JP3833984B2 - テストベクタの生成装置、テストベクタの生成方法、半導体集積回路の故障解析装置、およびテストベクタを生成するためのプログラム - Google Patents

テストベクタの生成装置、テストベクタの生成方法、半導体集積回路の故障解析装置、およびテストベクタを生成するためのプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路の遅延故障テストに関し、特に遅延故障テストのテストベクタの生成方法および遅延故障テストにてフェイルした半導体集積回路の遅延故障の解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路、主に論理回路製品では、機能とタイミング検証のためにシミュレーションを実施し、そのシミュレーションに使用したテストベクタを半導体集積回路のテスタでのタイミング解析のテストに利用する。また、タイミング解析の結果判明したクリティカルなパスを活性化するために、遅延故障のテストベクタの自動生成も行っている。
【0003】
半導体集積回路のタイミング検証では、各パスでの信号の遅延が狙いの動作周波数におけるタイミングに違反していないのかを確認する。タイミング違反しやすいと考えられる信号遅延の大きなパスについてタイミング検証するので、検証されるパスが特定の回路ブロックに集中し、タイミング違反したパスが特定の回路ブロックに集中することがある。遅延故障のテストベクタも半導体集積回路内の特定領域にしか存在しないことになる。
【0004】
一方、半導体集積回路の製造プロセスでは製造バラツキが存在し、半導体集積回路内に構造上のバラツキが存在している。この構造上のバラツキにより、設計段階のタイミング検証ではタイミング違反しやすいパスが、製造された半導体集積回路の実際のパスでもタイミング違反しやすいとは限らず、別のパスでタイミング違反が発生することがある。
【0005】
そこで、半導体集積回路全面に分布するように選択されたパスについて、遅延故障のテストを実施したいという要求があった。しかしながら、この要求を満たすために必要となる半導体集積回路の特定領域を指定することでその特定領域をテストするテストベクタを生成する装置はなかった。
【0006】
半導体集積回路のパスの遅延故障解析では、遅延故障したパスから、パスを構成する複数のセルのうち、遅延故障がどこのセルで起きているのかを究明する。この究明を行うために必要となる半導体集積回路の特定領域を指定することでその特定領域をテストするテストベクタを生成する装置はなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、半導体集積回路の特定領域を指定することでその特定領域をテストするテストベクタを生成するテストベクタの生成装置を提供することにある。
【0008】
本発明の目的とするところは、半導体集積回路の特定領域を指定することでその特定領域をテストするテストベクタを生成するテストベクタの生成方法を提供することにある。
【0009】
本発明の目的とするところは、半導体集積回路の特定領域を指定することでその特定領域をテストするテストベクタを生成する半導体集積回路の故障解析装置を提供することにある。
【0010】
本発明の目的とするところは、半導体集積回路の特定領域を指定することでその特定領域をテストするテストベクタを生成する半導体集積回路の故障解析方法を提供することにある。
【0011】
本発明の目的とするところは、半導体集積回路の特定領域を指定することでその特定領域をテストするテストベクタを生成するテストベクタを生成するためのプログラムを提供することにある。
【0012】
本発明の目的とするところは、半導体集積回路の特定領域を指定することでその特定領域をテストするテストベクタを生成する半導体集積回路の故障解析をするためのプログラムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の特徴は、半導体集積回路内で信号伝達可能なパスを選択するための検索条件を指定する検索条件指定手段と、半導体集積回路の回路情報に基づいてタイミング解析を実行し検索条件を満足するパスを検索し検索されたパスを構成するセルをタイミング解析が実行された順番に並べたパスリストを作成するパスリスト生成手段と、パスリストに基づいて半導体集積回路のパス遅延故障を試験するためのテストベクタを生成するテストベクタ生成手段と、テストベクタの生成を終了させる終了条件を指定する終了条件指定手段と、終了条件を満足する場合にパスリストの作成を停止する終了条件判定手段を有するテストベクタ生成装置にある。
【0014】
本発明の第2の特徴は、半導体集積回路内のパスで遅延故障が発生しているか否かのテスト結果に基づいて遅延故障が発生しているパスを構成するセルのリストを生成するフェイルパスのセルリスト生成手段と、遅延故障が発生しているパスの一部を有する故障セル探索用パスを検索するための検索条件を指定する検索条件指定手段と、検索条件に基づいて故障セル探索用パスを検索し検索された故障セル探索用パスを構成するセルを信号伝達可能な順番に並べた故障セル探索用パスリストを生成する故障セル探索用パスリスト生成手段と、故障セル探索用パスリストに基づいて故障セル探索用パスリストのテストベクタを生成する故障セル探索用テストベクタ生成手段と、テストベクタの生成を終了させる終了条件を指定する終了条件指定手段と、終了条件を満足する場合にパスリストの作成を停止する終了条件判定手段とを有する半導体集積回路の故障解析装置にある。
【0015】
本発明の第3の特徴は、半導体集積回路内で信号伝達可能なパスを選択するための検索条件を指定することと、半導体集積回路の回路情報に基づいてタイミング解析を実行し検索条件を満足するパスを検索し検索されたパスを構成するセルをタイミング解析が実行された順番に並べたパスリストを作成することと、パスリストに基づいて半導体集積回路のパス遅延故障を試験するためのテストベクタを生成することと、テストベクタの生成を終了させる終了条件を指定することと、終了条件を満足する場合にパスリストの作成を停止することを有するテストベクタの生成方法にある。
【0016】
本発明の第4の特徴は、半導体集積回路内で信号伝達可能なパスを選択するための検索条件を指定することと、半導体集積回路の回路情報に基づいてタイミング解析を実行し検索条件を満足するパスを検索し検索されたパスを構成するセルをタイミング解析が実行された順番に並べたパスリストを作成することと、パスリストに基づいて、半導体集積回路のパス遅延故障を試験するためのテストベクタを生成することと、テストベクタの生成を終了させる終了条件を指定することと、終了条件を満足する場合にパスリストの作成を停止することをコンピュータに実行させるテストベクタを生成するためのプログラムにある。
【0017】
本発明の第5の特徴は、半導体集積回路内のパスで遅延故障が発生しているか否かのテスト結果に基づいて遅延故障が発生しているパスを構成するセルのリストを生成することと、遅延故障が発生しているパスの一部を有する故障セル探索用パスを検索するための検索条件を指定することと、検索条件に基づいて故障セル探索用パスを検索し検索された故障セル探索用パスを構成するセルを信号伝達可能な順番に並べた故障セル探索用パスリストを生成することと、故障セル探索用パスリストに基づいて故障セル探索用パスリストのテストベクタを生成することと、テストベクタの生成を終了させる終了条件を指定することと、終了条件を満足する場合にパスリストの作成を停止することとを有する半導体集積回路の故障解析方法にある。
【0018】
本発明の第6の特徴は、半導体集積回路内のパスで遅延故障が発生しているか否かのテスト結果に基づいて遅延故障が発生しているパスを構成するセルのリストを生成することと、遅延故障が発生しているパスの一部を有する故障セル探索用パスを検索するための検索条件を指定することと、検索条件に基づいて故障セル探索用パスを検索し検索された故障セル探索用パスを構成するセルを信号伝達可能な順番に並べた故障セル探索用パスリストを生成することと、故障セル探索用パスリストに基づいて故障セル探索用パスリストのテストベクタを生成することと、テストベクタの生成を終了させる終了条件を指定することと、終了条件を満足する場合にパスリストの作成を停止することをコンピュータに実行させる半導体集積回路の故障解析をするためのプログラムにある。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施例を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率の異なる部分が含まれるのはもちろんである。
【0020】
(第1の実施の形態)
(半導体集積回路の設計/製造方法)
第1の実施の形態に係る半導体集積回路の設計/製造方法では、図1に示すように、まず、ステップS1で、半導体集積回路の仕様を入力する。ステップS2で、半導体集積回路の仕様に基づいて論理合成を行い、論理式を生成する。この論理式に基づいて回路ブロックとセルを用いてネットリストを生成する。このネットリストに基づいて回路ブロックとセルの配置配線を行い、半導体集積回路のレイアウトパターンを生成する。
【0021】
ステップS3で、テストパタンを生成する。このテストパタンに基づいて、テストベクタ1を生成する。できる限り半導体集積回路全面の遅延故障のテストを実施するために、半導体集積回路の特定領域を指定することで、その領域をテストするテストベクタ1を生成する。テストベクタ1は、準備ベクタ、システムクロックベクタと検出ベクタで構成される。準備ベクタで、半導体集積回路の外部端子と内部端子の論理の初期値を設定することができる。システムクロックベクタでは、クロック線に限らず任意の外部端子と内部端子から制御信号を半導体集積回路に入力する。準備ベクタで外部端子と内部端子の論理の初期値を設定し、システムクロックベクタで外部端子と内部端子の論理を制御することで、半導体集積回路の所望のパスを活性化し、パス上のセルと回路ブロックを動作させる。検出ベクタでは、準備ベクタとシステムクロックベクタに基づいて動作したセルと回路ブロックから外部端子と内部端子に出力されると期待される期待値が配置される。半導体集積回路の機能とタイミングの検証のためにシミュレーションを行う。このシミュレーションはテストパタンに基づいて行われる。シミュレーションではテストベクタ1を使用する。
【0022】
ステップS4で、準備ベクタとシステムクロックベクタに基づいて出力される論理演算値が、検出ベクタに基づく期待値と一致しているか否か判断する。一致していればステップS5に進み、不一致であればステップS2に戻り半導体集積回路のネットリストやレイアウトパターンの修正を行う。
【0023】
ステップS5で、半導体基板を加工し、動作テストが可能な半導体集積回路を製造する。
【0024】
ステップS6で、製造した半導体集積回路の遅延故障のテストを行う。テストベクタ1は、ステップS6の遅延故障のテストにも使用する。なお、特に、ステップS3のタイミングの検証の結果判明したクリティカルなパスに関して、対応するテストベクタ1を使用して遅延故障のテストを行ってもよいし、できる限り半導体集積回路全面の遅延故障のテストを実施するために、半導体集積回路の特定領域を指定することで、その領域をテストするテストベクタ1を生成してもよい。半導体集積回路の動作周波数に違反しないように定められた所定の遅延時間内に、期待値に対応する信号が出力されるか否かのテストと、遅延時間の測定値が測定される。なお、クリティカルなパスを活性化するための遅延故障用テストベクタは、ステップS6で生成してもよい。
【0025】
ステップS7で、活性化したパスで遅延故障が発生したかを判断する。この判断に基づいて半導体集積回路の故障解析の要否を判断する。遅延故障が発生すれば故障解析は必要と判断し、ステップS8に進む。遅延故障が発生しなければ故障解析は不要と判断し、ステップS9に進み、半導体集積回路は完成する。半導体集積回路の製造方法が終了する。
【0026】
ステップS8では、遅延故障が発生した故障パスの故障解析を行う。パスの遅延故障解析では、遅延故障のテストでフェイルしたテストベクタと半導体集積回路の回路情報より、故障パスを推定する。あるいは、遅延故障のテストベクタを生成した場合には、テストでフェイルしたテストベクタの生成時に入力したパスから故障パスが明確になる。
【0027】
故障パスが半導体集積回路のどの回路ブロックとセルをテストしたのかは、半導体集積回路のレイアウトパターンに故障パスの情報を加味すれば、レイアウトパターンの表示画面上に故障パスを表示することができる。故障パスの存在する範囲は限定できる。
【0028】
しかしながら、故障パスは複数のセルが接続して構成されているために、遅延故障がどこのセルで起きているのかは不明である。遅延故障の原因となっているセルを絞り込むために、故障パスと一部のセルを共有する新たな故障セル探索用パスを探し、その故障セル探索用パスを活性化するテストベクタを生成し、このテストベクタを用いて故障セル探索用パスの遅延故障のテストを行う。
【0029】
故障セルとの共有部分が異なる複数の故障セル探索用パスのテストベクタを生成してテストする。このとき、遅延故障の原因となっているセルが含まれたテストベクタだけがテストでフェイルする。そして、フェイルを起こすセルの範囲が狭められ、最終的にフェイルを起こすセルを特定できる。
【0030】
(テストベクタの生成装置)
第1の実施の形態に係るテストベクタの生成装置は、コンピュータであり、図2に示すように、検索条件指定手段11、終了条件指定手段12、回路情報格納部13、パスリスト生成手段14、パスリスト格納部15、テストベクタ生成手段16、テストベクタ格納部17、テストベクタ生成情報格納部18と終了条件判定手段19を有している。
【0031】
検索条件指定手段11では、半導体集積回路内で信号伝達可能なパスを選択するための検索条件を指定する。
【0032】
回路情報格納部13では、コンピュータが読み出し可能な状態に半導体集積回路の回路情報を記録する。
【0033】
パスリスト生成手段14では、半導体集積回路の回路情報に基づいてタイミング解析を実行し、検索条件を満足するパスを検索し、検索されたパスを構成するセルをタイミング解析が実行された順番に並べたパスリストを生成する。
【0034】
パスリスト格納部15では、生成されたパスリストを記録し、コンピュータが読み出し可能な状態にする。
【0035】
