JP3836905B2 - 立体駐車装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は立体駐車装置に関し、詳しくは少ない駆動手段で多数の車両を選択的に移動できるようにした立体駐車装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、空間を有効に利用して多くの駐車台数を確保するために種々の型式の立体駐車装置が提案され、その代表的な装置の一つとして、上・下2段あるいは上・下3段の駐車空間の間で駐車パレットを昇降させる多段式の立体駐車装置が知られている。
【0003】
従来のこのような多段式立体駐車装置の例を、上・下2段式のものを例にして説明すると、これは、車両出入路面に対向した地上面の駐車空間と、その上部の空間(又はピット形式の地下空間)との間で、1枚の駐車パレットを昇降できるように設けて、この駐車パレット上に1台分の駐車スペースを確保すると共に、昇降する駐車台としてのパレット(以下「昇降パレット」という)が上昇(又は下降)してできた地上面のスペースにもう1台の車両が駐車できるようにしたものであり、車両1台分の広さに、その上部(又は下部)の空間を利用してもう1台の車両を駐車させる装置である。
【0004】
ところで、この多段式立体駐車装置は、単数で利用される場合もあるが、多くの場合はこれを複数並列した状態に設置して用いられ、このように複数並列して設置する場合の構成上の特徴を生かして、更に装置の機能性向上、使い勝手の向上、装置の低廉化などを図る提案がされている。
【0005】
例えば、昇降はしないが地上面上で隣接装置の間を横行できるパレット(以下「地上横行パレット」という)を並列装置数よりも一つ少なく設置し、この地上横行パレットを隣接する単位駐車装置の間で移動させることにより、任意の位置の昇降パレットを選択して昇降できるように空の空間(車両がない空間)をその位置に移動させ、任意の位置の昇降パレット上の車両の出入庫を容易化させるようにしたものが知られている。
【0006】
また、昇降パレットの昇降動作を行わせる昇降駆動機構の構成の簡易化、例えば駆動手段である油圧シリンダ装置やモータ等を、並列設置された複数の昇降パレットの駆動に兼用して装置設置台数よりも駆動手段を少なくして設備費を低廉化させた装置や、上・下3段式の立体駐車装置において、上部の駐車パレットと下部の駐車パレットの昇降動作を一つの駆動手段で兼用・共用化した装置も知られている(特開平2−304181号)。
【0007】
上記の隣接装置の昇降パレットの昇降動作を一つの駆動手段(モータ等)で兼用・共用化する方式、あるいは3段式立体駐車装置の上部及び下部の昇降パレットの昇降動作を一つのモータ等で兼用・共用化する方式はいずれも、各昇降パレットごとにモータ等を設ける方式に比べて、コストの低廉化、保守管理の負担の軽減が図れる利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の隣接昇降パレットの間でモータ等を兼用・共用化するものでは、並列台数が偶数の場合はモータ数を半減できるものの、並列台数が奇数の場合は共用できる部分と共用できない部分が生じ、共用化用のモータやこれに付随するチェーン機構等の規格と、残りの1基の単独駆動用のモータやこれに付随するチェーン機構等の規格とを別々に準備し設備しなければならず、仕様の異なる部品点数が増えてしまうため必ずしも効率的ではないという問題がある。
【0009】
また上部と下部の昇降パレットのモータ等を兼用・共用化する方式は、2段式の立体駐車装置には適用できないという問題がある。
【0010】
そして、これらの問題は、建物地下の駐車場に立体駐車装置を設置する場合には特に問題となる。すなわち、建物地下の駐車場では梁強度などから柱間間隔が建築基準等で制約されるために単位駐車装置3台並設式の立体駐車装置を採用する場合が実際上極めて多く、また上・下2段式の立体駐車装置が採用される場合も多い。このような場合、上記の隣接装置間で駆動手段等を兼用・共用化する方式では、モータ3台が2台になるだけで1台しか削減できないのに、共用化用のモータ等と単独用のモータ等を同数揃えなければならない弊害の方が問題となる。また上部及び下部の昇降パレットの駆動手段を兼用・共用化する方式は、上・下2段式には適用できない。
【0011】
本発明は、以上のような従来の駆動手段兼用・共用型の立体駐車装置の問題点を解決するために、モータ等の昇降パレットの駆動手段及びこれに付随するチェーン機構等からなる昇降駆動機構について、並列設置台数が奇数,偶数のいずれあっても制約されることなく適用でき、しかも2段式、3段式のいずれにも適用可能な構成を有する立体駐車装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0012】
