられない場合、その操作スイッチを受け付けなかった理由や受付可とするための操作方法が報知されるため、使用者はその操作スイッチを有効とするための操作方法を取扱い説明書を見ずに簡単に知ることができる。
【0007】
請求項3は、請求項1,2における前記報知手段は、音声または文字表示とした。よって、操作方法などが音声または文字表示で報知されるため、使用者は、操作方法を簡単にかつ明確に理解できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面により詳細に説明する。
図1は本発明に係る給湯システム全体の構成図である。給湯機1は、上流の給水管2および下流の給湯管3と繋がっている。また、ふろ往き管4とふろ戻り管5を通じて浴槽6と繋がっている。給湯機1で加熱された湯は給湯管3を通じて、台所水栓7および浴室のシャワー水栓8から出湯される。また、浴室には浴室リモコン9が、台所には台所リモコン10が設置されている。浴室リモコン9、台所リモコン10は通信線11を通じて、給湯機1の制御部44(図示せず)と双方向で通信している。また、給湯機1の制御部44により、給湯機1からふろ往き管4とふろ戻り管5を通じて浴槽6へのお湯はり運転を行ったり、また、浴槽水の追焚運転を行ったりする。
【0009】
図2は本発明に係る浴室リモコン9の外観図である。浴室リモコン9には、給湯設定温度やふろ設定温度などを表示する表示部21と、表示部21内に文字情報をドットマトリックス表示で表示する文字情報表示部22と、給湯機を運転可能状態にするための運転スイッチ23と、運転スイッチ23がON状態の時に点灯する点灯部23Aと、浴槽にふろ往き管4とふろ戻り管5を通じて湯を給湯するための湯はりスイッチ24と、湯はりスイッチ24がON状態の時に点灯する点灯部24Aと、浴槽の湯を追焚するための追焚スイッチ25と、追焚スイッチ25がON状態の時に点灯する点灯部25Aと、給湯設定温度の優先権を得るための優先スイッチ26と、優先スイッチ26がON状態の時に点灯する点灯部26Aと、音声を発生させたりブザー音を鳴動させるためのスピーカー27と、給湯設定温度を設定するための給湯温度設定スイッチ28A,28Bが備えられている。優先スイッチ26がON状態の時は、浴室リモコン9のみにて給湯設定温度が変更でき、優先スイッチ26がOFF状態の時は、台所リモコン10のみにて給湯設定温度が変更できる。
【0010】
図3は本発明に係る台所リモコン10の外観図である。台所リモコン10には、給湯設定温度などを表示する表示部31と、運転スイッチ33と、運転スイッチ33がON状態の時に点灯する点灯部33Aと、湯はりスイッチ34と、湯はりスイッチ34がON状態の時に点灯する点灯部34Aと、追焚スイッチ35と、追焚スイッチ35がON状態の時に点灯する点灯部35Aと、音声を発生させたりブザー音を鳴動させるためのスピーカー37と、給湯設定温度を設定するための給湯温度設定スイッチ38A,38Bが備えられている。
【0011】
図4は、リモコンの制御ブロック図である。この図を参照して、スイッチ操作の判断部の動作を説明する。
リモコンのスイッチ40が操作されると、スイッチ受付判断部41へスイッチ操作信号▲1▼が送られる。ここで操作スイッチとは運転スイッチ23,33と、湯はりスイッチ24,34と、追焚スイッチ25,35と、優先スイッチ26と、給湯温度設定スイッチ28A,28B,38A,38Bを示す。スイッチ受付判断部41には給湯機1の制御部から給湯機の動作状態信号▲4▼が送られている。スイッチ受付判断部41では、信号▲1▼と信号▲4▼からスイッチの受付可否を判断する。給湯機1の制御部44は信号▲2▼に基づき給湯機1の運転を行う。報知情報選択手段42では信号▲2▼に基づき、報知情報を選択する。報知情報選択手段42は報知手段43へ報知情報▲3▼を送り、報知手段43により報知情報が報知される。
【0012】
なお、スイッチ受付判断部41は図5のように、給湯機1内に設けてもよい。この場合においても、スイッチ受付判断部41による動作は変わりない。
【0013】
図6は本発明の第一の実施の形態を示す制御フローである。浴室リモコン9を例にすると、制御フローがスタートしステップS1で浴室リモコン9の操作スイッチが操作されたかどうかを判断する。操作スイッチが操作された場合はステップS2に進み、浴室リモコンの操作スイッチの受付け可否を判断する判断部であるスイッチ受付判断部41が操作スイッチの受付可否を判断する。操作スイッチを受け付けた場合はステップS3に進み、報知情報選択手段42が報知情報Aを選択して、報知手段43により報知する。操作スイッチを受け付けなかった場合はステップS4に進み、報知情報選択手段42が報知情報A’を選択して、報知手段43により報知する。
【0014】