テストベクタ生成手段16では、パスリストに基づいて、半導体集積回路のパス遅延故障を試験するためのテストベクタ1とテストベクタ生成情報を生成する。
【0036】
テストベクタ格納部17では、生成されたテストベクタ1を記録し、コンピュータが読み出し可能な状態にする。
【0037】
テストベクタ生成情報格納部18では、生成されたテストベクタ生成情報を記録し、コンピュータが読み出し可能な状態にする。
【0038】
終了条件指定手段12では、テストベクタ1の生成を終了させる終了条件を指定する。なお、終了条件指定手段12は、被覆判定条件指定手段と被覆率定義手段を有している。
【0039】
終了条件判定手段19では、終了条件を満足する場合に、パスリスト生成手段14におけるパスリストの生成を停止する。
【0040】
被覆判定条件指定手段は、半導体集積回路を複数の領域に分割し、生成されたテストベクタの基となるパスリストのパスがその領域を被覆していると判定するための被覆判定条件を指定する。終了条件判定手段19がこの被覆判定条件を終了条件として被覆の判定を行う。パスリスト生成手段14とテストベクタ生成手段16がこの被覆判定条件を検索条件として被覆の判定を行い、被覆と判定されるパスのパスリストやテストベクタを抽出する。被覆判定条件としては、例えば、その領域を通過するパスの本数や、その領域に含まれるパス上の論理素子の数、パスの配線長、ビアやコンタクトの数が所定値以上であること、パス上の配線やビアの層が所定の層であることなどが考えられる。この被覆の概念を用いることにより、領域毎に過不足ないテストができる。すなわち、1本のパスが領域の端のごく一部を通過するとき、このパスのテストベクタでこの領域を適切にテストすることは難しいのである。そこで、適切なテストができるように、この領域にパスを通過させたい。被覆の概念はこのような要求を満足させることができる。
【0041】
被覆率定義手段は、被覆されていると判定された前記領域の数の前記領域の総数に対する比率を被覆率として指定する。終了条件指定手段12は、テストベクタの生成に伴うパスの被覆率が指定された被覆率以上であることを終了条件として指定する。検索条件指定手段11は、検索条件として、パスの被覆率が指定された被覆率以上であることを指定する。
【0042】
これらのチップ領域におけるテストベクタ生成に成功したパスの被覆率を検索条件及び終了条件に用いることにより、被覆率が一定値以上になる複数のパスによる複数のテストベクタを生成することができる。このことにより、チップ上の一部の領域にパスが偏ることがないので、チップを一様にテストできる品質の高いテストベクタを生成することできる。
【0043】
(テストベクタの生成方法)
第1の実施の形態に係るテストベクタの生成方法は、コンピュータに実行させることができる。第1の実施の形態に係るテストベクタの生成方法は、図3に示すように、まず、ステップS11で、半導体集積回路の回路情報格納部13からパスリスト生成手段14に回路情報を入力する。回路情報は、回路ブロックやセルの接続情報を記述したネットリストでもよいし、より詳細な回路ブロックやセルの配置配線情報を検索条件として指定するならば、回路ブロックやセルの配置配線情報である半導体集積回路のレイアウトパターンであってもよい。
【0044】
次に、ステップS12で、終了条件指定手段12が、テストベクタ1の生成過程を終了させるための条件を発生させる。終了条件の発生では、例えば、生成に成功したテストベクタ1の数、生成したテストベクタ1が通る論理素子の和、生成したテストベクタ1の始点および終点の和などが超えることを終了条件とする数値を終了条件指定手段12が生成し指定する。
【0045】
ステップS13で、検索条件指定手段11が、半導体集積回路の論理回路上で、テストすべきパスを検索する条件を発生させる。検索条件の発生では、初回の検索用の検索条件と2回目以降の検索用の検索条件を発生させる。
【0046】
初回の検索用の検索条件の発生では、例えば、パス上の信号伝搬時間いわゆる遅延時間が最大のものから並べたパスの順位について、より上位の順位であることを検索条件とする特定の順位を検索条件指定手段11が生成し指定する。
【0047】
2回目以降の検索用の検索条件の発生では、例えば、半導体集積回路内を分割して分割領域を生成し、初回及び2回目以降の検索用の検索条件によるテストベクタの生成が成功したパスの生成結果から、まだパスが通らない分割領域を通ることという検索条件を検索条件指定手段11が生成し指定する。
【0048】
初回の検索用の検索条件としては、他に、パス上のセルの数の和である総段数、パスの信号伝達する配線の総配線長、パスの信号伝達経路上のビアやコンタクトの数や、パスの信号伝達経路上の配線やビアの多層配線において属する層の指定などが考えられる。
【0049】
また、分割領域をパスが通ったことを被覆と定義する被覆条件を設定することができる。この被覆条件としては、対象の分割領域での、パスの総段数や総配線長、ビアやコンタクトの数、配線やビアの属する層の指定などが考えられる。
【0050】
なお、ステップS11、S12とS13の実施の順序は任意であってよく、また、ステップS11、S12とS13の実施は同時に並行して行ってもよい。
【0051】
次に、ステップS14で、パスリスト生成手段14が、指定された検索条件を基に、半導体集積回路のタイミング解析を行いながら、テストパタン生成の対象となる半導体集積回路上のパスのパスリストを生成し、パスリスト格納部15へ格納する。
【0052】
ステップS15で、テストパタン生成の対象となるパスのパスリストが新たに抽出されたか判断する。図3のフローチャートのステップS13からステップS18へ、そしてステップS13に戻るループが存在する。このループの1回目のサイクルでは、新たなパスのパスリストが生成されるように検索条件が指定されることが望ましく、この指定の結果ステップS16に進むことができる。
【0053】
ステップS16で、テストベクタ生成手段16が、パスリスト格納部15に格納されたパスのパスリストと、回路情報格納部13に格納された半導体集積回路の回路情報を入力する。そして、各パスに対して遅延故障を検出可能なテストベクタを生成する。入力される回路情報は、ステップS14のパスリストの生成で使用する回路情報とは、その詳細度や記述形式のレベルが、異なるものであってもよい。テストベクタ生成手段16は、生成に成功したテストベクタに対しては、そのテストベクタをテストベクタ格納部17に記録して格納する。また、各パスに対してテストベクタの生成に成功したかどうかのテストベクタ生成情報を、テストベクタ生成情報格納部18に記録して格納する。
【0054】
ステップS17で、終了条件判定手段19が、テストベクタ生成情報格納部18に格納された現在のテストベクタの生成の状況が、ステップS12の終了条件の指定で指定された終了条件を満たし合致するかどうかを判定する。
【0055】
ステップS18で、テストベクタ生成情報格納部18に格納された現在のテストベクタの生成の状況が、終了条件に合致しない場合は、ステップS13に戻る。ステップS13で、再度新たな検索条件を更新して指定する。新たな検索条件は先の検索条件よりテストベクタ生成が成功しやすいように変更する。そして、再度、ステップS14で、新たな検索条件を基に、新たなパスを検索しそのパスのパスリストを生成する。ステップS15で、新たな検索条件の基、新たなパスのパスリストが生成されたか判断する。新たなパスのパスリストが生成された場合はステップS16に進む。新たなパスのパスリストが生成されない場合はステップS19に進む。ステップS19で、最終的なテストベクタ生成情報を外部記憶装置に出力する。さらに、ステップS20で、最終的なテストベクタを外部記憶装置に出力する。そして、テストベクタの生成方法を終了する。なお、新たなパスのパスリストが生成されない場合に、再度ステップS13に戻ってもよい。
【0056】
ステップS18で、テストベクタ生成情報格納部18に格納された現在のテストベクタの生成の状況が、終了条件に合致する場合は、ステップS19に進み最終的なテストベクタ生成情報を外部記憶装置に出力する。さらに、ステップS20で、最終的なテストベクタを外部記憶装置に出力する。そして、テストベクタの生成方法を終了する。すなわち、テストベクタの生成方法は、検索条件に合致するパスが新たに検索されなくなることにより、または、テストベクタの生成状況が終了条件に合致することにより終了する。
【0057】
このように、テストベクタの生成装置において、テストベクタの生成方法を実施することにより、検索条件や終了条件をもとにパスのテストベクタの生成を行うことができるので、テストベクタの生成方法を高度に自動化でき、生成されるテストベクタの品質を高められる。そして、テストベクタの生成に要する期間が、従来は人手がかかり数週間だったものが、数日間になる。
【0058】
(第1の実施の形態の変形例1)
第1の実施の形態の変形例1に係るテストベクタの生成装置は、図4に示すように、図2の第1の実施の形態のテストベクタの生成装置にチップ領域指定手段20を加えた装置である。第1の実施の形態の変形例1のテストベクタの生成方法は、図3の第1の実施の形態のテストベクタの生成方法のステップS13を拡充して変更される。
【0059】
チップ領域指定手段20は、半導体集積回路の論理回路情報を回路情報格納部13から読み込む。チップ領域指定手段20は、半導体集積回路のチップ全面、あるいは、チップ上の一部のパス遅延故障用のテストベクタの作成対象となる論理回路部分(汎用的に組み込まれる回路ブロックを除いた、いわゆるユーザロジック部)の表示像を生成する。この表示像はテストベクタの生成装置のオペレータに認識可能な表示像として、チップ領域指定手段20の表示部に表示される。そして、チップ領域指定手段20は、テストベクタの作成対象となる論理回路部分の表示像を分割する領域を発生させる。この表示像の分割方法は、チップ領域指定手段20が、論理回路部分の表示像の縦方向および横方向の分割数をそれぞれ決定して指定し、これらの分割数に論理回路部分の表示像を等分割して表示する。チップ領域指定手段20は、論理回路部分の表示像を分割する為の線分の表示像の表示位置を有する表示像分割情報を生成する。チップ領域指定手段20は、この表示像分割情報に基づいて、論理回路部分の表示像に重ねて、分割する為の線分の表示像を表示することにより、論理回路部分の表示像を分割する。
【0060】
チップ領域指定手段20が、領域に分割された半導体集積回路の表示像を表示する。この表示により、半導体集積回路の表示像に基づく分割された領域の指定を、テストベクタの生成装置のオペレータに促す。このオペレータへの促しの際には、既にテストベクタの生成に成功したパスの表示像を半導体集積回路の表示像に重ねて表示することが望ましい。オペレータは、パスの表示像を半導体集積回路の表示像に重ねた表示を見ることにより、どの分割された領域にテストベクタの生成されたパスが配置され、どの分割された領域にテストベクタの生成されたパスが配置されていないかを瞬時に確認することができる。テストベクタの生成装置のオペレータは、チップ領域指定手段20の促しに応じ、オペレータがパスを配置したいと考える分割された領域を指定し、この特定の分割された領域を指定する旨をチップ領域指定手段20の入力部からチップ領域指定手段20に入力する。オペレータは、パスを配置したいと考える領域として、まだテストベクタの生成されたパスが配置されていない領域を選択すればよい。表示像に対して、出力表示と入力を行うことになるので、出力部と入力部は一体となったタッチパネルのような入出力部であることが望ましい。オペレータによる領域を指定する旨の入力は、タッチパネルに表示された領域の表示像にオペレータがタッチすることによって行われる。
【0061】
検索条件指定手段11は、入力された特定の領域を指定する旨に基づいて、指定された領域に配置されるパスを検索可能な検索条件を指定する。検索条件指定手段11では、表示された半導体集積回路上でパスを配置したい領域を装置使用者が明示的に指定することにより、この指定された領域にパスを配置することを検索条件として再設定する。パスリスト生成手段14では、この再設定された検索条件に基づく生成が行われる。
【0062】
なお、検索条件指定手段11が、パスが配置されていない領域を配置することを、検索条件としてオペレータによらず自動的に指定して、検索条件を再設定してもよい。このことにより、パスを半導体集積回路上に均一に配置することができる。
【0063】
チップ領域指定手段20では、上記のように単一の領域を指定するだけでなく、複数の領域を指定でき、この複数の領域間の優先順位を指定することもできる。このことにより、優先順位の高い領域から、それぞれの領域に配置されているパスが検索される。また、チップ領域指定手段20における領域の指定は、ステップS13に戻るたびに毎回行ってもよいし、図3のフローチャートのループを設定された回数だけ繰り返した後に行ってもよい。すなわち、チップ領域指定手段20による行為は、ステップS13の検索条件指定に付随する行為、あるいは、ステップS13に含まれる行為であると考えることができる。
【0064】
このように、ステップS13の検索条件指定において、テストベクタ生成状況を表示することによりオペレータに確認させたり、以降のテストベクタ生成における優先順位などの条件を指定したりできることで、最終的に生成されるテストベクタの集合が、装置使用者の意図するものになるよう、調整することができる。
【0065】
また、オペレータがテストベクタを作成したいパスが属する領域を指定する一方で、テストベクタの生成装置が指定した検索条件を変更しながら繰り返し新たなパスを選択するので、オペレータのその領域指定により最終的に生成されるテストベクタの品質をより高くすることができる。
【0066】
(第1の実施の形態の変形例2)
第1の実施の形態の変形例2に係るテストベクタの生成装置は、図5に示すように、図2の第1の実施の形態のテストベクタの生成装置の検索条件指定手段11が更に回路情報設定部21、検索優先順位決定部22と回路情報変更部23を持つ装置である。
【0067】