また本発明の別の目的は、昇降駆動機構を兼用・共用化する場合に、理論的には共用できる台数に制限がなく、したがって設計に応じて多数の昇降パレットに一つのモータ等の駆動手段を兼用・共用することができて、装置の低廉化に極めて有利な新規な立体駐車装置を提供するところにある。
【0013】
本発明の更に別の目的は、昇降駆動機構の共用化により、駆動手段の動力源の供給系、電源配線等の負担を軽減でき、保守点検の作業負担も軽減できる新規な立体駐車装置を提供するところにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた本発明よりなる立体駐車装置の特徴は上記各請求項に記載したところにある。
【0015】
請求項1に記載した立体駐車装置は、車両出入路面に臨む地上駐車空間とその上方の上部駐車空間との間で昇降パレットを昇降可能に設けた単位駐車装置を複数並設し、かつこの並設された単位駐車装置の各昇降パレットのいずれか一つを選択して昇降動作させる共用の昇降駆動機構を設けた立体駐車装置であって、前記共用の昇降駆動機構は、一端が固定部に連結固定されかつ並列する前記各昇降パレットと固定部に順次交互に掛け回されたチェーン又はロープ等の柔軟な牽引部材と、前記各昇降パレットを前記上部駐車空間の位置から下降できないように拘束する係脱可能のロック手段と、前記牽引部材の他端が連結されて、いずれか一つの昇降パレットの下降のために該牽引部材を繰り出すと共に、下降した昇降パレットを上昇させるために該繰り出した牽引部材を引き込む駆動手段と、前記並設した各昇降パレットのロック手段のいずれか一つを選択して昇降パレットの下降のためにその拘束を解除するロック制御手段とを備え、前記ロック手段は、前記各昇降パレットに設けられた第1のフック部材と、前記各単位駐車装置の前記上部駐車空間に対応した位置に設けられ、前記第1のフック部材に係合して前記昇降パレットの下降を阻止する第1の位置と前記第1のフック部材に対する係合が絶たれて前記昇降パレットの下降を許容する第2の位置との間で揺動可能な第2のフック部材と、前記各単位駐車装置における前記各第2のフック部材を連結し、前記各第2のフック部材の揺動動作に応じて上下方向に移動する第1のロッドと、この第1のロッドに連結され、該第1のロッドとともに移動可能な第2のロッドと、前記第2のロッドの開口部に進退して、前記第2のロッドの駆動を制御する駆動制御ピンとを有し、前記ロック制御手段は、前記駆動制御ピンを前記第2のロッドの前記開口部に進入させることにより、前記第2のフック部材が前記第1の位置から前記第2の位置に揺動するのを阻止することを特徴としている。
【0016】
上記構成において、車両出入路面に臨む「地上駐車空間」というのは、狭義の意味の地上レベルの面ではなく、車両が出入庫できるレベル面に形成される空間をいい、建物の地下駐車場や2階,3階の駐車場にあってはその階の車両走行面に臨むレベルの面をいう。
【0017】
また「単位駐車装置」というのは、地上駐車空間と昇降パレットが上昇した位置として形成される上部駐車空間の一対で形成される一単位をいい、隣接する単位駐車装置が一体であるとか独立しているとかの機械構造的な限定を意味するものではない。またこの単位駐車装置を「並設」するというのは、車両出入口を一定方向に揃えて隙間なく隣接設置することをいう。並設台数は、建物地下の駐車場などにあっては3台を一グループとして並設する場合が多いが、これに限定されるものではなく、本発明の利点を有効に発揮させるためには2台以上、より多くの台数を並設することが好ましい。
【0018】
「昇降パレット」は、その上に車両を駐車させることができ、かつ車両を載せた状態を安定に維持しながら昇降できる構造強度、及び車止め等の安定維持構造などを備えたものであればよい。
【0019】
本発明の構成における「昇降駆動機構」は、上述したように、チェーン,ロープ等の牽引部材と、モータ,油圧シリンダ装置等の駆動手段とを、昇降パレットを昇降動作させる主たる手段として備えるものであり、牽引部材は、一端が固定部(建物等の躯体、立体駐車装置の柱,梁等の構造強度部材等)に連結固定され、他端は駆動手段に連結される。また中間部は昇降パレット,固定部に設けたプーリに順次に掛け回すように架設される。
【0020】
上記において牽引部材の中間部を「昇降パレット及び固定部に順次交互に掛け回す」というのは、各昇降パレットの間に固定部に固設したプーリ等の回転部材(以下「固定部側プーリ」という)を配置すると共に、各昇降パレットにはプーリ等の回転部材(以下「パレット側プーリ」という)を設けて、各昇降パレットを、両側の固定部側プーリ(但し牽引部材の端部は固定部又は駆動手段に連結)で吊り上げ,吊り下ろしできるように各プーリに掛け回すことをいう。
【0021】
