JP3832520B2 - 画像形成装置および画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタル複写機、コンピュータプリンタまたはネットワークプリンタなどの画像形成装置、およびそのような画像形成装置の画像処理部である画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在製品化されている、デジタル複写機、コンピュータプリンタまたはネットワークプリンタなどの、多くの画像形成装置では、画像出力部(画像出力装置)として、高品質の画像を高速で得ることができる電子写真方式が広く採用されている。
【0003】
電子写真方式では、画像信号で変調されたレーザ光を帯電された感光体上に照射して、感光体上に静電潜像を形成し、その静電潜像を現像器からの絶縁性トナーによりトナー画像に現像し、そのトナー画像を直接または中間転写体を介して用紙上に転写するが、その転写方式としては、用紙または中間転写体である転写材の背面側からのコロナ放電によって感光体上のトナー画像を転写材上に転写する静電転写方式が広く用いられている。
【0004】
しかし、この静電転写方式では、出力される画像が色背景部などの低濃度部と接して高濃度の文字線画部(文字または線画の画像部)を有するとき、低濃度部の文字線画部と接する境界部分の濃度が低下する。
【0005】
例えば、図13に示すように、出力される画像が黒文字または黒線画の文字線画部21の周辺に低濃度の色背景部22を有するとき、その色背景部22の文字線画部21と接する、感光体上におけるレーザ光の走査方向である主走査方向の境界部分22m、およびこれと直交する用紙送り方向ないし副走査方向の境界部分22sの濃度が低下する。以後、このような濃度低下を文字回り抜けと称する。
【0006】
文字回り抜けは、カラー画像を形成するために2色以上のトナー画像を多重転写する場合に生じやすくなり、特に、図13に示すような周辺に低濃度の色背景部22を有する黒文字部または黒線画部を、イエロー、マゼンタおよびシアンの3色からなるプロセスブラックによって表現する場合に顕著に生じる。
【0007】
これは、図14に示すように(同図は、図13の鎖線矢印25の位置での転写の様子を示す)、文字線画部トナー画像21tと色背景部トナー画像22tとのトナーパイルハイトの差によって、色背景部トナー画像22tの文字線画部トナー画像21tの周辺部分において、感光体ドラム310と用紙などの転写材342との間に空隙27が形成されて、転写帯電器341による転写電界が低下し、色背景部トナー画像22tの文字線画部トナー画像21tの周辺部分が転写材342上に十分転写されなくなるためである。
【0008】
そこで、特開平8−23455号には、色背景中の文字部を検出して、文字部に対する墨版生成下色除去の墨量係数αを制御することにより、具体的には、色背景中の黒文字については、α=1の100%下色除去とし、色背景中の色文字については、α=0.5の50%下色除去とすることにより、文字部のトナーパイルハイトを低くし、文字回り抜けを防止する考えが示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように、文字部のトナーパイルハイトを低くするために、文字部に対する下色除去率を高めて文字部を構成する色成分を墨信号に置換する方法では、文字部の色が所望の色と異なってしまう。
【0010】
さらに、パーソナルコンピュータなどのホストコンピュータ上で作成した図形画像を印刷する場合に、アプリケーション上で色背景中の文字部の、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)およびK(ブラック)の各色のトナーの出力網点面積率を指定しても、画像処理装置で下色除去されることにより、YMCのトナー画像がKのトナー画像に置き換えられてしまって、クリエータが所望した出力画像が得られなくなるという問題を生じる。
【0011】
また、文字線画部と色背景部のトナーパイルハイトの差を減少させるために、感光体上に現像するトナー重量を低下させることも考えられる。しかしながら、この方法は、用紙上に定着したトナーの溶融むらを生じ、または色再現性が劣化するなどの不都合がある。
【0012】
近年、コンピュータプリンタやネットワークプリンタの普及に伴い、パーソナルコンピュータなどのホストコンピュータ上で作成した文字図形画像を印刷する機会が増加する傾向にある。このような文字図形画像では、写真などの自然画像と比べて、文字回り抜けのような濃度低下が目につきやすい。そのため、コンピュータプリンタやネットワークプリンタなどの画像形成装置では、複写機などの画像形成装置に比べて、文字回り抜けのような濃度低下が、より問題となる。
【0013】
MTF特性のような、画像出力部の線形で対称な出力特性を補正する方法としては、デジタルフィルタ処理により入力画像データを補正する方式が広く用いられている。しかしながら、デジタルフィルタ処理では、上述したように画像出力部の非線形かつ非対称な出力特性に基づく文字回り抜けのような濃度低下を軽減ないし防止することは不可能である。
【0014】
そこで、この発明は、文字線画部に対して色再現性を損なうような下色除去をしなくても、かつ感光体上に現像するトナー重量を低下させる場合のようにトナーの溶融むらや色再現性の劣化などの画質上の問題を生じることなく、色背景部などの低濃度部の文字線画部と接する境界部分での濃度低下を防止することができるようにしたものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明の画像形成装置は、
感光体上に形成されたトナー画像を直接または中間転写体を介して記録媒体上に転写する電子写真方式の画像形成装置において、
画素ごとに記録媒体上での位置情報と画素値情報とを有する、多数画素についての入力画像データを取得する画像取得手段と、
その入力画像データが、低濃度画素値部分と接して、これに対して画素値が所定値以上変化する、文字または線画の画像部としての高濃度画素値部分を有するときの、その高濃度画素値部分と前記低濃度画素値部分との境界のエッジ画素を抽出するエッジ抽出手段と、