回路情報設定部21が、回路情報に関する検索項目と検索項目に対応しパスが検索される設定範囲とを設定する。回路情報設定部21は、検索条件として、プロセスや設計に関する複数の項目に関してパスが検索で抽出されるか否かの尺度を選択する。回路情報設定部21は、この尺度に対して抽出されるセルが備えるべき目標値を決定して設定する。例えば、そのプロセスや設計の項目とその項目の尺度と目標値としては次の組合せが考えられる。項目がセルのピン名である場合は、尺度と目標値がパスの始点あるいは終点が特定のピン名であることである。項目が配線である場合は、尺度がパスの信号経路となる配線の配線長の和であり、目標値が2mm以上等の長さの範囲である。項目がビアである場合は、尺度がパスの信号経路となるビアの個数であり、目標値が700個以上等の個数の範囲である。項目がコンタクトであれば、その尺度と目標値はビアと同様に扱える。項目が配線やビアの層である場合は、尺度と目標値がパスの信号経路が特定の配線やビアの層を含んでいることである。目標がパスの段数である場合は、尺度がパスを構成するセルの個数であり、目標値が20個以上等の個数の範囲である。なお、1つの項目に対して複数の尺度と複数の目標値を設けてもかまわない。また、1つの尺度に対して複数の目標値を設けてもかまわない。
【0068】
検索優先順位決定部22が、検索されるパスの満たすべき検索項目の組合せの優先順位を決定する。検索優先順位決定部22は、図6のループのサイクル毎に更新される検索条件として採用されるプロセスや設計に関する項目尺度目標値に、何サイクル目の検索条件として採用されるかの優先順位等の優先度を設定する。
【0069】
回路情報変更部23が、パスリスト生成手段14で新たなパスリストが生成されず、テストベクタ生成手段16で新たなテストベクタが生成されない場合に、回路情報設定部21の設定値を緩和し新たなパスリスト又は新たなテストベクタを生成しやすくする。回路情報変更部23は、検索条件のもとパスが選択されなかったり、選択したパスに対してテストベクタの生成に失敗したりした時に、検索条件を再設定して緩和する。
【0070】
すなわち、検索条件は、回路情報条件、検索順位条件と回路情報変更条件を有する。回路情報条件は、回路情報に関する検索項目とこの検索項目に対応しパスが検索される範囲を定める設定値とを有する。検索順位条件は、検索されるパスの満たすべき検索項目の組合せの優先順位を有する。回路情報変更条件は、パスリスト生成手段14で新たなパスリストが生成されず、テストベクタ生成手段16で新たなテストベクタが生成されない場合に、新たなパスリスト又は新たなテストベクタを生成しやすくするために緩和された設定値を有する。
【0071】
検索条件指定手段11が、回路情報設定部21、検索優先順位決定部22と回路情報変更部23を持つことにより、検索条件を緩和して更新することができる。例えば、1サイクル目の検索条件として多数の項目を採用し、2サイクル目以降で既採用の項目を検索条件から削除することができる。また、1サイクル目の検索条件としてパスを抽出しにくい目標値を採用し、2サイクル目以降で既採用の目標値と同じ項目の同じ尺度でパスを抽出しやすい方向に変更している目標値を採用することができる。
【0072】
なお、検索条件指定手段11が、回路情報設定部21、検索優先順位決定部22と回路情報変更部23を全部を備えることはもちろん、一部の機能のみを備えることも可能である。
【0073】
第1の実施の形態の変形例2のテストベクタの生成方法は、図6に示すように、図3の第1の実施の形態のテストベクタの生成方法に対してステップS21とS22が加えられる。第1の実施の形態の変形例2のテストベクタの生成方法では、新たに更新した検索条件の基での新たなパスの検索や新たなテストベクタ生成に失敗したときに、ステップS22で検索条件を緩和する処理をおこなう。
【0074】
ステップS15で、ステップS14のパスリストの生成において新たなパスの抽出に失敗したと判断すると、ステップS22に進み、パスリスト生成手段14は検索失敗フラグをパスリスト格納部15に立てる。同様に、ステップS21で、ステップS16のテストベクタの生成において新たなテストベクタの生成に失敗したと判断すると、ステップS22に進み、テストベクタ生成手段16は検索失敗フラグをテストベクタ格納部17に立てる。
【0075】
ステップS22で、回路情報変更部23が、検索失敗フラグを検出し、検索条件の緩和を行う。この機能によって、検索条件を変更しながら新たなパスの選択を繰り返し行うことが可能になる。
【0076】
このように、テストベクタ生成の過程において、指定した検索条件を変更しながら繰り返し新たなパスの選択ができ、選択したパスに対するテストベクタが条件を変更しながら繰り返し生成できるので、最終的に生成されるテストベクタの品質がより高くなるように、オペレータは調整することができる。
【0077】
(第1の実施の形態の変形例3)
第1の実施の形態の変形例3に係るテストベクタの生成装置は、図7に示すように、図5の第1の実施の形態の変形例2のテストベクタの生成装置が、更に、チップ領域指定手段20、ピン名リスト作成手段25、ピンリスト格納部26、回路情報抽出手段24とピンリスト毎回路情報格納部27を持つ装置である。
【0078】
ピン名リスト作成手段25が、チップ内の指定された領域の回路情報におけるセルの配置配線情報に基づいて、指定された領域内のセルのピン名を抽出したピン名リストを作成する。回路情報抽出手段24が、ピン名リスト毎に、検索項目別の回路情報を抽出する。
【0079】
テストベクタの生成方法のフローチャートは図6と基本的に同じである。チップ領域指定手段20によってチップ内の領域が指定される。この指定された領域の領域情報と、回路情報格納部13に格納された回路情報から、ピン名リスト作成手段25がピン名リストを作成する。作成されたピン名リストはピンリスト格納部26に格納される。パスリスト生成手段14が、ピン名リストと検索項目別の回路情報に基づいて、タイミング解析を実行し、指定された領域を被覆するパスを検索する。
【0080】
回路情報抽出手段24は、回路情報格納部13の回路情報のデータをもとに、ピンリスト格納部26に格納されているそれぞれのピン名リスト毎に、回路情報設定部21が設定した項目に関して回路情報を抽出する。ここでいうピン名リスト毎の回路情報とは、例えば、ピン名リスト毎に記載されたそれぞれのピン名に相当するピン毎に接続するそれぞれの配線の配線長である。また、ピン名リスト毎の回路情報としては、ピン名リスト毎に記載されたそれぞれのピン名に相当するピン毎に接続するそれぞれの配線の配線層名などの情報である。抽出された回路情報は、ピンリスト毎回路情報格納部27に格納される。
【0081】
このように、テストベクタの生成方法において、チップ領域指定手段20がテストベクタを作成したい領域を選択すると、選択された領域のピン名リストやそのピン名リストに対する配線長や配線層などの情報を自動的に得ることができるので、最終的に生成されるテストベクタの品質がより高くなるように、検索条件指定手段11及びオペレータは調整することができる。調整方法としては、配線長が一番長い等の特定の配線が接続したピンを含むようにパスの検索条件を指定する等が考えられる。
【0082】
(第1の実施の形態の変形例4)
第1の実施の形態の変形例4に係るテストベクタの生成装置は、図8に示すように、図7の第1の実施の形態の変形例3のテストベクタの生成装置のパスリスト生成手段14に、更に、ピンリスト格納部26からピンリストが入力され、ピンリスト毎回路情報格納部27からピンリスト毎回路情報が入力される。
【0083】
チップ領域指定手段20が、チップ内の領域を指定する。ピン名リスト作成手段25が、この指定された領域のピン名リストを作成する。作成されたピン名リストはピンリスト格納部26が記憶保持される。回路情報抽出手段24が、ピン名リスト、回路情報と検索条件をもとに、ピン名リスト毎に検索条件の検索項目についての回路情報を抽出し、ピンリスト毎回路情報を生成する。生成されたピンリスト毎回路情報は、ピンリスト毎回路情報格納部27が記憶保持する。
【0084】
ピンリスト格納部26が記憶しているピン名リストと、ピンリスト毎回路情報格納部27が記憶しているピンリスト毎回路情報を元に、パスリスト生成手段14が新たなパスのパスリストを作成する。回路情報格納部13に記録された膨大な回路情報の中から必要な回路情報を読み出しながらパスリストを作成しなくてよい。ピンリスト毎回路情報は、回路情報格納部13に記録された回路情報よりはるかに情報量を少なくできる。また、ピン名リストに限って回路情報を記憶しているので、一層情報量を少なくすることができる。
【0085】
新たなパスのパスリストが生成できずに、新たなパスの抽出に失敗したときは、パスリスト生成手段14は抽出失敗フラグを立てる。回路情報変更部23は抽出失敗フラグを検出し、検索条件を緩和する。パスリスト生成手段14が、緩和された検索条件に基づいて、新たなパスのパスリストを作成し、新たなパスの抽出を続ける。
【0086】
作成されたパスリストは、チップ領域指定手段20が指定した領域を通るパスのパスリストである。このパスリストに対してテストベクタ生成手段16がテストベクタを生成する。このテストベクタにより指定された領域のテストを行うことができる。テストベクタ生成手段16が、テストベクタの生成に失敗したときは、回路情報変更部23が、検索条件を緩和する。テストベクタ生成手段16が、緩和された検索条件に基づいてテストベクタの生成を続ける。すなわち、図6のステップS22で緩和された検索条件によっては、ステップS17、S18とS13を経て行うステップS14のパスリスト生成に関する検索条件が緩和されていない場合がある。ステップS16のテストベクタ生成に関する検索条件のみが緩和されている場合がある。このようなテストベクタ生成に関してのみの検索条件の緩和に対しては、ステップS18のNOの判定の後にあたかもステップS16にジャンプするかのようなフローチャートを構成する。
【0087】
このように、テストベクタの生成装置において、テストベクタを作成したいパスが属する領域を指定することや、指定した領域に対するパスリストの検索条件を変更しながら繰り返し検索できることや、抽出したパスに対するテストベクタの生成条件を変更しながら繰り返し作成できることで、最終的に生成されるテストベクタはより品質が高いテストベクタを得ることができる。
【0088】
また、このテストベクタの生成装置のオペレータが、チップ領域指定手段20がテストベクタを作成したいパスが属する領域を指定する際に、チップ領域指定手段20の促しに応じ希望する領域をチップ領域指定手段20に入力することができる。この希望する領域の入力により、チップ領域指定手段20が、オペレータが希望する領域をテストベクタを作成するパスが属する領域として指定する。このようにして、オペレータはテストベクタの品質を調整することができる。
【0089】
(第1の実施の形態の変形例5)
第1の実施の形態の変形例5に係るテストベクタの生成装置は、図9に示すように、図8の第1の実施の形態の変形例4のテストベクタの生成装置に、更に、パス回路情報作成手段191、パス回路情報格納部192、強調表示パス選択手段193、強調表示パス情報格納部194と区切り値指定手段195を備えている。
【0090】
パス回路情報作成手段191は、回路情報抽出手段24によって抽出された検索項目別のピンリスト毎回路情報に基づいて、チップ領域指定手段20によって指定された領域を被覆するパスの検索項目別の回路情報を作成する。
【0091】
区切り値指定手段195は、検索条件の検索項目の設定範囲内外で区切り値を設定する。この設定範囲を区切り値で複数の区域に分割すれば、テストベクタの生成の際にパスに生成順の優先順位を設けることができる。設定範囲外に区切り値を設定すれば、設定範囲を満足するパスが終了条件を満足しない場合に、区切り値まで設定範囲を広げてパスの数を増やし終了条件を満足させることができる。なお、区切り値指定手段195は、検索条件指定手段11内に設けられることが望ましい。これは、区切り値が、検索条件の検索項目の中から選択された項目に関して設定されるからである。
【0092】
強調表示パス選択手段193は、パスの検索項目別の回路情報と区切り値の比較を行い、パスの検索項目別の回路情報が属する区切り値で分割された区域毎にそのパスを識別表示して、半導体集積回路の表示像に重ねて表示する。
【0093】
パスリスト生成手段14がパスリストを生成する。生成されたパスリストをパスリスト格納部15が記憶する。これらのパスリストのパスの回路情報を回路情報作成手段191が作成する。作成されたパスの回路情報をパス回路情報格納部192が記憶する。
【0094】
強調表示パス選択手段193が、パス回路情報格納部192で記憶されているパスのうち、そのパスの回路情報の値が区切り値指定手段195の設定した区切り値を超えたパスを選択する。区切り値の設けられる検索項目は値が大きいほどそのパスを抽出したい傾向が強くなる。したがって、設定した区切り値を超えることはそのパスを抽出する基準となる。強調表示パス選択手段193は、半導体装置の表示画像に重ねてそのパスの強調表示を行うパスのリストを作成する。強調表示を行うパスのリストは、強調表示パス情報格納部194が記憶保持する。
【0095】
強調表示パス情報格納部194で格納されているパスリストのパスについては、チップ領域指定手段20が、半導体装置の表示画像に重ねてそのパスの強調表示を行う。強調表示の方法としては、強調表示されるパスの線分の線幅を強調表示しないパスより太くしたり、パスの線分の色を強調表示するしないにより変えたりする方法を用いることができる。
【0096】
このようにテストベクタの生成方法において、チップ領域指定手段20がパスの領域を選択できることや、区切り値指定手段195が検索条件の検索項目に対して強調表示の区切り値を設定し、強調表示パス選択手段193が区切り値に基づいて強調表示するパスを選択し、チップ領域指定手段20が選択されたパスを強調表示する。オペレータは、選択した領域を強調表示されたパスが配置されているかの確認を行える。この確認により、最終的に生成されるテストベクタの集合がより品質の高いテストベクタになるよう、オペレータは再度のチップの領域の選択を効果的に行うことができる。例えば、オペレータは、強調表示されたパスの配置されていない領域を選択することができる。
【0097】
(第2の実施の形態)
(半導体集積回路の故障解析装置)