上記「ロック手段」は、各昇降パレットごとに付設され、通常は自重による下降ができないように昇降パレットをフック等の係合で拘束し、任意に選択した一つの昇降パレットの拘束をロック手段の係脱制御によって解除することで下降を許すように設けられている。この拘束解除により駆動手段から牽引部材が繰り出されて昇降パレットが下降される。この昇降パレットの下降は、駆動手段であるモータ,油圧シリンダ装置等の駆動速度を制御するか、あるいは適当なブレーキ機構、減速機構を設けることで下降速度を制御するように設けることが好ましい。上記「ロック手段」としては、例えば昇降パレットのフック係合部に対して固定部側に設けたフックを電磁的に動作させることで係合させることによる拘束と、係合を外すことによる拘束解除を行う方式のものが好ましく採用される。
【0022】
上記「駆動手段」としては、キヤードモータ等のモータ、復動シリンダ等の油圧シリンダ装置などを好ましいものとして挙げることができる。
【0023】
以上の構成によれば、上・下2段の駐車空間に車両を駐車させる立体駐車装置について、昇降駆動機構を複数の昇降パレットに兼用・共用して構成することができる。
【0024】
請求項2の発明は、上記請求項1の発明に対して、車両出入路面に臨む地上駐車空間とその下方の下部駐車空間との間で昇降パレットを昇降可能に設けた単位駐車装置を複数並設し、かつこの並設された単位駐車装置の各昇降パレットのいずれか一つを選択して昇降動作させる共用の昇降駆動機構を設けた立体駐車装置であって、前記共用の昇降駆動機構は、一端が固定部に連結固定されかつ並列する前記各昇降パレットと固定部に順次交互に掛け回されたチェーン又はロープ等の柔軟な牽引部材と、前記各昇降パレットを前記下部駐車空間の位置から上昇できないように拘束する係脱可能のロック手段と、前記牽引部材の他端が連結されて、いずれか一つの昇降パレットの上昇のために該牽引部材を引き込むと共に、上昇した昇降パレットを下降させるために該引き込んだ牽引部材を繰り出す駆動手段と、前記並設した各昇降パレットのロック手段のいずれか一つを選択して昇降パレットの上昇のためにその拘束を解除するロック制御手段とを備え、前記ロック手段は、前記各昇降パレットに設けられた第1のフック部材と、前記各単位駐車装置の前記下部駐車空間に対応した位置に設けられ、前記第1のフック部材に係合して前記昇降パレットの上昇を阻止する第1の位置と前記第1のフック部材に対する係合が絶たれて前記昇降パレットの上昇を許容する第2の位置との間で揺動可能な第2のフック部材と、前記各単位駐車装置における前記各第2のフック部材を連結し、前記各第2のフック部材の揺動動作に応じて上下方向に移動する第1のロッドと、この第1のロッドに連結され、該第1のロッドとともに移動可能な第2のロッドと、前記第2のロッドの開口部に進退して、前記第2のロッドの駆動を制御する駆動制御ピンとを有し、前記ロック制御手段は、前記駆動制御ピンを前記第2のロッドの前記開口部に進入させることにより、前記第2のフック部材が前記第1の位置から前記第2の位置に揺動するのを阻止することを特徴としている。
【0025】
この発明における牽引部材等の各要素並びに要素相互の関係は、基本的に上記請求項1の場合と同じにすることができる。かかる構成により、上記と同様に上・下2段の駐車空間に車両を駐車させる立体駐車装置について、昇降駆動機構を複数の昇降パレットに兼用・共用して構成することができる。
【0026】
請求項4の発明は、上記した地上駐車空間に対して上部駐車空間との間で昇降する第1の昇降パレット(上部昇降パレット)、及び、地上駐車空間に対して下部駐車空間との間で昇降する第2の昇降パレット(下部昇降パレット)とを設け、第1の昇降パレットについて共用化する昇降駆動機構と、第2の昇降パレットについて共用化する昇降駆動機構とをそれぞれ別々に設けた3段式の立体駐車装置であることを特徴とする。かかる立体駐車装置は、上述した請求項1及び2の構成を重複させることで形成させることができる。
【0031】
また、上記したいずれの立体駐車装置も、複数並設した単位駐車装置の地上駐車空間に、昇降はしないが地上面上で隣接装置の間を移動(横行)できる地上面用のパレット(以下「地上横行パレット」という)を、装置並設数よりも一つ少なく設け、その横行によって空の地上駐車空間(車両がない空間)を昇降させようとする任意の位置の昇降パレットのある単位駐車装置に移動させる構成を採用することができる。これにより任意の位置の昇降パレットを選択して昇降でき、例えば3段式の3台並設型の立体駐車装置であれば、上,下各3台と地上面2台の駐車車両を、随時出入庫させることができる。この地上横行パレットを設ける場合にあっては、例えば2段式の単位駐車装置を10台並設するとして、昇降パレットの昇降駆動機構は10台を一基の駆動手段で兼用・共用してもよいし、その他人の数に分けて、例えば5台づつに分けて2基の駆動手段で兼用・共用するようにすることもできるが、後者の昇降軌道機構の複数基設置の場合であっても地上横行パレットは9台とすることもできる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0033】
実施形態1