その抽出されたエッジ画素が有する位置情報および画素値情報に基づいて、前記入力画像データのうちの前記低濃度画素値部分の画素値を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする
【0016】
この発明の画像処理装置は、
感光体上に形成されたトナー画像を直接または中間転写体を介して記録媒体上に転写する電子写真方式の画像出力装置に供給する出力画像データを得るために、ページ単位で画像を形成するための画像情報を処理する画像処理装置において、
画素ごとにページ上での位置情報と画素値情報とを有する、多数画素についての入力画像データを取得する画像取得手段と、
その入力画像データが、低濃度画素値部分と接して、これに対して画素値が所定値以上変化する、文字または線画の画像部としての高濃度画素値部分を有するときの、その高濃度画素値部分と前記低濃度画素値部分との境界のエッジ画素を抽出するエッジ抽出手段と、
その抽出されたエッジ画素が有する位置情報および画素値情報に基づいて、前記入力画像データのうちの前記低濃度画素値部分の画素値を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする
【0017】
【作用】
上記のように構成した、この発明の画像形成装置または画像処理装置においては、装置の画像取得手段に、画素ごとに記録媒体上またはページ上での位置情報と画素値情報とを有する入力画像データが入力され、または装置の画像取得手段に画像情報が入力されて、その画像情報が画像取得手段において、画素ごとに記録媒体上またはページ上での位置情報と画素値情報とを有する入力画像データに展開される。
【0018】
そして、装置のエッジ抽出手段において、その画像取得手段で取得された入力画像データが、低濃度画素値部分と接して、これに対して画素値が所定値以上変化する、文字または線画の画像部としての高濃度画素値部分を有するときの、その高濃度画素値部分と低濃度画素値部分との境界のエッジ画素が検出され、装置の補正手段において、その検出されたエッジ画素が有する位置情報および画素値情報に基づいて、入力画像データのうちの低濃度画素値部分の画素値が補正される。
【0019】
したがって、出力される画像が低濃度部と接して高濃度の文字線画部を有するとき、その低濃度部においては、その画素の画素値が補正されることなく記録媒体上に出力されたときに生じる濃度低下が防止されるように、その画素の画素値が補正されて、その補正後の画素値が、装置内の画像出力部または装置外の画像出力装置において記録媒体上に出力されることになる。したがって、低濃度部の文字線画部と接する境界部分での濃度低下が防止される。
【0020】
【発明の実施の態様】
〔実施例1…図1〜図8〕
図1は、この発明の画像処理装置の一例を搭載した、この発明の画像形成装置の一例としての、デジタルカラー複写機の全体構成を示す。この例の画像形成装置、すなわち複写機は、画像入力部100、画像処理部200および画像出力部300を備える。画像入力部100では、原稿上の画像が、CCDセンサなどからなるスキャナにより、例えば16画素/mm(400画素/インチ)の解像度で読み取られて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色につき8ビット、256階調のデジタルデータからなる入力画像信号が得られる。
【0021】
画像処理部200は、この発明の画像処理装置の一例で、この画像処理部200では、画像入力部100からの入力画像信号から、画像出力部300での記録色であるY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色につき8ビット、256階調のデジタルデータからなる画像記録信号が形成されるとともに、後述するように、その画像記録信号の画素値が補正される。
【0022】
すなわち、図2は画像処理部200の一例を示し、画像入力部100からのRGB3色の信号Ri,Gi,Biが、透過中性濃度変換手段210により、透過中性濃度の信号Re,Ge,Beに変換され、その透過中性濃度の信号Re,Ge,Beが、色補正手段220により、透過中性濃度のYMC3色の信号Ye,Me,Ceに変換され、その透過中性濃度の信号Ye,Me,Ceが、墨版生成下色除去手段230により、下色除去されたYMC3色の信号Yei,Mei,Ceiと墨信号Keiに変換され、その信号Yei,Mei,Cei,Keiが、階調補正手段240により階調補正されて、YMCK4色の信号Yi,Mi,Ci,Kiからなる画像信号に変換される。
【0023】
この信号Yi,Mi,Ci,Kiが、入力画像データとして、データ補正部250に供給されて、後述するように画素値が補正される。また、この例では、コンピュータなどの外部機器からの色信号Scが、外部機器インタフェース260を通じて画像処理部200に取り込まれて、データ補正部250に供給され、信号Yi,Mi,Ci,Kiと同様に画素値が補正される。
【0024】
そして、データ補正部250からの画素値が補正されたYMCK4色の信号Yo,Mo,Co,Koが、画像処理部200からの出力画像データとして、画像出力部300に供給される。
【0025】
墨版生成下色除去手段230としては、通常よく用いられるスケルトンUCR方式を用いることができるが、色再現性を考慮して、下色除去率は例えば50%とする。
【0026】
透過中性濃度変換手段210および階調補正手段240としては、例えば1次元のルックアップテーブルを用いる。色補正手段220としては、通常よく用いられる3×3の行列演算による線形マスキング法を利用することができるが、3×6,3×9などの非線形マスキング法を用いてもよい。ただし、いずれも、その他の公知の方法を用いてもよい。
【0027】
画像出力部300は、電子写真方式の、かつ静電転写方式によるものである。図1および図2に示すように、画像出力部300はスクリーンジェネレータ390を有し、画像処理部200からの出力画像データは、このスクリーンジェネレータ390により、画素値に応じてパルス幅が変調された二値信号、すなわちスクリーン信号に変換される。
【0028】
図1に示すように、画像出力部300では、スクリーンジェネレータ390からのスクリーン信号により、レーザ光スキャナ380のレーザダイオード381が駆動されて、レーザダイオード381から、すなわちレーザ光スキャナ380から、レーザ光Lが得られ、そのレーザ光Lが感光体ドラム310上に照射される。