第2の実施の形態に係る半導体集積回路の故障解析装置は、第1の実施の形態の半導体集積回路の製造方法の図1のステップS6乃至S8に相当する部分を実行する。故障解析装置は、加工された半導体集積回路のテストと、必要に応じて半導体集積回路の故障解析を実行する。故障解析装置は、まず、半導体集積回路のパス遅延故障の解析に関して、テストを実行してフェイルしたパスを分析してセル名のリストおよびセルのピン名のリストを生成する。故障解析装置は、このパスの一部のパスを共有する別のパスのパスリストを生成する。さらに、故障解析装置は、この別のパスのパスリストに対してテストベクタを生成し、テストを行う。このテストにおいても別のその別のパスがフェイルすれば、共有する部分のパスにおいて故障が発生していると判断する。このようにフェイルしたパスの一部のパスを共有する別のパスのテストベクタを生成しテストすることを繰り返すことで、故障個所をつきとめることができる。このような故障解析において、故障解析装置は、第1の実施の形態のテストベクタの生成装置と同様に、パスリストを生成する際にはパスの検索条件を指定し、テストベクタ生成の際には生成終了条件を指定する。このことにより、パス遅延故障の解析用テストベクタの生成方法が高度に自動化されるとともに、生成される解析用テストベクタの品質を一定品質以上に高めることができる。
【0098】
第2の実施の形態に係る半導体集積回路の故障解析装置は、図10に示すように、テスト実行手段41、フェイルデータ格納部42、セルリスト生成手段43、セルリスト格納部44、パスリスト生成手段34、パスリスト格納部35、テストベクタ生成手段36、テストベクタ格納部37、検索条件指定手段31、終了条件指定手段32、回路情報格納部33、終了条件判定手段39とベクタ生成情報格納部38を有している。
【0099】
テスト実行手段41は、加工された半導体集積回路内のパスで遅延故障が発生しているか否かのテストを行う。テストには図1のテストベクタ1を用いることができる。テストベクタ1は図2のテストベクタ格納部17に格納されている。フェイルデータ格納部42は、遅延故障のテスト結果を記憶保持する。特に、遅延故障が発生しているフェイルパスの識別表示を記憶する。
【0100】
セルリスト生成手段43は、遅延故障のテスト結果と回路情報格納部33に記憶された半導体集積回路に基づいて、フェイルパスを構成するセルのセルリストを生成する。セルリスト格納部44は、生成したフェイルパスを構成するセルリストを記憶保持する。
【0101】
検索条件指定手段31は、フェイルパスの一部を有する故障セル探索用パスを検索するための検索条件を指定する。
【0102】
パスリスト生成手段34は、指定された検索条件に基づいて故障セル探索用パスを検索し、検索された故障セル探索用パスを構成するセルを信号伝達可能な順番に並べた故障セル探索用パスリストを生成する。パスリスト格納部35は、生成された故障セル探索用パスリストを記憶保持する。
【0103】
テストベクタ生成手段36は、回路情報格納部33の回路情報に基づいて、故障セル探索用パスリストのパス毎に故障セル探索用テストベクタを生成する。テストベクタ格納部37は、故障セル探索用テストベクタを記憶保持する。ベクタ生成情報格納部38は、テストベクタの生成の状況をベクタ生成情報として記憶保持する。
【0104】
終了条件指定手段32は、テストベクタの生成を終了させる終了条件を指定する。なお、指定される終了条件は固定型でも変動型でもかまわない。終了条件判定手段39は、ベクタ生成情報が終了条件を満足する場合に、パスリストの作成を停止する。
【0105】
(半導体集積回路の故障解析方法)
第2の実施の形態に係る半導体集積回路の故障解析方法は、コンピュータに実行させることができる。第2の実施の形態に係る半導体集積回路の故障解析方法は、図11に示すように、まず、ステップS31で、テスト実行手段41が半導体集積回路の遅延故障のテストを実行する。半導体集積回路のユーザー回路の論理回路上の特定のパスを活性化する。活性化には、そのパスの遅延故障をテストするためのテストベクタを使用する。ステップS31は、図1のステップS6に相当する。続くステップS7で、テストにおけるフェイルパスの発生の有無により、半導体集積回路の故障解析の要否を判断する。フェイルパスが発生していない場合は、ステップS9に進み半導体集積回路の製造方法をストップする。フェイルパスが発生した場合は、ステップS8に進み故障解析を行う。ステップS8は、以下に説明する図11のステップS32乃至S43を有する。
【0106】
テストにおいてフェイルパスが発生した場合は、ステップS32で、テスト実行手段41が、テスト結果としてフェイルパスの識別表示を含むフェイルデータを作成する。フェイルデータ格納部42が、作成されたフェイルデータを記憶保持する。フェイルデータは、パス毎のテストの良否判定結果、テスト番号や測定した遅延時間などである。
【0107】
次に、ステップS33で、セルリスト生成手段43が、回路情報格納部33から半導体集積回路の回路情報を入力する。入力する回路情報は、セルの接続情報を記述したネットリストでもよいし、より詳細なセルの配置配線をパスの検索の検索条件とするならば、セルの配置配線である回路のレイアウト情報であってもよい。
【0108】
ステップS34で、セルリスト生成手段43が、フェイルデータと回路情報を基に、フェイルパスを構成するセルのセルリストを生成する。セルリスト格納部44が、生成されたセルリストを記憶保持する。
【0109】
ステップS35で、検索条件指定手段31が、フェイルパスの一部を共有するパスを検索する故障セル探索用検索条件を指定する。故障セル探索用検索条件としては、図3のステップ13と同様に、パスの総段数や配線長、コンタクトやビアの数、配線やビアの層の指定などの検索項目を取り上げることができる。検索項目に対応する検索範囲は、図3のステップ13の検索範囲とは変えることが望ましい。また、検索条件として、故障解析の対象となるフェイルパスと共有するパスの段数を指定することで、テストベクタの数を少なくしつつ、品質の高いテストベクタを生成することが可能となる。
【0110】
ステップS36で、終了条件指定手段32が、テストベクタの生成を終了させるための故障セル探索用終了条件を指定する。故障セル探索用終了条件としては、図3のステップS12と同様に、生成に成功したテストベクタの数が所定の数以上であることや、テスト対象となる全てのパスについてテストベクタの生成を試みることなどが考えられる。このように、パスリスト全てに対してベクタを生成することで、フェイルパスのほぼ全部が共有されて故障個所の絞込みが容易になる。故障セル探索用終了条件は、この条件を満たしたテストベクタの群によってフェイルパスのなかのどのセルがフェイルの原因となっているのかを明らかにできるように設定できる。また、終了条件は、半導体集積回路の故障解析のために生成するテストベクタとしてどの程度詳細な解析をするのかを考慮して指定できる。なお、ステップS35とS36とは実行の順序は任意であって良く同時であっても良い。
【0111】
ステップS37で、パスリスト生成手段34が、フェイルパスのセルリストと検索条件を基に、セルを抽出し、そのセルの識別表示としてのセル名を指定した上で検索条件に係るそのパスの回路のタイミング解析などを行い、検索条件を満足する故障セル探索用パスの故障セル探索用パスリストを作成する。パスリスト格納部35が作成した故障セル探索用パスリストを記憶保持する。ステップS38で、パスリスト生成手段34が、故障セル探索用検索条件を満足する故障セル探索用パスが抽出されたか判断する。抽出されている場合はステップS39に進む。抽出されていない場合は、ステップS35に戻り検索条件を再度調整する。なお、ステップS35乃至S41のステップS41でNOに進むループによって、既に抽出された故障セル探索用パスが存在しそのパスの故障セル探索用テストベクタが生成されている場合は、ステップS42に進む。
【0112】
ステップS39で、テストベクタ生成手段36が、故障セル探索用パスリストと、回路情報格納部33に格納された半導体集積回路の回路情報を入力し、故障セル探索用パスリストに含まれる各パスの遅延故障を検出可能な故障セル探索用テストベクタの生成を行う。回路情報は、ステップS37のパスリスト生成において使用する回路情報とは、その詳細度や記述形式のレベルが異なるものであってもよい。テストベクタ生成手段36は、故障セル探索用テストベクタの生成に成功した場合は、そのテストベクタをテストベクタ格納部37へ格納し、また、対応する故障セル探索用パスの識別表示とテストベクタの生成に成功したか否かのベクタ生成情報を、ベクタ生成情報格納部38へ格納する。
【0113】
ステップS40で、終了条件判定手段39は、ベクタ生成情報が、故障セル探索用終了条件に合致するかどうかを判定する。
【0114】
ステップS41で、終了条件判定手段39は、ベクタ生成情報が故障セル探索用終了条件に合致する場合は、テストベクタの生成を中止するために、ステップをステップS42に進める。
【0115】
ステップS41で、終了条件判定手段39は、故障セル探索用終了条件に合致しない場合は、ステップをステップS35に戻す。ステップS35で、検索条件指定手段31が、新たな故障セル探索用検索条件に更新する。このステップS35乃至S41のループを処理することによって、更新された故障セル探索用検索条件を満足する新たな故障セル探索用パスが検索され、この故障セル探索用パスのパスリストとテストベクタが生成される。このループは、故障セル探索用検索条件に合致するパスが新たに検索されなくなった時点か、ベクタ生成情報が故障セル探索用終了条件に合致した時点で終了し、ステップはステップS42に進む。
【0116】
ステップS42で、テストベクタ生成手段36が、最終的なベクタ生成情報を抽出し、外部記憶装置に出力する。ステップS43で、テストベクタ生成手段36が、生成された故障セル探索用テストベクタを外部記憶装置に出力する。および生成したテストベクタを外部記憶装置に出力する。
【0117】
このように、フェイルパスのセルリストと故障セル探索用検索条件と終了条件を基に、故障セル探索用パスのテストベクタの生成を行うことにより、パス遅延故障の故障解析用テストベクタの生成方法を高度に自動化でき、生成される故障セル探索用テストベクタの品質を高く均一にすることができる。そして、故障解析に要する期間として、従来は人手により数週間から数ヶ月かかっていたものが、数日から数週間になる。
【0118】
(第2の実施の形態の変形例1)
第2の実施の形態の変形例1に係る半導体集積回路の故障解析装置は、図12に示すように、図10の第2の実施の形態の半導体集積回路の故障解析装置に、更に、チップ領域指定手段50を備えている。
【0119】
チップ領域指定手段50は、フェイルパスの表示像を含む半導体集積回路の表示像の上に、そのフェイルパスの表示像に沿うようにフェイルパス線分を表示する。フェイルパス線分は、半導体集積回路の表示像と識別可能である。フェイルパス線分は、強調表示することが好ましい。
【0120】
チップ領域指定手段50は、フェイルパスの一部を有する故障セル探索用パスの表示像に沿うように故障セル探索用パス線分を表示する。故障セル探索用パス線分は、半導体集積回路とフェイルパスの表示像とフェイルパス線分に識別可能である。故障セル探索用パス線分は、強調表示することが好ましい。特に、フェイルパス線分と故障セル探索用パス線分を区別するために線分の色を変えて表すことが好ましい。線分の区別の方法はこれ以外に、線分の太さを変えたり、実線点線の区別をしたり、その他の方法を用いることができる。
【0121】
この故障解析装置を用いた半導体集積回路の故障解析方法は、基本的には図11と変わらない。さらに、ステップS40で、チップ領域指定手段50は、半導体集積回路の配置配線情報を、回路情報格納部33から読込み、半導体集積回路のチップ領域をイメージ表示する。チップ領域指定手段50は、次に、セルリスト格納部44からフェイルパスのセルリストを、また、パスリスト格納部35から新たに検索されたパスのリストを、さらに、ベクタ生成情報格納部38からベクタ生成情報を入力し、フェイルパスと新たにテストベクタが生成されたパスをチップ領域のイメージ表示上にイメージ表示する。
【0122】
チップ領域指定手段50は、イメージ表示することにより、オペレータに、故障解析のためのテストベクタが不足していれば、新たに検索するパスの検索条件を更新するように促す。オペレータは促しに応じ、チップ領域指定手段50に検索条件を更新する旨あるいは具体的な検索条件を入力する。チップ領域指定手段50は、入力された検索条件等を検索条件指定手段31に出力する。検索条件指定手段31は、入力された検索条件等に検索条件を更新する。以上により、最終的に生成されるテストベクタが、故障解析用ベクタとして最適なものになるように、調整することができる。
【0123】
あるいは、チップ領域指定手段50は、イメージ表示することにより、フェイルパスと新たにテストベクタが生成されたパスの重なり具合を調べる。チップ領域指定手段50は、フェイルパスの中に新たなパスで共有できていないセルがあれば、そのセルを通過するパスを新たに検索するために検索条件の更新を検索条件指定手段31に促す。検索条件指定手段31は、検索条件を、そのセルを通過するパスを検索可能な検索条件に更新する。
【0124】
(第2の実施の形態の変形例2)
第2の実施の形態の変形例2に係る半導体集積回路の故障解析装置は、図13に示すように、図10の第2の実施の形態の半導体集積回路の故障解析装置に、更に、ピン座標位置格納部51を備えている。図13では、ピン座標位置格納部51の追加に係る部分のみを記載している。
【0125】
セルリスト生成手段43は、半導体集積回路のセルの配置配線情報を、回路情報格納部33から読込み、フェイルパスを構成するセルの入出力端子のピン座標位置情報をセルの配置配線情報を基に生成する。ピン座標位置格納部51が、ピン座標位置情報を記憶保持する。ピン座標位置情報では、ネットリストに書かれたセルのピン名に対してそのセルのピンのXとYの座標位置が検索可能なように関係付けられている。ピン座標位置情報は、そのピン名が記憶可能なデータ領域と、そのピンのXとYの座標位置が記憶可能なデータ領域を有している。
【0126】
半導体集積回路の故障解析手法では、チップに電子線を照射して電位を解析するテスト方法などを併用する場合がある。このテスト方法では、電子線をセルの入出力端子のピンに照射するため、セルの入出力端子のピン座標位置情報は不可欠である。このテスト方法のために、フェイルパスの情報としてピン座標位置情報を自動的に生成し、故障解析の短期化を可能にする。
【0127】
(第2の実施の形態の変形例3)
第2の実施の形態の変形例3に係る半導体集積回路の故障解析装置は、図14に示すように、図12の第2の実施の形態の変形例1の半導体集積回路の故障解析装置のチップ領域指定手段50に、更に、フェイルデータ格納部42からフェイルデータが入力される。更に、チップ領域指定手段50から、検索条件指定手段31へ検索条件等が出力され、終了条件指定手段32へ終了条件等が出力される。一方、セルリスト格納部44からチップ領域指定手段50へセルリストは出力されない。