図1〜図5により示される本例は、地上駐車空間に対して昇降パレットを上方に昇降させる上・下2段式の立体駐車装置を、単位駐車装置を3台並設した形式のものとしたものである。
【0034】
これらの図において、1は立体駐車装置のフレーム構造物であり、3台並設した駐車装置の全体の左右一対の前部支柱101(図5で片側のみ図示)、全体の左右及び単位駐車装置間に立設されている計4本の後部支柱102、左右の前部支柱101間に架設された支柱上部の前部梁103、左右の後部支柱102間に架設された支柱上部の後部梁104、前部梁103と後部支柱102の頂部間に架設された前後梁105とから構成されていて、各梁103〜105で囲まれた三つの平面矩形の空間がそれぞれ単位駐車装置の空間を形成している(図5参照)。なおこれらの各支柱,梁には例えばH型鋼が用いられる。
【0035】
図1〜図3は、この立体駐車装置の後部支柱102部分に設けられた昇降駆動機構を説明するための図であり、ワイヤからなる牽引部材としてのロープ3と、復動シリンダ型の油圧シリンダ装置4と、各昇降パレット毎に設けられたロック装置5とから構成されている本例の昇降駆動機構は、3台の各単位駐車装置ごとに配置された昇降パレット2のうちから、任意に選択したいずれか一つを選んでこれを昇降させることができるように設けられている。なお図面において各昇降パレット等を区別する場合には図1の左側位置の昇降パレットには1の添字を付して「21 」で示し、同様に中央の昇降パレットは「22 」、右側の昇降パレットは「23 」で示した(以下、他の部材についても同様とする。ただし固定部側プーリを除く)。
【0036】
この構成をより詳しく説明すると、本例においては、単位駐車装置の中間に位置する後部支柱102の上部に固定部側プーリ61 ,62 が回転自在に組み付けられ、また各昇降パレット2にはそれぞれその底部の左右両側近傍にパレット側プーリ200が一対に組み付けられている。
【0037】
そして、一端が後部梁104に連結固定されたロープ3が、パレット側プーリ2001 〜2003 及び後部支柱102上部の固定部側プーリ61 ,62 に図1に示す如く順次に掛け回され、図1の右端のパレット側プーリ2003 から上方に延出された該ロープ3の他端は、駆動手段である復動シリンダ型の油圧シリンダ装置4に連結されている。
【0038】
本例のこの油圧シリンダ装置4は、後部梁104の上に設置されていて、シリンダハウジング401の後部に組み付けた第1の転向用プーリ403から、ピストンロッド402の先端に組み付けた第2の転向用プーリ404を介して、上記ロープ3を略180°転向させた後、その他端を固定部に連結固定してなっている。このように構成することで、ピストンロッド402の収納時(図2参照)と伸出時(図1参照)の間で必要なロープ繰り出し量を確保するようにしている。なお図では油圧シリンダ装置4のピストンロッド402の伸出長を短かく示しているがこれは作図上の便宜のためである。
【0039】
各昇降パレット2と後部梁104との間に設けられているロック装置5は、本例では、昇降パレット2の上面の左右両側近傍に、外向きに鉤部を向けたフック500が一対に固設されていると共に、後部梁104にこれらのフック500に係合するように内向きに鉤部を向けた揺動可能の吊りフック501が設けられ、図1の状態時においては各吊りフック501がフック500に係合して昇降パレット2の下降ができないように拘束し、該係合を外すことで昇降パレット2の昇降を許すようになっている(図2,図3参照)。なお各昇降パレット2に対する一対の吊りフック501は、揺動中心よりも上方位置に枢着連結された同期用ロッド502が中間部の作動ロッド503に枢着連結されていて、図示しないソレノイドの励磁によりこの作動ロッド503を上方に移動させて上記係合を解除できるように設けられている(図2参照)。
【0040】
また本例では、この作動ロッド503が不用意に移動して上記係合が解除されることがないように安全装置が設けられている。すなわち図4に詳しく示すように、上下方向貫通穴と水平方向貫通穴とが設けられたブラケット504を後部梁104に組付けて、上記作動ロッド503をこのブラケットの上下方向貫通穴に貫通させると共に、この作動ロッドには水平方向貫通穴を形成しておいて、該ブラケット504に形成した水平方向貫通穴を通してこの作動ロッド503の水平方向貫通穴にピン505がバネ506の力で嵌合できるように設けている。507はこのピン505を作動ロッド503の水平方向貫通穴から抜出すためのソレノイドである。このようにすることで、ソレノイド507の励磁によりピン505を作動ロッド503から抜いた後でなければ、該作動ロッド503の上動によるフックの係合解除を行うことができないので、不用意にフックの係合解除による昇降パレットの下降を招くことがないという利点が得られる。
【0041】