【0029】
感光体ドラム310は、静電潜像形成用の帯電器320により帯電され、レーザ光スキャナ380からのレーザ光Lが照射されることによって、感光体ドラム310上に静電潜像が形成される。
【0030】
その静電潜像が形成された感光体ドラム310に対して、回転現像器330のKYMCの現像器331,332,333,334が当接することによって、感光体ドラム310上に形成された各色の静電潜像がトナー画像に現像される。
【0031】
そして、用紙トレイ301上の用紙が、給紙装置部302により転写ドラム340上に送られ、巻装されるとともに、転写帯電器341により用紙の背面からコロナ放電が与えられることによって、感光体ドラム310上の現像されたトナー画像が、用紙上に転写される。出力画像が多色画像の場合には、用紙が2〜4回繰り返して感光体ドラム310に当接させられることによって、KYMC4色中の複数色の画像が多重転写される。
【0032】
転写後の用紙は、定着器370に送られ、トナー画像が、加熱溶融されることによって用紙上に定着される。感光体ドラム310は、トナー画像が用紙上に転写された後、クリーナ350によってクリーニングされ、前露光器360によって再使用の準備がなされる。
【0033】
この例は、特に、カラー画像の形成時には、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの順に、感光体ドラム310上にトナー画像が形成され、同じ順序で、そのトナー画像が転写ドラム340上の用紙上に転写されるようにした場合である。
【0034】
この例では、現像剤として、平均粒経が7μmの絶縁性トナーと平均粒経が50μmの磁性粒子(フェライトキャリア)とを混合したものを用い、トナーの濃度を7%とした。
【0035】
マゼンタトナーとしては、ポリエステル系のメインバインダ100重量部に、C.I.ピグメントレッド57:1顔料を4重量部、帯電制御剤4重量部および外添剤を加えたものを用いた。シアントナーとしては、ポリエステル系のメインバインダ100重量部に、C.I.ピグメントブルー15:3顔料を4重量部、帯電制御剤4重量部および外添剤を加えたものを用いた。イエロートナーとしては、ポリエステル系のメインバインダ100重量部に、C.I.ピグメントイエロー17顔料を4重量部、帯電制御剤4重量部および外添剤を加えたものを用いた。ブラックトナーとしては、ポリエステル系のメインバインダ100重量部に、カーボンブラック4重量部、帯電制御剤4重量部および外添剤を加えたものを用いた。
【0036】
上記の例の画像形成装置、すなわち複写機において、画像処理部200のデータ補正部250で後述する画素値の補正を行わないで、図8(A)に示すような、マゼンタおよびシアンの入力網点面積率が、それぞれ30%のパッチ上に、イエロー、マゼンタおよびシアンの入力網点面積率が、それぞれ100%で、太さ1mmの線を、スクリーン線数を200ライン/インチにして用紙上に出力させて、その出力画像の同図(A)の鎖線矢印25の位置での濃度を測定したところ、同図(B)の破線で示すように、マゼンタおよびシアンのパッチ部分である色背景部22の濃度が低下する文字回り抜けが見られた。
【0037】
なお、副走査方向の濃度の測定結果は省略しているが、同図(A)に示すように、副走査方向の境界部22sでも濃度が低下した。ただし、主走査方向の境界部22mの方が、副走査方向の境界部22sよりも、濃度低下部分である境界部の広さ、および濃度低下量が大きかった。
【0038】
しかし、この例では、画像処理部200のデータ補正部250において、階調補正手段240からの入力画像データの画素値が補正される。図3は、そのデータ補正部250の具体例を示し、データ補正部250は、データ蓄積手段256、データ加算手段257、エッジ抽出手段251、特性記述手段252、補正量分配手段258および画素値補正手段253によって構成される。
【0039】
データ蓄積手段256では、階調補正手段240からの入力画像データSiのYMCK4色の画像データが、1ページ分蓄積され、蓄積後、最初に主走査方向(ビーム走査方向)に1ラインずつ読み出されて、データ加算手段257に転送される。
【0040】
データ加算手段257では、そのデータ蓄積手段256からのYMCK4色の画像データが加算されて、合成画像データが得られる。
【0041】
エッジ抽出手段251では、そのデータ加算手段257からの合成画像データから、後述するように、色背景部の文字線画部と接するエッジ画素、および文字線画部の色背景部と接するエッジ画素が検出される。
【0042】
特性記述手段252では、そのエッジ抽出手段251で検出されたエッジ画素画素値により、後述するように、ルックアップテーブル(以下、LUTと称する)から、文字線画部の周辺の色背景部の、画素値を補正すべき画素である補正対象画素の数と、その補正対象画素に対する画素値補正量を決定するための係数とが読み出されるとともに、その補正対象画素数および係数から、画素値補正量が算出される。
【0043】
補正量分配手段258では、その特性記述手段252で算出された画素値補正量が、後述するようにYMCKの各色に分配される。
【0044】
画素値補正手段253では、データ蓄積手段256から得られるYMCK各色の画像データの画素値に対して、補正量分配手段258から得られるYMCK各色の画素値補正量が加算されて、主走査方向の補正後のYMCK各色の画像データが得られ、それがデータ蓄積手段256に転送されて、1ページ分蓄積される。
【0045】
データ蓄積手段256では、次に、その1ページ分蓄積された主走査方向の補正後のYMCK4色の画像データが、副走査方向に1ラインずつ読み出されて、データ加算手段257に転送される。以後、データ加算手段257、エッジ抽出手段251、特性記述手段252、補正量分配手段258および画素値補正手段253において、副走査方向につき上記と同様の処理がなされて、主走査方向および副走査方向の補正後のYMCK各色の画像データが得られ、それがデータ蓄積手段256に転送されて、1ページ分蓄積される。
【0046】