【0128】
これらの相違により、まず、チップ領域指定手段50は、半導体集積回路の論理回路情報を、回路情報格納部33から読込み、チップ上でのパステストのテストベクタを作成したいユーザーロジック等の論理回路部分をイメージ表示する。また、チップ領域指定手段50は、このテストベクタを作成したい論理回路部分を領域に分割する方法を指定し、領域に分割し、領域の形状、大きさと配置位置を有する領域分割情報を生成する。チップ領域指定手段50は、この分割された領域を、領域分割情報に基づいて、論理回路部分のイメージ表示に重ねてイメージ表示する。領域分割方法は、論理回路部分の縦方向および横方向の分割数をそれぞれ指定することにより、領域を等分割しても、また、イメージ表示する表示装置上でオペレータが領域を指定できるようにしてもよい。
【0129】
チップ領域指定手段50は、フェイルデータ格納部42からフェイルせずに合格したパスとフェイルパスのフェイルデータを入力し、合格したパスとフェイルパスのチップ上での物理的な位置をイメージ表示するとともに、フェイルパスと合格したパスを区別して識別可能なように表示する。このパスとフェイルパスの表示により、各領域において、合格したパスとフェイルパスの割合や、全チップ内での合格したパスとフェイルパスの偏りをオペレータは確認することができる。
【0130】
チップ領域指定手段50は、第1の実施の形態の検索条件の被覆の定義の生成されたパスをフェイルパスに置き換えたフェイルパスの被覆に基づいて、このフェイルパスの被覆の条件を設定し、この被覆の条件を満たす被覆領域を満たさない領域に対して識別して表示する。これにはイメージ表示の表示色を変えればよい。フェイルパスの被覆の条件としては、領域を通過するフェイルパスの本数が一定値以上であることが考えられる。
【0131】
検索条件指定手段31は、フェイルパスが被覆している領域を、故障セル探索用パスが被覆することを検索条件として新たに設定する。あるいは、チップ領域指定手段50は、フェイルパスが被覆している領域をチップ上に識別表示することで、オペレータに故障セル探索用パスで被覆したい領域を明示し入力するよう促す。オペレータはこの促しに応じて被覆したい領域をチップ領域指定手段50に入力する。チップ領域指定手段50は入力されたオペレータが被覆したい領域を検索条件指定手段31に出力する。検索条件指定手段31は、オペレータが被覆したい領域を被覆することを検索条件として新たに設定する。
【0132】
これらの新たな検索条件に基づいて、パスリスト生成手段34が故障セル探索用パスを検索しこのパスのパスリストを生成する。テストベクタ生成手段36は、生成されたパスリストのテストベクタの生成を行う。テストベクタ生成手段36は、テストベクタ生成に成功した場合、ベクタ生成情報をベクタ生成情報格納部38に出力し記憶させる。チップ領域指定手段50は、ベクタ生成情報に基づいて、この新たな故障セル探索用パスもイメージ表示する。
【0133】
チップ領域指定手段50は、上記のように領域を指定する検索条件だけでなく、パスリスト生成の優先順位を検索条件として指定することもできる。また、チップ領域指定手段50は、テストベクタ生成の優先順位を終了条件として指定することもできる。また、チップ領域指定手段50における領域の指定は、図11のステップS40のテストベクタ生成の後のループにおけるステップS35とS36において、ループ毎行ってもよいし、設定された回数ループを実行する毎に行ってもよい。
【0134】
このように、テストに合格したパス及びフェイルパスの状況を表示したり、故障セル探索用パスのテストベクタの生成途中において、テストベクタ生成状況を表示したりすることができる。これらの表示に基づいて、以降のパスリストの検索条件とテストベクタ生成の終了条件の優先順位をオペレータがあるいは自動的に指定できる。このことにより、最終的に生成されるテストベクタの集合は、精度の高い故障解析作業を提供することができる。
【0135】
(実施例)
(第1の実施の形態の実施例1)
第1の実施の形態の実施例1のテストベクタの生成方法は、図3に示すように、まず、ステップS11で、回路情報格納部13からパスリスト生成手段14に回路情報を入力する。
【0136】
次に、ステップS12で、終了条件指定手段12が、図16に示すような終了条件を発生させる。終了条件は、コンピュータが書き込み読み出し可能なように、終了条件項目データ領域54と終了条件範囲データ領域55を有する。終了条件項目データ領域54は、項目データとして、テストベクタ本数とテストベクタが通過する論理素子数を有している。終了条件範囲データ領域55は、各項目データから検索可能なように関係付けられた範囲データを有している。テストベクタ本数は20本以上と関係付けられ、テストベクタが通過する論理素子数は200ゲート以上と関係付けられている。
【0137】
ステップS13で、検索条件指定手段11が、図15に示すような初回の検索用の検索条件を発生させる。検索条件終了条件は、コンピュータが書き込み読み出し可能なように、検索条件項目データ領域52と検索条件範囲データ領域53を有する。検索条件項目データ領域52は、項目データとして、パスの総段数、テストベクタが通過する論理素子数とビア(VIA)の数を有している。検索条件範囲データ領域53は、各項目データから検索可能なように関係付けられた範囲データを有している。パスの総段数は10段以上と関係付けられ、テストベクタが通過する論理素子数は300ゲート以上と関係付けられ、ビアの数は1000個以上と関係付けられている。
【0138】
次に、ステップS14で、パスリスト生成手段14が、図17に示すようなパスのパスリストを生成する。パスリストは、コンピュータが書き込み読み出し可能なように、パスリストデータ領域56を有する。パスリストデータ領域56は、先頭行データ:パス1−1として、パスの識別表示path1を有している。パスリストデータ領域56は、セル行データ:セル1−1として、セルの識別表示(GFD1EX2)を有している。パスリストデータ領域56は、セル行データ:セル1−2として、セルの識別表示(GNR2X1)を有している。セル行データ:セル1−2は、セル行データ:セル1−1の下行に配置される。同様に、パスリストデータ領域56は、セル行データ:セル1−3として、セルの識別表示(GIVX1)を有している。セル行データ:セル1−3は、セル行データ:セル1−2の下行に配置される。以下同様にして、パスリストデータ領域56は、セル行データ:セル1−4乃至1−19として、セルの識別表示を有している。セル行データ:セル1−4乃至1−19は、順次下行に配置される。パスリストデータ領域56のこの構成は、パスpath1が、セル1−1乃至1−19を順に19段接続したものであることを表す。この19段は、図15のパスの総段数が10段以上である検索条件を満足している。
【0139】
ステップS15で、パスのパスリストが新たに抽出されたか判断する。新たなパスpath1のパスリストが生成されているので、ステップS16に進む。
【0140】
ステップS16で、テストベクタ生成手段16がテストベクタを生成し、図18に示すような各パスに対してテストベクタの生成に成功したかどうかのテストベクタ生成情報を生成する。テストベクタ生成情報は、コンピュータが書き込み読み出し可能なように、テストベクタ生成情報の項目データ領域57とテストベクタ生成情報の状況データ領域58を有する。項目データ領域57は、項目データとして、入力パス数、テストベクタ生成本数、テストベクタ生成成功パス番号、テストベクタ生成失敗パス番号とテストベクタ名を有している。状況データ領域58は、各項目データから検索可能なように関係付けられた状況データを有している。入力パス数は10本と関係付けられ、テストベクタ生成本数は5本と関係付けられ、テストベクタ生成成功パス識別表示(番号)はpath1、4、5、7と8と関係付けられ、テストベクタ生成失敗パス番号はpath2、3、6、9と10と関係付けられ、テストベクタ名はpat1、pat4、pat5、pat7とpat8と関係付けられている。
【0141】
ステップS17で、終了条件判定手段19が、テストベクタ生成情報が終了条件を満たすかどうかを判定する。図18のテストベクタ生成情報のテストベクタ生成本数が5本であるのに対して、図16の終了条件のテスタベクタ本数は20本以上であり、テストベクタ生成情報は終了条件を満たしていない。ステップS18で、ステップS13に戻る。
【0142】
ステップS13で、再度新たな検索条件を更新して指定する。再度、ステップS14で、新たなパスを検索しそのパスリストを生成する。ステップS15で、新たなパスのパスリストが生成されたか判断する。新たなパスのパスリストが生成された場合はステップS16、S17、S18最終的にステップS19に進む。新たなパスのパスリストが生成されない場合もステップS19に進む。ステップS19で、最終的なテストベクタ生成情報を外部記憶装置に出力する。さらに、ステップS20で、最終的なテストベクタを外部記憶装置に出力する。
【0143】
このように、テストベクタの生成装置において、テストベクタの生成方法を実施することにより、検索条件や終了条件をもとにパスのテストベクタの生成を行うことができるので、テストベクタの生成方法を高度に自動化できる。
【0144】
(第1の実施の形態の実施例2)
第1の実施の形態の実施例2は、第1の実施の形態の変形例1の図4に示すテストベクタの生成装置の場合である。テストベクタの生成装置は図4に示すように、チップ領域指定手段20を有する。第1の実施の形態の実施例2のテストベクタの生成方法は、図3の第1の実施の形態の実施例1のテストベクタの生成方法のステップS13を拡充して変更される。
【0145】
チップ領域指定手段20は、半導体集積回路の論理回路情報に基づいて、図19に示すような半導体集積回路のチップ全面の表示像61を生成する。この表示像61はオペレータに認識可能な表示像として、チップ領域指定手段20の表示部に表示される。
【0146】
次に、チップ領域指定手段20は、表示像61を分割する領域69乃至80を発生させる。チップ領域指定手段20が、表示像61の縦方向3等分割と横方向4等分割を決定する。チップ領域指定手段20は、表示像61を分割する為の線分の表示像の表示位置を有する表示像分割情報を生成する。チップ領域指定手段20は、この表示像分割情報に基づいて表示像61に重ねて分割する為の線分の表示像を表示することにより、表示像61を領域69乃至80に分割する。表示像61の周辺部に電極パッドの表示領域62乃至66が設けられる。例えば、パスの表示領域67は電極パッドの表示領域63と66の間に設けられる。パスの表示領域67は領域71と73乃至75を通過している。パスの表示領域68は電極パッドの表示領域64と65の間に設けられる。パスの表示領域68は領域69のみを通過している。
【0147】
図19の半導体集積回路のチップ全面の表示像61は、領域69乃至80の分割で等分割を行った。以下では等分割が適さない場合とその際の分割について説明する。チップ領域指定手段20は、半導体集積回路の論理回路情報に基づいて、図20に示すような半導体集積回路のチップ全面の表示像81を生成し、表示部に表示する。チップ全面の表示像81は、メガセルの表示領域82乃至86を有する。このメガセルの表示領域82乃至86を除いた表示像81が大規模論理回路の表示領域93と94である。メガセル82乃至86は汎用的に組み込まれる回路ブロックであり、メガセル82乃至86毎にテストすることができ、汎用化される過程での故障解析により既にテストすべきパス108とそのテストベクタを備えている。大規模論理回路93と94はこのチップ81の為に設計されたいわゆるユーザーロジックであり、遅延故障のテストが必要である。大規模論理回路93と94についてパスを検索しテストベクタを生成する。
【0148】
大規模論理回路93は、スキャン用フリップフロップレジスター100とこのレジスター100に配線109で接続された電極パッド87と88を有している。同様に、スキャン用フリップフロップレジスター98と99とこのレジスター98と99に配線110で接続された電極パッド89と90を有している。パス101はレジスター99と100の間に設けられている。レジスター99と100には電極パッド87乃至90のように信号を直接入出力させることができない。そこで、このパス101のテストをするために、テストベクタとして準備ベクタ、システムクロックベクタと検出ベクタを用いる。準備ベクタは、電極パッド87と89から入力され、レジスター99と100等のテスト前の初期論理を設定する。システムクロックベクタは、電極パッド87と89や97等から入力され、パス101を活性化させる。検出ベクタは、テストの期待値であり、活性化されたパス101からの出力信号による電極パッド88からの出力ベクタと比較される。
【0149】
同様に、大規模論理回路94は、レジスター103、105、106、111とこれらのレジスター103、105、106、111に配線で接続された電極パッド91と92を有している。パス104は電極パッド102とレジスター103の間に設けられている。パス107はレジスター105と106の間に設けられている。レジスター103、105、106に信号を入出力させるためにテストベクタが生成される。
【0150】
大規模論理回路93、94を図19と同じように等分割して領域を形成すると、図21に示すように、大きい領域71、74、75、78、79、80と小さい領域69、70、72、73、76、77が形成される。特に小さい領域69、76が存在することは、パスのチップ上での均一性を制御しにくくする。
【0151】
そこで、大規模論理回路93、94を、図22に示すように、領域116乃至128を、チップ領域指定手段20がそれぞれ直接指定することにより、領域116乃至128の面積の不均一を緩和する。
【0152】