図7は第一の実施の形態における報知情報A、A’の内容を示す表である。先ず、先行動作として運転スイッチのみがON状態にある時に追焚スイッチがONされると、スイッチ操作は受け付けられ給湯機は追焚動作に移行し、追焚スイッチが操作されたリモコンが報知情報Aを報知する。つまり、「おふろを沸かします。ふろ設定温度は40℃です。」と音声にて報知する。操作されたリモコンが浴室リモコン9である場合は、さらに文字情報表示部22に報知情報Aをスクロール表示させる。よって、使用者は追焚スイッチが受け付けられたことと、これからの運転内容を知ることができる。次に先行動作として運転スイッチと湯はりスイッチがON状態で浴槽6へ自動湯はりを行っている時に追焚スイッチがONされると、追焚スイッチは受け付けずに追焚スイッチが操作されたリモコンが報知情報A’を報知する。つまり、「お湯はり中のため受付ません。お湯はりが終了してから再度操作して下さい。」と音声にて報知する。操作されたリモコンが浴室リモコン9である場合は、さらに文字情報表示部22に報知情報A’をスクロール表示させる。よって、使用者は追焚スイッチが受け付けられなかったことと、その理由と受付可とするための方法を簡単に知ることができる。
【0015】
図8は、発明の第二の実施の形態を示す制御フローである。浴室リモコン9を例にすると、制御フローがスタートするとステップS11で運転スイッチ23が操作されON状態にされたかどうかを判断する。運転スイッチ23がON状態にされた場合はステップS12に進み、運転スイッチ23がONされたリモコン、すなわち浴室リモコン9に給湯設定温度の優先権があるかどうかを判断する。優先権があるかどうかの判断は、スイッチ受付判断部41により行う。浴室リモコン9に優先権がある場合はステップS13に進み、報知情報選択手段42が報知情報Bを選択して、報知手段43により報知する。浴室リモコン9に優先権がない場合は、ステップS14に進み、報知情報選択手段42が報知情報B’を選択して、報知手段43により報知する。次にステップS15で給湯温度設定スイッチ28A、28Bが操作されたかどうかを判断する。給湯温度設定スイッチ28A、28Bが操作された場合はステップS16に進み、浴室リモコン9に給湯設定温度の優先権があるかどうかを判断する。優先権があるかどうかの判断は、スイッチ受付判断部41により行う。浴室リモコン9に優先権がある場合はステップS17に進み、報知情報選択手段42が報知情報Cを選択して、報知手段43により報知する。浴室リモコン9に優先権がない場合は、ステップS18に進み、報知情報選択手段42が報知情報C’を選択して、報知手段43により報知する。
【0016】
図9は第二の実施の形態における報知情報B、B’の内容を示す表である。浴室リモコン9に給湯設定温度の優先権がある場合に、浴室リモコン9の運転スイッチがONされた場合は、浴室リモコン9が報知情報Bを報知する。つまり、「給湯温度の変更ができます。」と音声にて報知し、さらに文字情報表示部22に報知情報Bをスクロール表示させる。浴室リモコン9に給湯設定温度の優先権がない場合に、浴室リモコン9の運転スイッチがONされた場合は、浴室リモコン9が報知情報B’を報知する。つまり、「給湯温度を変更する時は、浴室リモコンの優先スイッチを入れて下さい。」と音声にて報知し、さらに文字情報表示部22に報知情報B’をスクロール表示させる。台所リモコン10に給湯設定温度の優先権がある場合に、台所リモコン10の運転スイッチがONされた場合は、台所リモコン10が報知情報Bを報知する。つまり、「給湯温度の変更ができます。」と音声にて報知する。台所リモコン10に給湯設定温度の優先権がない場合に、台所リモコン10の運転スイッチがONされた場合は、台所リモコン10が報知情報B’を報知する。つまり、「給湯温度を変更する時は、浴室リモコンの優先スイッチを切って下さい。」と音声にて報知する。ここで、浴室リモコン9と台所リモコン10で報知される報知情報B’は、浴室リモコン10の方に優先スイッチ26が備えられていることから、優先スイッチ26の入切に関する内容が異なっている。以上のように運転スイッチをON状態にしたリモコン装置に優先権がない場合に、優先権を得るための操作方法が報知されるため、使用者は優先権を得るための操作方法を取扱い説明書を見ずに簡単に知ることができる。
【0017】
図10は第二の実施の形態における報知情報C、C’の内容を示す表である。浴室リモコン9に給湯設定温度の優先権がある場合に、浴室リモコン9で給湯設定温度が変更された場合は、浴室リモコン9が報知情報Cを報知する。つまり、「給湯温度が変更されました。」と音声にて報知し、さらに文字情報表示部22に報知情報Cをスクロール表示させる。この時、「給湯温度は60℃に設定されました。」というように、設定された温度を合わせて報知してもよい。浴室リモコン9に給湯設定温度の優先権がない場合に、浴室リモコン9で給湯設定温度が変更された場合は、浴室リモコン9が報知情報C’を報知する。つまり、「変更できません。給湯温度を変更する時は、浴室リモコンの優先スイッチを入れて下さい。」と音声にて報知し、さらに文字情報表示部22に報知情報C’をスクロール表示させる。台所リモコン10に給湯設定温度の優先権がある場合に、台所リモコン10で給湯設定温度が変更された場合は、台所リモコン10が報知情報Cを報知する。