そして、このように1ページ分の主走査方向および副走査方向の補正が終了すると、そのデータ蓄積手段256に蓄積された補正後のYMCK各色の画像データが、出力画像データSoとしてデータ蓄積手段256からスクリーンジェネレータ390に供給される。
【0047】
具体的に、エッジ抽出手段251は、主走査方向または副走査方向の1ライン分の合成画像データの合計画素値をメモリ内にストアし、合計画素値が規定値Ls以上で、かつ前後の画素の合計画素値との差が規定値Gsより小さい画素を、色背景部の画素として、色背景部の画素数(長さ)Dをカウントし、注目画素の合計画素値と、その一つ後または一つ前の画素の合計画素値との差が規定値Gs以上となったときに、その注目画素を色背景部の文字線画部と接するエッジ画素として、色背景部の画素数Dを確定するとともに、その一つ後または一つ前の画素を文字線画部の色背景部と接するエッジ画素とする。
【0048】
電子写真方式の画像形成装置では、一般に網点面積率が5%未満の画素は画像出力部で再現することが困難である。したがって、色背景部の画素値が網点面積率で5%未満のときには、色背景部の濃度低下を問題にする必要性に乏しい。そのため、上記の規定値Lsが設定される。したがって、規定値Lsは画素値の階調段階で5%とされ、ここでの色背景部は画素値が階調段階で5%以上であるものである。また、上記の規定値Gsは文字線画部の検出用である。
【0049】
そして、エッジ抽出手段251は、その検出した色背景部のエッジ画素の位置xoと色背景部の画素数Dを、特性記述手段252に送出するとともに、文字線画部のエッジ画素と色背景部のエッジ画素との画素値の差dを求めて、それを特性記述手段252に送出する。
【0050】
特性記述手段252は、主走査方向の補正用の2つのLUTと、副走査方向の補正用の2つのLUTとを備え、あらかじめ、主走査方向の補正用の一方のLUTには、図4(A)に示すように、上記の画素値の差d(網点面積率)に対する上述した補正対象画素数aの関係が格納され、主走査方向の補正用の他方のLUTには、同図(B)に示すように、画素値の差dに対する上述した係数である、この例では3つの係数αa,αb,αcの関係が格納される。
【0051】
同様に、副走査方向の補正用の一方のLUTには、図5(A)に示すように、画素値の差dに対する補正対象画素数aの関係が格納され、副走査方向の補正用の他方のLUTには、同図(B)に示すように、画素値の差dに対する上述した係数である、この例では3つの係数αa,αb,αcの関係が格納される。
【0052】
そして、主走査方向の補正の際には、図4(A)(B)に示したLUTが参照され、副走査方向の補正の際には、図5(A)(B)に示したLUTが参照されて、それぞれ、画素値の差dにより、補正対象画素数aおよび係数αa,αb,αcが読み出される。
【0053】
さらに、特性記述手段252は、そのLUTから読み出した補正対象画素数aと上記の色背景部画素数Dを比較して、色背景部画素数Dが補正対象画素数aより大きいときには、色背景部の画素値を補正するものとして、主走査方向または副走査方向の画素位置をxとするとき、色背景部のエッジ画素の位置xo、補正対象画素数aおよび係数αa,αb,αcにより、2次多項式、
y=αa(x−xo+a)+αb(x−xo+a)+αc …(1)
によって、xo−a≦x≦xoの範囲の補正対象画素に対する画素値補正量yを算出する。
【0054】
図8(B)の破線で示したように、色背景部22での濃度低下量は、濃度低下を生じる範囲で、非直線的に変化する傾向にある。そこで、上記の2次多項式によって画素値補正量yを算出する。
【0055】
ただし、式(1)は、画像が主走査方向または副走査方向に、色背景部から文字線画部に変化するときの色背景部の画素値を補正する場合、すなわち検出された色背景部のエッジ画素が、図6においてエッジ位置xoで示すように、色背景部から文字線画部に変化する点でのエッジ画素である場合である。
【0056】
この場合、補正対象画素数aおよび係数αa,αb,αcは、上記のように画素値の差dによって図4または図5に示したLUTから読み出されたもの、そのものである。
【0057】
そして、x=xo−aの画素に対する画素値補正量は、式(1)の第1項および第2項がゼロとなり、図4および図5に示したように第3項のαcもゼロであることから、ゼロとなる。また、x=xoの画素、すなわち色背景部のエッジ画素に対する画素値補正量は、y=αa×a+αb×a となる。
【0058】
逆に、画像が主走査方向または副走査方向に、文字線画部から色背景部に変化するときの色背景部の画素値を補正する場合には、式(1)の補正対象画素数aおよび係数αaとして、画素値の差dによって図4または図5に示したLUTから読み出した補正対象画素数aおよび係数αaの符号を反転させたものを用いる。すなわち、
y=−αa(x−xo−a)+αb(x−xo−a)+αc …(2)
によって、xo≦x≦xo+aの範囲の補正対象画素に対する画素値補正量yを算出する。
【0059】
この場合、x=xoの画素、すなわち色背景部のエッジ画素に対する画素値補正量は、y=−αa×a−αb×a となり、αaおよびaが負であることから、正となる。また、x=xo+aの画素に対する画素値補正量は、式(2)の第1項および第2項がゼロとなることから、ゼロとなる。
【0060】
色背景部画素数Dが補正対象画素数aより小さいときには、色背景部の画素値を補正しないものとして、画素値補正量yをゼロとする。
【0061】
補正量分配手段258では、上記のように特性記述手段252で算出された画素値補正量yを、KYMC4色に分配する。発明者の検討の結果、文字回り抜けは、後に転写される色のトナー画像ほど、転写不良を生じることが明らかになった。
【0062】
そこで、KYMC4色の画素値(網点面積率)に対する分配率Pb,Py,Pm,Pcを、後に転写する色ほど分配率を高めるように、すなわち、この場合、Pb<Py<Pm<Pcとする(ただし、Pb+Py+Pm+Pc=1とする)ように決定して、図7に示すように、あらかじめLUTに記述する。
【0063】
そして、次式、
yK=y×Pb …(3)
yY=y×Py …(4)
yM=y×Pm …(5)
yC=y×Pc …(6)
で示すように、そのLUTから読み出した分配率Pb,Py,Pm,Pcに対して、特性記述手段252で算出された画素値補正量yを乗じて、KYMCの4色に対する画素値補正量yK、yY、yMおよびyCを算出する。