チップ領域指定手段20が、半導体集積回路の大規模論理回路93、94の表示像を表示する。この表示により、半導体集積回路の表示像に基づき大規模論理回路93、94の表示像を分割して、分割された領域を指定するように、テストベクタの生成装置のオペレータに促す。オペレータは、図22に示すように、チップ領域指定手段20の促しに応じ、大規模論理回路94の表示像を選択し、大規模論理回路94の表示像を5つの均等面積の領域116乃至120に分割する旨をチップ領域指定手段20に入力する。また、オペレータは、チップ領域指定手段20の促しに応じ、大規模論理回路93の表示像を選択し、大規模論理回路93の表示像の一部を指定しその一部を3つの均等面積の領域121乃至123に分割する旨と、表示像93の他の一部を指定しその一部を4つの均等面積の領域124乃至127に分割する旨と、表示像93の最後の一部を指定しその一部を領域128に設定する旨をチップ領域指定手段20に入力する。オペレータによる領域を分割生成する旨の入力は、タッチパネルに表示された領域の表示像にオペレータがタッチすることによって行われる。検索条件指定手段11は、オペレータによる領域を分割生成する旨に基づいて、大規模論理回路93、94を分割し領域116乃至128を生成する。これらのことにより、半導体集積回路81がメガセルを有する場合であっても、回路面積がほぼ均一な領域116乃至128を生成することができる。なお、以下の説明では、説明をわかりやすくするために図19のような画一的に縦方向と横方向を均等間隔に分割する。
【0153】
図23に示すように、チップ領域指定手段20が、領域69乃至80に分割された半導体集積回路の表示像61に、既にテストベクタの生成に成功したパス133、134の表示像を重ねて表示する。パス133、134の表示像は、パスリスト131と回路情報132から生成することができる。パス133の表示像が、領域69、73、74の表示像に重なるように設けられ、パス134の表示像が、領域70、74、77、78の表示像に重なるように設けられる。
【0154】
チップ領域指定手段20が、図24に示すようなパス133、134による領域69乃至80の被覆の定義(被覆条件)を発生させる。被覆の定義は、被覆の定義の項目データ領域141と範囲データ領域142を有する。項目データ領域141は、項目データとして、領域内通過パス数、それぞれの領域内でパスに接続された総配線長を有している。範囲データ領域142は、各項目データから検索可能なように関係付けられた範囲データを有している。領域内通過パス数は3本以上と関係付けられ、パスに接続された総配線長は2mm以上と関係付けられている。
【0155】
チップ領域指定手段20が、図27に示すように、それぞれの領域69、70、73、74、77、78のパスに接続された総配線長が2mm以上であることを調査認定し、領域69、70、73、74、77、78に被覆の識別表示であるハッチングを行う。被覆された領域69、70、73、74、77、78が6個で領域の総数が12個であるので、その比率である被覆率は50%である。なお、表示されたパス147はテストベクタの生成に失敗したパスである。
【0156】
すでに、終了条件指定手段12が、図26に示すような終了条件を発生させる。終了条件は、項目データ領域145と範囲データ領域146を有する。項目データ領域145は、項目データとして、被覆率、テストベクタ本数、テストベクタが通過する論理素子数を有している。範囲データ領域146は、各項目データから検索可能なように関係付けられた範囲データを有している。被覆率は70%以上と関係付けられ、テストベクタ本数は30本以上と関係付けられ、テストベクタが通過する論理素子数は300ゲート以上と関係付けられている。
【0157】
終了条件判定手段19が、被覆率が50%で、条件範囲の70%以上を満足していないと判定する。
【0158】
そこで、チップ領域指定手段20が、図25に示すような検索条件を発生させる。検索条件は、検索条件の項目データ領域143と範囲データ領域144を有する。項目データ領域143は、項目データとして、被覆率、パスの総段数、テストベクタが通過する論理素子数とVIAの数を有している。範囲データ領域144は、各項目データから検索可能なように関係付けられた範囲データを有している。被覆率は70%以上と関係付けられ、パスの総段数は7段以上と関係付けられ、テストベクタが通過する論理素子数は200ゲート以上と関係付けられ、VIAの数は500個以上と関係付けられている。
【0159】
チップ領域指定手段20が、図27のハッチングされた表示像61により、半導体集積回路の表示像61に基づく分割された領域69乃至80の指定を、テストベクタの生成装置のオペレータに促す。
【0160】
オペレータは、図28に示すように、ハッチングされた表示像61を見ることにより、チップ領域指定手段20の促しに応じ、パスを配置したいと考える領域80を指定し、領域80を指定する旨をチップ領域指定手段20に入力する。オペレータは、パスを配置したいと考える領域80として、まだ被覆されていない領域71、71、75、76、79、80の中から選択すればよい。
【0161】
検索条件指定手段11は、領域80を指定する旨に基づいて、指定された領域80に配置されるパスを検索可能な検索条件を図25の検索条件に加えて再設定する。パスリスト生成手段14では、再設定された検索条件を満足するパスリストの生成が行われる。さらに、テストベクタ生成手段16は、テストベクタの生成に成功して、図29に示すようなパス148を表示する。
【0162】
チップ領域指定手段20は、図29に示すように、パス148をパス147と区別可能なように強調して表示する。チップ領域指定手段20は、まだ、被覆を表すハッチングが無くパス148が通過する領域75、79、80について図24の被覆の定義を満足するか否かを判断する。領域75、79、80は、パスに接続された総配線長が2mm以上であるので、領域75、79、80に被覆を表すハッチングを行う。被覆された領域69、70、73乃至75、77乃至80の数は9個に達し、被覆率は75%になる。
【0163】
終了条件判定手段19は、テストベクタの生成の状況が図26の終了条件を満足するか否か判断する。例えば、被覆率は75%に達し、条件範囲の70%を超えているので、テストベクタの生成の状況が終了条件を満足したと判断する。そして、テストベクタの生成方法を終了させる。このことにより、パスを半導体集積回路上に均一に配置することができる。
【0164】
(第1の実施の形態の実施例3)
第1の実施の形態の実施例3は、第1の実施の形態の変形例2の図5に示すテストベクタの生成装置の場合である。テストベクタの生成装置は図5に示すように、検索条件指定手段11が、回路情報設定部21、検索優先順位決定部22と回路情報変更部23を有する。第1の実施の形態の実施例3のテストベクタの生成方法は、図3の第1の実施の形態の実施例1のテストベクタの生成方法のステップS13を拡充して変更される。
【0165】
回路情報設定部21は、図30に示す検索条件のデータ領域151の回路情報設定データ領域152に回路情報設定データを生成させる。回路情報設定データのデータ構造は、図15の検索条件のデータ構造と同じである。
【0166】
検索優先順位決定部22は、検索条件のデータ領域151の優先順位決定データ領域153に優先順位決定データを生成させる。優先順位決定データのデータ構造は、回路情報設定データの項目データが優先順位に並べられ、優先順位によって項目データが検索可能なように関係付けられている。従って、最初の検索条件は、パスの総段数が20段以上で、かつ、VIAの数が700個以上であることになる。そして、テストベクタの生成状況が終了条件を満足せず、更新された検索条件は、パスの総段数が20段以上であることのみである。更に、更新された場合の検索条件は、論理素子数が300ゲート以上であることのみである。更に、更新された場合の検索条件は、VIAの数が700個以上であることのみである。
【0167】
回路情報変更部23は、検索条件のデータ領域151の回路情報変更データ領域157に回路情報変更データを生成させる。回路情報変更データのデータ構造は、項目データ領域154、第1変更条件範囲データ領域155と第2変更条件範囲データ領域156を有している。項目データ領域154は、回路情報設定データ領域152の項目データ領域と同じ項目データを有する。第1変更条件範囲データ領域155は、項目データによって第1変更条件範囲データが検索可能なように関係付けられている。第1変更条件範囲データは、回路情報設定データの範囲データに比較して緩和されている。従って、さらに更新した場合の検索条件は、パスの総段数が15段以上で、かつ、VIAの数が500個以上であることになる。以下同様に、第2変更条件を検索条件に適用させることができる。
【0168】
このように検索条件を一定のルールで緩和しているので、最終的に生成されるテストベクタの集合が、オペレータによらず再現性を持たせることができる。
【0169】
(第1の実施の形態の実施例4)
第1の実施の形態の実施例4は、第1の実施の形態の変形例4の図8に示すテストベクタの生成装置の場合である。テストベクタの生成装置は図8に示すように、ピン名リスト作成手段25、回路情報抽出手段24、ピンリスト格納部26とピンリスト毎回路情報格納部27を有する。第1の実施の形態の実施例4のテストベクタの生成方法は、図3の第1の実施の形態の実施例1のテストベクタの生成方法のステップS14のパスリストの生成を拡充して変更する。
【0170】
チップ領域指定手段20が、チップ内の領域あるいはチップ全面を指定する。ピン名リスト作成手段25が、図31に示すようなピン名リストを作成する。ピン名リストのデータ構造は、ピン名データ領域158とピン情報データ領域159を有している。
【0171】
ピン名データ領域158は、ピン名データとして、セル名とそのセルのピン名を表すCLTOP/peace/U268/Z等を有している。ピン情報データ領域159は、各ピン名データから検索可能なように関係付けられたピン情報データを有している。ピン情報データは、項目毎に設けられたデータ領域に格納される。項目としては、ピンのX座標、Y座標、ピンに接続する配線の配線長、ピンを有するセル内の信号伝達経路上のコンタクト数とVIA数を有する。
【0172】
回路情報抽出手段24が、ピン名リスト、回路情報と検索条件をもとに、ピン名リスト毎に検索条件の検索項目についての回路情報を抽出し、ピンリスト毎回路情報を生成する。
【0173】
ピン名リストと、ピンリスト毎回路情報を元に、パスリスト生成手段14が新たなパスのパスリストを作成する。回路情報格納部13に記録された膨大な回路情報の中から必要な回路情報を読み出しながらパスリストを作成しなくてよい。ピンリスト毎回路情報は、回路情報格納部13に記録された回路情報よりはるかに情報量を少なくできる。また、ピン名リストに限って回路情報を記憶しているので、一層情報量を少なくすることができる。
【0174】
(第1の実施の形態の実施例5)
第1の実施の形態の実施例5は、第1の実施の形態の変形例5の図9に示すテストベクタの生成装置の場合である。テストベクタの生成装置は図9に示すように、パス回路情報作成手段191、区切り値指定手段195と強調表示パス選択手段193を有する。第1の実施の形態の実施例3のテストベクタの生成方法は、図3の第1の実施の形態の実施例1のテストベクタの生成方法のステップS14のパスリストの生成を拡充して変更する。
【0175】
回路情報抽出手段24は、図25に示すような更新された最新の検索条件の検索項目、被覆率、パスの総段数等についてピンリスト毎回路情報を生成する。パス回路情報作成手段191は、このピンリスト毎回路情報から、チップ領域指定手段20によって指定された領域に限定した回路情報を作成する。
【0176】
区切り値指定手段195は、図25の検索条件の検索項目、被覆率、パスの総段数の設定範囲外で図32に示すような区切り値を設定する。検索条件の被覆率が70%以上のところ、区切り値は40%以上に設定する。検索条件のパスの総段数が7段以上のところ、区切り値は5段以上に設定する。区切り値のデータ構造は、項目データ領域160と範囲データ領域161を有する。項目データ領域160は、項目データとして被覆率とパスの段数を有している。範囲データ領域161は、各項目データから検索可能なように関係付けられた範囲データを有している。被覆率は40%以上と関係付けられ、パスの段数は5段以上と関係付けられている。
【0177】
強調表示パス選択手段193は、検索項目別の回路情報に基づいて区切り値を満足するパスのパスリストを生成する。図33に示すように、検索項目パスの段数の条件範囲7段以上に含まれず、区切り値5段以上に含まれる区域に属するパス164を、検索条件を満たすパス162、163に対して識別表示する。区切り値を満足するパス164を検索し表示することにより、終了条件を満たさない場合に容易に対応策の指針を得ることができる。
【0178】
(第2の実施の形態の実施例1)
第2の実施の形態の実施例1の半導体集積回路の故障解析方法は、図11に示すように、まず、ステップS31で、テスト実行手段41が半導体集積回路の遅延故障のテストを実行する。テストにおいてフェイルパスが発生した場合は、ステップS32で、テスト実行手段41が、図34に示すようなテスト結果を作成する。テスト結果のデータ構造は、コンピュータが書き込み読み出し可能なように、データ領域165を有する。
【0179】
データ領域165は、データとして、テストの通し番号TestNo.701等、テストに用いたテストベクタの識別表示PatternName:Pat1等、パスの合格Passと不合格Fail、テストで計測された遅延時間DelayTime=7.5nsec等を有している。
【0180】
次に、ステップS33で、セルリスト生成手段43が、回路情報格納部33から半導体集積回路の回路情報を入力する。ステップS34で、セルリスト生成手段43が、テスト結果と回路情報を基に、テストベクタの識別表示PatternNameがPat2のフェイルパスについて、図35に示すようなセルリストを生成する。
【0181】
セルリストのデータ構造は、セルの回路識別子名データ領域166とセル名データ領域167を有している。セルの回路識別子名データ領域166には、フェイルパスを構成するセルの回路識別子名がセルの信号伝送順に並べられている。セルの回路識別子名からセルの信号伝送経路の配線長等を回路情報に検索することができる。セル名データ領域167には、フェイルパスを構成するセルのセル名がセルの信号伝送順に並べられている。
【0182】
ステップS35で、検索条件指定手段31が、フェイルパスの一部を共有するパスを検索する図36のような故障セル探索用検索条件を生成する。故障セル探索用検索条件のデータ構造は、検索条件の項目データ領域168と範囲データ領域169を有する。項目データ領域168は、項目データとして、パスの共有段数、配線長とVIAの数を有している。範囲データ領域169は、各項目データから検索可能なように関係付けられた範囲データを有している。パスの共有段数は3段以上と関係付けられ、配線長は1.5mm以上と関係付けられ、VIAの数は30個以上と関係付けられている。