なお、昇降パレット2を水平な姿勢を保って昇降させるために適宜の水平保持機構を設けることは当然であり、例えば図5に示した水平保持用ワイヤ8を、その一端を前後梁105の前部側近傍に連結固定し、昇降パレット2の側部に前後一対に組み付けた水平保持用プーリ9,9を介して他端を後部側の固定部に連結固定する従来既知のものを適用することができる。
【0042】
以上により本例の昇降駆動機構が構成され、その動作について一例的に説明すると、図1は三つの昇降パレット2がいずれも上部駐車空間の位置において下降できないように拘束された状態を示す。すなわち、いずれのロック装置5もフック500と吊りフック501が係合状態にあり、また油圧シリンダ装置4はピストンロッド402を伸長した状態にある。
【0043】
この図1の状態から、いま図の右端の昇降パレット23 を下降させる場合を考えると、まず同単位駐車装置のロック装置53 を解除し、次いで油圧シリンダ装置4のピストンロッド402をシリンダハウジング401内に緩やかに収納させる移動を行わせる。これにより油圧シリンダ装置4部分からロープ3が繰り出され、昇降パレット23 が下降を開始する(図3参照)。
【0044】
図2は、昇降パレット23 が地上駐車空間の位置(下限位置)まで下降した状態を示し、この状態で該昇降パレット23 に対して車両が出入庫できることになる。なお、本例では昇降パレット2の底部にパレット側プーリ200を設けているので、車両の出入庫に支障のないように地上側には適宜のピット7を設けているが、これはパレット側プーリの組付け位置等により必ずしも必須のものではない。またこの状態で、油圧シリンダ装置4はピストンロッド402の略全長をシリンダハウジング401内に収納した状態にある。
【0045】
次に、図2の状態から油圧シリンダ装置4を、そのピストンロッド402を伸長させる方向に動作させると昇降パレット23 は次第に上昇し、フック5003 ,5003 が吊りフック5013 ,5013 にぶつかる段階で、本例では作動ロッド503をピン505に対してフリーとしておけば、該吊りフック5013 ,5013 が昇降パレット23 のフック5003 ,5003 により自然に外側に揺動し(図3参照)、更に昇降パレット23 が上昇することで両者フックが係合して下降を拘束する状態に戻る(図1参照)。なお、この場合に図示しないソレノイドで吊りフック5013 ,5013 を外側に揺動させるようにしてもよいことは当然である。
【0046】
以上のようにして、本例の立体駐車装置によれば、三つの単位駐車装置の昇降パレット2のいずれか一つを、ロック装置の係合解除と、油圧シリンダ装置の駆動とにより昇降させることができ、しかもこのために用いられる駆動手段は一つの油圧シリンダ装置を兼用・共用できるため、従来装置に比べて駆動手段を少なくでき、例えば数十台〜数百台の単位駐車装置を設置するような場合の駆動手段の削減による利益は極めて大きなものがある。
【0047】
なお、本例において、図5に示すように、地上面に横行用レール10を敷設して地上横行パレット11を隣接単位駐車空間の間で横行移動できるよう構成すれば、各昇降パレット2を任意に昇降できるので使い勝手のよい立体駐車装置が提供できる。
【0048】
実施形態2
図6(a)に示した本例は、実施形態1の駆動手段である油圧シリンダ装置4に代えて巻取りドラム式のギヤードモータ12を用いた例を示したものであり、その他は実施形態1と全く同様に装置を構成することができる。
【0049】
本例においても、実施形態1と同じ効果が得られる。
【0050】
また図6(b)はチェーン15の先端に重錘14を連結した形式のギヤードモータ13を用いた例を示したものであり、この場合には重錘14を昇降パレットやこれに載せる車両の重量とウエイトバランスをとることができるため、モータには出力トルクの比較的小さなものを用いることができる利点が得られる。
【0051】
参考例1
図7〜図9で示される本例は、地上面Fの上に構築されたフレーム構造物31によって地上駐車空間から上方に昇降するように設けられる上部昇降パレット(第1の昇降パレット)32と、地上駐車空間から掘削された地下ピット33内に下方に昇降するように設けられる下部昇降パレット(第2の昇降パレット)34と、地上面を横行する地上横行パレット35を単位駐車装置とした3段式の立体駐車装置を示すものである。なおこれらの図において符号に付した添字は実施形態1と同じ意味である。
【0052】
上記の上部昇降パレット32は、一端がフレーム構造物31に連結固定され、かつ途中が、実施形態1で説明したのと同様にパレット側プーリ2211,2212,2213と固定側プーリ2221,2222とに順次に掛け回された牽引部材としての上部側ロープ36により昇降可能に支持され、そのロープ36の他端は本例の復動シリンダ型の油圧シリンダ装置37等からなる駆動手段に連結されている。この駆動手段については後述するまた下部昇降パレット34は、一端が地下ピットの壁面に連結固定され、かつ途中が、同様にパレット側プーリ2231,2232,2233と固定側プーリ2241,2242とに順次に掛け回された牽引部材としての下部側ロープ38により昇降可能に支持され、そのロープ38の他端は上記駆動手段に連結されている。