【0064】
ただし、この例では、1色目のブラックおよび2色目のイエローについては、トナー画像の転写不良が認められなかったので、Pb=Py=0とし、すなわちyK=yY=0とし、3色目のマゼンタについては、Pm=20%とし、4色目のシアンについては、Pc=80%とした。1色目および2色目の色についてもトナー画像の転写不良を生じる場合には、それぞれの分配率を0でない値に設定すればよい。
【0065】
画素値補正手段253は、上記のように補正量分配手段258から得られるKYMCの4色に対する画素値補正量yK、yY、yM,yCを、データ蓄積手段256から得られるKYMC4色の画像データの画素値に加算することによって、補正後のKYMC4色の画像データを得、それをデータ蓄積手段256に転送する。
【0066】
このように、色背景部の文字線画部と接する境界部分の画素値を、文字線画部に近い画素ほど画素値を増加させるように補正することによって、色背景部の文字線画部と接する境界部分では、文字線画部に近い画素ほどトナーパイルハイトが高くなって、色背景部の文字線画部と接する境界部分のトナー画像が用紙上に確実かつ十分に転写されるようになり、色背景部の文字線画部と接する境界部分での濃度低下を生じなくなる。
【0067】
この例の画像形成装置、すなわち複写機において、画像処理部200のデータ補正部250で上述した画素値の補正を行って、上述したように画素値の補正を行わないときと同様に、図8(A)に示すような、マゼンタおよびシアンの入力網点面積率が、それぞれ30%のパッチ上に、イエロー、マゼンタおよびシアンの入力網点面積率が、それぞれ100%で、太さ1mmの線を、スクリーン線数を200ライン/インチにして用紙上に出力させて、その出力画像の同図(A)の鎖線矢印25の位置での濃度を測定したところ、同図(B)の実線で示すように、マゼンタおよびシアンのパッチ部分である色背景部22の濃度低下は、まったく生じなかった。この場合の入力画像データは、外部機器から外部機器インタフェース260を通じて入力したものである。
【0068】
上記の例は、特性記述手段252において、式(1)または(2)の2次多項式により画素値補正量yを算出する場合であるが、他の関数を用いてもよい。ただし、発明者の検討の結果では、色背景部の濃度低下は、静電転写に起因する応答特性の非線形性が強いため、線形な1次関数では十分に防止することができず、上記のように2次多項式を用いことによって、十分に防止することができた。また、応答特性の非線形性がより強い場合には、より高次の多項式を用いればよいが、演算量の増加およびLUTの容量の増加を伴う。そして、検討の結果では、実際上、そのような高次の多項式を用いなくても、色背景部の濃度低下を十分に防止することができた。したがって、演算量やLUTの容量からも、上記の例で示した2次多項式を用いることが望ましい。
【0069】
また、特性記述手段252の、画素値の差dに対する補正対象画素数aおよび係数αa,αb,αcの関係を記述したLUTは、主走査方向の補正用と副走査方向の補正用だけでなく、例えばスクリーン線数ごとの特性を記述したものを用意するようにしてもよい。
【0070】
また、LUTの代わりに、図4および図5に示したような関数関係を任意の関数で表現したときの係数などを保持しておき、演算器を用いて補正対象画素数aおよび係数αa,αb,αcを算出するようにしてもよい。
【0071】
また、データ補正部250でのデータ補正は、上記の例とは逆に、先に主走査方向につき行い、次に副走査方向につき行うようにしてもよい。
【0072】
なお、エッジ抽出手段251は、上記のようにエッジ画素を検出できるものであれば、ディジタルフィルタ処理によるグラディエントなどの画像の1次微分値を得る方法や、パターンマッチングを用いる方法などの、他の公知の方法を用いてもよい。
【0073】
また、図1の例は、感光体ドラム310上のトナー画像を転写ドラム340上の用紙上に直接、静電的に多重転写する電子写真方式の場合であるが、感光体ドラム310上のトナー画像を一旦、中間転写体上に静電的に多重転写してから、中間転写体上から用紙上に一括して転写する方式などでも、上述した色背景部のトナー画像の転写不良を生じるので、同様に、この発明を適用することができる。
【0074】
また、図1の例は、一つの感光体310上に順次形成したトナー画像を転写ドラム340上の用紙上に静電的に多重転写するシングルエンジン式の電子写真方式の場合であるが、複数の感光体上に同時に形成したトナー画像を順次転写ベルト上の用紙上に静電的に多重転写するタンデムエンジン式の電子写真方式の場合でも、同様に、この発明を適用することができる。
【0075】
この例によれば、文字線画部に対して色再現性を損なうような下色除去をしなくても、色背景部の文字線画部と接する境界部分での濃度低下を防止することができる。また、感光体上に現像するトナー重量を高めても、そのような濃度低下を生じないので、濃度低下を防止するために感光体上に現像するトナー重量を低下させる場合のように、トナーの溶融むらや色再現性の劣化などの画質上の問題を生じない。
【0077】
〔実施例2…図9〜図12〕
図9は、この発明の画像処理装置の一例を用い、この発明の画像形成装置の一例を用いたネットワークプリンタシステムの全体構成を示す。このネットワークプリンタシステムでは、ネットワーク400上に、クライアント装置500、印刷装置600および他の装置900が接続される。
【0078】
ネットワーク400は、例えばイーサネット(Ethernet:米国Xerox社商標)で、クライアント装置500、印刷装置600および他の装置900のアプリケーションに応じて、複数のプロトコルが動作するものとされる。
【0079】
クライアント装置500は、複数のクライアント装置501,502…からなるもので、それぞれのクライアント装置501,502…は、コンピュータやワークステーションなどからなり、それぞれ印刷装置600や他の装置900に対して、ページ記述言語(Page Discription Language:以下、PDLと称する)で記述された印刷情報を送出する。
【0080】