【0183】
ステップS36で、終了条件指定手段32が図37のような故障セル探索用終了条件を生成する。故障セル探索用終了条件のデータ構造は、終了条件の項目データ領域170と範囲データ領域171を有する。項目データ領域170は、項目データとして、パスの共有率、テストベクタの本数を有している。パスの共有率とは、フェイルパスのセルの総段数に対する故障セル探索用パスと共有するフェイルパスのセルの段数の比率のことである。範囲データ領域171は、各項目データから検索可能なように関係付けられた範囲データを有している。パスの共有率は80%以上と関係付けられ、テストベクタ本数は10本以上と関係付けられている。
【0184】
ステップS37で、パスリスト生成手段34が、フェイルパスのセルリストを基に検索条件を満足する図38に示すような故障セル探索用パスの故障セル探索用パスリストを作成する。故障セル探索用パスリストは、コンピュータが書き込み読み出し可能なように、パスリストデータ領域172を有する。パスリストデータ領域172は、先頭行データ:パス2−1として、パスの識別表示path2を有している。パスリストデータ領域172は、セル行データ:セル2−1として、セルの識別表示(GFD2EX2)を有している。パスリストデータ領域172は、同様にセル2−2乃至セル2−9に関しセルの識別表示を有している。セル2−1乃至セル2−9はパスpath1の信号伝搬の順番に配置される。パスpath1はこれより9段有していることがわかる。パスpath1は、図36の検索条件のパスの共有段数が3段以上であることを満足している。
【0185】
ステップS38で、パスのパスリストが新たに抽出されたか判断する。新たなパスpath1のパスリストが生成されているので、ステップS39に進む。ステップS39で、テストベクタ生成手段36が、故障セル探索用パスリストの各パスの故障セル探索用テストベクタの生成とベクタ生成情報の生成を行う。ベクタ生成情報によれば、生成された故障セル探索用テストベクタのパス174と175は、図39に示すように、フェイルパス173と一部が重なっている。この重なっている部分に共有するセルが存在する。
【0186】
ステップS40で、終了条件判定手段39は、図39のベクタ生成情報が、図37の故障セル探索用終了条件に合致するかどうかを判定する。図39のベクタ生成情報から、パスの共有率が80%に達しておらず、テストベクタの本数も2本で10本には達していないので、ステップS41で、ステップをステップS35に戻す。
【0187】
ステップS35で、検索条件指定手段31が、新たな故障セル探索用検索条件に更新する。更新された故障セル探索用検索条件を満足する新たな故障セル探索用パスが検索され、この故障セル探索用パスのパスリストとテストベクタが生成される。ベクタ生成情報が故障セル探索用終了条件に合致した時点で、生成したテストベクタを外部記憶装置に出力する。
【0188】
このように、フェイルパスのセルリストと故障セル探索用検索条件と終了条件を基に、故障セル探索用パスのテストベクタの生成を行うことにより、パス遅延故障の故障解析用テストベクタの生成方法を高度に自動化でき、生成される故障セル探索用テストベクタの品質を高く均一にすることができる。
【0189】
(第2の実施の形態の実施例2)
第2の実施の形態の実施例2に係る半導体集積回路の故障解析装置は、図13に示すようにピン座標位置格納部51を備えている。
【0190】
セルリスト生成手段43は、図40に示すようなフェイルパスを構成するセルの入出力端子のピン座標位置情報をセルの配置配線情報を基に生成する。ピン座標位置格納部51が、ピン座標位置情報を記憶保持する。ピン座標位置情報は、フェイルパスのセルリストデータ領域176とセルのピン座標データ領域177を有する。セルリストデータ領域176は、セルリストを構成するセルの回路識別子名を有している。セルのピン座標データ領域177は、各セル名から検索可能なように関係付けられたX座標とY座標を有している。
【0191】
半導体集積回路の故障解析手法では、チップに電子線を照射して電位を解析するテスト方法などを併用する場合がある。このテスト方法では、電子線をセルの入出力端子のピンに照射するため、セルの入出力端子のピン座標位置情報は不可欠である。このテスト方法のために、フェイルパスの情報としてピン座標位置情報を自動的に生成できる。
【0192】
(第2の実施の形態の実施例3)
第2の実施の形態の実施例3に係る半導体集積回路の故障解析方法は、図11に示す第2の実施の形態に係る半導体集積回路の故障解析方法のステップS35の検索条件の入力について拡充し変更している。第2の実施の形態の実施例3に係る半導体集積回路の故障解析装置は、検索条件指定手段31が、図8に示すように、回路情報設定部21、検索優先順位決定部22と回路情報変更部23を有する。
【0193】
回路情報設定部21は、図41に示す検索条件データ領域181の回路情報設定データ領域182に回路情報設定データを生成させる。回路情報設定データのデータ構造は、項目データ領域と範囲データ領域を有する。項目データ領域は、パスの共有段数、配線長とコンタクト数を有している。範囲データ領域は、各項目データから検索可能なように関係付けられた範囲データを有している。パスの共有段数は5段以上と関係付けられ、配線長は1mm以上と関係付けられ、コンタクト数は20個以上と関係付けられている。
【0194】
検索優先順位決定部22は、検索条件のデータ領域181の優先順位決定データ領域183に優先順位決定データを生成させる。優先順位決定データのデータ構造は、回路情報設定データの項目データが優先順位に並べられ、優先順位によって項目データが検索可能なように関係付けられている。従って、最初の検索条件は、パスの共有段数が5段以上で、かつ、配線長が1mm以上であることになる。そして、更新された検索条件は、パスの共有段数が5段以上であることのみである。更に、更新された場合の検索条件は、配線長が1mm以上であることのみである。更に、更新された場合の検索条件は、コンタクト数が20個以上であることのみである。
【0195】
回路情報変更部23は、検索条件のデータ領域181の回路情報変更データ領域187に回路情報変更データを生成させる。回路情報変更データのデータ構造は、項目データ領域184、第1変更条件範囲データ領域185と第2変更条件範囲データ領域186を有している。項目データ領域184は、回路情報設定データ領域182の項目データ領域と同じ項目データを有する。第1変更条件範囲データ領域185は、項目データによって第1変更条件範囲データが検索可能なように関係付けられている。第1変更条件範囲データは、回路情報設定データの範囲データに比較して緩和されている。従って、さらに更新した場合の検索条件は、パスの共有段数が3段以上で、配線長が0.5mmで、コンタクトの数が10個以上であることになる。以下同様に、第2変更条件を検索条件に適用させることができる。
【0196】
このように検索条件を一定のルールで緩和しているので、最終的に生成されるテストベクタの集合が、オペレータによらず再現性を持たせることができる。
【0197】
検索条件を更新するたびに、故障セル探索用パスリストの各パスの故障セル探索用テストベクタの生成とベクタ生成情報の生成を行う。ベクタ生成情報によれば、図42に示すように、フェイルパス173に対して、回路情報設定データ領域182の検索条件でパス174と175が検索され、テストベクタが生成された。さらに、検索条件が緩和更新され、回路情報変更データ領域187の第1変更条件185でパス188が検索されテストベクタが生成された。
【0198】
このように、パスの検索方法として故障解析に適した条件からパスを検索して、テストベクタを生成する。仮に生成したテストベクタが解析のために不充分と判断されたならば、検索条件を変更してテストベクタを追加していくことで、故障解析用ベクタとして最適なものになるように、調整することができる。
【0199】
(第2の実施の形態の実施例4)
第2の実施の形態の実施例4では、図14の第2の実施の形態の変形例3に係る半導体集積回路の故障解析装置を用いる。
【0200】
まず、チップ領域指定手段50は、図43に示すように、半導体集積回路の論理回路情報を、回路情報格納部33から読込み、チップ61をイメージ表示する。また、チップ領域指定手段50は、このチップ61を領域69乃至80に分割し、領域69乃至80の形状、大きさと配置位置を有する領域分割情報を生成する。そして、領域69乃至80を、領域分割情報に基づいて、チップ61のイメージ表示に重ねてイメージ表示する。領域分割方法は、チップ61を縦方向に3等分割および横方向に4等分割である。
【0201】
チップ領域指定手段50は、フェイルデータ格納部42からフェイルせずに合格したパス164とフェイルパス162、163のフェイルデータを入力し、合格したパス164とフェイルパス162、163のチップ上での物理的な位置をイメージ表示する。フェイルパス162、163と合格したパス164を区別して識別可能なように表示する。
【0202】
チップ領域指定手段50は、フェイルパス162、163が一部でも領域を通過することを被覆の条件として、被覆された領域70、71、74、75、77乃至79の表示色を変えている。
【0203】
チップ領域指定手段50は、フェイルパス162、163が被覆している領域70、71、74、75、77乃至79をチップ上に識別表示することで、オペレータに故障セル探索用パスで被覆したい領域を明示し入力するよう促す。図44に示すように、オペレータはこの促しに応じて被覆したい領域71をチップ領域指定手段50に入力する。チップ領域指定手段50は入力されたオペレータが被覆したい領域71を検索条件指定手段31に出力する。検索条件指定手段31は、オペレータが被覆したい領域71を被覆することを検索条件として新たに設定する。
【0204】
これらの新たな検索条件に基づいて、パスリスト生成手段34が図45の示すような故障セル探索用パス189を検索しこのパス189のパスリストを生成する。テストベクタ生成手段36は、生成されたパスリストのテストベクタとベクタ生成情報の生成を行う。チップ領域指定手段50は、ベクタ生成情報に基づいて、この新たな故障セル探索用パス189もイメージ表示する。
【0205】
このように、テストに合格したパス及びフェイルパスの状況を表示したり、故障セル探索用パスのテストベクタの生成途中において、テストベクタ生成状況を表示したりすることができる。これらの表示に基づいて、以降のパスリストの検索条件をオペレータが指定できる。このことにより、最終的に生成されるテストベクタの集合は、精度の高い故障解析作業を提供することができる。
【0206】
(第2の実施の形態の実施例5)
パス遅延故障のテストはチップごとに行われる。チップ領域指定手段50は、このテストのフェイル情報をチップ配置されていたウェーハ190上の配置位置毎に集計し、図46に示すように、各チップのウェーハ190上での位置とともにこれらフェイル情報も表示する。フェイル情報は、ウェーハ190上の各チップについて、フェイルパスの数である。オペレータは、ウェーハ190上でのフェイルパスの分布状況を確認することができる。例えば、行L4列R3ではフェイルパスが7個発生していることがわかる。ただ、ウェーハ190全体の分布状況に偏りの傾向は観察されない。この偏りの有無や偏りの傾向からフェイルパスの発生原因を推定することができる。なお、フェイルパスの数を直接表示する替わりに、フェイルパスの数を区分分けし、区分に応じて表示色を変えるなどの区別をすることもできる。また、フェイル情報としては、複数のウェーハ190にわたる特定のフェイルパスの発生の有無が取り上げられる。また、ウェーハ単位の表示において、チップをより詳細に領域分割し、領域ごとのフェイルパス数あるいはフェイルパス数区分を表示することもできる。
【0207】
フェイル情報の表示はこの他、ロット単位や、複数ロットにわたって行うことができる。すなわち、フェイルパスを、ウェーハに対する半導体集積回路毎、ロットに対するウェーハ毎、あるいは、複数ロットに対するロット毎に収集してカウントする。このカウントした数に応じて、半導体集積回路、ウェーハ、あるいは、ロットそれぞれを区別して表示すればよい。
【0208】
このように、複数の半導体集積回路をテストすることにより、各テストベクタが対象とする論理回路内のパスに対して、その遅延時間の測定値の統計をとることができる。これらの測定値と、パス遅延テスト用テストベクタを生成する際のタイミング解析やシミュレーションに用いた計算値の比率を求め、その比率に応じて各パスを区別して表示してもよい。これにより、実チップにおける測定値と、タイミング解析やシミュレーションに用いられる計算値の差異を、容易に確認することができる。
【0209】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、半導体集積回路の特定領域を指定することでその特定領域をテストするテストベクタを生成するテストベクタの生成装置を提供できる。
【0210】
本発明によれば、半導体集積回路の特定領域を指定することでその特定領域をテストするテストベクタを生成するテストベクタの生成方法を提供できる。
【0211】
本発明によれば、半導体集積回路の特定領域を指定することでその特定領域をテストするテストベクタを生成する半導体集積回路の故障解析装置を提供できる。
【0212】
本発明によれば、半導体集積回路の特定領域を指定することでその特定領域をテストするテストベクタを生成する半導体集積回路の故障解析方法を提供できる。
【0213】
本発明によれば、半導体集積回路の特定領域を指定することでその特定領域をテストするテストベクタを生成するテストベクタを生成するためのプログラムを提供できる。
【0214】
本発明によれば、半導体集積回路の特定領域を指定することでその特定領域をテストするテストベクタを生成する半導体集積回路の故障解析をするためのプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る半導体集積回路の製造方法のフローチャートである。
【図2】第1の実施の形態に係るテストベクタ生成装置の構成図である。
【図3】第1の実施の形態に係るテストベクタ生成方法のフローチャートである。
【図4】第1の実施の形態の変形例1に係るテストベクタ生成装置の構成図である。
【図5】第1の実施の形態の変形例2に係るテストベクタ生成装置の構成図である。