【0053】
また40は各上部昇降パレット32にそれぞれ設けられたロック装置、41は各下部昇降パレット34にそれぞれ設けられたロック装置であり、いずれもロックピン401,411に対してフック402,412が係合することで、昇降ができないように拘束し、図示しないソレノイド等の係合解除装置の作動で係合を解除することで昇降を許すように設けられている。
【0054】
本例の立体駐車装置の特徴は、上部側ロープ36と下部側ロープ38を、一つの油圧シリンダ装置37を利用して引き込み、繰り出しして、上部昇降パレット32,下部昇降パレット34のいずれか一つを選択して昇降させるようにしたところにあり、これにより上部側と下部側の昇降駆動機構を別々に設けた場合に比べて更にモータ等の駆動装置を一つ少なくできる利点が得られる。
【0055】
この油圧シリンダ装置37等から構成される本例の駆動手段の構成を説明すると、油圧シリンダ装置37は、ピストンロッド372を下向きに伸長できるようにシリンダハウジング371が垂直に配置されていると共に、図示しない案内手段によりこのシリンダハウジング371は上下に移動できるようにされ、更にこのシリンダハウジング371の上端部には、フレーム構造物1との間でその下降を拘束できるようにするためのロック装置373が設けられている。374はフック、375はロックピンであり、図示しないソレノイド等の係合解除装置の作動で該フック374とロックピン375の係合を解除することでシリンダハウジング371の上下移動を許すように設けられている。
【0056】
そして、上記上部側ロープ36の他端は、上下一対の固定プーリ42,43を介し、更にシリンダハウジング371の上端プーリ376,376を介して固定部に連結固定されている。このように上部側ロープ36の他端を連結することにより、図7に示す状態(シリンダハウジング371がロック装置373で上限位置に拘束されている状態)から、ロック装置373の係合を解除してシリンダハウジング371を下降させることにより上部側ロープ36は繰り出され、上部昇降パレット32のいずれかを下降させることができる(図9参照)。下降した上部昇降パレット32を上昇させるには、図9の状態から図7の状態にシリンダハウジング371を上昇させることで繰り出した上部側ロープ36を引き込んだ後、ロック装置373を係合させればよい。なお昇降させるいずれかの上部昇降パレット32は、昇降に先立ってロック装置40の係合を解除することは言うまでもない。
【0057】
また、上記下部側ロープ38の他端は、上下一対の固定プーリ44,45を介し、更にピストンロッド372の下端プーリ377を介して固定部に連結固定されている。このように下部側ロープ38の他端を連結することにより、図7に示す状態から、ピストンロッド372を上動させてシリンダハウジング371内に収容させることで下部側ロープ38が引き込まれ、下部昇降パレット34のいずれかを上昇させることができる(図8参照)。上昇した下部昇降パレット34を下降させるには、図8の状態から図7の状態にピストンロッド372を下動させることで引き込んだ下部側ロープ38を繰り出させればよい。なお昇降させるいずれかの下部昇降パレット34は、昇降に先立ってロック装置41の係合を解除することは言うまでもない。
【0058】
以上のように、本例の立体駐車装置においては、上部昇降パレット32に掛け回す上部側ロープ36と、下部昇降パレット34に掛け回す下部側ロープ38を別々に設けるが、これらを一つの油圧シリンダ装置37等からなる駆動手段でその引き込みあるいは繰り出しを行うことができて、任意の位置の昇降パレット32,34を地上駐車空間に移動させることができるため、上部側と下部側の昇降駆動機構を別々に設けた場合に比べて更にモータ等の駆動装置を一つ少なくできる利点が得られる。
【0059】
なお、本例では、図に示すように、地上面に地上横行パレット35を隣接単位駐車空間の数よりも一つ少なく設置し、これを隣接装置間で横行移動できるように構成しているので、各昇降パレットを任意に昇降できる利点も得られる。
【0060】
参考例2
図10に示した本参考の立体駐車装置は、上部昇降パレット32と下部昇降パレット34の全てに渡って、1本の牽引部材であるロープ50を掛け回した構成のものを示している。
【0061】
すなわち、上部昇降パレット32と下部昇降パレット34、及びこれに付属するロック装置40,41、固定側プーリ222,224、パレット側プーリ221,223は、いずれも上記参考例と同じ構成であり、異なっているのは、一端を固定部に連結固定したロープ50を固定側プーリ222,224、パレット側プーリ221,223に交互に順次掛け回し、その他端をフレーム構造物1の上に設置した油圧シリンダ装置51のピストンロッド512の先端プーリ513を介して固定部に連結固定したところにある。なお、53,54,55は下部側から上部側にロープを掛け回しするための固定部側プーリ、56は上部昇降パレットの端のパレット側プーリ2211 から上方に導いたロープ50を転向させるための転向プーリ、511はシリンダハウジングである。