このネットワークプリンタシステムは、OPI(Open PrePressInterface:米国Aldus社商標)システムに対応するもので、クライアント装置500からのPDLで記述された印刷情報、すなわちPDLコマンド/データには、OPIシステムに対応したOPIコマンドが含まれることがある。
【0081】
OPIシステムは、ネットワークを介してクライアント装置および複数の印刷装置が接続され、その複数の印刷装置の少なくとも1台は記憶装置部に高解像度のイメージデータを保持し、クライアント装置は上記の高解像度イメージデータに対応する低解像度情報により編集処理を行い、高解像度イメージデータを保持する印刷装置はクライアント装置からのページレイアウトプログラムの印刷情報に基づいて高解像度イメージデータを出力するシステムで、ネットワーク上のトラフィックを増大させることなく、かつクライアント装置の負荷を増大させることなく、イメージデータのページレイアウト処理をすることができるものである。
【0082】
印刷装置600は、この発明の画像形成装置の一例で、この例では、上記のOPIシステムに対応したものである。印刷装置600は、画像処理部700と画像出力部800からなり、画像処理部700は、この発明の画像処理装置の一例である。画像出力部800は、実施例1の画像出力部300と同様に、電子写真方式の、かつ静電転写方式によるものである。画像処理部700と画像出力部800は、物理的に別個の装置とされてもよいし、画像処理部700が画像出力部800内に組み込まれて物理的には1個の装置とされてもよい。
【0083】
他の装置900は、印刷装置600以外の印刷装置や、プリントサーバ、ディスクサーバ、メイルサーバなどのサーバ装置などである。これら印刷装置やサーバ装置なども、それぞれ複数のものからなる。
【0084】
印刷装置600の画像処理部700は、通信制御部710、主制御部720、磁気ディスク装置部730、バッファメモリ740および出力部制御部750を備える。
【0085】
通信制御部710は、画像処理部700をネットワーク400を介してクライアント装置500および他の装置900に接続し、例えばイーサネットの制御方式として用いられるCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access/Collision Detect)によって通信を制御する。
【0086】
通信制御部710によりクライアント装置500や他の装置900から画像処理部700に入力された情報は、通信制御部710から主制御部720に渡され、主制御部720において、通信プロトコルの解析およびPDLの解釈・実行がなされて、画像出力部800で出力する画像データが展開されるとともに、後述するように、その画像データの画素値が補正され、その補正後の画像データがバッファメモリ740に書き込まれる。
【0087】
磁気ディスク装置部730には、通信制御部710、主制御部720、バッファメモリ740および出力部制御部750を含む画像処理部700全体、および画像出力部800を制御する、オペレーションシステム、デバイスドライバおよびアプリケーションソフトウエアがインストールされ、これらオペレーションシステムなどは、磁気ディスク装置部730から図では省略した主記憶装置部に随時、ロードされて実行される。
【0088】
また、磁気ディスク装置部730には、OPIシステムに対応した上記の高解像度イメージデータがストアされ、その高解像度イメージデータは、上記のOPIコマンドにより磁気ディスク装置部730から主制御部720に随時、読み出される。なお、磁気ディスク装置部730は、上記の主記憶装置部やバッファメモリ740の容量が不足した場合には、データの一時待避場所として利用される。
【0089】
上記のように、バッファメモリ740には主制御部720で得られた出力画像データが一時保存される。そして、出力部制御部750が画像出力部800と通信しながらバッファメモリ740を制御することによって、その出力画像データがバッファメモリ740から読み出されて画像出力部800に送出され、画像出力部800において出力画像が得られる。
【0090】
図10に示すように、主制御部720は、通信プロトコル解析制御部721、PDLコマンド/データ解析部722、イメージ展開部770、文字展開部724、色判定部725、情報結合部726および補正描画部790を有し、通信プロトコル解析制御部721が通信制御部710と接続され、補正描画部790がバッファメモリ740と接続される。なお、図10では図9に示した磁気ディスク装置部730を省略している。
【0091】
上記のようにクライアント装置500や他の装置900から通信制御部710に入力された情報は、通信制御部710から通信プロトコル解析制御部721に入力される。この通信プロトコル解析制御部721に入力される情報には、読み取り画像情報やコード情報が混在するPDLで記述された印刷情報、すなわちPDLコマンド/データが含まれる。また、そのPDLコマンド/データには、OPIコマンドが含まれることがある。
【0092】
通信プロトコル解析制御部721では、その入力された情報のプロトコルを解析して、入力された情報のうち、PDLコマンド/データは、PDLコマンド/データ解析部722に転送する。通信プロトコル解析制御部721は、上記の複数のプロトコルに対応するものとされ、例えばTCP/IP,AppleTalk(米国Apple社商標)、IPX/SPXをサポートするものとされる。
【0093】
画像処理部700からクライアント装置500や他の装置900に対して情報を送る場合には、通信プロトコル解析制御部721は、クライアント装置500や他の装置900に合わせた通信プロトコルの制御をして、その情報を通信制御部710に出力する。
【0094】
通信制御部710および通信プロトコル解析制御部721を介してPDLコマンド/データ解析部722に入力されたPDLコマンド/データは、PDLコマンド/データ解析部722で解析される。PDLコマンド/データ解析部722では、ポストスクリプト(PostScript:米国AdobeSystems社商標)やインタプレス(InterPress:米国Xerox社商標)などを含む複数のPDLを解析して、中間的なコードデータに変換する。
【0095】