【図6】第1の実施の形態の変形例2に係るテストベクタ生成方法のフローチャートである。
【図7】第1の実施の形態の変形例3に係るテストベクタ生成装置の構成図である。
【図8】第1の実施の形態の変形例4に係るテストベクタ生成装置の構成図である。
【図9】第1の実施の形態の変形例5に係るテストベクタ生成装置の構成図である。
【図10】第2の実施の形態に係る半導体集積回路の故障解析装置の構成図である。
【図11】第2の実施の形態に係る半導体集積回路の故障解析方法のフローチャートである。
【図12】第2の実施の形態の変形例1に係る半導体集積回路の故障解析装置の構成図である。
【図13】第2の実施の形態の変形例2に係る半導体集積回路の故障解析装置の構成図である。
【図14】第2の実施の形態の変形例3に係る半導体集積回路の故障解析装置の構成図である。
【図15】第1の実施の形態の実施例1に係るテストベクタ生成方法の検索条件のデータ構造である。
【図16】第1の実施の形態の実施例1に係るテストベクタ生成方法の終了条件のデータ構造である。
【図17】第1の実施の形態の実施例1に係るテストベクタ生成方法のパスリストのデータ構造である。
【図18】第1の実施の形態の実施例1に係るテストベクタ生成方法のテストベクタ生成情報のデータ構造である。
【図19】第1の実施の形態の実施例2に係るテストベクタ生成方法の半導体集積回路を指定可能領域に分割して出力表示した表示画像である。
【図20】第1の実施の形態の実施例2に係るテストベクタ生成方法の半導体集積回路の構造図である。
【図21】第1の実施の形態の実施例2に係るテストベクタ生成方法の半導体集積回路を指定可能領域に均等幅で分割して出力表示した表示画像である。
【図22】第1の実施の形態の実施例2に係るテストベクタ生成方法の半導体集積回路を指定可能領域に均等面積で分割して出力表示した表示画像である。
【図23】第1の実施の形態の実施例2に係るテストベクタ生成方法の半導体集積回路を指定可能領域に分割して出力表示した表示画像にパスの表示画像を重ねる方法を説明するための図である。
【図24】第1の実施の形態の実施例2に係るテストベクタ生成方法の被覆の定義のデータ構造である。
【図25】第1の実施の形態の実施例2に係るテストベクタ生成方法の被覆率を含む検索条件のデータ構造である。
【図26】第1の実施の形態の実施例2に係るテストベクタ生成方法の被覆率を含む終了条件のデータ構造である。
【図27】第1の実施の形態の実施例2に係るテストベクタ生成方法を説明するための図(その1)である。
【図28】第1の実施の形態の実施例2に係るテストベクタ生成方法を説明するための図(その2)である。
【図29】第1の実施の形態の実施例2に係るテストベクタ生成方法を説明するための図(その3)である。
【図30】第1の実施の形態の実施例3に係るテストベクタ生成方法の検索条件のデータ構造である。
【図31】第1の実施の形態の実施例4に係るテストベクタ生成方法の回路情報を含むピン名リストのデータ構造である。
【図32】第1の実施の形態の実施例5に係るテストベクタ生成方法の区切り値のデータ構造である。
【図33】第1の実施の形態の実施例5に係るテストベクタ生成方法のパスの表示画像を区切り値に基づいて表示する方法を説明するための図である。
【図34】第2の実施の形態の実施例1に係る半導体集積回路の故障解析方法のテスト結果のデータ構造である。
【図35】第2の実施の形態の実施例1に係る半導体集積回路の故障解析方法のセルリストのデータ構造である。
【図36】第2の実施の形態の実施例1に係る半導体集積回路の故障解析方法の検索条件のデータ構造である。
【図37】第2の実施の形態の実施例1に係る半導体集積回路の故障解析方法の終了条件のデータ構造である。
【図38】第2の実施の形態の実施例1に係る半導体集積回路の故障解析方法のパスリストのデータ構造である。
【図39】第2の実施の形態の実施例1に係る半導体集積回路の故障解析方法のテストで故障が判明しているパスと故障解析用のパスを説明するための図である。
【図40】第2の実施の形態の実施例2に係る半導体集積回路の故障解析方法のピン座標位置情報のデータ構造である。
【図41】第2の実施の形態の実施例3に係る半導体集積回路の故障解析方法の検索条件のデータ構造である。
【図42】第2の実施の形態の実施例3に係る半導体集積回路の故障解析方法のテストで故障が判明しているパスと故障解析用のパスを説明するための図である。
【図43】第2の実施の形態の実施例4に係る半導体集積回路の故障解析方法を説明するための図(その1)である。
【図44】第2の実施の形態の実施例4に係る半導体集積回路の故障解析方法を説明するための図(その2)である。
【図45】第2の実施の形態の実施例4に係る半導体集積回路の故障解析方法を説明するための図(その3)である。
【図46】第2の実施の形態の実施例5に係る半導体集積回路の故障解析方法のテストで故障が判明しているパスを有する半導体集積回路のウェーハ分布を説明するための図である。
【符号の説明】
1 テストベクタ
11、31 検索条件指定手段
12、32 終了条件指定手段
13、33 回路情報格納部
14、34 パスリスト生成手段
15、35 パスリスト格納部
16、36 テストベクタ生成手段
17、37 テストベクタ格納部
18、38 テストベクタ生成情報格納部
19、39 終了条件判定手段
20、50 チップ領域指定手段
21 回路情報設定部
22 検索優先順位設定部
23 回路情報変更部
24 回路情報抽出手段
25 ピン名リスト作成手段
26 ピンリスト格納部
27 ピンリスト毎回路情報格納部
41 テスト実行手段
42 フェイルデータ格納部
43 セルリスト生成手段
44 セルリスト格納部
51 ピン座標位置格納部
52 検索条件項目データ領域
53 検索条件範囲データ領域
54 終了条件項目データ領域
55 終了条件範囲データ領域
56 パスリストデータ領域
57 テストベクタ生成情報の項目データ領域
58 テストベクタ生成情報の状況データ領域
61 半導体集積回路の表示領域
62乃至66 電極パッドの表示領域
67、68 パスの表示領域
69乃至80 指定可能領域の表示領域
81 半導体集積回路の表示領域
82乃至86 メガセルの表示領域
87乃至92 電極パッドの表示領域
93、94 大規模論理回路の表示領域
95、96、97、102 電極パッドの表示領域
98乃至100、103、105、106、111 スキャン用フリップフロップレジスターの表示領域
101、104、107、108 パスの表示領域
109、110 配線の表示領域
116乃至128 指定可能領域の表示領域
131 パスリスト
132 回路情報
133、134 パスの表示領域
141 被覆率を設定するための被覆条件の項目データ領域
142 被覆条件の範囲データ領域
143 検索条件の項目データ領域
144 検索条件の範囲データ領域
145 終了条件の項目データ領域
146 終了条件の範囲データ領域
147、148 パス
151 検索条件のデータ領域
152 回路情報設定データ領域
153 優先順位決定データ領域
154 回路情報変更の項目データ領域
155 回路情報変更の第1変更条件データ領域
156 回路情報変更の第2変更条件データ領域
157 回路情報変更データ領域
158 ピン名データ領域
159 ピン情報データ領域
160 区切り値の項目データ領域
161 区切り値の範囲データ領域
162乃至164 パス
165 テスト結果のデータ領域
166 セルリストのセルの回路識別子名データ領域
167 セルリストのセル名データ領域
168 検索条件の項目データ領域
169 検索条件の範囲データ領域
170 終了条件の項目データ領域
171 終了条件の範囲データ領域
172 パスリストのデータ領域
173乃至175 パスの表示領域
176 フェイルパスのセルリストデータ領域
177 セルのピン座標データ領域
181 検索条件データ領域
182 回路情報設定データ領域
183 優先順位決定データ領域
184 回路情報変更の項目データ領域
185 回路情報変更の第1変更条件データ領域
186 回路情報変更の第2変更条件データ領域
187 回路情報変更データ領域
188、189 パス
190 半導体ウェーハ
191 パス回路情報作成手段
192 パス回路情報格納部
193 強調表示パス選択手段
194 強調表示パス情報格納部
195 区切り値指定手段

Claims (5)

  1. 検索条件として、半導体集積回路の回路情報に関する複数の検索項目と前記複数の検索項目に関する複数の尺度を選択し、前記尺度に対してセルが備えるべき複数の目標値を設定する回路情報設定部と、
    前記半導体集積回路のパスが満たすべき複数の前記検索項目、前記尺度、前記目標値の組合わせの優先順位を決定する検索優先順位決定部と、
    前記半導体集積回路の前記回路情報に基づいて前記半導体集積回路のタイミング解析を実行し、前記優先順位に従って前記検索条件を満足する前記パスを検索し、検索された前記パスを構成する前記セルを前記タイミング解析が実行された順番に並べたパスリストの生成を開始するパスリスト生成部と、
    前記パスリスト生成部で新たな前記パスリストが生成された場合、前記パスリストに基づいて、前記半導体集積回路のパス遅延故障を試験するためのテストベクタの生成を開始するテストベクタ生成部と、
    前記テストベクタ生成部で新たな前記テストベクタが生成された場合、前記テストベクタの前記パスリストの前記パスが前記半導体集積回路の全面に分布する場合に前記テストベクタの生成を終了させる終了条件を指定する終了条件指定部と、
    前記パスリスト生成部で新たな前記パスリストが生成されない場合及び前記テストベクタ生成部で新たな前記テストベクタが生成されない場合、前記複数の目標値を緩和して更新する回路情報変更部と、
    前記終了条件を満足する場合に、前記パスリストの生成を停止する終了条件判定部
    とを有することを特徴とするテストベクタ生成装置。
  2. 前記終了条件指定部は、前記半導体集積回路を複数の領域に分割し、生成された前記テストベクタと前記パスリストの基となる前記パスが前記領域を被覆していると判定するための条件を指定する被覆判定条件指定部と、
    被覆されていると判定された前記領域の数の前記領域の総数に対する比率を指定する被覆率定義部
    とを有することを特徴とする請求項1に記載のテストベクタ生成装置。
  3. 半導体集積回路内のパスで前記遅延故障が発生しているか否かのテスト結果に基づいて、前記遅延故障が発生している前記パスを構成するセルのリストを生成するフェイルパスのセルリスト生成部と、
    検索条件に基づいて故障セル探索用パスを検索し、検索された前記故障セル探索用パスを構成するセルを信号伝達可能な順番に並べた故障セル探索用パスリストを生成する故障セル探索用パスリスト生成部と、
    前記故障セル探索用パスリストに基づいて、前記故障セル探索用パスリストのテストベクタを生成する故障セル探索用テストベクタ生成部と、
    前記フェイルパスの中に新たな前記パスで共有できていない前記セルがあれば、前記セルを通過する前記パスを新たに検索するための検索条件に更新し、前記遅延故障が発生している前記パスの一部を有する前記故障セル探索用パスを検索するための前記検索条件を指定する検索条件指定部と、
    前記テストベクタの生成を終了させる終了条件を指定する終了条件指定部と、
    前記終了条件を満足する場合に、前記パスリストの生成を停止する終了条件判定部
    とを有することを特徴とする半導体集積回路の故障解析装置。
  4. 検索条件として、半導体集積回路の回路情報に関する複数の検索項目と前記複数の検索項目に関する複数の尺度を選択し、前記尺度に対してセルが備えるべき複数の目標値を設定することと、
    前記半導体集積回路のパスが満たすべき複数の前記検索項目、前記尺度、前記目標値の組合わせの優先順位を決定することと、
    前記半導体集積回路の前記回路情報に基づいて前記半導体集積回路のタイミング解析を実行し、前記優先順位に従って前記検索条件を満足する前記パスを検索し、検索された前記パスを構成する前記セルを前記タイミング解析が実行された順番に並べたパスリスト 生成を開始することと、
    新たな前記パスリストが生成された場合、前記パスリストに基づいて、前記半導体集積回路のパス遅延故障を試験するためのテストベクタの生成を開始することと、
    新たな前記パスリストが生成されない場合、前記複数の目標値を緩和し再設定することと、
    新たな前記テストベクタが生成された場合、前記テストベクタの前記パスリストの前記パスが前記半導体集積回路の全面に分布する場合に前記テストベクタの生成を終了させる終了条件を指定することと、
    新たな前記テストベクタが生成されない場合、前記複数の目標値を緩和し再設定することと、
    前記終了条件を満足する場合に、前記パスリストの生成を停止すること
    を有することを特徴とするテストベクタの生成方法。
  5. 検索条件として、半導体集積回路の回路情報に関する複数の検索項目と前記複数の検索項目に関する複数の尺度を選択し、前記尺度に対してセルが備えるべき複数の目標値を設定する手順と、
    前記半導体集積回路のパスが満たすべき複数の前記検索項目、前記尺度、前記目標値の組合わせの優先順位を決定する手順と、
    前記半導体集積回路の前記回路情報に基づいて前記半導体集積回路のタイミング解析を実行し、前記優先順位に従って前記検索条件を満足する前記パスを検索し、検索された前記パスを構成する前記セルを前記タイミング解析が実行された順番に並べたパスリストの生成を開始する手順と、
    新たな前記パスリストが生成された場合、前記パスリストに基づいて、前記半導体集積回路のパス遅延故障を試験するためのテストベクタの生成を開始する手順と、
    新たな前記パスリストが生成されない場合、前記複数の目標値を緩和し再設定する手順と、
    新たな前記テストベクタが生成された場合、前記テストベクタの前記パスリストの前記パスが前記半導体集積回路の全面に分布する場合に前記テストベクタの生成を終了させる終了条件を指定する手順と、
    新たな前記テストベクタが生成されない場合、前記複数の目標値を緩和し再設定する手順と、
    前記終了条件を満足する場合に、前記パスリストの生成を停止する手順
    としてコンピュータを機能させることを特徴とするテストベクタを生成するためのプログラム。
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