つまり、「給湯温度が変更されました。」と音声にて報知する。この時、「給湯温度は60℃に設定されました。」というように、設定された温度を合わせて報知してもよい。台所リモコン10に給湯設定温度の優先権がない場合に、台所リモコン10で給湯設定温度が変更された場合は、台所リモコン10が報知情報C’を報知する。つまり、「給湯温度を変更する時は、浴室リモコンの優先スイッチを切って下さい。」と音声にて報知する。ここで、浴室リモコン9と台所リモコン10で報知される報知情報C’は、浴室リモコン10の方に優先スイッチ26が備えられていることから、優先スイッチ26の入切に関する内容が異なっている。以上のように給湯設定温度の優先権がないリモコンで給湯温度設定スイッチが操作された場合に優先権を得るための操作方法が報知されるため、使用者は優先権を得るための操作方法を取扱い説明書を見ずに簡単に知ることができる。
【0018】
図11は、本発明の第三の実施の形態を示す制御フローである。ステップS21で報知情報が非発声状態(以下、制限モードと記す。)になっているかどうかを判断する。運転スイッチがOFFの状態の時に、湯はりスイッチを5秒間連続で押し続けると制限モードが設定される。再度、湯はりスイッチを5秒間連続で押し続けると制限モードが解除される。ステップS21で報知情報が制限モードになっている場合は、ステップS23でリモコンのスイッチが操作された時などに報知情報▲1▼を報知する。報知情報が制限モードになっていない場合は、ステップS22でリモコンのスイッチが操作された時などに報知情報▲2▼を報知する。ここでは、報知情報の制限は、報知情報▲1▼と報知情報▲2▼の2段階に設定したが、さらに3段階、4段階に設定してもよい。
【0019】
図12は第三の実施の形態における報知情報▲1▼▲2▼の内容を示す表である。制限モードの時の報知情報である報知情報▲1▼は、給湯設定温度が高温に設定された時とエラーが発生した時以外は、図12中のNO.1〜11の報知情報▲1▼に示すように「ピィ」など受付音のみである。給湯設定温度が高温に設定された時とエラーが発生した時は、図12中のNO.12〜14の報知情報▲1▼に示すように受付音に加えて、報知情報が報知される。制限モードが解除されている時の報知情報である報知情報▲2▼は、図12中のNO.1〜14の報知情報▲2▼に示すように全ての状態に対して受付音に加えて、報知情報が報知される。よって、使用者が音声を非発声状態に設定した時でも給湯温度が高温に設定された場合や給湯機およびリモコンに異常があった時は、注意喚起情報などの情報は報知されるため、安全に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給湯システム全体の構成図。
【図2】本発明に係る浴室リモコンの外観図。
【図3】本発明に係る台所リモコンの外観図。
【図4】本発明に係るリモコンの制御ブロック図。
【図5】本発明に係るリモコンの制御ブロック図。
【図6】本発明の第一の実施の形態を示す制御フロー。
【図7】第一の実施の形態における報知情報A、A’の内容を示す表。
【図8】本発明の第二の実施の形態を示す制御フロー。
【図9】第二の実施の形態における報知情報B、B’の内容を示す表。
【図10】第二の実施の形態における報知情報C、C’の内容を示す表。
【図11】本発明の第三の実施の形態を示す制御フロー。
【図12】第三の実施の形態における報知情報▲1▼▲2▼の内容を示す表。
【符号の説明】
1 … 給湯機
9 … 浴室リモコン
10 … 台所リモコン
21 … 表示部
22 … 文字情報表示部
23 … 浴室リモコンの運転スイッチ
24 … 浴室リモコンの湯はりスイッチ
25 … 浴室リモコンの追焚スイッチ
26 … 浴室リモコンの優先スイッチ
27 … 浴室リモコンのスピーカー
28A,28B … 浴室リモコンの設定スイッチ
33 … 台所リモコンの運転スイッチ
34 … 台所リモコンの湯はりスイッチ
35 … 台所リモコンの追焚スイッチ
37 … 台所リモコンのスピーカー
38A,38B … 台所リモコンの設定スイッチ
40 … 操作スイッチ
41 … スイッチ受付判断部
42 … 報知情報選択手段
43 … 報知手段
44 … 制御部
Claims (2)
- 操作スイッチと、前記操作スイッチが操作された場合に出力されるスイッチ操作信号を受け付けるか否かを判断する判断部を具備した給湯機のリモコン装置において、
前記判断部が判断する前記スイッチ操作信号の受け付けの可否は、前記操作スイッチが操作された場合に出力される前記スイッチ操作信号と、前記給湯機の運転を制御する給湯機制御部から出力される給湯機動作状態信号とから判断され、前記判断部が前記スイッチ操作信号の受け付けを否と判断した時には、その理由を報知する報知手段を設けたことを特徴とした給湯機のリモコン装置。 - 前記報知手段は、音声または文字表示であることを特徴とした請求項1に記載の給湯機のリモコン装置。
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