PDLコマンド/データ解析部722で得られた、画像出力部800の解像度の情報や、輪郭、位置、回転角などの画像形状情報は、PDLコマンド/データ解析部722からイメージ展開部770に渡され、イメージ展開部770は、これら情報により、画像出力部800で出力する画像データを展開する。
【0096】
この場合、PDLコマンド/データ解析部722からのコードデータが文字情報を含んでいるときには、イメージ展開部770は、文字展開部724からアウトライン情報を取り入れて、文字についての画像データを展開する。また、イメージ展開部770は、PDLコマンド/データ解析部722からのコードデータに基づいて、データの圧縮・伸長、画像の拡大・縮小、回転・鏡像化、解像度変換などの処理をする。
【0097】
色判定部725では、PDLコマンド/データ解析部722で解析されたPDLコマンド/データの色情報に基づいて、イメージ展開部770で展開された画像データをKYMCの各色ごとの画像データに変換ためのパラメータを生成し、そのパラメータを情報結合部726に送出する。情報結合部726では、色判定部725からのパラメータによって、イメージ展開部770で展開された画像データがKYMCの各色ごとの画像データに変換される。
【0098】
この情報結合部726からのKYMCの各色ごとの画像データが、入力画像データとして補正描画部790に供給されて、補正描画部790において、後述するように入力画像データの画素値が補正され、その補正後のKYMCの各色ごとの画像データが、出力画像データとしてバッファメモリ740に書き込まれる。バッファメモリ740からは、KYMCの各色ごとに画像データが読み出され、その読み出された画像データが、画像出力部800に供給される。
【0099】
図11に示すように、画像出力部800は、画像信号制御部810、レーザ駆動部820および画像露光部830を備え、画像処理部700のバッファメモリ740から読み出された画像データが、画像信号制御部810によりレーザ変調信号に変換され、そのレーザ変調信号がレーザ駆動部820に供給されて、レーザ駆動部820により、画像露光部830のレーザダイオード831が駆動される。
【0100】
図11では省略しているが、画像出力部800では、このように画像信号制御部810からのレーザ変調信号により変調された、レーザダイオード831からのレーザ光が、感光体ドラム上を走査することによって、感光体ドラム上に静電潜像が形成され、その静電潜像が現像器によりトナー像に現像され、そのトナー像が転写器により用紙上に転写されることによって、用紙上に画像が出力される。
【0101】
図12は、主制御部720中のイメージ展開部770、文字展開部724および補正描画部790などの要部の具体的構成を示す。イメージ展開部770は、PDLコマンド/データ解析部722からのコードデータを、文字、線/図形および読み取り画像の3つの画像オブジェクトごとに画像データに展開して、描画を行う。
【0102】
すなわち、文字情報は、文字展開部724の文字描画部724Aに送られてフォント展開されることにより、文字のビットマップデータが生成され、情報結合部726に渡される。また、文字描画部724Aの出力は、エッジ検出部724Bに供給されて、エッジ検出部724Bにおいて、文字部のエッジが検出される。
【0103】
読み取り画像情報は、読み取り画像変換部771において解像度変換などの画像変換処理がなされた上で、情報結合部726に渡される。
【0104】
線/図形の情報は、座標変換部773により座標変換されて、細線、線/面画および矩形ごとに、PDLに記述された画像として描画される。すなわち、細線部は、細線描画部774により描画されて、情報結合部726に渡され、線/面画の部分は、線/面画描画部775により描画されて、情報結合部726に渡され、矩形部は、矩形描画部776により描画されて、情報結合部726に渡される。
【0105】
また、細線描画部774の出力は、エッジ検出部779に供給されて、エッジ検出部779において、細線部のエッジが検出されるとともに、線/面画描画部775の出力は、エッジ検出部777に供給されて、エッジ検出部777において、線/面画の画像のエッジが検出される。
【0106】
情報結合部726では、各画像オブジェクトごとの画像を重ね合わせて、1ページの画像イメージを構成するとともに、オブジェクトごとに色判定部725から得られた情報をもとに色変換などの処理をする。
【0107】
補正描画部790は、エッジ蓄積部791、ページイメージ部792、特性記述部793、濃度低下判定部794およびエッジ再描画部795によって構成される。
【0108】
エッジ蓄積部791では、文字展開部724のエッジ検出部724Bからのエッジ情報、イメージ展開部770のエッジ検出部779および777からのエッジ情報をエッジリストとして蓄積する。ページイメージ部792では、情報結合部726から合成されたページイメージを得て、濃度低下判定部794およびエッジ再描画部795に転送する。
【0109】
特性記述部793には、文字部、細線部および線/面画の画像につき、実施例1の特性記述手段252と同様に、図4(A)(B)および図5(A)(B)に示したような、画素値の差dに対応した補正対象画素数aおよび係数αa,αb,αcが、あらかじめ記述される。また、文字部、細線部および線/面画の画像と接する色背景部において濃度低下を生じる条件が、あらかじめ記述される。
【0110】
そして、特性記述部793は、濃度低下判定部794からの要求によって、その濃度低下を生じる条件を、濃度低下判定部794に送出するとともに、濃度低下判定部794から上記の画素値の差dが供給されたとき、その画素値の差dに対応した補正対象画素数aおよび係数αa,αb,αcを、エッジ再描画部795に送出する。
【0111】
濃度低下判定部794は、ページイメージ部792からページイメージが転送されたとき、エッジ蓄積部791に蓄積されたエッジリストと、自身の要求により特性記述部793から得た上記の条件とに基づいて、文字部、細線部または線/面画の画像と接して濃度低下を生じると予想される色背景部の、文字部、細線部または線/面画の画像と接するエッジを判定し、その判定結果をエッジ再描画部795に送出する。
【0112】