【0062】
本例の構成によれば、3段式立体駐車装置の駆動手段を油圧シリンダ装置51の一つだけで構成できるため、多数の昇降パレットの駆動装置を必要としていた従来装置に比べて極めて有利である他、参考例に比べても、駆動手段の構成を簡易とできる利点がある。
【0063】
実施形態
図11に示した本例の立体駐車装置は、上記参考例2と比べ、上部昇降パレット32と下部昇降パレット34の全てに渡って、1本の牽引部材であるロープ60を掛け回した構成である点においては共通し、異なるのは、駆動手段である油圧シリンダ装置51に代えて、モータ61を用いていることと、重錘612のプーリ613を介してロープ他端を固定部に連結固定しているところにある。なお611はロープ60を牽引するためのスプロケットである。
【0064】
本例の構成によれば、参考例2と同様に、3段式立体駐車装置の駆動手段をモータ61の一つだけで構成できるため、多数の昇降パレットの駆動装置を必要としていた従来装置に比べて極めて有利である他、参考例1に比べても、駆動手段の構成を簡易とできる利点がある。また重錘612を昇降パレットやこれに載せる車両の重量とウエイトバランスをとることができるため、モータには出力トルクの比較的小さなものを用いることができる利点が得られる。
【0065】
【発明の効果】
本発明の立体駐車装置によれば、以下の効果が奏される。
【0066】
▲1▼: モータ等の昇降パレットの駆動手段及びこれに付随するチェーン機構等からなる昇降駆動機構を、並列設置台数が奇数,偶数のいずれあっても、複数の単位駐車装置に制約されることなく兼用・共用することができ、また2段式、3段式のいずれにも適用できる。
【0067】
▲2▼: 兼用・共用化する台数は、理論的には制限がなく、したがって設計に応じて一つの昇降駆動機構を、多数の昇降パレットに兼用・共用することができて、装置の低廉化に極めて有利な立体駐車装置を提供できる。
【0068】
▲3▼ 昇降駆動機構の共用化により、駆動手段の動力源の供給系、電源配線等の負担を軽減でき、保守点検の作業負担も軽減できる。
【0069】
▲4▼: 3段式の立体駐車装置においては、隣接する昇降パレット群だけでなく、上及び下の昇降パレット群についても同時に、昇降駆動機構の駆動手段を兼用・共用化することができるという、従来全く提案されていない駆動手段数の大幅な削減が可能な新規な立体駐車装置を提供することができる。
【0070】
(5): 3段式の立体駐車装置では、必要に応じて、上部昇降パレット群と下部昇降パレット群を昇降させる牽引部材を、別々にすることもあるいは一連のものとすることもできる。さらに、駆動制御ピンを第2のロッドの開口部に進入させることにより、第2のフック部材が第1の位置から第2の位置に揺動するのを阻止できるため、不用意に第1及び第2のフック部材の係合が解除され、上部駐車空間(下部駐車空間)に位置する昇降パレットが誤動作により下降 ( 上昇 ) するのを阻止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明よりなる実施形態1の2段式の立体駐車装置の構成概要を示した図であり、昇降パレットはいずれも上限位置で下降できないように拘束された状態にある。
【図2】図1の一つの昇降パレットが地上駐車空間に下降した状態を示した図。
【図3】図2の下降した昇降パレットが上昇する途中の状態を示した図。
【図4】実施形態1のロック装置が不用意に係合解除動作しないようにする装置を説明するための図。
【図5】実施形態1の立体駐車装置の一部を示した斜視外観図。
【図6】実施形態2の昇降駆動機構の駆動手段部分を説明するための図。
【図7】参考例1の3段式の立体駐車装置の構成概要を示した図であり、昇降パレットはいずれも上限位置、下限位置で拘束された状態にある。
【図8】図7の一つの下部昇降パレットが地上駐車空間に上昇した状態を示した図。
【図9】図7の一つの上部昇降パレットが地上駐車空間に下降した状態を示した図。
【図10】参考例2の3段式の立体駐車装置の構成概要を示した図であり、昇降パレットはいずれも上限位置、下限位置で拘束された状態にある。
【図11】実施形態の3段式の立体駐車装置の構成概要を示した図であり、昇降パレットはいずれも上限位置、下限位置で拘束された状態にある。
【符号の説明】
1・・・フレーム構造物
101・・・前部支柱
102・・・後部支柱
103・・・前部梁
104・・・後部梁
105・・・前後梁
2・・・昇降パレット
200・・・パレット側プーリ
3・・・ロープ
4・・・油圧シリンダ装置