エッジ再描画部795は、濃度低下判定部794からの判定結果と、特性記述部793からの補正対象画素数aおよび係数αa,αb,αcとによって、ページイメージ部792から転送されたページイメージの、文字部、細線部または線/面画の画像と接して濃度低下を生じると予想される色背景部を再描画し、その再描画後のページイメージをバッファメモリ740に転送する。
【0113】
その再描画は、実施例1と同様に、式(1)または(2)で表される2次多項式により画素値補正量yを算出し、その算出した画素値補正量yをKYMC各色に分配して、各色の画像データの元の画素値に加算することによって行う。
【0114】
したがって、この例においても、文字部、細線部および線/面画の画像と接する色背景部の濃度低下が防止される。
【0115】
なお、上記の例は、補正描画部790の各機能をソフトウエアにより実現する場合であるが、高速化のために同等の機能を有するハードウエアにより補正描画部790を構成してもよい。その他、この例においても、実施例1と同様の変形を行うことができる。
【0116】
この例によれば、PDLから画像データを展開する画像処理装置において、またはそのような画像処理装置を画像処理部として備える画像形成装置において、実施例1と同様の効果が得られるとともに、特に、クライアント装置で作成された、濃度低下を生じやすい図形画像などのグラフィックス画像の濃度低下を確実に防止することができる利点がある。
【0118】
【発明の効果】
この発明によれば、文字線画部に対して色再現性を損なうような下色除去をしなくても、色背景部などの低濃度部の文字線画部と接する境界部分での濃度低下を確実に防止することができる。また、感光体上に現像するトナー重量を高めても、そのような濃度低下を生じないので、濃度低下を防止するために感光体上に現像するトナー重量を低下させる場合のように、トナーの溶融むらや色再現性の劣化などの画質上の問題を生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像形成装置の一例としてのデジタルカラー複写機の全体構成を示す図である。
【図2】図1の複写機の画像処理部の一例を示す図である。
【図3】図2の画像処理部のデータ補正部の一例を示す図である。
【図4】図3のデータ補正部の特性記述手段に記述される内容の一例を示す図である。
【図5】図3のデータ補正部の特性記述手段に記述される内容の一例を示す図である。
【図6】図3のデータ補正部の特性記述手段での補正量算出の説明に供する図である。
【図7】図3のデータ補正部の補正量分配手段での補正量分配の説明に供する図である。
【図8】この発明で問題とする濃度低下の態様と、それがこの発明で防止されることを示す図である。
【図9】この発明の画像処理装置の一例を用いたネットワークプリンタシステムの全体構成を示す図である。
【図10】図9のシステムの画像処理部の一例を示す図である。
【図11】図9のシステムの画像出力部の一例を示す図である。
【図12】図10の画像処理部の主制御部の要部の一例を示す図である。
【図13】この発明で問題とする濃度低下の態様を示す図である。
【図14】この発明で問題とする濃度低下が生じる理由を示すための図である。
【符号の説明】
21 文字線画部
22 色背景部(低濃度部)
100 画像入力部
200 画像処理部
250 データ補正部
251 エッジ抽出手段
252 特性記述手段
253 画素値補正手段
256 データ蓄積手段
257 データ加算手段
258 補正量分配手段
300 画像出力部
310 感光体ドラム
330 現像器
340 転写ドラム
600 印刷装置
700 画像処理部
720 主制御部
722 PDLコマンド/データ解析部
724 文字展開部
770 イメージ展開部
790 補正描画部
791 エッジ蓄積部
792 ページイメージ部
793 特性記述部
794 濃度低下判定部
795 エッジ再描画部

Claims (4)

  1. 感光体上に形成されたトナー画像を直接または中間転写体を介して記録媒体上に転写する電子写真方式の画像形成装置において、
    画素ごとに記録媒体上での位置情報と画素値情報とを有する、多数画素についての入力画像データを取得する画像取得手段と、
    その入力画像データが、低濃度画素値部分と接して、これに対して画素値が所定値以上変化する、文字または線画の画像部としての高濃度画素値部分を有するときの、その高濃度画素値部分前記低濃度画素値部分との境界のエッジ画素を抽出するエッジ抽出手段と、
    その抽出されたエッジ画素が有する位置情報および画素値情報に基づいて、前記入力画像データのうちの前記低濃度画素値部分の画素値を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記低濃度画素値部分の画素値は、画素値の階調段階で5%以上であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1の画像形成装置において、
    前記低濃度画素値部分に対する画素値補正量は、前記感光体上での前記高濃度画素値部分と前記低濃度画素値部分とのトナーパイルハイトの差に基づいて決定されていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 感光体上に形成されたトナー画像を直接または中間転写体を介して記録媒体上に転写する電子写真方式の画像出力装置に供給する出力画像データを得るために、ページ単位で画像を形成するための画像情報を処理する画像処理装置において、
    画素ごとにページ上での位置情報と画素値情報とを有する、多数画素についての入力画像データを取得する画像取得手段と、
    その入力画像データが、低濃度画素値部分と接して、これに対して画素値が所定値以上変化する、文字または線画の画像部としての高濃度画素値部分を有するときの、その高濃度画素値部分と前記低濃度画素値部分との境界のエッジ画素を抽出するエッジ抽出手段と、
    その抽出されたエッジ画素が有する位置情報および画素値情報に基づいて、前記入力画像データのうちの前記低濃度画素値部分の画素値を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
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