401・・・シリンダハウジング
402・・・ピストンロッド
403・・・第1の転向用プーリ
404・・・第2の転向用プーリ
5・・・ロック装置
500・・・フック
501・・・吊りフック
502・・・同期用ロッド
503・・・作動ロッド
6・・・固定側プーリ

Claims (5)

  1. 車両出入路面に臨む地上駐車空間とその上方の上部駐車空間との間で昇降パレットを昇降可能に設けた単位駐車装置を複数並設し、かつこの並設された単位駐車装置の各昇降パレットのいずれか一つを選択して昇降動作させる共用の昇降駆動機構を設けた立体駐車装置であって、前記共用の昇降駆動機構は、一端が固定部に連結固定されかつ並列する前記各昇降パレットと固定部に順次交互に掛け回されたチェーン又はロープ等の柔軟な牽引部材と、前記各昇降パレットを前記上部駐車空間の位置から下降できないように拘束する係脱可能のロック手段と、前記牽引部材の他端が連結されて、いずれか一つの昇降パレットの下降のために該牽引部材を繰り出すと共に、下降した昇降パレットを上昇させるために該繰り出した牽引部材を引き込む駆動手段と、前記並設した各昇降パレットのロック手段のいずれか一つを選択して昇降パレットの下降のためにその拘束を解除するロック制御手段とを備え、
    前記ロック手段は、前記各昇降パレットに設けられた第1のフック部材と、前記各単位駐車装置の前記上部駐車空間に対応した位置に設けられ、前記第1のフック部材に係合して前記昇降パレットの下降を阻止する第1の位置と前記第1のフック部材に対する係合が絶たれて前記昇降パレットの下降を許容する第2の位置との間で揺動可能な第2のフック部材と、前記各単位駐車装置における前記各第2のフック部材を連結し、前記各第2のフック部材の揺動動作に応じて上下方向に移動する第1のロッドと、この第1のロッドに連結され、該第1のロッドとともに移動可能な第2のロッドと、前記第2のロッドの開口部に進退して、前記第2のロッドの駆動を制御する駆動制御ピンとを有し、
    前記ロック制御手段は、前記駆動制御ピンを前記第2のロッドの前記開口部に進入させることにより、前記第2のフック部材が前記第1の位置から前記第2の位置に揺動するのを阻止することを特徴とする立体駐車装置。
  2. 車両出入路面に臨む地上駐車空間とその下方の下部駐車空間との間で昇降パレットを昇降可能に設けた単位駐車装置を複数並設し、かつこの並設された単位駐車装置の各昇降パレットのいずれか一つを選択して昇降動作させる共用の昇降駆動機構を設けた立体駐車装置であって、前記共用の昇降駆動機構は、一端が固定部に連結固定されかつ並列する前記各昇降パレットと固定部に順次交互に掛け回されたチェーン又はロープ等の柔軟な牽引部材と、前記各昇降パレットを前記下部駐車空間の位置から上昇できないように拘束する係脱可能のロック手段と、前記牽引部材の他端が連結されて、いずれか一つの昇降パレットの上昇のために該牽引部材を引き込むと共に、上昇した昇降パレットを下降させるために該引き込んだ牽引部材を繰り出す駆動手段と、前記並設した各昇降パレットのロック手段のいずれか一つを選択して昇降パレットの上昇のためにその拘束を解除するロック制御手段とを備え、
    前記ロック手段は、前記各昇降パレットに設けられた第1のフック部材と、前記各単位駐車装置の前記下部駐車空間に対応した位置に設けられ、前記第1のフック部材に係合して前記昇降パレットの上昇を阻止する第1の位置と前記第1のフック部材に対する係合が絶たれて前記昇降パレットの上昇を許容する第2の位置との間で揺動可能な第2のフック部材と、前記各単位駐車装置における前記各第2のフック部材を連結し、前記各第2のフック部材の揺動動作に応じて上下方向に移動する第1のロッドと、この第1のロッドに連結され、該第1のロッドとともに移動可能な第2のロッドと、前記第2のロッドの開口部に進退して、前記第2のロッドの駆動を制御する駆動制御ピンとを有し、
    前記ロック制御手段は、前記駆動制御ピンを前記第2のロッドの前記開口部に進入させることにより、前記第2のフック部材が前記第1の位置から前記第2の位置に揺動するのを阻止することを特徴とする立体駐車装置。
  3. 請求項1又は2において、牽引部材を繰り出しかつ引き込む駆動手段は、ギヤードモータ又は油圧シリンダ装置のいずれかであることを特徴とする立体駐車装置。
  4. 請求項1に記載の昇降パレット及び昇降駆動機構と、請求項2に記載の昇降パレット及び昇降駆動機構とを併有することを特徴とする立体駐車装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、並設数よりも一つ少なく複数の単位駐車装置の地上駐車空間に地上面用のパレットを配置し、かつこれらの地上面用のパレットは隣接する単位駐車装置の間で移動できるように構成したことを特徴とする立体駐車装置。
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